JPH08146749A - デジタル画像形成装置 - Google Patents

デジタル画像形成装置

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JPH08146749A
JPH08146749A JP6280719A JP28071994A JPH08146749A JP H08146749 A JPH08146749 A JP H08146749A JP 6280719 A JP6280719 A JP 6280719A JP 28071994 A JP28071994 A JP 28071994A JP H08146749 A JPH08146749 A JP H08146749A
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toner
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Atsushi Sekiguchi
敦史 関口
Kimio Nishizawa
公夫 西沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】あらゆる環境変化にも対応して適正な画像の形
成条件が得られるようにする。また、パッチ画像の信号
を精度よく検知できるようにする。 【構成】感光体ドラム1に対する現像スリーブの周速比
を0.7 に設定し、パッチ画像検知時のトナー付着量M
(1) を基準として、周速比に応じたトナー付着量を級数
的に推測し、推測されたトナー付着量と周速比との関係
に基づいてデジタル画像形成時の周速比を設定する。ま
た、検知センサ9の出力値V2 ,V1 を測定し、この比
を検知出力とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタ等の
電子写真プロセスを利用するデジタル画像形成装置、特
に、像担持体へのトナーの付着量を制御して色や濃度の
安定性を向上させる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル方式、反転現像の画像形
成装置が実用化されており、例えばカラー電子写真複写
機並びにパーソナルコンピュータやファクシミリ等の出
力部を構成するカラー記録装置が知られている。このよ
うな画像形成装置においては、連続運転時であっても再
現性の良好な記録画像を得るために、調整作業を行なう
必要があるが、この調整作業は複雑でしかも煩雑である
という問題点を有していた。この問題点を解消するため
に、現在ではパッチ検知方式による画像濃度コントロー
ル技術が採用されている。
【0003】特開昭63−113568号公報には、こ
のパッチ検知方式の技術が記載されている。即ち、この
ものでは、デジタル画像を形成する前に、各色毎の階調
濃度パターンを感光体上に形成し、検知センサーによっ
て該パターン濃度を測定することで補正量を求め、デジ
タル画像を形成するとき、この補正量に基づいてレーザ
ビーム等の露光量を可変制御し濃度調整処理を行なうよ
うにしている。
【0004】しかし、かかる技術では、各色毎の階調濃
度パターンの測定データの種類や数量が膨大となり、調
整処理に関わるプログラムが複雑化したり用意する補正
データも増大し設計コストが膨大になり過ぎるという問
題点があるため、検知濃度データ値の変動に合わせてト
ナー付着量を制御するように、メモリから制御係数を読
み出して現像スリーブの回転数を速度可変にフィードバ
ック制御する技術も開発されている(特願平6−189
211号)。
【0005】さらに、このものでは、トナーが少ないと
パッチ画像の検知信号値がトナー付着量の若干の増減で
ばらつき、トナーが感光体1を覆うようになるとトナー
付着量が増加しても検知信号値が変わらなくなるため、
かかる不安定領域を除いた安定領域内に検知信号の値が
入るように、現像スリーブの回転数を画像記録モード時
の1/3に減じ、感光体へのカラーパッチ画像のトナー
付着量を1/3に落としてカラーパッチ画像を検知し、
正確にトナー付着量を設定してから、図10に基づいてプ
リント画像形成時のトナー付着量を予測し、現像スリー
ブ回転数を制御するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の画像
形成装置では、画像形成時の環境変化等により、種々の
問題点を生ずる。まず、現像スリーブの回転数(搬送ス
ピード)とトナー付着量との関係であるが、従来の画像
形成装置では、図10に示すように、現像スリーブの回転
数(搬送スピード)とトナー付着量との関係を直線で近
似しているが、例えば、温度、湿度、感光体の経時変化
等のような画像形成時の環境が変化すると、トナー付着
量とスリーブ回転数との関係も変化する。また、トナー
の特性等の影響により現像スリーブの回転数とトナー付
着量との関係が直線的にならない場合もある。
【0007】次に、検知センサの検知信号の調整につい
てであるが、通常、パッチ画像の信号出力を正確にとら
えるためには、該パッチ画像を検知する前に、感光体ド
ラムを空回しして検知センサの検知信号を調整するベー
スライン補正が行われるが、感光体ドラムを長期間使用
した場合、表面に汚れが生じたり傷が発生したりして感
光体ドラムの表面状態が変化する。表面状態が変化して
くると、検知センサの検知信号が大きく変動し、この調
整が難しくなり、良好な画像信号出力を得るためには、
ベースライン補正に時間がかかってしまう。
【0008】本発明はこのような従来の課題に鑑みてな
されたもので、あらゆる環境変化にも対応して適正な画
像の形成条件が得られるようなデジタル画像形成装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1の発
明にかかるデジタル画像形成装置では、図1に示すよう
に、像担持体上にパッチ画像を出力し、光電変換する検
知手段を用いて像担持体上を光学的に検知し、該検知手
段の信号出力値に基づいて、適正な画像の形成条件が得
られるように像担持体に対する現像剤搬送担持体の周速
比を可変設定するデジタル画像形成装置において、デジ
タル画像を形成する前に、周速比を設定して像担持体上
にパッチ画像を形成するパッチ画像形成手段と、パッチ
画像検知時の検知手段の信号出力値を入力し、該信号出
力値に基づいてパッチ画像上のトナー付着量を算出する
パッチ画像トナー付着量算出手段と、該パッチ画像トナ
ー付着量を基準とし、現像剤搬送担持体表面のバイアス
電圧、像担持体上の画像表示領域の表面電位に基づい
て、周速比に応じた像担持体のトナー付着量を推定する
トナー付着量推定手段と、推定された周速比とトナー付
着量との関係に基づいて、デジタル画像を形成するとき
に所望のトナー付着量となるように周速比を設定する周
速比設定手段と、を備えた。
【0010】請求項2の発明にかかるデジタル画像形成
装置では、前記トナー付着量推定手段は、式(1)によ
りトナー付着量を推定する手段である。請求項3の発明
にかかるデジタル画像形成装置では、前記パッチ画像を
形成するときの周速比は、パッチ画像形成領域における
検知手段の信号出力値が、変動傾向を生じる点を上限と
し、飽和傾向を生じる点を下限とする領域内の値となる
ように設定される構成である。
【0011】請求項4の発明にかかるデジタル画像形成
装置では、前記検知手段は、トナーが付着したパッチ画
像形成領域とトナーが付着していないパッチ画像形成領
域の周辺領域とを検知し、パッチ画像トナー付着量算出
手段は、パッチ画像形成領域を検知したときの信号出力
値と、パッチ画像形成領域の周辺領域を検知したときの
信号出力値と、の比に応じた値を検知手段の信号出力値
として入力するように構成された。
【0012】
【作用】上記、請求項1の発明にかかるデジタル画像形
成装置の構成によれば、例えば、温度、湿度、像担持体
の経時変化等のように画像形成時の環境が変化すると、
パッチ画像トナー付着量はその時の環境に応じた値とな
り、このパッチ画像トナー付着量を基準として周速比に
応じたトナー付着量が推定されるので、デジタル画像形
成時の周速比を環境変化に対応して可変設定することが
可能となり、適正な画像の形成条件が得られるようにな
る。
【0013】請求項2の発明にかかるデジタル画像形成
装置の構成によれば、具体的に、トナーがリフレッシュ
された回数n,パッチ検知時に設定された周速比のとき
のトナー付着量M(1) ,現像剤搬送担持体表面のバイア
ス電圧VDC,像担持体上の書き込み電位VL ,トナー帯
電量Qから、(1)式により、パッチ画像トナー付着量
を基準として周速比とトナー付着量との関係を級数的に
推定することが可能となる。
【0014】請求項3の発明にかかるデジタル画像形成
装置の構成によれば、パッチ画像形成領域における検知
手段の信号出力値が前記領域内となるように周速比が設
定されることにより、該信号出力値が不安定検知領域で
検知されることがないため、正確にトナー付着量を推定
することが可能となる。請求項4の発明にかかるデジタ
ル画像形成装置の構成によれば、例えば、像担持体を長
期間使用して像担持体の表面状態が変化し、検知手段の
検知信号のベースラインが変動しても、トナーが付着し
たパッチ画像形成領域検知時の信号出力値と、トナーが
付着していないパッチ画像形成領域の周辺領域検知時の
信号出力値とは、同じように変動するため、両検知出力
値の比に応じた値は、像担持体の表面状態に影響されな
くなる。したがってパッチ画像の検知精度が向上し、ベ
ースライン補正をある一定レベルに収まった段階で終了
させても正確なパッチ画像の出力値が得られるため、ベ
ースライン補正が簡略化され、パッチ検知時の調整時間
を短縮することが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。図2
は、本実施例におけるデジタルカラー画像形成装置の概
略制御ブロック図である。図2において、通常の画像記
録モードについてその動作説明を行なう。
【0016】矢印の方向に回転する像担持体としての感
光体ドラム1に対向して、帯電器2、現像器3、転写ロ
ーラ4、除電ブラシ5及びクリーニング部6が配設され
ている。帯電器2によって帯電した感光体ドラム1上に
露光部(図示せず)から画像に応じたレーザ光が照射さ
れると、現像器3によって感光体ドラム1表面の照射さ
れた部分にトナーが付着して静電潜像が顕像化される。
現像器3は一次色であるY,M,C,Bk毎に4つの現
像剤搬送担持体としての現像スリーブ3a,3b,3
c,3dと現像スリーブ駆動モータ(図示せず)を有し
ており、特定の色の画像を形成する際には、直流(D
C)バイアスがかけられた現像スリーブ3a,3b,3
c,3dの中から特定の現像スリーブに交流(AC)バ
イアスを重畳することで、現像スリーブ駆動モータによ
って回転する現像スリーブ上のトナー粒子が飛翔して感
光体ドラム1に付着し特定色の画像が形成される。二次
色についても現像スリーブ3a,3b,3c,3dの組
み合わせによって所望の色を形成することができる。
【0017】現像器3によって感光体ドラム1上に形成
されたトナー像が、転写ローラ4の転写位置にくると、
タイミングを制御された記録紙(図示せず)も前記転写
位置に搬送され、記録紙の裏面よりトナーとは逆極性の
転写バイアスが印加され、静電的引力の作用で感光体ド
ラム1上のトナー像が記録紙の表面に転写され、除電ブ
ラシ5が不要電位の除電を行なう。
【0018】カラー画像の形成を行なう場合にはY色に
ついて帯電・露光・現像工程を行ない、M・C・Bk色
についても順次前記一連の工程を繰り返し、終了した時
点で最後に転写工程を行ない、分離爪もしくは曲率分離
等の公知の分離手段によって記録紙を感光体ドラム1か
ら分離し、定着器(図示せず)によって熱定着して装置
から排出する。そして、クリーニング部6が感光体ドラ
ム1の残留トナーをクリーニングすることで次なる記録
に備える。
【0019】尚、現像条件は次の通りである。 (1) 感光体ドラム1の帯電電位(VH ):− 750V (2) 現像スリーブのDCバイアス電圧(VDC):− 650
V (3) 現像スリーブのACバイアス電圧(VAC):1.7kV
P-P (4) 現像スリーブの周波数:8kHz (5) 現像剤搬送量(DWS):20〜30mg/cm2 (6) 画像書き込み電位(VL ):−40〜−50V() (7) 感光体ドラム1 のラインスピード:100mm/sec (8) 現像スリーブのテストパッチ形成時のラインスピー
ド:70mm/sec (9) 使用現像剤:2成分現像剤(Bk) (10)帯電量変化量:±3μC/g(湿度20〜80%) 次に、カラーパッチ画像による画像調整を行う構成につ
いて説明する。
【0020】カラーパッチ用画像データは予めメモリ7
に記憶されており、画像調整モード時に制御部8がメモ
リ7から各色のカラーパッチ用画像データを順次読み出
し、、露光部に対してカラーパッチ用画像データを出力
することで、帯電した感光体ドラム1に露光が行なわ
れ、現像器3によって静電潜像が顕像化する。一方、除
電ブラシ5とクリーニング部6との間に設けられた検知
手段としての検知センサ9は図3にその概略構成を示し
たように、感光体ドラム1の仮想垂線(点線)に対し各
々40°の角度をもって設置された一対のフォトダイオー
ド(LED)とフォトトランジスタ(PtTr)で構成
され、カラーパッチ画像を形成するトナー量に応じた反
射光を受光するようになっている。尚、本実施例では、
検知センサ9の各素子と感光体ドラム1との距離を6mm
に設定した。
【0021】制御部8は、感光体ドラム1に対する現像
スリーブの周速比を設定して検知センサ9から検知信号
を入力し、そして、周速比とトナー付着量との関係を推
定してデジタル画像形成時の周速比を設定する。次に、
制御部8の動作を図4のフローチャートに基づいて説明
する。ステップ(図中では「S」と記してあり、以下同
様とする)1では、この検知センサ9の検知信号が安定
検知領域に入るように、現像スリーブの回転数を画像記
録モード時よりも減じるよう制御する。
【0022】図5は、検知信号値とトナー付着量の関係
を示す図であり、この図に示すように、感光体ドラム1
上にトナー付着がないときにはPtTrの受光光量は最
大となり、検知信号も最大となり、トナーが感光体ドラ
ム1を覆うまではトナー付着量が増加するに従い検知信
号も低下する。しかし、トナーが少ない領域はトナー付
着量の若干の増減でPtTrの受光光量にバラツキが生
じるため、検知信号は安定領域の上限を示し、これ以
降、変動傾向が大きくなる。また、トナーが感光体ドラ
ム1を覆ってからはトナー付着量が増加してもPtTr
の受光光量は変わらないので検知信号は下限を示し飽和
状態となる。こうした変動領域や飽和領域は不安定領域
であり、トナー付着量に対する安定した出力電圧が得ら
れない。
【0023】検知信号の上限におけるトナー付着量は0.
1mg/cm2 、下限におけるトナー付着量は0.4mg/cm2 であ
ることが測定結果として求められ、トナー付着量が0.1
〜0.3mg/cm2 となる領域が検知センサ9の検知信号の安
定検知領域となる。具体的には、感光体ドラム1に対す
る現像スリーブの周速比を0.7 に設定すれば、トナー付
着量は約0.2mg/cm2 となる。
【0024】このステップがパッチ画像形成手段に相当
する。ステップ2では、検知センサ9によりカラーパッ
チ画像を検知したときの検知信号を入力する。尚、パッ
チ画像を検知する前には、感光体ドラム1を空回しして
検知センサ9の検知信号を調整するベースライン補正が
行われるが、これについては後述する。
【0025】ステップ3では、入力した検知信号に基づ
いて、前述の図5よりパッチ画像トナー付着量を算出す
る。ステップ2,3がパッチ画像トナー付着量算出手段
に相当する。ステップ4では、周速比に応じたトナー付
着量を推定する。トナー付着量と周速比との関係は、次
式(1)に基づいて級数を発生させることにより推定さ
れる。
【0026】 M(n) =M(1) ×(VDC−VL −Q×k×M (n-1))/VDC+M (n-1) ・・・・・・(1) 但し、M(n) :周速比0.7 ×n(n:整数)のときのト
ナー付着量(kg・m -2) M(1) :周速比0.7 のときのトナー付着量(kg・m -2) VDC :現像スリーブ表面のバイアス電圧 VL :感光体ドラム1上の書き込み電位 Q :トナー帯電量(A・skg -1) k :電位換算のための係数〔1.5 ×102(A-2-4
4 kg) 即ち、周速比0.7 のときのパッチ画像トナー付着量M
(1) を基準のトナー付着量として、トナー付着量
(2) , M(3) , ・・・, M(n) を、この式(1)に基
づいて、順次、推定していく。
【0027】尚、係数kは、トナー特性によって決まる
値であり、トナー付着量とトナー帯電量に基づいて実験
的に得られる定数である。この式(1)の内容について
説明すると、トナー付着量M(1) は、パッチ画像検知の
実測値であるため、トナー付着量M(1) は、その時の環
境に応じた値となり、例えば、温度、湿度、感光体1の
経時変化等のように画像形成時の環境が変化したとき
は、このトナー付着量M(1) も変化する。
【0028】図6は、式(1)を説明するための図であ
るが、この図に示すように、感光体ドラム1上の画像形
成領域にトナーが付着していなければ、この領域の表面
電位は書き込み電位VL となっている。トナーが現像ス
リーブから飛翔して感光体ドラム1の画像領域に付着す
ると、感光体ドラム1の画像形成領域の表面電位は、ト
ナーが付着した分、低下する。(Q×k×M (n-1)
は、全トナー帯電量に応じた値であり、感光体ドラム1
上の実際の表面電位は、その帯電量も含めた電位とな
る。即ち、トナーが感光体ドラム1上の画像領域に付着
するにつれて、感光体ドラム1の画像領域に付着するト
ナー量も少なくなってくると仮定している。図7は、前
記式(1)に基づいてトナー付着量と周速比との関係を
推定した図であるが、周速比が増えても、トナー付着量
がそれに応じて直線的に増えないのは、そのためであ
る。
【0029】このステップ4が、周速比に対するトナー
付着量を推定するトナー付着量推定手段に相当する。ス
テップ5では、図7に基づいて、プリント画像形成時の
所望のトナー付着量を得るための現像スリーブ3a,3
b,3c,3dの周速、回転数を割り出す。このステッ
プ5が周速比設定手段に相当する。
【0030】尚、周速比と現像スリーブとの関係は、次
式(2)により表される。 T0 =((v/60)×2×π×T1 )/T2 ・・・・・・(2) 但し、T0 :感光体ドラム1と現像スリーブとの周速比 T :現像スリーブの周速(mm/sec) T :感光体ドラム1の周速(mm/sec) v :現像スリーブの回転数(rpm) かかる構成によれば、例えば、温度、湿度、感光体1の
経時変化等のように画像形成時の環境が変化しても、ト
ナー付着量M(1) がそれに対応し、このパッチ画像トナ
ー付着量を基準として周速比に応じたトナー付着量を推
定するので、画像形成時の環境が変化しても、また、ト
ナーの性能等の影響を受けずに適正な画像の形成条件が
得られるように周速比を可変制御することができる。
【0031】次に、ベースライン補正について説明す
る。前述のように、パッチ画像を検知する前には、感光
体ドラム1を空回しして検知センサ9の光量を調整する
ベースライン補正が行われるが、感光体ドラム1を長期
間使用すると、例えば感光体ドラム1の表面に汚れが生
じたり傷が発生したりして、下記のように検知センサ9
の検知信号も大きく変動する。
【0032】 VLED M/A V1 2 (V1 /V2) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 5 0.19 0.2460 0.06153 2.00 6 0.19 0.3965 0.1015 2.04 8 0.19 0.6104 0.1589 2.08 但し、VLED :検知センサ9への印加電圧(図8参照) M/A :トナー付着量 V1 :ベースライン出力値 V2 :パッチ画像検知時の出力値 しかし、ベースライン出力値が変動しても、パッチ画像
を検知した時の出力値も同じように変動するため、ベー
スライン出力値とパッチ画像を検知した時の出力値との
比は、表面状態の変化の影響を受けない。
【0033】本実施例では、この点に着目して長期間使
用しても正確なパッチ画像の検知出力値を得るようにし
ている。次に、図9のフローチャートに基づいて、この
処理内容を説明する。ステップ11では、感光体ドラム1
に対する現像スリーブ3a,3b,3c,3dの周速比
を0.7 になるように制御する。
【0034】ステップ12では、パッチ検知センサ9のユ
ニットを作動する。ステップ13では、感光体ドラム1を
空回しする。ステップ14では、検知信号値が指定ベース
ライン出力の±2%になるように検知センサ9の発光素
子(LED)の光量を調整する。これにより、実際のパ
ッチ画像を検知する前に、感光体ドラム1の表面の状
況、検知センサ9の状況が考慮される。
【0035】ここまでが、通常行われるベースライン補
正である。次に、ステップ15では、パッチ検知センサ9
のユニットを再び作動する。ステップ16では、パッチ画
像を感光体ドラム1上に形成する。ステップ17では、感
光体ドラム1を空回しする。ステップ18では、テストパ
ッチ画像に基づいた検知センサ9の出力値V2 を測定す
る。
【0036】ステップ19では、テストパッチ画像の周辺
部における検知センサ9の出力値を測定する。この値は
ベースライン出力値V1 に対応する。ステップ20では、
次式(3)により得た値を検知出力とする。 検知出力=V2 /V1 ・・・・・・(3) かかる構成によれば、パッチ画像の検知精度が向上し、
ベースライン補正をある一定レベルに収まった段階で終
了させても正確なパッチ画像の出力値が得られるため、
ベースライン補正が簡略化され、パッチ画像検知時の調
整時間を短縮することができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
かかるデジタル画像形成装置によれば、例えば、温度、
湿度、像担持体の経時変化等のような画像形成時の環境
が変化しても適正な画像の形成条件が得られるように周
速比を可変設定するすることができる。
【0038】請求項2の発明にかかるデジタル画像形成
装置によれば、(1)式により、パッチ画像トナー付着
量を基準として適正なトナー付着量、及び適正なトナー
付着量になるための周速比を級数的に推定することがで
きる。請求項3の発明にかかるデジタル画像形成装置に
よれば、パッチ画像が不安定検知領域で検知されること
がないため、正確にトナー付着量を推定できるようにな
る。
【0039】請求項4の発明にかかるデジタル画像形成
装置によれば、パッチ画像の検知精度が向上し、ベース
ライン補正をある一定レベルに収まった段階で終了させ
ても正確なパッチ画像の出力値が得られるため、ベース
ライン補正が簡略化され、パッチ検知時の調整時間を短
縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すクレーム対応図
【図2】本発明の一実施例におけるデジタルカラー画像
形成装置の概略制御ブロック図
【図3】図2の検知センサの概略構成図
【図4】図2の制御部の動作を示すフローチャート
【図5】検知信号値とトナー付着量の関係を示す図
【図6】バイアス電圧,書き込み電圧の説明図
【図7】本実施例のトナー付着量と現像スリーブ回転数
の関係を示した図
【図8】本実施例の検知センサの回路図
【図9】ベースライン補正時の画像調整処理のフローチ
ャート
【図10】従来のトナー付着量と現像スリーブ回転数の関
係を示した図
【符号の説明】
1 感光体ドラム 3 現像器 7,21 メモリ 8 制御部 9 検知センサ 10 カラーパッチ画像検知回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体上にパッチ画像を出力し、光電変
    換する検知手段を用いて像担持体上を光学的に検知し、
    該検知手段の信号出力値に基づいて、適正な画像の形成
    条件が得られるように像担持体に対する現像剤搬送担持
    体の周速比を可変設定するデジタル画像形成装置におい
    て、 デジタル画像を形成する前に、周速比を設定して像担持
    体上にパッチ画像を形成するパッチ画像形成手段と、 パッチ画像検知時の検知手段の信号出力値を入力し、該
    信号出力値に基づいてパッチ画像上のトナー付着量を算
    出するパッチ画像トナー付着量算出手段と、 該パッチ画像トナー付着量を基準とし、現像剤搬送担持
    体表面のバイアス電圧、像担持体上の画像表示領域の表
    面電位に基づいて、周速比に応じた像担持体のトナー付
    着量を推定するトナー付着量推定手段と、 推定された周速比とトナー付着量との関係に基づいて、
    デジタル画像を形成するときに所望のトナー付着量とな
    るように周速比を設定する周速比設定手段と、を備えた
    ことを特徴とするデジタル画像形成装置。
  2. 【請求項2】前記トナー付着量推定手段は、次式(1) M(n) =M(1) ×(VDC−VL −Q×k×M(n-1) ) /VDC+M (n-1) ・・・・・・(1) 但し、M(1) :パッチ画像の検知時に設定された周速比
    のときのトナー付着量(kg・m -2) M(n) :パッチ画像の検知時に設定された周速比×n (n=整数)のときのトナー付着量(kg・m -2) VDC :現像剤搬送担持体表面のバイアス電圧 VL :像担持体上の画像表示領域の書き込み電位 Q :トナー帯電量(A・skg -1) k :電位換算のための係数〔1.5 ×102(A-2-4
    4 kg) によりトナー付着量を推定する手段であることを特徴と
    する請求項1に記載のデジタル画像形成装置。
  3. 【請求項3】前記パッチ画像を形成するときの周速比
    は、パッチ画像形成領域における検知手段の信号出力値
    が、変動傾向を生じる点を上限とし、飽和傾向を生じる
    点を下限とする領域内の値となるように設定される構成
    であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    デジタル画像形成装置。
  4. 【請求項4】前記検知手段は、トナーが付着したパッチ
    画像形成領域とトナーが付着していないパッチ画像形成
    領域の周辺領域とを検知し、パッチ画像トナー付着量算
    出手段は、パッチ画像形成領域を検知したときの信号出
    力値と、パッチ画像形成領域の周辺領域を検知したとき
    の信号出力値と、の比に応じた値を検知手段の信号出力
    値として入力するように構成されたことを特徴とする請
    求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のデジタル画像
    形成装置。
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