JPH08144916A - 内燃機関のプラグチューブおよび点火装置 - Google Patents

内燃機関のプラグチューブおよび点火装置

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JPH08144916A
JPH08144916A JP28351994A JP28351994A JPH08144916A JP H08144916 A JPH08144916 A JP H08144916A JP 28351994 A JP28351994 A JP 28351994A JP 28351994 A JP28351994 A JP 28351994A JP H08144916 A JPH08144916 A JP H08144916A
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JP
Japan
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plug tube
ignition coil
plug
internal combustion
combustion engine
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JP28351994A
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English (en)
Inventor
Shinji Oyabu
真二 大薮
Kazutoyo Osuga
一豊 大須賀
Mitsuyasu Enomoto
光恭 榎本
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 開磁路構造の高電圧発生回路を有する点火コ
イルの二次電圧に悪影響を及ぼさない内燃機関のプラグ
チューブおよび点火装置を提供する。 【構成】 点火装置1は、点火コイル2とプラグチュー
ブ本体10とから構成される。円筒状に形成される点火
コイル2を収容するプラグチューブ本体10は、例えば
厚さ0.5mmの珪素鋼板の板材を筒状に巻回すること
により形成される。プラグチューブ本体10の巻回開始
端と巻回終了端とが互いに接触しない長さになるよう
に、板材の巻回方向長さが設定されることから、スリッ
トが形成される。このスリットによりプラグチューブ本
体10が点火コイル2の磁気回路の一部を構成しても、
電気的に閉回路を構成せず、筒部の周方向に渦電流が流
れない。したがって、プラグチューブ本体10による渦
電流損が発生せず、プラグチューブ本体10に収容され
る点火コイル2の二次電圧の減少を防止する効果があ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のプラグチュ
ーブおよび点火装置に関し、詳細には、開磁路構造を有
する点火コイルを収容する内燃機関のプラグチューブお
よび点火装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関に設けられる点火装置は、機関
本体の上部に形成される気筒毎のプラグホール内に点火
コイルが収容されており、この点火コイルの周囲が円筒
状の鉄等からなるプラグチューブにより覆われているも
のがある。この種の点火コイルは、開磁路構造からなる
磁気回路を有することから、導電性の磁性体である金属
製のプラグチューブ内に装着されると、点火コイルの磁
気回路からの漏れ磁束によりプラグチューブ自体が磁気
回路の一部を構成し点火コイル内の磁気回路の構成に影
響を与える。つまり、プラグチューブに渦電流が流れる
ため、点火コイル内の磁気回路の渦電流損が増加し、磁
気結合した一次、二次コイルを含む高電圧発生回路で発
生される二次電圧が数kV〜十数kV低下するという問
題がある。
【0003】このような問題を解決するため、プラグチ
ューブを樹脂材料より形成することが考えられるが、金
属粉等が混入した130℃程度の高温のエンジンオイル
がプラグチューブの外壁に飛散し樹脂材料を加水分解す
るため、プラグチューブを劣化させるという新たな問題
が生ずる。また樹脂は金属に較べ高い寸法精度が望めな
いことから、プラグチューブの上下両端をシールしてプ
ラグチューブの外壁に飛散するエンジンオイルがプラグ
チューブの内側に進入することを防ぐのが困難である。
【0004】そこで、金属製のプラグチューブの影響を
受けない閉磁路構造の磁気回路を有する点火コイルとし
て、実開平1−158571号公報に開示される内燃機
関の点火コイル装置があり、閉磁路構造を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実開平
1−158571号公報に開示される内燃機関の点火コ
イル装置によると、プラグチューブを鉄板で構成した場
合、珪素鋼板を積層した継鉄部材をプラグチューブの外
周面に装着することにより磁気特性の改善は可能になる
が、磁路と垂直に位置する積層構造を有しない4箇所で
プラグチューブに渦電流が流れ、渦電流損が生ずること
になる。したがって、この渦電流損により高電圧発生回
路の二次電圧が低下するという問題がある。また閉磁路
構造の高電圧発生回路を有する点火コイルは、点火コイ
ル内の高電圧発生回路を磁気的に閉じる構造を必要とす
ることから、円筒形状のプラグチューブ内に効率良く収
容可能することが極めて困難である。
【0006】また、開磁路構造の高電圧発生回路を有す
る点火コイル内に円筒形の外周コアを設けることにより
高電圧発生回路からの漏れ磁束を低減し、金属製のプラ
グチューブでの渦電流による磁気損失を低減するものが
考えられるが、高電圧発生回路からの漏れ磁束が完全に
遮断できるわけではない。さらに外周コアを設けること
から、外周コア用のスペースが点火コイル内に必要にな
るという問題がある。
【0007】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、開磁路構造の高電圧発生回路を有す
る点火コイルの二次電圧に悪影響を及ぼさない内燃機関
のプラグチューブおよび点火装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めの本発明による請求項1記載の内燃機関のプラグチュ
ーブは、点火コイルと点火プラグとを収容する内燃機関
のプラグチューブであって、筒部と、前記筒部の外周壁
に軸方向に形成されるスリットとからなり、前記点火コ
イルの磁気回路の一部を構成することを特徴とする。
【0009】また、本発明による請求項2記載の内燃機
関のプラグチューブは、請求項1記載の内燃機関のプラ
グチューブにおいて、前記筒部が同心円上に位置する複
数の筒体からなり、かつ前記筒体の外周壁に前記スリッ
トがそれぞれ重ならない位置に形成されることを特徴と
する。さらに、本発明による請求項3記載の内燃機関の
プラグチューブは、点火コイルと点火プラグとを収容す
る内燃機関のプラグチューブであって、渦巻状に形成さ
れる筒部からなり、前記点火コイルの磁気回路の一部に
使用されることを特徴とする。
【0010】さらにまた、本発明による請求項4記載の
内燃機関のプラグチューブは、点火コイルと点火プラグ
とを収容する内燃機関のプラグチューブであって、筒部
と、前記筒部の外周壁に軸方向に形成される溝とからな
り、前記点火コイルの磁気回路の一部を構成することを
特徴とする。
【0011】また、本発明による請求項5記載の点火装
置は、請求項1〜4のいずれか一項記載の内燃機関のプ
ラグチューブと、前記内燃機関のプラグチューブ内に収
容される点火コイルと、を備えたことを特徴とする。
【0012】
【作用および発明の効果】本発明の請求項1記載の内燃
機関のプラグチューブによると、点火コイルと点火プラ
グとを収容する筒部の外周壁にスリットが軸方向に形成
されることから、この筒部が前記点火コイルの磁気回路
の一部を構成しても、電気的に閉回路を構成せず、筒部
の周方向に渦電流が流れない。したがって、筒部による
渦電流損が発生しない。これにより、筒部に収容される
点火コイルの二次電圧の減少を防止する効果がある。ま
た、筒部が点火コイルの外側に位置することから、筒部
が外周コアの役割をして、点火コイルの一次コイルと二
次コイルとの電磁的結合を改善する。これにより、点火
コイルの二次電圧を増加させる効果がある。
【0013】また、本発明の請求項2記載の内燃機関の
プラグチューブによると、点火コイルと点火プラグとを
収容する筒部は、スリットが外周壁に形成された2以上
の筒体より構成され、この2以上の筒体のスリットが互
いに重ならないように位置しすることから、筒部の外周
壁に飛散する例えばエンジンオイルがスリットから筒部
内に浸入することを防止する効果がある。これにより、
例えばスリットに接着剤を充填、乾燥させる工程が不要
になり、工数の削減および製造時間の短縮を図る効果が
ある。
【0014】さらに、本発明の請求項3記載の内燃機関
のプラグチューブによると、点火コイルと点火プラグと
を収容する筒部は、渦巻状に形成されることから、この
筒部が前記点火コイルの磁気回路の一部を構成しても、
電気的に閉回路を構成せず、筒部の周方向に渦電流が流
れない。したがって、筒部による渦電流損が発生しな
い。これにより、筒部に収容される点火コイルの二次電
圧の減少を防止する効果があり、また筒部が点火コイル
の外側に位置することから、点火コイルの一次コイルと
二次コイルとの電磁的結合を改善し、点火コイルの二次
電圧を増加させる効果がある。また、筒体の巻回開始端
と巻回終了端とが離れることから、筒部の外周壁に飛散
する例えばエンジンオイルがスリットから筒部内に浸入
することを防止する効果がある。
【0015】さらにまた、本発明の請求項4記載の内燃
機関のプラグチューブによると、点火コイルと点火プラ
グとを収容する筒部の外周壁に溝が軸方向に形成される
ことから、筒部の周方向に電気的に閉回路を構成した場
合、この閉回路の電気抵抗値が高くなる。したがって、
筒部が前記点火コイルの磁気回路の一部を構成しても、
電気的に構成される閉回路の電気抵抗値が高いため、筒
部の周方向に流れる渦電流を小さくすることができる。
これにより、筒部による渦電流損を減少させ、点火コイ
ルの二次電圧の減少を抑制する効果がある。また、筒部
にはスリットが形成されないことから、筒部の外周壁に
飛散する例えばエンジンオイルが筒部内に浸入すること
を防止する効果がある。
【0016】また、本発明の請求項5記載の点火装置に
よると、請求項1〜4のいずれか一項記載の内燃機関の
プラグチューブ内に収容される点火コイルから発生する
高電圧により点火プラグが作動するため、点火エネルギ
が大きくなり、着火性能を向上させる効果がある。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (第1実施例)本発明の第1実施例による内燃機関のプ
ラグチューブおよび点火装置を図1〜図3に示す。
【0018】図1に示すように、点火装置1は、点火コ
イル2とプラグチューブ本体10とから構成されてい
る。円筒状に形成されている点火コイル2は、エンジン
ヘッドカバー3に形成されたプラグホール4に収容され
ており、プラグホール4内に位置するプラグチューブ本
体10に周囲を覆われている。図2に示すように、点火
コイル2は、主に円筒状のトランス部5と、このトラン
ス部5の一方の端部に位置しトランス部5の一次電流を
断続する制御回路部7と、トランス部5の他方の端部に
位置しトランス部5の二次電圧を点火プラグ80に供給
する接続部6とから構成されている。
【0019】点火コイル2は、樹脂材料からなる円筒状
のケース100を備え、このケース100の内側に形成
されている収容室102内には、高電圧発生用のトラン
ス部5と制御回路部7とが収容されている。収容室10
2の上端部には、制御信号入力用コネクタ9と固定用ブ
ラケット11とが設けられ、また収容室102の下端部
には、後述するカップ15の底部により閉塞された底部
104が形成されている。このカップ15の外周壁は、
ケース100に覆われている。
【0020】接続部6は、先細りのテーパー部を有する
円筒状に形成されており、接続部6と収容室102と間
には、導電部材としての金属製のカップ15がケース1
00の樹脂材料中にインサート成形されている。このた
め、接続部6と収容室102とは、液密に区画されてい
る。カップ15は、底部の直径が側壁外周の直径より僅
かに大きく形成されており、この底部にスプリング17
の一端部が係止されている。スプリング17は圧縮コイ
ルスプリングからなり、接続部6内に点火プラグ80が
挿入されると、点火プラグ80の電極部81にスプリン
グ17の他端部が通電可能に接触する。
【0021】制御信号入力用コネクタ9は、コネクタハ
ウジング18とコネクタピン19とから構成されてい
る。コネクタハウジング18は、ケース100と一体成
形されており、このコネクタハウジング18内に位置す
る3本のコネクタピン19がケース100を貫通し外部
と接続可能にコネクタハウジング18にインサート成形
されている。
【0022】固定用ブラケット11は、ケース100と
一体成形され、金属製のカラー21がインサート成形さ
れている。点火コイル2は、このカラー21に貫通して
設けられる図示しないボルトによりエンジンヘッドカバ
ー3に固定される。トランス部5は、開磁路構造を形成
する鉄心502と磁石504、506と二次スプール5
10と二次コイル512と一次スプール514と一次コ
イル516から構成されている。
【0023】円柱状の鉄心502は、薄い珪素鋼板を断
面がほぼ円形となるように重ねて組立られている。この
鉄心502の両端には、コイルにより励磁されて発生す
る磁束の方向とは逆方向の極性を有する磁石504、5
06がそれぞれ設けられている。樹脂成形品である二次
スプール510は、両端部に鍔部を有する有底円筒状に
形成されており、底部510aにより下端部がほぼ閉塞
されている。この二次スプール510の内部には、前記
鉄心502と磁石506とが収容され、二次スプール5
10の外周には二次コイル512が巻回されている。
【0024】底部510aには、二次コイル512の一
端が電気的に接続されたターミナルプレート33が固定
され、このターミナルプレート33にカップ15と接触
するためのスプリング27が固定されている。これらタ
ーミナルプレート15とスプリング27とがスプール側
導電部材として機能し、二次コイル516に誘起された
高電圧がターミナルプレート33、スプリング27、カ
ップ15、スプリング17を経由して点火プラグ80の
電極部81に供給される。なお、スプリング27は、軸
方向から見て巻線がすべて渦巻状に巻回されている。
【0025】樹脂成形品である一次スプール514は、
両端部に鍔部を有する有底円筒状に成形されており、蓋
部514aにより上端部がほぼ閉塞されている。この一
次スプール514の外周には一次コイル516が巻回さ
れている。一次スプール514は、二次スプール510
に巻回された二次コイル516を覆うように設けられて
いる。このため、二次スプール510の蓋部514aと
一次スプール514の底部510aとの間に、両端に磁
石504、506を備えた鉄心502が挟持されてい
る。
【0026】二次スプール510の蓋部514aには、
一次コイル516の両端と二次コイル512の一端とが
接続される複数のターミナルが保持されている。この複
数のターミナルには、コネクタ9のコネクタピン19、
制御回路部7が接続されている。蓋部514aの上側に
保持されている制御回路部7から3本のリードが引き出
され、これらのリードがコネクタピン19および前記複
数のターミナルにはんだ付されている。
【0027】制御回路部7は、一次コイル516への通
電電流を断続するパワー素子と、このパワー素子の制御
信号を発生する制御回路とを樹脂モールドして構成され
ている。またパワー素子等の放熱用として、別体のヒー
トシンク702が制御回路部7に接着されている。トラ
ンス部5等が収容されている収容室102内には、僅か
の空気空間を残して絶縁油29が充填されている。絶縁
油29は、一次スプール514の下側開口端、一次スプ
ール514の上部蓋部514aのほぼ中央部に開設され
た開口514d、二次スプール510の上側開口端、お
よび二次スプール510の下部外周壁に開設された開口
510dを通して侵入し、二次コイル512、一次コイ
ル516等の電気絶縁を確実なものとしている。
【0028】図1および図3に示すように、プラグホー
ル4内に位置するプラグチューブ本体10は、例えば厚
さ0.5mmの珪素鋼板からなる板材を筒状に巻回する
ことにより形成されている。プラグチューブ本体10の
内径は点火コイル2の外径より僅かに大きく形成されて
おり、プラグチューブ本体10の軸方向長さは点火コイ
ル2の軸方向長さより長くなるように形成されている。
プラグチューブ本体10の巻回開始端と巻回終了端とが
互いに接触しない長さになるように、板材の巻回方向長
さが設定されている。これにより、スリット10aが形
成される。また巻回された板材の巻回方向両端面が内周
壁10bまた外周壁10cに対して非直角に形成されて
いるため、スリット10aの径方向長さが板材の板厚よ
り大きく確保することができる。このスリット10aに
は、例えばエポキシ系、ゴム系等の電気絶縁性を有する
接着剤23が充填されている。これにより、プラグチュ
ーブ本体10の外周壁10c側から浸入するエンジンオ
イルを効果的に防ぐことができる。
【0029】巻回されたプラグチューブ本体10は、エ
ンジンヘッドカバー3に形成されたプラグホール上部4
aとプラグホール上部4bとの間に挟持されている。プ
ラグチューブ本体10の上端部とプラグホール上部4a
との間およびプラグチューブ本体10の下端部とプラグ
ホール下部4cとの間には、環状のパッキン25が挟込
まれていることから、プラグチューブ本体10の外周壁
10cに飛散するエンジンオイルがプラグチューブ本体
10内に浸入するのを防止している。
【0030】エンジンヘッドカバー3に取付けられたプ
ラグチューブ本体10に収容される点火コイル2は、鉄
心502、磁石504、506、一次コイル516、二
次コイル512からなる開磁路構造の磁気回路を構成す
るため、この磁気回路からの漏れ磁束がプラグチューブ
本体10に対して軸方向に通る。すると、プラグチュー
ブ本体10にスリット10aが形成されていない場合、
プラグチューブ本体10が1巻きの三次コイルとして働
くためプラグチューブ本体10の周方向に渦電流が流
れ、渦電流損が発生する。ところが、プラグチューブ本
体10に形成されているスリット10aにより電気的に
閉回路を構成しないことから、プラグチューブ本体10
に渦電流が流れることがなく、プラグチューブ本体10
による渦電流損が発生しない。これにより、二次コイル
512に誘起される電圧の減少を防止することができ
る。
【0031】また、プラグチューブ本体10が一次コイ
ル516の外側に位置することから、プラグチューブ本
体10が外周コアの役割をする。このため、一次コイル
516と二次コイル512との電磁的結合が改善され
る。これにより、二次コイル512に誘起される電圧を
増加させることができる。さらに、外周コアを内蔵した
点火コイルに較べ、外周コアを内蔵する必要がなくなる
ことから、外周コア分のスペースを有効利用することが
できる。
【0032】なお、第1実施例では、エンジンヘッドカ
バー3内にプラグチューブ本体10を挟持するとき、エ
ンジンヘッドカバー3とプラグチューブ本体10の両端
部との間に、環状のパッキン25を挟込みプラグチュー
ブ本体10の外周壁10cに飛散するエンジンオイルが
プラグチューブ本体10内に浸入するのを防止したが、
本発明では、これに限られることはなく、例えばプラグ
チューブ本体の上下両端を周方向にシールしても良い。
【0033】(第2実施例)本発明の第2実施例による
内燃機関のプラグチューブを図4に示す。図4に示す第
2実施例は、第1実施例のプラグチューブ本体10を二
重に構成したプラグチューブ本体40の例である。プラ
グチューブ本体40は、第1実施例と同様、例えば厚さ
0.5mmの珪素鋼板からなる板材を筒状に巻回した外
側筒部41と内側筒部42とから構成されている。
【0034】内側筒部42の内径は、点火コイルの外径
より僅かに大きく形成されており、軸方向長さは点火コ
イルの軸方向長さより長くなるように形成されている。
また外側筒部41の内径は、内側筒部42の外径より僅
かに小さく形成されており、外側筒部41の軸方向長さ
は内側筒部42の軸方向長さとほぼ同じ長さに形成され
ている。外側筒部41、内側筒部42ともに、巻回開始
端と巻回終了端とが互いに接触しない長さになるよう
に、板材の巻回方向長さが設定されている。
【0035】内側筒部42のスリット42aと外側筒部
41のスリット41aとが互いに重ならないように、内
側筒部42の外側に外側筒部41を被せる。このとき、
外側筒部41の内径が内側筒部42の外径より僅かに小
さく形成されていることから、外側筒部41が縮径しよ
うとするのに対し、内側筒部42が拡径しようとする。
このため、外側筒部41の内周壁と内側筒部42の外周
壁とが液密に密着する。したがって、スリット41a、
42aに接着剤を充填することなく、プラグチューブ本
体40の外周壁40aに飛散するエンジンオイルがプラ
グチューブ本体40内に浸入することを防止できる。こ
れにより、スリットに接着剤を充填、乾燥させる工程が
不要になり、工数の削減および製造時間の短縮を図るこ
とができる。
【0036】なお、第2実施例では、外側筒部41、内
側筒部42によりプラグチューブ本体40を二重構成と
したが、本発明では、これに限られることはなく、外側
筒部、中間筒部、内側筒部等により三重構成等にしても
良い。 (第3実施例)本発明の第3実施例による内燃機関のプ
ラグチューブを図5に示す。
【0037】図5に示す第3実施例は、第1実施例のプ
ラグチューブ本体10の巻回数を約1.5回にしたプラ
グチューブ本体50の例である。プラグチューブ本体5
0は、第1実施例と同様、例えば厚さ0.5mmの珪素
鋼板からなる板材を筒状に巻回することにより形成され
ており、巻回数を約1.5回にしている。プラグチュー
ブ本体50の内径は点火コイルの外径より僅かに大きく
形成されており、プラグチューブ本体50の軸方向長さ
は点火コイルの軸方向長さより長くなるように形成され
ている。
【0038】巻回時、図示しない芯材を中心に板材を巻
回することにより、内側1周分に相当する内側筒部51
aと、外側約半周分に相当する外側筒部51bとが同心
円上に形成される。これにより、エンジンヘッドカバー
内にプラグチューブ本体50が取付けられるとき、プラ
グチューブ本体50の両端が容易にシールすることがで
きる。またプラグチューブ本体50の巻回開始端と巻回
終了端とが約半周以上離れてプラグチューブ本体50が
形成されることから、巻回開始端と巻回終了端とが電気
的に接触することがなく、電気的に閉回路を構成しな
い。したがって、プラグチューブ本体50に渦電流が流
れることがなく、プラグチューブ本体50による渦電流
損が発生しない。これにより、点火コイルに収容されて
いる二次コイルに誘起される電圧の減少を防止すること
ができる。
【0039】また、プラグチューブ本体50の巻回開始
端と巻回終了端とが約半周以上離れてプラグチューブ本
体50が形成されることから、外周壁50aに飛散する
エンジンオイルがプラグチューブ本体50内に浸入する
ことを防止できる。なお、第3実施例では、プラグチュ
ーブ本体50の巻回数を1.5回としたが、本発明で
は、これに限られることはなく、巻回数を2回、3回等
にしても良い。
【0040】(第4実施例)本発明の第4実施例による
内燃機関のプラグチューブを図6に示す。図6に示す第
4実施例は、珪素鋼板からプラグチューブ本体を形成す
るのではなく、純鉄からなるパイプからプラグチューブ
本体60を形成した例である。プラグチューブ本体60
は、例えば厚さ0.5mmの純鉄からなる磁気特性が珪
素鋼に近いパイプからなる。プラグチューブ本体60の
内径は点火コイルの外径より僅かに大きく形成されてお
り、プラグチューブ本体60の軸方向長さは点火コイル
の軸方向長さより長くなるように形成されている。
【0041】プラグチューブ本体60の外周壁60aに
は、軸方向にプラグチューブ本体60の一端部から他端
部まで溝61が形成されている。プラグチューブ本体6
0が電気的に閉回路を形成しないためには、この溝61
はスリット状に形成されていることが望ましいが、外周
壁60aに飛散するエンジンオイルがプラグチューブ本
体60内に浸入するのを防止するオイルシール性を考慮
して溝状に形成されている。これにより、オイルシール
性の向上が図られている。
【0042】プラグチューブ本体60は、電気的に閉回
路を構成するため、溝61の深さを極力深くすることに
より、閉回路の電気抵抗値を大きくしている。したがっ
て、閉回路に流れる渦電流を小さくすることができ、プ
ラグチューブ本体60による渦電流損を減少させること
ができる。これにより、点火コイルに収容されている二
次コイルに誘起される電圧の減少を抑制することができ
る。
【0043】なお、閉回路の電気抵抗値をより大きくす
るためには、溝61の本数を増加させるのが望ましく、
その追加する溝の形成位置はプラグチューブ本体60内
に収容される点火コイルのトランス部の鉄心の位置によ
って決定される。つまり、鉄心が位置する軸方向範囲に
相当する外周壁60aに追加する溝を形成するのが効果
的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による内燃機関のプラグチ
ューブをエンジンに取付けた状態を示す縦断面図であ
る。
【図2】本発明の第1実施例による点火装置の縦断面図
である。
【図3】本発明の第1実施例による内燃機関のプラグチ
ューブの斜視図である。
【図4】本発明の第2実施例による内燃機関のプラグチ
ューブの斜視図である。
【図5】本発明の第3実施例による内燃機関のプラグチ
ューブの斜視図である。
【図6】本発明の第4実施例による内燃機関のプラグチ
ューブの斜視図である。
【符号の説明】
1 点火装置 2 点火コイル 3 エンジンヘッドカバー 4 プラグホール 5 トランス部 6 接続部 7 制御回路部 9 制御信号入出力用コネクタ 10、40、50、60 プラグチューブ本体(筒部) 10a スリット 10c、40a、50a、60a 外周壁 11 固定用ブラケット 13 プラグキャップ 23 接着剤 61 溝 80 点火プラグ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点火コイルと点火プラグとを収容する内
    燃機関のプラグチューブであって、 筒部と、 前記筒部の外周壁に軸方向に形成されるスリットとから
    なり、 前記点火コイルの磁気回路の一部を構成することを特徴
    とする内燃機関のプラグチューブ。
  2. 【請求項2】 前記筒部が同心円上に位置する複数の筒
    体からなり、かつ前記筒体の外周壁に前記スリットがそ
    れぞれ重ならない位置に形成されることを特徴とする請
    求項1記載の内燃機関のプラグチューブ。
  3. 【請求項3】 点火コイルと点火プラグとを収容する内
    燃機関のプラグチューブであって、 渦巻状に形成される筒部からなり、 前記点火コイルの磁気回路の一部に使用されることを特
    徴とする内燃機関のプラグチューブ。
  4. 【請求項4】 点火コイルと点火プラグとを収容する内
    燃機関のプラグチューブであって、 筒部と、 前記筒部の外周壁に軸方向に形成される溝とからなり、 前記点火コイルの磁気回路の一部を構成することを特徴
    とする内燃機関のプラグチューブ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項記載の内燃
    機関のプラグチューブと、 前記内燃機関のプラグチューブ内に収容される点火コイ
    ルと、 を備えたことを特徴とする点火装置。
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