JPH0814060A - エンジン - Google Patents

エンジン

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JPH0814060A
JPH0814060A JP16598794A JP16598794A JPH0814060A JP H0814060 A JPH0814060 A JP H0814060A JP 16598794 A JP16598794 A JP 16598794A JP 16598794 A JP16598794 A JP 16598794A JP H0814060 A JPH0814060 A JP H0814060A
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intake
carburetor
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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    • F02B75/00Other engines
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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一つの気化器を備えた不等間隔爆発エンジン
において、アイドリング回転域から部分負荷回転域にか
けてエンジン回転方向の後側の第2気筒内に吸入される
混合気の空燃比を適正化し、COやカーボンの発生を抑
制する。 【構成】 空気供給用のエアバイパスチューブ16の一
端が、気化器12の上流側のインテークパイプ11に連
設された接続管11Aに接続され、他端が第2気筒C2
側への分岐マニフォールド14の底部14Bに連設され
た接続管19に接続されている。エアバイパスチューブ
16の途中には、アイドリング回転域のエンジンのブー
スト圧にて閉じかつアイドリング回転域よりやや速い回
転域のエンジンのブースト圧にて開くエアカット弁17
が介設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばV型エンジンな
どの、二つの対峙バンクに各々配置されたエンジン回転
方向の前側の第1気筒と後側の第2気筒とに、一つの気
化器を介設した共通の吸気通路から分岐した分岐通路を
介して燃料混合気がそれぞれ導入されるとともに、前記
第1気筒の着火から前記第2気筒の着火までの時間間隔
が、第2気筒の着火から第1気筒の着火までの時間間隔
よりも小さく設定されたエンジンに関し、詳しくは同エ
ンジンおける燃焼の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、共通の吸気マニホールドを介
して複数の気筒に吸気を導入するV型エンジンがある
(例えば、実開平1−74326号公報参照)。このV
型エンジンは吸気マニホールドを1つにすることによ
り、エンジンの構造を簡単にしている。
【0003】一般にこの種のエンジンでは、吸気の時間
間隔(以下、単に間隔という。)が不等間隔であること
に起因して、低速アイドリング時にミスファイヤが生じ
易いという不都合がある。具体的に説明すると、図6に
示すように、クランクケ−ス1の左右の上方にシリンダ
ヘッド2、3がV字状に連結された4サイクルV型2気
筒エンジンは、シリンダ挟角が例えば90°に設定され
ており、1つのクランク軸4に1対のコンロッド5、6
を介して第1および第2のピストン7、8が連結されて
いる。9は吸気マニホ−ルドで、その吸気管9aが単一
の気化器12に連結されており、その吸気通路9dから
分岐した分岐通路9b、9cがシリンダヘッド2、3の
吸気通路2a、3aに連通している。
【0004】この4サイクルV型2気筒エンジンの動作
について説明すると、右側の第1気筒C1が爆発した
後、クランク軸4が矢印A方向に(360−90)°回転
したとき、クランクピン4aがP点まで移動して左側の
第2気筒C2が爆発する。この第2気筒C2が爆発した
後、クランク軸4が(360+90)°回転したとき、ク
ランクピン4aが再びO点まで移動して右側の第1気筒
C1が爆発する。つまりこのV型エンジンは、図7に示
すように、第1気筒C1の爆発から第2気筒C2の爆発
までの間隔θ1が、クランク軸4の回転角度にして27
0°であるのに対し、第2気筒C2の爆発から第1気筒
C1の爆発までの間隔がθ2が450°であり、したが
って間隔θ1が間隔θ2よりも小さく設定されているも
のである。なお、N1、N2、X1、X2は、それぞれ
第1および第2の気筒C1,C2の吸気弁および排気弁
(図示は省略)のリフト量を示している。
【0005】ここで、前記両気筒C1・C2は、図6の
ピストン7,8が同一のクランクピン4aに連結されて
いるため、図7の膨張、排気、吸気、圧縮の各行程が位
相のみを異にして、互いに同じになる。一方、前記間隔
θ1、θ2が互いに異なっており、そのため、第1気筒
C1の吸気が終了してから第2気筒C2の吸気が開始さ
れるまでの間隔θ3は、第2気筒C2の吸気が終了して
から第1気筒C1の吸気が開始されるまでの間隔θ4よ
りも小さくなる。なお、ここで吸排気の開始および終了
とは、弁リフトのランプ部Lを除く主揚程部の開始点、
終了点をいう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した間隔θ3が間
隔θ4よりも小さいエンジンにおいて、図6の共通の吸
気通路9dから気化器12で生成された燃料混合気が導
入される際、アイドリング回転域から部分負荷回転域
(アクセル半開回転域)にかけて、第1気筒C1の吸気
行程の後で行われる第2気筒C2における吸気は第1気
筒C1の吸気の影響を大きく受けて圧力が低く、混合気
の流入充填が悪い。つまり、気化器12に搭載された絞
り弁(図示は省略)の開度が全閉から非常に小さい状態
になっているアイドリング回転域から部分負荷回転域に
かけては、第1気筒C1の吸気がなされた後、しばらく
の間は吸気マニホ−ルド9の吸気通路9d内および分岐
通路9b、9c内が負圧になっており、そのため、第2
気筒C2が吸気行程に入るまでの図7の短い間隔θ3に
おいて前記負圧が解除されず、その影響を受けて吸気時
における第2気筒C2内の圧力が低くなり、燃焼ガスが
逆流したりして実質的に充填効率が低くなると共に、こ
の第2気筒C2内に吸入される混合気濃度は、図8に示
すCO濃度でも認められるように、空気流速低下によっ
て相対的に燃料過多状態になっている。
【0007】ここで、図6に示すように第2のピストン
8は、クランク軸4を介して第1のピストン7に連結さ
れているので、第2気筒C2の充填効率が低いにもかか
わらず、第1気筒C1の作動で回転運動を続け、単気筒
では起こり得ないような低い充填効率のまま運転が続行
されるが、アイドリング回転時にはミスファイヤ現象が
生じて回転が不安定になる。また、アイドリング回転域
から部分負荷回転域にかけて長時間運転すると、図8の
ように、第1気筒に比べてCO濃度の高い第2気筒C2
に分配される燃料過多の混合気の燃焼によって、第2気
筒では第1気筒C1に比較してCOが発生しやすく、点
火プラグにカーボンが付着(一般にかぶりと言う現象)
し、ミスファイヤが生じることがある。ただし、全負荷
回転域(アクセル全開域)では、点火プラグは自己清浄
能力を発揮するため、カーボン付着は余り問題にならな
い。
【0008】カーボン付着現象は、上記の4サイクルV
型2気筒エンジンだけでなく、4サイクル水平対向型2
気筒エンジンなどのように、2気筒間における爆発の間
隔が不等間隔であるエンジンにおいて、同様に生じ易い
傾向にある。
【0009】上記のような4サイクルV型2気筒エンジ
ンなど、2気筒間における爆発の間隔が不等間隔である
エンジンに関して、実開平1−74326号公報には、
同公報の第2図の破線の吸気弁リフト量Nで示されるよ
うに、吸排気弁のカム形状を変更することによって第2
気筒C2の吸排気タイミングのオーバラップ間隔θ9を
第1気筒C1の吸排気オーバラップ間隔θ10より小さ
くする改善案が記載されている。また、月刊誌『内燃機
関』(1976年10月号、Vol−15)の『点火プ
ラグくすぶりによる失火の解析とその防止』において、
補助電極を点火プラグに設けることによって、くすぶっ
た点火プラグの着火性能を維持するようにするこという
改善案が記載されている。
【0010】前者の吸排気タイミングのオーバラップ間
隔の減少は、例えば芝刈り機用エンジンのように全負荷
運転で使用されるものにはある程度有効であるが、バギ
ーや貨物搬送自動車などの部分負荷運転を頻繁に行う種
類の車両に用いられるエンジンでは、点火プラグのカー
ボン付着防止効果がほとんどないために、有効ではな
い。また上記オーバラップ間隔を減少しても、オーバラ
ップの状態は依然として存在することから、この影響を
受けてプラグかぶりは改善されない、一方、オーバラッ
プをなくすことが考えられるが、エンジンの出力性能が
犠牲になるので、採用できない。さらに、後者の補助電
極付き点火プラグでは、点火状態が改善されるだけであ
り、エンジンの燃焼状態を改善するための根本的な解決
策にはならない。
【0011】本発明は上記した従来技術の有する課題を
改善するためになされたもので、一つの気化器を備えた
不等間隔爆発エンジンにおいて、アイドリング回転域か
ら部分負荷回転域にかけてエンジン回転方向の後側の第
2気筒内に吸入される混合気の空燃比を適正化し、CO
やカーボンの発生を抑制することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために本発明のエンジンは、二つの対峙バンクに各々配
置されたエンジン回転方向の前側の第1気筒と後側の第
2気筒とに、一つの気化器を介設した共通の吸気通路か
ら分岐した分岐通路を介して燃料混合気がそれぞれ導入
されるとともに、前記第1気筒の爆発から前記第2気筒
の爆発までの時間間隔が、第2気筒の爆発から第1気筒
の爆発までの時間間隔よりも小さく設定されたエンジン
において、前記吸気通路の気化器上流側から前記第2気
筒側への分岐通路にわたってエアバイパス通路を設けて
いる。
【0013】請求項2記載のように、前記エアバイパス
通路に、アイドリング回転域のエンジンのブースト圧に
て閉じかつアイドリング回転域よりやや速い回転域のエ
ンジンのブースト圧にて開くエアカット弁を介設するこ
とが望ましい。
【0014】請求項3記載のように、前記エアカット弁
は、前記吸気通路の気化器下流側と接続して弁開閉用の
ブースト圧を導入するように構成してもよい。
【0015】請求項4記載のように、前記エアバイパス
通路の一端を、前記第2気筒との分岐通路に対し着脱可
能な絞りノズルを介して接続することができる。
【0016】
【作用】上記した構成を有する本発明のエンジンによれ
ば、V型エンジンのように、二つの対峙バンクに各々配
置されたエンジン回転方向の前側の第1気筒と後側の第
2気筒とに、一つの気化器を備えた共通の吸気通路から
分岐した分岐通路を介して混合気が導入されるもので、
コンパクトな構造で高出力を享受し得る。第1気筒の着
火(爆発)から第2気筒の着火(爆発)までの時間間隔
は、第2気筒の着火から第1気筒の着火までの時間間隔
よりも小さく設定されており、連続着火が可能となって
スムーズな回転で高い出力効率が得られる。
【0017】前記吸気通路の気化器上流側から前記分岐
通路の第2気筒側にかけてエアバイパス通路を設けてい
るため、例えば、第1気筒の吸気行程後にすぐに第2気
筒での吸気が開始され、第1気筒の影響を受けて第2気
筒内への空気流入量が減少することによって空燃比が適
正範囲を越えて高くなった(図8参照)としても、空気
導入用のエアバイパス通路から空気が第2気筒内に補充
される。この結果、第2気筒内の空燃比が低下し、プラ
グの燃料かぶりが防止され、COやカーボンが発生しに
くくなり、燃料消費率が向上する。したがって、第1気
筒の吸気行程の影響を受けるブースト圧の低いアイドリ
ング域からそれよりも速い部分負荷回転域において長時
間連続して運転を行っても、点火プラグのカーボン付着
が起こりにくい。
【0018】請求項2記載のエンジンでは、エアバイパ
ス通路に介設されているエアカット弁が、アイドリング
回転域で発生するブースト圧によって閉じるため、図8
のように第1気筒と第2気筒とで空燃比にほとんど差異
がないアイドリング回転域では、第2気筒内への空気の
補充が行われない。このため、アイドリング回転域にお
いても第2気筒内の混合気の空燃比が適正化される。な
お、アイドリング回転域では、気化器のスロットルバル
ブは全閉若しくはそれに近い状態になっており、気化器
下流側の分岐通路でのブースト圧はかなり高いうえに、
燃料の供給量が絞られているから、この状態で第2気筒
内にエアバイパス通路を通って空気が補充されたときに
は、第2気筒内の混合気の空燃比が大きくなる(混合気
が薄くなる)。
【0019】請求項3記載のエンジンでは、エアカット
弁のブースト圧の導入を気化器付近の吸気通路内のブー
スト圧を利用して行えるので、エアバイパス通路やこれ
に介設するエアカット弁などを気化器周辺にまとめて配
置でき、構造も簡単になり、全体的にコンパクトにな
る。
【0020】請求項4記載のエンジンでは、分岐通路の
第2気筒側に取り付けられる絞りノズルの口径をエンジ
ンに応じて変更することによって、各種のエンジンに最
適な空気の補充量を調整できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明のエンジンの実施例を図面に基
づいて説明する。
【0022】図1は実施例にかかる4サイクルV型2気
筒エンジンの主要構成部分を示す平面図、図2は図1の
主要構成部分の正面図、図3は図2のIII方向矢視図、
図4はエアカット弁を拡大して示す縦断面図、図5は本
実施例にかかるエンジンのCO濃度とアクセル開度との
関係およびブースト圧とエアカット弁の開閉との関係を
示す線図である。
【0023】図1から図5において、本実施例にかかる
エンジンは、吸気装置10を除いては第1気筒C1と第
2気筒C2の着火時間間隔を含めて従来の技術の項で説
明した4サイクル2気筒エンジン(図6)と共通してお
り、ここで重複した説明は省き、本発明のエンジンに装
備されている吸気装置10について説明する。
【0024】図1〜図3に示すように、吸気装置10は
水冷式V型2気筒エンジンの90°の挟角で向かい合っ
た二つの対峙バンクをなす第1気筒C1と第2気筒C2
のシリンダヘッド2、3間に搭載されており、上流側の
エアクリーナ(図示は省略)を介してエアを吸入する吸
気通路としてのインテークパイプ11と、インテークパ
イプ11に接続された気化器12と、気化器12の下流
側に連結されるベント管継手(かつ吸気通路)としての
インテークマニフォールド13と、このマニフォールド
13の下流端に接続され、ほぼ左右対称形状に延設さ
れ、左右端に各々シリンダヘッドとの接続用フランジ1
5A、15Bを有する分岐通路としての分岐マニフォー
ルド14とを備えている。そして、分岐マニフォールド
14の一方の接続用フランジ15Aは第1気筒C1の吸
気口に、また他方の接続用フランジ15Bは第2気筒C
2の吸気口にそれぞれ接続されている。
【0025】空気供給用のエアバイパスチューブ16の
一端が、気化器12の上流側のインテークパイプ11に
連設された接続管11Aに接続され、他端が第2気筒C
2側への分岐マニフォールド14の底部14B(図2)
に連設された接続管19に接続されている。そして、気
化器12内でエアクリーナ(図示せず)から導入された
空気と燃料とが混合された、いわゆる燃料混合気は、イ
ンテークマニフォールド13の吸気通路13Iから分岐
マニフォールド14の分岐通路14Iを経て、第1気筒
C1及び第2気筒C2に導入されるようになっている。
なお、気化器12は公知の構造で、チョーク弁やとスロ
ットルバルブなどを備えている。また、接続管19は一
種の絞りノズルを構成するもので、底部14B(図2)
に対し交換可能に取着されている。そして、この絞りノ
ズル19の口径を変更することにより、エンジンの種類
に応じて第2気筒C2への空気補充量が調節される。接
続管(絞りノズル)19の口径は、本例(エンジン排気
量:308.5cc×2)では3mmであり、接続管1
1Aや後述する接続口17H・17I(図4)などの口
径は10mm以上である。また、図1〜図3中の符号2
0はエアベント、図3中の21は冷却水ジャケットであ
る。
【0026】エアバイパスチューブ16の途中には、エ
アカット弁17が介設されている。このエアカット弁1
7には図4に示すように、三つの接続口17H・17I
・17Jが設けられている。接続口17Jはブースト圧
導入口で、気化器12(図1〜図3)下流側のインテー
クマニフォールド13にブースト圧取り出し用チューブ
18が接続され、このチューブ18の他端が接続口17
Jに接続されている。この接続口17Jは、エアカット
弁17の上部の、ダイヤフラム17Aの上方のパイロッ
ト室17Bに連通されている。ダイヤフラム17Aは、
パイロット室17Bの上端に設けられネジ17Cで調節
可能なスプリング17Dによって開放方向に付勢されて
おり、弁座17Eに下方から当接する弁体17Fと弁棒
17Gを介して連結されている。
【0027】エアバイパスチューブ16は、図1〜図3
に示すようにインテークパイプ11に一端が接続された
チューブ16Aと、分岐マニフォールド14に一端が接
続されたチューブ16Bとから構成され、チューブ16
Aの他端がエアカット弁17の下端の接続口17H(図
4)に接続され、チューブ16Bの他端がエアカット弁
17の中間部の接続口17I(図4)に接続されてい
る。従って、パイロット室17B内に開閉圧(スプリン
グ17Dの付勢力)より大きいブースト圧が導入される
と、スプリング17Dに抗してダイヤフラム17Aは上
方に変位して弁体17Fを弁座17Eに当接させてエア
通路を閉鎖する。一方、ブースト圧が開閉圧(スプリン
グ17Dの付勢力)よりも小さいときには、スプリング
17Dの付勢力が打ち勝つことによってダイヤフラム1
7Aは下方に変位して弁体17Fが弁座17Eから離れ
てエア通路が開放される。なお、ネジ17Cによって、
エンジンの使用条件に応じてエアカット弁17の開閉作
動点を変更することが可能である。本例のエアカット弁
17は、図5に示すように、アイドリング回転域のブー
スト圧、本例では負圧430mmHgより大きなブース
ト圧で閉じ、アイドリング回転域よりも高い負荷回転域
において発生する負圧430mmHgより小さなブース
ト圧で開くように設定されている。
【0028】次に、上記した構成からなる吸気装置10
を備えたV型2気筒エンジンの吸気動作について説明す
る。
【0029】図1〜図3において、インテークパイプ1
1の上流側のエアクリーナ(図示せず)より導入された
エアは、気化器12内で燃料と混合され、混合気となっ
てインテークマニフォールド13を通って分岐マニフォ
ールド14で分かれて第1気筒C1又は第2気筒C2に
導入される。本例のV型2気筒エンジンは第1気筒C1
の爆発から第2気筒C2の爆発までの時間間隔は、第2
気筒C2の爆発から第1気筒C1の爆発までの時間間隔
よりも小さく設定されているから、従来は、図8に示す
ように、第2気筒C2内に導入される混合気の空燃比
(CO濃度)が第1気筒C1よりも高くなっていたが、
アイドリング回転域を除いて、第2気筒C2内に混合気
が導入される際に、分岐マニフォールド14内部とイン
テークパイプ11内部の圧力差によって、インテークパ
イプ11内のエアがエアバイパスチューブ16を通って
分岐マニフォールド14内に吸引され、第2気筒C2内
に補充される。このときのエア補充量は接続管19によ
って調整され、結果的に、図5の示すように、第2気筒
C2内の混合気の空燃比(CO濃度)は第1気筒C1内
に導入される混合気の空燃比(CO濃度)とほぼ同じに
なる。なお、アイドリング回転域では、インテークマニ
フォールド13内のブースト圧が低下し、エアカット弁
17が閉じ、第2気筒C2内へのエア補充が行われない
が、アイドリング回転域では、従来、第1気筒C1と第
2気筒C2とにそれぞれ導入される混合気の空燃比には
ほとんど差がなかったので、アイドリング回転域からア
クセル全開回転域にわたって、図5のように第1気筒C
1と第2気筒C2の混合気の空燃比のバランスが図られ
る。
【0030】ところで、上記実施例はクランクピンが一
つのV型エンジンであるが、各気筒のピストンに一つず
つクランクピンを持ち、クランクピン挟角とシリンダ挟
角とが異なるV型エンジンや、クランクピンが一つの4
サイクル水平対向型2気筒エンジンのように、二つの気
筒における着火間隔が不等間隔であるエンジンについて
も、本発明を適用できる。また、2気筒のエンジンを複
数組組み合わせた多気筒エンジンについても各組の2つ
の気筒における着火間隔が不等間隔であるときには同様
に適用できる。さらに、4サイクルエンジン以外に、2
サイクルエンジンにもこの発明は適用できるが、2サイ
クルエンジンでは、例えば第2気筒に開口する掃気ポー
ト又は排気ポートを第1気筒の掃気ポート又は排気ポー
トに対してピストンの摺動方向に若干位置をずらせて設
ければ良い。
【0031】
【発明の効果】以上説明したことから明らかのように、
本発明のエンジンには、次のような効果がある。
【0032】(1) 一つの気化器を備えた不等間隔爆発の
2気筒あるいはその組み合わせ多気筒(2の整数倍気
筒)エンジンにおいて、一方の気筒に比べて空燃比が高
くなる気筒にエアを補充し、両方の気筒の空燃比をほぼ
等しく(図5参照)することができる。このため、両方
の気筒の燃焼状態のバランスが図られ、スムーズなエン
ジンの回転で高い出力効率が得られ、燃料消費率が向上
する。また特に部分負荷回転域での長時間運転が行なわ
れるバギーや運搬自動車などのエンジンとして使用する
場合にも点火プラグのカーボンの付着が防止されるの
で、効果的である。
【0033】(2) 請求項2記載のエンジンでは、アイド
リング回転域での空気補充をエアカット弁の閉鎖によっ
て中止するので、アイドリング回転域からアクセル全開
域にかけて2つの気筒の空燃比がバランスよく適正化さ
れる。
【0034】(3) 請求項3記載のエンジンでは、エアバ
イパス通路やこれに介設するエアカット弁などを気化器
周辺にまとめて配置でき、構造も簡単になり、全体的に
コンパクトになる。
【0035】(4) 請求項4記載のエンジンでは、エンジ
ンの排気量や種類が異なったり、使用条件が異なって
も、分岐通路の第2気筒側に取り付けられる絞りノズル
の口径をエンジンの種類に応じて変更することによっ
て、最適な空気の補充量に調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる4サイクルV型2気筒
エンジンの一部(主要構成部分)を示す平面図である。
【図2】エンジンの一部を示す図1の正面図である。
【図3】図2のIII方向矢視図である。
【図4】エアカット弁を拡大して示す縦断面図である。
【図5】本発明の実施例にかかる水冷式4サイクルV型
2気筒エンジンのCO濃度とアクセル開度との関係およ
びブースト圧とエアカット弁の開閉との関係を示す線図
である。
【図6】従来の一般的な4サイクルV型2気筒エンジン
を示す正面図である。
【図7】図6のエンジンの吸排気のタイミング線図であ
る。
【図8】図6のエンジンのCO濃度とアクセル開度との
関係を示す線図である。
【符号の説明】 10 吸気装置 12 気化器 11・13 インテークマニフォールド(吸気通路) 14 分岐マニフォールド(分岐通路) 16 エアバイパスチューブ 17 エアカット弁 19 接続管(絞りノズル) C1 第1気筒 C2 第2気筒

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二つの対峙バンクに各々配置されたエン
    ジン回転方向の前側の第1気筒と後側の第2気筒とに、
    一つの気化器を介設した共通の吸気通路から分岐した分
    岐通路を介して燃料混合気がそれぞれ導入されるととも
    に、前記第1気筒の爆発から前記第2気筒の爆発までの
    時間間隔が第2気筒の爆発から第1気筒の爆発までの時
    間間隔よりも小さく設定されたエンジンにおいて、 前記吸気通路の気化器上流側から前記第2気筒側への分
    岐通路にわたってエアバイパス通路を設けたことを特徴
    とするエンジン。
  2. 【請求項2】 前記エアバイパス通路に、アイドリング
    回転域のエンジンのブースト圧にて閉じかつアイドリン
    グ回転域よりやや速い回転域のエンジンのブースト圧に
    て開くエアカット弁を介設した請求項1記載のエンジ
    ン。
  3. 【請求項3】 前記エアカット弁は、前記吸気通路の気
    化器下流側と接続して弁開閉用のブースト圧を導入する
    ように構成した請求項2記載のエンジン。
  4. 【請求項4】 前記エアバイパス通路の一端を、前記第
    2気筒との分岐通路に対し着脱可能な絞りノズルを介し
    て接続した請求項1〜3のいずれかに記載のエンジン。
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