JP2008170316A - ガスセンサ素子、ガスセンサ及びNOxセンサ - Google Patents

ガスセンサ素子、ガスセンサ及びNOxセンサ Download PDF

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Abstract

【課題】従来に比べて起動から測定開始可能な状態となるまでに要する時間(ライトオフ時間)を短縮することができるとともに、従来に比べて測定精度の向上を図ることのできるガスセンサ素子、ガスセンサ及びNOxセンサを提供する。
【解決手段】ガスセンサ素子100は、少なくとも、第1測定室5内に面する第1固体電解質体17及び第2固体電解質体19の表面(ポンプ用電極10、検知用電極11の部分を除く)が、絶縁層60で被覆されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスセンサ素子、ガスセンサ及びNOxセンサに係り、特に自動車の排気ガス中の特定ガスのガス濃度を検出するのに好適なガスセンサ素子、ガスセンサ及びNOxセンサに関する。
従来から、例えば自動車の排気ガス中の酸素濃度やNOx濃度等、被測定ガス中の所定のガスの濃度を検出するための各種のガスセンサ素子が知られている。
例えば、NOx濃度を測定するためのガスセンサ素子として次のようなガスセンサ素子が知られている。すなわち、このガスセンサ素子は、第1拡散抵抗を介して被測定ガスが導入される第1測定室と、この第1測定室に第2拡散抵抗を介して連通する第2測定室を有している。また、第1測定室に面するように第1酸素ポンプセル及び酸素分圧検知セルが形成され、第2測定室に面するように第2酸素ポンプセルが形成されている。上記の各測定室は、間隔を設けて積層配置された2つの板状の固体電解質体の間に挟まれるように形成されている。そして、これらの第1及び第2測定室内に位置するように固体電解質体には第1及び第2酸素ポンプセルを構成するポンプ用電極、酸素分圧検知セルを構成する検知用電極等が形成されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−151018号公報
しかしながら、上記した従来のガスセンサ素子においては、次のような課題がある。すなわち、通電を開始して起動してから、特性が安定して測定可能となるまでに要する時間(ライトオフ時間)は、可能な限り短いことが好ましいが、このライトオフ時間の短縮が困難であるという課題がある。例えば、被測定ガス中の微量なNOxを測定するNOxセンサ等では、このライトオフ時間が、300秒程度であり、ライトオフ時間を短縮することが望まれている。また、測定可能な状態となった後も、非常に微小な電流を測定する必要があるガスセンサ素子の場合、オフセット値のばらつき等のノイズによって高精度な測定が妨げられるという課題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。本発明は、従来に比べて起動から測定開始可能な状態となるまでに要する時間(ライトオフ時間)を短縮することができるとともに、従来に比べて測定精度の向上を図ることのできるガスセンサ素子、ガスセンサ及びNOxセンサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明のガスセンサ素子は、第1の固体電解質体と、当該第1の固体電解質体に配置された一対のポンプ用電極とを有するポンプセルと、第2の固体電解質体と、当該第2の固体電解質体に配置された一対の検知用電極とを有する検知セルと、前記第1の固体電解質体と前記第2の固体電解質体との間に配置され、先端側に設けられた拡散律速部を介して被測定ガス導入する第1の測定室とを具備し、前記ポンプ用電極のうちの一方及び前記検知用電極のうちの一方が前記第1の測定室内に面するように配置されたガスセンサ素子であって、少なくとも前記一方の検知用電極の後端が前記一方のポンプ用電極の後端以上後端側に形成されており、少なくとも前記第1の測定室の後端から前記一方の前記ポンプ用電極の後端までの間、当該第1の測定室に面する表面全体が絶縁されていることを特徴とする。
本発明者等が詳査したところ、ガスセンサ素子においてライトオフ時間の長期化の原因及びノイズが発生する原因の一つとして、固体電解質体に吸着した酸素が徐々に離脱して被測定ガス中に混入するという現象があることが判明した。このような現象がライトオフ時間の長期化の原因及びノイズが発生する原因として顕著になるのは、特にポンプセルによって酸素をポンピングした後の被測定ガスに、吸着、離脱した酸素が混入した場合である。具体的には、検知セルの測定室に配置される一方の検知用電極の後端が、ポンプセルの測定室に配置される一方のポンプ用電極の後端以上、後端側に配置されているのでポンプセルによって酸素をポンピングした後の被測定ガスに酸素が混入すると、検知セルの検知精度が低下するためである。そこで、本発明のガスセンサ素子では、少なくとも第1の測定室の後端部から、第1の測定室内に配置された一方のポンプ用電極の後端までの間、当該第1の測定室に面する表面全体を絶縁し、吸着、離脱した酸素による影響を軽減したものである。これによって、従来に比べてライトオフ時間の短縮及び測定精度の向上を図ることができる。なお、「測定室に面する表面全体を絶縁する」とは、測定室に面する第1固体電解質体の表面や第2固体電解質体の表面を絶縁層で覆うだけでなく、例えば、測定室の側壁(第1固体電解質体を天壁、第2固体電解質体を底壁とした場合)においても固体電解質体で形成される場合、側壁の固体電解質体の表面も絶縁層にて覆う必要がある。また、絶縁層は、アルミナ、ムライト、スピネル等の絶縁シートや、絶縁ペースト等にて形成されることが好ましい。
本発明のガスセンサ素子では、少なくとも第1の測定室に面する表面(電極部分は除く)を全て絶縁した構成とすることができる。また、第1の測定室の後端側に、第2の拡散律速部を介して第2の測定室が設けられているガスセンサ素子の場合、少なくとも当該第2の測定室に面する表面全体を絶縁した構成とすることもできる。さらには、少なくとも第2の拡散律速部に面する表面全体を絶縁した構成とすることもできる。なお、「第2の拡散律速部に面する表面全体を絶縁する」とは、拡散律速部に面する第1固体電解質体の表面や第2固体電解質体の表面を絶縁層で覆うだけでなく、例えば、測定室の側壁(第1固体電解質体を天壁、第2固体電解質体を底壁とした場合)においても固体電解質体で形成される場合、側壁の固体電解質体の表面も絶縁層にて覆う必要がある。この様な構成とすることにより、さらに、吸着、離脱した酸素による影響を軽減し、さらにライトオフ時間の短縮及び測定精度の向上を図ることができる。
上記構成のガスセンサ素子を用いてガスセンサを構成することができる。また、上記構成のガスセンサ素子を用いて、NOx濃度を検出するNOxセンサを構成することができる。このようなガスセンサ及びNOxセンサによれば、従来に比べてライトオフ時間の短縮及び測定精度の向上を図ることができる。
本発明によれば、従来に比べて起動から測定開始可能な状態となるまでに要する時間(ライトオフ時間)を短縮することができるとともに、従来に比べて測定精度の向上を図ることのできるガスセンサ素子、ガスセンサ及びNOxセンサを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、図8を参照してNOx濃度を測定するためのガスセンサ素子の構成及び動作原理について説明する。図8は、ガスセンサ素子の要部概略構成を示す断面図である。図8に示すように、ガスセンサ素子は、互いに積層配置された第1酸素ポンプセル1、第2酸素ポンプセル2及び酸素分圧検知セル3を具備している。また、このガスセンサ素子に隣接して、ガスセンサ素子を所定の作動温度に加熱するためのヒータ4が設けられている。
第1酸素ポンプセル1と酸素分圧検知セル3の間には、第1測定室5が形成されている。この第1測定室5には、多孔質体或いは細孔等からなる第1拡散律速部7を介して、被測定ガスが導入される。第1測定室5は、多孔質体或いは細孔等からなる第2拡散律速部8を通じて、第2測定室6と連通している。第1測定室5の側壁部は、アルミナ等からなる絶縁性セラミックにて形成されている。
第1酸素ポンプセル1は、ジルコニアのような酸素イオン伝導性を有する板状の第1固体電解質体17と、第1固体電解質体17に形成された一対のポンプ用電極9,10から構成されている。一方のポンプ用電極10は第1測定室5内に位置するよう配置され、他方のポンプ用電極9は第1測定室5の外部に位置するように配置されている。第1酸素ポンプセル1では、ポンプ用電極10上で第1測定室5内の酸素等が解離され生成された酸素イオンが第1固体電解質体17を通ってポンプ用電極9側に汲み出される。このとき第1固体電解質体17を通じて流れる電流が第1酸素ポンプ電流Ip1である。
第2酸素ポンプセル2は、ジルコニアのような酸素イオン伝導性を有する板状の第3固体電解質体18と、第3固体電解質体18上に形成された一対のポンプ用電極13,14から構成されている。ポンプ用電極13は第2測定室6内に位置するように配置されている。ポンプ用電極14は第2測定室6外に位置するように配置されると共に酸素濃度が安定した雰囲気に晒されている。ポンプ用電極13上で第2測定室6内のNOx等が解離され生成された酸素イオンが固体電解質体18を通ってポンプ用電極14側に汲み出される。このとき第3固体電解質体18を通じて流れる電流が第2酸素ポンプ電流Ip2である。
酸素分圧検知セル3は、ジルコニアのような酸素イオン伝導性を有する板状の第2固体電解質体19と、第2固体電解質体19上に形成された一対の検知用電極11,12から構成されている。検知用電極11は第1測定室5内に位置するように配置されている。酸素分圧検知セル3を通じて検知用電極11,12間に一定に制御された電流Icpを流すことにより、酸素分圧検知セル3を通じて検知用電極12側に汲み込まれる酸素イオン量は一定となる。これによって、検知用電極12は酸素濃度が安定した雰囲気に晒された状態となる。したがって、検知用電極11と検知用電極12の間に発生する電位差に基づいて、第1測定室5内の酸素濃度を検出することができる。
また、図8において、20は第1酸素ポンプセル制御手段、21は酸素分圧検知セル制御手段、22は第2酸素ポンプセル制御手段である。酸素分圧セル制御手段21は、酸素分圧検知セル3に現れる第1測定室5内の酸素濃度と、酸素分圧検知セル3を通じて検知用電極12に汲み込まれた酸素濃度との濃度差(電位差)を検出する。第1酸素ポンプセル制御手段20は、酸素分圧セル制御手段21により検出された電位差が一定な所定の電位差となるように第1酸素ポンプセルの電圧を制御することにより、第1測定室5内の酸素濃度を可及的に一定に制御する。また、第1酸素ポンプ電流Ip1を計測することで被測定ガスの酸素濃度を知ることができる。
第2酸素ポンプセル制御手段22は、第2酸素ポンプセル2に可及的に一定な所定の電圧を印加することにより、第2酸素ポンプセル2に流れた第2酸素ポンプ電流Ip2を検出する。なお、第1酸素ポンプ電流Ip1は、抵抗120から取り出すことができ、第2酸素ポンプ電流Ip2は、抵抗122から取り出すことができる。
次に、図1を参照して本発明の実施形態に係るガスセンサ素子100の構成を説明する。なお、図1のガスセンサ素子100において、前述した図8のガスセンサ素子と対応する部分には、同一符号を付して、重複した説明は省略する。図1に示すように、本実施形態のガスセンサ素子100では、少なくとも、第1測定室5内に面する第1固体電解質体17及び第2固体電解質体19の表面(ポンプ用電極10、検知用電極11の部分を除く)が、絶縁層60で被覆されている。この絶縁層60としては、例えば、ムライト、スピネル、アルミナ等を使用することができる。
なお、本実施形態では、第1測定室5よりも先端側(図1中第1固体電解質体7の左側)の第1固体電解質体17及び第2固体電解質体19の表面(対向面)、さらに、第1測定室5よりも後端側(図1中第2固体電解質体8の右側)の第1固体電解質体17表面(内側面)も、絶縁層60で被覆されている。
図2は、上述したガスセンサ素子100が組み込まれたガスセンサであり、具体的には内燃機関の排気管に取り付けられ、排ガス中の酸素濃度及びNOx濃度の測定に使用されるNOxセンサ600の一例を示した全体断面図である。
図2に示す主体金具30は、NOxセンサを排気管に取り付けるための雄ねじ部31と、取り付け時に取り付け工具をあてがう六角部32とを有している。また、主体金具30には、径方向内側に向かって突出する金具側段部33が設けられており、この金具側段部33はガスセンサ素子100を保持するための金属ホルダ34を支持している。そしてこの金属ホルダ34の内側にはガスセンサ素子100を所定位置に配置するセラミックホルダ35、滑石36が先端側から順に配置されている。
この滑石36は、金属ホルダ34内に配置される第1滑石37と、金属ホルダ34の後端に渡って配置される第2滑石38とからなる。そして第2滑石38の後端側には、アルミナ製のスリーブ39が配置されている。このスリーブ39は多段の円筒状に形成されており、軸線に沿うように軸孔391が設けられ、内部にガスセンサ素子100を挿通している。そして、主体金具30の後端側の加締め部301が内側に折り曲げられており、ステンレス製のリング部材40を介してスリーブ39が主体金具30の先端側に押圧されている。
また、主体金具30の先端側外周には、主体金具30の先端から突出するガスセンサ素子100の先端部を覆うと共に、複数のガス取り入れ孔241を有する金属製のプロテクタ24が溶接により取り付けられている。このプロテクタ24は、二重構造をなしており、外側には一様な外径を有する有底円筒状の外側プロテクタ41、内側には後端部421の外径が先端部422の外径よりも大きく形成された有底円筒状の内側プロテクタ42が配置されている。
一方、主体金具30の後端側には、外筒25の先端側が挿入されている。この外筒25は、先端側の拡径した先端部251を主体金具30にレーザ溶接等により固定されている。外筒25の後端側内部には、セパレータ50が配置され、セパレータ50と外筒25の隙間に保持部材51が介在している。この保持部材51は、後述するセパレータ50の突出部501に係合し、外筒25を加締めることにより外筒25とセパレータ50とにより固定されている。
また、セパレータ50には、ガスセンサ素子100のリード線111〜116を挿入するための通孔502が先端側から後端側にかけて貫設されている(なお、リード線114〜116は図示せず。)。通孔502内には、リード線111〜116とガスセンサ素子100の外部端子とを接続する接続端子118が収容されている。各リード線111〜116は、外部において、図示しないコネクタに接続されるようになっている。このコネクタを介してECU等の外部機器と各リード線111〜116とは電気信号の入出力が行われることになる。また、各リード線111〜116は詳細に図示しないが、導線を樹脂からなる絶縁皮膜にて被覆した構造を有している。
さらに、セパレータ50の後端側には、外筒25の後端側の開口部252を閉塞するための略円柱状のゴムキャップ52が配置されている。このゴムキャップ52は、外筒25の後端内に装着された状態で、外筒25の外周を径方向内側に向かって加締めることにより、外筒25に固着されている。ゴムキャップ52にも、リード線111〜116を挿入するための通孔521が先端側から後端側にかけて貫設されている。
以上のように構成されたガスセンサ素子100及びNOxセンサ600によれば、ガスセンサ素子100の少なくとも、第1測定室5内に面する第1固体電解質体17及び第2固体電解質体19の表面が、絶縁層60で被覆されているので、従来に比べて起動から測定開始可能な状態となるまでに要する時間(ライトオフ時間)を短縮することができるとともに、従来に比べて測定精度の向上を図ることができる。
すなわち、図8に示したように、第1測定室5内に面する第1固体電解質体17及び第2固体電解質体19の表面を被覆する絶縁層60を有しないガスセンサ素子の場合、第1測定室5内に面する第1固体電解質体17及び第2固体電解質体19の表面に、酸素が吸着し、この吸着した酸素が徐々に離脱する。このため、ライトオフ時間の長期化を招く結果となっていた。図3のグラフは、縦軸をIp2電流、横軸を時間として、起動時のIp2電流の変化を実測した結果を示すもので、このグラフに曲線Bで示すように、絶縁層60を有しないガスセンサ素子の場合、通電を開始して起動してから、特性(Ip2)が安定して測定可能となるまでに要する時間(ライトオフ時間)が、約300秒程度であった。これに対して、図3に曲線Aで示すように、絶縁層60を有する本実施形態のガスセンサ素子100では、上記のような酸素の吸着及び離脱による影響を軽減することができ、ライトオフ時間を100秒程度に短縮することができた。
また、図4は、本実施形態のガスセンサ素子100の場合と、絶縁層60を有しないガスセンサ素子において、Ip2電流のオフセット値のばらつきを測定した結果を示している。この図4に示されるとおり、絶縁層60を有する本実施形態のガスセンサ素子100では、上記のような酸素の吸着及び離脱による影響を軽減することができ、絶縁層60を有しないガスセンサ素子の場合に比べて、Ip2電流のオフセット値のばらつきを少なくすることができた。これによって、ノイズの少ない高精度な測定を行うことが可能となり、測定精度の向上を図ることができる。なお、上記のIp2電流のオフセット値とは、縦軸をIp2電流、横軸をNOx濃度とした図5のグラフに示すように、NOx濃度がゼロの場合でも流れるIp2電流の値を示している。また、上記のIp2電流のオフセット値の測定は、ガスセンサ素子を起動してから30分経過後に行った。
次に、他の実施形態について説明する。図1に示したガスセンサ素子100では、少なくとも第1測定室5の内部に面する第1固体電解質体17及び第2固体電解質体19の表面全部を絶縁層60で被覆した例について説明したが、必ずしも全部を被覆する必要はなく、一部であっても良い。この場合、図6に示すガスセンサ素子101のように、第1測定室5内のうち、少なくとも、第1測定室5の後端から第1酸素ポンプセル1を構成する電極10の後端までの部分について、第1測定室5内に面する第1固体電解質体17及び第2固体電解質体19の表面を、絶縁層60で被覆することが好ましい。このような構成とすれば、第1酸素ポンプセル1で酸素がポンピングされた後の被測定気体(酸素濃度の低い被測定気体)に第1固体電解質体17、第2固体電解質体19に吸着・離脱した酸素が混入することを低減できる。よって、検知セルの検知精度が低下することを防止できる。
また、図7に示すガスセンサ素子102のように、第1測定室5の内部だけでなく、第1測定室5の後端側に設けられた第2測定室6の内部に面する第1固体電解質体17、第2固体電解質体19の表面を絶縁層60で被覆しても良い。なお、図7のガスセンサ素子102では、第2測定室6の内部に面する第3固体電解質体18の表面も絶縁層60で被覆してある。このような構成とすれば、前記したガスセンサ素子100よりもさらに吸着・離脱した酸素による影響を低減することができ、ライトオフ時間の短縮と、測定精度の向上を図ることができる。
なお、上記の実施形態では、本発明をNOx濃度を測定するガスセンサ素子及びNOxセンサに適用した場合について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、他のガスを測定するガスセンサ素子及びガスセンサ、例えば、酸素濃度を測定するガスセンサ素子及びガスセンサについても同様にして適用することができる。また、上記実施形態では。第1測定室5の側壁部がアルミナ等からなる絶縁性セラミックで形成されていたが、これに限らす、第1固体電解質体17や第2固体電解質体19と同材料の固体電解質体で形成しても良い。なおこの場合、第1測定室5の側壁部を絶縁層60にて覆う必要がある。
本発明の一実施形態に係るガスセンサ素子の要部断面概略構成を示す図。 図1のガスセンサ素子を用いたNOxセンサの断面概略構成を示す図。 Ip2電流の起動時の時間変化の測定結果を示す図。 Ip2電流のオフセット値のばらつきの測定結果を示す図。 Ip2電流のオフセット値を説明するための図。 他の実施形態に係るガスセンサ素子の要部断面概略構成を示す図。 さらに他の実施形態に係るガスセンサ素子の要部断面概略構成を示す図。 NOx濃度を測定するガスセンサ素子の構成、動作原理を説明するための図。
符号の説明
1……第1酸素ポンプセル、2……第2酸素ポンプセル、3……酸素分圧検知セル、4……ヒータ、5……第1測定室、6……第2測定室、7……第1拡散律速部、8……第2拡散律速部、9,10……ポンプ用電極、11,12……検知用電極、13,14……ポンプ用電極、17……第1固体電解質体、19……第2固体電解質体。

Claims (6)

  1. 第1の固体電解質体と、当該第1の固体電解質体に配置された一対のポンプ用電極とを有するポンプセルと、
    第2の固体電解質体と、当該第2の固体電解質体に配置された一対の検知用電極とを有する検知セルと、
    前記第1の固体電解質体と前記第2の固体電解質体との間に配置され、先端側に設けられた拡散律速部を介して被測定ガス導入する第1の測定室と
    を具備し、前記ポンプ用電極のうちの一方及び前記検知用電極のうちの一方が前記第1の測定室内に面するように配置されたガスセンサ素子であって、
    少なくとも前記一方の検知用電極の後端が前記一方のポンプ用電極の後端以上後端側に形成されており、
    少なくとも前記第1の測定室の後端から前記一方の前記ポンプ用電極の後端までの間、当該第1の測定室に面する表面全体が絶縁されていることを特徴とするガスセンサ素子。
  2. 請求項1記載のガスセンサ素子であって、
    少なくとも前記第1の測定室に面する表面全体が絶縁されていることを特徴とするガスセンサ素子。
  3. 請求項1又は2記載のガスセンサ素子であって、
    前記第1の測定室の後端側に、第2の拡散律速部を介して第2の測定室が設けられ、少なくとも当該第2の測定室に面する表面全体が絶縁されていることを特徴とするガスセンサ素子。
  4. 請求項3記載のガスセンサ素子であって、
    少なくとも前記第2拡散律速部に面する表面全体が絶縁されていることを特徴とするガスセンサ素子。
  5. 請求項1〜4いずれか1項記載のガスセンサ素子を具備したことを特徴とするガスセンサ。
  6. 請求項1〜4いずれか1項記載のガスセンサ素子を具備し、NOx濃度を検出するよう構成されことを特徴とするNOxセンサ。
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