JPH0814432A - 電磁スプール弁 - Google Patents

電磁スプール弁

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JPH0814432A
JPH0814432A JP14629894A JP14629894A JPH0814432A JP H0814432 A JPH0814432 A JP H0814432A JP 14629894 A JP14629894 A JP 14629894A JP 14629894 A JP14629894 A JP 14629894A JP H0814432 A JPH0814432 A JP H0814432A
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Abstract

(57)【要約】 [目的]油の漏れ量が少なく、消費流量が一定で、しか
もスリーブの内壁、即ち、第1ドレンポートとフィード
バック室ポートの間の内壁や、フィードバック室ポート
と供給ポートの間の内壁面のように内壁面の両側で差圧
の生じる部分に堆積する異物を良好に除去できる電磁ス
プール弁を提供することを目的とする。 [構成]スプール5が一方の移動端にある時、第1ラン
ド部27の内壁面55に対応するラップ量は最大とな
る。この時、第2ランド部29の内壁面56に対応する
ラップ量は0となる。また、スプール5が他方の移動端
にある時、第1ランド部27の内壁面55に対応するラ
ップ量は0となり、この時の第2ランド部29の内壁面
56に対応するラップ量は最大となる。これによって、
内壁面55,56がスプール5の移動範囲において、完
全に開放される時があるため、この内壁面55,56に
堆積する異物は完全に除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁スプール弁、例え
ば圧力制御電磁スプール弁に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の電磁スプール弁を示して
いる。この電磁スプール弁は、コイル74を収納した大
径のカバー73と、これより延びる筒状のスリーブ72
とにより構成されている。スリーブ72内には軸方向に
摺動するスプール91が設けられている。このような構
成により、コイル74に通電すると、通電量に応じてス
プール91が図3の右方向に移動するようになってい
る。
【0003】スリーブ72には複数のポート81,8
2,83,84,85,86が形成され、スプール91
にはこれらのポート81〜86を区画するように複数の
ランド部91A,91B,91Cが形成されている。こ
のうち、ランド部91Aは、スプール91の左動に応じ
て制御ポート81を供給ポート82に連通せしめ、ラン
ド部91Cはスプール91の右動に応じて制御ポート8
1を第2ドレンポート83に連通せしめて、スプール9
1の位置を変えることにより、制御ポート81の圧力を
制御している。ここにおいて、ポート84はフィードバ
ック室ポートであり、このフィードバック室ポート84
にはフィードバック路87を経て制御圧が導入されてい
る。これによって、ランド部91Aとランド部91Bの
外径の差で生じるフィードバック力を生じさせて、制御
圧に応じてスプール91の位置を制御するようになって
いる。また、ポート85は第1ドレンポートであり、こ
の第1ドレンポート85はドレン圧に等しくなってい
る。
【0004】しかし、このような構造では、圧力の異な
る供給ポート82とフィードバック室ポート84の間、
あるいはフィードバック室ポート84と第1ドレンポー
ト85の間では、高圧側より低圧側へそれぞれランド部
91A,91Bの外周とスリーブ72の内周との小間隙
を流体が流れ、流体中の異物が小間隙に次第に堆積して
スリーブの動きを阻害するという問題点があった。
【0005】このような問題点を解決するための技術と
して、特開平6−109148号に記載されたものがあ
る。これは図4に示すようにランド部91A,91Bの
外周のそれぞれに環状溝92,93を設けたものであ
る。そして、この環状溝92,93は、スプール91の
一方の移動端で供給ポート82およびフィードバック室
ポート84に連通するとともにスプール91の他方の移
動端でフィードバック室ポート84および第1ドレンポ
ート85に連通するように構成されている。
【0006】これによって、高圧の供給ポート82の流
体中に混入して至った異物は、環状溝92、フィードバ
ック室ポート84、環状溝93、第1ドレンポート85
の経路で排出される。従ってランド部91A,91Bの
外周とスリーブ72の内壁面72a,72bとの小隙間
に異物が堆積することを防止することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したような電磁ス
プール弁では、消費流量を一定にすることが重要な課題
となる。この消費流量を一定にするためには、ランド部
91Bとこれに対向するスリーブ72の内壁面72bと
の小隙間を介して、高圧側のフィードバック室ポート8
4から低圧側の第1ドレンポート85へ漏れる油の量を
少なくし、しかも一定にすることが必要である。この油
の漏れ量を少なくするためには、ランド部91Bとこれ
に対向する内壁面72bとの重なり合う量(以下ラップ
量と呼ぶ)が大きい方が望ましい。しかし、上記した電
磁スプール弁は、環状溝93によって、ランド部91B
は、第1ランド部910Bと第2ランド部911Bに分
離されている。従って、必然的に第2ランド部911B
の幅は狭くなる。このため、油の漏れ量が多くなってし
まう。また、コイル74への通電量が小さい時(図4の
上半分)には、ランド部91Bに対向する内壁面72b
に第2ランド部911Bが完全に重なり合って入り込ん
だ状態となり、かつ第1ランド部910Bのラップ量は
0になる。このため、フィードバック室ポート84と第
1ドレンポート85との圧力差が増大し、第2ランド部
911Bとスリーブ内壁72bとの小間隙より油が漏れ
易い状態となっても、幅の狭い第2ランド部911Bは
すぐに全面が重なり合った状態となり、ラップ量は変化
しない。つまり、フィードバック室ポート84と第1ド
レンポート85との圧力差が増大するとともに、油の漏
れ量が多くなる。従って、消費流量が一定ではないとい
う問題があった。
【0008】また、上述したようにランド部91A,9
1Bの外周とスリーブの内壁72a,72bとの小隙間
に堆積する異物は、除去することができるが、スリーブ
の内壁72a,72bは完全に開放された状態で異物の
除去が行われるわけではないため、より良好に異物を除
去できる手段が望まれていた。本発明は以上のような問
題を解決するためになされたものであり、油の漏れ量が
少なく、消費流量が一定で、しかもスリーブの内壁、即
ち、第1ドレンポートとフィードバック室ポートの間の
内壁や、フィードバック室ポートと供給ポートの間の内
壁面のように内壁面の両側で差圧の生じる部分に堆積す
る異物を良好に除去できる電磁スプール弁を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した目的を
達成する手段として、請求項1の手段は、スプールが一
方の移動端にある時、ドレンポートおよびフィードバッ
ク室ポートの間の第1内壁面に対応する第1ランド部
は、前記第1内壁面に対するラップ量が0となってお
り、前記スプールが他方の移動端にある時、前記フィー
ドバック室ポートおよび前記供給ポートの間の第2内壁
面に対応する第2ランド部は、前記第2内壁面に対する
ラップ量が0となっているものである。
【0010】また、請求項2の手段は、ドレンポートお
よびフィードバック室ポートの間の第1内壁面に対応す
る第1ランド部は、スプールが一方の移動端にある時、
この第1ランド部の前記第1内壁面に対するラップ量が
最大となるとともに、前記スプールが他方の移動端にあ
る時、この第1ランド部の前記第1内壁面に対するラッ
プ量が0となり、前記フィードバック室ポートおよび供
給ポートの間の第2内壁面に対応する第2ランド部は、
前記第1ランド部の前記第1内壁面に対するラップ量が
最大となる時、この第2ランド部の前記第2内壁面に対
するラップ量が0となるとともに、前記第1ランド部の
前記第1内壁面に対するラップ量が0となる時、この第
2ランド部の前記第2内壁面に対するラップ量が最大と
なるものである。
【0011】
【作用】請求項1の手段では、スプールが一方の移動端
にある時、第1ランド部の第1内壁面に対するラップ量
は0となっているため、第1内壁面は完全に開放され
る。また、スプールが他方の移動端にある時、第2ラン
ド部の第2内壁面に対するラップ量は0となっているた
め、第2内壁面は完全に開放される。従って、第1内壁
面と第2内壁面の両者ともに完全に開放される構成であ
るため、第1内壁面および第2内壁面に堆積する異物は
完全に除去される。
【0012】また、請求項2の手段では、リニアソレノ
イド部の作動によりスプールが一方の移動端にある時、
第1ランド部の第1内壁面に対応するラップ量は最大と
なる。この時、第2ランド部の第2内壁面に対応するラ
ップ量は0となる。また、スプールが他方の移動端にあ
る時、第1ランド部の第1内壁面に対応するラップ量は
0となり、この時の第2ランド部の第2内壁面に対応す
るラップ量は最大となる。これによって、第1内壁面お
よび第2内壁面がスプールの移動範囲において、完全に
開放される時があるだけでなく、ドレンポートとフィー
ドバック室ポートとの間の差圧の増大にともなって、第
1ランド部のラップ量が増加する構成となるため、消費
流量を一定にできる。
【0013】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
する。図1は本実施例の全体構成を示すものであり、図
2は後述するスプール弁部1の詳細を示した図である。
本実施例の電磁スプール弁は、圧力制御電磁スプール弁
であり、以下に示す左右方向とは、図1および図2にお
ける方向である。
【0014】本実施例の電磁スプール弁は、スプール弁
部1とそれを作動するように同軸線関係にあるリニアソ
レノイド部2とから構成されている。スプール弁部1に
おいて、非磁性体からなる円筒形のスリーブ3は、例え
ばミッションハウジング等の機器の立壁部の中空孔に嵌
着されるものである。そして、このスリーブ3には、滑
動孔4が軸線方向に貫通して形成され、滑動孔4には、
スプール5が軸線方向に滑動自在に嵌挿されている。滑
動孔4の後端(右端)は、滑動孔4に調節自在に螺着さ
れた蓋栓6により密封閉鎖されている。
【0015】滑動孔4の内周面には、リニアソレノイド
部2側から順に大径孔部7、第1ドレンポート9、フィ
ードバック室ポート11、供給ポート13、制御ポート
15、第2ドレンポート17および第3ドレンポート1
9が形成されている。なお、供給ポート13の制御ポー
ト15側には、小突起の凹部13aが形成されている。
【0016】スリーブ3の外周面には、フィードバック
制御圧溝21が形成され、フィードバック制御圧溝21
の一端は、オリフィス22を介してフィードバック室ポ
ート11と連通しており、他端は制御ポート15に開口
している。上述した供給ポート13は、ポンプPに接続
された図略の供給通路に接続され、制御ポート15は油
圧作動部Aに接続された図略の出力通路に接続されてい
る。また、第1、第2、第3ドレンポート9,17,1
9は図略のドレン通路に接続されている。
【0017】スプール5にはリニアソレノイド部2側
(左側)から順に先端小径部26、第1ランド部27、
第1環状溝部28、第2ランド部29、第2環状溝部3
0、第3ランド部31、第3環状溝部32および第4ラ
ンド部33が順次形成されている。滑動孔4は、大径孔
部7からフィードバック室ポート11までの間が他部よ
り適宜量だけ小径となっている。従って、スプール5の
第1ランド部27は、他のランド部より小径となってい
る。即ち、第1ランド部27と第2ランド部29との間
には段差が形成され、第1環状溝28の両端面には面積
差が存在する。
【0018】リニアソレノイド部2において、基端側に
フランジ部40aが形成された円筒状部材である磁性体
からなるコア40の外周面には、外部の電源制御部から
導線51を介して励磁電流が通電されるコイル42が嵌
装され、フランジ部40aがスリーブ3の先端(左側端
面)に固着されている。筒状体の磁性体からなるカバー
44は、コイル42の外周を覆い、その口縁部は、コア
40のフランジ部40aおよびスリーブ3の先端に固着
されている。
【0019】コア40の中空孔およびスプールハウジン
グ3の大径孔部7には、外輪45および転がり軸受46
を介して非磁性体のシャフト47が軸線方向に滑動自在
に嵌挿され、シャフト47の後端部(左端部)付近に
は、磁性体のプランジャ48が取り付けられている。プ
ランジャ48は、カバー44の中央開口内に微小な間隙
をもって遊嵌されており、プランジャ48の先端(右
端)は、コア40の後端小径部であるヨーク部40bに
対向し、適宜の間隙で嵌まり得るようになっている。
【0020】カバー44の外端面には、蓋板50が取り
付けられており、リニアソレノイド部2の内部空間に
は、油が充填されている。一方、スプール弁部1におい
て、スプール5の外端面と蓋栓6の内端面に形成された
バネ装着穴との間には、コイルバネ53が嵌装されてい
る。従って、蓋栓6は、調節された所定のねじ込み位置
にねじ込まれており、その結果、コイルバネ53は、所
定の初期バネ力が与えられている。この初期バネ力によ
ってスプール5は、先端が常時シャフト47の右端に当
接され、この結果、シャフト47は、その先端(左端)
が蓋板50に向かって付勢変位されている。
【0021】次にスプール5の詳細な構成について説明
する。図1および図2においてスプール5およびシャフ
ト47の上側半分は、コイル42が励磁されていない状
態を示し、下側半分は、導線51を介して制御信号によ
る最大励磁電流がコイル42に通電されている状態を示
している。スプール5において、各ランド部27,2
9,31,33および各環状溝部28,30,32の幅
は次のような関係となるように設定されている。即ち、
上側半分のコイル42が励磁されていない状態の時、第
1ランド部27は、対向する内壁面55(第1内壁面)
に丁度重なり合い、ラップ量dが最大となるように設定
されている。この時、第2ランド部29は、対向する内
壁面56(第2内壁面)から外れ、ラップ量は0となる
ように設定されている。第3ランド部31および第4ラ
ンド部33は従来と同様である。即ち、第3ランド部3
1は、対向する内壁面57から外れて、供給ポート13
と制御ポート15を最大に連通させるようになってい
る。また、第4ランド部33は、対向する内壁面58,
59と重なり合い、制御ポート15と第2ドレンポート
17間を遮断すると同時に、第2ドレンポート17と第
3ドレンポート19間を遮断するようになっている。
【0022】一方、下側半分の最大励磁電流がコイル4
2に印加されている状態の時、第1ランド部27は、対
向する内壁面55から完全に外れた状態となっており、
ラップ量dは0となるように設定されている。この時、
第2ランド部29は、対向する内壁面56に丁度重なり
合い、ラップ量が最大となるように設定されている。こ
の場合も第3ランド部31および第4ランド部33は従
来と同様であり、第3ランド部31は、対向する内壁面
57と所定のラップ量を有して、供給ポート13と制御
ポート15を遮断するようになっている。また、第4ラ
ンド部33は、対向する内壁面58から外れ、制御ポー
ト15と第2ドレンポート17間を連通させる。また、
この時も第2ドレンポート17と第3ドレンポート19
間は遮断するようになっている。従って、第2ドレンポ
ート17と第3ドレンポート19間は常時遮断されてい
る。
【0023】以上の構成に基づいて本実施例の電磁スプ
ール弁の作用について説明する。コイル42が励磁され
ていない状態の時(上側半分)、シャフト47の先端
は、蓋板50に当接され、プランジャ48の右端面は、
コア40のヨーク部40aと適宜の間隔をあけて対向し
ている。この状態において、コイルバネ53の初期バネ
力がスプール5に作用し、スプール5は図1で左動し、
リニアソレノイド部2のシャフト47の先端が蓋板50
に当接するまで突出した最左端位置になり、制御ポート
15は、第3ランド部31により絞られた最大開度で供
給ポート13と連通すると共に、第4ランド部33によ
り第2ドレンポート17と遮断される。
【0024】従って、ポンプPから図略の供給通路に供
給される圧油は、供給ポート13、第3環状溝部32お
よび制御ポート15を介して図略の出力通路へ供給され
る。即ち、油圧左動部Aに供給される。外部の制御装置
から制御された励磁電流が導線51を介してコイル42
に印加されると、コア40、カバー44およびプランジ
ャ48により構成される磁力線回路が形成され、その励
磁電流の大きさに応じた吸引力がヨーク部40bとプラ
ンジャ48との間に働き、シャフト47はスプール5を
押圧し、コイルバネ53を圧縮する。その結果スプール
5は、図1および図2で右動し、コイルバネ53のバネ
力と励磁電流の大きさに応じた吸引力とが平衡するまで
変位する。
【0025】励磁電流の増大に応じて、制御ポート15
と供給ポート13との連通は、第3ランド部31により
次第に絞られると共に、制御ポート15と第2ドレンポ
ート17との連通は第4ランド部33によって次第に開
放され、最大励磁電流に達すると、制御ポート15と供
給ポート13との連通は遮断され、制御ポート15と第
2ドレンポート17は最大の開度で連通する。
【0026】この際の励磁電流による制御の作動範囲に
おいて、油圧作動部Aへ供給される圧油が制御ポート1
5からフィードバック制御圧溝21およびオリフィス2
2を介してフィードバック室ポート11に供給される。
これによって、第1環状溝部28における両端面の面積
差にフィードバック圧を乗じた油圧がコイル42の吸引
力に付加されて働く。
【0027】その結果、スプール5は、コイル42によ
る吸引力とフィードバック油圧力との和がコイルバネ5
3のバネ力と平衡する位置になり、供給ポート13と制
御ポート15との連通は、コイル42による吸引力、即
ち励磁電流の大きさにより設定される上記の平衡位置に
応じた開度となる。上記の作動範囲において、励磁電流
の大きさで設定される絞りに応じた油圧作動部Aの油圧
に変動が生じると、フィードバック圧が変動し、それに
よりスプール5が変位して、第2ランド部29が制御ポ
ート15と供給ポート13との連通関係を変動させるこ
とにより、油圧の変動を吸収して励磁電流の大きさによ
り設定される出力油圧を維持するようにフィードバック
制御が行われる。
【0028】次に、以上述べた本実施例の電磁スプール
弁の作用において、第1ランド部27および第2ランド
部29の作用について説明する。上記したように、上側
半分のコイル42が励磁されていない状態の時、詳細に
は使用される励磁電流範囲における電流値が最低位の
時、(例えば、0.2〜1Aを使用励磁電流とした時で
は、0.2〜0.3Aをこの最低位の範囲とすることが
できる。)スプール5は左端に位置し、第2ランド部2
9は、対向する内壁面56から外れ、ラップ量は0とな
る。従って、この時内壁面56に堆積した異物は除去さ
れる。また、下側半分のコイル42に最大の励磁電流が
印加されている状態の時、詳細には使用される励磁電流
範囲における電流値が最高位の時、(例えば、上記した
0.2〜1Aを使用励磁電流とした場合においては、
0.9〜1Aをこの最高位の範囲とすることができ
る。)スプール5は右端に位置し、第1ランド部27
は、対向する内壁面55から外れ、ラップ量は0とな
る。従って、この時内壁面55に堆積した異物は除去さ
れる。従って、従来問題であった、差圧の生じる第1ド
レンポート9とフィードバック室ポート11との間の内
壁面55と、フィードバック室ポート11と供給ポート
13との間の内壁面56に堆積する異物は、この内壁面
55,56を完全に開放することによって確実に除去す
ることができる。従って、本実施例の電磁スプール弁
は、内壁面に異物が堆積することが防止され、スプール
5の動きが阻害されることが防止される。
【0029】また、このように内壁面55,56が完全
に開放されるのは、励磁電流が最低位と最高位にある時
だけなので、通常の作動範囲(例えば、上記した0.2
〜1Aを使用励磁電流とした場合においては、0.3〜
0.9Aがこの範囲となる。)の時に内壁面55,56
が開放されることない。従って、通常の作動範囲におけ
る上記したスプール5の動作に異常が生じることはな
い。
【0030】なお、この内壁面55,56以外の内壁面
57,58,59については、従来と同様に異物は堆積
しない。これは、内壁面57はコイル42が励磁されて
いない状態の時に開放され、内壁面58はコイル42に
最大の励磁電流が印加されている状態の時に開放される
ため、異物が堆積しても除去されるためである。また、
内壁面59については、第2ドレンポート17および第
3ドレンポート19の間に位置しているため、差圧が生
じることはなく、内壁面59に異物が堆積することはほ
とんどない。
【0031】また、励磁電流が上記した通常の作動範囲
内にある時(例えば、上記した0.3〜0.9Aの範
囲)、内壁面55の両側に位置する第1ドレンポート9
とフィードバック室ポート11との間で差圧が増大する
と、即ちフィードバック室ポート11側の圧力が高くな
ると、スプール5は左動する。つまり、第1ランド部2
7のラップ量dは増大する。上記したように第1ランド
部27のラップ量dは差圧が最大となるコイル42が励
磁されていない状態の時に最大となるように設定されて
いる(つまり、この時、第1ランド部27は内壁面55
に重なる)ため、差圧の増大に比例して第1ランド部2
7のラップ量dは増大することになる。従って、差圧が
増大して第1ランド部27と内壁面55との間の小隙間
から油が漏れ易くなっても、これに比例してラップ量d
が増大していくため、油の漏れ量が増大することが防止
され、油の漏れ量は一定に保たれる。つまり、消費流量
は一定となる。
【0032】以上述べたように本実施例の電磁スプール
弁は、内壁面55,56に堆積した異物を確実に除去で
きるだけでなく、消費流量を一定にすることができる。
また、励磁電流が低位の時には第1ランド部27のラッ
プ量が増大し、励磁電流が高位の時には第2ランド部2
9のラップ量が増大するため、作動範囲全体として、ラ
ップ量が一定となり、スプール5が安定し、円滑に摺動
させることができる。従って、図4の従来技術に示した
ように環状溝92,93を設けた場合には、結果的にラ
ンド部が910B,911B,910A,911A,9
1Cの5つであるのに対し、ランド部は27,29,3
1,33の4つと減少させることができ、スプールの製
造が容易になる。
【0033】
【発明の効果】本発明の電磁スプール弁は、請求項1お
よび請求項2の手段において、第1内壁面および第2内
壁面がスプールの移動範囲において、完全に開放される
時があるため、この第1内壁面および第2内壁面に堆積
する異物を確実に除去することができる。
【0034】また、請求項2の手段においては、スプー
ルが通常の作動時においては、フィードバック室ポート
の圧力が高くなり、第1内壁面の両側に位置する第1ド
レンポートとフィードバック室ポートとの間で差圧が増
大すると、スプールはラップ量が増大する方向に移動す
る。つまり、差圧の増大に比例して第1ランド部のラッ
プ量は増大するため、油の漏れ量が増大することが防止
できる。従って、消費流量が一定の電磁スプール弁を提
供することができる。
【0035】さらに、本発明の電磁スプール弁は、第1
ランド部のラップ量が増大した時に第2ランド部のラッ
プ量は減少し、第2ランド部のラップ量が増大した時に
第1ランド部のラップ量は減少するため、作動範囲全体
として、ラップ量が一定となり、スプールが安定し、円
滑に摺動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成図である。
【図2】本実施例の一部詳細図である。
【図3】本発明の従来の技術を示した図である。
【図4】本発明の従来の技術を示した図である。
【符号の説明】
2 リニアソレノイド部 3 スリーブ 5 スプール 9 第1ドレンポート 11 フィードバック室ポート 13 供給ポート 15 制御ポート 21 フィードバック制御圧溝 27 第1ランド部 29 第2ランド部 55 内壁面(第1内壁面) 56 内壁面(第2内壁面)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドレインポート、フィードバック室ポー
    ト、供給ポートおよび制御ポートが形成されるととも
    に、前記フィードバック室ポートと前記制御ポートを連
    通させるフィードバック制御圧溝が形成されたスリーブ
    と、このスリーブに形成された内壁面内の軸線方向に滑
    動可能に嵌挿され、前記軸線方向の変位により前記各ポ
    ート間を選択的に連通させる複数のランド部が形成され
    たスプールと、このスプールを変位作動させるリニアソ
    レノイド部とを備えた電磁スプール弁において、前記ス
    プールが一方の移動端にある時、前記ドレンポートおよ
    び前記フィードバック室ポートの間の第1内壁面に対応
    する第1ランド部は、前記第1内壁面に対するラップ量
    が0となっており、前記スプールが他方の移動端にある
    時、前記フィードバック室ポートおよび前記供給ポート
    の間の第2内壁面に対応する第2ランド部は、前記第2
    内壁面に対するラップ量が0となっていることを特徴と
    する電磁スプール弁。
  2. 【請求項2】 ドレインポート、フィードバック室ポー
    ト、供給ポートおよび制御ポートが形成されるととも
    に、前記フィードバック室ポートと前記制御ポートを連
    通させるフィードバック制御圧溝が形成されたスリーブ
    と、このスリーブに形成された内壁面内の軸線方向に滑
    動可能に嵌挿され、前記軸線方向の変位により前記各ポ
    ート間を選択的に連通させる複数のランド部が形成され
    たスプールと、このスプールを変位作動させるリニアソ
    レノイド部とを備えた電磁スプール弁において、前記ド
    レンポートおよび前記フィードバック室ポートの間の第
    1内壁面に対応する第1ランド部は、前記スプールが一
    方の移動端にある時、この第1ランド部の前記第1内壁
    面に対するラップ量が最大となるとともに、前記スプー
    ルが他方の移動端にある時、この第1ランド部の前記第
    1内壁面に対するラップ量が0となり、前記フィードバ
    ック室ポートおよび前記供給ポートの間の第2内壁面に
    対応する第2ランド部は、前記第1ランド部の前記第1
    内壁面に対するラップ量が最大となる時、この第2ラン
    ド部の前記第2内壁面に対するラップ量が0となるとと
    もに、前記第1ランド部の前記第1内壁面に対するラッ
    プ量が0となる時、この第2ランド部の前記第2内壁面
    に対するラップ量が最大となることを特徴とする電磁ス
    プール弁。
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