JPS61243355A - 電気化学的装置 - Google Patents

電気化学的装置

Info

Publication number
JPS61243355A
JPS61243355A JP60085249A JP8524985A JPS61243355A JP S61243355 A JPS61243355 A JP S61243355A JP 60085249 A JP60085249 A JP 60085249A JP 8524985 A JP8524985 A JP 8524985A JP S61243355 A JPS61243355 A JP S61243355A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
solid electrolyte
gas
electrochemical device
measured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP60085249A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0518059B2 (ja
Inventor
Hajime Nishizawa
西澤 一
Yoshihiko Mizutani
水谷 吉彦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP60085249A priority Critical patent/JPS61243355A/ja
Priority to US06/831,707 priority patent/US4645572A/en
Priority to EP86301247A priority patent/EP0194082B1/en
Priority to DE8686301247T priority patent/DE3671298D1/de
Publication of JPS61243355A publication Critical patent/JPS61243355A/ja
Publication of JPH0518059B2 publication Critical patent/JPH0518059B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、固体電解質を用いてガス濃度を検出するため
の電気化学的装置に関するものであり、特に固体電解質
と少なくとも三つの電極にて構成される電気化学的セル
を用いて、それら複数の電極のうちの一組の間において
電気化学的ポンピングを行なって、一方の電極近傍の雰
囲気を制御し、その制御された雰囲気を他の一組の電極
間における電位差として検出することにより、被測定ガ
ス中の被測定成分の濃度を測定することができる電気化
学的装置に関するものである。
(従来技術) 従来より、固体電解質を用いた電気化学的セルにて構成
される装置、例えば自動車用内燃機関の排気ガス中の酸
素濃度若しくは未燃焼ガス濃度を検出する空燃比センサ
として、酸素イオン導電性の固体電解質であるジルコニ
ア磁器と一対の多孔質電極とを用いて電気化学的セルを
構成し、該一対の電極間に流される電流による電極反応
にて電気化学的ポンピングを行なう一方、該一対の多孔
質電極の一方を、所定のガス拡散抵抗を有する細隙な空
間或いは多孔質セラミックス層等の拡散律速手段を介し
て、外部の被測定ガス存在空間に連通(露呈)せしめ、
外部の酸素濃度若しくは未燃焼ガス濃度に対応したポン
ピング電流を出力するセンサが知られている。また、こ
のような空燃比センサと同様な、電気化学的ポンピング
作用とガスの拡散律速の原理を利用した、水、水素、二
酸化炭素等の検出器(電気化学的装置)も知られている
ところで、かくの如き電気化学的セル(ポンプセル)の
一つと拡散律速手段とを含んで構成される電気化学的素
子(シングルセルタイプ)を用いて、被測定ガス中の被
測定成分(ガス)濃度によって異なるガス濃度拡散量を
測定する方法(シングルセル法)にあっては、該電気化
学的セルのポンピング作用による抵抗分極のため、ポン
ピング電流値によって、濃淡電池を構成するガス成分の
分圧に対応する起電力値のずれが生ずる問題があった。
このため、上記の如き電気化学的セルの二つを用いて、
その一方を電気化学的ポンプセルとし、その他方を電気
化学的センサセルとした構造の電気化学的素子(ダブル
セルクィプ)を用い、ガス濃度によって異なるガス濃度
拡散量を測定することによって、上記シングルセル法に
おける問題を解消したガス濃度検出法(ダブルセル法)
が考えられている。
なお、このダブルセルタイプの電気化学的素子において
、電気化学的ポンプセルは、その一対の電極間に流され
る電流による電極反応によって電気化学的ポンピング作
用を為し、これによって、所定の拡散律速手段を通じて
導かれる被測定ガスが接触せしめられる一方の電極の周
りの雰囲気を制御するものであり、また電気化学的セン
サセルは、その一対の電極にそれぞれ接触せしめられる
雰囲気(その一つは前記ポンプセルのポンピング作用に
よって制御される雰囲気である)中における濃淡電池を
構成するガス成分の分圧差に基づいて惹起される起電力
を検出するものであり、そして、この電気化学的センサ
セルの起電力が所定の値となるように、前記電気化学的
ポンプセルのポンピング電流を制御し、その制御された
ポンピング電流値によって、被測定ガス中の被測定成分
の濃度を測定するか、または、所定のポンピング電流を
流すことによって一方の電極のまわりの雰囲気をシフト
させ、そのシフトした雰囲気を電気化学的センサセルの
起電力として検出するようにしている。
(問 題 点) しかしながら、このようなダブルセルタイプの電気化学
的素子を用いたガス濃度検出法にあっても、ポンプセル
とセンサセルとを電気的に仕切る絶縁層が無い場合には
、シングルセルタイプと同様にセンサセルによる起電力
(電位差)の検出がポンプセルの抵抗分極の影響を著し
く受け、検出精度が悪くなる問題を解決できない。
一方、上記抵抗分極の影響を除去するために、ポンプセ
ルとセンサセルを電気的に絶縁した場合には、ポンプセ
ルの一方の電極(内側ポンプ極)とセンサセルの一方の
電極(検出極)とが共に接触せしめられる雰囲気中にお
ける被測定成分の濃度分布や、電極保護層の如き多孔質
セラミックス層若しくは電極自体の有する拡散抵抗によ
る濃゛度分布の発生によって、該内側ポンプ極と該検出
極との間にガス成分の分圧差が生じてしまい、これが、
測定時の誤差や過度のポンピングによるポンプセルの劣
化の原因となっているのである。
例えば、ジルコニアを固体電解質として用いた電気化学
的装置を用いて、大気中の酸素濃度を検出する場合には
、内側ポンプ極近傍の酸素分圧が検出極近傍の酸素分圧
に比べて更に低くなるため、検出極近傍の雰囲気を低酸
素分圧に保つように制御すると、内側ポンプ極近傍で大
気中の水が酸素水素に分解されて、酸素を供給するよう
になり、雰囲気が変化するため測定誤差が生ずる。また
、乾燥空気のように酸素と不活性ガスのみよりなる雰囲
気中の酸素濃度を検出する場合には、上記酸素分圧差の
ために、検出極近傍の雰囲気を低酸素分圧に保つように
制御すると、かかる内側ポンプ極近傍は極端な酸素欠乏
状態となり、このため内側ポンプ極近傍のジルコニア固
体電解質が著しい還元作用を受け、これがポンプセルに
おける固体電解質の劣化につながることとなるからであ
る。
(解決手段) ここにおいて、本発明は、かかる問題を解決するために
為されたものであって、その特徴とするところは、固体
電解質と、該固体電解質に接して設けられた、少なくと
も第一、第二および第三の電極を含む複数の電極と、被
測定ガスを被測定ガス存在空間より予め定められた拡散
抵抗の下に導き、前記第一の電極に接触せしめる拡散律
速手段とを含み、該第一の電極と第二の電極との間で電
気化学的ポンピング作用を行なわしめることにより、該
第一の電極近傍の雰囲気を制御し、その制御された雰囲
気を、該第一の電極と所定の参照ガス雰囲気に晒された
前記第三の電極との間の電位差により検出するようにし
た電気化学的装置であって、且つ前記第二の電極の接す
る固体電解質部分と前記第三の電極の接する固体電解質
部分を電気的に区画し、且つ前記第一の電極に近接して
開放部を有する高抵抗領域を、前記固体電解質中に設け
て、該第一の電極と該第三の電極との間の電位差を検出
するようにしたことにある。
すなわち、本発明にあっては、従来の如きダブルセルタ
イプの電気化学的素子とは異なり、高抵抗領域によって
第二の電極に接する固体電解質部分と第三の電極に接す
る固体電解質部分とが電気的に区画され、高抵抗領域の
開口部によって画部分が共通極である第一の電極に近接
した位置で接続されているところから、電解質溶液にお
けるルギン管と同一の原理により、主として開口部付近
の電位が検出されることから、第一の電極と第二の電極
との間のポンプ電流に基づく抵抗分極が第一の電極と第
三の電極との間の電位差に与える影響を大幅に軽減でき
る。
また、電気化学的ポンピング作用を為す一対の電極のう
ちの一方の電極、すなわち、かかる電気化学的ポンピン
グ作用にて制御される雰囲気に接触せしめられる内側ポ
ンプ極と、かかる制御される雰囲気に晒される、起電力
(電位差)を検出するための検出極とが、共通極(第一
の電極)とされており、内側ポンプ極と検出極が晒され
るそれぞれの雰囲気中における濃淡電池を構成するガス
成分の分圧差が実質的に惹起されることがなく、それ故
に過度の電気化学的ポンピング作用により測定誤差が生
ずること、あるいは第一の電極が接する固体電解質部分
が劣化せしめられることが効果的に阻止されることとな
るのである。
ところで、このような本発明に従う電気化学的装置の原
理的な構成が第1図乃至第5図に具体的に示されている
まず、第1図において、2は板状の固体電解質であり、
この固体電解質2内に、拡散抵抗手段となる所定厚さの
細隙な円形の内部空所4が設けられ、そしてこの内部空
所4が、その中心部に開口する連通孔6によって外部の
被測定ガス存在空間8に連通せしめられている。したが
って、被測定ガス存在空間8の被測定ガスは、連通孔6
を通じて内部空所4に導かれ、そしてかかる内部空所4
の厚さによって規定される予め定められた拡散抵抗の下
に、かかる内部空所4の辺縁部に導かれることとなる。
また、この連通孔6の内部空所4に対する開口部の周り
および外部の被測定ガス存在空間8に対する開口部の周
りには、それぞれ、所定幅の円環状をなす第一の電極1
0および第二の電極12が、同心円状に且つ相対向して
固体電解質2に接して設けられている。さらに、固体電
解質2の第二の電極12が設けられた側とは反対側の外
側面には、第三の電極14が設けられているのである。
そして、第二の電極12の接する固体電解質部分と第三
の電極14の接する固体電解質2部分とを仕切るように
、高抵抗領域としての絶縁層16が固体電解質2内に層
状に設けられている。この絶縁層16は、−第一の電極
10の外径よりも少し小さな直径を有する開口部18を
有しており、この開口部18が、第一の電極10に対し
て僅かな距離を隔てて近接せしめられている。
さらに、第一の電極10と第二の電極12との間には、
所定のポンプ電源20が接続されて、それら電極10.
12間に所定の極性、所定の値の直流電流がポンピング
電流として流されるようになっており、これによってそ
れら電極間で電気化学的ポンピング作用が行なわれて、
前記内部空所4に露呈せしめられた第一の電極10近傍
の雰囲気が制御せしめられるようになっている。一方、
内部空所4内の雰囲気に晒される第一の電極10と、参
照ガスとしての被測定ガスに晒される第三の電極14と
の間において、濃淡電池を構成するガス成分分圧差に基
づいて惹起される起電力(電位差)は、電圧計22にて
検出されるようになっている。従って、ここでは、固体
電解質2と第一。
第二の電極10.12にて一つの電気化学的セル(ポン
プセル)が構成され、また固体電解質2と第一、第三の
電極10.14にて他の−っの電気化学的セル(センサ
セル)が構成されることとなるのである。
そして、このような構成において、ポンプ電源22から
供給される直流電流によって第一および第二の電極10
.12間に惹起される電気化学的ポンピング作用により
、内部空所4内の第一の電極10周りの雰囲気中のガス
濃度(被測定成分濃度)が変化させられる。一方、かか
る内部空所4内に゛おける第一の電極10近傍の雰囲気
中のガス濃度の変化が、かかる第一の電極と参照ガスと
しての外部の被測定ガスに晒される第三の電極14との
間における電位差(起電力)として電圧計22によって
検出され、そしてこの電位差が所定の値となるように、
上記第一の電極10と第二の電極12との間の電気化学
的ポンピング作用が制御されることとなるのである。
また、このような状態下において、第一の電極10と第
二の電極12との間に流れるポンピング電流は、外部の
被測定ガス中のガス成分濃度に応じて変化するところか
ら、このポンピング電流を図示しない電流計等によって
検出すれば、かかる被測定ガス中のガス成分濃度を容易
に知ることができるのである。
このように、かかる第1図の如き構成にあっては、電気
化学的ポンピング作用により内部空所4内の雰囲気を制
御する内側ポンプ極と、かかる内部空所4内の制御され
た雰囲気を検出するための検出極とが、共通極として、
第一の電極10によって兼ねられているところから、電
気化学的ポンピング作用によって変化せしめられる該第
一の電極10の周りの雰囲気中のガス成分濃度が、その
まま、第三の電極14が晒される参照ガスとの間におい
て、濃淡電池の原理に基づく、電位差(起電力)として
測定されることとなる。すなわち、電気化学的ポンピン
グ作用によって変化せしめられる内部空所4内の雰囲気
と、電位差の求められる内部空所4内の雰囲気とが実質
的に同一となるのである。したがって、従来のダブルセ
ルタイプの電気化学的素子におけるような、ポンプセル
の内側ポンプ極に接する雰囲気とセンサセルの検出極に
接する雰囲気との間における濃淡電池を構成するガス成
分の分圧差について、何等顧慮する必要がなくなったの
である。
しかも、第一の電極10と第二の電極12との間の電気
化学的ポンピング作用に基づく抵抗分極の影響は、絶縁
層16がその開口部18を第一の電極]、0に近接せし
められた状態で配置せしめられ、且つ、他の部分では、
固体電解質2が第二の電極12側の固体電解質部分と第
三の電極14側の固体電解質部分に電気的に区画せしめ
られているところから、可及的に抑制されることとなる
のであり、以て第一の電極10と第三の電極14との間
における電位差の検出精度の低下も、効果的に抑制され
ることとなるのである。
また、第2図に示される本発明に従う第二の構成にあっ
ては、固体電解質2内に形成された内部空所4が充分に
大きな空間とされており、そしてこの内部空所4を外部
の被測定ガス存在空間8に連通ずる、固体電解質2に設
けられたピンホール24が、実質的に拡散律速手段を構
成するようになっている。したがって、このピンホール
24を通じて、被測定ガスは外部の被測定ガス存在空間
8から所定の拡散抵抗の下に内部空所4内に導かれ、そ
してこの内部空所4内に露呈せしめられる第一の電極1
0に接触せしめられることとなる。
また、高抵抗領域としての絶縁層16は、第一の電極1
0と同一面内に層状に設けられている。この絶縁層16
は第一の電極16の外縁に近接し、且つ第一の電極16
の外径よりも少し大きな直径の開口部18を有している
。なお、その他の部分については、上記第1図に示され
る第1の構成と同様であるため、同一の符号を付して詳
しい説明は省略する。
さらに、第3図に示される本発明に従う第3の構成にあ
っては、上記2つの場合とは異なり、拡散律速手段が多
孔質なセラミックス層26にて構成されているところに
特徴がある。すなわち、ここでは、板状の固体電解質2
の両側の面に、それぞれ第一の電極10および第二の電
極12が相対向するように接して設けられ、また第一の
電極10の周りに、所定幅の円環状の第三の電極14が
固体電解質2に接して設けられており、そして、かかる
固体電解質2上に設けられた第一の電極IOの上に、そ
れを覆うようにして、拡散律速手段としての所定厚さの
多孔質セラミックス層26が形成されているのである。
したがって、外部の被測定ガス存在空間8から、被測定
ガスは、かかる多孔質セラミックス層26内をその多孔
構造によって規定される予め定められた拡散抵抗の下に
導かれて、第一の電極10に接触せしめられることとな
るのである。
そして、かかる固体電解質2内には、それを、第一の電
極lOおよび第三の電極14の設けられた側と第二の電
極12の設けられた側とに仕切るように、且つ第二の電
極12と第三の電極14とを電気的に区画せしめ、更に
はその開口部18が第一の電極10に近接するようにし
て、絶縁層16が設けられているのである。
したがって、第一の電極10と第二の電極12との間に
おいて電気化学的ポンピング作用が行なわれる一方、そ
れによって変化せしめられる第一の電極10周りの雰囲
気は、該第一の電極10と第二の電極12に対して電気
的に区画された第三の電極14との間における電位差に
よって、検出されることとなるのである。それ故、上記
した第1図および第2図における構成の場合と同様に、
第一の電極10近傍の雰囲気がそのまま検出されること
となって、第一の電極10と第二の電極12との間の過
度の電気化学的ポンピング作用が惹起されることがない
ところから、固体電解質2が劣化するようなことが効果
的に阻止され、また、抵抗分極の影響も絶縁層14によ
って効果的に阻止されるために、第一の電極10と第三
の電極14との間における電位差も、精度良く検出する
ことができるのである。
また、第4図に示される本発明に従う第4の構成にあっ
ては、上記第3図の場合と同様に、拡散律速手段が多孔
質層で構成されているが、かかる多孔質層が固体電解質
材料にて構成されているところに大きな特徴がある。
すなわち、28は、多孔構造によって規定される予め定
められた拡散抵抗を有する拡散律速手段としての多孔質
固体電解質層であり、その両側の面に第一の電極lOお
よび第二の電極12が相対向するように設けられている
。そして、かかる多孔質固体電解質層28の第一の電極
10が設けられた側には、比較的小さな開口部18を有
する絶縁層16を介して、固体電解質2が一体的に設け
られ、更にこの固体電解質2の外側表面に第三の電極1
4が設けられているのである。そして、第一の電極10
には、絶縁層16の開口部18に対応する位置に、連通
孔30が形成され、この連通孔30と開口部18とを介
して、固体電解質2と多孔質固体電解質層28とが一体
的に結合せしめられて、第一の電極10と第三の電極1
4との間における電位差が電圧計22によって検出され
得るようになっている。
要するに、かかる第4図の構成においては、固体電解質
2と多孔質固体電解質層28とが、一体の固体電解質と
して把握され、それが絶縁層16にて第二の電極12側
の部分(28)と、第三の電極14側の部分(2)とに
電気的に区画された構造となっているとともに、かかる
絶縁層16の開口部18が第1の電極10に近接せしめ
られ、そしてその開口部18と連通孔30を通じて、第
一の電極10の内面(第二の電極12との対向面)側に
電気的に導通せしめられているのである。
更にまた、第5図に示される本発明に係る第5の構成は
、第1図に示されるものの変形例であって、そこでは、
第1の電極10が二つに分割されて(10a、10b)
、それぞれ内部空所4に露呈せしめられた状態で同一の
固体電解質2に接して設けられている。この二つの第一
の電極10a。
10bは互いに電気的に接続されて、ポンプ電源20お
よび電圧計22にそれぞれ接続せしめられている。なお
、ここでは、二つの第一の電極10a、lQbは、固体
電解質2の外にて接続されているが、勿論固体電解質2
内にて接続することも可能である。そしてまた、固体電
解質2を第二の電極12側と第三の電極14側に電気的
に区画するために、絶縁層16が該固体電解質2内に設
けられ、更にかかる絶縁層16の開口部が第一の電極の
一つのもの10bに近接して配置せしめられているので
ある。
このような構成において、電気化学的ポンピング作用は
、第一の電極10a、10bと第二の電極12との間に
おいて行なわれる一方、それら第一の電極10a、10
bと第三の電極14との間は固体電解質にて接続されて
いるところから、それら第一の電極10a、10bと、
第三の電極14との間の電位差が電圧計22によって検
出されることとなる。
そして、その際、二つの第一電極toa、i。
bのポンピング作用が行われている部位の電位が直接取
り出されることとなるため、過度のポンピング作用が行
われず、したがって固体電解質の劣化等の問題が生じる
ことはないのであり、また絶縁層16による仕切りによ
って、第一の電極10bに近接した部分以外ではポンプ
セルとセンサセルが電気的に絶縁されているため、電気
化学的ポンピング作用に基づく抵抗分極の大きな影響を
受けることなく、それら第一の電極10a、10bと第
三の電極14との間の電位差を効果的に検出することが
可能となるのである。
因みに、第6図および第7図には、それぞれ、従来のダ
ブルセルタイプの電気化学的素子および本発明に従う電
気化学的装置におけるポンピング電流:I、とポンピン
グ電圧:■2および起電力乃至は電位差:■、との関係
を示す特性曲線が表わされている。従来のダブルセルタ
イプの電気化学的素子の如く、ポンプセルとセンサセル
との間が全面的に絶縁されている場合には、第6図に示
される如く、■2対I、特性曲線の限界電流値(内側ポ
ンプ極近傍の雰囲気変化点)はV、対■2特性曲線の限
界電流値(検出極近傍の雰囲気変化点)に較べて小さな
値であり、それ故、内側ポンプ極近傍の雰囲気変化が検
出極近傍の雰囲気変化に較べて生じ易く、これによって
かかる内側ポンプ極近傍の固体電解質の劣化が惹起され
易いことを示している。
これに対して、本発明に従う電気化学的装置においては
、起電力乃至は電位差が、第二の電極12との間で電気
化学的ポンピング作用を為す第一の電極10そのものを
用いて、これと第三の電極14との間において検出され
ることとなるところから、上記の二つの限界電流値はほ
ぼ一致するようになるのであり、これによって、第一の
電極10の付近の固体電解質が過度の電気化学的ポンピ
ング作用にて劣化せしめられるのが良好に阻止されるの
である。また、第一の電極10と第三の電極14との間
で検出される電位差:■、の立ち上がり部も充分シャー
プなものであって、第一の電極10と第二の電極12と
の間の電気化学的ポンピング作用に基づく抵抗分極の影
響も充分に低減されて、検出精度の低下が抑制され得る
ことが認められるのである。
なお、かくの如き本発明において、第一、第二および第
三の電極10,12.14が設けられる固体電解質2と
しては、酸素イオン導電体であるジルコニア磁器、B 
iZ Oz  Yz O3系固溶体等の他、プロトン導
電体であるS r Ce、0.、Y b。、。503−
a、ハロゲンイオン導電体であるCaFz等が用いられ
る。そして、このような固体電解質は、一般に、板状形
状において用いられることとなるが、その他の形状であ
っても何等差支えない。
また、かかる固体電解質2は、好適には、複数の固体電
解質層を積層して、焼成することによって、一体的に結
合することにより製造されることとなる。
また、かかる固体電解質2上に形成される第一および第
二の電極1.0.12は、何れも、白金。
パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム。
オスミウムの如き白金族金属を主体とする材料から形成
される多孔質なものが好ましく、第三の電極14は第一
の電極と同一かまたは基準酸素分圧を与えるニッケル、
酸化ニッケル混合物等を用いることができるのであり、
前記固体電解質の焼成と同時にその表面上に一体的に形
成されるか、あるいは焼成後の固体電解質の表面上にス
パッタリング、メッキ、ペースト焼付等の方法を用いて
形成されることとなる。なお、これら電極の形状や大き
さは、拡散律速手段の形態等によって適宜に決定される
ものである。
また、拡散律速手段は、第一の電極10の周囲に被測定
ガスを外部の被測定ガス存在空間8より予め定められた
拡散抵抗の下に導くものであって、たとえば前記例示の
如く、所定の拡散抵抗を有する細隙な空間として内部空
所4を構成し、これを直接に、或いは連通孔6を介して
間接に、外部の被測定ガス存在空間8に連通せしめたり
、または所定の拡散抵抗を有するピンホール24を通じ
て第一・の電極10の露呈せしめられる内部空所4内に
導いたり、或いは多孔構造によって規定される所定の拡
散抵抗を有する適当なセラミックス若しくは固体電解質
材料等からなる多孔質層(26゜28)を通じて、被測
定ガスを第一の電極10の周辺に導くようにした構成が
採用されることとなる。
さらに、固体電解質2内に設けられる高抵抗領域は、一
般に、かかる固体電解質2を、第二の電極12側の部分
と第三の電極14側の部分に電気的に遮断する層状の絶
縁層によって構成されるものであるが、上記のように、
固体電解質2の第二の電極12部分と第三の電極14部
分とが電気的に区画されることとなるならば、適宜の形
態において、固体電解質2中に配置せしめることが可能
である。なお、この高抵抗領域には、完全な電気的絶縁
特性を有することが必ずしも必要とされるものではなく
、電極配置等の構造によって必要とされる絶縁性は異な
る。すなわち、第一の電極10と第二の電極12との間
の電気化学的ポンピング作用によって惹起される抵抗分
極の影響を所望の程度まで低減せしめ得るに充分な、固
体電解質よりも高い抵抗特性を有しておれば良く、一般
に、アルミナ等の絶縁性セラミックス材料や、特開昭5
9−131574号公報に開示の如き高抵抗磁器等の絶
縁材料を用いて形成されることとなる。
そして、このような固体電解質2中に形成される高抵抗
領域(16)は、第一の電極10に近接した開口部18
を有している。かかる高抵抗領域(16)の開口部18
と第一の電極10との最短距離:lは、第一の電極10
と第二の電極12との最短距離:Lの1/2以下が望ま
しく、更に好ましくは115以下とされることとなる。
例えば、このN/Lの値を1/2とすれば、ポンピング
作用により抵抗分極の影響を約1/2に低減することが
できるのである。したがって、本発明にあっては、高抵
抗領域の開口部18は、第一の電極10に対して可及的
に接近せしめられ、以て抵抗分極の影響をより小さなも
のとして、検出精度の低下を阻止することが望ましいの
である。
また、かかる高抵抗領域(16)の開口部18は、第1
図、第4図および第5図等に例示されている如く、被測
定ガス存在空間8からの被測定ガスの拡散抵抗が最も大
なる部位に位置する第一の電極10部分に近接している
ことが望ましく、これによって第一の電極lO近傍の雰
囲気中におけるガス成分分圧の最も低い部位における電
位を第三の電極12との間の電位差として取り出し、こ
れに基づいて第一の電極10と第二の電極12との間の
電気化学的ポンピング作用を制御し得るところから、か
かる第一の電極10に接する固体電解質の劣化を、より
効果的に抑制することが可能となるのである。
なお、本発明にあっては、参照ガスとして空気が有利に
用いられ、そしてこの空気を第三の電極14に接触せし
めるために、固体電解質2内に参照ガス存在空間が形成
され、そしてこの参照ガス存在空間が大気に連通せしめ
られる構造が、好適に採用されることとなる。
また、このような本発明に従う電気化学的装置を有効に
作動せしめるために、かかる固体電解質2に対して、層
状に所定のヒータ一層が積層せしめられ、かかる固体電
解質2が所定の温度に加熱せしめられ得るようにした構
成も好適に採用されることとなる。
なお、本発明には、本発明の趣旨を逸脱しない限りにお
いて、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改
良等を加えることができるものであり、本発明が、その
ような実施形態のものをも含むものであること、また言
うまでもないところである。
(実施例) 以下に、幾つかの実施例を示し、本発明を更に具体的に
明らかにするが、それらの実施例はあくまでも本発明の
理解を容易にするためのものであって、本発明の範囲を
何等限定するものではないことが理解されるべきである
まず、第8図および第9図に示される酸素センサは、板
状の固体電解質を積層して構成される積層型の電気化学
的装置であり、第3図の原理的構造を用いて、被測定ガ
ス中のガス(酸素)濃度を検出するための具体例である
そして、それらの図において、32は、ジルコニア磁器
等からなる板状の固体電解質層であり、この固体電解質
層32の上に、電気絶縁特性を有するアルミナ等からな
る絶縁層34、固体電解質層36.3B、更には電極の
リード部を絶縁するための絶縁層40が順次積層されて
、一体化されている。また、絶縁層34には、円孔42
が形成され、そしてこの円孔42よりやや直径の大なる
固体電解質層44が、かかる絶縁層34と固体電解質層
32との間に位置せしめられることによって、第9図に
示される如く、絶縁層34の円孔42の周縁部が上方に
屈曲せしめられた構造となっている。そして、これら固
体電解質Jlii32. 44゜36.38は、積層に
よって一体的な固体電解質体となっている。
また、絶縁層40の切欠孔を介して、第一の電極46と
第三の電極48とが、それぞれ固体電解質層38に接す
るように設けられており、そして第一の電極46の上に
は、所定の拡散抵抗を有する、拡散律速手段としての、
アルミナ等からなる多孔質セラミックス層50が形成さ
れている。更に、かかる絶縁層40上には、それぞれジ
ルコニアの如き適当なセラミックスから成るスペーサ部
材52および蓋部材54が積層されており、そしてこの
スペーサ部材52の切欠部によって参照ガス存在空間と
しての空気通路56が形成されて、この空気通路56に
前記第三の電極48が露呈せしめられ、参照ガスとして
の空気に接触せしめられるようになっている。なお、こ
の空気通路56は、第8図において右側の端部において
大気に連通せしめられている。
一方、固体電解質層32の前記絶縁層34が積層される
側とは反対側の面には、絶縁層58が形成され、この絶
縁層58の切欠孔を通じて固体電解質層32に接して設
けられる第二の電極60のリード部を電気的に絶縁して
いる。そして、この絶縁層58と、第二の電極60の上
に多孔質な電極保護層62が積層されている。
したがって、このような構造の電気化学的装置において
は、積層されて一体的に構成される固体電解質層32,
44,36.38からなる固体電解質体が絶縁層34に
て電気的に区画されることとなり、また、かかる絶縁層
34の円孔42の周縁部の屈曲によって、該絶縁層34
の開口部としての円孔42部分が第一の電極46により
近接位置する構造となっているのである。
そして、ポンプ電′tA64にて、第一の電極46と第
二の電極60との間に所定のポンピング電流が流される
ことにより、それら電極間において電気化学的ポンピン
グ作用が行なわれて、拡散律速手段としての多孔質セラ
ミックス層50を通じて所定の拡散抵抗の下に導かれる
第一の電極46周りの雰囲気が制御され、そして、その
制御された雰囲気が、かかる第一の電極46と参照ガス
としての空気に接触せしめられている第三の電極48と
の間において、濃淡電池の原理により生ずる起電力(電
位差)を電圧計66にて求めることにより、検出される
こととなるのである。なお、本実施例の装置において、
第一の電極46と第二の電極60との間の距離:Lは約
300μmとされ、また絶縁層34の円孔42の屈曲縁
部(開口部)と第一の電極46との間の距離:1は約6
0μmとされている。
また、第10図および第11図に示される例における電
気化学的装置は、第1図に示される原理的構成を採用す
るものであって、4つの固体電解質層68,70,72
.74並びにスペーサ部材52、M部材54の積層によ
り一体的な固体電解質体とされている一方、固体電解質
層68と70との間に、切欠開口部76を設けた絶縁層
34が介装せしめられて、該固体電解質体を第二の電極
48側の部分と第三の電極60側の部分とに電気的に区
画している。また、固体電解質層72の切欠部によって
、固体電解質層70と74との間には、外部の被測定ガ
ス存在空間に直接開口した拡散律速手段としての平坦空
間78が形成されている。
そして、この平坦空間78側の固体電解質層70および
74の面には、二つに分割された第一の電極46a、4
6bがそれぞれ設けられている。
この二つに分割された第一の電極46aと46bは外部
において電気的に接続されており、また一方の第一の電
極46bは、他方の第一の電極46aよりも平坦空間7
8の奥部に位置するように、設けられている。なお、か
かる二つの第一の電極46a、46bは、それぞれ、電
気絶縁性を有する多孔質な保護層80.82によって覆
われている。したがって、第一の電極46aおよび46
bは、それぞれ、平坦空間78内の雰囲気に対して、保
護層80および82を介して実質的に露呈せしめられる
構造となっているのである。
また、空気通路56を形成する蓋部材54の外側には、
ヒータ84を二つのセラミックス層86゜88にて挟ん
だ構造のヒータ層が、一体向に積層配置せしめられてい
る。なお、第三の電極60のリード部は、絶縁層90に
よって固体電解質層68とは電気的に絶縁され、また、
一方の第一の電極46aのリード部は絶縁層34と保護
層80から延びる延長部とによって電気的に絶縁され、
更に他の一つの第一の電極46bは保護層8Zから延び
る延長部と絶縁層92とに挟まれて電気的に絶縁されて
いる。また、94はヒータ84を発熱せしめるためのヒ
ータ電源である。
したがって、このような構造の電気化学的装置において
、電気化学的ポンピング作用は、主として、第一の電極
の一方のもの=46aと第二の電極60との間において
行なわれ、他の一つの第一の電極46bの電気化学的ポ
ンピングへの寄与は比較的小さい。そして、第一の電極
の一方のもの:46aの奥部、すなわち絶縁層34の開
口部76に近接した部分および、そして被測定ガスの拡
散抵抗の最も大なる平坦空間78の奥部に位置する他の
一つの第一の電極46bと第三の電極48との間の電位
差が、主として電圧計66にて検出されることとなる。
なお、ここでは、第一の電極46aと第二の電極60と
の間の距離:Lは、約500μmとされ、またこの第一
の電極46aとこれに近接する絶縁層34の開口部との
間の距離二lは、約10μmとされている。
さらに、ヒータ84を含むヒータ層が設けられているこ
とろから、かかるヒータ84がヒータ電源94からの給
電によって発熱せしめられることにより、この電気化学
的装置としての酸素センサは、被測定ガスの温度が低い
場合にあっても、各固体電解質層68,70,72.7
4や第一の電極46a、46b、第二の電極60および
第三の電極48を効果的に所望の作動温度に加熱せしめ
得るのである。
さらに、第12図および第13図に示される例における
電気化学的装置は、第5図の原理的構成に従うものであ
って、前例と同様に、4つの固体電解質層96.98,
100.I(12並びにスペーサ部材52.蓋部材54
の積層によって、一体向な固体電解質体を構成している
。そして、固体電解質層100と102との間に介装せ
しめられた絶縁層34によって、かかる固体電解質体が
、第二の電極60側の部分と第三の電極48側の部分と
に、電気的に区画された構造となっている。
また、この絶縁層340円形の開口部104が、二つに
分割された第一の電極の一方のもの:46bに対して近
接、配置せしめられている。すなわち、ここでは、かか
る一方の第一の電極46bと絶縁層34の開口部104
との間の距離:lが約20μmとなるよう近接せしめら
れる一方、電気化学的ポンピング作用をなす他方の第一
の電極46aと第二の電極60との間の距離:Lは、約
300μmとされているのである。
なお、本実施例においては、固体電解質層98に設けら
れた円形孔が、上下の固体電解質層96および100に
よって覆蓋されることによって、比較的大きな内部空所
106が形成されて、この内部空所に二つに分割された
第一の電極46a。
46bが露呈せしめられて設けられている。また、この
内部空所106は、拡散律速手段としてのピンホール1
08によって、外部の被測定ガス存在空間に連通せしめ
られるようになっている。また、第12図において、1
10,112,114,116.118は、それぞれの
電極のリード部を絶縁するための絶縁層である。
更にまた、第14図に示される実施例に係る電気化学的
装置は、前記第8図および第9図に示されたものの変形
例である。すなわち、ここでは、拡散律速手段としての
多孔質セラミックス層50を覆うように、適当なセラミ
ックスからなる気密層120が設けられており、またこ
の気密層120は第一の電極46よりも小さな開口部1
22を有している。そして、この開口部122が、積層
方向において第一の電極46上に位置するように、多孔
質セラミックス層50上に設けられているのである。
したがって、被測定ガスは、外部の被測定ガス存在空間
よりかかる開口部122のみを通じて多孔質セラミック
ス層50に導かれ、更に所定の拡散抵抗の下に、第一の
電極46の周りに導かれることとなるのである。このた
め、第一の電極46の周縁部は、気密層120の開口部
122に対して最も遠い位置にあるところから、かかる
周縁部の部位が最も拡散抵抗の大なる部位となるのであ
り、そしてこの第一の電極の主として周縁部と第三の電
極との間の電位差が検出されるのである。
このような構造において、第一の電極46と絶縁層34
の開口部(円孔42周縁部)との間の距離ニア!は約3
0μmとされ、また、電気化学的ポンピング作用をなす
第一の電極46と第二の電極60との間の距離:Lは約
300μmとされ、これによって、第一の電極46に接
する固体電解質部分(38)の劣化が効果的に抑制され
、また精度良く第一の電極46と第三の電極48との間
の電位差を検出することができたのである。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明は、固体電解質
を、所定の高抵抗領域によって、それに接して設けられ
た第二の電極側の部分と第三の電極側の部分とに電気的
に区画せしめ、更にかかる高抵抗領域の開口部を、電気
化学的ポンピング作用によって制御される雰囲気に晒さ
れる第一の電極に近接せしめるようにしたものであり、
これによって、電気化学的ポンピング作用をなす一方の
電極たる第一の電極の周りの雰囲気を、かかる第一の電
極そのものを用いて、それと第三の電極との間の電位差
により検出することを可能ならしめ、以て検出精度の低
下を阻止しつつ、第一の電極の周りの固体電解質の劣化
を抑制するようにしたのである。
そして、その結果、従来ポンプセルの劣化を生じ易かっ
た被測定ガス中における測定時においても固体電解質の
劣化を防止せしめ、以て電気化学的素子ないしは装置の
耐久性を効果的に改善せしめ得たのであり、特に酸素セ
ンサにおいて、被測定ガスを乾燥大気として、酸素と不
活性ガスのみを含む被測定ガス中ポンピング電流値の大
きい測定を行なうに際して、固体電解質の劣化の問題を
何等顧慮する必要がなくなったことは、本発明の優れた
利点となるものであり、そこに本発明の大きな工業的意
義が存するものである。
また、本発明に従う電気化学的装置は、所定のリーン雰
囲気またはリッチ雰囲気で運転される自動車エンジンの
排ガスセンサとして、空燃比の検出に有利に適用され得
るものであるが、なかでも第三の電極を大気のように酸
素濃度が一定の雰囲気中に露呈することにより、リーン
雰囲気からリッチ雰囲気までにわたる領域で燃焼せしめ
られた排気ガスの空燃比を連続的に、精度良く測定する
ことが可能であり、更には気体中の酸素以外の窒素、二
酸化炭素、水素等の電極反応に関与する成分の検出器あ
るいは制御器等にも適用される他、プロトン導電体を用
いた湿度センサに対しても、本発明は好適に採用される
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第5図は、それぞれ本発明の原理的構成の異
なる例を示す断面略図であり、第6図および第7図はそ
れぞれ従来のダブルセルタイプの電気化学的素子及び本
発明に従う電気化学的装置を用いた場合におけるポンピ
ング電流と起電力、ポンプ電圧との関係に係る特性曲線
の一例を示すグラフであり、第8図は本発明に従う電気
化学的装置の一例を示す分解説明図、第9図は第8図に
おけるIX−IX断面説明図であり、第10図は本発明
の他の例を示す分解説明図、第11図は第10図におけ
るXI−XI断面説明図であり、第12図は本発明の更
に異なる例を示す分解説明図、第13図は第12図にお
けるxm−xm断面説明図であり、第14図は本発明の
更に異なる他の例を示す第9図に相当する断面説明図で
ある。 2:固体電解質  4:内部空所 6:連通孔    8:被測定ガス存在空間10.46
8第一の電極 12.60:第二の電極 14.48:第三の電極 16:絶縁層    18:開口部 20:ポンプ電源  22:電圧計 24:ピンホール  26:多孔質セラミック層28:
多孔質固体電解質層  3o:連通孔32.36,38
,44,68.70,72,74.96.98,100
,102=固体電解質層34:絶縁層    42:円
孔 50:多孔質セラミック層

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)固体電解質と、該固体電解質に接して設けられた
    、少なくとも第一、第二および第三の電極を含む複数の
    電極と、被測定ガスを被測定ガス存在空間より予め定め
    られた拡散抵抗の下に導き、前記第一の電極に接触せし
    める拡散律速手段とを含み、該第一の電極と第二の電極
    との間で電気化学的ポンピング作用を行なわしめること
    により、該第一の電極近傍の雰囲気を制御し、その制御
    された雰囲気を、該第一の電極と所定の参照ガス雰囲気
    に晒された前記第三の電極との間の電位差により検出す
    るようにした電気化学的装置にして、 前記第二の電極の接する固体電解質部分と前記第三の電
    極の接する固体電解質部分を電気的に区画し、且つ前記
    第一の電極に近接して該二つの固体電解質部分を接続せ
    しめる開口部を有する高抵抗領域を、前記固体電解質中
    に設けて、該第一の電極と該第三の電極との間の電位差
    を検出するようにしたことを特徴とする電気化学的装置
  2. (2)前記第一の電極が、互いに接続された2つ以上の
    電極部分から構成される特許請求の範囲第1項記載の電
    気化学的装置。
  3. (3)前記高抵抗領域の開口部が、前記被測定ガス存在
    空間からの被測定ガスの拡散抵抗が最も大なる部位に位
    置する前記第一の電極部分に近接している特許請求の範
    囲第1項又は第2項記載の電気化学的装置。
  4. (4)前記高抵抗領域が、前記固定電解質内に層状に形
    成された電気絶縁層にて構成される特許請求の範囲第1
    項乃至第3項の何れかに記載の電気化学的装置。
  5. (5)前記第一の電極が、前記固体電解質内に形成され
    た内部空所に実質的に露呈せしめられ、且つ該内部空所
    が前記拡散律速手段を介して前記被測定ガス存在空間に
    連通せしめられている特許請求の範囲第1項乃至第4項
    の何れかに記載の電気化学的装置。
  6. (6)前記第一の電極が、前記固体電解質内に形成され
    た、前記拡散律速手段を実質的に構成する内部空所に実
    質的に露呈せしめられ、且つ該内部空所が直接に若しく
    は間接に前記被測定ガス存在空間に連通せしめられてい
    る特許請求の範囲第1項乃至第4項の何れかに記載の電
    気化学的装置。
  7. (7)前記拡散律速手段が多孔質層にて構成され、且つ
    該多孔質層が前記固体電解質上に設けられた第一の電極
    上に、該第一の電極を覆うようにして形成されている特
    許請求の範囲第1項乃至第4項の何れかに記載の電気化
    学的装置。
  8. (8)前記多孔質層が、前記固体電解質と同様な材料に
    て構成されている特許請求の範囲第7項記載の電気化学
    的装置。
  9. (9)前記第一の電極よりも小さな開口部を有する気密
    層が、積層方向において該開口部が該第一の電極上に位
    置するように、前記多孔質層上に設けられ、該気密層の
    開口部のみを通じて前記被測定ガス存在空間の被測定ガ
    スが該多孔質層に導かれ、そして前記第一の電極に接触
    せしめられるようにした特許請求の範囲第7項又は第8
    項記載の電気化学的装置。
  10. (10)前記固体電解質内に参照ガス存在空間が形成さ
    れ、該参照ガス存在空間に露呈せしめられるように、前
    記第三の電極が該固体電解質上に設けられている特許請
    求の範囲第1項乃至第9項の何れかに記載の電気化学的
    装置。
  11. (11)前記固体電解質に対して、層状に所定のヒータ
    層が積層せしめられ、該固体電解質が所定の温度に加熱
    せしめられ得るようにした特許請求の範囲第1項乃至第
    10項の何れかに記載の電気化学的装置。
JP60085249A 1985-02-23 1985-04-19 電気化学的装置 Granted JPS61243355A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60085249A JPS61243355A (ja) 1985-04-19 1985-04-19 電気化学的装置
US06/831,707 US4645572A (en) 1985-02-23 1986-02-20 Method of determining concentration of a component in gases and electrochemical device suitable for practicing the method
EP86301247A EP0194082B1 (en) 1985-02-23 1986-02-21 Method of determining concentration of a component in gases and electrochemical device suitable for practicing the method
DE8686301247T DE3671298D1 (de) 1985-02-23 1986-02-21 Verfahren zur konzentrationsbestimmung einer komponente in gasen und elektrochemische einrichtung, geeignet zur durchfuehrung des verfahrens.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60085249A JPS61243355A (ja) 1985-04-19 1985-04-19 電気化学的装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61243355A true JPS61243355A (ja) 1986-10-29
JPH0518059B2 JPH0518059B2 (ja) 1993-03-10

Family

ID=13853292

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60085249A Granted JPS61243355A (ja) 1985-02-23 1985-04-19 電気化学的装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61243355A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008170316A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサ素子、ガスセンサ及びNOxセンサ
JP2015227896A (ja) * 2013-01-08 2015-12-17 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ素子及びガスセンサ
JP2015227897A (ja) * 2013-02-26 2015-12-17 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ素子及びガスセンサ
JP2016080684A (ja) * 2014-10-21 2016-05-16 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2885336B2 (ja) 1994-04-21 1999-04-19 日本碍子株式会社 被測定ガス中のNOx濃度の測定方法及び測定装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008170316A (ja) * 2007-01-12 2008-07-24 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサ素子、ガスセンサ及びNOxセンサ
JP2015227896A (ja) * 2013-01-08 2015-12-17 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ素子及びガスセンサ
JP2015227897A (ja) * 2013-02-26 2015-12-17 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ素子及びガスセンサ
JP2016080684A (ja) * 2014-10-21 2016-05-16 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0518059B2 (ja) 1993-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0309067B1 (en) Electrochemical device
US4645572A (en) Method of determining concentration of a component in gases and electrochemical device suitable for practicing the method
JPH0473551B2 (ja)
EP0310206B1 (en) Electrochemical device
US4882033A (en) Electrochemical device
US4797194A (en) Electrochemical element
JPS6365360A (ja) ガスセンサ及びその製造法
JPS61256251A (ja) 電気化学的素子
JPH07508100A (ja) ガス混合気のガス成分及び/又はガス濃度検出用センサ装置
JPS6118857A (ja) 電気化学的セルの製造方法
EP0227257B1 (en) Electrochemical device
JPS61243355A (ja) 電気化学的装置
JPS6382355A (ja) ガスセンサ
JPH0516543B2 (ja)
JPS61194345A (ja) ガス濃度検出方法
JPS60108746A (ja) 電気化学的セル
JPH09264872A (ja) ガスセンサ
JPS6161051A (ja) 電気化学的装置
JP4019445B2 (ja) ガスセンサ
JPS60259948A (ja) 電気化学的装置
JP3509329B2 (ja) 酸素濃度検出素子
JPH0528783B2 (ja)
JPS60259949A (ja) 電気化学的素子および装置
JPH0623728B2 (ja) 電気化学的装置及びその製造法
JPS6352052A (ja) 積層型空燃比センサ

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term