JPH08142094A - 射出成形体の製造方法 - Google Patents

射出成形体の製造方法

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JPH08142094A
JPH08142094A JP6286538A JP28653894A JPH08142094A JP H08142094 A JPH08142094 A JP H08142094A JP 6286538 A JP6286538 A JP 6286538A JP 28653894 A JP28653894 A JP 28653894A JP H08142094 A JPH08142094 A JP H08142094A
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JP
Japan
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propylene
weight
copolymer
injection molded
molded product
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Application number
JP6286538A
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English (en)
Inventor
Koichi Nakayama
耕一 中山
Hideya Shinagawa
英也 品川
Shogo Okumura
正吾 奥村
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生産性を上げられる有利な条件下で、耐衝撃
性に優れたプロピレン系共重合体樹脂の射出成形体を製
造する方法の提供。 【構成】 エラストマー成分5〜60重量%のプロピレ
ン系ブロック共重合体及び/又はエチレン含量0.01
〜10重量%のプロピレン系ランダム共重合体からなる
プロピレン系共重合体樹脂99〜99.99重量%と
N,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカ
ルボキシアミド0.01〜1重量%とを配合してなる樹
脂組成物を、金型温度10〜50℃未満の条件下で射出
成形することを特徴とする、射出成形体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生産性を上げられる有
利な成形条件下で、耐衝撃性に優れたプロピレン系共重
合体樹脂の射出成形体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】汎用樹脂ポリプロピレンは、比較的安価
で、かつ、良好な成形性、耐熱性、耐溶剤性、機械的特
性、外観等を有するため、各種成形品に加工されて多方
面の分野で使用され、その需要は、生活雑貨を中心に伸
びており、近年では、その品質向上と共に自動車部品に
代表される工業部品にまで用いられる様になった。その
結果、現在では日本国内で年間200万トンに達する勢
いである。ポリプロピレンの品質向上の歴史は、プロピ
レンと他のα−オレフィンとを共重合したエラストマー
成分を含有させて耐衝撃性を向上させたブロック型共重
合体の開発に始まり、最近では、高立体規則性化による
高剛性化が実現している。自動車部品に代表される工業
部品等の耐衝撃性を必要とする用途においては、エラス
トマー成分を含有したブロック型プロピレン系共重合体
が主に使用されており、その耐衝撃性は、エラストマー
成分の含有量により調整される。しかしながら、エラス
トマー成分を高濃度に含有させることは、重合粉体性状
の悪化のみならず、剛性、耐熱性、光学特性等の品質低
下を伴うので余り効果的ではない。このため、エラスト
マー成分を高濃度に含有させる方法ではなく、別の方法
で耐衝撃性を調整、向上させる方法の出現が期待されて
いる。
【0003】本発明者らは、ポリプロピレンの結晶変態
に注目し、通常最も安定的に形成されるα晶に対して、
密度の低いβ晶を選択的に形成させることにより耐衝撃
性を調整、向上させることができないか鋭意検討した。
β晶を選択的に形成させる方法としては、例えば、特開
平5−262936号公報において、ポリプロピレンに
β晶剤として二塩基酸系ジアミド及び/又はアミノ酸系
ジアミドを添加する方法が記載されている。そして、該
公報には、プロピレンホモポリマーにN,N’−ジシク
ロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミドを
添加した樹脂組成物を金型温度50℃で射出成形するこ
とも記載されている。
【0004】射出成形の際、金型温度として比較的高温
条件を選択すると剛性に優れた成形体が得られることが
できるため、従来は金型温度を比較的高くするのが一般
的であった。しかしながら、金型温度が高いと、成形サ
イクルが長く生産性に劣るといった問題があるので、で
きるだけ金型温度は低い温度で射出成形できる様にする
のが好ましい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の欠点を解決して、生産性を上げられる有利な
成形条件下で、耐衝撃性に優れたプロピレン系共重合体
樹脂の射出成形体を製造する方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔発明の概要〕本発明者等は、上記課題を解決するため
に鋭意検討の結果、プロピレン系樹脂として特定の共重
合体を用い、かつ、これにβ晶剤としてN,N’−ジシ
クロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミド
を選択的に配合してなる樹脂組成物の場合、比較的低温
の金型を用いて射出成形しても、意外にもアイゾット衝
撃強度の良好な射出成形体が得られて、上記目的が達成
されることを見出して本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明は、エラストマー成分5〜6
0重量%のプロピレン系ブロック共重合体及び/又はエ
チレン含量0.01〜10重量%のプロピレン系ランダ
ム共重合体からなるプロピレン系共重合体樹脂99〜9
9.99重量%とN,N’−ジシクロヘキシル−2,6
−ナフタレンジカルボキシアミド0.01〜1重量%と
を配合してなる樹脂組成物を、金型温度10〜50℃の
条件下で射出成形することを特徴とする、射出成形体の
製造方法である。
【0008】〔発明の具体的説明〕プロピレン系樹脂 本発明で使用するプロピレン系樹脂は、エラストマー成
分5〜60重量%のプロピレン系ブロック共重合体及び
/又はエチレン含量0.01〜10重量%のプロピレン
系ランダム共重合体である。なかでも好適な樹脂は、エ
ラストマー成分5〜30重量%のプロピレン系ブロック
共重合体及び/又はエチレン含量0.1〜5重量%のプ
ロピレン系ランダム共重合体である。
【0009】エラストマー成分が上記範囲未満のプロピ
レン系ブロック共重合体やエチレン含量が上記範囲未満
のプロピレン系ランダム共重合体は耐衝撃性に劣り、一
方、エラストマー成分が上記範囲超過のプロピレン系ブ
ロック共重合体やエチレン含量が上記範囲超過のプロピ
レン系ランダム共重合体は本発明の効果が奏されないの
で好ましくない。
【0010】ここで、エラストマー成分はプロピレンと
他のα−オレフィンとの共重合体部分である。α−オレ
フィンとしては、例えば、エチレン、ブテン−1、ペン
テン−1、ヘキセン−1、3−メチルブテン−1、4−
メチルペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、デ
セン−1等のα−オレフィンを挙げることができる。
【0011】なお、これらプロピレン系ブロック共重合
体及びプロピレン系ランダム共重合体は、本発明の効果
を著しく損なわない範囲、例えば、15重量%以下で、
その他の不飽和単量体をブロック、ランダム又はグラフ
ト等の形式で構成成分として含有していても良い。ここ
で、他の不飽和単量体は、アクリル酸、メタクリル酸、
無水マレイン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、メタクリル酸メチル等の不飽和カルボン酸又はその
誘導体;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;
スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族不飽和単量
体;ビニルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキ
シプロピルトリメトキシシラン等のビニルシランほかが
挙げられる。これら他の不飽和単量体は、2種以上が併
用されて含まれていても良い。また、これらプロピレン
系ブロック共重合体及び/又はプロピレン系ランダム共
重合体は、2種以上を併用することもできる。
【0012】この様なプロピレン系樹脂は、通常市販の
ものから適宜選択して用いることができるが、好ましく
は、重量平均分子量が10万〜250万、メルトフロー
レート(MFR)が0.01〜60g/10分のものが
良い。また、プロピレン系ブロック共重合体の方がプロ
ピレン系ランダム共重合体より好ましい。
【0013】β晶剤 本発明で使用するβ晶剤は、N,N’−ジシクロヘキシ
ル−2,6−ナフタレンジカルボキシアミドである。こ
のβ晶剤の上記プロピレン系共重合体樹脂に対する配合
量は、0.01〜1重量%、好ましくは0.1〜0.5
重量%であり、したがって該樹脂の配合量は、99〜9
9.99重量%、好ましくは99.5〜99.9重量%
である。このβ晶剤の配合量が上記範囲未満のものでは
本発明の効果が奏されず、一方、上記範囲超過のもので
はブリードの虞がある。
【0014】上記プロピレン系共重合体樹脂及びβ晶剤
は、それらを直接、射出成形機にかける際に配合して樹
脂組成物にしながら成形しても差し支えないが、一般に
は、予め配合混練し、好ましくは造粒して樹脂組成物と
為し成形に供する。この配合に際しては、本発明の効果
を著しく損なわない限り他の任意成分を必要に応じて配
合して構わない。この様な他の任意成分としては、例え
ば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、帯電
防止剤、着色剤、導電剤、分散剤、印刷性付与剤、分子
量調整剤、架橋剤、架橋助剤、充填剤、難燃剤、難燃助
剤、発泡剤、加工助剤、中和剤、重金属不活性化剤、可
塑剤等を挙げることができる。
【0015】また、混練に用いる装置としては、通常の
溶融混練機、例えば、一軸又は二軸の押出機、バンバリ
ーミキサー、ニーダーブレンダー、ミキシングロール、
ブラベンダープラストグラフ、ラボプラストミル等が使
用でき、そのときの好適な混練温度は、180〜280
℃の範囲である。
【0016】この様にして得られる樹脂組成物は、射出
成形機にかけて目的の成形体に射出成形する。その際、
本発明においては、金型温度を10〜50℃、好ましく
は15〜40℃、特に好ましくは15〜30℃の条件下
で射出成形する必要がある。この温度範囲未満では満足
な成形ができず、一方、この温度範囲超過では本発明の
効果が奏されない。
【0017】
【実施例】以下、具体例をもって本発明をさらに説明す
る。評価方法 (1)MFR:JIS−K7210(ASTM−D12
38と同じ)に準拠し、温度230℃、荷重2.16k
gの条件で測定する。 (2)アイゾット衝撃強度:JIS−K7110に準
拠。
【0018】実施例1〜6及び比較例1〜4 A.試料の調製 表1に示すプロピレン系ブロック共重合体に、表2に示
す量のN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレ
ンジカルボキシアミドと、それら両成分の100重量部
に対してフェノール系酸化防止剤(チバガイギー社製商
品名「イルガノックス1010」)0.075重量部、
リン系熱安定剤(チバガイギー社製商品名「イルガフォ
ス168」)0.03重量部及び滑剤(日本油脂社製ス
テアリン酸カルシウム)0.075重量部を配合してヘ
ンシェルミキサーで混合して試料を作った。次いで、大
阪精機社製40mmφの押出機を用い、窒素ガスを封入
したホッパーから試料を投入し、押出温度220℃、押
出スクリュー回転数100rpmで押し出してペレット
にした。
【0019】B.射出成形 上記A項で得たペレットを日本製鋼所社製N70B・II
射出成形機を用いて可塑化シリンダ温度220℃、金型
温度20℃で物性測定用の試験片を射出成形した。射出
成形後、23℃恒温室に4〜7日間静置し、アイゾット
衝撃強度を測定した。評価結果は表2の通りである。
【0020】実施例7及び比較例5 プロピレン系ブロック共重合体の代わりに、MFR2
1.8g/10分かつエチレン含量2.3重量%のプロ
ピレン系ランダム共重合体を用いた外は実施例2及び比
較例1と同様にして評価した。評価結果は表2の通りで
ある。
【0021】比較例6及び7 プロピレン系ブロック共重合体の代わりに、MFR1
2.3g/10分のプロピレンホモポリマーを用いた外
は実施例2及び比較例1と同様にして評価した。評価結
果は表2の通りである。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、金型温度を低くして成
形サイクルを短くし生産性に優れる条件下で耐衝撃性が
向上した射出成形体が得られるといった効果が奏され
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エラストマー成分5〜60重量%のプロ
    ピレン系ブロック共重合体及び/又はエチレン含量0.
    01〜10重量%のプロピレン系ランダム共重合体から
    なるプロピレン系共重合体樹脂99〜99.99重量%
    とN,N’−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジ
    カルボキシアミド0.01〜1重量%とを配合してなる
    樹脂組成物を、金型温度10〜50℃の条件下で射出成
    形することを特徴とする、射出成形体の製造方法。
JP6286538A 1994-11-21 1994-11-21 射出成形体の製造方法 Pending JPH08142094A (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05262936A (ja) * 1992-01-24 1993-10-12 New Japan Chem Co Ltd 結晶性ポリプロピレン系樹脂組成物
JPH07137076A (ja) * 1993-11-16 1995-05-30 Tonen Chem Corp 耐熱性の改良された射出成形品
JPH07137075A (ja) * 1993-11-16 1995-05-30 Tonen Chem Corp 耐熱性の改良されたポリプロピレン樹脂射出成形品

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