JPH08143762A - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JPH08143762A
JPH08143762A JP22072195A JP22072195A JPH08143762A JP H08143762 A JPH08143762 A JP H08143762A JP 22072195 A JP22072195 A JP 22072195A JP 22072195 A JP22072195 A JP 22072195A JP H08143762 A JPH08143762 A JP H08143762A
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JP
Japan
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carbon atoms
coo
polyether
compound
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Withdrawn
Application number
JP22072195A
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English (en)
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Mika Shirasaki
美加 白崎
Hirotsugu Yamamoto
博嗣 山本
Takao Doi
孝夫 土居
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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  • Sealing Material Composition (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低温下での硬化時の残留タックが低減された硬
化性組成物を提供する。 【解決手段】加水分解により架橋可能な反応性シリル基
を分子内に少なくとも1つ含有するポリエーテル(A)
100重量部、ポリフルオロ炭化水素基を有する(メ
タ)アクリレート化合物(B)0.01〜20重量部お
よび4価のスズ化合物(C)0.1〜20重量部からな
ることを特徴とする硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は湿分により硬化し、
シーリング材、防水材、コーティング剤として有用な低
温時の表面硬化性、耐汚染性の改善された硬化性組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】加水分解によりシロキサン結合を形成
し、高分子量化または架橋しうる加水分解性シリル基を
有するポリエーテルとしては従来いくつかの例が知られ
ている。
【0003】しかしこれらの加水分解性シリル基を有す
るポリエーテルは、ポリマー硬化体、または組成物硬化
体のモジュラスを低くすると、硬化が終了した後も表面
のべとつき、すなわちタックが残り、たとえばシーリン
グ材等のベースポリマーに用いた場合、ほこりの付着等
の目地汚染をひきおこし建築物の外観を損なう原因とな
っていた。
【0004】このタックを防止する目的で、たとえば特
公平3−3710には、加水分解性シリル基を有するポ
リエーテルにフッ素系界面活性剤を添加する技術が開示
されている。しかしこの組成物は、硬化後もフッ素系界
面活性剤が系全体に分散されて存在し、表面への移行が
不充分であるため、表面のタックを低減するためには高
価なフッ素系界面活性剤を多量に使用する必要があり、
シーリング部周辺の汚染を引き起こしたり、耐水性や貯
蔵安定性への悪影響が大きく、実用面での使用は大きく
制限されていた。
【0005】また特開平3−294361には加水分解
性シリル基を有するポリエーテルとポリフルオロ炭化水
素基を有するアクリレートを含む組成物が開示されてい
る。しかし本発明者らの検討によると、この組成物を、
硬化剤として2価スズ化合物とアミンの混合物を用いて
硬化させた場合、低温下の硬化における初期タックの改
善効果に乏しく、特に加水分解性シリル基を有するポリ
エーテルとしてモジュラスが低いものを用いた際には、
タックの低減効果がほとんど認められないことが明らか
となった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはそこで加
水分解性シリル基を有するポリエーテルとポリフルオロ
炭化水素基を有するアクリレートからなる組成物の低温
下での硬化時のタック低減を目的として検討した結果、
本発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、加水
分解により架橋可能な反応性シリル基を分子内に1つ以
上含有するポリエーテル(A)100重量部、ポリフル
オロ炭化水素基を有する(メタ)アクリレート化合物
(B)0.01〜20重量部および4価のスズ化合物
(C)0.01〜10重量部からなることを特徴とする
硬化性組成物である。
【0008】(ポリエーテル(A))本発明において使
用される、加水分解により架橋可能な反応性シリル基を
分子内に1つ以上含有するポリエーテル(A)は、たと
えば、特開平3−47825、特開平3−72527に
記載されている。
【0009】ポリエーテル(A)は、たとえば開始剤の
存在下、触媒を用いてモノエポキシドやテトラヒドロフ
ランなどの開環重合を行い水酸基含有ポリエーテルを得
た後、分子末端の水酸基の一部または全部を反応性シリ
ル基に変換して得られる。
【0010】触媒としては、KOH触媒、セシウム触媒
等のアルカリ触媒、ポルフィリン触媒、亜鉛ヘキサシア
ノコバルテート触媒等の複合金属シアン化物錯体触媒な
どが挙げられる。
【0011】モノエポキシドとしては、エチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、
エピクロロヒドリン等の脂肪族アルキレンオキシド、ス
チレンオキシドのような芳香族アルキレンオキシド、ア
リルグリシジルエーテル等が挙げられる。特にプロピレ
ンオキシドが好ましい。
【0012】開始剤としては、多価アルコール、多価カ
ルボン酸、多価アミン等の多価活性水素化合物、末端不
飽和基含有モノオール、不飽和フェノール、不飽和カル
ボン酸等の不飽和基含有活性水素化合物が挙げられる。
【0013】加水分解により架橋可能な反応性シリル基
(以下単に反応性シリル基ともいう)とは、シラノール
基や加水分解性シリル基のように、湿分や硬化触媒等に
より縮合反応を起こしポリエーテルの架橋によって高分
子量化を促進しうるものであり、好ましくは式(5)に
より示される。
【0014】−R7 −SiXa8 3-a・・・(5)
【0015】式中、R7 は2価の有機基、R8 は炭素数
1〜20の置換または非置換の1価の炭化水素基、Xは
水酸基または加水分解性基、aは1、2または3であ
る。
【0016】式(5)中、R8 は炭素数1〜20の置換
または非置換の1価の炭化水素基であり、好ましくは炭
素数8以下のアルキル基、フェニル基やフルオロアルキ
ル基である。特に好ましくは、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、
フェニル基である。
【0017】式(5)中のXは水酸基または加水分解性
基であり、加水分解性基としてはたとえばハロゲン原
子、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミド基、アミノ
基、アミノオキシ基、ケトキシメート基またはヒドリド
基である。これらのうち炭素原子を有する加水分解性基
の炭素数は6以下、特には4以下、が好ましい。好まし
いXとしては炭素数4以下の低級アルコキシ基、特にメ
トキシ基、エトキシ基またはプロポキシ基が例示でき
る。式(5)中のaは1、2または3であり、2または
3が好ましい。
【0018】本発明におけるポリエーテル(A)の製造
方法としては、たとえば、下記の(イ)〜(ヘ)が例さ
れるがこれらに限定されない。
【0019】(イ)イソシアネート基と反応性シリル基
を有する有機ケイ素化合物を水酸基含有ポリエーテルと
反応させる方法。
【0020】具体的な有機ケイ素化合物としては、化1
の化合物を示しうる。
【0021】
【化1】(C25 O)3 Si(CH23 NCO、
(CH3 O)3 Si(CH23 NCO、(CH3 O)
2 (CH3 )Si(CH23 NCO、(CH3 O)3
SiNCO、(CH3 O)2 Si(NCO)2
【0022】(ロ)式HSiXa8 3-a(式中R8
X、aは前記に同じ)で示される水素化ケイ素化合物
と、末端に不飽和基を導入したポリエーテルとを反応さ
せる方法。
【0023】ここで不飽和基を導入する方法としては、
水酸基含有ポリエーテルのOHをOM(Mはアルカリ金
属)とした後、塩化アリル等の不飽和基含有ハロゲン化
炭化水素と反応させる方法、またはアリルイソシアネー
トのような不飽和基および水酸基と反応しうる官能基を
有する化合物を水酸基含有ポリエーテルと反応させて、
エステル結合、ウレタン結合、カーボネート結合等を介
して不飽和基を導入する方法がある。また水酸基含有ポ
リエーテルの製造においてアルキレンオキシドを重合す
る際に、アリルグリシジルエーテル等の不飽和基含有ア
ルキレンオキシドを共重合させることにより側鎖に不飽
和基を導入する方法や、開始剤として末端不飽和基含有
モノオールを用いて製造した水酸基含有ポリエーテルも
使用することにより末端に不飽和基を導入する方法もあ
る。
【0024】(ハ)水酸基含有ポリエーテルの末端にト
リレンジイソシアネート等のポリイソシアネート化合物
を反応させてイソシアネート基末端とした後、該イソシ
アネート基に式(6)で示されるケイ素化合物のW基を
反応させる方法。
【0025】W−R9 −SiXa8 3-a・・・(6)
【0026】ただし、式中R8 、X、aは前記に同じで
あり、R9 は炭素数1〜20の1価の置換または非置換
の炭化水素基であり、Wは水酸基、カルボキシル基、メ
ルカプト基およびアミノ基(1級または2級)から選ば
れる活性水素含有基である。
【0027】(ニ)末端に不飽和基を導入したポリエー
テルの不飽和基と、Wがメルカプト基である式(6)で
示されるケイ素化合物のメルカプト基を反応させる方
法。
【0028】ポリエーテル(A)の分子量は原料の水酸
基含有ポリエーテルの水酸基価から計算して1000〜
50000、特には5000〜30000、さらには8
000〜30000が好ましい。
【0029】((メタ)アクリレート化合物(B))本
発明において、ポリフルオロ炭化水素基を有する(メ
タ)アクリレート化合物(B)を使用する。
【0030】ポリフルオロ炭化水素基を有する(メタ)
アクリレート化合物(B)とはポリフルオロ炭化水素基
およびメタアクリロイル基もしくはアクリロイル基を有
する化合物である。ポリフルオロ炭化水素基およびアク
リロイル基を有する化合物が好ましい。
【0031】1分子中の(メタ)アクリロイル基の個数
は1〜4が好ましく、特に1〜2個が好ましい。
【0032】ポリフルオロ炭化水素基は、炭化水素基の
水素原子の2個以上がフッ素原子に置換された基を意味
する。ポリフルオロ炭化水素基の炭素数は2〜40、特
には2〜22、さらには4〜18が好ましい。最も好ま
しくは6〜14である。
【0033】ポリフルオロ炭化水素基中のフッ素原子の
数は、未置換炭化水素基の水素原子数に対する置換フッ
素原子の数の割合が50%以上、好ましくは60%以上
がよい。80%がより好ましく、特に実質的に100%
である場合が好ましい。さらに、置換されていない水素
原子の一部または全部が、塩素原子で置換されていても
よい。
【0034】ポリフルオロ炭化水素基の構造は、直鎖状
でも分岐状でもよく、好ましくは直鎖状である。ポリフ
ルオロ炭化水素基は1〜3価であることが好ましく、特
に1価または2価であることが好ましい。
【0035】ポリフルオロ炭化水素基は炭素−炭素結合
の間にエーテル性の酸素原子またはチオエーテル性の硫
黄原子が挿入されていてもよい。また、炭素−炭素不飽
和二重結合などの不飽和基を有していてもよい。
【0036】なお、ポリフルオロ炭化水素基と(メタ)
アクリロイル基との結合はフッ素原子を含まない炭化水
素基(連結基)を介していてもよい。ポリフルオロ炭化
水素基はフッ素原子を含む炭素原子からフッ素原子を含
む炭素原子までをいう。
【0037】連結基を含まないポリフルオロ炭化水素基
の具体例を化2に、連結基を含むポリフルオロ炭化水素
基含有基の具体例を化3に示す。
【0038】なお、化2、化3において、mは2〜40
であり、4〜18が好ましく、6〜14が特に好まし
い。pは0〜38であり、2〜16が好ましく、4〜1
2が特に好ましい。qは0〜19であり、1〜8が好ま
しく、2〜6が特に好ましい。rは0〜18であり、0
〜7が好ましく、1〜5が特に好ましい。
【0039】
【化2】F(CF2m −;H(CF2m −;−(C
2m −;(CF32 CF(CF2p −;CF3
O[CF(CF3 )CF2 O]q CF(CF3 )−;C
37 O[CF(CF3 )CF2 O]r CF(CF3
−;(CF32 C=CF−;CF3 CHFO(CF
23 −;
【0040】
【化3】F(CF2m CH2 −;F(CF2m CH
2 CH2 −;F(CF2m CH2 CH2 CH2 −;F
(CF2m (CH26 −;H(CF2m CH2
−;F(CF2m CH=CHCH2 −;F(CF2
m CH2 CHICH2 −;F(CF2m CH2 CH
(OH)CH2 −;F(CF2m CH2 CH2 OCH
2 CH2 −;F(CF2m (CH26 OCH2 CH
2 −;F(CF2m OCH2 CH(OH)CH2 −;
(CF32 CF(CF2p CH2 CH2 −;(CF
32 CF(CF2p CH2 CHICH2 −;(CF
32 CF(CF2p CH2 CH(OH)CH2 −;
CF3 O[CF(CF3 )CF2 O]q CF(CF3
CH2 −;(CF32 CH−;(CF32 C(CH
3 )CH2 −;CF3 CHFCF2 CH2 −;F(CF
23 OCF(CF3 )CH2 −;CHF2 CF2 OC
2 CH2 −;CHF2 CF2 OCH2 CH(OCF2
CF2 H)CH2 −;−CH2 CH2 −(CF2m
CH2 CH2 −;−CH2 CH(OH)CH2 O(CF
2m OCH2 CH(OH)CH2 −;
【0041】(メタ)アクリレート化合物(B)として
好ましいのは下記の式(7)または(8)で示されるア
クリレート化合物である。特に(7)で示される化合物
が好ましい。
【0042】 Rf (−Q1 −OCOCH=CH2b ・・・(7) Rf (−OCOCH=CH2b ・・・(8)
【0043】式中Rf は1〜4価のポリフルオロ炭化水
素基、Q1 は炭素数1〜20の2価のフッ素原子で置換
されない炭化水素基、bは1〜4の整数である。
【0044】(メタ)アクリレート化合物(B)は1種
単独または2種以上を使用できる。(メタ)アクリレー
ト化合物(B)はポリエーテル(A)と相溶性を有する
必要性はなく、シーラント用組成物として、安定な微分
散状態にあればよい。
【0045】ポリエーテル(A)100重量部に対する
(メタ)アクリレート化合物(B)の使用量は0.01
〜20重量部であり、0.1〜5.0重量部が特に好ま
しい。0.1重量部未満では、タック改良効果が充分で
はなく、20重量部を超えて添加しても技術的意味がな
く、経済的に不利である。
【0046】(スズ化合物(C))本発明において4価
のスズ化合物(C)を使用する。スズ化合物(C)は、
下記式(1)〜(3)から選ばれる1つ以上のスズ化合
物(a)または(a)と下記式(4)で示されるケイ素
化合物との反応物および/または混合物(b)であるこ
とが好ましい。
【0047】R1 2SnZ1 2・・・(1) R1 2SnZ2 ・・・(2) R1 2SnZ3 −O−SnZ31 2・・・(3)
【0048】R1 は炭素数1〜20の1価の置換または
非置換の炭化水素基を表す。Z1 は炭素数1〜20のア
ルコキシ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、−OC
O−R4 −COO−R5 (R4 は炭素数1〜20の2価
の置換または非置換の炭化水素基、R5 は炭素数1〜2
0の1価の置換または非置換の炭化水素基)、−S−R
4 −COO−R5 (R4 、R5 は前記に同じ)および内
部にSnに対し配位結合を形成しうる官能性基を有する
有機基からなる群より選ばれる基を表す。
【0049】Z2 は酸素原子、硫黄原子、−OCO−R
4 −COO−(R4 は前記に同じ)、−S−R4 −CO
O−(R4 は前記に同じ)および−S−R4 −COO−
4−OCO−R4 −S−(R4 は前記に同じ)からな
る群より選ばれる基を表す。
【0050】Z3 は炭素数1〜20のアルコキシ基、炭
素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数1〜20のアシ
ルオキシ基、−OCO−R4 −COO−R5 (R4 、R
5 は前記に同じ)、−S−R4 −COO−R5 (R4
5 は前記に同じ)および内部にSnに対し配位結合を
形成しうる官能性基を有する有機基からなる群より選ば
れる基を表す。
【0051】1分子中に複数個あるR1 、Z1 、Z3
それぞれ同じ基でもよく、異なる基でもよい。
【0052】SiX0 n6 4-n・・・(4) R6 は炭素数1〜20の1価の置換または非置換の炭化
水素基、X0 は水酸基または加水分解性基、nは1〜4
の正整数を表す。
【0053】スズ化合物(C)としては具体的には下記
の化合物が挙げられる。
【0054】下記のジカルボン酸型有機スズ化合物。 (n-C4H9)2Sn(OCOCH=CHCOOCH3)2、(n-C4H9)2Sn(OCOCH=CH
COOC4H9-n)2 、(n-C8H17)2Sn(OCOCH=CHCOOCH3)2 、(n-C
8H17)2Sn(OCOCH=CHCOOC4H9-n)2、(n-C8H17)2Sn(OCOCH=C
HCOOC8H17-iso)2
【0055】下記のエーテル型有機スズ化合物。 (n-C4H9)2Sn(OC8H17-iso)2、(n-C8H17)2Sn(OCH3)2
【0056】下記のキレートスズ化合物(ただし、ac
acはアセチルアセトナト配位子)。 (n-C4H9)2Sn(acac)2、(n-C8H17)2Sn(acac)2 、(n-C
8H17)2(CH3O)Sn(acac)、(n-C4H9)2 (C8H17O)Sn(acac)。
【0057】下記の含硫黄型有機スズ化合物。 (n-C4H9)2Sn(SCH2COO)、(n-C8H17)2Sn(SCH2COO) 、(n-C
8H17)2Sn(SCH2CH2COO)、(n-C8H17)2Sn(SCH2COOCH2CH2OC
OCH2S)、(n-C8H17)2Sn(SCH2COOC4H8OCOCH2S)、(n-C4H9)
2Sn(SCH2COOC8H17-iso)2、(n-C8H17)2Sn(SCH2COOC8H17-
iso)2 、(n-C8H17)2Sn(SCH2COOC8H17-n)2 、(n-C8H17)2
Sn(SCH2COOC12H25-n)2、(n-C4H9)2SnS。
【0058】下記のスズ化合物。 (n-C4H9)2(CH3COO)SnOSn(OCOCH3)(C4H9-n)2 、(n-C4H9)
2(CH3O)SnOSn(OCH3)(C4H9-n)2 、(n-C4H9)2 (n-C4H9-OC
OCH=CHCOO)SnOSn(OCOCH=CHCOO-C4H9-n)(C4H9-n)2、(n-C
4H9)2 (CH3-OCOCH=CHCOO)SnOSn(OCOCH=CHCOO-CH3)(C4H9
-n)2、(n-C8H17)2(n-C4H9-OCOCH=CHCOO)SnOSn(OCOCH=CH
COO-C4H9-n)(C8H17-n)2 、(n-C8H17)2(CH3-OCOCH=CHCO
O)SnOSn(OCOCH=CHCOO-CH3)(C8H17-n)2 、(n-C8H17)2(is
o-C8H17OCOCH=CHCOO)SnOSn(OCOCH=CHCOO-C8H17-iso)(C8
H17-n)2、(n-C4H9)2(iso-C8H17O)SnOSn(OC8H17-iso)(C4
H9-n)2 、(n-C8H17)2(CH3O)SnOSn(OCH3)(C8H17-n)2
(n-C4H9)2(acac)SnOSn(acac)(C4H9-n)2 、(n-C4H9)2(is
o-C8H17OCOCH2S)SnOSn(SCH2COOC8H17-iso)(C4H9-n)2
(n-C8H17)2(iso-C8H17OCOCH2S)SnOSn(SCH2COOC8H17-is
o)(C8H17-n)2 、(n-C8H17)2(n-C8H17OCOCH2S)SnOSn(SCH
2COOC8H17-n)(C8H17-n)2 、(n-C8H17)2(n-C12H25OCOCH2
S-n)SnOSn(SCH2COOC8H17-n)(C12H25-n)2
【0059】(n-C4H9)2SnO、(n-C8H17)2SnO 等の有機ス
ズオキシド、およびこれらの有機スズオキシドとマレイ
ン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジオク
チル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸
ジオクチル等のエステル化合物との反応生成物。
【0060】上記スズ化合物と下記のシラン化合物、そ
れらの加水分解物または部分加水分解物との混合物また
は反応物。
【0061】テトラエトキシシラン等のテトラアルコキ
シシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のトリアルコ
キシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエ
トキシシラン等のジアルコキシシラン、トリメチルメト
キシシラン、トリメチルエトキシシラン等のモノアルコ
キシシラン、トリメチルモノクロロシラン、ジメチルジ
クロロシラン等のクロロシラン、ジメチルジアセトキシ
シラン、ビニルトリアセトキシシラン等のアセトキシシ
ラン、N−トリメチルシリルアセトアミド。
【0062】スズ化合物(C)の使用量は、ポリエーテ
ル(A)100重量部に対し、0.01〜10重量部で
ある。
【0063】(配合剤)本発明の室温硬化性組成物に
は、有効成分であるポリエーテル(A)、ポリフルオロ
炭化水素基を有する(メタ)アクリレート化合物
(B)、スズ化合物(C)以外に、各種充填剤、チキソ
性付与剤、可塑剤、硬化促進触媒、接着性改良剤、脱水
剤、溶剤、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂用硬化剤、エポ
キシ樹脂用硬化触媒、老化防止剤、空気酸化硬化性化合
物、光重合性化合物、滑剤、顔料、などが必要に応じて
添加される。
【0064】(充填剤)本発明の組成物において用いら
れる充填剤としては、炭酸カルシウムが好ましい。炭酸
カルシウムとしては、表面を脂肪酸または樹脂酸系有機
物で表面処理したものやさらにこれを微粉末化した平均
粒径1μm以下の膠質炭酸カルシウム、沈降法により製
造した平均粒径1〜3μmの軽質炭酸カルシウム、平均
粒径1〜20μmの重質炭酸カルシウム等が挙げられ
る。
【0065】充填剤としては炭酸カルシウムのみを使用
することが好ましいが、さらに必要であれば、炭酸カル
シウム以外の充填剤を配合することもできる。これらの
充填剤としては公知の充填剤が使用でき、具体的には以
下のものが例示できる。これらの充填剤は単独で用いて
もよく、2種以上併用してもよい。
【0066】フュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ
酸、含水ケイ酸、カーボンブラック、炭酸マグネシウ
ム、ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チ
タン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、
酸化亜鉛、活性亜鉛華、シラスバルーン、木粉、パル
プ、木綿チップ、マイカ、くるみ穀粉、もみ穀粉、グラ
ファイト、アルミニウム微粉末、フリント粉末等の粉体
状充填剤、石綿、ガラス繊維、ガラスフィラメント、炭
素繊維、ケブラー繊維、ポリエチレンファイバー等の繊
維状充填剤。
【0067】炭酸カルシウムを使用する場合のポリエー
テル(A)100重量部に対する炭酸カルシウムの使用
割合は、必要とされる硬化体の物性にもよるが、50〜
500重量部、特に100〜250重量部が好ましい。
炭酸カルシウムと他の充填剤を併用する場合は炭酸カル
シウムと他の充填剤の合計で、ポリエーテル(A)10
0重量部に対して50〜800重量部、特に100〜3
00重量部用いるのが好ましい。
【0068】(可塑剤)可塑剤としては、公知の可塑剤
が使用でき、具体的には以下のものが例示できる。可塑
剤の使用割合は、ポリエーテル(A)100重量部に対
して0〜100重量部が好ましい。
【0069】フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、
フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル類;アジ
ピン酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸
ジブチル、オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エス
テル;ペンタエリスリトールエステルなどのグリコール
エステル類;リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジル
等のリン酸エステル類;エポキシ化大豆油、4,5−エ
ポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシステ
アリン酸ベンジル等のエポキシ可塑剤;塩素化パラフィ
ン;2塩基酸と2価アルコールとのポリエステル類など
のポリエステル系可塑剤、ポリオキシプロピレングリコ
ールやその誘導体等のポリエーテル類、ポリ−α−メチ
ルスチレン、ポリスチレン等のポリスチレンのオリゴマ
ー類、ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル
共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブ
テン、水添ポリブテン、エポキシ化ポリブタジエン等の
オリゴマー類等の高分子可塑剤。
【0070】(接着性改良剤)さらに接着性を改良する
目的で接着性改良剤が用いられる。これらの接着性改良
剤としては(メタ)アクリロイルオキシ基含有シラン
類、アミノ基含有シラン類、メルカプト基含有シラン
類、エポキシ基含有シラン類、カルボキシル基含有シラ
ン類等がある。
【0071】(メタ)アクリロイルオキシ基含有シラン
類としては、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチ
ルジメトキシシラン等がある。
【0072】アミノ基含有シラン類としては、γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−
γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β
−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−
(N−ビニルベンジル−β−アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−アニリノプロピル
トリメトキシシラン等がある。
【0073】メルカプト基含有シラン類としては、γ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメ
チルジエトキシシラン等がある。
【0074】エポキシ基含有シラン類としては、γ−グ
リシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリ
シジルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グ
リシジルオキシプロピルトリエトキシシラン等がある。
【0075】カルボキシル基含有シラン類としてはβ−
カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシ
エチルフェニルビス(β−メトキシエトキシ)シラン、
N−(N−カルボキシルメチル−β−アミノエチル)−
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等がある。
【0076】また2種以上のシランカップリング剤を反
応させて得られる反応物を用いてもよい。反応物の例と
してはアミノ基含有シラン類とエポキシ基含有シラン類
との反応物、アミノ基含有シラン類と(メタ)アクリロ
イルオキシ基含有シラン類との反応物、エポキシ基含有
シラン類とメルカプト基含有シラン類の反応物、メルカ
プト基含有シラン類どうしの反応物等が挙げられる。こ
れらの反応物は該シランカップリング剤を混合し室温〜
150℃の温度範囲で1〜8時間撹拌することによって
容易に得られる。
【0077】上記の化合物は単独で使用してもよく、2
種類以上併用してもよい。
【0078】接着性改良剤の使用量はポリエーテル
(A)に対して0〜30重量部が好ましい。
【0079】(溶剤)また本発明の組成物を硬化性組成
物として用いる場合、粘度の調整、組成物の保存安定性
向上を目的として、溶剤を添加することもできる。溶剤
の使用量はポリエーテル(A)100重量部に対して0
〜100重量部が好ましい。
【0080】かかる溶剤としては脂肪族炭化水素類、芳
香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコール
類、ケトン類、エステル類、エーテル類、エステルアル
コール類、ケトンアルコール類、エーテルアルコール
類、ケトンエーテル類、ケトンエステル類、エステルエ
ーテル類を使用できる。特にアルコール類を用いた場
合、特に本発明組成物を長期に保存する場合、保存安定
性が向上するので好ましい。アルコール類としては、炭
素数1〜10のアルキルアルコールが好ましく、メタノ
ール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソアミ
ルアルコール、ヘキシルアルコール等が用いられる。
【0081】(脱水剤)また本発明の硬化性組成物の貯
蔵安定性をさらに改良するために、硬化性や柔軟性に悪
影響を及ぼさない範囲で少量の脱水剤を添加できる。脱
水剤の使用量はポリエーテル(A)100重量部に対し
て0〜30重量部が好ましい。
【0082】具体的には、オルトギ酸メチル、オルトギ
酸エチル等のオルトギ酸アルキル、オルト酢酸メチル、
オルト酢酸エチル等のオルト酢酸アルキル、メチルトリ
メトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメ
トキシシラン、テトラエトキシシラン等の加水分解性有
機シリコン化合物、加水分解性有機チタン化合物等を使
用しうる。ビニルトリメトキシシラン、テトラエトキシ
シランがコスト、効果の点から特に好ましい。
【0083】(チキソ性付与剤)また垂れ性の改善のた
めチキソ性付与剤を使用してもよい。このようなチキソ
性付与剤としては水添ひまし油、脂肪族アミド等が用い
られる。
【0084】(老化防止剤)また、老化防止剤として
は、一般に用いられている、ヒンダードアミン系、ベン
ゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート
系、シアノアクリレート系、アクリレート系、ヒンダー
ドフェノール系、リン系、硫黄系の各化合物を適宜使用
できる。
【0085】(エポキシ樹脂)本発明組成物には、場合
によってはエポキシ樹脂を添加してもよい。また必要に
応じてエポキシ樹脂硬化剤と併用してもよい。
【0086】本発明の組成物に添加しうるエポキシ樹脂
としては、一般のエポキシ樹脂が挙げられる。たとえば
以下のものなどが挙げられる。
【0087】エピクロロヒドリン−ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、エピクロロヒドリン−ビスフェノールF
型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールAのグリ
シジルエーテル、ノボラック型エポキシ樹脂、水添ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ポリオキシアルキレング
リコールジグリシジルエーテル、グリセリンなどの多価
アルコールのグリシジルエーテル、ビスフェノールAプ
ロピレンオキシド付加物のグリシジルエーテル系エポキ
シ樹脂、ジグリシジル−p−オキシ安息香酸、フタル酸
ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシ
ジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエス
テルなどのジグリシジルエステル系エポキシ樹脂、m−
アミノフェノール系エポキシ樹脂、ジアミノジフェニル
メタン系エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、各
種脂環式エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリ
ン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、トリグリ
シジルイソシアヌレート、ヒダントイン型エポキシ樹
脂、石油樹脂などのごとき不飽和重合体のエポキシ化物
等の一般に使用されているエポキシ樹脂やエポキシ基を
含有するビニル系重合体。
【0088】また本発明組成物に上記エポキシ樹脂用の
硬化剤あるいは硬化触媒を併用してもよい。エポキシ樹
脂用硬化剤あるいは硬化触媒として具体的には、以下の
ものなどが挙げられる。
【0089】トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、N−アミ
ノエチルピペラジン、m−キシリレンジアミン、m−フ
ェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミ
ノジフェニルスルフォン、イソホロンジアミン、2,
4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等
のアミン類、3級アミン塩類、ポリアミド樹脂、イミダ
ゾール類、ジシアンジアミド類、三フッ化ホウ素錯化合
物類、無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸無水物、テ
トラヒドロフタル酸無水物、エンドメチレンテトラヒド
ロフタル酸無水物、ドデシニルコハク酸無水物、ピロメ
リット酸無水物等のカルボン酸無水物、フェノキシ樹
脂、カルボン酸類、アルコール類、エポキシ基と反応し
うる基を平均して分子内に少なくとも1個有するポリア
ルキレンオキシド系重合体(末端アミノ化ポリオキシプ
ロピレン、末端カルボキシル化ポリオキシプロピレン
等) 、末端が水酸基、カルボキシル基あるいはアミノ基
で修飾されたポリブタジエン、水添ポリブタジエン、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体またはアクリル系
重合体等の末端官能基含有液状重合体。
【0090】(その他)また塗料の密着性や表面タック
を長期にわたり改善する目的で、空気酸化硬化性化合物
や光硬化性物質を添加することもある。このような空気
酸化硬化性化合物としては桐油、あまに油等に代表され
る乾性油や、該化合物を変性して得られる各種アルキッ
ド樹脂、乾性油により変性されたアクリル系重合体、シ
リコーン樹脂、1, 2−ポリブタジエン、1,4−ポリ
ブタジエン、C5 〜C8 ジエンの重合体や共重合体など
のジエン系重合体、さらには該重合体や共重合体の各種
変性物(マレイン化変性、ボイル油変性等)などが挙げ
られる。光硬化性物質としては、多官能アクリレート類
が通常用いられる。
【0091】(調製方法)本発明における硬化性組成物
の調製方法には特に限定はなく、たとえばポリエーテル
(A)と含フッ素化合物(B)およびその他の液状の配
合物を混合し、その中に粉体状の化合物を加えて、ミキ
サーやロールやニーダーなどを用いて常温または加熱下
で混練したり、溶剤を少量使用して成分を溶解させて混
合したりするなどの通常の方法が採用されうる。またこ
れらの成分を適当に組み合わせることにより、1液型や
2液型の配合物を調製できる。
【0092】(用途)本発明の硬化性組成物は、室温で
湿分存在下で硬化し、特に弾性シーラント用として有用
である。
【0093】
【実施例】以下に本発明を実施例(例1〜例16)およ
び比較例(例17〜例33)により具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されない。最初に、使用した
ポリエーテルの製造法を製造例1および2に示す。部は
重量部を示す。
【0094】[製造例1]ジエチレングリコールを開始
剤として亜鉛ヘキサシアノコバルテート触媒にてプロピ
レンオキシドの重合を行い、ポリオキシプロピレンジオ
ールを得た。これにナトリウムメトキシドのメタノール
溶液を加えて、メタノールを留去した後、塩化アリルを
加えて末端をアリルオキシ基に変換した。ついでメチル
ジメトキシシランを白金触媒の存在下に反応させて末端
をメチルジメトキシシリルプロピル基に変換し、末端に
平均1.4個の反応性シリル基を有するポリエーテル
(A1)を得た。このポリエーテルの平均分子量は原料
ポリオキシプロピレンジオールの水酸基価から計算して
17000であった。
【0095】[製造例2]製造例1と同様の方法でグリ
セリンを開始剤として亜鉛ヘキサシアノコバルテート触
媒にてプロピレンオキシドの重合を行い、ポリオキシプ
ロピレントリオールを得た。これにナトリウムメトキシ
ドのメタノール溶液を加えて、メタノールを留去した
後、塩化アリルを加えて末端をアリルオキシ基に変換し
た。ついでメチルジメトキシシランを白金触媒の存在下
に反応させて末端をメチルジメトキシシリルプロピル基
に変換し、末端に平均2.4個の反応性シリル基を有す
るポリエーテル(A2)を得た。このポリエーテルの平
均分子量は原料ポリオキシプロピレントリオールの水酸
基価から計算して17000であった。
【0096】[例1〜例33]表に示したポリエーテル
(A1〜A2)100部に対し、表に示した含フッ素化
合物(B1〜B7)を表に示した部、エピコート828
(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)6部、白艶華CC
R(白石工業製炭酸カルシウム)70部、ホワイトンS
B(白石工業製炭酸カルシウム)120部、フタル酸ジ
オクチル50部、アロニックスM309(東亜合成化学
工業製オリゴエステルアクリレート)5部、酸化チタン
3.5部、チヌビン327(チバガイギー製紫外線吸収
剤)1部、イルガノックス1010(チバガイギー製酸
化防止剤)1部、水添ヒマシ油5.0部およびエチルメ
チルケトン20部を加え、三本ロールにて混合した後、
50℃にて1時間処理し組成物を得た。
【0097】さらに表に示した硬化触媒(C1〜C6)
を表に示した部を加え、混合した後、縦30mm、横1
00mm、厚さ10mmのアルミニウム製容器に充填
し、5℃下に置き、1 日後、7日後および14日後の表
面タックを指触にて評価した。結果を表1に示す。ただ
し、タックの判定基準は、◎:べとつきが認められな
い、○:べとつきがわずかに認められる、△:べとつき
が認められる、×:非常に強いべとつきが認められる、
とした。
【0098】また同じサンプルの14日後のモジュラス
を高分子計器製C型硬度計の硬度により評価した。結果
を表1に示す(ただし、硬度約35は50%モジュラス
1kgcm-2、硬度約50は50%モジュラス2kgc
-2に相当する)。
【0099】上記の実施例(例1〜例16)に示した硬
化性組成物は、低温において表面の残留タックが大きく
低減されることがわかる。一方、比較例(例17〜例3
3)と実施例(例1〜例16)との比較により下記のこ
とがわかる。
【0100】(1)ポリフルオロ炭化水素基を有するア
クリレート化合物を使用しない例17〜例19は、例1
〜例3に比べて低温下の硬化において残留タックが大き
く低減される。
【0101】(2)硬化触媒として4価のスズ化合物を
使用しない例25〜例31は、低温下の硬化において残
留タックが大きく低減される。
【0102】(3)例20〜例22と例25〜例31と
の比較から、硬化触媒として2価のスズ化合物とアミン
の混合物を用いる場合においては、ポリフルオロ炭化水
素基を有するアクリレート化合物の添加による低温下の
硬化における初期タックの改善効果に乏しく、特に反応
性シリル基を有するポリエーテルとしてモジュラスが低
いものを用いた際には、タックの低減効果がほとんど認
められない。
【0103】(4)ポリフルオロ炭化水素基を有するア
クリレート化合物のかわりに、フッ素系界面活性剤を加
えた例32〜例33は低温において初期タック低減効果
の少ない。
【0104】(5)例16の硬化性組成物は硬化触媒と
して特定の構造以外の4価のスズ化合物を用いたもので
ある。4価のスズ化合物であっても特定の構造を有する
ものでなければ、(B)成分とともに添加しても低温に
おけるタックの低減効果がほとんど認められない。
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】
【表3】
【0108】
【表4】
【0109】
【表5】
【0110】
【表6】
【0111】
【発明の効果】以上に示したとおり、本発明の硬化性組
成物は、低温下での硬化時の残留タックが低減され、耐
汚染性が改善された硬化体を与える、という効果を有す
る。シーリング材、防水材、コーティング材として最適
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加水分解により架橋可能な反応性シリル基
    を分子内に1つ以上含有するポリエーテル(A)100
    重量部、ポリフルオロ炭化水素基を有する(メタ)アク
    リレート化合物(B)0.01〜20重量部および4価
    のスズ化合物(C)0.01〜10重量部からなること
    を特徴とする硬化性組成物。
  2. 【請求項2】スズ化合物(C)が、下記式(1)〜
    (3)から選ばれる1つ以上のスズ化合物(a)または
    (a)と下記式(4)で示されるケイ素化合物との反応
    物および/または混合物(b)である、請求項1の硬化
    性組成物。 R1 2SnZ1 2・・・(1) R1 2SnZ2 ・・・(2) R1 2SnZ3 −O−SnZ31 2・・・(3) R1 は炭素数1〜20の1価の置換または非置換の炭化
    水素基を表す。Z1 は炭素数1〜20のアルコキシ基、
    炭素数1〜20のアルキルチオ基、−OCO−R4 −C
    OO−R5 (R4 は炭素数1〜20の2価の置換または
    非置換の炭化水素基、R5 は炭素数1〜20の1価の置
    換または非置換の炭化水素基)、−S−R4 −COO−
    5 (R4 、R5 は前記に同じ)および内部にSnに対
    し配位結合を形成しうる官能性基を有する有機基からな
    る群より選ばれる基を表す。Z2 は酸素原子、硫黄原
    子、−OCO−R4 −COO−(R4 は前記に同じ)、
    −S−R4 −COO−(R4 は前記に同じ)および−S
    −R4 −COO−R4−OCO−R4 −S−(R4 は前
    記に同じ)からなる群より選ばれる基を表す。Z3 は炭
    素数1〜20のアルコキシ基、炭素数1〜20のアルキ
    ルチオ基、炭素数1〜20のアシルオキシ基、−OCO
    −R4 −COO−R5 (R4 、R5 は前記に同じ)、−
    S−R4 −COO−R5 (R4 、R5 は前記に同じ)お
    よび内部にSnに対し配位結合を形成しうる官能性基を
    有する有機基からなる群より選ばれる基を表す。1分子
    中に複数個あるR1 、Z1 、Z3 はそれぞれ同じ基でも
    よく、異なる基でもよい。 SiX0 n6 4-n・・・(4) R6 は炭素数1〜20の1価の置換または非置換の炭化
    水素基、X0 は水酸基または加水分解性基、nは1〜4
    の正整数を表す。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101482894B1 (ko) * 2010-07-27 2015-01-14 스미또모 베이크라이트 가부시키가이샤 액상 페놀 수지 및 그 제조 방법
JPWO2016006501A1 (ja) * 2014-07-11 2017-04-27 横浜ゴム株式会社 1液湿気硬化型ウレタン組成物及びその製造方法

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