JPH08145255A - 継手構造 - Google Patents

継手構造

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JPH08145255A
JPH08145255A JP28702294A JP28702294A JPH08145255A JP H08145255 A JPH08145255 A JP H08145255A JP 28702294 A JP28702294 A JP 28702294A JP 28702294 A JP28702294 A JP 28702294A JP H08145255 A JPH08145255 A JP H08145255A
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ring
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bending
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敏雄 戸島
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貴司 横溝
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 シール材収容溝よりも開口側における受口4
の内周面に屈曲防止用リング体収容溝14が形成され、
この収容溝14に屈曲防止用リング体15が装着され、
このリング体15は、周方向で複数分割された分割リン
グ片16と、分割リング片16の端部間に挾み込まれた
位置決め用のゴム片17とで形成されている。各分割リ
ング片16は、内周側の鋳鉄材層18と、外周側のナイ
ロン材層19とにより構成され、受口4には、屈曲防止
用リング体15の外周面に当接してこのリング体15を
挿口5の外周面に押付ける押しボルト21が設けられて
いる。 【効果】 ゴム片17とナイロン材層19とが変形して
クッションの役目を果たすため、継手部に作用する荷重
の集中を軽減することができ、曲げモーメントを吸収す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異形管と直管とを接合
するのに適用され、離脱防止機能を有する継手構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、地震時に受口と挿口との間で
一定量の抜き差し動作を許容しながら最終的な離脱は防
止するようにした耐震機能を備えた継手構造は知られて
いる。
【0003】ところで、図6に示すように、管路41に曲
り部42が存在する場合、水圧によって曲管43(異形管)
に、この曲管43を動かそうとする力(不平均力)Pが働
くため、図7の仮想線に示すように、この不平均力Pに
より曲管43が直管44a,44bに対して屈曲し易く、管路
41に無理な曲げ応力が生じたり管路41が大きくずれる恐
れがあった。上記のような不平均力Pによる曲管43の屈
曲を防止するための方法として、図6に示すように曲管
43を防護コンクリート45で固定することが考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように防護コンクリート45を設置することは手間がかか
り、また、防護コンクリート45の設置場所を確保しなけ
ればならないといった問題があった。
【0005】本発明は上記問題を解決するもので、防護
コンクリートを必要とせず、異形管と直管との接合部が
屈曲しにくい継手構造を提供することを目的とするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本第1発明における継手構造は、受口の内周面にシー
ル材収容溝を形成し、このシール材収容溝よりも受口の
奥側における内周面にロックリング収容溝を形成し、上
記シール材収容溝に、上記受口に挿入される挿口の外周
面と受口の内周面とに圧接するシール材を装着し、上記
ロックリング収容溝に、上記挿口の外周方を取り囲むロ
ックリングを装着し、上記挿口の先端外周に、ロックリ
ングよりも受口の奥側に挿入されてロックリングに係合
可能な突部を形成し、上記シール材収容溝よりも開口側
における受口の内周面に屈曲防止用リング体収容溝を形
成し、この屈曲防止用リング体収容溝に屈曲防止用リン
グ体を装着し、この屈曲防止用リング体を、周方向で複
数分割された分割リング片と、互いに隣接する分割リン
グ片の端部間に挾み込まれた位置決め用の弾性片とで形
成し、上記受口に、屈曲防止用リング体の外周面に当接
して屈曲防止用リング体を挿口の外周面に押し付ける押
しボルトを複数本設けたものである。
【0007】さらに、本第2発明における継手構造は、
分割リング片は、内周側に形成された金属材層と、外周
側に形成されかつ上記金属材層よりも軟らかい軟質材層
とにより構成されているものである。
【0008】
【作用】上記本第1発明の構成によると、押しボルトを
締め付けることにより、屈曲防止用リング体が挿口の外
周面に押し付けられるため、挿口と受口とは互いに径方
向で固定される。これにより、挿口と受口とは相互に屈
曲しにくくなり、挿口と受口との相互の屈曲は許容量以
下に低減される。
【0009】また、不平均力により挿口と受口とが相互
に許容量以下でわずかに屈曲した場合、継手部に曲げモ
ーメントが作用するが、この際、屈曲防止用リング体の
弾性片が変形してこの曲げモーメントを吸収する。これ
により、継手部に曲げモーメントが作用しても、挿口が
変形したり挿口の内周面に形成されたライニング部など
が剥離するといった不具合も防止することができる。
【0010】さらに、屈曲防止用リング体を装着する場
合、各分割リング片を屈曲防止用リング体収容溝に嵌め
込み、隣接する分割リング片の端部間に弾性片を押し込
むことにより、各分割リング片は屈曲防止用リング体収
容溝から脱落することなく確実に屈曲防止用リング体収
容溝に位置決めされて装着される。このように、弾性片
によって屈曲防止用リング体の位置決め装着と曲げモー
メントの吸収とが共に可能となるため、非常に有効であ
る。
【0011】上記本第2発明の構成によると、不平均力
により挿口と受口とが相互に許容量以下でわずかに屈曲
した場合、継手部に曲げモーメントが作用するが、この
際、屈曲防止用リング体の弾性片が変形するとともに軟
質材層が変形してクッションの役目を果たす。このた
め、屈曲防止用リング体の外周面(すなわち軟質材層の
外周面)と押しボルトの先端との当接部における荷重の
集中を軽減することができ、曲げモーメントを吸収する
ことができる。したがって挿口が変形したり挿口の内周
面に形成されたライニング部などが剥離するといった不
具合を防止することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図5に基づ
いて説明する。図5に示すように、1は曲り部12の存在
する管路であり、この管路1は複数本の互いに接合され
た直管2,2a,2bと、異形管の一例である曲管3と
により形成されている。
【0013】以下に、上記曲管3とこの曲管3に接合さ
れる一方の直管2aとの継手構造を説明する。すなわ
ち、図2に示すように、曲管3の一端には受口4が形成
され、この受口4には、一方の直管2aの他端に形成さ
れた挿口5が挿入されている。上記受口4の内周面には
シール材収容溝6が形成され、このシール材収容溝6に
は、挿口5の外周面と受口4の内周面とに圧接するゴム
輪7(シール材の一例)が装着されている。上記シール
材収容溝6よりも受口4の奥側における内周面には、ロ
ックリング収容溝8が形成されている。このロックリン
グ収容溝8には、上記挿口5の外周方を取り囲むロック
リング9が装着されている。このロックリング9とロッ
クリング収容溝8との間には、リング状の芯出し用ゴム
10が設けられている。また、挿口5の先端外周には、ロ
ックリング9よりも受口4の奥側に挿入されてロックリ
ング9に係合可能な突部11が形成されている。
【0014】また、上記シール材収容溝6よりも開口側
における受口4の内周面には、屈曲防止用リング体収容
溝14が全周にわたって形成されている。この屈曲防止用
リング体収容溝14内には屈曲防止用リング体15が装着さ
れている。
【0015】図1〜図3に示すように、この屈曲防止用
リング体15は、周方向に3等分された円弧状の分割リン
グ片16と、互いに隣接する分割リング片16の端部間に挾
み込まれる弾性変形自在な位置決め用のゴム片17(弾性
片の一例)とにより円環状に形成されている。さらに、
上記各分割リング片16は、内周側に形成されたダクタイ
ル鋳鉄材層18(金属材層の一例)と、外周側に形成され
かつ上記ダクタイル鋳鉄材層18よりも軟らかいナイロン
材層19(軟質材層の一例)とにより構成されている。
【0016】上記受口4の開口側には、一端が上記屈曲
防止用リング体収容溝14の底面に連通するとともに他端
が受口4の外周面に連通する径方向のボルト孔20が周方
向の6箇所に振り分けられて形成されている。これらボ
ルト孔20には、受口4の外周面から径方向にねじ込まれ
て各分割リング片16の外周面に当接するとともにこれら
分割リング片16を挿口5の外周面に押し付ける押しボル
ト21が複数本設けられている。
【0017】また、図4に示すように、上記曲管3とこ
の曲管3に接合される他方の直管2bとの継手構造も上
記と同様である。すなわち、曲管3の他端には挿口22が
形成され、この挿口22は上記他方の直管2bの受口23に
挿入される。そして、これら受口23と挿口22との接合部
にも、同様に、ゴム輪7,ロックリング9,芯出し用ゴ
ム10,突部11,屈曲防止用リング体15,押しボルト21な
どが設けられている。
【0018】以下、上記構成における作用を説明する。
シール材収容溝6にゴム輪7を装着し、ロックリング収
容溝8にロックリング9と芯出し用ゴム10とを装着し、
屈曲防止用リング体収容溝14に屈曲防止用リング体15を
装着する。この際、各分割リング片16を屈曲防止用リン
グ体収容溝14に嵌め込み、隣接する分割リング片16の端
部間にゴム片17を押し込むことにより、各分割リング片
16は屈曲防止用リング体収容溝14から脱落することなく
確実に屈曲防止用リング体収容溝14に位置決めされて装
着される。この際、図3に示すように、各ゴム片17の位
置を各押しボルト21のボルト孔20の位置に対して周方向
にずらしてセットする。
【0019】その後、挿口5を受口4に挿入する。この
際、各分割リング片16およびゴム片17が挿口5の突部11
に押されて屈曲防止用リング体収容溝14内を外周方に移
動するため、屈曲防止用リング体15が拡径されることに
なり、上記突部11は屈曲防止用リング体15の内周を通過
することができる。さらに、ゴム輪7とロックリング9
とがそれぞれ突部11に押されて弾性的に拡径されるた
め、突部11はゴム輪7とロックリング9の内周を通過す
ることができる。
【0020】このようにして挿口5を受口4に挿入した
後、各押しボルト21を受口4の外周面側からボルト孔20
にねじ込むことにより、各分割リング片16はそれぞれ挿
口5の外周面に押し付けられ、挿口5と受口4とは互い
に径方向で固定される。したがって、ダクタイル鋳鉄材
層18が挿口5の外周面に当接して押し付けられるため、
曲管3と一方の直管2aとの接合部における挿口5と受
口4とは相互に屈曲しにくくなり、挿口5と受口4との
相互の屈曲は許容量以下に低減される。
【0021】また、不平均力Pにより挿口5と受口4と
が相互に許容量以下でわずかに屈曲した場合、継手部に
曲げモーメントが作用するが、この際、屈曲防止用リン
グ体15のゴム片17が変形するとともにナイロン材層19が
変形してクッションの役目を果たす。このため、屈曲防
止用リング体15の外周面(すなわちナイロン材層19の外
周面)と押しボルト21の先端との当接部における荷重の
集中を軽減することができ、曲げモーメントを吸収する
ことができる。したがって挿口5が変形したり挿口5の
内周面に形成されたライニング部などが剥離するといっ
た不具合を防止することができる。尚、ゴム片17は屈曲
防止用リング体15の位置決め装着に加えて曲げモーメン
トの吸収をも行うため、非常に有効である。また、図2
に示すように、挿口5が受口4に対して離脱方向Aに移
動した場合、突部11がロックリング9に係合するため、
挿口5が受口4から離脱することを防止できる。
【0022】上記と同様に、図4に示す曲管3と他方の
直管2bとの接合部における挿口22と受口23は相互に屈
曲しにくくなるとともに、屈曲防止用リング体15の位置
決め装着およびわずかな屈曲により生じる曲げモーメン
トの吸収が行える。
【0023】したがって、曲管3に不平均力Pが働いて
も、この曲管3は、一方の直管2aと他方の直管2bの
それぞれに対して、屈曲しにくくなり、これにより、曲
管3を固定するために従来設置されていた防護コンクリ
ート45(図6参照)およびその設置場所の確保は不要に
なり、配管工事の手間も省ける。
【0024】上記実施例では、図4に示すように、曲管
3にそれぞれ直管2a,2bを接合しているが、曲管3
に限らず他の異形管、すなわちT字管や片落管と直管と
の接合に上記実施例の継手構造を適用してもよい。
【0025】上記実施例では、図1に示すように屈曲防
止用リング体15を3本の分割リング片16とゴム片17とで
構成しているが、分割リング片16とゴム片17との数は管
口径の大小に応じて増減させてもよい。同様に、図3に
示すように、押しボルト21の本数も6本に限らず管口径
の大小に応じて増減させてもよい。
【0026】上記実施例では、金属材層の一例としてダ
クタイル鋳鉄材層18を用いたが、これに限らず、他の鋳
鉄材または鋼材あるいは非鉄金属などを用いてもよい。
また、軟質材層の一例としてナイロン材層19(ナイロン
6など)を用いたが、これに限らず、ゴムやプラスチッ
クなどを用いてもよい。
【0027】また、上記実施例では各分割リング片16を
ダクタイル鋳鉄材層18とナイロン材層19との2層構造に
形成しているが、他の実施例として、各分割リング片16
をダクタイル鋳鉄材層18のみで単層構造に形成したもの
が挙げられる。これによると、不平均力により継手部に
曲げモーメントが作用した場合、屈曲防止用リング体15
のゴム片17のみが変形して曲げモーメントを吸収する。
このようにゴム片17のみでも曲げモーメントを吸収する
ため、各分割リング片16の材質が単一の金属材であって
も、挿口5が変形したり挿口5の内周面に形成されたラ
イニング部などが剥離するといった不具合を防止するこ
とができる。
【0028】
【発明の効果】以上のように本第1発明によれば、押し
ボルトを締め付けることにより、屈曲防止用リング体が
挿口の外周面に押し付けられるため、挿口と受口とは互
いに径方向で固定される。これにより、挿口と受口とは
相互に屈曲しにくくなり、挿口と受口との相互の屈曲は
許容量以下に低減される。したがって、このような継手
構造を異形管と直管との接合部に適用することにより、
従来のような異形管を固定するための防護コンクリート
およびその設置場所の確保は不要になり、配管工事の手
間も省ける。
【0029】また、不平均力により挿口と受口とが相互
に許容量以下でわずかに屈曲した場合、継手部に曲げモ
ーメントが作用するが、この際、屈曲防止用リング体の
弾性片が変形して曲げモーメントを吸収する。これによ
り、継手部に曲げモーメントが作用しても、挿口が変形
したり挿口の内周面に形成されたライニング部などが剥
離するといった不具合も防止することができる。
【0030】さらに、屈曲防止用リング体を装着する場
合、各分割リング片を屈曲防止用リング体収容溝に嵌め
込み、隣接する分割リング片の端部間に弾性片を押し込
むことにより、各分割リング片は屈曲防止用リング体収
容溝から脱落することなく確実に屈曲防止用リング体収
容溝に位置決めされて装着される。このように、弾性片
によって屈曲防止用リング体の位置決め装着と曲げモー
メントの吸収とが共に可能となるため、非常に有効であ
る。
【0031】本第2発明によれば、不平均力により挿口
と受口とが相互に許容量以下でわずかに屈曲した場合、
継手部に曲げモーメントが作用するが、この際、屈曲防
止用リング体の弾性片が変形するとともに軟質材層が変
形してクッションの役目を果たす。このため、屈曲防止
用リング体の外周面(すなわち軟質材層の外周面)と押
しボルトの先端との当接部における荷重の集中を軽減す
ることができ、曲げモーメントを吸収することができ
る。したがって挿口が変形したり挿口の内周面に形成さ
れたライニング部などが剥離するといった不具合を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における継手構造に使用され
る屈曲防止用リング体の正面図である。
【図2】継手構造の断面図である。
【図3】屈曲防止用リング体を装着した図である。
【図4】管路の曲り部の平面図である。
【図5】管路全体の平面図である。
【図6】従来例における管路全体の平面図である。
【図7】従来例における管路の曲り部の平面図である。
【符号の説明】
4 受口 5 挿口 6 シール材収容溝 7 ゴム輪(シール材) 8 ロックリング収容溝 9 ロックリング 11 突部 14 屈曲防止用リング体収容溝 15 屈曲防止用リング体 16 分割リング片 17 ゴム片(弾性片) 18 ダクタイル鋳鉄材層(金属材層) 19 ナイロン材層(軟質材層) 21 押しボルト 22 挿口 23 受口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受口の内周面にシール材収容溝を形成
    し、このシール材収容溝よりも受口の奥側における内周
    面にロックリング収容溝を形成し、上記シール材収容溝
    に、上記受口に挿入される挿口の外周面と受口の内周面
    とに圧接するシール材を装着し、上記ロックリング収容
    溝に、上記挿口の外周方を取り囲むロックリングを装着
    し、上記挿口の先端外周に、ロックリングよりも受口の
    奥側に挿入されてロックリングに係合可能な突部を形成
    し、上記シール材収容溝よりも開口側における受口の内
    周面に屈曲防止用リング体収容溝を形成し、この屈曲防
    止用リング体収容溝に屈曲防止用リング体を装着し、こ
    の屈曲防止用リング体を、周方向で複数分割された分割
    リング片と、互いに隣接する分割リング片の端部間に挾
    み込まれた位置決め用の弾性片とで形成し、上記受口
    に、屈曲防止用リング体の外周面に当接して屈曲防止用
    リング体を挿口の外周面に押し付ける押しボルトを複数
    本設けたことを特徴とする継手構造。
  2. 【請求項2】 分割リング片は、内周側に形成された金
    属材層と、外周側に形成されかつ上記金属材層よりも軟
    らかい軟質材層とにより構成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の継手構造。
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