JPH08150671A - 離型性ローラ及びその製造方法 - Google Patents

離型性ローラ及びその製造方法

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JPH08150671A
JPH08150671A JP29351594A JP29351594A JPH08150671A JP H08150671 A JPH08150671 A JP H08150671A JP 29351594 A JP29351594 A JP 29351594A JP 29351594 A JP29351594 A JP 29351594A JP H08150671 A JPH08150671 A JP H08150671A
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JP
Japan
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roller
tetrafluoroethylene
molecular weight
base body
ptfe
Prior art date
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Pending
Application number
JP29351594A
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English (en)
Inventor
Takashi Fujita
貴史 藤田
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH08150671A publication Critical patent/JPH08150671A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非粘着性が優れ且つ密着性がよくてトナーの
付着現象を起こし難く、しかも耐久性に優れた欠陥のな
い表面皮膜層を有するローラを提供する。 【構成】 離型層の少なくとも最表層に、低分子量であ
り末端を予めフッ素化した四フッ化エチレンを熱融着し
てなる離型性ローラ。その製造法の一つとしては、基体
外周に、少なくとも1種類のフッ素樹脂繊維を巻回し、
加熱及び加圧して当該繊維の少なくとも一部を溶融させ
る離型性ローラの製造方法において、低分子量であり末
端を予めフッ素化した四フッ化エチレンを上記繊維表面
に付着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、レーザプリンダ等の画像形成装置の定着に用いられ
る定着ローラや、リサイクルコピー機あるいはカラーコ
ピー(偽札等)判定機用の搬送ローラ等に適用される離
型性ローラ、及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子写真複写機等において、感
光体上に生じた静電潜像は、粉末トナーを吸着させるこ
とにより現像し、このトナー画像を紙などの画像支持体
上に転写した後、圧熱などの方法で定着するのが一般的
である。このようなトナー定着に際して用いられる熱定
着ローラには、良好な離型性が必要とされる。特に近年
の高解像度、高画質へのニーズからトナーの小粒径化が
進み、離型性不足を原因とする汚れが発生し易くなって
いる。
【0003】また最近、トナーの熱融着を利用したリサ
イクルコピー機やカラーコピー(偽札等)検知器などが
発表されているが、これらの装置においても搬送時の汚
れ防止のために離型性表面を有する搬送ローラが必要と
されている。
【0004】離型性を向上させるためには、表面をより
平滑にするとともに、化学的に表面エネルギーを低くす
ることが必要であるので、例えばPTFE、PFA、F
EPなどのフッ素樹脂を芯金基体に被覆したものが用い
られるようになってきている。このような構成によっ
て、トナーが粘着してオフセット現象が発生することを
防止している。
【0005】ローラの表面に被覆されるフッ素樹脂の層
は本質的には耐熱性が良好であるものの、溶液重合や乳
化重合によって製造されるフッ素樹脂はその末端に官能
性基が残っており、高温に曝されると劣化が起こり易
い。そしてそのような劣化に基づく欠陥部を核としてト
ナーの付着が発生することになる。
【0006】そのためにフッ素樹脂の耐熱性を改良する
ために末端官能基を変成する方法が提案され、その一つ
としてフッ素による末端変成を行った樹脂があるが、こ
のようなフッ素変成フッ素樹脂は電気絶縁性が高く、ロ
ーラの表面にフッ素樹脂そうを形成するに当たって通常
利用されている静電塗装法では静電反発を起こし、良好
な被覆層が得られない。また樹脂を分散して液状塗装と
するにも撥液性が大きく、均一な分散液が得にくいとい
う問題があった。
【0007】そしてまた、これらの問題を乗り越えてフ
ッ素樹脂皮膜を塗装したとしても、樹脂の溶融温度が高
いために塗装被覆を更に高温で融着させる必要があり、
熱劣化を起こしてトナーの粘着性が期待ほど改良されな
いという問題があり、フッ素変成フッ素樹脂をローラの
表面層として使用する試みは未だに成功していなかっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、非粘
着性が優れ且つ密着性がよくてトナーの付着現象を起こ
し難く、しかも耐久性に優れた欠陥のない表面皮膜層を
有するローラを提供することを課題とし、更には当該ロ
ーラを製造するのに適した方法を提供することも課題と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】当該課題の一つは、本発
明にしたがい、離型層の少なくとも最表層に、低分子量
であり末端を予めフッ素化した四フッ化エチレンを熱融
着してなる離型性ローラによって、解決される。
【0010】また、当該離型性ローラは、離型層の少な
くとも最表層に、低分子量であり末端を予めフッ素化し
た四フッ化エチレンを付与した後、当該四フッ化エチレ
ンを熱融着させることで製造される。
【0011】即ち、本発明は、従来のローラの離型層の
離型性、強度に比べ更に離型性に優れた添加剤として、
表面エネルギーを低くするのに効果のあるCF3 基を多
数含んだ低分子量の四フッ化エチレン(ポリテトラフル
オロエチレン、PTFE)をローラ表面に付与すること
を基本としている。分子量としては、例えば2000〜
12000程度が好ましい。
【0012】また、基体外周に、少なくとも1種類のフ
ッ素樹脂繊維を巻回し、加熱及び加圧して当該繊維の少
なくとも一部を溶融させる離型性ローラの製造方法にお
いて、低分子量であり末端を予めフッ素化した四フッ化
エチレンを前記繊維表面に付着させた上で加熱加圧処理
することによっても、上記課題を解決することができ
る。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の詳細を説明する。
【0014】(比較例1)粉末状PFA樹脂をアルミニ
ウム合金製のローラ基体の表面に静電粉末塗装し、38
0℃で20分間加熱溶融させて厚さ20μmの離型層を
得た後、CC 1000 Cwのサンドペーパーで表面研磨し
て、Ra0.2μmの表面粗さの定着ローラaを得た。
【0015】(実施例1)粉末状テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(P
FA)樹脂に、分子量6000〜12000の末端を予
めフッ素化したPTFEを10%ブレンドした後、アル
ミニウム合金製のローラ基体の表面に静電粉末塗装し、
380℃で20分間加熱溶融させて厚さ20μmの離型
層を得、CC 1000 Cwのサンドペーパーで表面研磨し
て、Ra0.2μmの表面粗さの定着ローラAを得た。
【0016】(比較例2)比較例1と同様にローラを作
製した後、更にこのローラを再度380℃で8分間加熱
し表面を溶融させ、Ra0.14μmの表面粗さの定着
ローラbを得た。
【0017】(実施例2)比較例2と同様に定着ローラ
を作製する際、サンドペーパーに分子量6000〜12
000の末端を予めフッ素化したPTFEを付着させ
て、研磨を行った。この時に離型層の一部を電子顕微鏡
により表面を観察すると、研磨目にPTFEの微粉が入
り込んでいることが確認された。更にこのローラを再度
加熱して表面を溶融させ、Ra0.14μmの表面粗さ
の定着ローラBを得た。
【0018】ローラの重量変化の測定(比較例2との比
較)から、PTFEの付着量はPFAの約4%であっ
た。
【0019】(比較例3)比較例1で用いたと同様のロ
ーラ基体に対して、PTFEを分散した液状塗料をスプ
レー塗装し、乾燥後、380℃で20分間加熱溶融し、
更にこのローラを再度380℃で6分間加熱し表面を溶
融させ、厚さ約20μmの表面粗さRa0.3μmの定
着ローラcを得た。
【0020】(実施例3)比較例3と同様にスプレー塗
装後に加熱溶融して定着ローラを得た後、分子量200
0〜6000の末端を予めフッ素化したPTFEの塊を
ローラ表面全体に擦りつけ、約4%を付着させて、更に
このローラを再度380℃で6分間加熱し表面を溶融
し、厚さ約20μmの表面粗さRa0.23μmの定着
ローラCを得た。
【0021】(比較例4)図1に示されたローラ製造の
ための装置は、円筒状のローラ基体1の軸方向両端部を
不図示の回転手段のスリーブ3に固定することによりワ
ーク4を位置決めした状態でその両側方にそれぞれ電磁
誘導加熱装置5と加圧ロール装置6を配置した構成を有
する。電磁誘導加熱装置5は、ワーク4と所定の間隔を
おいて平行に固定されたガイドレール10と、当該ガイ
ドレール10に沿ってワーク4と平行に進退可能に支持
された可動基部11と、当該可動基部11からワーク4
に向かって突出した電磁誘導加熱コイル12と、可動基
部11に接続されコイルに電流を供給するためのリード
線13等を有する。可動基部11は不図示のモータ等の
駆動手段によって駆動される。加圧ロール装置6は、ワ
ーク4を挟んで電磁誘導加熱装置5と反対側位置に所定
の間隔をおいて平行に固定されたガイドレール20と、
当該ガイドレール20に沿って移動可能に支持されたロ
ール支持部21と、当該ロール支持部21からワークに
向けて突設された上下2対の腕22、23によってそれ
ぞれ回転自在に支持された上下2つの加圧ロール24、
25とを有する。ロール支持部21は不図示のモータ等
の駆動手段によって駆動される。以上の構成を備えた装
置を用いて、比較例1で用いたと同様のローラ基体1に
対して、直径28μmの繊維を6本合わせたPFA繊維
2を巻き、電磁誘導加熱コイル12で部分的に加熱した
後、平滑コロを押し当て、厚さ約20μmの表面粗さR
a0.14μmの定着ローラdを得た。この時、各部分
の加熱時間はコイル幅/移動速度から380℃で6秒で
あった。
【0022】(実施例4)比較例4と同様に定着ローラ
を作製する際、繊維を分子量6000〜12000の末
端を予めフッ素化したPTFE粉末中を通過させること
で、繊維表面にPTFEを付着させた。PTFEの付着
量は約5%であった。厚さ約20μmの表面粗さRa
0.13μmの定着ローラDを得た。
【0023】(評価試験)前記本発明に係る定着ローラ
及び比較例の定着ローラを電子写真装置の定着ユニット
に組み込み、図2に示された画像をA4サイズの紙に1
万枚印字した後、トナー汚れ測定位置としての部分30
でのトナー汚れを画像処理により面積率として測定し
た。その結果を表1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】上記の例では定着ローラについてのみ取り
上げたが、同様に、他の定着装置、例えばベルトなどで
の離型層でも同じ効果が得られるのは明らかである。ま
た低分子量PTFEを添加する離型層としてPTA、P
TFEを挙げたが、他のフッ素樹脂、例えばFEP、あ
るいはその他の材料においても離型性向上が期待でき
る。
【0026】
【発明の効果】請求項1のローラにおいては、離型層の
少なくとも最表層に、低分子量であり末端を予めフッ素
化した四フッ化エチレンを熱融着しているので、優れた
離型性を示すローラの離型層が形成される。
【0027】請求項2のローラ製造方法においては、離
型層の少なくとも最表層に、低分子量であり末端を予め
フッ素化した四フッ化エチレンを付与した後、当該四フ
ッ化エチレンを熱融着させているので、従来の工程・装
置と大きく異ならせることなく、優れた離型層を容易に
得ることができる。
【0028】請求項3のローラ製造方法においては、低
分子量であり末端を予めフッ素化した四フッ化エチレン
をフッ素樹脂繊維表面に付着させた上で、基体外周に巻
回して、加熱加圧処理するので、熱融着時に加圧による
平滑化が行われ、加熱時間が短く成膜でき、四フッ化エ
チレンの熱分解を最小で済まして離型性に優れたローラ
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例4及び実施例4でのローラ製造に用いた
製造装置の概略斜視図である。
【図2】評価画像のパターンを示す図である。
【符号の説明】
1 ローラ基体 2 繊維 4 ワーク 5 電磁誘導加熱装置 6 加圧ロール装置 12 電磁誘導コイル 24、25 加圧ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 27:12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離型層の少なくとも最表層に、低分子量
    であり末端を予めフッ素化した四フッ化エチレンを熱融
    着してなることを特徴とする離型性ローラ。
  2. 【請求項2】 離型層の少なくとも最表層に、低分子量
    であり末端を予めフッ素化した四フッ化エチレンを付与
    した後、当該四フッ化エチレンを熱融着させることを特
    徴とする離型性ローラの製造方法。
  3. 【請求項3】 基体外周に、少なくとも1種類のフッ素
    樹脂繊維を巻回し、加熱及び加圧して当該繊維の少なく
    とも一部を溶融させる離型性ローラの製造方法におい
    て、 低分子量であり末端を予めフッ素化した四フッ化エチレ
    ンを前記繊維表面に付着させた上で加熱加圧処理するこ
    とを特徴とする離型性ローラの製造方法。
JP29351594A 1994-11-28 1994-11-28 離型性ローラ及びその製造方法 Pending JPH08150671A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999059034A1 (en) * 1998-05-13 1999-11-18 Daikin Industries, Ltd. Melt-extrusion material suitable for forming outermost layer of fixing roller of fixing unit of image forming apparatus
JP2004086202A (ja) * 2002-08-06 2004-03-18 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用定着部品、電子写真用定着エンドレスベルト、及び加熱ロール・ベルト型定着装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999059034A1 (en) * 1998-05-13 1999-11-18 Daikin Industries, Ltd. Melt-extrusion material suitable for forming outermost layer of fixing roller of fixing unit of image forming apparatus
JP2004086202A (ja) * 2002-08-06 2004-03-18 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真用定着部品、電子写真用定着エンドレスベルト、及び加熱ロール・ベルト型定着装置

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