JPH08151392A - 新規含リン化合物の製造方法 - Google Patents

新規含リン化合物の製造方法

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JPH08151392A
JPH08151392A JP7061669A JP6166995A JPH08151392A JP H08151392 A JPH08151392 A JP H08151392A JP 7061669 A JP7061669 A JP 7061669A JP 6166995 A JP6166995 A JP 6166995A JP H08151392 A JPH08151392 A JP H08151392A
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JP
Japan
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compound
formula
carbon atoms
organic phosphorus
bishydroxy
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Application number
JP7061669A
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English (en)
Inventor
Michio Kubota
道雄 久保田
Yoshikazu Kondo
義和 近藤
Hajime Saito
一 斉藤
Kimihiro Makino
公博 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIKKA CHEM CO Ltd
Nikka Chemical Industry Co Ltd
Kanebo Ltd
Original Assignee
NIKKA CHEM CO Ltd
Nikka Chemical Industry Co Ltd
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】従来技術の諸欠点を改善し、少量で有効かつ無
害で非常に優れた難燃性を有する難燃剤を工業的に簡便
に、かつ低コストで製造する方法を提供するにある。 【構成】一般式 【化1】 で表される有機リンハロゲン化物と、一般式 【化2】 で表されるビスヒドロキシ化合物とを反応せしめ加水分
解することによって得られる一般式 【化3】 で表される有機含リン化合物を製造した後、エポキシ化
合物と反応せしめ、末端酸化を10未満とせしめたこと
を特徴とする有機含リン化合物の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な含リン化合物の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フェニルホスホン酸ジクロリドとビスフ
ェノ−ルA或いはビスフェノ−ルS等のビスヒドロキシ
化合物の反応において、得られた有機含リン化合物を後
処理することなく、通常の繊維に添加配合せしめた例が
ある。この場合、重合度(n)が大きくなるほどオリゴ
マ−中に末端酸化が多く存在し、これらを通常の非難燃
性繊維或いは難燃性繊維に添加配合せしめると、繊維本
来の力学的物性或いは熱的物性等の顕著な低下が見られ
るばかりか、繊維の着色が生じ、尚且つ、繊維の耐光性
にも影響を与える。
【0003】従来、フェニルホスフォン酸ジクロリドと
ビスフェノ−ルSのエチレングリコ−ル付加体(以下B
is−S(nEO)と記す。)との反応は、Bis−S
(nEO)の溶媒に対する溶解性が非常に乏しく、目的
とする高重合度の化合物を得るに至っていない。フェニ
ルホスフォン酸ジクロリドとビスフェノ−ルSとの反応
では目的とする化合物が得られるが、この反応は、比較
的高い温度を必要とするので、副反応が起こるようにな
り好ましくない。そればかりか、その結合がリンとフェ
ノ−ル性酸素との結合であるため、非常に切断し易く、
又これを添加配合せしめた繊維の力学的物性或いは熱的
物性は著しく低下するばかりか、充分な難燃性或いは耐
光性が得られないのが現状である。
【0004】一方、フェニルホスフォン酸ジクロリドと
Bis−S(nEO)との反応を溶融重合で行う例もあ
るが、反応系にBis−S(nEO)が過剰に存在して
いるため、高重合度のものが得られない。又、未反応の
Bis−S(nEO)が多量に存在するため、これを添
加配合せしめた繊維の力学的物性或いは熱的物性は著し
く低下するばかりか、充分な難燃性或いは耐光性が得ら
れない。
【0005】一方、フェニルホスフォン酸ジクロリドと
Bis−S(nEO)或いはビスフェノ−ルAのエチレ
ングリコ−ル付加体(以下Bis−A(nEO)と記
す。)との反応により得られた有機含リン化合物を後処
理することなく、通常のポリエステルに添加配合した場
合、重合度(n)が大きなオリゴマ−では末端酸価が多
く存在し、それを繊維に添加配合すると、繊維本来の力
学的物性或いは熱的物性等の顕著な低下が見られるばか
りか、繊維の着色が生じ、尚且つ、耐光性にも影響を与
える。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、かか
る従来技術の諸欠点を改善し、繊維に添加配合した場合
に少量で有効且つ無公害で尚且つ繊維本来の力学的物性
或いは熱的物性を低下させない含リン化合物を提供する
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、難燃化成
分につき種々検討し鋭意研究を行なった結果、本発明を
完成した。即ち、反応生成物を加水分解した後、エポキ
シ化合物を反応せしめ、反応生成物中の末端酸化を低下
せしめれば、繊維に添加配合した場合、繊維本来の力学
的物性或いは熱的物性を低下せしめることなく、尚且つ
着色度が少なくなることを見いだした。
【0008】又、Bis−S(nEO)とBis−A
(nEO)を混合し、かつ、前者の混合割合を高々50
モル%とすることにより、Bis−S(nEO)の溶媒
に対する溶解性が向上することを見いだした。
【0009】即ち、本発明の第一は、一般式
【化8】 (式中、Xは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜1
8のアリ−ル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素
数6〜14の飽和脂環式基、Lはハロゲン原子を記
す。)で表される有機リンハロゲン化物と、一般式
【化9】 (式中、Aは二価の芳香族有機残基(但し、ハロゲン原
子は含まない)、Bは水素原子或いは炭素数1〜4のア
ルキル基、l,mは1〜2の整数を記し、l=mであっ
ても、l≠mであってもよい)で表されるビスヒドロキ
シ化合物とを反応せしめ加水分解することによって得ら
れる一般式
【化10】 (式中、Xは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜1
8のアリ−ル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素
数6〜14の飽和脂環式基、Aは二価の芳香族有機残基
(但し、ハロゲン原子は含まない)、Bは水素原子或い
は炭素数1〜4のアルキル基を記し、l,mは1〜2の
整数を記し、l=mであっても、l≠mであってもよ
い。)で表される有機含リンオリゴマ−を製造した後、
エポキシ化合物と反応せしめ、末端酸化を10未満とせ
しめたことを特徴とする有機含リン化合物の製造方法で
ある。
【0010】又、本発明の第二は、(イ)一つのビスヒ
ドロキシ化合物の構成単位である一般式
【化11】 (式中、Bは水素原子或いは炭素数1〜4のアルキル
基、l,mは1〜2の整数を記し、l=mであっても、
l≠mであってもよい。)と、それ以外のビスヒドロキ
シ化合物の構成単位である一般式
【化12】 (式中、Aは二価の芳香族有機残基(但し、ハロゲン原
子は含まない)、Bは水素原子或いは炭素数1〜4のア
ルキル基、l,mは1〜2の整数を記し、l=mであっ
ても、l≠mであってもよい)の少なくとも1種以上が
ランダムに配列されており、(ロ)一般式
【化13】 (式中、Bは水素原子或いは炭素数1〜4のアルキル
基、l,mは1〜2の整数を記し、l=mであっても、
l≠mであってもよい。)で表されるビスヒドロキシ化
合物の構成単位の含有量が50モル%以下であるビスヒ
ドロキシ化合物を使用することを特徴とする請求項1記
載の有機含リン化合物の製造方法である。
【0011】又、本発明の第三は、一般式
【化14】 (式中、Bは水素原子或いは炭素数1〜4のアルキル
基、l,mは1〜2の整数を記し、l=mであっても、
l≠mであってもよい。)で表されるビスヒドロキシ化
合物の構成単位以外より任意に選択した2種以上から構
成されていることを特徴とする請求項1記載の有機含リ
ン化合物の製造方法である。
【0012】本発明で用いられる有機リンハロゲン化物
としては,一般式
【化15】 (式中、Xは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜1
8のアリ−ル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素
数6〜14の飽和脂環式基、Lはハロゲン原子を記
す。)で表される化合物が挙げられる。これらを例示す
ると、メチルホスホン酸ジクロライド、エチルホスホン
酸ジクロライド、ブチルホスホン酸ジクロライド、i−
プロピルホスホン酸ジクロライド、ヘキシルホスホン酸
ジクロライド、オクチルホスホン酸ジクロライド、2−
エチルヘキシルホスホン酸ジクロライド、フェニルホス
ホン酸ジクロライド、m−トルイルホスホン酸ジクロラ
イド、p−トルイルホスホン酸ジクロライド、3,5−
キシリルホスホン酸ジクロライド、シクロヘキシルホス
ホン酸ジクロライド等が挙げられる。この中でも、特に
耐熱性、経済性の面でフェニルホスホン酸ジクロライド
を用いるのが好ましい。
【0013】本発明で用いられるビスヒドロキシ化合物
としては、一般式
【化16】 (式中、Aは二価の芳香族有機残基(但し、ハロゲン原
子は含まない)、Bは炭素数1〜4のアルキル基、l,
mは1〜2の整数を記し、l=mであっても、l≠mで
あってもよい。)で表される化合物が挙げられる。
【0014】これらを使用する場合は、任意に選択した
ビスヒドロキシ化合物を単独で使用してもよく、又、一
般式
【化17】 (Bは炭素数1〜4のアルキル基、l,mは1〜2の整
数を記し、l=mであっても、l≠mであってもよ
い。)で表されるビスヒドロキシ化合物と、それ以外の
1種以上を混合して使用してもよく、又、一般式
【化18】 で表されるビスヒドロキシ化合物以外より任意に選択し
た2種以上を混合して使用してもよい。以下、2種以上
のビスヒドロキシ化合物の混合物を原料として使用する
場合を単にビスヒドロキシ化合物混合体と記す。
【0015】これらビスヒドロキシ化合物或いはビスヒ
ドロキシ化合物混合体は、ビスフェノ−ルS或いは類似
の構造を有する他の二価の芳香族有機残基を骨格とする
ジオ−ル成分に(イ)グリコ−ルを反応させるか、
(ロ)エポキシ化合物を反応させるか、(ハ)アルカリ
土類金属の存在下ハロゲン化アルコ−ルを反応せしめる
ことによって得られる。勿論、これらの骨格に炭素数1
〜4程度のアルキル基、スルフォン酸基、リン酸基及び
その金属塩等が結合されていてもよいが、ハロゲン原子
は結合されていない、(イ)の場合のグリコ−ル成分と
しては例えばエチレングリコ−ル、n−プロピレングリ
コ−ル、i−プロピレングリコ−ル、1,4−ブタンジ
オ−ル、ジエチレングリコ−ル等が挙げられる。又、
(ロ)の場合のエポキシ化合物としては、エチレンオキ
サイド、プロピレンオキサイド等が挙げられ、(ハ)の
場合のハロゲン化アルコ−ルとしては、エチレンクロル
ヒドリン、エチレンブロモヒドリン、3−ブロモプロパ
ノ−ル−1等が挙げられる。
【0016】これらいずれの方法でもよいが、(イ)の
場合は通常のポリエステル製造工程の一つであるエステ
ル交換反応のため、その工程より容易に抜き出すことが
できる。更にポリエステルを解重合することによって得
ることができる。かかるグリコ−ル或いはエポキシ化合
物は目的、用途によって選べるが、生成する有機含リン
化合物のリン含有率を高める必要がある時は、炭素数の
少ないエチレングリコ−ル或いはエチレンオキシドが好
ましい。かかる反応はビスヒドロキシ化合物或いはビス
ヒドロキシ化合物混合体のl,mが1〜2,好ましくは
l+mが2以上になるように調整するのが好ましい.
【0017】一般式
【化19】 で表される有機含リンオリゴマ−は、一般式
【化20】 で表される有機リンハロゲン化物と、ビスヒドロキシ化
合物或いはビスヒドロキシ化合物混合体との反応を行っ
た後、加水分解することにより得られる。反応は従来公
知の溶液法、溶融法或いは界面反応法等の技術が適用で
きる。中でもスケ−ルアップが容易で反応効率が高く、
しかも副生成物が少ない点で溶液法が好適である。溶液
法の溶剤としてはベンゼン、トルエン、キシレン、メシ
チレン、テトラヒドロフラン、トリクレン、ジクロロエ
タン、トリクロロエチレン、クロロホルム、クロロベン
ゼン、ジクロロベンゼン等が挙げられるが、中でもトル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素系の溶剤が好適であ
る。
【0018】又、一般式
【化21】 で表されるビスヒドロキシ化合物を使用する場合は、そ
の混合割合が高々50モル%、好ましくは40モル%以
下、更に好ましくは30モル%以下となるように他のビ
スヒドロキシ化合物と混合する。一般式
【化22】 で表されるビスヒドロキシ化合物の混合割合が50モル
%を越えると、溶媒に対する溶解性に乏しいBis−S
(nEO)が懸濁し、反応が不均一となるばかりか、生
成する有機含リンオリゴマ−の分子量が小さくなり、こ
れを添加配合せしめた繊維の力学的物性は低下する。
【0019】通常、高温下の反応では副反応が進行しや
すいことはよく知られているが、前述の一般式
【化23】 で表される有機リンハロゲン化物は極めて反応性に富
み、又、ビスヒドロキシ化合物或いはビスヒドロキシ化
合物混合体も反応性に富んでいるので、比較的低温で容
易に反応が進行し、高重合度の反応物が得られる。従っ
て、仕込み比率によって任意に、即ち一般式
【化24】 の(n)を調整できる。ポリエステルの主鎖中に均一に
導入するためには、nの値が1〜50、好ましくは2〜
20に調整するのが好ましい。nが50より大きい場合
は、オリゴマ−の軟化点、溶融粘度が大きくなりすぎ、
オリゴマ−の合成や紡糸時の添加配合等に問題が生じ
る。
【0020】従って、反応時の仕込み量は一般式
【化25】 の有機リンハロゲン化物1モル当たり、ビスヒドロキシ
化合物或いはビスヒドロキシ化合物混合体のモル数は
0.9〜2.0、好ましくは0.95〜1.5の範囲と
する。モル数が等モル比に近づくに従い、重合度(n)
は大きくなる。又、ビスヒドロキシ化合物或いはビスヒ
ドロキシ化合物混合体のモル数が2モルを越えると、未
反応のビスヒドロキシ化合物或いはビスヒドロキシ化合
物混合体が混入され、それを添加配合した繊維の力学的
物性或いは熱的物性等を低下させたりする原因となるの
で好ましくない。
【0021】又、本発明によれば、一般式
【化26】 で表される有機リンハロゲン化物と,ビスヒドロキシ化
合物或いはビスヒドロキシ化合物混合体を反応温度10
0℃以上、好ましくは120〜150℃で1時間以上反
応させる。又、必要に応じて塩化カルシウム、塩化マグ
ネシウムなどを添加させると反応が促進される。
【0022】本発明によれば、反応終了後P−L結合
(Lはハロゲン原子)を加水分解して得られる生成物を
エポキシ化合物と反応させる。これらを例示すれば、エ
チレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキ
シブタン、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキ
シオクタン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキ
シエチルベンゼン、フェニルグリシジルエ−テル、メチ
ルグリシジルエ−テル、エチルグリシジルエ−テル、n
−プロピルグリシジルエ−テル、イソプロピルグリシジ
ルエ−テル、ブチルグリシジルエ−テルが挙げられる。
【0023】即ち、反応終了後の反応生成物は、一般式
【化27】 で表される有機リンハロゲン化物に対するビスヒドロキ
シ化合物或いはビスヒドロキシ化合物混合体のモル比が
1.0に近づき、更にそれ以下になると、一般式
【化28】 で表されるような末端にP−OH結合を有する有機含リ
ンオリゴマ−が多く生成する。これらのオリゴマ−が多
い程、末端酸価が高くなり、これらを添加配合した繊維
の力学的物性或いは熱的物性は著しく低下する。
【0024】しかるにエポキシ化合物を付加反応させる
ことにより、一般式
【化29】 で表されるように末端のP−OH結合はエステル結合に
変換され酸価は低下する。又、エポキシの付加量のモル
数は一般式
【化30】 で表される有機含リンオリゴマ−1当量当たり1.0〜
4.0当量、好ましくは1.0〜2.0当量の範囲とす
る。1.0当量未満の場合、酸価が充分に下がらず、
4.0当量より多くてもその効果が飽和される。
【0025】又、末端酸価は10未満がよく、好ましく
は5未満、更に好ましくは1未満である。末端酸価が1
0以上となると、それを添加配合した繊維本来の力学的
物性或いは熱的物性等の著しい低下が生じるばかりか、
ポリマ−の着色等が生じるようになる。
【0026】本発明では、反応生成物をエポキシ化合物
と反応させることにより、末端酸価を低下させ、繊維に
添加せしめた場合、着色せず、繊維本来の力学的物性或
いは熱的物性等を低下せしめることのない難燃性繊維を
製造することができる。
【0027】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の方法では有機
含リンオリゴマ−の反応終了後、反応混合物をエポキシ
化合物と反応せしめているので末端酸価が小さく、繊維
に添加せしめた場合、着色することなく、繊維本来の力
学的物性或いは熱的物性等を低下せしめることのない難
燃性繊維を製造することができる。
【0028】本発明方法により得られた有機含リン化合
物を、繊維に添加配合させることにより、少量で有効か
つ無公害で尚且つ繊維本来の力学的物性或いは熱的物性
等の低下のない難燃性繊維が得られ、又、紡糸過程或は
繊維の使用中や洗濯等の処理で難燃剤の溶出や脱落がな
く難燃性能が低下することのない恒久性を有した有用な
ものである。更に耐光性、白度に優れ、良好な染色性を
有している。更に難燃性を付与する原子がリン原子のみ
で、成形物が炎と接しても人体に有害なガスの発生がな
く、極めて安全性が高い有用なものである。
【0029】本発明で得られた有機含リン化合物を添加
配合した繊維は、通常の方法で紡糸、延伸或いは仮撚で
き、そして通常の方法で後処理できる上、製織,製編も
特別な配慮をすることなく通常の織機、編機を使用する
ことが出来る。また通常の非難燃性繊維、例えばポリエ
ステルやカチオン可染ポリエステル、アクリル等との混
合紡糸、交織、交編を行っても使用するに足る難燃性を
発現し得る。或は複合紡糸をしたり、前記ポリエステル
綿、アクリル等の他の繊維と混合した糸を、他の繊維を
用いて多層構造の織編物とするなど、公知の技術により
各種の難燃性ポリエステル繊維製品を得ることが出来
る。更に本ポリマ−は、通常の方法で押出、圧縮或は射
出成形により、容易にフィルムや箔、或はボトルなどの
難燃性製品を得ることもできる。かかる繊維製品及び成
形体を例示すれば、例えば厚地織物、衣料、カーペッ
ト、カーテン、不織布、ズック、ボトル、フィルム、構
造部品、機械的伝導部品等が挙げられる。
【0030】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。実施例中「部」とあるのはことわりのない限り「重
量部」を意味し、「%」とあるのはことわりのない限り
「重量%」を意味する。固有粘度「η」は、フェノール
/テトラクロロエタン=6/4の混合溶剤中20℃で常
法により求めた。融点は理学電気社製 示差走査熱量計
(以下DSCと記す)の吸熱ピ−クより求めた。又、リ
ン分析は、日立製作所社製 P−5200型ディアルモ
ノクロ誘導結合プラズマ発光分光分析装置(以下ICP
と記す)を用いて、又、ゲルパ−ミェ−ションクロマト
グラフィ−(以下GPCと記す)は、TOSOH HC
L−8020を用いて測定した。核磁気共鳴スペクトル
(以下NMRと記す)は、日立製作所社製 FT−NM
R R−1900を用いて測定した。又、赤外吸収スペ
クトル(以下IRと記す)は、パ−キンエルマ−社製
パ−キンエルマ−1650を用いて測定し求めた。
【0031】実施例1 4,4´−イソプロピリデンビスフェノ−ル1モルに対
してエチレンオキシド2モルを付加反応させて下記ジオ
−ル化合物を得た。
【化31】 攪拌機、還流冷却器、滴下ロ−ト、窒素導入管、蒸留管
口を取り付けた反応容器に上記
【化32】 (分析結果より、エチレングリコ−ル付加モル数l+m
=2.02)を31.6部とキシレン100部及び塩化
カルシウム0.1部を入れ、N2 ガスをフロ−しながら
120℃に加熱して溶解した。次にフェニルフォスホン
酸ジクロリド19.5部を滴下ロ−トより攪拌下内温を
120〜130℃に保ちながら徐々に約30分要して滴
下した。フェニルホスホン酸ジクロリド1モルに対して
ジオ−ル成分は等モルである。140℃まで昇温し1時
間反応後、80℃まで冷却し、水を0.2部添加し、1
時間反応した。再度加熱し、未反応の水をキシレンとの
共沸により留去後80℃まで冷却し、1,2−エポキシ
ブタン1.5部を加え1時間反応した。その後、再度1
40℃まで昇温し、系内を徐々に減圧にしてキシレンを
除去し、30分で5mmHgとし更に30分間加熱し
た。得られた生成物は無色透明な樹脂状のものであっ
た。GPC測定により分子量は6000であった。又、
酸価は0.1であった。更にNMR、IRの結果は下記
の構造を示唆するものであった。
【化33】
【0032】操作例1 ジメチルテレフタレ−ト388部、エチレングリコ−ル
248部、及び14.8部の一般式
【化34】 で表される有機リン化合物とジメチルテレフタレ−トに
対して0.07%の酢酸亜鉛、0.02%のシュウ酸チ
タニル及び0.01%の三酸化アンチモンからなる混合
物を150〜230℃で120分間加熱しエステル交換
反応を行った。その後、系内の温度を30分間要して2
75℃に,系内の圧力を45分間要して減じて0.2m
mHgとして、このまま60分間反応を続けた。次いで
このポリマ−を索状に押出し切断して2.5mmφ×3
mmの大きさのペレットとした。得られたポリマ−は固
有粘度〔η〕=0.57,融点245℃であった。又、
ICP分析の結果、P含有率は0.65%でありほぼ理
論量のPが含有されていることが判明した。
【0033】次いでこのペレットを水分量0.005%
まで乾燥した後、エクストル−ダ−にて紡糸する際、重
合度(n)が1〜50の範囲で、融点46〜54℃の含
リン化合物を圧入装置を使用し、配合率が5%、10%
となるように圧入し、更にケニックス社のスタティック
ミキサ−で均一に練込みを行い、紡糸温度285℃、巻
取り速度1000m/分で溶融紡糸を行った。
【0034】続いて倍率3.6,延伸速度730m/
分、85℃のロ−ラ−ヒ−タ−で延伸し、150℃のプ
レ−トヒ−タ−でセットして、75d/24fの延伸糸
を得た。糸質は5%配合したもので強度が4.49g/
d、伸度が30.2%、10%配合したもので強度が
4.19g/d、伸度が32.7%と良好であった。
【0035】比較例1 有機含リン化合物を製造する際、反応終了後生成物をエ
ポキシ化合物と反応させることを省略する以外、すべて
実施例1記載の方法で実施した。酸価は12.5であっ
た。次いで比較例1で得られた有機含リン化合物を操作
例1記載の方法で紡糸、延伸し糸質を測定した。糸質
は、5%添加配合したもので強度が3.46g/d、伸
度が25.8%,10%添加配合したもので強度が3.
16g/d、伸度が25.8%と満足のいく結果ではな
かった。
【0036】実施例2 4,4´−イソプロピリデンビスフェノ−ルを4,4´
−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチルフェノ−
ル)に変更する以外、すべて実施例1記載の工程で実施
した。この方法により得られた生成物も無色透明な樹脂
状のものであった。GPC測定により分子量は5000
であった。又、酸価は0.1であった。更にNMR、I
Rの結果は下記の構造を示唆するものであった。
【化35】
【0037】操作例2 圧入機で圧入する有機含リン化合物を実施例2で得られ
たものに変更する以外、操作例1と同様に行った。糸質
は5%添加配合したもので強度が4.58g/d、伸度
が30.4%、10%添加配合したもので強度が4.3
7g/d、伸度が32.9%と良好であった。
【0038】比較例2 有機含リン化合物を製造する際、反応終了後生成物をエ
ポキシ化合物と反応させることを省略する以外、すべて
実施例2記載の方法で実施した。酸価は13.0であっ
た。次いで比較例2で得られた有機含リン化合物を操作
例1記載の方法で紡糸、延伸し糸質を測定した。糸質
は、5%添加配合したもので強度が3.46g/d、伸
度が25.8%,10%添加配合したもので強度が3.
16g/d、伸度が25.8%と満足のいく結果ではな
かった。
【0039】実施例3 4,4´−スルホンビス(2,6−ジメチルフェノ−
ル)1モルに対してエチレンオキシド2モルを付加反応
させて下記ジオ−ル化合物を得た。
【化36】 攪拌機、還流冷却器、滴下ロ−ト、窒素導入管、蒸留管
口を取り付けた反応容器に上記
【化37】 (分析結果より、エチレングリコ−ル付加モル数l+m
=2.02)を39.4部とキシレン100部及び塩化
カルシウム0.1部を入れ、N2 ガスをフロ−しながら
90℃に加熱して溶解した。次にフェニルホスホン酸ジ
クロリド19.5部を滴下ロ−トより攪拌下内温を90
〜100℃に保ちながら徐々に約30分要して滴下し
た。フェニルホスホン酸ジクロリド1モルに対してジオ
−ル成分は等モルである。以後実施例1記載の方法で実
施した。得られた生成物は無色透明な樹脂状のものであ
った。GPC測定により分子量は8000であった。
又、酸価は0.1であった。更にNMR、IRの結果は
下記の構造を示唆するものであった。
【化38】
【0040】操作例3 圧入機で圧入する有機含リン化合物を実施例3で得られ
たものに変更する以外、操作例1と同様に行った。糸質
は5%添加配合したもので強度が4.48g/d、伸度
が31.4%、10%添加配合したもので強度が4.3
1g/d、伸度が32.0%と良好であった。
【0041】比較例3 有機含リン化合物を製造する際、反応終了後生成物をエ
ポキシ化合物と反応させることを省略する以外、すべて
実施例3記載の方法で実施した。酸価は12.5であっ
た。次いで比較例3で得られた含リン化合物を操作例1
記載の方法で紡糸、延伸し糸質を測定した。糸質は、5
%添加配合したもので強度が3.39g/d、伸度が2
1.8%,10%添加配合したもので強度が3.12g
/d、伸度が24.0%と満足のいく結果ではなかっ
た。
【0042】実施例4 4,4´−イソプロピリデンビスフェノ−ル1モルに対
してエチレンオキシド2モルを付加反応させて下記ジオ
−ル化合物を得た。
【化39】 又、4,4´−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチ
ルフェノ−ル)1モルに対してエチレンオキシド2モル
を付加反応させて下記ジオ−ル化合物を得た。
【化40】 攪拌機、還流冷却器、滴下ロ−ト、窒素導入管、蒸留管
口を取り付けた反応容器に上記ビスヒドロキシ化合物混
合体(分析結果より、両者ともエチレングリコ−ル付加
モル数l+m=2.02であり、混合割合は前者が70
%、後者が30%であり、数値はモル%を表す。)を3
3.3部とキシレン100部及び塩化カルシウム0.1
部を入れ、N2 ガスをフロ−しながら120℃に加熱し
て溶解した。次にフェニルフォスホン酸ジクロリド1
9.5部を滴下ロ−トより攪拌下内温を120〜130
℃に保ちながら徐々に約30分要して滴下した。フェニ
ルホスホン酸ジクロリド1モルに対してジオ−ル成分は
等モルである。140℃まで昇温し1時間反応後、80
℃まで冷却し、水を0.2部を添加し、1時間反応し
た。再度加熱し、未反応の水をキシレンとの共沸により
留去後80℃まで冷却し、1,2−エポキシブタン1.
5部を加え1時間反応した。その後、再度140℃まで
昇温し、系内を徐々に減圧にしてキシレンを除去し、3
0分で5mmHgとし更に30分間加熱した。得られた
生成物は無色透明な樹脂状のものであった。GPC測定
により分子量は6000であった。又、酸価は0.1で
あった。
【0043】操作例4 圧入機で圧入する有機含リン化合物を実施例4で得られ
たものに変更する以外、操作例1と同様に行った。糸質
は5%添加配合したもので強度が4.42g/d、伸度
が31.9%、10%添加配合したもので強度が4.3
3g/d、伸度が33.7%と良好であった。
【0044】比較例4 有機含リン化合物を製造する際、反応終了後生成物をエ
ポキシ化合物と反応させることを省略する以外、すべて
実施例4記載の方法で実施した。酸価は13.0であっ
た。次いで比較例4で得られた含リン化合物を操作例1
記載の方法で紡糸、延伸し糸質を測定した。糸質は、5
%添加配合したもので強度が3.42g/d、伸度が2
0.8%,10%添加配合したもので強度が3.14g
/d、伸度が22.0%と満足のいく結果ではなかっ
た。
【0045】実施例5 4,4´−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチルフ
ェノ−ル)を4,4´−スルホンビスフェノ−ルに変更
する以外、実施例4記載の方法で実施した。この場合、
反応終了時まで反応系はほぼ均一であった。GPC測定
により分子量は4000であった。又、酸価は0.1で
あった。
【0046】操作例5 圧入機で圧入する有機含リン化合物を実施例5で得られ
たものに変更する以外、操作例1と同様に行った。糸質
は5%添加配合したもので強度が4.55g/d、伸度
が31.1%、10%添加配合したもので強度が4.3
6g/d、伸度が32.3%と良好であった。
【0047】比較例5 有機含リン化合物を製造する際、反応終了後生成物をエ
ポキシ化合物と反応させることを省略する以外、すべて
実施例5記載の方法で実施した。酸価は12.5であっ
た。次いで比較例5で得られた含リン化合物を操作例1
記載の方法で紡糸、延伸し糸質を測定した。糸質は、5
%添加配合したもので強度が3.29g/d、伸度が2
1.9%,10%添加配合したもので強度が3.15g
/d、伸度が21.0%と満足のいく結果ではなかっ
た。
【0048】実施例6 ビスヒドロキシ化合物の混合割合が、化学式
【化41】 で表されるビスヒドロキシ化合物が90モル%、又、化
学式
【化42】 で表されるビスヒドロキシ化合物が10モル%となるよ
うに、混合割合を変更する以外、すべて実施例5記載の
方法で実施した。この方法により得られた生成物も無色
透明な樹脂状のものであった。この場合、反応系は反応
終了時までほぼ均一であった。GPC測定により分子量
は6000であった。又、酸価は0.1であった。
【0049】操作例6 圧入機で圧入する有機含リン化合物を実施例6で得られ
たものに変更する以外、操作例1と同様に行った。糸質
は5%添加配合したもので強度が4.45g/d、伸度
が34.1%、10%添加配合したもので強度が4.3
2g/d、伸度が32.9%と良好であった。
【0050】実施例7 ビスヒドロキシ化合物の混合割合が、化学式
【化43】 で表されるビスヒドロキシ化合物が50モル%、又、化
学式
【化44】 で表されるビスヒドロキシ化合物が50モル%となるよ
うに、混合割合を変更する以外、すべて実施例5記載の
方法で実施した。この方法により得られた生成物も無色
透明な樹脂状のものであった。GPC測定により分子量
は2000であった。又、酸価は0.1であった。
【0051】操作例7 圧入機で圧入する有機含リン化合物を実施例7で得られ
たものに変更する以外、操作例1と同様に行った。糸質
は5%添加配合したもので強度が4.49g/d、伸度
が30.0%、10%添加配合したもので強度が4.3
1g/d、伸度が32.0%と良好であった。
【0052】比較例5 ビスヒドロキシ化合物の混合体の混合割合が、化学式
【化45】 で表されるビスヒドロキシ化合物が30モル%、又、化
学式
【化46】 で表されるビスヒドロキシ化合物が70モル%となるよ
うに、混合割合を変更する以外、すべて実施例5記載の
工程で実施した。この場合、反応開始時から懸濁物が非
常に多く、GPC測定によれば分子量は<1000と小
さいものであった。又、得られた有機含リンオリゴマ−
を操作例1記載の方法で添加配合せしめたポリエステル
の糸質は5%添加配合したもので強度が3.31g/
d、伸度が24.0%、10%添加配合したもので強度
が2.91g/d、伸度が22.0%とポリエステル本
来の力学的性質が保てない。
【0053】操作例6 ジメチルテレフタレ−ト1000部とエチレングリコ−
ル800部と、ジメチルテレフタレ−トに対し0.02
%の酢酸マンガン4H2 Oと0.04%の三酸化アンチ
モンからなる混合物を170〜220℃でエステル交換
反応を行った。その後、220℃で化学式
【化47】 を20.0部添加しエステル化した後、系内の圧力を徐
々に減じると共に、温度を更に上げ、最終的に内部温度
275℃、内圧0.2mmHgで重縮合反応を行い、融
点244〜248℃のポリマ−が得られた。又、ICP
測定の結果、Pの含有率は1.0%とほぼ理論量のPが
含有されていることが判明した。
【0054】次いでこのペレットを水分量0.005%
まで乾燥した後、実施例1で得られた有機含リン化合物
を用い、すべて操作例1記載の工程で実施した。糸質は
5%添加配合したもので強度が4.44g/d、伸度が
30.4%、10%添加配合したもので強度が4.31
g/d、伸度が31.0%と良好であった。
【0055】比較例6 圧入機で圧入する有機含リン化合物を比較例1記載の有
機含リン化合物に変更し、その後操作例1記載の方法で
紡糸、延伸し糸質を測定した。糸質は5%添加配合した
もので強度が3.41g/d、伸度が23.8%,10
%添加配合したもので強度が3.11g/d、伸度が2
1.8%と満足のいく結果ではなかった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中、Xは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜1
    8のアリ−ル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素
    数6〜14の飽和脂環式基、Lはハロゲン原子を記
    す。)で表される有機リンハロゲン化物と、一般式 【化2】 (式中、Aは二価の芳香族有機残基(但し、ハロゲン原
    子は含まない)、Bは水素原子或いは炭素数1〜4のア
    ルキル基、l,mは1〜2の整数を記し、l=mであっ
    ても、l≠mであってもよい)で表されるビスヒドロキ
    シ化合物とを反応せしめ加水分解することによって得ら
    れる一般式 【化3】 (式中、Xは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数6〜1
    8のアリ−ル基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素
    数6〜14の飽和脂環式基、Aは二価の芳香族有機残基
    (但し、ハロゲン原子は含まない)、Bは水素原子或い
    は炭素数1〜4のアルキル基を記し、l,mは1〜2の
    整数を記し、l=mであっても、l≠mであってもよ
    い。)で表される有機含リンオリゴマ−を製造した後、
    エポキシ化合物と反応せしめ、末端酸化を10未満とせ
    しめたことを特徴とする有機含リン化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 (イ)一つのビスヒドロキシ化合物の構
    成単位である一般式 【化4】 (式中、Bは水素原子或いは炭素数1〜4のアルキル
    基、l,mは1〜2の整数を記し、l=mであっても、
    l≠mであってもよい。)と、それ以外のビスヒドロキ
    シ化合物の構成単位である一般式 【化5】 (式中、Aは二価の芳香族有機残基(但し、ハロゲン原
    子は含まない)、Bは水素原子或いは炭素数1〜4のア
    ルキル基、l,mは1〜2の整数を記し、l=mであっ
    ても、l≠mであってもよい)の少なくとも1種以上が
    ランダムに配列されており、(ロ)一般式 【化6】 (式中、Bは水素原子或いは炭素数1〜4のアルキル
    基、l,mは1〜2の整数を記し、l=mであっても、
    l≠mであってもよい。)で表されるビスヒドロキシ化
    合物の構成単位の含有量が50モル%以下であるビスヒ
    ドロキシ化合物を使用することを特徴とする請求項1記
    載の有機含リン化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式 【化7】 (式中、Bは水素原子或いは炭素数1〜4のアルキル
    基、l,mは1〜2の整数を記し、l=mであっても、
    l≠mであってもよい。)で表されるビスヒドロキシ化
    合物の構成単位以外より任意に選択した2種以上から構
    成されていることを特徴とする請求項1記載の有機含リ
    ン化合物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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