JP2007231506A - インジゴ染色デニム布上にストーンウォッシュ外観を作り出すための酵素組成物と方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】デニム布及び/又は衣類の糊抜き及び酵素的処理の間、青色の再沈着がそのデニムの表面にしばしば発生する。本発明は、ストーンウォッシュ工程の前、間又は後に、添加プロテアーゼを含有することを要求する、再沈着又は染め戻り阻止のための組成物と方法に関する。本発明は、再沈着性又は染め戻りセルラーゼを使用するとき、青色染料の再沈着を減少させ、そしてこれ故そのストーンウォッシュ工程を改善して、そのストーンウォッシュ工程において石だけ又は非再沈着性セルラーゼを使用するときの外観に近似した外観を付与する。
【選択図】なし
Description
本出願は、1992年6月12日に出願されたUSSN 07/897,721の一部継続である1993年6月11日に出願されたUSSN 08/075,657の一部継続である。
本出願人らは、再沈着セルラーゼ組成物と天然の生物により生産された再沈着セルラーゼ調製物中に自然に存在する量より過剰にある添加プロテアーゼを含んで成る再沈着又は染め戻り阻害組成物の有効量による綿インジゴ染色デニムの処理が、そのインジゴ染色デニムの表面への色の濃淡における変化を導入するための方法として再沈着セルラーゼ単独を上廻る改善であることを発見した。このような組成物による処理の結果は、白色と青色の糸の間のコントラストにおける改良であり、(軽石により達成されるものにより近い)より完全な染料除去を達成する。このコントラストにおける改良は、染料の再沈着における減少のためであり、より明確な摩耗点をもたらし、そして白色と青色のセーンの間により大きなコントラストを示し、優れたストーンウォッシュ・ルックを与える。表面活性化学界面活性剤の小パーセントを場合により、本明細書中に記載する組成物又は方法に添加することができる。表面活性剤が添加される場合、それは、洗浄液中のセルラーゼとプロテアーゼと共によるか又はタンパク質分解効果を強化するための処理後の濯ぎとしてのプロテアーゼと共によるかのいずれかにおいて、添加されることができる。
再沈着セルラーゼによるセルラーゼ処理の間の有効量の添加プロテアーゼの添加と共にストーンウォッシュされるデニムは、染め戻りのレベルにおける劇的な減少並びに白色と青色の糸の間のコントラストにおける目に見える増加、すなわちより完全なストーンウォッシュ効果を示す。
実施例1
50ポンドのUnimac染色/洗浄機を使用した。約10ポンド(〜3.8kg)の糊抜きテスト・デニム衣類をこの機械内に入れた。この機械に10ガロン(38L)の熱水を満たし、そして131°F(55℃)にもっていった。液化は、10:1(kg衣類:リッター液)であった。液を、44グラムのクエン酸、1水和物、と100グラムの2塩基性リン酸ナトリウムによりpH〜4.9に緩衝した。
本テストは実施例1に実質的に近似する。但し、同一のタイプと量の再沈着性セルラーゼを使用したが異なる量の同一の添加プロテアーゼを使用した。これは、添加プロテアーゼについて約0.5ml製品/L洗浄液(33ppm全タンパク質)であった。これは、全タンパク質に基づき約1:0.5の投与量化をもたらした。全ての他の工程パラメーターは同一であった。
再沈着性セルラーゼ処理は実施例1におけるものと同じであった。但し、添加プロテアーゼを用いなかった。浴を落とし、そして実施例1に記載したように標準的な濯ぎサイクルを開始した。但し:1リッターの濯ぎ液当り1mlのGC899プロテアーゼを濯ぎ番号1の始めに添加した。全部で100mlの添加プロテアーゼ製品を使用した(65ppm全タンパク質)。他の全ての条件は同一であった。
実施例1中に記載されたセルラーゼ洗浄プロトコールを使用して、以下の添加プロテアーゼ製品を、0.5mlの製品/L洗浄液の、再沈着性セルラーザ酵素(62.5ppm全タンパク質) INDIAGER44L(Genencor International,Inc.から商業的に入手可能なトリコデルマ(Trichoderma)セルラーゼ組成物)と一緒に、テストした:
1.MULTIFECTTM P64(Genencor International,Inc.から商業的に入手可能であり、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)から得られるバクテリア・プロテアーゼ)、約5gの製品/L洗浄液(71ppm全タンパク質)において投与して、全タンパク質に基づいて約1:1の投与量比を作り出した;
2.MULTIFECTTM P53(Genencor International,Inc.から商業的に入手可能であり、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)から得られるバクテリア・プロテアーゼ)、約5gの製品/L洗浄液(81ppm全タンパク質)において投与して、全タンパク質に基づいて約1:1.5の投与量比を作り出した;
3.MULTIFECTTM P41(Genencor International,Inc.から商業的に入手可能であり、アスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)から得られるバクテリア・プロテアーゼ)、約5gの製品/L洗浄液(172ppm全タンパク質)において投与して、全タンパク質に基づいて約1:2.75の投与量比を作り出した;
4.(Genencor International,Inc.から入手可能な)サブチリシンGC399、約2.5gの製品/L洗浄液(238ppm全タンパク質)において投与して、全タンパク質に基づいて約1:4の投与量比を作り出した。
再沈着の程度の減少における添加プロテアーゼ製品の各種配合成分に対しての添加プロテアーゼそれ自体の効果を立証するために一連のセルラーゼのウォッシュを行った。プロテアーゼ・タンパク質以外の酵素製品配合物成分を全く含まないGC899プロテアーゼ・タンパク質を使用した。同一セルラーゼ洗浄手順を実施例1中に記載したように使用した。
1.バッファー対照(プロテアーゼもセルラーゼも不使用)
2.再沈着性セルラーゼ対照=0.5mlの製品/L洗浄液(62.5ppm全タンパク質)投与量の、INDIAGER44L(Genencor International,Inc.から商業的に入手可能なトリコデルマ(Trichoderma)セルラーゼ組成物)。
3.非再沈着性セルラーゼ対照=2.5mlの製品/L洗浄液(100ppm全タンパク質)投与量の、DENIMAXTML(Novo Nordiskから商業的に入手可能であり、そしてフミコーラ(Humicola)、非病原性カビから誘導されたエンドグルカナーゼ)。これは、製造者の推奨投与量であった。
4.添加プロテアーゼ処理=0.5mlの製品/L洗浄液(62.5ppm全タンパク質)投与量の、INDIAGER44L(Genencor International,Inc.から商業的に入手可能なトリコデルマ(Trichoderma)セルラーゼ組成物)プラス約0.18mlのGC899プロテアーゼ・タンパク質/L洗浄液(25ppm全タンパク質)。これは、全タンパク質に基づき約1:0.4の投与量化をもたらした。
再沈着性セルラーゼとは別々に添加されるか、又は再沈着阻止組成物として添加されるかのいずれかの界面活性剤との組合せにおける添加プロテアーゼの使用を、以下の処理において示す。再び、実施例1に記載したものと同じセルラーゼ洗浄プロトコールを全ケースについて使用した。
2.再沈着性セルラーゼ対照=0.5mlの製品/L洗浄液(100ppm全タンパク質)投与量の、再沈着性セルラーゼ、CELLUSOFTTML(Novo Nordiskから商業的に入手可能な、トリコデルマ(Trichoderma)セルラーゼ組成物)、プラス0.25mlの製品/L洗浄液(250ppm)(100ppm全タンパク質)投与量の、非イオン性界面活性剤、TRITONRX−100(Union Carbide Chemicals and Plastics Co.,Inc.から商業的に入手可能なオクチルフェノキシポリエトキシエタノール非イオン性界面活性剤)。
3.添加プロテアーゼ/界面活性剤処理=0.5mlの製品/L洗浄液(100ppm全タンパク質)投与量の、再沈着性セルラーゼ、CELLUSOFTTML(Novo Nordiskから商業的に入手可能なトリコデルマ(Trichoderma)セルラーゼ組成物)、プラス0.25mlの製品/L洗浄液(250ppm) 投与量の、非イオン性界面活性剤、TRITONRX−100(Union Carbideから商業的に入手可能なオクチルフェノキシポリエトキシエタノール非イオン性界面活性剤)、プラス約0.2mlのGC899プロテアーゼ・タンパク質/L洗浄液(40ppm全タンパク質)。これは、全タンパク質に基づき約1:0.4の投与量比をもたらした。
4.非再沈着性セルラーゼ対照=2.5mlの製品/L洗浄液(100ppm全タンパク質)投与量のDENIMAXTML(Novo Nordiskから商業的に入手可能であり、そしてフミコーラ(Humicola)、非病原性カビから得られるエンドグルカナーゼ)。
5.染戻り阻止組成物ブレンド=(Genencor International,Inc.からの)再沈着性トリコデルマ(Trichoderma)セルラーゼ、サブチリシン・プロテアーゼ(Genencor International,Inc.からのGC399)及び非イオン性界面活性剤(Union Carbideから商業的に入手可能なTRITONRX−120、オクチルフェノキシポリエトキシエタノール非イオン性界面活性剤)を含んで成るブレンドを、2gのブレンド/L洗浄液において投与した。これは、先に定義したようにセルラーゼ対プロテアーゼ約1:0.4比のタンパク質であった。このブレンド製品の投与量は、セルラーゼ製品からの60ppm全タンパク質、プロテアーゼ製品からの24ppm全タンパク質、120ppmの界面活性剤をもたらした。このブレンドは、セルラーゼからの3%全タンパク質、プロテアーゼからの1.2%全タンパク質、及び6%の界面活性剤から調製された。
本テストを実施例1に実質的に同じやり方で行った。但し、プロテアーゼと再沈着性セルラーゼを洗浄サイクルにおける添加に先立って一緒に混合する。混合物、INDIAGE 44LとプロテアーゼGC899を、全タンパク質に基づき約10:1の比で調製した。本実施例においては、その量は、約111ppm全タンパク質である。一旦、洗浄液のpHを確立すれば、再沈着セルラーゼとプロテアーゼ混合物を約1.0mlの混合物/L洗浄液の濃度において添加した。他の加工パラメーターの全ては、実施例1と同じであった。但し、異なるロットのデニムを、本実施例と以下の実施例8において使用した。
同一の再沈着性セルラーゼとプロテアーゼとの混合物を使用して、実施例7と同様のやり方でテストを行った。但し、セルラーゼ対プロテアーゼの比を変更し、そして追加の加熱工程を包含させた。
Claims (21)
- インジゴ染色デニムの表面に、色の濃淡において変化を持つ局在領域、及びそのデニムの青色繊維と白色繊維の間の高いコントラストを、導入するための方法であって、
前記方法は、
セルラーゼが、セルラーゼおよびアミラーゼを含む酵素調整物ではないという条件のもとで、
前記デニムを
a.色の濃淡において変化を作り出すために十分な有効量の再沈着性セルラーゼ;及び
b.染め戻りを減少させ、かつ、いずれかのオーダーにおいて青色繊維と白色繊維の間のコントラストを増加させるために十分な有効量の添加プロテアーゼ
と、同時に接触させることを含む
ことを特徴とする方法であり、
前記プロテアーゼ又は前記セルラーゼの特定成分を過剰発現し又は特定の成分について欠失している株を作出することを特徴とする、方法。 - インジゴ染色デニムの表面に、色の濃淡において変化を持つ局在領域、及びそのデニムの青色繊維と白色繊維の間の高いコントラストを、導入するための方法であって、
前記方法は、
セルラーゼが、セルラーゼおよびアミラーゼを含む酵素調整物ではないという条件のもとで、
前記デニムを
a.色の濃淡において変化を作り出すために十分な有効量の再沈着性セルラーゼ;及び
b.染め戻りを減少させ、かつ、いずれかのオーダーにおいて青色繊維と白色繊維の間のコントラストを増加させるために十分な有効量の添加プロテアーゼ
と、同時に接触させることを含む
ことを特徴とする方法であり、
変更された特性、例えば酵素活性又は特異性をもつプロテアーゼ又はセルラーゼ酵素を作出することを特徴とする、方法。 - 有効量のセルラーゼとプロテアーゼが、5ppmの全再沈着性セルラーゼ・タンパク質:1,000ppm全添加プロテアーゼ・タンパク質から、1,000ppm全再沈着性セルラーゼ・タンパク質:1ppm全添加プロテアーゼ・タンパク質までの比であることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
- 前記添加プロテアーゼが、セリン又はメタロ・プロテアーゼであることを特徴とする、請求項1〜3に記載の方法。
- プロテアーゼが、バチルス(Bacillus)又はアスペルギルス(Aspergillus)由来であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかの項に記載の方法。
- 再沈着したインジゴ染料の除去をさらに増加させるのに十分な量における界面活性剤の添加をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかの項に記載の方法。
- 再沈着性セルラーゼが、トリコデルマ(Trichoderma)由来であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかの項に記載の方法。
- デニムを軽石と接触させることをさらに含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかの項に記載の方法。
- 前記セリン・プロテアーゼが、サブチリシンであることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
- 前記再沈着性セルラーゼと前記プロテアーゼを一緒に混合し、そして1時間〜14日間、30℃〜60℃のレンジの温度においてインキュベートすることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
- セルラーゼが、インジゴ染色デニムの表面に、色の濃淡において変化をもつ局在領域及びそのデニムの青色と白色の繊維の間の高いコントラストを導入するために使用されるとき、染め戻りを減少させる再沈着性セルラーゼおよびプロテアーゼの使用。
- セルラーゼとプロテアーゼが、5ppmの全再沈着性セルラーゼ・タンパク質:1,000ppm全添加プロテアーゼ・タンパク質から、1,000ppm全再沈着性セルラーゼ・タンパク質:1ppm全添加プロテアーゼ・タンパク質までの比において使用されることを特徴とする、請求項11に記載の使用。
- プロテアーゼが、セリン又はメタロ・プロテアーゼであることを特徴とする、請求項11または12に記載の使用
- プロテアーゼが、バチルス(Bacillus)又はアスペルギルス(Aspergillus)由来である、請求項11〜13のいずれかの項に記載の使用。
- 再沈着したインジゴ染料の除去をさらに増加させるのに十分な量で界面活性剤とデニムを接触させることをさらに含むことを特徴とする、請求項11〜14のいずれかの項に記載の使用。
- 再沈着性セルラーゼが、トリコデルマ(Trichoderma)由来であることを特徴とする、請求項11〜15のいずれかの項に記載の使用。
- プロテアーゼ又はセルラーゼの特定成分を過剰発現し又は特定の成分について欠失している株を作出することを特徴とする、請求項11〜16のいずれかの項に記載の使用。
- 変更された特性、例えば酵素活性又は特異性をもつプロテアーゼ又はセルラーゼ酵素を作出することを特徴とする、請求項11〜17のいずれかの項に記載の使用。
- デニムを軽石と接触させることをさらに含むことを特徴とする、請求項11〜18のいずれかの項に記載の使用。
- 前記セリン・プロテアーゼが、サブチリシンであることを特徴とする、請求項13に記載の使用。
- 前記再沈着性セルラーゼと前記プロテアーゼを一緒に混合し、そして1時間〜14日間、30℃〜60℃のレンジの温度においてインキュベートすることを特徴とする、請求項11〜20のいずれかの項に記載の使用。
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