JPH08145736A - 光ファイバセンサ - Google Patents
光ファイバセンサInfo
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- JPH08145736A JPH08145736A JP6287961A JP28796194A JPH08145736A JP H08145736 A JPH08145736 A JP H08145736A JP 6287961 A JP6287961 A JP 6287961A JP 28796194 A JP28796194 A JP 28796194A JP H08145736 A JPH08145736 A JP H08145736A
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Abstract
供する。 【構成】 パルス状の計測光が同一の反射波長を有する
複数の計測用グレーティング(31〜34)で反射され
て生じたパルス列状の反射光を各反射パルス光ごとにそ
の伝搬遅延時間に応じて時分割して測定することによ
り、各グレーティングごとに反射波長シフトが求められ
る。同一の反射波長を有する複数のグレーティングを用
いて計測を行うことができるので、従来のように計測光
光源のスペクトル幅等に応じてグレーティングの数が制
限されることがなく、容易に多数の計測点を有する光フ
ァイバセンサとすることができる。
Description
ァイバの変形に関連した要因を計測する光ファイバセン
サに関するもので、特に、コアにグレーティングが形成
された光ファイバを利用した光ファイバセンサに関する
ものである。
Kerseyらによる論文、"MULTI-ELEMENTBRAGG-GRATING BA
SED FIBRE-LASER STRAIN SENSOR" (ELECTRONICS LETTER
S 27th May 1993 Vol.29 No.11)に記載されているよう
なものが知られている。
成されている計測用の光ファイバを用いて光ファイバの
歪みを計測する光ファイバセンサである。このグレーテ
ィングは、コアの屈折率が光軸に沿って周期的に変化し
ている領域であり、特許出願公表62−500052に
記載されているように、コアにゲルマニウムがドープさ
れた光ファイバを用意し、これに紫外光干渉パターンを
照射することで形成することができる。
アの屈折率に応じて定まる反射波長を中心とした狭い波
長域にわたって光を反射する。グレーティングが形成さ
れている部分において光ファイバに温度変化や歪み等が
生じると、これに応じて屈折率変化の周期やコアの屈折
率が変化し、グレーティングの反射波長がシフトする。
この反射波長シフトと温度変化や歪み等との関係を予め
測定しておけば、反射波長を含む波長域にわたる計測光
を計測用光ファイバに入射してその反射光スペクトルか
ら反射波長のシフトを測定することにより、グレーティ
ングが形成された位置における温度や歪みといった光フ
ァイバの変形要因を求めることができる。この場合、一
つのグレーティングが一つの計測点となっており、した
がって、グレーティングの数が多いほど計測箇所が増
え、センサとしてより好適である。
レーティングは互いに反射波長が異なるものであり、こ
れによって各グレーティングによる反射光を区別してい
る。すなわち、計測光光源は所定の波長域にわたる計測
光を連続発振して計測用光ファイバに入力するが、この
波長域は各グレーティングの反射波長を中心とし反射波
長の前後にわたって反射波長シフトを考慮した幅を有す
る波長域に分割され、各グレーティングに振り分けられ
る。スペクトラムアナライザで反射光スペクトルを測定
すれば、各分割波長域ごとに一つのグレーティングの反
射スペクトルが現れるので、半値幅の中央となる波長を
求めれば、そのグレーティングについて反射波長が求ま
る。こうして測定した反射波長をそのグレーティングに
ついて所定の基準温度の下に設定された反射波長(基準
波長)と比較すればシフト量が求まる。シフト量は温度
変化量や発生した歪みの大きさ等に対応しているので、
基準波長の設定条件(温度や屈折率変化の周期など)を
基準として、シフト量に応じた温度変化や歪みを考慮す
れば、グレーティングが形成された部分の温度や歪み等
を求めることができる。
センサにおいて、各グレーティングに振り分けることの
できる波長域のスペクトル幅には反射波長のシフト量や
スペクトラムアナライザの波長分解能、計測光のスペク
トル幅に応じた制限がある。これにより、グレーティン
グの数も制限されるので、計測点を増やすことが困難で
あった。
なされたもので、より多数の計測点を有する光ファイバ
センサを提供することを目的とする。
ために、本発明の光ファイバセンサは、(a)屈折率が
光軸に沿って周期的に変化する計測用のグレーティング
であって互いに反射波長の等しいものがコアの複数箇所
に形成されている計測用光ファイバと、(b)この反射
波長を含む波長域のパルス光を出力する発光手段と、
(c)この発光手段からの光が入力端子に入力され、こ
の入力光を計測用光ファイバに入力し、グレーティング
により反射されたパルス列状の光を出力端子から出力す
る光部品と、(d)この光部品の出力光が入力され、各
グレーティングによる反射パルス光の伝搬遅延時間の差
に基づいて各グレーティングごとに反射光スペクトルを
測定する反射光測定手段とを備えている。
向性結合器の一種である光カプラ等を用いることができ
る。
ス列状の反射光を分光し、所定波長の光を選択して出力
する分光手段と、この分光手段の出力光を受光し、その
光パワーに応じたレベルの電気信号に変換して出力する
受光素子と、分光手段の選択波長を切り替えるととも
に、各グレーティングによる反射パルス光の伝搬遅延時
間に応じて受光素子の受光タイミングを制御して所望の
グレーティングによる反射パルス光のみを受光させ、受
光素子の出力信号に基づいて所望のグレーティングの反
射光スペクトルを解析する制御手段とを備えるものであ
っても良い。
(e)発光手段の出力波長域に含まれる波長であって計
測用グレーティングと異なる反射波長を有する補正用の
グレーティングがコアに形成されており、このグレーテ
ィングを含む部分が所定の温度に維持されながら光部品
に接続されている補正用の光ファイバをさらに備え、光
部品がこの補正用光ファイバにも前記発光手段からの光
を入力するものであっても良い。
イバのうち計測用グレーティングを含む部分に、この光
ファイバより高い熱膨張率を有する応力付与部材が固定
されているものであっても良い。
反射波長の光に対する反射率がほぼ等しいものであり、
この反射率は約20%以下であると良い。
用光ファイバが上記のグレーティングと異なる反射波長
を有する他の計測用グレーティングをさらに備えてお
り、発光手段がこれらの反射波長すべてを含む波長域の
パルス光を出力するものであっても良い。
光部品を介して計測用光ファイバに入力される。この計
測パルス光は、計測用光ファイバが有するグレーティン
グに到達する。各グレーティングはその反射波長の光を
所定の反射率で反射し残りを透過させるから、計測パル
ス光は各グレーティングでその一部が反射されながら計
測用光ファイバ中を進行する。各グレーティングで反射
された光は計測用光ファイバから順次に出力される。従
って、計測用光ファイバから出力される光は、各グレー
ティングによる反射パルス光が時系列的に配列されたパ
ルス列状の光となる。
て反射光測定手段に入力される。この測定手段は、パル
ス列状の光を各グレーティングによる反射パルス光の伝
搬遅延時間の差に基づいて各反射パルスごとに時分割し
て測定する。これにより、各グレーティングごとに反射
光スペクトルが測定される。
素子および制御手段を備えるものである場合、パルス列
状の反射光はまず分光手段に入力される。分光手段は、
制御手段によって設定される波長(選択波長)の光を選
択して受光素子に入力する。制御手段は、反射光スペク
トルを測定すべきグレーティングによる反射光の伝搬遅
延時間に合わせて受光素子の受光タイミングを制御し、
そのグレーティングの反射パルス光のみを受光素子に受
光させる。受光素子は、その反射パルス光の光パワーに
応じたレベルの電気パルス信号を出力する。
かだけ異ならせてから、発光手段に再び計測パルス光を
出力させ、その選択波長に対する反射光パワーを測定す
る。この動作を適当な波長域にわたって繰り返すと、こ
の波長域にわたって光パワーが測定され、所望のグレー
ティングの反射スペクトルが得られる。
る波長を求めれば、そのグレーティングの反射波長が求
まる。こうして測定された反射波長は、適当な基準条件
(温度やグレーティング周期等)の下で設定された基準
値から、グレーティングが形成された部分における光フ
ァイバの変形要因(温度、歪み等)に応じてシフトして
いることがある。このシフト量と光ファイバの変形要因
との関係は予め求めておくことができるので、反射波長
シフトを測定することにより各グレーティングの位置に
おける温度や歪み等が求まる。
よれば、同一の反射波長を有する複数のグレーティング
を用いて計測を行うことができるので、従来のように計
測光光源のスペクトル幅等に応じてグレーティングの数
が制限されることがない。したがって、多数のグレーテ
ィングを用いて多数箇所の計測を行なうことも容易であ
る。
ファイバを備えるものでは、補正用グレーティングの形
成部分を一定温度に維持することにより、補正用グレー
ティングの反射波長も一定に維持されている。この補正
用グレーティングおよび計測用グレーティングの双方に
ついて反射波長を測定し、その差を求めれば、反射光ス
ペクトルの波長誤差が相殺される。この差を用いて計測
用グレーティングの反射波長シフトを求めることで、よ
り正確な計測結果が得られる。
力付与部材を備えるものでは、温度変化により計測用光
ファイバと応力付与部材が膨脹あるいは収縮する際に、
応力付与部材の熱膨張率が計測用光ファイバより大きい
ため、応力付与部材から計測用光ファイバに応力が付与
される。この結果、計測用光ファイバ単独の場合よりも
大きな変形が計測用グレーティングに生じる。したがっ
て、このタイプの光ファイバセンサによれば、より高感
度の温度計測が行われる。
グレーティングの反射率が等しく、その値が約20%以
下のものは、発光手段から遠い位置のグレーティングで
あっても十分な光量の反射光が得られる。したがって、
この光ファイバセンサによれば、好適な計測が可能であ
る。
波長の計測用グレーティングをさらに備えていても、上
記と同様にして各計測用グレーティングごとに反射スペ
クトルを求めることができる。従って、一つ一つの計測
用グレーティングについて反射波長シフトが求まり、こ
れに基づいて上記の光ファイバセンサと同様に温度等の
計測を行うことができる。この場合、計測光の波長域に
わたって複数の反射波長を設定し、各反射波長を有する
計測用グレーティングがそれぞれ複数形成された計測用
光ファイバを用いることができる。従って、このタイプ
の光ファイバセンサでは、グレーティングの数をさらに
容易に増やすことができる。
例を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の
要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
る。本実施例の光ファイバセンサは、計測用の光を出力
する発光部10と、この発光部10に光ファイバ60を
介して入力端子21が接続された光サーキュレータ20
と、光サーキュレータ20の接続端子22に接続され、
コアにグレーティング31〜34が形成されている計測
用光ファイバ40と、光サーキュレータ20の出力端子
24に光ファイバ61を介して接続された測定部50と
から構成されている。
光をパルス発振する半導体レーザ等の光源や、この光源
の出射光をオンオフ制御する音響光学素子、この音響光
学素子の入出力部にそれぞれ配置されたレンズ系を含ん
でいる。
ィング31〜34が形成されており、各グレーティング
が形成されている位置が光ファイバセンサの計測点とな
る。これらのグレーティング31〜34は、コアの屈折
率が基本屈折率から最大屈折率の間で光軸に沿って周期
的に変動している領域であり、所定の反射波長を中心と
した狭い波長域にわたって光を反射する。したがって、
グレーティング31〜34による反射光は、所定の反射
波長を半値幅の中央とする反射スペクトルを示す。
長λ0 は、 λ0 =2・n0 ・Λ …(1) ここで、n0 :コアの基本屈折率 Λ:屈折率変動の周期 と表される。したがって、n0 やΛを適当に設定すれ
ば、所望の反射波長を有するグレーティングを得ること
ができる。
て同一のものであり、同一の反射波長を有し、さらにこ
の反射波長に対して同一の反射率を有している。反射波
長は、計測光の波長域に含まれるように設定されてい
る。また、計測の基準となる温度における反射波長が基
準値として記録される。必要に応じて、グレーティング
周期や基本屈折率も記録される。
続されている分光部51と、この分光部51からの出力
光が入力される受光素子52と、受光素子52の出力信
号をA/D変換するA/D変換器53と、このA/D変
換器53の出力データを処理するマイクロプロセッサを
内蔵した制御部54とから構成されている。
出力されるグレーティング31〜34の反射光を分光
し、所定波長(選択波長)の光を選択して出力する。こ
の分光部51としては、通常のスペクトラムアナライザ
で用いられているような回折格子や干渉計を用いること
ができる。
光し、これをその光パワーに応じたレベルの電気信号に
変換して出力する。受光素子52としては、例えばホト
ダイオードを用いることができる。
グ、分光部51の選択波長の切替えや受光素子52の受
光タイミングの制御を行うとともに、A/D変換器53
の出力データに基づいて反射光スペクトルを求める。
を説明する。図2は、光ファイバセンサの動作を示すタ
イミングチャートである。本実施例の光ファイバセンサ
では、まず、制御部54が出力する制御信号により分光
部51の選択波長が所定の値に設定される(図2
(a))。次に、制御部54が制御するタイミング(時
刻t=0)で発光部10から計測パルス光が出力される
(図2(b))。具体的には、制御部54から適当なタ
イミングで発光部10の音響光学素子に制御信号が出力
され、光源からの光が発光部10から出力される。
で分岐され、計測用光ファイバ40に入力される。計測
パルス光は光ファイバ40を進行し、グレーティング3
1に到達すると、そこでその一部が反射される。反射さ
れる光量は、計測パルス光の光量にグレーティング31
の反射率を乗じたものである。グレーティング31で反
射されずに透過した計測パルス光は、そのまま光ファイ
バ40を進行し、次のグレーティング32に到達する。
ここでも、計測パルス光の一部は反射され、残りは透過
する。このように、計測パルス光は、各グレーティング
に到達するごとにその一部が反射されることになる。
ら、各反射パルス光はその伝搬遅延時間に応じて時分割
で(時間的に重ならないで)光ファイバ40から出力さ
れる。従って、光ファイバ40から出力される反射光は
パルス列状の光となる。
タ20に入力され、ここで分岐されて、出力端子24か
ら出力される。この後、パルス列状の反射光は、接続用
の光ファイバ61を進行して分光部51に入射する。分
光部51は、パルス列状の反射光のうち、制御部54に
よって指定される選択波長の光のみを出力する。
れる。受光素子52は、制御部54からの駆動信号によ
って所定の時間だけ駆動し、駆動時間中に入力された光
をその光パワーに応じたレベルの電気信号に変換して出
力する。
る反射パルス光の伝搬遅延時間に応じて駆動パルス信号
の出力タイミングを制御することにより、所望のグレー
ティングによる反射パルス光のみが受光素子52に受光
されるように受光素子52の受光タイミングを制御す
る。
力された計測光がグレーティング31〜34で反射され
て受光素子52に入力されるまでの伝搬遅延時間を各グ
レーティングによる反射光ごとにt1 〜t4 とおく(図
2(c))。この伝搬遅延時間は、各グレーティングの
位置に応じて予め知ることができる。
ティングの伝搬遅延時間に合わせて受光素子52を駆動
させることにより、所望のグレーティングの反射スペク
トルを求めることができる。
クトルを求める場合、制御部54は時刻t2 から一定時
間だけ受光素子を駆動させ(図2(d))、グレーティ
ング32による反射パルス光のみを受光させる。これに
よって、受光素子52からは、グレーティング32によ
る反射パルス光の光パワーに応じたレベルのパルス信号
が出力される。この出力信号は、A/D変換器53でデ
ジタル信号に変換されてから制御部54に入力される。
制御部54は、A/D変換器53の出力データをメモリ
に保存する。こうして、一つの選択波長に対するグレー
ティング32の反射光パワーが測定される。
を出力して選択波長をわずかに異ならせてから、発光部
10に再び計測パルス光を出力させ、この選択波長に対
する反射光パワーの測定を行う。このような動作を繰り
返して、選択波長を計測光の波長域を含む適当な波長域
にわたって走査させながらグレーティング32の反射光
パワーを測定する。これにより、制御部54のメモリに
はグレーティング32の反射光パワーが走査した波長域
にわたって記録される。この後、制御部54は走査した
波長域にわたる反射光パワーのデータをCRT装置に出
力する。これにより、CRT装置にグレーティング32
の反射スペクトルが表示される。半値幅の中央となる波
長を求めれば、それがグレーティング32の反射波長で
ある。
は、光ファイバ40のグレーティング形成部における変
形に応じて基準値からシフトするので、そのシフト量を
測定すれば、グレーティングが形成された位置における
光ファイバの変形要因(例えば、歪みや温度)を求める
ことが可能である。
したが、他のグレーティングについて計測を行う場合も
同様であり、制御手段54が制御する受光素子52の受
光タイミングを、所望のグレーティングによる反射光の
伝搬遅延時間に合わせれば良い。
2の駆動信号制御により受光タイミングを制御したが、
代わりに受光素子52と光サーキュレータ20の間の光
路上に光ゲートを設けて、このゲートタイミングを制御
することで受光タイミングを制御することもできる。光
ゲートとしては、光偏向器や光スイッチを用いることが
できる。
を有するグレーティングを光路上に順次に配置した場
合、グレーティングによる反射によってその反射波長に
対する計測パルス光の光量が徐々に低下する。グレーテ
ィングに入射する計測光の光量が極端に低下すると、グ
レーティングによる反射光量も極めて低くなるので計測
が困難となる。そこで、発光部10から最も遠方に位置
するグレーティングの反射光量を十分な光量に維持する
ために、各グレーティングの反射率を適切に設定するこ
とが重要になる。
ーティングは同一の反射波長を有し、かつこの反射波長
の光に対して同一の反射率を有している。グレーティン
グの数をn、その反射率をη、発光部10から各グレー
ティングまでの距離をLi [km](i=1,2,3
…,n)とすると、発光部10の側からi番目のグレー
ティングによる反射光量が入射光量に占める割合η´
は、 η´=η(1−η)2(i-1) …(1) となる。さらに、光ファイバ中の光損失α[dB/k
m]を考慮すると、 η´=η(1−η)2(i-1)・10-2Li・α/10 …(2) と表される。従って、発光部10から最も遠いグレーテ
ィング(i=nのグレーティング)の反射光量が最大と
なるようなグレーティングの反射率ηは、式(2)にお
いてi=nとおくと明らかなように、グレーティングの
数n、及び発光部10からグレーティングまでの距離L
n によって決定される。
のグレーティングを10個配置した場合の各グレーティ
ングによる反射光量の割合η´を示すグラフであり、図
3(b)は、特に発光部10から遠い位置にあるグレー
ティングの反射光量の割合η´を示した図(a)の拡大
図である。横軸は、各グレーティングについて発光部1
0に近い方から順に付された番号である。これらの図に
は、反射率5%、10%、20%、50%のそれぞれの
場合が図示されている。反射光量の割合η´は、式
(1)に基づいて算出される。
光部10から最も遠い10番目のグレーティングによる
反射光量の割合は約0.5%となっている。発光部10
の出力光パワーを1mWとすると、最も遠いグレーティ
ングによる反射光量は約5μWとなる。受光素子として
通常のホトダイオードを用いれば、この程度のパワーの
光を検出することは十分に可能である。図3の通り、反
射率10%、5%の場合はさらに反射光量が大きくな
る。従って、グレーティングの反射率を約20%以下と
すれば、最も遠いグレーティングによる反射光量が十分
に検出可能なレベルになり、好適な計測を行うことがで
きる。
ィングによる反射光量の割合とグレーティングの反射率
との関係を示すグラフである。ここでは、グレーティン
グの数が5、10、15個の場合について図示されてい
る。反射光量の割合η´は(2)式に基づいて算出され
たもので、光ファイバ中の光損失は0.3[dB/k
m]とした。
射率が最適値として求まる。図に示されるように、グレ
ーティングが5個のときは約12%、10個のときは約
5%、15個のときは約3%が反射率の最適値である。
上のグレーティングが形成された光ファイバを光コネク
タを用いて複数接続したものを計測用光ファイバとして
用いる場合がある。このように、計測用光ファイバ中に
光コネクタ等の接続点が存在する場合、光コネクタの接
続損失をα´[dB]、接続点の数をmとすると、i番
目のグレーティングの反射光量の割合η´は、 η´=η(1−η)2(i-1)・10-2Li・α/10 ・mα´ となる。従って、光ファイバセンサの設計時に、必要な
グレーティングの個数、計測用光ファイバの長さ、接続
点数等を決定し、そのパラメータよりグレーティングの
反射率を決定すれば良い。
射波長を有するグレーティングを複数形成した計測用光
ファイバを用いて計測を行うものなので、従来の波長分
割方式と異なり発光部の出力波長幅等に応じたグレーテ
ィング数の制限がない。したがって、多数のグレーティ
ングを形成した計測用光ファイバを用いることにより、
容易に多数の計測点を有する光ファイバセンサとするこ
とができる。
この図に示されるように、本実施例の光ファイバセンサ
は、光サーキュレータ20に直列接続された光カプラ7
0を備えており、この光カプラ70の二つの接続端子2
2、23には計測用光ファイバ40、41がそれぞれ接
続されている。計測用光ファイバ40にはグレーティン
グ31〜34が、計測用光ファイバ41にはグレーティ
ング35〜38がそれぞれ形成されている。これらのグ
レーティングは、全て同一の反射波長を有している。
は、光サーキュレータ20を経て光カプラ70に入力さ
れる。ここで計測パルス光は分岐され、計測用光ファイ
バ40、41にそれぞれ入力される。各グレーティング
反射された計測パルス光は光カプラ70で分岐されてか
ら光サーキュレータ20を経て測定部50に入力され
る。これにより、本実施例の光ファイバセンサでも、実
施例1と同様にして計測を行うことができる。本実施例
のような構成にすることで、簡単にグレーティングの
数、すなわち計測点の数を増やすことができる。
この図に示されるように、本実施例の光ファイバセンサ
では、発光部10、計測用光ファイバ40および測定部
50が、光カプラ70の入力端子21、接続端子22お
よび出力端子24にそれぞれ接続されている。また、こ
の光ファイバセンサは、光カプラ70の接続端子23に
接続され、補正用のグレーティング80がコアに形成さ
れた補正用光ファイバ90を備えている。
用グレーティング31〜34と同様にコアにおいて屈折
率が光軸に沿って変化する領域であるが、その反射波長
は計測用グレーティング31〜34と異なっている。こ
の反射波長は、計測光の波長域に含まれる値に設定され
る。また、補正用光ファイバ90のうち補正用グレーテ
ィング80が形成された部分は恒温槽100内に配置さ
れており、所定の温度に維持されている。したがって、
補正用グレーティング80の反射波長は計測用グレーテ
ィングのように温度等に応じてシフトすることはなく、
一定の設定値に維持されている。この設定値は予め記録
されている。
測光は光カプラ70で分岐され、計測用光ファイバ40
と補正用光ファイバ90の双方に入力される。計測用グ
レーティング31〜34および補正用グレーティング8
0で反射された計測光は、それぞれ光カプラ70で分岐
された後、測定部50に入力される。測定部50は、実
施例1と同様に受光タイミングを制御することにより、
所望の計測用グレーティングまたは補正用グレーティン
グ80による反射光スペクトルを測定する。
は多少の誤差が生じるため、測定される反射光スペクト
ルの波長にも誤差が生じている。このため、スペクトル
から求まる計測用グレーティングの反射波長の測定値に
も誤差が生じることになり、正確な計測結果を得ること
が難しくなる。
用グレーティングは、この波長誤差を補正するためのも
のである。以下、補正の原理を説明する。
波長の測定値をλ´、補正用グレーティング80の反射
波長の測定値をλ0 ´とおく。測定値に含まれる波長誤
差をΔ、両グレーティングの真の反射波長λ、λ0 (λ
はλ0 より十分に大きいものとする。)とおくと、両グ
レーティングの反射波長の測定値λ´、λ0 ´は、それ
ぞれ、 λ´=λ+Δ λ0 ´=λ0 +Δ のように表される。
は、次の変形 λ=(λ−λ0 )+λ0 =(λ+Δ)−(λ0 +Δ)+λ0 =λ´−λ0 ´+λ0 から明らかなように、計測用グレーティングの反射波長
の測定値λ´から補正用グレーティングの反射波長の測
定値λ0 ´を引き、補正用グレーティングの真の反射波
長、すなわち予め記録しておいた設定値λ0 を加えるこ
とにより求まる。この真の反射波長λを用いれば、波長
誤差を含まない反射波長シフトを求めることができる。
従って、本実施例の光ファイバセンサによれば、より正
確な計測を行うことができる。
例1や2の計測用光ファイバにおいて光サーキュレータ
と計測用グレーティングとの間に配置しても良い。この
場合も、補正用グレーティング80を含む部分は恒温槽
100内に配置し、その温度を一定に維持する。補正用
グレーティング80の反射波長と計測用グレーティング
の反射波長は異なることから、計測光は実施例と同様に
計測用グレーティングに到達する。従って、光路上に補
正用グレーティング80を配置しても良好に計測を行う
ことができる。
プで、計測用光ファイバのうち計測用グレーティングが
形成された部分に応力付与部材が固定されていることが
上記実施例と異なっている。この応力付与部材は、光フ
ァイバより熱膨張率の大きいものであり、例えば、鉄や
アルミニウム等の金属を材料とする。
すると、応力付与部材および光ファイバに膨脹や収縮が
生じる。応力付与部材は計測用光ファイバよりも熱膨張
率が大きいため、このとき応力付与部材から計測用光フ
ァイバに応力が付与される。これにより、光ファイバ単
独の場合よりも大きな変形(膨脹や収縮)が計測用グレ
ーティングに生じる。このように、本実施例の光ファイ
バセンサによれば、温度変化に対する反射波長シフトが
顕著に現れるので、より高感度の温度計測が可能であ
る。
明は上記実施例に限定されるものではなく、様々な変形
が可能である。例えば、上記の実施例が備える計測用光
ファイバは、上記の計測用グレーティングと異なる反射
波長の他の計測用グレーティングがさらに形成されてい
るものであっても良い。これらの反射波長は、従来の光
ファイバセンサと同様に計測光の波長域に含まれる値に
設定する。このような光ファイバセンサにおいても、上
記実施例と同様に伝搬遅延時間に基づいて各計測用グレ
ーティングごとに反射光スペクトルを求めることで、反
射波長シフトが求められる。このタイプの光ファイバセ
ンサでは、計測光の波長域にわたって数種類の反射波長
を設定し、各反射波長を有する計測用グレーティングが
それぞれ複数形成された計測用光ファイバを用いること
ができる。これにより、グレーティングの数を容易に増
やすことができ、より多数の箇所の計測を行うことがで
きる。
の光ファイバセンサにおいて接続用光ファイバ61中に
計測用グレーティングと同じ数の出力チャネルを有する
光スイッチを設置し、各出力チャネルの一つ一つに測定
部を接続したものであっても良い。測定部に含まれる制
御部は、光スイッチを制御して出力チャネルの切り替え
を行わせる。上記実施例と異なり受光素子の受光タイミ
ング制御は行わない。
ングによる反射光の伝搬遅延時間に応じて出力チャネル
を切り替え、各グレーティングごとに測定部を一つずつ
振り分ける。これによって、各グレーティングの反射光
スペクトルを同時に測定することができる。
ファイバセンサによれば、計測パルス光が同一の反射波
長を有する複数の計測用グレーティングで反射されて生
じたパルス列状の反射光を各反射パルス光ごとにその伝
搬遅延時間に応じて時分割して測定することにより、各
グレーティングごとに反射波長シフトが求められる。同
一の反射波長を有する複数のグレーティングを用いて計
測を行うことができるので、従来のように計測光のスペ
クトル幅等に応じてグレーティングの数が制限されるこ
とがなく、容易に多数の計測点を有する光ファイバセン
サとすることができる。
ファイバを備えるものでは、補正用グレーティングの反
射波長と計測用グレーティングの反射波長を測定してそ
の差を求めることにより反射光スペクトルの波長誤差を
相殺することができる。したがって、この差を用いて計
測用グレーティングの反射波長シフトを求めることで、
より正確な計測結果を得ることができる。
力付与部材を備えるものでは、計測用グレーティングの
形成部分で温度変化が生じると応力付与部材から計測用
光ファイバに応力が付与されるため、計測用光ファイバ
単独の場合よりも大きな変形が計測用グレーティングに
生じる。したがって、このタイプの光ファイバセンサに
よれば、より高感度の温度計測を行すことができる。
グレーティングの反射率が等しく、その値が約20%以
下のものは、発光手段から遠い位置のグレーティングで
あっても十分な光量の反射光が得ることがてきるので、
好適な計測を行うことが可能である。
波長の計測用グレーティングをさらに備えていても、単
一の反射波長のグレーティングのみを備える場合と同様
に計測を行うことができる。この場合、計測光の波長域
にわたって数種類の反射波長を設定し、各反射波長を有
する計測用グレーティングがそれぞれ複数形成された計
測用光ファイバを用いることができるので、グレーティ
ングの数をさらに容易に増やすことができる。
る。
ミングチャートである。
配置した場合の各グレーティングによる反射光量の割合
を示すグラフであり、(b)は発光部から遠い位置にあ
るグレーティングの反射光量の割合を示した(a)の拡
大図である。
グレーティングの反射光量の割合との関係を示すグラフ
である。
る。
る。
計測用グレーティング、40…計測用光ファイバ、50
…測定部、60及び61…接続用光ファイバ、70…光
カプラ、80…補正用グレーティング、90…補正用光
ファイバ、100…恒温槽。
Claims (6)
- 【請求項1】 屈折率が光軸に沿って周期的に変化する
計測用のグレーティングであって互いに反射波長の等し
いものがコアの複数箇所に形成されている計測用光ファ
イバと、 この反射波長を含む波長域のパルス光を出力する発光手
段と、 この発光手段からの光が入力端子に入力され、この入力
光を前記計測用光ファイバに入力し、前記グレーティン
グにより反射されたパルス列状の光を出力端子から出力
する光部品と、 この光部品の出力光が入力され、前記各グレーティング
による反射パルス光の伝搬遅延時間の差に基づいて前記
各グレーティングごとに反射光スペクトルを測定する反
射光測定手段と、 を備える光ファイバセンサ。 - 【請求項2】 前記反射光測定手段は、 前記光部品が出力する前記パルス列状の反射光を分光
し、所定波長の光を選択して出力する分光手段と、 この分光手段の出力光を受光し、その光パワーに応じた
レベルの電気信号に変換して出力する受光素子と、 前記分光手段の選択波長を切り替えるとともに、前記各
グレーティングによる反射パルス光の伝搬遅延時間に応
じて前記受光素子の受光タイミングを制御して所望のグ
レーティングによる反射パルス光のみを受光させ、前記
受光素子の出力信号に基づいて所望のグレーティングの
反射光スペクトルを求める制御手段と、 を備えるものであることを特徴とする請求項1記載の光
ファイバセンサ。 - 【請求項3】 前記発光手段の出力波長域に含まれる波
長であって前記計測用グレーティングと異なる反射波長
を有する補正用のグレーティングがコアに形成されてお
り、このグレーティングを含む部分が所定の温度に維持
されながら前記光部品に接続されている補正用の光ファ
イバをさらに備え、 前記光部品は、この補正用光ファイバにも前記発光手段
からの光を入力することを特徴とする請求項1又は2記
載の光ファイバセンサ。 - 【請求項4】 前記計測用光ファイバのうち前記計測用
のグレーティングを含む部分には、この光ファイバより
高い熱膨張率を有する応力付与部材が固定されているこ
とを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の光ファイ
バセンサ。 - 【請求項5】 前記計測用のグレーティングは、前記反
射波長の光に対する反射率がほぼ等しいものであり、こ
の反射率は約20%以下であることを特徴とする請求項
1〜4のいずれか記載の光ファイバセンサ。 - 【請求項6】 前記計測用光ファイバは、前記グレーテ
ィングと異なる反射波長を有する他の計測用グレーティ
ングをさらに備えており、 前記発光手段は、これらの反射波長すべてを含む波長域
のパルス光を出力することを特徴とする請求項1〜5の
いずれか記載の光ファイバセンサ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP28796194A JP3407435B2 (ja) | 1994-11-22 | 1994-11-22 | 光ファイバセンサ |
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---|---|
JPH08145736A true JPH08145736A (ja) | 1996-06-07 |
JP3407435B2 JP3407435B2 (ja) | 2003-05-19 |
Family
ID=17723994
Family Applications (1)
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JP28796194A Expired - Lifetime JP3407435B2 (ja) | 1994-11-22 | 1994-11-22 | 光ファイバセンサ |
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JP (1) | JP3407435B2 (ja) |
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