JPS62228155A - ガスセンサ−素子 - Google Patents

ガスセンサ−素子

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JPS62228155A
JPS62228155A JP61071729A JP7172986A JPS62228155A JP S62228155 A JPS62228155 A JP S62228155A JP 61071729 A JP61071729 A JP 61071729A JP 7172986 A JP7172986 A JP 7172986A JP S62228155 A JPS62228155 A JP S62228155A
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gas
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Jun Usami
宇佐美 諄
Akinobu Hattori
服部 秋信
Takeshi Kajita
梶田 武
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    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/403Cells and electrode assemblies
    • G01N27/406Cells and probes with solid electrolytes
    • G01N27/407Cells and probes with solid electrolytes for investigating or analysing gases
    • G01N27/4071Cells and probes with solid electrolytes for investigating or analysing gases using sensor elements of laminated structure

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明はガスセンサー素子に係り、特に測定精度が有利
に向上せしめられ得る、分析計として用いるに適したガ
スセンサー素子に関するものである。
(背景技術) 従来より、固体電解質のイオン伝導性を利用して、濃淡
電池の原理に基づいて、被測定ガス雰囲気中の所定のガ
スの濃度(分圧)を測定するようにしたガスセンサーが
知られている。例えば、高温において酸素イオン伝導性
を有するジルコニア等の固体電解質を用いて、酸素濃度
(分圧)を測定するものや、セリウムやストロンチウム
の酸化物等のように、高温において水素イオン伝導性を
有する固体電解質を用いて、水分濃度(水蒸気分圧)を
測定するもの、或いは高温においてナトリウムイオン伝
導性のあるβ−アルミナ(NazO・11A1zO2)
等の固体電解質を用い、ナトリウムと硫黄の電気化学反
応を利用して亜硫酸ガス濃度(分圧)を測定するように
したもの等が、それである。
そして、このような固体電解質を用いた電気化学的装置
としてのガスセンサー、例えば自動車用内燃機関の排気
ガス中の酸素濃度や、工業炉、ボイラー等から排出され
る燃焼排ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサー等に
用いられている固体電解質としては、これまで有底円筒
形状を為すものが一般的であったが、その生産性やコス
ト等の点から、またコンパクト化、更には固体電解質内
への複雑な構造の組み込み易さ等の点から、近年になっ
て、かかる固体電解質を板状と為し、そして所定の電極
を該固体電解質の面に接して設けて・電気化学的セルを
構成した積層構造のものが考えられている。
一方、そのようなガスセンサーを、測定されるべき被測
定ガスの温度が比較的低い場合においても有効に作動さ
せるためには、電気化学的セルを構成する電極や固体電
解質を適当なヒータによって高温度に加熱せしめる必要
があるが、従来にあっては、かかる加熱のために、固体
電解質と電極により構成される電気化学的セルの周辺に
ヒータを更に固体電解質等を介して設置せしめたり、ま
たヒータと電極とをセルの同一平面内の別々の場所に設
置したりする構造の傍熱型の構成が明らかにされている
他、特開昭58−124943号公報等に示されている
如く、電気化学的セルを構成する電極の上に、所定の絶
縁層を介してヒータ層を設け、かかるヒータ層によって
直接的に電極更にはその下の固体電解質を加熱せしめる
ようにすることにより、センサー形状を小さくし、また
消費電力を少なく為し得ると共に、迅速な加熱を容易に
したセンサーの構造が明らかにされている。
ところで、このようなガスセンサーによる被測定ガス中
のガス成分濃度の検出に際しては、一般に、かかるガス
センサーにて検出された起電力に基づいて、良く知られ
ているように、ネルンストの式に基づいて、目的とする
ガス成分濃度が算出されることとなるところから、何等
かの手段によって既知数としてのセンサ一温度を検出し
、更にはそれに基づいて、かかるセンサーの有効な作動
状態を維持すべく、所定の温度に加熱保持せしめる必要
があるが、従来にあっては、かかるセンサ一温度はセン
サー周囲の被測定ガスの温度と同等とみなされ、それ故
にそのような被測定ガスの温度を測定するために熱電対
等の温度センサーが、ガスセンサー、特にそのセンサー
素子とは別体に設けられた構造となっている。
しかしながら、本発明者らが検討したところによると、
上記の如きガスセンサーにおけるセンサー素子の温度は
、常に被測定ガスの温度と同等とは言えず、その周囲の
状態によってかなり変化して、例えば被測定ガスの急激
な温度変化や流量変化、更には流れの方向等によって大
きな温度差が惹起され、加えてセンサー素子の厚さ方向
、換言すれば積層方向においても温度勾配が生じて、そ
れ故にガスセンサーの近傍に温度センサーを別個に配置
して温度を測定したところで、正確なセンサー素子温度
とはならず、従ってそのような温度センサーにて得られ
た検出値に基づいて、かがるセンサー素子を加熱するた
めのヒータの制御を行なっても、ガスセンサーの温度を
一定に保つことは困難であり、その検出誤差は±3.5
%にも達することが、明らかとなったのである。
(発明の構成及び作用・効果) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為さ
れたものであって、その特徴とするところは、板状の固
体電解質体と該固体電解質体に接して設けられた少なく
とも二つの電極とからなる電気化学的セルの少なくとも
一つを含む積層構造のガスセンサー素子にして、前記電
気化学的セルの加熱のために、積層方向において該電気
化学的セルの両側にそれぞれ一体的に層状に設けられた
ヒータ層を有すると共に、かかる積層構造内に一体的に
組み込まれて、前記電気化学的セルの少なくとも一つの
電極近傍の温度を検出するように層状に設けられた測温
素子層を有する、一体的に焼成されてなるガスセンサー
素子にある。
このような構造の本発明に従うガスセンサー素子にあっ
ては、電気化学的セルの積層方向両側にそれぞれ一体的
にヒータ層が設けられると共に、かかる積層構造内に測
温素子層が一体的に組み込まれて、前記電気化学的セル
の少なくとも一つの電極近傍の温度が検出されるように
なっているところから、この測温素子層にてガスセンサ
ー素子、特に電気化学的セルの温度を正確に測定するこ
とが出来るのであり、そしてその検出値に基づいて両側
のヒータによる加熱を制御し得るところから、センサー
素子、特にその積層方向における温度分布を均一に且つ
一定に保つことが出来、以て測定精度を著しく向上せし
め得るのである。
特に、本発明の如く、被測定ガスを検知する電気化学的
セルの電極近傍に測温素子層を配置し、そこの温度を正
確に温度コントロールすることにより、測定誤差が±1
%程度の、精度の良い分析計を得ることが可能となった
のである。
なお、かくの如き本発明に従うガスセンサー素子の好ま
しい実施態様にあっ°ζは、その積層構造内に、多孔質
なセラミックフィルタ層の充填された若しくは充填され
ていない拡散室が設けられ、外部空間から所定の拡散抵
抗の下に導かれる被測定ガスが、該拡散室内に実質的に
露呈せしめられた前記電気化学的セルの一つの電極に接
触せしめられるようにされる。そして、そのような拡散
室内には、前記測温素子層が好適に配置されることとな
るのである。
このような拡散室を設けたセンサ素子にあっては、被測
定ガスが、空気よりも燃料の割合が大なる条件下に燃焼
して生じる燃焼排ガスの如き、未燃焼成分を含むガスで
ある場合において、そのような未燃焼成分は、拡散室内
において、電気化学的セルの酸素ポンプ作用にて組み込
まれた酸素によって燃焼反応せしめられることとなると
ころから、そのような燃焼反応にて拡散室の温度が上昇
して、センサー素子の温度分布が悪化するようになるが
、この問題も本発明に従えば良好に解消され得るのであ
る。即ち、本発明に従う測温素子層を、かかる拡散室内
若しくはその近傍に配置すると共に、電気化学的セルの
電極近傍に位置せしめて、セル温度を検出し、それに基
づいてヒータ層の温度コントロールを行なうことによっ
て、センサー素子の温度を均一に且つ一定に保ち得るの
である。
また、本発明にあっては、かかる測温素子層は面状の層
にて構成されていることが望ましく、このように層状に
測温体を面装置することにより、拡散室や濃淡電池を構
成する電気化学的セルの電極部の温度分布を均一にする
ことか出来、以て濃淡電池のオフセットを効果的に減少
させ得ると共に、拡散室の温度分布を均一化させ得るこ
ととなり、これにより被測定ガスの拡散スピードを周囲
の温度に影古を受けることなく略一定とすることが可能
となって、測定精度がより一層向上せしめられることと
なるのである。
しかも、従来の熱電対等の温度センサーの如き、点にお
いて温度検知するものとは異なり、面で温度検知するこ
とが可能となるために、よりセンサーの温度を均一に保
つことが出来るのであり、更には測温素子層は両側から
ヒータ層で挾まれた形態となって、そのような状態下で
ヒータによる加熱温度がコントロールされることとなる
ところから、よりセンサーの温度分布は均一となるので
あり、これに測温素子層が面状に配設されて層を構成し
ているために、センサーはより均一な温度分布を得るこ
とが出来、測定精度の向上により一層、寄与し得るので
ある。
なお、本発明に従うガスセンサー素子の好ましい実施形
態によれば、かかるガスセンサー素子は、積層された二
つの電気化学的セルを有し、且つその一つの電気化学的
セルが前記拡散室に対する酸素のポンピング作用を為す
ポンプセルとして機能せしめられる一方、他の一つの電
気化学的セルが前記拡散室内の雰囲気と基準ガスとの間
の濃淡電池の原理に基づく起電力を検出するセンサーセ
ルとして機能せしめられる構成が採用されることとなる
さらに、本発明の他の好ましい実施態様によれば、ガス
センサー素子に一体的に組み込まれたヒータ層並びに測
温素子層は、何れも、それぞれのヒータ素子及び測温素
子を実質的に電気絶縁層内に埋設した状態で構成されて
おり、これによって電気化学的セルを構成する固体電解
質体に対して電気的に絶縁されるように構成されること
となる。
また、少なくとも、かかる測温素子層は、前記電気絶縁
層の上に更に気密層を有しており、該気密層によって被
測定ガス雰囲気から遮断されるようになっている。因み
に、固体電解質は450℃以上になると半導体となり、
電気絶縁性が悪くなるために、ヒータ層のヒータパター
ンや測温素子層の測温素子パターンのレアーショートを
防ぐ目的で、アルミナ等を主成分とした薄層の絶縁層を
その周りに配置して、固体電解質を介してレアーショー
トが惹起されるのを防止するようにするのである。電気
絶縁層は、一般に、ガスに対してポーラスとなるところ
から、固体電解質と略同−組成のセラミック材料等を用
いて、更にガス絶縁用の気密層として一層重ねて、これ
によりガス絶縁並びに電気絶縁を行なうことが望ましい
のである。
(実施例) 以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発
明に従う幾つかの実施例を、図面に基づいて詳細に説明
することとする。
先ず、第1図は、本発明に従うガスセンサー素子の一つ
である酸素センサー素子における先端部の酸素検知部の
横断面形態を示している。この酸素センサー素子2は、
狭幅な板状の長手形状を成しており、その先端部に酸素
濃淡電池の原理を利用した酸素検知部が形成されている
そして、かかる酸素センサー素子2の酸素検知部は、図
から明らかなように積層構造とされており、高温におい
て酸素イオン伝轟性を示す安定化ジルコニアからなる板
状の固体電解質体4とその両側の面に接して設けられた
内側及び外側の多孔質なポンプ電極6.8とから構成さ
れる、電気化学的セルであるポンプセルと、同様に構成
された、固体電解質体10とその両側の面に接して設け
られた多孔質な測定電極12.基準電極14とからなる
、電気化学的セルであるセンサーセルとが、それらの間
に拡散室16が形成されるように積層されて、一体的に
構成されている。また、かかるセンサーセルの基準電極
14が設けられた側には、板状の固体電解質体17.1
8が更に積層されて、その内部に該基準電極14が露呈
せしめられる空気通路20が形成されている。この空気
通路20は、酸素センサー素子2の基部において大気に
連通せしめられ、基準ガスとしての空気が該空気通路2
0を通じて導かれて、基準電極14に接触せしめられる
ようになっている。
なお、上記の固体電解質体4.10,17.18を構成
する安定化ジルコニアは、よく知られているように、酸
化ジルコニウムに酸化イツトリウムや酸化カルシウム等
を固溶させることによって得られるも゛のであり、また
電極6.8,12.14は多孔質の白金等から構成され
ている。
また、かかる空気通路20を形成する固体電解質体18
の更に外側には、ヒータ層22が積層されて、一体的に
層状に設けられている一方、ポンプセルの外側面には、
外側のポンプ電極8を囲んだ状態において、他の一つの
ヒータ層24が一体的に層状に設けられているのである
。換言すれば、二つのヒータ層22.24が、積層され
たポンプセルとセンサーセルの両側に、それを挟むよう
に一体的に積層され、それらセル両側から所定の作動温
度に加熱せしめ得るようになっているのである。そして
、それらヒータ層22.24は、それぞれヒータ素子で
あるヒータエレメント26.28の周りを電気絶縁性を
有するアルミナ等からなる多孔質層30.32にて実質
的に囲まれた状態において設けられており、またかかる
多孔質N30.32の上には更にジルコニア等の固体電
解質からなる気密層34.36が設けられて、それぞれ
のヒータエレメント26.28を外部の被測定ガス雰囲
気から遮断乃至は隔離し得るようになっている。なお、
かかるヒータ層22.24のヒータエレメント26.2
8は、例えば、アルミナ粉末と白金粉を主成分とするサ
ーメット状にしたフィルムを配置するなどの手法によっ
て形成されることとなる。
また、積層されたポンプセルとセンサーセルとの間の拡
散室16内に実質的に露呈せしめられる内側のポンプ電
極6や測定電極12上には、それぞれ、アルミナ等から
なるポーラスセラミック層38.40が積層された状態
で設けられており、そしてセンサー素子2の側端面に露
呈するポーラスセラミック層38を通じて、外部の被測
定ガスが拡散室16内に所定の拡散抵抗の下に導かれ、
そして内側ポンプ電極6や測定電極12に接触せしめら
れるようになっている。なお、同様なポーラスセラミッ
ク層41がポンプセルの外側ポンプ電極8上にも設けら
れている。
そして、このような拡散室16内には、センサーセルの
測定電極12の側部に位置して、かかる測定電極12に
近接した状態において、また他方のポンプセルの内側ポ
ンプ電極6に近接した状態において、温度測温素子抵抗
体層42が層状に設けられて、センサー素子2内に一体
的に組み込まれた構成とされている。この温度測温素子
抵抗体142は、温度変化によって素子の電気抵抗が大
きく変化するサーミスタ等からなる構成を有するもので
あって、測温素子としての抵抗体44が、電気絶縁性を
有するアルミナ等からなる多孔質層46内に埋設されて
、固体電解質体10に対して電気的に絶縁せしめられる
と共に、更に固体電解質体(10)と同様なジルコニア
等からなる気密層48にて取り囲まれて構成され、この
気密層48によって拡散室16内に導かれる被測定ガス
から抵抗体44が遮断乃至は隔離されるようになってい
る。なお、この測温素子としての抵抗体44は、ジルコ
ニア、アルミナ等のセラミック粉末と白金粉末を主成分
としたサーメットや、これに0゜1〜0.5%程度のT
 i O,を添加したもので、積極的に抵抗の温度係数
を高めたものを用いて、それをフィルム状に配置するこ
とによって形成することが可能である。
なお、かくの如き積層構造の酸素センサー素子2は、そ
れを構成する各層、即ちヒータ層22、固体電解質体1
8.17、センサーセル(10゜12.14)、拡散室
16、温度測温素子抵抗体142、ポンプセル(4,6
,8) 、ヒータ層24を順次積層せしめて一体的な積
層構造体と成し、そしてそれを焼成することにより、一
体的な構造として形成されることとなる。
また、第2図に示される本発明に従う酸素センサー2の
他の例にあっては、上側のものとは異なり、拡散室16
が所定の拡散抵抗の下に被測定ガスを専く細隙な平坦空
間とされると共に、その中心部に、ポンプセルを貫通し
て設けられたガス導入孔50を通じて、被測定ガスが専
かれるようになっている一方、抵抗体44とその周りを
覆う多孔質層46からなる温度測温素子抵抗体層42が
、空気通路20内において、センサーセルの基準電極1
4の近傍に配置されて、かかる基準電極14近傍のセル
温度を検出するようになっているところに、特徴がある
。なお、空気通路20内に配置された温度測温素子抵抗
体層42は被測定ガスの影響を受けるものでないところ
から、かかる抵抗体層42には、そのような被測定ガス
から抵抗体44を隔離するための気密層48は設けられ
ていない。
従って、このような構造の酸素センサー素子2にあって
は、良く知られているように、拡散室16内に所定の拡
散抵抗の下に導かれる被測定ガス中のガス成分濃度に応
じてセンサーセルの二つの電極6,8間に所定のポンピ
ング電流が通電せしめられることによって、所定の酸素
ポンプ作用が行なわれて、拡散室16の内側ポンプ電極
6の配置された近傍の雰囲気が制御される一方、そのよ
うな制御された雰囲気と空気通路20内の基準ガス(空
気)との間の酸素濃度差に従って、センサーセルの測定
電極12と基準電極14との間に発生する濃淡電池の原
理に基づく起電力が検出されることとなるのであり、そ
してその際、かかるセンサー素子2、より具体的には拡
散室16内の測定電極12や内側ポンプ電極6近傍の温
度が温度測温素子抵抗体層4・2の抵抗体44にて正確
に検出されることとなるのである。
また、このようにセンサー素子2内に一体的に組み込ま
れた温度測温素子抵抗体層42による素子温度、特にセ
ンサーセル近傍の温度を検出し、それに基づいてセンサ
ー素子2両側に配置したヒータ層22.24による加熱
を制御せしめるようにすることによって、従来の如き、
センサー素子とは別体の点装置とされて、被測定ガスの
ガス温を検出しているものとは異なり、センサー素子内
に層状に面装置されているところから、被測定ガスの拡
散室16や濃淡電池を構成するセンサーセルの電極12
.14部分の温度を正確に把握して、その温度分布を均
一と為すことが出来るのであり、これによって濃淡電池
のオフセットを減少させ得ると共に、拡散室16の温度
分布が均一化されることとなり、それ故被測定ガスの拡
散スピードを、周囲の温度に影響を受けることなく、略
一定となすことが可能となって、測定精度が効果的に向
上せしめられ得るのである。
更にまた、従来の温度センサーを別個に設けた構造のも
のにあっては温度が点で検出されているが、上側の如き
本発明に従う構造のセンサー素子2にあっては、温度測
温素子抵抗体層42が所定の平面積を有する層として素
子内に配設されるものであるところから、素子温度を面
で検知することが可能となり、センサーの温度を均一に
保つことが可能となるのであり、更にはそのように温度
測温素子抵抗体層42が、ヒータ層22.24で挟まさ
れた状態において温度検知を行ない、それに基づいてそ
れらヒータJi22,24による加熱温度をコントロー
ルするものであるところから、よりセンサー素子2の温
度分布は均一となるのであり、測定精度の向上に、より
一層効果的に寄与し得るのである。
特に、被測定ガスが理論空燃比以下の状態で燃焼せしめ
て得られる未燃焼成分を含む燃焼排ガスである場合にあ
っては、拡散室16内に導かれた未燃焼成分が酸素ポン
プセルにて汲み込まれた酸素によって燃焼せしめられる
こととなるが、そのような燃焼によって上昇する拡散室
16内の温度は、かかる拡散室16内若しくはその近傍
に配置された温度測温素子抵抗体層42の測温素子とし
ての抵抗体44によって、正確に、また迅速に検出され
ることとなるところから、ヒータN22゜24の加熱制
御が正確に行なわれ得て、センサー素子2の温度を一定
に保ことが可能となるのであり、これによって、そのよ
うな被測定ガスの種類によるセンサー素子2の温度変動
要因に対しても良好に対応することが出来ることとなっ
て、その測定精度の向上を有利に達成し得るのである。
また、拡散室16内において、被測定ガスに晒される内
側のポンプ電極6や測定電極12、更には外部の被測定
ガスに直接に晒されるポンプセルの外側のポンプ電極8
には、セラミックフィルタとしてポーラスセラミック層
38,40.41が所定厚さで設けられており、このポ
ーラスセラミック層を介して被測定ガスに接触させられ
るようになっているところから、それら電極の有効な保
護が為され得ることとなる。なお、このセラミックフィ
ルタとしてのポーラスセラミック層には、好ましくは、
固体電解質より熱膨張の小さいものが使用され、またそ
の開気孔率は30〜50%程度で、1〜5μmの粒径の
ポーラス層として電極上に形成されることとなる。
そしてまた、本実施例にあっては、ヒータ層22.24
のヒータエレメント26.28や、温度測温素子抵抗体
層42の抵抗体44は、電気絶縁性の多孔質層30,3
2.46内に埋設されて、それに囲まれた状態で配設さ
れているところから、それらヒータエレメント26.2
8や測温素子としての抵抗体44のレアーショートが効
果的に防止せしめられるようになっている。けだし、固
体電解質は450℃以上になると半導体となり、電気絶
縁性が悪くなるからであり、また被測定ガス中からカー
ボン等が沈着して、短絡現象を生じるようになるからで
あり、それ故そのような電気絶縁、ガス絶縁を行なうた
めに、多孔質層や気密層を設けるようにすれば、それら
の問題は悉く解消されるのである。
また、第3図には、本発明に従うガスセンサー素子の一
つである酸素センサー素子の異なる一例が、前例と同様
な横断面において示されている。
そこにおいて、酸素センサー素子2は、前記した二つの
酸素センサー素子とは異なり、ポンプセルを構成する外
側の電極8が外部の被測定ガスに露呈せしめられておら
ず、かかるポンプセルの外側に積層された固体電解質体
52.54によって、空気通路20と同様な、第二の空
気通路(空気室)56が形成され、素子基部において大
気に連通せしめられるようになっている。そして、この
第二の空気通路56を形成する固体電解質体54の外側
に、ヒータエレメント28、多孔質層32及び気密層3
6からなるヒータ層24が一体的に積層形成されている
のである。
また、固体電解質体4及び二つのポンプ電極6゜8にて
構成されるポンプセルと、固体電解質体10及び測定電
極12、基準電極14にて構成されるセンサーセルとの
間の拡散室16内には、セラミックフィルタとしてのポ
ーラスセラミック層58が充填、配置せしめられており
、このポーラスセラミック層58を通じて、外部の被測
定ガスが所定の拡散抵抗の下に拡散室16内に導き入れ
られ、そして内側のポンプ電極6、更にはセンサセル側
の測定電極12に接触せしめられるようになっていると
共に、かかる測定電極12に近接した状態において、抵
抗体44、多孔質層46、気密層48からなる温度測温
素子抵抗体層42が拡散室16内に配置せしめられてい
るのである。
従って、このような構造の酸素センサー2にあっては、
固体電解質4と二つのポンプ電極6.8からなるポンプ
セルにて、第二の空気通路56内の雰囲気である空気と
、ポーラスセラミック層58を通じて外部から導き入れ
られた拡散室16内の被測定ガスとの間において、酸素
のポンピングが行なわれ、拡散室16の測定電極12近
傍の雰囲気がコントロールせしめられる一方、センサー
セルを構成する測定電極12と基準電極14との間おい
て前例と同様に濃淡電池の原理に基づく起電力が検出さ
れることとなるが、その際、素子温度はセンサー素子2
内の拡散室16に積層配置される温度測温素子抵抗体層
42によって検知されるものであるところから、前例と
同様に、正確な素子温度が検出され、またそれに基づい
て両側のヒータ層22.24による加熱が制御せしめら
れることにより、センサー素子2の積層方向における温
度分布が均一化され、以て効果的に測定精度の向上が達
成され得るのである。
さらに、第4図に示される本発明に従う酸素センサー素
子2は、限界電流方式にて被測定ガスの酸素濃度を知る
ものであって、そこでは、板状の固体電解質体60の両
側の面に接して多孔質な第一の電極62及び第二の電極
64がそれぞれ設けられてなる電気化学的セルの一つが
用いられ、この電気化学的セルの一方の側にヒータ層2
2が一体的に積層される一方、他方の側には、拡散室1
6を構成するポーラスセラミック層66、温度測温素子
抵抗体層42、固体電解質体68、ヒータ層24がそれ
ぞれ順次、積層一体化されて構成されているのである。
なお、外部の被測定ガスに接触せしめられる第二の電極
64上には、ポーラスセラミック層70が設けられて、
このポーラスセラミック層70を介して被測定ガスが第
二の電極64に接触せしめられるようになっている。
そして、このような構造の酸素センサー素子2は、例え
ば、次のようにして製造されることとなる。即ち、先ず
、スクリーン印刷により、固体電解質体68の一方の面
に、多孔質層32を与える電気的絶縁層、ヒータエレメ
ント28を与える層、更に電気的絶縁層、気密層36を
与えるガス絶縁層とを多層刷りする。また、かかる固体
電解質68の他面に、多孔質層46を与える電気的絶縁
層、測温素子である抵抗体44を与える層、更に電気的
絶縁層、その上に気密層48を与えるガス絶縁層とを多
層刷りする。
また、固体電解質体60の一方の面上に、ポンプ電極と
して機能する内側の第一の電極62を与える電極層を印
刷し、更にその上にポーラスセラミンク層66を与える
セラミックフィルタ層を印刷する。そして、かかる固体
電解質体60の他面には、他方のポンプ電極として機能
する第二の電極64を与える電極層を印刷せしめる一方
、この電極層に近接して多孔質Jii30を与える電気
絶縁層、ヒータエレメント26を与える層、更には電気
絶縁層、気密層34を与えるガス絶縁層とを印刷し、そ
の後第二の電極64を与える電極層上にポーラスセラミ
ック層70を形成するセラミックフィルタ層を印刷する
次いで、このように印刷形成された二つの板状の固体電
解質体68及び60を、前者の温度測温素子抵抗体層4
2を与える側の面と後者の第一の電極62とを与える側
の面とを突き合わせて一体成形し、そして焼成を行なう
ことにより、目的とする酸素センサー素子2が形成され
るのである。
なお、このような構造の採用により、電気化学的セルの
第一の電極62側と温度測温素子抵抗体層42側とに挾
まれたポーラスセラミック[66の部分は、ガス拡散室
16となるのであり、そして、この拡散室16の存在に
より、センサー素子2の周囲から、被被測定ガスが拡散
して内部に入す込み、それに対して、電気化学的セルの
第一の電極62と第二の電極64との間で所定の酸素ポ
ンプ作用を行なわしめる時の限界電流(酸素ポンプ電流
);ipを計測することにより、被測定ガス中の酸素濃
度を求めることが出来るのである。
特に、本構造は、被測定ガス中の酸素濃度がp出積度が
向上する利点がある。
また、このようにガス拡散室16は、印刷方式にて形成
されるものであるところから、上側の構造の酸素センサ
ー素子2にあっては、常に一定に制御が可能となり、ま
たガス拡散室16の温度を温度測温素子抵抗体層42に
より計測することが容易となり、よってその検出値に基
づいて両側のヒータ522.24の加熱制御を行なうこ
とによって、被測定ガスのガス流速やガス温度に何等影
響されることなく、センサー素子2の温度をその積層方
向において常に均一化せしめ得ることとなるために、そ
の測定精度が著しく向上せしめられ得るのである。
以上、本発明に従うガスセンサー素子の例として、幾つ
かの酸素センサー素子の構造について説明してきたが、
その他の構造の酸素センサー素子にも好適に適用される
ものであり、更には酸素以外の窒素、炭酸ガス、水素等
の流体中の電極反応に関与する成分の検出器或いは制御
器等にも適用され得るものである。
また、本発明は、上記例示の具体例のみに限定されて解
釈されるものでは決してなく、本発明の趣旨を逸脱しな
い限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変形
、修正、改良などを加えた形態において実施されるもの
であって、本発明が、そのような実施形態のものをも含
むものであることは、言うまでもないところである。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は、それぞれ、本発明に従うガスセンサ
ー素子の一つである酸素センサー素子の異なる例を示す
酸素検知部の横断面図である。 2:酸素センサー素子 4.10,17,18,52,54,60.68=固体
電解質体 6:内側ポンプ電極   8:外側ポンプ電極12:測
定電極    14:基準電極16:拡散室     
20:空気通路22.24:ヒータ層 26.28:ヒータエレメント 30.32,467多孔質層 34.36,48:気密層 38.40.41.58.66.70 ニポ一ラスセラミツク層 42:温度測温素子抵抗体層 44:抵抗体     50:ガス導入孔56:第二の
空気通路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)板状の固体電解質体と該固体電解質体に接して設
    けられた少なくとも二つの電極とからなる電気化学的セ
    ルの少なくとも一つを含む積層構造のガスセンサー素子
    にして、前記電気化学的セルの加熱のために、積層方向
    において該電気化学的セルの両側にそれぞれ一体的に層
    状に設けられたヒータ層を有すると共に、かかる積層構
    造内に一体的に組み込まれて、前記電気化学的セルの少
    なくとも一つの電極近傍の温度を検出するように層状に
    設けられた測温素子層を有する、一体的に焼成されてな
    るガスセンサー素子。
  2. (2)前記積層構造内に、多孔質なセラミックフィルタ
    層の充填された若しくは充填されていない拡散室を設け
    、外部空間から所定の拡散抵抗の下に導かれる被測定ガ
    スが、該拡散室内に実質的に露呈せしめられた前記電気
    化学的セルの一つの電極に接触せしめられる特許請求の
    範囲第1項記載のガスセンサー素子。
  3. (3)前記拡散室内に、前記測温素子層が配置されてい
    る特許請求の範囲第2項記載のガスセンサー素子。
  4. (4)前記ガスセンサー素子が積層された二つの電気化
    学的セルを有し、その一つの電気化学的セルが前記拡散
    室に対する酸素のポンピング作用を為すポンプセルとし
    て機能せしめられる一方、他の一つの電気化学的セルが
    前記拡散室内の雰囲気と基準ガスとの間の濃淡電池の原
    理に基づく起電力を検出するセンサーセルとして機能せ
    しめられる特許請求の範囲第2項又は第3項記載のガス
    センサー素子。
  5. (5)前記ヒータ層並びに前記測温素子層が、何れも、
    それぞれのヒータ素子及び測温素子を実質的に電気絶縁
    層内に埋設した状態で構成されており、前記固体電解質
    体に対して電気的に絶縁されている特許請求の範囲第1
    項乃至第4項の何れかに記載のガスセンサー素子。
  6. (6)前記測温素子層が前記電気絶縁層の上に更に気密
    層を有しており、該気密層によって被測定ガス雰囲気か
    ら遮断されている特許請求の範囲第5項記載のガスセン
    サー素子。
  7. (7)前記測温素子層が面状の層にて構成されている特
    許請求の範囲第1項乃至第6項の何れかに記載のガスセ
    ンサー素子。
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