JPH081426B2 - 電気化学的装置 - Google Patents

電気化学的装置

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JPH081426B2
JPH081426B2 JP58218400A JP21840083A JPH081426B2 JP H081426 B2 JPH081426 B2 JP H081426B2 JP 58218400 A JP58218400 A JP 58218400A JP 21840083 A JP21840083 A JP 21840083A JP H081426 B2 JPH081426 B2 JP H081426B2
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cavity
cell
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俊三 間瀬
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems
    • G01N27/417Systems using cells, i.e. more than one cell and probes with solid electrolytes

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、電気化学的装置に係り、特に平板状の固体
電解質を用いた長手板状の電気化学的セルを含む、積層
構造の電気化学的装置における改良に関するものであ
る。
(背景技術) 従来より、固体電解質を用いた電気化学的セルを含む
電気化学的装置、例えば、自動車用内燃機関の排気ガス
中の酸素濃度を検出する酸素センサとして、ジルコニア
磁器等の酸素イオン伝導性の固体電解質を用いた、酸素
濃淡電池の原理を利用して酸素濃度を求めるセンサ等が
知られている。また、かかる酸素センサと同様な濃淡電
池の原理を利用した水素、窒素、炭酸ガス等の検出器や
ポンプ等の電気化学的装置も知られている。そして、そ
のような装置の電気化学的セルにおいて用いられる固体
電解質としては、これまで有底円筒形状を為すものが一
般的であったが、その生産性やコストの点から、また固
体電解質内への複雑な構造の組込みの容易性等の点か
ら、近年、かかる固体電解質を平板状と為し、そして所
定の電極を該固体電解質の面上に設けて電気化学的セル
を構成した、積層構造の電気化学的装置が検討されてき
ている。
ところで、かかる積層構造の装置における電気化学的
セルにあっては、一般に、板状の固体電解質と二つ(一
対)の電極とを組み合わせて構成されているが、そのよ
うなセル構造においては、測定されるべき排気ガス等の
被測定ガスが導かれるキャビティと、被測定ガスとの間
において起電力が測定される基準物質が存在せしめられ
る空隙とは、セルの厚み(積層)方向に配置されてお
り、そのためにセル厚さが厚くなっているのである。
而して、本発明者らが検討したところによると、その
ような厚さの厚いセルからなるセンサにあっては、それ
を有効に作動させるために、固体電解質が高温度に加熱
された場合に、セルの厚さ方向における温度勾配が大き
く、このために該固体電解質が熱応力により破壊される
問題を生じることが、明らかとなったのである。また、
そのようなセル厚さが厚いことの故に、作動温度に達す
るまでの時間が長いという問題を内在していることが明
らかとなった。加えて、この積層構造とすることによ
り、電気化学的セルは、従来の有底円筒形状のものに比
して、よりコンパクトと為し得たのではあるが、この電
気化学的セルの大きな用途とするところが、車両の排気
ガス用の酸素センサであるところから、そのより一層の
小型化が望まれているのである。
(解決課題) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為
されたものであって、その目的とするところは、装置の
厚さ、換言すればセル厚さを薄くし、これによって厚さ
方向における温度勾配を小さく為し、且つヒーター等に
よる加熱の際には、短時間に装置作動温度に達せしめ得
る、より一層の小型化が可能な、セル長手方向の中心軸
に対する対称性を保持し得る電気化学的セルを用いた電
気化学的装置を提供することにある。
(解決手段) そして、本発明にあっては、かかる目的を達成するた
めに、少なくとも一つが固体電解質層である複数の板状
体層を積層一体化して構成され、且つ該固体電解質層と
それに接して設けた第一及び第二の電極とからなる長手
板状の電気化学的セルの少なくとも一つを含む積層構造
の電気化学的装置において、キャビティ形成孔及び基準
物質存在空隙形成用切込み部を設けてなる前記板状体層
の一つを空間形成部材として用い、その両側に残余の前
記板状体層をそれぞれ積層せしめることにより、前記第
一の電極が全面で露呈せしめられる、予め定められた拡
散抵抗を有する拡散孔体を介して被測定流体に通ずるキ
ャビティと、前記第二の電極が露呈せしめられる、基準
物質が存在する空隙とが形成され、且つそれらキャビテ
ィ及び基準物質存在空隙が、中心軸に対称的な配置形態
において、セル長手方向に沿って、略同一の平面に並置
されるようにしたのである。
すなわち、かかる本発明に従えば、被測定流体(特に
ガス)に通ずるキャビティと基準物質が存在せしめられ
る空隙とが、セル長手方向で、固体電解質の面内におい
て略同一平面上に配置されることとなり、これによって
セル厚さは大きく減ぜられ、以て厚さ方向における温度
勾配を小さく為し得、熱応力による固体電解質の破壊を
効果的に抑制し得た他、それらキャビティや空隙のセル
長手方向の中心軸に対する対称性が良好に保持され得、
以て製造時における焼成収縮の違いによるセルの曲がり
の発生等の不具合が惹起されることも有利に回避し得る
こととなったのである。そしてまた、このようなセルの
薄層化によって、セル自体の更に画期的な小型化が達成
され得ると共に、加熱に際して、短時間にセル作動温度
にまで均一に加熱され得ることとなり、熱効率の上にお
いても極めて有利と為し得たのである。
また、かかる本発明においては、前記電気化学的装置
が二つの電気化学的セルを有し、且つその一つが、前記
第一の電極と前記第二の電極との間の起電力を測定する
ための電気化学的センシングセルであり、他の一つが、
板状の固体電解質と第三及び第四の電極とにより構成さ
れる電気化学的ポンピングセルであり、そして該電気化
学的ポンピングセルの第四の電極を、前記キャビティへ
露呈せしめるようにして、かかるポンピングセルの一対
の電極の間に所定のポンプ電圧を印加せしめて、該固体
電解質を通じてポンプ作用を行なわしめることによっ
て、前記キャビティ内から目的とする測定成分の外部へ
の排出を行なわしめたり、外部から該キャビティ内に所
定の成分を移動せしめるようにすることも可能である。
尤も、本発明にあっては、前記電気化学的センシング
セルの第一の電極と、前記電気化学的ポンピングセルの
第四の電極とは、共通の一つの電極にて構成されていて
も何等差支えなく、そしてこの共通の電極と第二の電極
との間において、測定成分の温度差に基づくところの起
電力を測定するようにすることも可能である。
さらにまた、本発明にあっては、被測定流体の温度が
低く、電気化学的セルの固体電解質が充分な高温度に保
持されない場合においては、その性能を充分に発揮し得
なくなるところから、適当なヒーターによって、該固体
電解質が加熱せしめられるようにすることが望ましく、
そのような場合においては、一般に、前記電気化学的セ
ルの固体電解質に密着して、所定のセラミックヒーター
層が設けられることとなる。
(発明の実施の形態・実施例) 以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、図
面に示す実施例に基づいて、本発明の構成を詳細に説明
することとする。
まず、第1図は、本発明に従う電気化学的装置の一具
体例である酸素センサの一例における、最も簡単な構造
に係る素子部分の展開図である。すなわち、この酸素セ
ンサは、ジルコニア磁器の如き平板状の第一、第二、及
び第三の固体電解質2、4、6の三枚の積層構造とされ
た長手板状のものであって、第二の固体電解質4に設け
られたキャビティ形成孔及びその長手方向に延びる細長
な切込み部が、上下の第一及び第三の固体電解質2及び
6によって覆蓋されることにより、キャビティ8、基準
物質存在空間10が平板状の固体電解質の面内で、中心軸
に対称的な配置形態において、セル長手方向に沿って、
略同一平面上に形成されている。なお、このような酸素
センサは、所謂リーンバーンセンサと称されるものの一
つである。
そして、かかるセンサにおける第一の固体電解質2
は、その内面の面、すなわち排気ガス等の被測定ガスに
さらされる側とは反対側の面に、例えば白金よりなる多
孔質層の第一の電極12が設けられ、そしてキャビティ形
成孔及び基準物質存在空隙形成用切込み部を設けてなる
板状体層たる第二の固体電解質4を空間形成部材とし
て、その両側に、残余の板状体層たる第一及び第三の固
体電解質2、6をそれぞれ積層せしめることにより、か
かる第一の電極12がその全面でキャビティ8に露呈せし
められている。なお、かかる第一の電極12は、そのリー
ド部16を介して、外部の所定の機器に接続されるように
なっている。また、この第一の固体電解質2と第一の電
極12を貫通して、所定の拡散抵抗を有する孔径の、拡散
孔体としてのガス通気孔14が設けられている。
一方、第三の固体電解質6の内側面(第二の固体電解
質4に対向する側の面)には、前記基準物質存在空間10
に露呈せしめられるように第二の電極18が設けられ、該
電極18はそのリード部20を介して外部の所定の機器に接
続されるようになっている。
従って、このような構造の電気化学的装置にあって
は、第一の電極12がポンプ電極として機能すると共に、
キャビティ8内に導入される被測定ガスの測定電極とし
ても用いられるようになっているのであり、また第二の
電極18にあっても、それはポンプ電極の他の一つとして
機能させられると共に、基準物質存在空間10に導かれる
基準物質、例えば大気などに接触せしめられる基準電極
としても機能するようにされているのである。すなわ
ち、第一及び第二の電極12、18間に所定の直流電圧が印
加せしめられることによって、よく知られているよう
に、その直流の電気量に比例した割合において、キャビ
ティ8内の被測定ガス中の酸素を、主として第二の固体
電解質4を通じて、それら固体電解質の面内に設けられ
た基準物質存在空間10内に移動せしめる。また、一方で
は、第一の電極12と第二の電極18との間の起電力が求め
られ、これによって、ガス通気孔14を通じて導かれる被
測定ガス中の酸素濃度が検出されることとなるのであ
る。
このような構造の電気化学的セルにあっては、第一及
び第二の電極12、18による酸素ポンプ機能にて、被測定
ガス、より具体的にはその中の測定成分たる酸素はガス
通気孔14を通じてキャビティ8に達するが、その通過量
は該ガス通気孔14にて制御され、キャビティ8内の酸素
分圧を実際の被測定ガスの酸素分圧より低く出来るとこ
ろから、酸素分圧が理論空燃比の酸素分圧より高いリー
ン雰囲気の排気ガスを発生するエンジンを制御する上に
おいて、好適に用いられるものである。
尤も、かかる構造の電気化学的装置は、理論空燃比の
状態で燃焼せしめて得られる排気ガス等の中性の雰囲気
を被測定ガスとして、その酸素濃度を検出するためにも
用いられ得るものである。そのような場合には、単に第
一の電極12と第二の電極18との間の起電力が求められ、
それら電極間の直流電圧の印加による酸素ポンプ機能は
発現されない。
さらに、かかる構造の電気化学的装置は、リッチ領
域、換言すれば燃料が過剰の状態において燃焼せしめて
得られる、酸素分圧が理論空燃比の酸素分圧より低く、
未燃焼成分が多量に存在する領域の排気ガスを被測定ガ
スとして、その中の未燃焼成分を検出して、そのような
排気ガスを発生するエンジンの燃焼状態を知るセンサ、
所謂リッチバーンセンサとしても使用され得るものであ
る。その場合においては、直流電流が、前記リーンバー
ンセンサの場合とは異なり、第一の電極12側から第二の
電極18側に流され、それによって基準物質存在空間10内
の基準物質、例えば空気中の酸素がキャビティ8側に移
動せしめられるようになる。それ故に、第一の電極12の
近傍において、かかるガス通気孔14の拡散抵抗下に拡散
してきた被測定ガス中の未燃焼成分が、かかる第二の電
極18側から第一の電極12側に移動せしめられた酸素によ
って燃焼、反応せしめられ、そしてそのような電極反応
によって惹起される電極12、18間の電流電圧値の変化に
よって、目的とする未燃焼成分存在量、ひいてはそのよ
うな未燃焼成分量を与える燃焼状態(A/F値)が検出さ
れることとなる。
なお、かかる電気化学的セルにおいて、それを構成す
る中心的部材である固体電解質2、4、6としては、好
適に採用される前述のジルコニア磁器の他、窒化アルミ
ニウム、SrCeO3、Bi2O3−希土類酸化物系固溶体、La1-x
CaxYO3−α等が用いられることとなる。
また、かかる電気化学的装置の積層、形成に際して
は、固体電解質2や6の生素地上に、スクリーン印刷手
法によって電極12、18及びそのリード部16、20をそれぞ
れ印刷せしめ、そして空間形成部材である第二の固体電
解質4の生素地を間にして、目的とする電気化学的セル
を構成するように重ね合わせて、全体を焼結、一体化せ
しめる等の公知の手法が、適宜に採用されるのである。
そして、このような同時一体焼結手法によって目的と
する電気化学的装置(セル)を形成する場合において
は、各電極12、18やそれらのリード部16、20も同時に焼
成されるようにすることが望ましく、その場合におい
て、それらの電極やリード部は、白金、パラジウム、ロ
ジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウムの如き白
金族金属を主体とする材料を用いて印刷し、その焼成に
よって、電極乃至はリード部が形成されるようにするこ
とが望ましい。なお、そのような電極やリード部の剥
離、断線等が生ずるのを防止するために、それら電極、
リード部中にジルコニア、イットリア、アルミナ等のセ
ラミックス微粉末を混入せしめて、その焼成時にそれの
接する層との一体化の向上を図ることが望ましい。
なお、本発明に従う電気化学的装置は、以上の構造に
限定されるものでは決してなく、その他の構造のものに
も有効に適用され得るものであり、例えば、第2図〜第
6図に示されるような構造であっても良いのである。
すなわち、第2図には、第1図に示された酸素センサ
における、第一の固体電解質2上に、ポンプ電極として
の第三の電極22を設けた構造のセンサが示されている。
このようなセンサにおいては、第一の電極12と第三の電
極22との間に所定のポンプ電圧が印加せしめられること
によって、第一の固体電解質2を通じて、キャビティ8
内の被測定ガス中の酸素が外部に取り出される一方、第
二の電極18は、前例とは異なり、基準電極としてのみ用
いられて、測定電極としての第一の電極12との間におい
て起電力が測定されるようになっている。すなわち、こ
こでは、第一の電極12を共通極として、該第一の電極12
と第三の電極22と第一の固体電解質2からポンプセルが
構成される一方、該第一の電極12と第二の電極18と第
一、第二及び第三の固体電解質2、4、6からセンシン
グセルが構成されている。
このように、第2図に示される構造では、ポンプセル
が固体電解質2とその両面に対向して設けた電極12、22
とにより構成されることにより、ポンプセルのインピー
ダンスを小さく出来、従って多量の酸素を短時間にキャ
ビティ8内より排出することが可能となり、応答時間の
短いセンサが得られる利点がある。
なお、このような構造の酸素センサ(電気化学的装
置)においても、キャビティ8と基準物質存在空間10と
は、積層される固体電解質の板面内で、セル長手方向に
沿って配設されて、略同一平面上に並置された構造とな
っているところから、本発明に従う有用な効果を享受し
得るのである。
また、第3図に示される酸素センサにあっては、第一
の電極12が前例とは異なり、第三の固体電解質6に対し
て、第二の電極18と同じ側の面に、且つキャビティ8内
に露呈せしめられるように設けられている一方、第二及
び第三の電極18及び22は前例と同様な配置において、そ
して更に第四の電極24が、前例の第一の電極と同様に、
第一の固体電解質2上に設けられて、キャビティ8内に
露呈せしめられている。そして、かかる第一電極12は、
キャビティ8内の被測定ガスに接触する測定電極として
機能せしめられる一方、第四の電極24がポンプ電極とし
て機能するようになっているのである。
従って、このような四つの電極を設けたセンサにあっ
ては、それぞれの電極がそれぞれ独立した機能を有し、
ここでは、第三の電極22と第四の電極24とがポンプ電極
とされる一方、第二の電極18が基準電極として、更に第
一の電極12が測定電極とされているのである。それ故
に、本実施例の酸素センサは、第一の固体電解質2と第
三の電極22及び第四の電極24にて構成されるポンプセル
部26と、第三の固体電解質6と第一の電極12及び第二の
電極18にて構成されるセンシングセル部28とが、明確に
区別された構造となっている。
さらに、第3図に示される構造では、ポンプセル部26
とセンシングセル部28とが区別された構造である効果と
して、ポンプセル部26に流れる電流がセンシングセル部
28に漏れることが少なくなり、センシングセルの起電力
の検出精度が高い利点がある。また、第3図において、
第二の固体電解質4の代わりに高抵抗セラミックス層を
用いるか、或いは第一の固体電解質2と第二の固体電解
質4との界面、又は第二の固体電解質4と第三の固体電
解質6との界面に高抵抗なセラミックス層を介在せしめ
ることにより、上記の効果は一層高くなる。
さらに、第4図に示される酸素センサは、第3図に例
示のものとは異なり、第一の固体電解質2の内側に第三
の電極22を配置せしめた例を示すものであって、第三の
電極22は、第一の固体電解質2に対して第四の電極24と
同じ側に、且つ第二の固体電解質4によって形成される
基準物質存在空間10に対して露呈せしめられるように、
設けられているのである。従って、第三の電極22と第四
の電極24との間に所定のポンプ電流が通電せしめられた
場合においては、第一の固体電解質2が隔壁となって
(第二の固体電解質4のキャビティ8と基準物質存在空
間10をと仕切る仕切部分も、ある程度は隔壁となる)、
該固体電解質を通じて、キャビティ8内の酸素が、基準
物質存在空間10側に移動せしめられ、放出されることと
なるのである。
なお、このような構造の酸素センサにあっては、上下
のセル部分が対称的な構造となっているところから、こ
こでは、上部のセル部(第一の固体電解質2と第三及び
第四の電極22、24から構成される)がポンプセル部26と
される一方、下部のセル部(第三の固体電解質6と第一
及び第二の電極12、18から構成される)がセンシングセ
ル部28とされているが、これとは逆に、上部セル部をセ
ンシングセル部、下部のセル部をポンプセル部とするこ
とも可能である。
さらに、第5図に示される酸素センサは、第3図に例
示のものに対してセラミックヒーター層30を設けたもの
である。このセラミックヒーター層30は、ヒーター32を
絶縁層34、36にて挟んでなるものであり、ポンプセル部
26を構成する第一の固体電解質2に対して密着するよう
に積層、一体化せしめられている。そして、このセラミ
ックヒーター層30にもガス通気孔14が形成され、該セラ
ミックヒーター層30及びポンプセル部26を貫通する該ガ
ス通気孔14を通じて、キャビティ8内に制御された割合
において、被測定ガス、より具体的には該被測定ガス中
の測定成分(酸素)が、キャビティ8内に導かれるよう
になっているのである。
このようなヒーター層30の形成によって、電気化学的
装置としての酸素センサは、被測定ガスの温度が低い場
合にあっても、各セル部26、28の固体電解質2や6を効
果的に所望の温度に加熱せしめ得る利点があり、加えて
センサの薄層化によって、そのような加熱に際しても、
短時間でセンサ作動温度にまで到達せしめることが可能
である。
なお、ヒーター32やそのリード部を電気的に絶縁する
ために用いられる絶縁層34、36としては、アルミナまた
はスピネルから主としてなるセラミックス層であること
が望ましいが、その他硼珪酸ガラス、ムライト等を主成
分とするセラミックスを用いても、何等差支えない。そ
して、そのような絶縁層34、36は、その電気絶縁特性を
阻害しない限りにおいて、その厚さを可及的に薄くする
ことが望ましく、一般に300μm以下、特に10〜200μm
程度の厚さとされることとなる。特に、そのような絶縁
層34、36と第一の固体電解質2との間の熱膨脹差に基づ
く応力を効果的に緩和するためには、それら絶縁層34、
36を多孔質とすることが望ましく、それによってそれら
の間の剥離がより一層効果的に防止され得るのである。
その他、本発明は、第6図に示される如き構造におい
ても実施され得るものであって、そこにおいては、第三
の固体電解質6上に設けられた第一の電極12が、第四の
電極24を兼ねるものとされ、且つかかる第一の電極12に
対向して、第三の固体電解質6の反対側の面に第三の電
極22が設けられた構造となっている。従って、キャビテ
ィ8内の被測定ガス中の酸素は、第四の電極24と第三の
電極22との間に流される所定方向の電極によって、該第
三の固体電解質6を通って外部に放出せしめられ、或い
は該キャビティ8内に被測定ガス中から酸素が汲み入れ
られるようになっている。
一方、第二の固体電解質4の上には、そのキャビティ
形成孔や基準物質存在空間形成用切込み部を覆蓋する、
拡散孔体としての多孔質層38及び適当な固体電解質等か
らなる覆蓋層40が積層されて、一体化されている。すな
わち、第二の固体電解質4上に積層された覆蓋層40によ
って、基準物質存在空間10が形成されると共に、該覆蓋
層40に形成された、前記第二の固体電解質4のキャビテ
ィ形成孔に対応する孔が、多孔質層38にて覆蓋されるこ
とにより、キャビティ8が形成されているのである。
このような構造の酸素センサにあっても、本発明に従
って、キャビティ8と基準物質存在空間10とは固体電解
質の面内において略同一の平面上に並置された構造とさ
れているところから、前例と同様な作用効果を享受する
ことが出来るのである。なお、本実施例において、覆蓋
層40の介在によって、キャビティ8の容積が増大せしめ
られているが、またこのような覆蓋層40は、基準物質存
在空間10の容積を増すものとして利用することも可能で
ある。
以上、本発明の幾つかの実施例について説明してきた
が、本発明の電気化学的装置は、そのような例示の具体
的構造のみに限定して解釈されるものでは決してなく、
本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識
に基づいて種々なる変形、修正、改良等を加えた形態に
おいて実施され得るものであって、本発明は、そのよう
な実施形態のものをも含むものであること、言うまでも
ないところである。
また、本発明に係る電気化学的セルは、例示の如きリ
ーンバーンセンサに好適に適用され得るものであるが、
前述の如く、理論空燃比の付近で燃焼せしめて得られる
排ガスを被測定ガスとするセンサにも適用できることは
勿論、リッチ領域の排ガスを被測定ガスとするリッチバ
ーンセンサにも好適に適用され得、更にその他の構造の
酸素センサにも適用され得るものである。更には、酸素
以外の窒素、炭酸ガス、水素等の流体中の電極反応に関
与する成分の検出器或いは制御器等にも適用され得るも
のである。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明に従う電気化
学的装置は、キャビティ形成孔及び基準物質存在空隙形
成用切込み部を設けてなる板状体層の一つを空間形成部
材として用い、その両側に残余の板状体層をそれぞれ積
層せしめることにより、第一の電極がその全面で露呈せ
しめられるキャビティと第二の電極が露呈せしめられる
基準物質存在空間とを、セル長手方向で、板状の固体電
解質の面内において略同一の平面上に位置するように、
それぞれセル内に形成せしめたものであって、これによ
りセル厚さが効果的に薄く為され得、またセルの更なる
小型化が図られ得る一方、薄肉化によるセル厚さ方向の
温度勾配が小さくなることによって、熱応力による固体
電解質、ひいてはセル(装置)の破壊が防止され、且つ
加熱に際して、短時間にセル作動温度に到達され得、ま
たセル長手方向の中心軸に対する対称性をも保持し得る
等の優れた効果を奏せしめ得たものであって、そこに本
発明の大きな工業的な意義が存在するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る電気化学的装置の一つである酸素
センサの一例を示すセンサ素子部分の展開構造を示す斜
視説明図であり、第2図〜第6図はそれぞれ本発明に従
う電気化学的装置としての酸素センサの異なる例を示す
第1図に相当する図である。 2:第一の固体電解質 4:第二の固体電解質 6:第三の固体電解質 8:キャビティ、10:基準物質存在空間 12:第一の電極、14:ガス通気孔 18:第二の電極、22:第三の電極 24:第四の電極、26:ポンプセル部 28:センシングセル部 30:セラミックヒーター層 32:ヒーター、34、36:絶縁層 38:多孔質層、40:覆蓋層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一つが固体電解質層である複数
    の板状体層を積層一体化して構成され、且つ該固体電解
    質層とそれに接して設けた第一及び第二の電極とからな
    る長手板状の電気化学的セルの少なくとも一つを含む積
    層構造の電気化学的装置において、 キャビティ形成孔及び基準物質存在空隙形成用切込み部
    を設けてなる前記板状体層の一つを空間形成部材として
    用い、その両側に残余の前記板状体層をそれぞれ積層せ
    しめることにより、前記第一の電極がその全面で露呈せ
    しめられる、予め定められた拡散抵抗を有する拡散孔体
    を介して被測定流体に通ずるキャビティと、前記第二の
    電極が露呈せしめられる、基準物質が存在する空隙とが
    形成され、且つそれらキャビティ及び基準物質存在空隙
    が、中心軸に対称的な配置形態において、セル長手方向
    に沿って、略同一の平面に並置されていることを特徴と
    する電気化学的装置。
  2. 【請求項2】少なくとも一つが固体電解質層である複数
    の板状体層を積層一体化して構成され、且つ該固体電解
    質層とそれに接して設けた第一及び第二の電極とからな
    る長手板状の電気化学的セルの少なくとも一つを含むと
    共に、該電気化学的セルの固体電解質層に密着して、セ
    ラミックヒータ層を更に積層形成してなる、積層構造の
    電気化学的装置において、 キャビティ形成孔及び基準物質存在空隙形成用切込み部
    を設けてなる前記板状体層の一つを空間形成部材として
    用い、その両側に残余の前記板状体層をそれぞれ積層せ
    しめることにより、前記第一の電極がその全面で露呈せ
    しめられる、予め定められた拡散抵抗を有する拡散孔体
    を介して被測定流体に通ずるキャビティと、前記第二の
    電極が露呈せしめられる、基準物質が存在する空隙とが
    形成され、且つそれらキャビティ及び基準物質存在空隙
    が、中心軸に対称的な配置形態において、セル長手方向
    に沿って、略同一の平面に並置されていることを特徴と
    する電気化学的装置。
  3. 【請求項3】少なくとも一つが固体電解質層である複数
    の板状体層を積層一体化して構成され、且つ該固体電解
    質層とそれに接して設けた第一及び第二の電極とからな
    る、それら電極間の起電力を測定するための長手板状の
    電気化学的センシングセルと、該電気化学的センシング
    セルの固体電解質層とは同一若しくは異なる固体電解質
    層とそれに接して設けた第三及び第四の電極とからなる
    長手板状の電気化学的ポンピングセルとを含む積層構造
    の電気化学的装置において、 キャビティ形成孔及び基準物質存在空隙形成用切込み部
    を設けてなる前記板状体層の一つを空間形成部材として
    用い、その両側に残余の前記板状体層をそれぞれ積層せ
    しめることにより、前記第一及び第四の電極がそれらの
    全面でそれぞれ露呈せしめられる、予め定められた拡散
    抵抗を有する拡散孔体を介して被測定流体に通ずるキャ
    ビティと、前記第二の電極が露呈せしめられる、基準物
    質が存在する空隙とが形成され、且つそれらキャビティ
    及び基準物質存在空隙が、中心軸に対称的な配置形態に
    おいて、セル長手方向に沿って、略同一の平面に並置さ
    れていることを特徴とする電気化学的装置。
  4. 【請求項4】前記電気化学的センシングセルの第一の電
    極と前記電気化学的ポンピングセルの第四の電極とが、
    共通の一つの電極にて構成されている特許請求の範囲第
    3項記載の電気化学的装置。
  5. 【請求項5】前記拡散孔体が、前記キャビティと前記被
    測定流体の存在する外部空間とを連通せしめる、所定の
    拡散抵抗を有するガス通気孔である特許請求の範囲第3
    項又は第4項に記載の電気化学的装置。
  6. 【請求項6】前記拡散孔体が、前記キャビティの開口部
    を塞ぐようにして設けられた、該キャビティと前記被測
    定流体の存在する外部空間とを連通せしめる、所定の拡
    散抵抗を有する多孔質層である特許請求の範囲第3項又
    は第4項に記載の電気化学的装置。
  7. 【請求項7】少なくとも一つが固体電解質層である複数
    の板状体層を積層一体化して構成され、且つ該固体電解
    質層とそれに接して設けた第一及び第二の電極とからな
    る、それら電極間の起電力を測定するための長手板状の
    電気化学的センシングセルと、該電気化学的センシング
    セルの固体電解質層とは同一若しくは異なる固体電解質
    層とそれに接して設けた第三及び第四の電極とからなる
    長手板状の電気化学的ポンピングセルとを含むと共に、
    該電気化学的センシングセル及び該電気化学的ポンピン
    グセルの何れかの固体電解質層に密着して、セラミック
    ヒータ層を更に積層形成してなる、積層構造の電気化学
    的装置において、 キャビティ形成孔及び基準物質存在空隙形成用切込み部
    を設けてなる前記板状体層の一つを空間形成部材として
    用い、その両側に残余の前記板状体層をそれぞれ積層せ
    しめることにより、前記第一及び第四の電極がそれらの
    全面でそれぞれ露呈せしめられる、予め定められた拡散
    抵抗を有する拡散孔体を介して被測定流体に通ずるキャ
    ビティと、前記第二の電極が露呈せしめられる、基準物
    質が存在する空隙とが形成され、且つそれらキャビティ
    及び基準物質存在空隙が、中心軸に対称的な配置形態に
    おいて、セル長手方向に沿って、略同一の平面に並置さ
    れていることを特徴とする電気化学的装置。
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