JPH0813992B2 - 色彩の澄明化方法 - Google Patents

色彩の澄明化方法

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JPH0813992B2 JP61237262A JP23726286A JPH0813992B2 JP H0813992 B2 JPH0813992 B2 JP H0813992B2 JP 61237262 A JP61237262 A JP 61237262A JP 23726286 A JP23726286 A JP 23726286A JP H0813992 B2 JPH0813992 B2 JP H0813992B2
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    • D06M16/00—Biochemical treatment of fibres, threads, yarns, fabrics, or fibrous goods made from such materials, e.g. enzymatic
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は色彩の澄明化方法に関する。本発明方法によ
り処理される布帛は、セルロースを基材としており、例
えば綿レーヨンの如きセルロース系の合成繊維、亜麻、
大麻、ジュート、又はラミー、又はこのような繊維の１
種又はそれ以上を含有する混合物から製造される布帛で
ある。
〔従来の技術および発明が解決しようとする問題〕
上記布帛から製造された衣類は、くりかえし使用しか
つ洗浄後しばしば帯灰色となる。この望ましくない作用
は、染色した衣類、特に薄黒色の衣類の場合には顕著で
ある。この帯灰色の外観は、機械的作用により破壊され
又は砕かれて乱れた繊維により多分引き起こされるので
あろう。完全に洗浄後、タンパク、油、でん粉およびほ
こりの如き通常の汚れが除かれた場合においても、衣類
は未だ使い古されかつけば立ってみえた。かくして、セ
ルロース系繊維を含んでなるか又はそれから成る染色布
帛用の澄明化剤であって、帯灰色の外観となった布帛を
魅力的外観に再成し、これにより実際必要とされる前に
消費者が衣類を廃棄する機会を避けることのできるよう
な澄明化剤が要求される。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
今や、驚くべきことに以下の内容が見出された。すな
わち、本発明によれば帯灰色となったセルロース系繊維
を含んで成るか又はそれから成る布帛の魅力的外観が、
もし該布帛が水性のセルラーゼ含有媒質中で処理された
場合再構成され得るという内容である。
かくして、本発明は第一の面において、セルロース系
繊維を含有するか又はそれから成る、染色した布帛用の
澄明化剤に関するものであり、この澄明化剤は活性成分
としてセルラーゼを含有する。ここで、セルラーゼとは
セルラーゼそのもの又は添加剤例えば塩、界面活性剤又
は配合される洗剤との混合物中で使用できるものと理解
されたい。また、セルラーゼは当業者に公知のいかなる
セルラーゼであってもよいものと理解されたい。幾つか
の微生物的に生産されたセルラーゼは、後記の記載から
明らかなように、好ましい。
本出願人の知り得る限りにおいて、何人もすでにこの
問題を解決していない。従って、本発明は幾つかの劣っ
た試剤が従来技術に属することに関し、特定の目的のた
めの新規な試剤の発明ではなく、この目的を充足するた
めに知られたまさしく最初に発明された試剤であり、更
に前記目的を確実に達成する試剤であり、これは後記の
記載から明らかにされるであろう。
先に説明した本発明は、着色布帛、すなわち白以外の
他の色の布帛に関する。しかし、本発明に係る試剤は、
白色布帛の乱れた繊維についても同様に有効であるが、
この作用は肉眼では殆ど見えない。と言うのは、この作
用は白以外の他の色を有する布帛に関するからである。
英国特許1,368,599号明細書より以下の内容が明らか
である。すなわち、セルラーゼが粗い布帛に対し手粗さ
が軽減剤として作用しうること。又、米国特許4,435,30
7より特定のセルラーゼ、すなわちヒューミコラインソ
レンスセルラーゼがこの目的に使用可能である。しか
し、手粗さ軽減作用および色彩澄明化作用は、前者がこ
わばった感じをもつ布帛に関し必要とされ、後者が帯灰
色の外観をもつ布帛に関し必要とされるので二つの異っ
た作用と理解すべきである。かくして、帯灰色の外観を
有する布帛についての所望の改良に関し、この改良を行
うためのいかなる指針もセルラーゼが手粗さ軽減作用を
示すという知識からは導くことができない。
最適活性pH値が一のタイプのセルラーゼから他のタイ
プのセルラーゼにわたって相当に変化するという事実か
ら、二種の異った活性測定方法が本発明に関し用いられ
る。
CMCセルラーゼ活性単位（CMCU）は、刊行物AF187/3
（pH7.0）に定義されている。ノボセルラーゼ活性単位
（NCU）は、刊行物AF187.2/1−GB（pH4.8）に定義され
ている。双方の刊行物ともノボ社（デンマーク国、ノボ
アル、2880、ハズグバエルト）より入手可能である。
本発明に係る試剤の好ましい態様によれば、セルラー
ゼはヒューミコラインソレンス（Humicolainsolens）セ
ルラーゼである。このセルラーゼは商業的に入手可能で
あり、更に洗剤を含有する洗浄液と適合するために十分
にアルカリ性の最適pHを示す。
本発明に係る試剤の好ましい態様によれば、セルラー
ゼはスポロトリクムプルベルレンタム（Sporotrichum p
ulveruletum）セルラーゼである。このセルラーゼは、
わずかに酸性の最適pHを有し、従って酸性補助処理剤を
有するわずかに酸性の水性媒質中での処理に対し十分に
適合する。
本発明に係る試剤の好ましい態様において、セルラー
ゼはフサリアムオキシスポラム（Fusariumoxysporum）
セルラーゼである。このセルラーゼは洗剤含有洗浄液と
適合するために十分にアルカリ性の最適pHを示す。
本発明に係る試剤の好ましい態様において、セルラー
ゼはトリコデルマレエセイ（Trichoderma reesei）セル
ラーゼである。このセルラーゼは商業的入手可能であ
り、更にこのセルラーゼは極かに酸性の最適pHを示し従
って、酸性補助処理剤を有する、極かに酸性の中性媒質
中での処理に十分に適している。
本発明に係る試剤の好ましい態様において、試剤は1g
の試剤当たり少なくとも5CMCセルラーゼ活性単位に相当
するセルラーゼ活性を有する。このようにして、色彩澄
明化作用を、試剤の適当な使用量で得ることができる。
本発明に係る試剤の好ましい態様によれば、この試剤
は無粉塵性の粒質物である。この製剤は安価であり、所
望により容易に洗剤に配合することができる。
本発明に係る試剤の好ましい態様によれば、試剤は錠
剤中に含まれる。この態様により、正確でかつ制御が容
易に可能な使用量が確保できる。
本発明に係る試剤の好ましい態様において、試剤は好
ましくはセルラーゼ安定剤を有する水性液体である。こ
の態様は、粉塵の危険も示さず更に水性処理媒質中で直
ちに分散する。
本発明に係る試剤の好ましい態様において、試剤は洗
剤の一部である。もしも本発明に係る試剤を、洗たくの
たび毎に同時にほんの少量使用する場合でも、布帛の帯
灰色の外観は決して現われないであろう。
本発明に係る試剤の好ましい態様において、試剤は少
なくとも40℃の温度で崩壊するか又は処理液に可溶であ
る材料の袋の中に入れられる。この態様は消費者に極め
て容易に使用量を与える。
また、本発明はその第２の態様において、色彩澄明化
を得るための布帛の処理方法を含んでなり、この方法に
おいては、本発明に係る澄明化剤を含有する水性液体中
で布帛を処理する。以下の内容は強調されねばならな
い。すなわち、この方法は洗たく方法ではない。何故な
ら布帛から除かれる乱れた繊維はほこりではなく、真正
な繊維の成分であるからである。この処理は、処理液の
移動がないソーキング、又は処理液中で布帛に同時に加
えられる撹拌又は他の動的影響を伴う処理と言うことが
できる。
本発明に係る方法の好ましい態様において、水性媒体
質のpH値および温度はセルラーゼの活性および安定性に
対し好都合であり、更に処理時間はセルロース分解作用
の少なくとも妥当な程度に対し十分である。このような
方法で、許容できる色彩澄明作用が得られる。
本発明に係る好ましい態様において、水性媒質のpH値
および温度並びに処理時間は、最大のもしくは実質的に
最大のセルロース分解作用を得る目的で選ばれる。
本発明に係る好ましい態様において、水性媒質のセル
ロース分解作用は水性媒質１当たり250CMCセルラーゼ
活性単位超である。水性媒質１当たり250CMCセルラー
ゼ活性単位未満では、通常許容可能な色彩澄明化効果を
与えない。
本発明に係る澄明化剤の有効成分として実施例中で用
いたセルラーゼ調製品は、それ自身公知の方法で微生物
学的に生産された。調製品はパイロットプラントスケー
ルで生産された。次表を参照されたい。この表は、各調
製品に対し参照番号を有するセルラーゼ調製品に対し主
なデーターを示している。より容易に同定するため、実
施例中の調製品番号を参照されたい。
本発明を次の実施例により説明する。
〔実施例〕
例 １ 二種の古い暗灰色綿のシャツを二個の同じ大きさの試
験片に切断した。２枚の半分にしたシャツを次の条件で
２回処理した。AEG−洗たく機を用いた。小冊子、LABA
T,BELLA802,AEG H245240335（AEG、ロスキルデベフ８−
10,2620アルベルトスランド、デンマーク）を参照。
使用したプログラムはNo.2（40℃）であり、水道水を
用いそして600CMCU/活性を有するセルラーゼ（調製品
番号１起源のセルラーゼ）を用いた。残りの２枚の半分
にしたシャツは全く処理しなかった。
セルラーゼで処理した半分のシャツは未処理の物より
もはるかに魅力的であった。すなわち帯灰色の外観は、
セルラーゼ処理の半分のシャツについて完全に除去され
ていた。
例 ２ 古い暗青色の綿シャツを４個の試験片に切断し、これ
らを次の条件で処理した。
ターゴトメーター洗浄試験機を用いた。ターゴトメー
ター洗浄試験機は、ジェイC.ハリスによる「洗浄力評価
および試験」（インターサイエンスパブリシャーズ社、
1954年60〜61頁）に記載されている。
試験は40℃でかつ100rpmで30分間行った。この例で用
いたセルラーゼは調製品番号１であった。セルラーゼの
使用量は、0,250,500,1000CMCU/であった。全ての場
合、溶液中でpH7を達成するため3.5g/のKH2PO4および
7.3g/のNa2HPO42H2Oを添加した。
見本をパネルテスト並びに光反射測定によりそれぞれ
比較した。反射測定は、ELREPHO2000分光光度計（バタ
カラーS.A.,ブランドバッハストラーセ10,CH−8305ディ
エトリコン）を用い460nmで行った。光反射、Ｒ％（実
線）対セルラーゼ活性（CMCU/）を第１図に示す。未
処理の見本の帯灰色調のものはより高い光反射をもたら
す。灰色の色調に対するセルラーゼの効果は第１図から
明確に示される。パネル試験は、６人から成り、各人が
外観により見本を評価する。最も魅力あるものを１の評
点を、第２番目に良いものに２の評点、第３番目に良い
ものを３の評点というようにして評価した。各見本に対
する全体の評点を、パネル試験の各人により与えられた
評点を合計することによって計算した。第１図（点線）
に示されたパネル評価の結果は、光反射に良好に合致す
る。
また、以下の図面（第２〜７図）において、実線は光
反射を表わし、点線はパネル評価を示す。
例 ３ １個の黒色の綿シャツ並びに１個の黒色の綿85％／ビ
スコース15％のシャツを、２個の同じ大きさの試験片に
切断し次いで以下の条件で12回洗たくした。
ミエレ洗たく機を用いた。この洗たく機は小冊子Ｔ−
49052に記載されている（ミエレマスキネルA/S、グラッ
ドザクレメレヴェフ15,2860、ソルベエルク、DK）。プ
ログラムは「kulortvask」40℃であり、同時に5g/の
洗剤粉末「uldvask」（ブルメラー製）を用いた。２個
の試験片の１つに対応する洗たく液に、45CMCU/の活
性を有する調製品番号１のセルラーゼを添加した。
12回処理後、セルラーゼ処理した一方のものは輝しい
色彩を有し魅力ある外観を示したが、一方未処理の方は
未だ帯灰色で、魅力のない外観であった。
３回洗たく後、色彩澄明化は明確に検知できた。更に
くり返し洗たく中でも澄明化は進展した。
例 ４ 古い暗青色の綿シャツをスワッチに切断し、これを以
下の条件で処理した。
ターゴトメーター洗浄試験機を用いた。試験は、40℃
でかつ100rpmで30分間行った。この例で用いたセルラー
ゼは、それぞれ調製品番号1,2、及び３であった。セル
ラーゼの量は0,1000,2500および5000CMCU/であった。
全ての場合に、pH値を7.1に調節するため2.6g/のトリ
ス（ヒドロキシメチル）アミノメタンおよび1.2g/の
マレイン酸を添加した。
例２に示したのようにスワッチを比較した。評価の結
果を調製品番号1,2および３にそれぞれ対応する第２
図、第３図および第４図に示す。全ての場合、パネル評
価および光反射は良好に合致する。パネル評価および光
反射に対する値を示す表を次に掲げる。
例 ５ 古い暗青色の綿シャツをスワッチに切断し、これを以
下の条件で処理した。
ターゴトメーター洗浄試験機を用いた。試験は40℃で
かつ100rpmで30分間行った。この例で用いたセルラーゼ
は、それぞれ調製品番号4,5、および６であった。セル
ラーゼ量は、番号４および５に対し0,1000,2500、およ
び5000NCU/であり、番号６に対し0,5000,7500および1
0,000NCU/であった。全ての場合に、pH値を4.8に調節
するため、0.12モル／のCH3COOHおよび0.2モル／の
NaOHを添加した。
未処理のスワッチを、パネル試験（例２で記載した）
並びに460nmにおける光反射測定により比較した。
第５図、第６図、および第７図中の水平線は未処理の
スワッチに対応する。酵素で処理しない場合はより帯灰
色の外観が発生していることが第５〜７図から明らかで
ある。
この例におけるパネル評価の一致は、すでに述べた例
４のパネル評価の一致に極めて類似していることが分か
った。
例 ６ 黄色、赤色、青色および緑色のストライプが入った綿
シャツ（使用したものであるが清潔）を同じ大きさの２
個の試験片に切断した。一方試験片は次の条件で処理し
た： ミエレW761洗たく機を用いた。小冊子「Brugsanvinsnin
g for vaskemaskine W761」（ミエレa/s、エルハヴェル
ブスジェフ2,2600グロストラップ、デンマーク）参照。
使用したプログラムは「Kort kulrtvask60℃」 であった。すなわち、約75分で１回の洗浄サイクルで、
温度は洗浄中に12゜から60℃に増加する。処理液は脱イ
オン水であり、6000CMCU/の活性を有するセルラーゼ
（調製品番号１起源のセルラーゼ）を用いた。
セルラーゼ処理小片は未処理のものよりもはるかに魅
力的であった。すなわち、帯灰色の外観はセルラーゼ処
理試験片について完全に除外されていた。
【図面の簡単な説明】
第１図〜第７図の各図は、本発明の澄明化剤についての
光反射およびパネル評価を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−108199（ＪＰ，Ａ) 特開 昭58−132098（ＪＰ，Ａ) 米国特許4435307（ＵＳ，Ａ) 英国特許1368599（ＧＢ，Ａ)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】色彩の澄明化方法であって、きれいに着色
    しているが色あせたセルロース繊維布帛をセルラーゼの
    水性溶液を用い少なくとも30分間処理することを含んで
    なり、該セルラーゼ濃度が１当たり250CMC単位を超え
    ておりそして該水性溶液のpHがセルラーゼに対し高い活
    性を促すレベルである、前記方法。
  2. 【請求項２】更にセルラーゼの最適pHで処理することを
    含んでなる、特許請求の範囲第１項記載の方法。
  3. 【請求項３】更に40−75℃の範囲内の溶液温度で30−90
    分間処理することを含んでなる、特許請求の範囲第１項
    記載の方法。
  4. 【請求項４】セルラーゼが、ヒューミコラ インソレン
    ス（Humico insolens）セルラーゼである、特許請求の
    範囲第１項記載の方法。
  5. 【請求項５】セルラーゼが、スポロトリクム プルベル
    レンタム（Sporotrichum pulveruletum）セルラーゼで
    ある、特許請求の範囲第１項記載の方法。
  6. 【請求項６】セルラーゼが、フサリアム オキシスポラ
    ム（Fusarium oxysporum）セルラーゼである、特許請求
    の範囲第１項記載の方法。
  7. 【請求項７】セルラーゼが、トリコデル レエセイ（Tr
    ichoderma reesei）セルラーゼである、特許請求の範囲
    第１項記載の方法。
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