JP2017207467A - ガスセンサ素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化を図ると共に、ガスセンサ素子の内部の酸素の濃度勾配の変化を低減し、特定ガス濃度を精度よく検知できるガスセンサ素子を提供する。【解決手段】被測定ガスが導入される第1空間150と、被測定ガスを第2空間に導入する1つの導入路125と、第1ポンプセルと、検知電極を備える酸素濃度検知セルと、第2ポンプセルと、を有するガスセンサ素子であって、検知電極は、導入路よりも被測定ガスの導入方向F上流側にて、第1空間を形成して軸線AX方向に延びる側壁140s1に平行であって導入路の側壁側の端部を通る第1仮想線C1から、他の側壁140s2と導入路との間を経由し、側壁に垂直であって導入路の被測定ガスの導入方向下流側の端部を通る第2仮想線C2まで連続して延び、積層方向に導入路と第2内側電極とが少なくとも一部で重なる。【選択図】図4

Description

本発明は、例えば燃焼器や内燃機関等の燃焼ガスや排気ガス中に含まれる特定ガス濃度を検出するのに好適に用いられるガスセンサ素子に関する。
従来から、内燃機関の排気ガス中の特定ガス濃度(例えば、窒素酸化物(NOx)の濃度)を検出するガスセンサ(NOxセンサ)が用いられている(特許文献1)。図10に示すように、一般的なガスセンサ(NOxセンサ)は、第1ポンプセル1100、酸素濃度検知セル1200、第2ポンプセル1300、第1空間1500、第2空間1600を主に備えたガスセンサ素子1000を有している。
第1ポンプセル1100は、固体電解質層1110と、固体電解質層1110の両面に形成された一対の電極1120,1130とを有している。電極1130は、固体電解質層1110と積層方向に隣接する第1空間1500内に露出する一方、電極1120は、多孔質層1900を介して外部と連通するように配置されている。この第1ポンプセル1100は、第1空間1500と外部との間で排気ガス中の酸素の汲み出し又は汲み入れを行う。酸素濃度検知セル1200は、固体電解質層1210と、固体電解質層1210の両面に形成された一対の電極1220,1230とを有している。電極1220は、固体電解質層1210と積層方向に隣接する第1空間1500内に露出する一方、電極1230は、ガスセンサ素子1000内に設けられた基準室1400内に露出している。この酸素濃度検知セル1200は、第1ポンプセル1100にて酸素を汲み出し又は汲み入れした排気ガス中の酸素濃度を測定し、この酸素濃度に応じた出力電圧(起電力)が一定となるように第1ポンプセル1100に電流(Ip電流)を流している。
さらに、上述のように酸素濃度が管理された第1空間1500内の排気ガスは、拡散律速層となる多孔質体1520を適宜介した後、第1空間1500と第2空間1600との間に配置されたセラミック層を貫く導入路1250を通って第2空間1600に導入される。第2ポンプセル1300は、固体電解質層1310と、固体電解質層1310上に形成された一対の電極1320,1330とを有している。電極1330は、固体電解質層1310と積層方向に隣接する第2空間1600内に露出する一方、電極1320は、ガスセンサ素子1000内に設けられた基準室1400内に露出している。この第2ポンプセル1300は、第2空間1600内に導入された排気ガスから特定ガス濃度(NOx濃度)を検知するようになっている。
特開平11−72478号公報(図1、図9)
ところで、ガスセンサ素子1000に導入される排気ガスは導入方向Fに沿って第1空間1500から第2空間1600に流れるが、第1空間1500から第2空間1600に流れるこの排気ガス中の酸素濃度は、第1空間1500から第2空間1600に向かって徐々に低くなる濃度勾配Grを有している。
しかしながら、ガスセンサ素子1000の先端側で排気ガスの流速が大きくなることに起因する素子自体の温度勾配や、第1ポンプセル1100の電極1130の劣化によって、濃度勾配Grが濃度勾配Gr1のように変化することがある。この際、酸素濃度検知セル1200の検知電極1210上では、濃度勾配Gr、濃度勾配Gr1ともに酸素濃度が略同等であるにも関わらず、第2空間1600に導入される直前の排気ガス中の酸素濃度は、濃度勾配Grと濃度勾配Gr1とで差異が生じ、NOx濃度の検知精度が低下するという問題がある。
そこで、濃度勾配Grが変化する影響を低減するため、第2空間1600になるべく近い部位に酸素濃度検知セル1200(検知電極1220)を配置することが好ましいことになる。しかしながら、第1空間1500と第2空間1600の間に多孔質体1520が介在する場合、多孔質体1520内では濃度勾配Grが複雑な挙動となって酸素濃度が大きく変動する虞がある。例えば、上記特許文献1の図9には、拡散律速層(多孔質体)内へ検知電極を配置する構成が記載されているが、NOx濃度の検知精度の点で好ましくない。つまり、多孔質体1520を避けて検知電極1220を配置する必要があることが判明した。
このようなことから、図11に示すように、多孔質体1520を取り去り、第2空間1600に隣接する導入路1250に検知電極1220を近付ける、つまり、導入路1250を囲むように、第1空間1500内に検知電極1220を配置することが考えられる。
一方、濃度勾配Grが変化する影響を低減するには、第1空間1500と第2空間1600の寸法を小さくする、つまりガスセンサ素子を小型化することが好ましい。ところが、この場合、図11の破線で示すように、固体電解質層1210xの幅も狭くなり、導入路1250と第1空間1500の壁面との間隔Dも狭くなる。検知電極1220を印刷等で形成する場合の印刷ズレを考慮すると、間隔Dが狭くなるにつれて導入路1250と第1空間1500の壁面との間に検知電極1220を形成することが困難になり、濃度勾配Grが変化する影響を低減することが難しくなる。
従って、本発明は、小型化を図ると共に、ガスセンサ素子の内部に導入される酸素の濃度勾配が変化する影響を低減し、特定ガス濃度を精度よく検知できるガスセンサ素子の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点のガスセンサ素子は、軸線方向に延び、三つ以上のセラミック層を積層してなるガスセンサ素子であり、三つ以上の前記セラミック層のうち、第1セラミック層と、第3セラミック層の層間に形成されると共に、外部から被測定ガスが導入される第1空間と、前記第1セラミック層と、第2セラミック層の層間に形成されると共に、前記第1空間と少なくとも一部が積層方向に重なり合う第2空間と、前記第1セラミック層を前記積層方向に貫く空間を形成すると共に、前記第1空間に導入された前記被測定ガスを前記第2空間に導入する1つの導入路と、前記第1空間内の前記被測定ガスに含まれる酸素をポンピングする第1ポンプセルであり、前記第1空間に隣接する前記第3セラミック層と、前記第3セラミック層上に設けられ、前記第1空間内に晒された第1内側電極と、該第1内側電極と対をなす第1対電極とを備える第1ポンプセルと、前記第1ポンプセルより前記被測定ガスの導入方向下流側に配置され、前記被測定ガス中の酸素濃度を測定する酸素濃度検知セルであり、前記第1空間に隣接する前記第1セラミック層と、前記第1セラミック層上に設けられ、前記第1空間内に晒された検知電極と、該検知電極と対をなす基準電極とを備える酸素濃度検知セルと、前記酸素濃度検知セルより前記被測定ガスの導入方向下流側に配置され、前記第2空間内における前記被測定ガス中の特定ガス濃度に応じた電流が流れる第2ポンプセルであり、前記第2空間に隣接する前記第2セラミック層と、前記第2セラミック層上に設けられ、前記第2空間内に晒された第2内側電極と、該第2内側電極と対をなす第2対電極とを備える第2ポンプセルと、を有するガスセンサ素子であって、前記検知電極は、前記導入路よりも前記被測定ガスの導入方向上流側にて、前記第1空間を形成して前記軸線方向に延びる側壁に平行であって前記導入路の前記側壁側の端部を通る第1仮想線から、他の側壁と前記導入路との間を経由し、前記側壁に垂直であって前記導入路の前記被測定ガスの導入方向下流側の端部を通る第2仮想線まで連続して延び、前記積層方向に前記導入路と前記第2内側電極とが少なくとも一部で重なることを特徴とする。
このガスセンサ素子によれば、検知電極は、一方の側壁の第1仮想線から、より広幅な他の側壁と導入路との間を通って配置すればよいので、ガスセンサ素子を小型化した場合に、検知電極を印刷で形成する場合の印刷ズレやその他の製造誤差を考慮しても、検知電極を導入路に近接して確実に形成することができる。
又、検知電極は、導入路の端部よりも導入方向の上流側の導入路を囲んでいるので、第1空間の上流側を流れる被測定ガスは、必ず検知電極を通って下流側の導入路へ流れ、測定精度の低下を抑制できる。その結果、ガスセンサ素子内の被測定ガス中の酸素濃度の濃度勾配が変化する影響を低減し、特定ガス濃度を精度よく検知できる。
一方、検知電極が第1空間内に配置されていない場合には、上記濃度勾配が変化する影響を低減することはできるが、第1ポンプセル(第1内側電極)と検知電極との距離が遠くなり過ぎて被測定ガスに対する酸素濃度検知の応答性が低下する。そこで、検知電極を第1空間に配置することで、酸素濃度検知の精度と応答性を両立することができる。
さらに、検知電極が第1空間に露出するようにしている。つまり、検知電極の主面(表面)は、第1空間内で視認可能に配置されており、拡散律速層(多孔質体)の内部には配置されていない。このため、酸素の濃度勾配が複雑な挙動となって酸素濃度が大きく変動する拡散律速層(多孔質体)内で酸素濃度を検知することを回避し、特定ガス濃度をより一層精度よく検知できる。
さらに、積層方向に第2内側電極と導入路とが少なくとも一部で重なっていることで、第2内側電極が導入路に近付く。これにより、第2内側電極に近い導入路近傍の酸素濃度を検知電極で検知することができ、ガスセンサ素子内を第1空間から第2空間へ流れる酸素の濃度勾配が変化する影響をさらに低減し、特定ガス濃度をさらに精度よく検知できる。
本発明の第2の観点のガスセンサ素子は、軸線方向に延び、三つ以上のセラミック層を積層してなるガスセンサ素子であり、三つ以上の前記セラミック層のうち、第1セラミック層内に第2セラミック層が配置されて複合層を形成し、第3セラミック層と、前記複合層の層間に形成されると共に、外部から被測定ガスが導入される第1空間と、前記第1空間内の前記被測定ガスに含まれる酸素をポンピングする第1ポンプセルであり、前記第1空間に隣接する前記第3セラミック層と、該第3セラミック層上に設けられ、前記第1空間内に晒された第1内側電極と、該第1内側電極と対をなす第1対電極とを備える第1ポンプセルと、前記第1ポンプセルより前記被測定ガスの導入方向下流側に配置され、前記被測定ガス中の酸素濃度を測定する酸素濃度検知セルであり、前記第1空間に隣接する前記第1セラミック層と、該第1セラミック層上に設けられ、前記第1空間内に晒された検知電極と、該検知電極と対をなす基準電極とを備える酸素濃度検知セルと、前記酸素濃度検知セルより前記被測定ガスの導入方向下流側に配置され、前記第1空間内における前記被測定ガス中の特定ガス濃度に応じた電流が流れる第2ポンプセルであり、前記第1空間に隣接する前記第2セラミック層と、該第2セラミック層上に設けられ、前記第1空間内に晒された第2内側電極と、該第2内側電極と対をなす第2対電極とを備える第2ポンプセルと、を有するガスセンサ素子であって、前記検知電極は、前記第2内側電極よりも前記被測定ガスの導入方向上流側で、前記第1空間を形成して前記軸線方向に延びる側壁に平行であって前記第2内側電極の前記側壁側の端部を通る第3仮想線から、他の側壁と前記第2内側電極との間経由し、前記側壁に垂直であって前記第2内側電極の前記被測定ガスの導入方向下流側の端部を通る第4仮想線まで連続して延びることを特徴とする。
このガスセンサ素子によっても、第1の観点のガスセンサ素子と同様に、ガスセンサ素子を小型化した場合に、検知電極を印刷で形成する場合の印刷ズレやその他の製造誤差を考慮しても、検知電極を導入路に近接して確実に形成することができる。そして、被測定ガスは、必ず検知電極を通って下流側の導入路へ流れるので、測定精度の低下を抑制し、ガスセンサ素子内の被測定ガス中の酸素濃度の濃度勾配が変化する影響を低減し、特定ガス濃度を精度よく検知できる。
又、第1の観点のガスセンサ素子と同様に、検知電極を第1空間に配置することで、酸素濃度検知の精度と応答性を両立することができる。
又、第1の観点のガスセンサ素子と同様に、酸素の濃度勾配が複雑な挙動となって酸素濃度が大きく変動する拡散律速層(多孔質体)内で酸素濃度を検知することを回避し、特定ガス濃度をより一層精度よく検知できる。
さらに、導入路が無く、導入路の位置に直接第2内側電極が配置されているので、検知電極と第2内側電極がより近接し、濃度勾配が変化する影響をより一層低減し、特定ガス濃度をさらに精度よく検知できる。
本発明の第1、2の観点のガスセンサ素子において、前記検知電極は、前記側壁に接していてもよい。
検知電極が側壁に接していると、側壁と第1仮想線又は第3仮想線の間まで検知電極が介在するので、第1空間の上流側を流れる被測定ガスは必ず検知電極を通って下流側の導入路へ流れるため、測定精度の低下をより一層抑制できる。その結果、ガスセンサ素子内の被測定ガス中の酸素濃度の濃度勾配が変化する影響を低減し、特定ガス濃度を精度よく検知できる。
本発明の第1、2の観点のガスセンサ素子において、前記第1セラミック層は絶縁性の材料で形成され、前記検知電極は、前記第1セラミック層内に同一層に配置された固体電解質体の全面と接すると共に、前記検知電極の外周縁は前記固体電解質体の外周縁を覆ってもよい。
第1セラミック層を絶縁性とし、第1セラミック層内にこれより小さな固体電解質体を配置することで、固体電解質体の使用量を低減してコストダウンを図ることができる。
前記検知電極の外周縁が前記固体電解質体の外周縁よりも0.15mm以上外側に位置してもよい。
これにより、検知電極を印刷等で形成した際に位置がずれたり、その他の製造誤差が生じても、固体電解質体の表面に検知電極を確実に形成し、固体電解質体が一部露出することを抑制できる。
本発明のガスセンサは、被測定ガス中の特定ガスを検出するガスセンサ素子と、該ガスセンサ素子を保持する主体金具と、を備えるガスセンサであって、前記ガスセンサ素子として、請求項1乃至5に記載のガスセンサ素子を備える。
この発明によれば、小型化を図ると共に、ガスセンサ素子の内部に導入される酸素の濃度勾配が変化する影響を低減し、特定ガス濃度を精度よく検知できる。
本発明の第1の観点の実施形態に係るガスセンサ(NOxセンサ)の軸線方向に沿う断面図である。 第1の観点の実施形態に係るガスセンサ素子の軸線方向に沿う断面図である。 第1の観点の実施形態に係るガスセンサ素子の分解斜視図である。 第1の観点の実施形態におけるVs−電極近傍の上面図である。 図4において、Vs−電極に切れ目が設けられ、本発明に含まれない例を示す上面図である。 図4において、Vs−電極が導入路の端部よりも上流側までしか形成されず、本発明に含まれない例を示す上面図である。 図4において、Vs−電極が側壁に接していないが、本発明に含まれる例を示す上面図である。 第2の観点の実施形態に係るガスセンサ素子の軸線方向に沿う断面図である。 第2の観点の実施形態におけるVs−電極近傍の上面図である。 従来のNOxセンサのガスセンサ素子の軸線方向に沿う断面図である。 導入路を囲むように、第1空間内に検知電極1220を仮想的に設けた図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
<本発明の第1の観点の実施形態>
図1は、本発明の第1の観点の実施形態に係るガスセンサ(NOxセンサ)1の縦断面図(軸線AXに沿って切断した断面図)、図2は第1の観点の実施形態に係るガスセンサ素子10の軸線AXに沿う断面図、図3はガスセンサ素子10の分解斜視図、図4はVs−電極522近傍の上面図である。
ガスセンサ1は、測定対象ガスである排ガス(被測定ガス)中の特定ガス(NOx)の濃度を検出可能なガスセンサ素子10を備え、内燃機関の排気管(図示なし)に装着されて使用されるNOxセンサである。このガスセンサ1は、排気管に固定するためのネジ部21が外表面の所定位置に形成された筒状の主体金具20を備える。ガスセンサ素子10は、軸線AX方向に延びる細長板状をなし、主体金具20の内側に保持されている。
さらに詳しくは、ガスセンサ1は、ガスセンサ素子10の後端部10k(図1において上端の部位)が挿入される挿入孔62を有する保持部材60と、この保持部材60の内側に保持された6個の端子部材とを備える。なお、図1では、6個の端子部材のうち2個の端子部材(具体的には、端子部材75,76)のみを図示している。
ガスセンサ素子10の後端部10kには、平面視矩形状の電極端子部13〜18(図3参照、図1では、電極端子部14、17のみ図示)が合計6個形成されている。電極端子部13〜18には、それぞれ、前述の端子部材が弾性的に当接して電気的に接続している。例えば、電極端子部14には、端子部材75の素子当接部75bが弾性的に当接して電気的に接続している。また、電極端子部17には、端子部材76の素子当接部76bが弾性的に当接して電気的に接続している。
さらに、6個の端子部材(端子部材75,76など)には、それぞれ、異なるリード線71が電気的に接続されている。例えば、図1に示すように、端子部材75のリード線把持部77によって、リード線71の芯線が加締められて把持される。また、端子部材76のリード線把持部78によって、他のリード線71の芯線が加締められて把持される。
主体金具20は、軸線AX方向に貫通する貫通孔23を有する筒状部材である。この主体金具20は、径方向内側に突出する形態で貫通孔23の一部を構成する棚部25を有している。主体金具20は、ガスセンサ素子10の先端部10sを自身の先端側外部(図1において下方)に突出させると共に、ガスセンサ素子10の後端部10kを自身の後端側外部(図1において上方)に突出させた状態で、ガスセンサ素子10を貫通孔23内に保持している。
また、主体金具20の貫通孔23の内部には、環状のセラミックホルダ42、滑石粉末を環状に充填してなる2つの滑石リング43,44、及びセラミックスリーブ45が配置されている。詳細には、ガスセンサ素子10の径方向周囲を取り囲む状態で、セラミックホルダ42、滑石リング43,44、及びセラミックスリーブ45が、この順に、主体金具20の軸線方向先端側(図1において下端側)から軸線方向後端側(図1において上端側)にわたって重ねて配置されている。
また、セラミックホルダ42と主体金具20の棚部25との間には、金属カップ41が配置されている。また、セラミックスリーブ45と主体金具20のカシメ部22との間には、加締リング46が配置されている。なお、主体金具20のカシメ部22が、加締リング46を介してセラミックスリーブ45を先端側に押し付けるように、加締められている。
主体金具20の先端部20bには、ガスセンサ素子10の先端部10sを覆うように、複数の孔を有する金属製(具体的にはステンレス)の外部プロテクタ31及び内部プロテクタ32が、溶接によって取り付けられている。一方、主体金具20の後端部には、外筒51が溶接によって取り付けられている。外筒51は、軸線AX方向に延びる筒状をなし、ガスセンサ素子10を包囲している。
保持部材60は、絶縁性材料(具体的にはアルミナ)からなり、軸線AX方向に貫通する挿入孔62を有する筒状部材である。挿入孔62内には、前述した6個の端子部材(端子部材75,76など)が配置されている(図1参照)。保持部材60の後端部には、径方向外側に突出する鍔部65が形成されている。保持部材60は、鍔部65が内部支持部材53に当接する態様で、内部支持部材53に保持されている。なお、内部支持部材53は、外筒51のうち径方向内側に向けて加締められた加締部51gにより、外筒51に保持されている。
保持部材60の後端面61上には、絶縁部材90が配置されている。絶縁部材90は、電気絶縁性材料(具体的にはアルミナ)からなり、円筒状をなす。この絶縁部材90には、軸線AX方向に貫通する貫通孔91が合計6個形成されている。この貫通孔91には、前述した端子部材のリード線把持部(リード線把持部77,78など)が配置されている。
また、外筒51のうち軸線方向後端部(図1において上端部)に位置する後端開口部51cの径方向内側には、フッ素ゴムからなる弾性シール部材73が配置されている。この弾性シール部材73には、軸線AX方向に延びる円筒状の挿通孔73cが、合計6個形成されている。各々の挿通孔73cは、弾性シール部材73の挿通孔面73b(円筒状の内壁面)によって構成されている。各々の挿通孔73cには、リード線71が1本ずつ挿通されている。各々のリード線71は、弾性シール部材73の挿通孔73cを通じて、ガスセンサ1の外部に延出している。弾性シール部材73は、外筒51の後端開口部51cを径方向内側に加締めることで径方向に弾性圧縮変形し、これにより、挿通孔面73bとリード線71の外周面71bとを密着させて、挿通孔面73bとリード線71の外周面71bとの間を水密に封止している。
一方、図2に示すように、ガスセンサ素子10は、軸線AX方向に延びる三つの板状の固体電解質体111、121、131と、これらの間に配置された絶縁体140、145とを備え、これらが積層方向に積層された構造を有する。さらに、ガスセンサ素子10には、固体電解質体131の裏面側に、ヒータ161が積層されている。なお、図2において、積層方向に見て、絶縁層115側を「表面側」と説明し、ヒータ161側を「裏面側」と説明する。又、軸線AX方向に見て、Ip1セル110側を「先端側」と説明し、Ip2セル130側を「後端側」と説明する。
さらに、導入方向Fの上流側及び下流側を、適宜、導入方向Fを省略して「上流側及び下流側」と称する。
このヒータ161は、アルミナを主体とする板状の絶縁体162、163と、その間に埋設されたヒータパターン164(Ptを主体としている)とを備えている。
固体電解質体111、121、131は、固体電解質であるジルコニアからなり、酸素イオン伝導性を有する。固体電解質体111、121、131はこの順で積層され、固体電解質体111、121の間に絶縁体140が介装されている。絶縁体140には貫通孔140hが形成され(図3参照)、この貫通孔140hが二つの固体電解質体111、121の層間に形成された第1空間150となる。
さらに、固体電解質体121、131の間に絶縁体145が介装されている。絶縁体145には貫通孔145cが形成され(図3参照)、この貫通孔145cが二つの固体電解質体121、131の層間に形成された第2空間160となる。
ここで、固体電解質体111、121、131が特許請求の範囲の「セラミック層」に相当する。
そして、積層方向に第1空間150と第2空間160の間に配置された固体電解質体121には、積層方向に円柱状の導入路125が貫通しており、第1空間150と第2空間160とは導入路125を介して連通している。このようにして、第1空間150に導入された被測定ガスは、軸線AX方向に沿って流れた後、積層方向に沿って導入路125を経由して第2空間160に導入される。被測定ガスの導入方向(流れ方向)を符号Fで示す。
なお、図3に示すように、第1空間150の側方にガス透過性及び透水性を有する第1多孔質体151が設けられており、第1空間150は第1多孔質体151を通じてガスセンサ素子10の外部と連通し、被測定ガスを導入可能になっている。第1多孔質体151は、ガスセンサ素子10の外部との仕切りとして、第1空間150内への排ガスの単位時間あたりの流通量を制限する。
又、本実施形態では、積層方向から見たとき、導入路125が第1空間150及び第2空間160よりも小径であり、第1空間150及び第2空間160よりも導入路125が窄まっている。又、導入路125は、幅方向(軸線AX方向と交差する方向)の中心よりも紙面手前側にずれて配置されている(図3、図4参照)。
固体電解質体111の表面側には、多孔質のIp1+電極112が設けられている。また、固体電解質体111の裏面側には、多孔質のIp1−電極113が設けられている。又、Ip1+電極112にはIp1+リード112r(図3参照)が接続されている。又、Ip1−電極113にはIp1−リード113r(図3参照)が接続されている。この固体電解質体111、Ip1+電極112、及びIp1−電極113によって、Ip1セル110を構成している。
ここで、Ip1+電極112、Ip1−電極113、及びIp1セル110がそれぞれ特許請求の範囲の「第1対電極」、「第1内側電極」、「第1ポンプセル」に相当する。
また、Ip1+電極112とIp1+リード112rの表面側には、アルミナ等からなる絶縁層115が積層され、絶縁層115の先端側にIp1+電極112を取り囲む略矩形の貫通孔が設けられ、この貫通孔に多孔質層190が埋設されている。このようにして、多孔質層190を介してIp1+電極112と外部との間でガスが出入可能になっている。
このIp1セル110は、Ip1+電極112、Ip1−電極113間に流すポンプ電流Ip1に応じて、Ip1+電極112の接する雰囲気(ガスセンサ素子10の外部の雰囲気)とIp1−電極113の接する雰囲気(第1空間150内の雰囲気)との間で酸素の汲み出し及び汲み入れ(いわゆる酸素ポンピング)を行う。
固体電解質体121は、絶縁体140を挟んで、固体電解質体111と積層方向に対向するように配置されている。固体電解質体121の表面側には多孔質のVs−電極522が設けられている。より詳細には、Vs−電極522は、第1空間150内において、Ip1−電極113よりも被測定ガスの導入方向Fの下流側(後端側)に設けられている(図3、図4参照)。
また、固体電解質体121の裏面側には、多孔質のVs+電極123が設けられている。又、Vs−電極522にはVs−リード522r(図3参照)が接続され、Vs+電極123にはVs+リード123r(図3参照)が接続されている。
この固体電解質体121、Vs−電極522、及びVs+電極123によって、Vsセル120を構成している。このVsセル120は、主として、固体電解質体121により隔てられた雰囲気(電極522の接する第1空間150内の雰囲気と、電極123の接する後述する基準酸素室170内の雰囲気)間の酸素分圧差に応じて起電力を発生する。
ここで、Vs−電極522、Vs+電極123、Vsセル120がそれぞれ特許請求の範囲の「検知電極」、「基準電極」、「酸素濃度検知セル」に相当する。
固体電解質体131は、絶縁体145を挟んで、固体電解質体121と積層方向に対向するように配置されている。固体電解質体131の表面側には、多孔質のIp2+電極132と多孔質のIp2−電極133が設けられている。又、Ip2+電極132にはIp2+リード132r(図3参照)が接続され、Ip2−電極133にはIp2−リード133r(図3参照)が接続されている。
Ip2+電極132とVs+電極123との間には、孤立した小空間としての基準酸素室170が形成されている。この基準酸素室170は、絶縁体145に形成されている開口部145bにより構成されている。なお、基準酸素室170内には、セラミックス製の多孔質体が配置されている。
また、Ip2−電極133は、第2空間160内に配置されている。
固体電解質体131、Ip2+電極132、及びIp2−電極133によって、窒素酸化物(NOx)濃度を検知するためのIp2セル130を構成している。このIp2セル130は、第2空間160内で分解されたNOx由来の酸素(酸素イオン)を、固体電解質体131を通じて、基準酸素室170に移動させる。このとき、電極132及び電極133の間には、第2空間160内に導入された排ガス(被測定ガス)に含まれる窒素酸化物の濃度に応じた電流が流れる。
ここで、Ip2+電極132、Ip2−電極133、Ip2セル130がそれぞれ特許請求の範囲の「第2対電極」、「第2内側電極」、「第2ポンプセル」に相当する。
ここで、本実施形態のガスセンサ1によるNOx濃度検知について、簡単に説明する。
ガスセンサ素子10の固体電解質体111、121、131は、ヒータパターン164の昇温に伴い加熱され、活性化する。これにより、Ip1セル110、Vsセル120、及びIp2セル130が動作するようになる。
排気通路(図示なし)内を流通する排ガス(測定対象ガス)は、第1多孔質体151による流通量の制限を受けつつ第1空間150内に導入される。このとき、Vsセル120には、Vs+電極123側からVs−電極522側へ微弱な電流Icpが流されている。このため、排ガス中の酸素は、負極側となる第1空間150内のVs−電極522から電子を受け取ることができ、酸素イオンとなって固体電解質体121内を流れ、基準酸素室170内に移動する。つまり、Vs−電極522、Vs+電極123間で電流Icpが流されることによって、第1空間150内の酸素が基準酸素室170内に送り込まれる。
第1空間150内に導入された排ガスの酸素濃度が所定値より薄い場合、Ip+電極112側が負極となるようにIp1セル110に電流Ip1を流し、ガスセンサ素子10の外部から第1空間150内へ酸素の汲み入れを行う。一方、第1空間150内に導入された排ガスの酸素濃度が所定値より濃い場合、Ip−電極113側が負極となるようにIp1セル110に電流Ip1を流し、第1空間150内からガスセンサ素子10外部へ酸素の汲み出しを行う。
このように、第1空間150において酸素濃度が調整された被測定ガスは、導入路125を通じて、第2空間160内に導入される。第2空間160内でIp2−電極133と接触した被測定ガス中の特定ガス成分(NOx成分)は、Ip2−電極133、Ip2+電極132間に電圧Vp2を印加されることで、Ip2−電極133上で窒素と酸素に分解(還元)され、分解された酸素は、酸素イオンとなって固体電解質体131内を流れ、基準酸素室170内に移動する。この際、Ip2セル130を流れる電流Ip2を検出し、その電流値に基づいて、被測定ガス中のNOx濃度を検知することができる。
次に、図4を参照し、Vs−電極522について説明する。第1空間150を形成して軸線AX方向に延びる側壁140s1に平行であって導入路125の側壁140s1側の端部を通る直線を、第1仮想線C1とする。また、他の側壁140s2と導入路125との間を経由し、側壁140s2に垂直であって導入路125の被測定ガスの導入方向F下流側の端部を通る直線を、第2仮想線C2とする。
Vs−電極522は、導入路125よりも上流側で、側壁140s1から第1仮想線C1を跨ぎ、他の側壁140s2と導入路125との間(間隔D2側)を通り、導入路125の下流側の端部125e(第2仮想線C2を通る端部)まで略1/4円弧状に連続して延び、導入路125を上流側から囲んでいる。つまり、Vs−電極522は、側壁140s1に接している。さらに、導入路125の端部125eよりも下流側で、Vs−電極522はVs−リード522rと電気的に接続している。Vs−電極522が導入路125の端部125eよりもさらに下流側まで延びていてもよい。
さらに、図2に示すように、積層方向にIp2−電極133と導入路125とが重なっている。
このように、Vs−電極522は一方の側壁140s1から、他の側壁140s2と導入路125との間を通って配置されているので、間隔の狭い間隔D1側の領域Sでなく、より間隔の広い間隔D2側の領域SにVs−電極522を配置できる。従って、第1空間150及び導入路125の寸法を小さくする、つまりガスセンサ素子10Cを小型化した場合に、Vs−電極522を印刷で形成する場合の印刷ズレやその他の製造誤差を考慮しても、Vs−電極522を導入路125に近接して確実に形成することができる。
又、Vs−電極522は、導入路125の端部125eよりも導入方向Fの上流側の導入路125を囲んでいるので、第1空間150の上流側を流れる被測定ガスは、必ずVs−電極522を通って下流側の導入路125へ流れる。従って、被測定ガスがVs−電極522に流れるので、特定ガス濃度(NOx濃度)の測定精度の低下を抑制できる。
さらに、積層方向にIp2−電極133と導入路125とが重なっていることで、特定ガス濃度(NOx濃度)を検知するIp2−電極133が導入路125に近付く。これにより、Ip2−電極133に近い導入路125近傍の酸素濃度をVs−電極522で検知することができ、ガスセンサ素子10内を第1空間150から第2空間160へ流れる酸素の濃度勾配が変化する影響を低減し、特定ガス濃度(NOx濃度)を精度よく検知できる。
さらに、Vs−電極522は、第1空間150に露出する。つまり、Vs−電極522は、第1空間150内で視認可能に配置されており、拡散律速層(多孔質体)の内部にVs−電極522が配置されていない。このため、酸素の濃度勾配Grが複雑な挙動となって酸素濃度が大きく変動する拡散律速層(多孔質体)内で酸素濃度を検知することを回避し、特定ガス濃度(NOx濃度)をより一層精度よく検知できる。
なお、Vs−電極522が第1空間150内に配置されていない(例えば、導入路125の壁面にVs−電極522が形成されている)場合には、濃度勾配が変化する影響を低減することはできるが、Ip1−電極113とVs−電極122の距離が遠くなり過ぎて被測定ガスに対する酸素濃度検知の応答性が低下する。そこで、Vs−電極522を少なくとも第1空間150側に配置することで、酸素濃度検知の精度を向上させることができる。
なお、第1(および後述する第2)の観点の実施形態の場合、Vs−電極522が導入路125を上流側から確実に囲むよう、側壁140s1から、他の側壁140s2と導入路125との間へ連続的に形成することがり好ましい。
但し、後述する図7のように、Vs−電極522は第1仮想線C1から第2仮想線C2まで連続して延びていればよい。つまり、Vs−電極522が側壁140s1に接さずに、側壁140s1と第1仮想線C1との隙間G3にVs−電極522が介在しなくてもよい。
なお、図5のように、導入路125の端部125eよりも上流側で、Vs−電極522が連続して形成されない(Vs−電極522に切れ目522cを設ける)と、被測定ガスは切れ目522cからVs−電極522を通らずに導入路125に流れてしまうので、被測定ガスがVs−電極522に十分に流れず、測定精度が低下するので不適である。
又、図6のように、Vs−電極522が、導入路125の端部125eよりも上流側までしか形成されていないと、被測定ガスはVs−電極522の終端522eよりも下流側で、かつ導入路125の端部125eよりも上流側で、Vs−電極522を通らずに導入路125に流れてしまうので、被測定ガスがVs−電極522に十分に流れず、測定精度が低下するので不適である。なお、終端522eの下流側にVs−リード522rが電気的に接続していると、被測定ガスはVs−リード522rに接触するが、Vs−リード522rは十分な検知機能を有しないので、Vs−電極522被測定ガスに流れるとはいえず、測定精度が低下する。
一方、図7のように、Vs−電極522が側壁140s1に接していないが、第1仮想線Cに接して形成されている場合は、軸線AX方向に見て導入路125がVs−電極522からはみ出さないので、若干の被測定ガスがVs−電極522を通らずに、Vs−電極522と側壁140s1との間の隙間G3から導入路125に流れることはあるが、測定精度の低下は極めて少なく、第1の観点の本発明に含まれる。
<本発明の第2の観点の実施形態>
次に、図8、図9を参照し、本発明の第2の観点の実施形態について説明する。なお、第2の観点の実施形態は、導入路125を無くし、固体電解質体131Fが固体電解質体121Fに絶縁体147Fを介して埋め込まれて同一層をなす複合層201Fを形成し、固体電解質体131Fの表裏にIp2−電極133とIp2+電極132を対向して配置したこと以外は、図2の第1の観点の実施形態に係るガスセンサ素子10Cと同一であるので、同一部分の構成については適宜同一符号を付して説明を省略する。
図8は第2の観点の実施形態に係るガスセンサ素子10Eの軸線AXに沿う断面図、図9はVs−電極522近傍の上面図である。なお、第1空間150を形成して軸線AX方向に延びる側壁140s1に平行であってIp2−電極133の側壁140s1側の端部を通る直線を、第3仮想線C3とする。また、他の側壁140s2とIp2−電極133との間を経由し、側壁140s2に垂直であってIp2−電極133の被測定ガスの導入方向F下流側の端部を通る直線を、第4仮想線C4とする。
図8において、ガスセンサ素子10Eは、導入路125が無く、固体電解質体131Fが固体電解質体121Fに絶縁体147Fを介して面一に埋め込まれて同一層をなす複合層201Fを形成し、固体電解質体131Fの表裏にIp2−電極133とIp2+電極132を対向して配置したこと以外は、図2の第1の観点の実施形態に係るガスセンサ素子10Cと同一である。
具体的には、図9に示すように、固体電解質体121Fの所定部位が矩形にくり抜かれ、このくり抜き部分に枠状の絶縁体147Fを介して、矩形の固体電解質体131Fが埋め込まれている。また、孤立した小空間としての基準酸素室170Eは、Vs+電極123の裏側、及び固体電解質体131Fの裏側に形成されたIp2+電極132に対向する絶縁体145をくり抜いて形成されている(図8参照)。基準酸素室170E内には、セラミックス製の多孔質体が配置されている。
図8に示すように、本実施形態では、固体電解質体121Fと固体電解質体131Fとは面一ではなく、固体電解質体121Fよりも固体電解質体131Fが表裏とも積層方向に凹んでいる。このように、固体電解質体121Fと固体電解質体131Fとが面一ではない場合も固体電解質体131Fと固体電解質体121Fとが「同一層をなす」ものに含めるものとする。
なお、Vs−電極522と固体電解質体121Fを含むVsセルを符号120Eで表す。固体電解質体131Fを含むIp2セルを符号130Eで表す。
又、固体電解質体121F、131Fがそれぞれ特許請求の範囲の「第1セラミック層」、「第2セラミック層」に相当する。固体電解質体111が特許請求の範囲の「第3セラミック層」に相当する。
図9に示すように、Vs−電極522が図4の第1の観点の実施形態と同一に配置されている。又、図4の導入路125と略同一の位置に矩形のIp2−電極133が配置されている。つまり、Vs−電極522は、導入路125よりも上流側で、側壁140s1から第3仮想線C3を跨ぎ、他の側壁140s2と導入路125との間(間隔D2側)を通り、Ip2−電極133の下流側の端部133e(第4仮想線C4を通る端部)まで略1/4円弧状に連続して延び、導入路125を上流側から囲んでいる。
又、第1空間150の下流側で、固体電解質体121Fの側壁140s1側に寄った部位が矩形にくり抜かれ、このくり抜き部分に矩形枠状の絶縁体147Fが介装され、絶縁体147Fの内側に矩形の固体電解質体131Fが埋め込まれている。これにより、同一層である複合層201F中で、固体電解質体121F、131Fが絶縁体147Fにより絶縁されている。
なお、第2の観点の実施形態において、Vs−電極522は、少なくともIp2−電極133の下流側の端部133e(第4仮想線C4)まで連続して延びている必要がある。
ガスセンサ素子10Fにおいても、ガスセンサ素子10と同様、ガスセンサ素子内を第1空間150から第2空間160へ流れる酸素の濃度勾配が変化する影響を低減し、特定ガス濃度(NOx濃度)を精度よく検知できる。
特に、ガスセンサ素子10Fの場合、導入路125が無く、導入路125の位置に直接Ip2−電極133が配置されているので、Vs−電極522とIp2−電極133がより近接し、濃度勾配が変化する影響をより一層低減できる。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、第1空間150と第2空間160との間には、これら空間の仕切りとして、被測定ガスの単位時間あたりの流通量を制限する拡散律速層(多孔質体)が設けられていないが、この拡散律速層を設けてもよい。但し、上述のように拡散律速層内では酸素濃度が大きく変動して酸素濃度の検知精度が低下するため、Vs−電極522を避けて拡散律速層を設けることが必要である。具体的には、例えば、被測定ガスの導入方向Fに沿って、Ip1−電極113とVs−電極522の間に拡散律速層を設けたり、Vs−電極522とIp2−電極133の間に拡散律速層を設けることができる。
又、ガスセンサ素子は三つ以上のセラミック層を積層して構成されていればよく、セラミック層の積層数は三つに限定されない。
又、導入路や各電極の形状は限定されず、例えば、円形、矩形の他、不定形とすることができる。
又、上記実施形態では、第1セラミック層の全てを固体電解質体で形成したが、これに限られず、第1セラミック層をアルミナ等の絶縁体で形成し、一部をくり抜いて固体電解質体を埋め込む構成を採ってもよい。上記構成によれば、ジルコニアよりも価格が安いアルミナ等を主体として第1セラミック層を形成するため、製造コストのさらなる低減化を図ることができる。
又、このときに検知電極の外周縁が埋め込まれた固体電解質体の外周縁よりも0.15mm以上外側に位置する構成を採ってもよい。上記構成によれば、検知電極の印刷時にキワがにじんだとしても固体電解質体が検知電極から露出してしまうことを抑制することができる。
1 ガスセンサ
10、10F ガスセンサ素子
110 第1ポンプセル
111、121、131 固体電解質体(セラミック層)
121、121F 固体電解質体(第1セラミック層)
131、131F 固体電解質体(第2セラミック層)
111 固体電解質体(第3セラミック層)
112 第1対電極(Ip1+電極)
113 第1内側電極(Ip1−電極)
120、120F 酸素濃度検知セル
522、222、322、422、522 検知電極(Vs−電極)
123 基準電極(Vs+電極)
125 導入路
125e 導入路の被測定ガスの導入方向下流側の端部
130、130F 第2ポンプセル
132 第2対電極(Ip2+電極)
133 第2内側電極(Ip2−電極)
140s1 第1空間を形成する一方の側壁
140s2 第1空間を形成する他の側壁
C1 第1仮想線
C2 第2仮想線
C3 第3仮想線
C4 第4仮想線
147F 絶縁体
150 第1空間
160 第2空間
201F 複合層
F 被測定ガスの導入方向
AX 軸線方向
T 幅方向

Claims (6)

  1. 軸線方向に延び、三つ以上のセラミック層を積層してなるガスセンサ素子であり、
    三つ以上の前記セラミック層のうち、第1セラミック層と、第3セラミック層の層間に形成されると共に、外部から被測定ガスが導入される第1空間と、
    前記第1セラミック層と、第2セラミック層の層間に形成されると共に、前記第1空間と少なくとも一部が積層方向に重なり合う第2空間と、
    前記第1セラミック層を前記積層方向に貫く空間を形成すると共に、前記第1空間に導入された前記被測定ガスを前記第2空間に導入する1つの導入路と、
    前記第1空間内の前記被測定ガスに含まれる酸素をポンピングする第1ポンプセルであり、前記第1空間に隣接する前記第3セラミック層と、前記第3セラミック層上に設けられ、前記第1空間内に晒された第1内側電極と、該第1内側電極と対をなす第1対電極とを備える第1ポンプセルと、
    前記第1ポンプセルより前記被測定ガスの導入方向下流側に配置され、前記被測定ガス中の酸素濃度を測定する酸素濃度検知セルであり、前記第1空間に隣接する前記第1セラミック層と、前記第1セラミック層上に設けられ、前記第1空間内に晒された検知電極と、該検知電極と対をなす基準電極とを備える酸素濃度検知セルと、
    前記酸素濃度検知セルより前記被測定ガスの導入方向下流側に配置され、前記第2空間内における前記被測定ガス中の特定ガス濃度に応じた電流が流れる第2ポンプセルであり、前記第2空間に隣接する前記第2セラミック層と、前記第2セラミック層上に設けられ、前記第2空間内に晒された第2内側電極と、該第2内側電極と対をなす第2対電極とを備える第2ポンプセルと、
    を有するガスセンサ素子であって、
    前記検知電極は、前記導入路よりも前記被測定ガスの導入方向上流側にて、前記第1空間を形成して前記軸線方向に延びる側壁に平行であって前記導入路の前記側壁側の端部を通る第1仮想線から、他の側壁と前記導入路との間を経由し、前記側壁に垂直であって前記導入路の前記被測定ガスの導入方向下流側の端部を通る第2仮想線まで連続して延び、
    前記積層方向に前記導入路と前記第2内側電極とが少なくとも一部で重なることを特徴とするガスセンサ素子。
  2. 軸線方向に延び、三つ以上のセラミック層を積層してなるガスセンサ素子であり、
    三つ以上の前記セラミック層のうち、第1セラミック層内に第2セラミック層が配置されて複合層を形成し、
    第3セラミック層と、前記複合層の層間に形成されると共に、外部から被測定ガスが導入される第1空間と、
    前記第1空間内の前記被測定ガスに含まれる酸素をポンピングする第1ポンプセルであり、前記第1空間に隣接する前記第3セラミック層と、該第3セラミック層上に設けられ、前記第1空間内に晒された第1内側電極と、該第1内側電極と対をなす第1対電極とを備える第1ポンプセルと、
    前記第1ポンプセルより前記被測定ガスの導入方向下流側に配置され、前記被測定ガス中の酸素濃度を測定する酸素濃度検知セルであり、前記第1空間に隣接する前記第1セラミック層と、該第1セラミック層上に設けられ、前記第1空間内に晒された検知電極と、該検知電極と対をなす基準電極とを備える酸素濃度検知セルと、
    前記酸素濃度検知セルより前記被測定ガスの導入方向下流側に配置され、前記第1空間内における前記被測定ガス中の特定ガス濃度に応じた電流が流れる第2ポンプセルであり、前記第1空間に隣接する前記第2セラミック層と、該第2セラミック層上に設けられ、前記第1空間内に晒された第2内側電極と、該第2内側電極と対をなす第2対電極とを備える第2ポンプセルと、
    を有するガスセンサ素子であって、
    前記検知電極は、前記第2内側電極よりも前記被測定ガスの導入方向上流側で、前記第1空間を形成して前記軸線方向に延びる側壁に平行であって前記第2内側電極の前記側壁側の端部を通る第3仮想線から、他の側壁と前記第2内側電極との間を経由し、前記側壁に垂直であって前記第2内側電極の前記被測定ガスの導入方向下流側の端部を通る第4仮想線まで連続して延びることを特徴とするガスセンサ素子。
  3. 前記検知電極は、前記側壁に接していることを特徴とする請求項1又は2に記載のガスセンサ素子。
  4. 前記第1セラミック層は絶縁性の材料で形成され、
    前記検知電極は、前記第1セラミック層内に同一層に配置された固体電解質体の全面と接すると共に、前記検知電極の外周縁は前記固体電解質体の外周縁を覆うことを特徴とする請求項1乃至3に記載のガスセンサ素子。
  5. 前記検知電極の外周縁が前記固体電解質体の外周縁よりも0.15mm以上外側に位置することを特徴とする請求項4に記載のガスセンサ素子。
  6. 被測定ガス中の特定ガスを検出するガスセンサ素子と、該ガスセンサ素子を保持する主体金具と、を備えるガスセンサであって、
    前記ガスセンサ素子として、請求項1乃至5に記載のガスセンサ素子を備えるガスセンサ。
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