JP2002510756A - ペクチン分解酵素によるデニム織物の処理 - Google Patents

ペクチン分解酵素によるデニム織物の処理

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Abstract

(57)【要約】 染色されたデニム織物または衣服の表面に、色密度のむらのある局部的な領域を導入する方法であって、その方法が織物または衣服と、好ましくはペクチンリアーゼ(EC4.2.2.10)、ガラクタナーゼ(EC3.2.1.89)、アラビナナーゼ(EC3.2.1.99)、ペクチンエステラーゼ(EC3.1.1.11)、マンナナーゼ(EC3.2.1.78)、ポリガラクツロナーゼ(EC3.2.1.15)、およびペクチン酸リアーゼ(EC4.2.2.2)からなる群から選択された有効量のペクチン分解酵素を含む水性組成物とを、水性組成物のpHが3と11の間、温度90℃以下で接触させることを含む方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、ペクチン分解酵素によるデニム織物の処理方法、より具体的にはデ
ニム織物または衣服の表面に酵素によりストーンウォッシュ仕上を導入する方法
、デニムの従来の酵素によるストーンウォッシュ加工を改良する方法、および従
来の仕上工程の間にペクチン分解酵素を用いてデニム織物から裏側に染みついた
染料を除去する方法に関する。
【0002】 (発明の背景) デニム織物の人気は、あらゆる年代層の消費者の間で世界中の多くの国々にお
ける売上によりよく記録が採られている。 デニムのほとんどは綿布である。デニムの従来の染料は独特の青色を有するイ
ンジゴ染料であり、インジゴで染色したデニム布は、普通に摩耗し、引き裂かれ
たときデニムに青色の上に白色の外観を与える、染めらされた糸が白い糸に変わ
る好ましい特性を有する。
【0003】 デニムの人気のファッションは、ストーンウォッシュ加工または着古した外観
である。デニムジーンズまたはその他の衣服をストーンウォッシュ加工すること
は昔からよく知られており(American Association of
Textile Chemists and Colorists:「Gar
ment Wet Processing Technical Manual
」,North Carolina,U.S.A(1994))、それは製品を
小売店で販売する前に老化過程を加速させるために初めから研磨用の石による洗
濯を用いることによる、後にはこれらの洗浄技術に塩素漂白を導入することによ
る、またこの数年においてはセルロース分解酵素を単独または摩耗用の石と併用
すること(国際出願第90/02790号)によるものである。
【0004】 しかしながら、多くのセルラーゼは不溶性のセルロースに対する活性を有し、
当該セルロース織物の強度を低下させる結果となる可能性がある。したがって、
本発明の目的は、「ストーンウォッシュ加工」の外観、「着古した」外観、また
は色密度の局部的むらをもつ織物または衣服を提供することによる当業界で知ら
れている任意の他の流行の外観を備えた織物または衣類を製造するための酵素法
を創出することであって、用いられた酵素は不溶性セルロースに対して活性がな
いか、またはわずかなきわめて低い活性を有する。
【0005】 (発明の概要) 染色されたデニム織物または衣服をペクチン分解活性を有する酵素による酵素
処理にかけることができ、それにより織物または衣服のストーンウォッシュ加工
の外観、または従来の酵素(セルロース分解)によるストーンウォッシュ工程を
改良することができ、あるいは従来のデニム仕上工程に適用した場合、織物また
は衣服から裏側に染みついた染料を除去することができることが分かった。
【0006】 したがって第一の態様において、本発明は染色されたデニム織物または衣服の
表面に、色密度のむらの局部的領域を導入する方法に関し、その方法は織物また
は衣服を有効量のペクチン分解酵素を含む水性組成物と接触させることを含む。
ペクチン分解酵素は、好ましくはペクチン酸リアーゼ、ペクチンリアーゼ、およ
びポリガラクツロナーゼからなる群から選択される。
【0007】 第二の態様において、本発明は染色されたデニム織物または衣服の改良された
酵素によるストーンウォッシュ加工の方法を提供し、その方法は織物または衣服
を、織物または衣服の酵素による摩耗を起こすのに有効な量のセルロース分解酵
素およびペクチン分解酵素を含む水性組成物と接触させることを含む。 さらに進んだ態様において、本発明はまた仕上加工の間に織物または衣服から
裏側に染みついた染料を除去する方法を提供し、その方法は有効量のペクチン分
解酵素を含む水性組成物で衣服を処理することを含む。
【0008】 (発明の詳細な説明) 織物: 本発明はデニム織物(fabric)または衣服、すなわちセルロース繊維か
ら作られたデニム織物、特に綿の処理に関する。 綿繊維は単一生体細胞である。細胞構造の層は、外側からジンシード、角皮、
一次壁、二次壁、および内腔がある。これらの層は構造的および化学的に異なっ
ている。第一および第二壁は異なる結晶化度ならびに異なる分子鎖配向を有する
。ろう、タンパク質、およびペクチンから構成される角皮は、繊維重量の2.5
%を占め、非晶質である。一次壁は繊維重量の2.5%を占め、結晶化度が30
%で、セルロースから構成される。二次壁は繊維重量の91.5%を占め、結晶
化度が70%で、セルロースから構成される。内腔は原形質の残分から構成され
る。ろう状物質は主に原料綿の非吸収特性に対応していることが知られている。
またペクチンは、ペクチン中のカルボキシル基の85%がメチル化されているた
め影響があるかも知れない(Textile Chemists and Co
lorists,1997,Vol.29,No.8,p.71〜76中のLi
,Y.およびHarden,I.R.の論文)。この文脈において用語「ペクチ
ン」は、ペクチン酸エステル、ポリガラクツロン酸、および高度または低度にエ
ステル化されている可能性のあるペクチンを指す。
【0009】 好ましくは、デニムの糸、織物、または衣服の染色はリング染色である。本発
明の好ましい実施形態は、インジゴなどの建染染料、またはチオインジゴなどの
インジゴと同系の染料、またはイオウ染料、または直接染料、または反応性染料
、またはナフトールによる糸のリング染色である。また、糸を2種類以上の染料
、例えば始めにイオウ染料、次に建染染料、またはその逆で染めてもよい。イン
ジゴは、インジゴ植物原料、合成、またはGenencor Internat
ionalから入手可能の生合成インジゴから誘導することができる。経糸は、
当業界で既知の方法により、一般には糸は当該染料(例えば還元された(ロイコ
)形態のインジゴ)を含有する染料浴中に繰返し浸漬する連続工程を用いて染色
することができる。各浸漬に続いてインジゴを、酸素に糸を曝すことにより酸化
する(スカイングとして知られる工程)。別法では、インジゴを当業界で既知の
他の酸化剤により酸化してもよい。
【0010】 染色は下記の方法で行なうことができる。すなわち、初めに乾燥した経糸を、
一般に湿潤剤、キレート剤、および水酸化ナトリウムを含有する湿潤用混合物に
より予め湿潤させる。 次いで経糸を染料浴に5〜60秒間浸漬し、搾り、大気中で1〜3分間酸化す
る。処理は、当業界で知られている4回浸漬、8回浸漬、または他の処理回数と
して実施することができる。従来どおり染料浴は水、インジゴ染料、水酸化ナト
リウム、および任意選択でハイドロサルファイトまたは他のキレートもしくは湿
潤剤を含む。
【0011】 染色操作の後、任意選択で染色された糸は製織前に糊付けされる。 本発明の方法に用いられるペクチン分解酵素の有効量は、ペクチナーゼの純度
および比活性、接触時間、pH、水性のプロセス媒体の温度、研磨剤(浮石(p
umice)、パーライト(perlite)、けいそう土(diatomac
eous earth)、ECOの球)の存在、および織物(例えばデニム)の
湿潤処理に用いた装置を含む幾つかのよく知られた変数に応じて変わることにな
ることは当業技術者ならば理解するはずである。織物の湿潤処理装置: 機械的作用は、織物、具体的にはデニムを加工する場合、所望の摩耗レベルを
得るために考慮しなければならないきわめて重要な変数である。機械の設計は所
望の摩耗レベルを得るために重要な役割を演じる。摩耗は織物対織物、織物対金
属、または織物対石/摩耗用の接触物により起こる。
【0012】 機械は主に洗濯機として機能する。デニムの加工は工業用の洗濯業者の中で始
まったので、ほとんどの装置は洗濯用の機械の手直しであった。今日、二つの主
なカテゴリーが存在する、すなわちウォッシャ・エクストラクタおよびバレルマ
シンである。ウォッシャ・エクストラクタは抽出を可能にする内部回転ドラムを
有することが特徴であり、ウォッシャ・エクストラクタには二つの基本設計、す
なわち前面装填型および横型の洗濯機である。シリンダの設計は広範囲に変わる
。前面装填ウォッシャ・エクストラクタのシリンダの直径は、一般にシリンダの
長さより大きい。それは水平な軸に沿って回転し、先端の開口部を通して装填さ
れる。側部装填型の機械は、基本設計原理では前面装填のものと似ているが、シ
リンダは直径より長く、水平軸に沿って回転し、側部の開口を通して装填される
【0013】 邪魔板がドラムの内側から突き出ており、より十分な摩耗のために衣服が移動
し続けるのを助ける。衣服は邪魔板の助けによりドラムの頂上まで持ち上げられ
、次いで洗浄液中に落とされる。 バレル(または六角形)型洗濯機はただ1個のドラムにより設計される。この
機械は、特にストーンウォッシュ加工ジーンズ用に設計される。織物対織物およ
び織物対ドラムの接触の双方から得られる機械的効果がきわめて大きく、きわめ
て有効なストーンウォッシュ加工を与える。
【0014】 本発明によるとバレルウォッシャが好ましい。酵素: 本明細書中に示される用語「ペクチン分解酵素」または「ペクチナーゼ」には
、当業技術により定義される任意のぺクチナーゼ酵素が含まれることを意図して
おり、ここでペクチナーゼはペクチン質、すなわち主にポリ−1,4−α−D−
ガラクツロニドおよびその誘導体(Sakai等の論文、Advances i
n Applied Microbiology vol.39,1993中の
「Pectin,pectinase and propectinase:p
roduction,properties and application
s」,pp213〜294を参照)のグリコシド結合を加水分解する酵素群の一
つであり、その酵素は成熟したタンパク質またはその前駆体形態あるいは本質的
に完全な長さの酵素の活性を有するその機能断片を含むと考えられる。さらに用
語「ペクチン分解」酵素には、そのような酵素の相同体または構造類似体が含ま
れることを意図している。
【0015】 好ましくは、本発明の方法に有用なペクチン分解酵素は、ポリ(1,4−α−
D−ガラクツロニド)リアーゼとしても知られ、またペクチン酸リアーゼとして
も知られる酵素分類ポリガラクツロン酸リアーゼ(EC4.2.2.2)(PG
L)などの、トランス位脱離によりポリガラクツロン酸とも呼ばれるペクチン酸
中のα−1,4−グリコシド結合のランダム分割を触媒するペクチナーゼ酵素で
ある。また好ましくは、エンド−PMとしても知られる酵素分類ポリガラクツロ
ナーゼ(EC3.2.1.15)(PG)などのペクチン酸のα−1,4−グリ
コシド結合のランダム加水分解を触媒するペクチナーゼ酵素である。また好まし
くは、エンド−PMGLとしても知られ、またポリ(メチオキシガラクツロニド
)リアーゼとしても知られ、またペクチンのα−1,4−グリコシド結合のラン
ダム加水分解を触媒するペクチンリアーゼとしても知られる、ポリメチルガラク
ツロン酸リアーゼ(EC4.2.2.10)(PMGL)などのペクチナーゼ酵
素である。その他の好ましいペクチナーゼには、ガラクタナーゼ(EC3.2.
1.89)、アラビナナーゼ(EC3.2.1.99)、ペクチンエステラーゼ
(EC3.1.1.11)、およびマンナナーゼ(EC3.2.1.78)があ
る。
【0016】 本発明に有用な酵素の調製は、好ましくは微生物、好ましくは細菌、古細菌、
または真菌、特にBacillusに属する細菌、好ましくはBacillus
licheniformis種および整列した165rDNA配列の基づいて
全ての種がBacillus licheniformisに少なくとも90%
相同である高度に同族のBacillus種からなる群から選択される好アルカ
リ性Bacillus株に属する細菌などの細菌から誘導される。このような種
の具体例には、Bacillus licheniformis、Bacill
us alcalophilus、Bacillus pseudoalcal
ophilus、およびBacillus clarkiiがある。具体的なき
わめて好ましい例には、種Bacillus licheniformis A
TCC14580がある。その他の有用なペクチン酸リアーゼは、種Bacil
lus agaradhaerens、特にNCIMB40482として寄託さ
れた株から;また種Aspergillus aculeatus、特にその全
体をここに参照として合体する国際出願第94/14952号および国際出願第
94/21786号に開示された株および酵素から;また種Bacillus
subtilis、Bacillus stearothermophilus
、Bacillus pumilus、Bacillus cohnii、Ba
cillus pseudoalcalophilus、Erwinia sp
.9482、特に株FERM BP−5994、およびPaenibacill
us polymyxaから誘導することができる。
【0017】 ペクチン分解酵素は、上記で確認したものを含む幾つかの異なるペクチン分解
酵素成分を大部分含む酵素系のような、所与の微生物により産生された酵素系の
中に現れる成分であってもよい。 別法では、ペクチン分解酵素は単一成分、すなわち所与の微生物により産生さ
れた酵素系の中に現れる可能性がある他のペクチナーゼ酵素を本質的に含まない
成分であってもよく、一般にこの単一成分は、組換え成分、すなわちDNA配列
により形質転換され、宿主中に発現した単一成分、続いて細胞をコード化するD
NA配列のクローニングにより産生されたものである。このような有用な酵素、
特にペクチン酸リアーゼ、ペクチンリアーゼ、およびポリガラクツロナーゼは、
例えば出願人等の同時係属の国際出願番号DK98/00514号およびDK9
8/00515号に詳細に記載されており、これらは配列表を含めて全て参照に
よりここに合体される。宿主は、好ましくは非相同の宿主であるが、宿主はある
条件下においてはまた相同の宿主であってもよい。
【0018】 本発明の方法において用いられるペクチナーゼは任意の適切な技術を用いて微
生物から採取あるいは誘導することができる。例えばペクチナーゼの調製は、当
業界で既知の方法により発酵したブイヨンまたは微生物から調製することを含む
微生物の発酵とそれに続くペクチナーゼの単離により、しかしより好ましくは当
業界で既知の組換えDNAの技術を使用することにより得ることができる。通常
このような方法は、酵素の発現および培養物から酵素の回収を可能にする条件下
の培地中において、当該ペクチナーゼをコード化するDNA配列を発現し、媒介
することができる組換えDNAベクターで形質転換された宿主細胞を培養するこ
とを含む。また、本発明の酵素組成物で構成される成分は、酵素系の一部として
所与の微生物により産生するなど、従来の技術により産生することもできる。
【0019】 また、本発明に有用なペクチン減成酵素は、触媒ドメインを備える酵素コアに
加えてさらにセルロース結合ドメイン(CBD)を備えてもよく、この酵素のセ
ルロース結合ドメインと酵素コア(触媒的に活性なドメイン)は動作可能に連結
している。セルロース結合ドメイン(CBD)は、コード化された酵素の必須部
分として存在することができ、あるいは別の起源のCBDをペクチン減成酵素に
導入して酵素の雑種を創出することもできる。この文脈において用語「セルロー
ス結合ドメイン」は、John N.SaddlerおよびMichael H
.編「Enzymatic Degradation of Insolubl
e Carbohydrates」,ACS Symposium Serie
s,No.618,1996の中のPeter Tomme等の論文「Cell
ulose−Binding Domains:Classification
and Properties」により定義されているものと理解されること
を意図している。この定義は、120を超えるセルロース結合ドメインを10類
(I−X)に分類し、CBDがセルラーゼ、キシラナーゼ、マンナナーゼ、アラ
ビノフラノシダーゼ、アセチルエステラーゼ、およびキチナーゼなどの様々な酵
素に見出され、またCBSは藻類、例えば非加水分解性の多糖類結合タンパク質
としての赤藻Porphyra purpureaにも見出されることを示して
おり、前掲引用書のTomme等の論文を参照されたい。しかしながら、大部分
のCBDはセルラーゼおよびキシラナーゼ由来のものであり、CBDはタンパク
質のNおよびC末端、またはその内部に見出される。酵素の雑種は当業界で知ら
れており、例えば国際出願第90/00609号および第95/16782号に
見られるように、ペクチン減成酵素をコード化し、また融合遺伝子を発現させる
ために宿主細胞を増殖させるDNA配列に、リンカー付きまたは無しで結合した
セルロース結合ドメインをコード化するDNA断片を少なくとも含むDNA構築
物を宿主細胞に形質転換することにより調製することができる。酵素の雑種は下
記の式で表わすことができる。すなわち、 CBD−MR−X 上式で、CBDは少なくともセルロース結合ドメインに対応するアミノ酸配列の
N末端またはC末端領域であり;MRは中間領域(リンカー)であって、結合、
または好ましくは炭素原子約2から約100個、より好ましくは炭素原子2から
40個、あるいは好ましくはアミノ酸約2から約100個、より好ましくはアミ
ノ酸2から40個の短い連鎖群であり;Xは本発明のペクチン減成酵素のN末端
またはC末端領域である。
【0020】 本明細書の文脈において用語「セルロース」または「セルロース分解」酵素は
、セルロースのグルコース、セルビオース、トリオース、およびその他のセロ−
オリゴ糖への減成を触媒する酵素を意味し、その酵素は成熟タンパク質またはそ
の前駆体形態もしくは本質的に完全な長さの酵素の活性を有するその機能断片、
例えば触媒活性ドメイン含むと考えられる。さらに加えて用語「セルロース分解
」酵素は、相同体または構造類似体を含むことを意図している。
【0021】 セルロース分解酵素は所与の微生物により産生されたセルラーゼ系に発生する
成分であってもよく、このようなセルラーゼ系は大部分が、例えばセロビオハイ
ドロラーゼ、エキソ−セロビオハイドロラーゼ、エンドグルカナーゼ、β−グル
コシダーゼとして通常識別されるものを含む幾つかの異なるセルラーゼ酵素成分
を含む。
【0022】 別法では、セルロース分解酵素は単一成分、すなわち通常所与の微生物により
産生されるセルラーゼ系に発生する他のセルラーゼ酵素を本質的に含まない成分
であってもよく、その単一成分は一般に組換え成分、すなわちDNA配列により
形質転換され、宿主中に発現された単一成分とそれに続く細胞をコード化するD
NA配列のクローニングにより産生され、例えば国際出願第91/17243号
に記載されており、ここに参照として合体される。宿主は好ましくは非相同の宿
主であるが、ある条件下ではまた相同の宿主であってもよい。
【0023】 本発明の方法に用いられるセルラーゼは、任意の適切な技術により微生物から
採取または誘導することができる。例えばセルラーゼの調製は、当業界で既知の
方法により発酵したブイヨンまたは微生物からの調製を含む、微生物の発酵とそ
れに続くセルラーゼの単離により、しかしより好ましくは当業界で既知の組換え
DNAの技術を使用することにより得ることができる。通常このような方法は、
酵素の発現および培養物から酵素の回収を可能にする条件下の培地中において、
当該ペクチナーゼをコード化するDNA配列を発現し、媒介することができる組
換えDNAベクターで形質転換された宿主細胞を培養することを含む。また、本
発明の酵素組成物で構成される成分は、セルラーゼ系の一部としての所与の微生
物により産生するなど、従来の技術により産生することもできる。
【0024】 本発明で用いられるセルラーゼは、酸性、中性、またはアルカリ性のいずれか
のpH範囲でセルロース分解活性を有する任意のセルラーゼ成分であってよい。
好ましくは、成分は微生物の、好ましくは真菌または細菌起源のエンド−β−1
,4−グルカナーゼ(EC3.2.1.4)であり、セルロース分解酵素の産生
が可能なことが知られている微生物、例えば後述の属中の種から誘導または単離
し、精製することができる。誘導されたセルラーゼは相同または非相同のいずれ
のセルラーゼであってもよい。セルラーゼは好ましくは相同である。しかしなが
ら、特定の微生物から誘導され、また望ましい特性または特性群を有する高度に
精製してセルラーゼ成分を増加させた、抗体と免疫反応性を有する非相同成分も
また好ましい。
【0025】 本発明による有用な具体的なエンド−β−1,4−グルカナーゼの例には、真
菌の属のAcremonium、Ascobolus、Aspergillus
、Chaetomium、Chaetostylum、Cladorrhinu
m、Colletorichum、Coniothecium、Coprinu
s、Crinipellis、Cylindrocarpon、Diaport
he、Diplodia、Disporotrichum、Exidia、Fo
mes、Fusarium、Geotrichum、Gliocladium、
Humicola、Irpex、Macrophomina、Melanoca
rpus、Microsphaeropsis、Myceliophthora
、Nectia、Neocallimastix、Nigrospora、No
dulisporum、Panaeolus、Penicillium、Pha
nerochaete、Phycomyces、Piromyces、Poro
nia、Rhizomucor、Rhizophyctis、Saccobol
us、Schizophyllum、Scytalidium、Sordari
a、Spongopellis、Systaspospora、Thermom
yces、Thielavia、Trametes、Trichotheciu
m、Trichoderma、Volutella、Ulospora、Ust
ilago、Xylariaのいずれかから誘導されたセルラーゼ;特に真菌の
種のTrichoderma reesei、Trichoderma vir
ide、Trichoderma longibrachiatumから誘導さ
れた酸セルラーゼ;真菌の種のAscobolus stictoideus、
Aspergillus aculeatus、Chaetomium cun
iculorum、Chaetomium brasiliense、Chae
tomium murorum、Chaetomium virescens、
Chaetostylum fresenii、Cladorrhinum f
oecundissimum、Colletotrichum lagenar
ium、Coprinus、Crinipellis scabella、Cy
lindrocarpon、Diaporthe syngenesia、Di
plodia gossypina、Exidia glandulosa、F
omes fomentarius、Fusarium oxysporum、
Fusarium poae、Fusarium solani、Fusari
um anguioides、Geotrichum、Gliocladium
catenulatum、Humicola nigrescens、Hum
icola grisea、Irpex、Macrophomina phas
eolina、Melanocarpus albomyces、Micros
phaeropsis、Myceliophthora thermophil
a、Nectria pinea、Neocallimastix patri
ciarum、Nigrospora、Nodulisporum、Panae
olus retirugis、Penicillium chrysogen
um、Penicillium verruculosum、Phaneroc
haete、Phycomyces nitens、Piromyces、Po
ronia punctata、Rhizomucor pusillus、R
hizophlyctis rosea、Saccobolus dilute
llus、Schizophyllum commune、Scytalidi
um thermophilum、Sordaria fimicola、So
rdaria macrospora、Spongopellis、Syspa
stospora boninensis、Thermomyces verr
ucosus、Thielavia thermophila、Thielav
ia terrestris、Trametes sanguinea、Tri
chothecium roseum、Trichoderma harzia
num、Volutella colletotrichoides、Ulos
pora bilgramii、Ustilago maydis、Xylar
ia hypoxylon、Myceliophthora therophi
la、Humicola insolens、Humicola lanugi
nosa、Humicola griseaから誘導されるセルラーゼ;および
Humicola insolens、DSM1800から誘導され、高度に精
製して−43kDエンドグルカナーゼを増加させた、抗体と免疫反応性を有する
エンド−β−1,4−グルカナーゼ、あるいは国際出願第91/17243号に
開示されたアミノ酸配列を有し、SEQ ID#2または変形態様が少なくとも
60%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは75%、より好ましくは
少なくとも80%、より好ましくは85%、特に90%それと相同であるアミノ
酸配列を有するエンドグルカナーゼなどのセルラーゼ活性を示す−43kDエン
ド−β−1,4−グルカナーゼの相同体または誘導体であるエンド−β−1,4
−グルカナーゼ;および細菌の属のBacillus、Pseudomonas
、Saccharothrix、Cellvibrio、Thermomono
sporaから誘導されるセルラーゼ;特にBacillus lentus、
Bacillus agaradhaerens、Bacillus、Lich
eniformis、Pseudomonas cellulosa、Sacc
harothrix australiensis、Saccharothri
x texasensis、Saccharothrix waywayand
ensis、Saccharothrix cryophilis、Sacch
arothrix flava、Saccharothrix coerule
ofusca、Saccharothrix longispora、Sacc
harothrix mutabilis ssp.capreolus、Sa
ccharothrix aerocolonigenes、Saccharo
thrix mutabilis ssp.mutabilis、Saccha
rothrix syringae、Cellvibrio mixtus、T
hermomonospora fuscaから誘導されるものがある。公開さ
れた国際出願第94/01532号、第94/014953号、第96/112
62号、第96/19570号、および第96/29397号で言及されている
セルラーゼの詳細な開示が参照され、さらに例としては公開された欧州特許公開
番号A2−271004号に開示されたセルラーゼがある。
【0026】 本発明の方法に有用な市販のセルラーゼ酵素製品の例には、Cellusof
t(登録商標)、Celluclast(登録商標)、Denimax(登録商
標)Acid、Denimax(登録商標)Ultra(全てNovo Nor
disk A/S,DK−2880 Bagsvaerd,Denmarkから
入手できる);Indiage(登録商標)、Primafast(登録商標)
(両方ともGenencor International Inc.,USA
から入手できる);Powerstone(登録商標)(Iogen,Cana
daから入手できる);Ecostone(登録商標)(Alko,Finla
ndから入手できる);Rocksoft(登録商標)(CPN,USAから入
手できる)、およびSanko Bio(登録商標)(Meiji/Rakut
o Kasei Ltd.,Japanから入手できる)がある。方法: 第一の態様において本発明は、染色されたデニム織物または衣服の表面に色密
度の局部的なむらを導入する方法を提供し、その方法は織物または衣服を有効量
のペクチン分解酵素を含む水性組成物と接触させるステップを含む。
【0027】 第二の態様において、従来の酵素によるストーンウォッシュ法を、織物または
衣服を織物の摩耗させるのに有効な量のセルラーゼおよびペクチナーゼを含む水
性組成物で処理することにより改良することができる。 第三の態様において本発明は、水性媒体中においてデニム織物または衣服を有
効量のペクチナーゼで処理することにより、仕上工程の間に織物または衣服から
裏側に染みついた染料を除去する方法を提供する。この理論に縛られることはな
いが、裏側の染みは綿繊維の角皮部分として存在するペクチン層の中にあるか、
綿繊維の角皮中にも存在する疎水性のろうの中に捕捉されたどちらかの不溶性の
インジゴ染料など不溶性染料の再付着によると考えられる。
【0028】 さらに、ペクチン分解酵素は綿繊維の角皮中に存在するペクチンを、経糸を染
色する前に除去するのに役立つと考えられる。 現在、本発明の方法に用いられる好適な溶液/繊維の比は、約20:1から約
1:1の範囲、好ましくは約15:1から約2:1の範囲が推奨されている。 従来の糊抜きおよび「ストーンウォッシュ」処理において、反応時間は通常約
10分から約8時間の範囲にある。好ましくは反応時間は約10分から約120
分の範囲内である。
【0029】 反応媒体のpHは当該酵素に大きく左右される。好ましくは本発明の方法は、
約pH3から約pH11の範囲、好ましくは約pH4から約pH8の範囲、また
は約pH4.5から約pH5.5の範囲内のpHで実施される。 反応媒体の温度もまた当該酵素に大きく左右される。通常、10〜90℃の範
囲の温度が用いられることになり、好ましくは90℃未満の温度、より好ましく
は50〜75℃の範囲のような75℃未満が用いられ、より好ましくは60〜6
5℃の範囲のような65℃未満の温度が用いられることになる。糊抜き工程およ
び摩耗工程で用いられる温度は時には同一であることもあるが、通常はこれらは
後記の実施例に示すように異なっている。
【0030】 本発明の方法によって使用されるペクチン分解酵素の有効量は多くの要因に左
右されるが、本発明によれば水性媒体中のペクチン分解酵素の濃度は織物1g当
たり酵素タンパク質約0.01から約10000μg、好ましくは織物1g当た
り酵素タンパク質0.1から10000μg、より好ましくは織物1g当たり酵
素タンパク質1から1000μgである。
【0031】 本発明の方法によって使用されるセルロース分解酵素の有効量は多くの要因に
左右されるが、本発明によれば水性媒体中のセルロース分解酵素の濃度は織物1
g当たり酵素タンパク質0.001から50mg、好ましくは織物1g当たり酵
素タンパク質0.005から25mg、より好ましくは織物1g当たり酵素タン
パク質0.01から5mgである。
【0032】 本発明の方法において使用される水性組成物は、さらにプロテアーゼ、リパー
ゼ、クチナーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、アミラーゼ、オ
キシドレダクターゼ、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、およびトランスフェラー
ゼからなる群から選択された1または複数種の酵素を含んでもよい。 また、水性の処理組成物に浮石を、従来のストーンウォッシュ処理において通
常浮石によるジーンズのストーンウォッシュ加工に用いられる量の0〜80%量
を加えてもよい。
【0033】 水性組成物は使用される酵素の適切なpHを維持するために緩衝液を含んでも
よい。緩衝液は、好適にはリン酸塩、ホウ酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、アジピン
酸塩、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、炭
酸塩(特にアルカリ金属またはアルカリ土類金属、具体的には炭酸ナトリウムま
たはカリウム、もしくはアンモニウムおよびHCl塩)、ジアミン、特にジアミ
ノエタン、イミダゾール、またはアミノ酸の緩衝液である。
【0034】 本発明の方法は、湿潤剤、ポリマー物質、界面活性剤/分散剤、キレート剤な
どを含む通常の繊維仕上剤の存在下で行なってもよい。 通常の湿潤剤を、基体と処理に使用される酵素との間の接触を向上させるため
に用いてもよい。湿潤剤は非イオン性界面活性剤、例えばエトキシル化した脂肪
アルコールであってもよい。きわめて有効な湿潤剤は、Berol 087(A
kzo Nobel,Sewdenの製品)などのエトキシル化およびプロポキ
シル化した脂肪酸エステルである。
【0035】 好適なポリマーの例には、タンパク質(例えば、ウシの血清アルブミン、ホエ
ー、カゼイン、またはマメのタンパク質)、タンパク質の加水分解物(例えば、
ホエー、カゼイン、またはダイズのタンパク質の加水分解物)、ポリペプチド、
リグノスルホン酸エステル、多糖類およびその誘導体、ポリエチレングリコール
、ポリプロピレングリコール、ポリビニルピロリドン、エチレンまたはプロピレ
ンオキシドで縮合したエチレンジアミン、エトキシル化ポリアミン、またはエト
キシル化したアミンポリマーがある。
【0036】 分散剤は、好適には非イオン性、アニオン性、カチオン性、両性、または両性
イオンの界面活性剤から選択することができる。より具体的には、分散剤はカル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アルキルアリールス
ルホン酸エステル、長鎖アルコールの硫酸エステル(一級および二級アルコール
の硫酸エステル)、スルホン化オレフィン、硫酸化モノグリセリド、硫酸化エー
テル、硫コハク酸エステル、スルホン化メチルエーテル、アルカンスルホン酸エ
ステル、リン酸エステル、アルキルイソチオン酸エステル、アシルサルコシド、
アルキルタウリド、蛍光界面活性剤、脂肪アルコールとアルキルフェノールの縮
合物、脂肪酸の縮合物、エチレンオキシドとアミンの縮合物、エチレンオキシド
とアミドの縮合物、ショ糖のエステル、ソルビタンエステル、アルキロアミド、
脂肪アミンオキシド、エトキシル化モノアミン、エトキシル化ジアミン、エトキ
シル化アルコール、およびその混合物から選択することができる。きわめて有用
な分散剤は、Berol 08(Akzo Nobel,Swedenの製品)
などのエトキシル化アルコールである。
【0037】 本発明の別の態様において、組成物にキレート剤を添加することによる染色さ
れた織物の局部的な色むら生じさせるために、ペクチン分解酵素、特にペクチン
酸リアーゼおよびペクチンリアーゼの能力を改良することができる。 キレート剤は、可溶性であって、酸性、中性またはアルカリ性のpH値で二価
または三価のカチオン(カルシウムなど)の錯体を形成することができるもので
ある。キレート剤の選択は工程で使用されるセルラーゼに左右される。したがっ
て酸セルラーゼが含まれる場合は、キレート剤は可溶性であって、酸性のpHで
二価または三価のカチオンの錯体を形成することができるものであるべきである
。これに反して、セルラーゼが中性またはアルカリ性の場合は、キレート剤は可
溶性であって、中性またはアルカリ性のpHで二価または三価のカチオンの錯体
を形成することができるものであるべきである。
【0038】 キレート剤は、好適にはアミノカルボン酸;ヒドロキシアミノカルボン酸;ヒ
ドロキシカルボン酸;リン酸エステル、二リン酸エステル、トリポリリン酸エス
テル、より高級なポリリン酸エステル、ピロリン酸エステル;ゼオライト;ポリ
カルボン酸;多糖類を含む炭水化物;ヒドロキシピリジノン;カテコール基を備
える有機化合物;ヒドロキシメート基を備える有機化合物;ケイ酸エステル;ま
たはポリヒドロキシスルホン酸エステルから選択することができる。
【0039】 キレート剤がヒドロキシカルボン酸の場合、それは好適にはグルコン酸、クエ
ン酸、酒石酸、シュウ酸、ジグリコール酸、またはグルコヘプトネートから選択
することができる。 キレート剤がポリアミノホスホン酸エステル、ポリヒドロキシホスホン酸エス
テル、またはポリホスホン酸エステルの場合、それは好適にはPBTC(ホスホ
ノブタントリ酢酸エステル)、ATMP(アミノ−トリ(メチレンホスホン酸)
)、DTPMP(ジエチレントリアミン−ペンタ(メチレンホスホン酸))、E
DTMP(エチレンジアミン−テトラ(メチレンホスホン酸))、HDTMP(
ヒドロキシエチル−エチレンジアミン−トリ(メチレンホスホン酸))、HED
P(ヒドロキシエタンジホスホン酸)、またはHMDTMP(ヘキサメチレン−
ジアミン−テトラ(メチレンホスホン酸))から選択することができる。
【0040】 本発明の方法において存在することのできる従来の仕上剤には、浮石および/
またはパーライトがあるがこれには限定されない。パーライトは天然に産出する
火山岩である。好ましくは熱で発泡させたパーライトが用いられる。 本発明の好ましい実施形態において工程は複合工程であり、すなわち工程は糊
抜きおよび摩耗の複合工程である。ペクチン酸リアーゼ活性の定量: 粘度検定APSU: APSU単位:APSU単位検定はカルシウムを加えな
いポリガラクツロン酸基質を用いた粘度測定である。
【0041】 ポリガラクツロン酸のナトリウム塩(Sigma P−1879)の基質5%
をpH10の0.1Mグリシン緩衝液で可溶性にする。4mlの基質を40℃で
5分間前温置する。酵素を加え(体積250μl中に)、ミキサーにより最大速
度で10秒間混合し、次いで40℃で20分間温置する。標準曲線用の、最低限
、1ml当たり10から60APSUの間の4つの濃度で、5APSU/mlか
ら100APSU/ml超までの範囲の酵素濃度の希釈液の2回の定量。粘度は
、Sofraser,45700 Villemandeur,Franceの
MIVI 600を用いて測定した。粘度は10秒後にmVとして測定される。
【0042】 APSU単位の計算には、上記の酵素の標準希釈液を標準曲線を得るために用
いた。ある一つの相を平衡状態を伴う指数関数的減衰に非線形適合させる方法を
用いる、Grafpad Prismのプログラムを計算に使用した。平衡状態
に期間をプラスしたものが酵素なしで得られたmVである。平衡状態は100A
PSUを超えるmVであり、両試料の粘度の半減は標準誤差1.5APSUを伴
って12APSUであることが分かった。
【0043】 リアーゼの検定(235nmにおける): βの除去の定量のために、pH1
0の0.1Mグリシン緩衝液で可溶性にした0.1%ポリガラクツロン酸のナト
リウム塩(Sigma P−1879)の基質を用いて、235nmの吸収の増
加を測定する検定を行なった。触媒速度の計算に関しては、毎分235単位で吸
収度5.2の増加が、1μモルの不飽和生成物の形成に対応する(Nasuna
およびStarrの論文、J.Biol.Chem.Vol241,p.529
8〜5306,1966ならびにBartling、Wegener、およびO
lsenの論文、Microbiology Vol.141,p.873〜8
81,1995)。
【0044】 235nmにおける吸収度の連続測定を伴う、温度制御されたキュベットホル
ダ中のHPダイオード列の分光光度計上の1cmの光路をもつ0.5mlキュベ
ットを用いた定常状態の条件。定常状態の間、速度の計算には少なくとも200
秒間の直線的増加が用いられた。これは毎分μモル単位の生成物を形成するよう
に転換させるのに用いられた。
【0045】 セルラーゼ活性の定量: セルロース分解活性は、カルボキシメチルセルロー
ス(CMC)の溶液粘度を減少させる酵素の能力を測定することによりエンド−
セルラーゼ単位(ECU)で定量することができる。ECU検定は、カルボキシ
メチルセルロース(CMC)の溶液粘度を減少させる酵素の能力を測定すること
により試料中に存在する触媒活性量を定量する。検定は、CMC基質(Herc
ules 7LFD)、酵素濃度約0.15ECUの粘度を減少させるための相
対的酵素標準を用いて、40℃、pH7.5、0.1Mリン酸塩緩衝液、時間3
0分で、振動粘度計(例えば、Sofraser, Franceから入手でき るMIVI 3000)で行なわれる。主標準は8200ECU/gに対して規
定される。
【0046】 1ECUは、これらの条件下で粘度が2分の1まで減少させる酵素の量である
。 下記の非限定的な実施例により本発明を説明する。 (実施例)材料および方法: 反射の測定: 本発明による織物の外観を規定する反射の測定は、直径の寸法2
7mmの測定用ダイアフラムを有する反射計(Datacolor Inter
nationalから入手可能のTexflash 2000、光源D65)を
用いて、波長20nmで行なった。反射の測定は全て白色の標準(反射100%
)に対する%で表わされる。使用される白色の標準は、Datacolor I
nternationalのセリアル番号2118の白色の検量用標準である。
検量の目的には、黒色の標準も用いられた(番号TL−4−405)。数値が大
きいほど色は明るい。経糸(warp)または緯糸(weft)の引裂き強さ: 落下ペンジュラム式
エルメンドルフ型装置、ASTM D1424による製織された織物の引裂き抵
抗の標準試験法、これにはTwing−Albert Instrument
Co.,Philadelphia,USA 19154製のエルメンドルフ式
引裂き試験機を用いた。しかしながら、デニム織物のきわめて高い強度により裁
断用ダイの寸法は102mm×55mmに減らした。織物のコンディショニング
は、試験の前24時間、20℃および60%RHで行なった。裏側の染み: 裏側の染みは、直径の寸法27mmの測定用ダイアフラムを有す
る反射計(Datacolor Internationalから入手可能のT
exflash 2000、光源D65)を用いて、デニムのパネルの反対側で
測定した。裏側の染みは、CIELAB(−b*)座標を用いて表わした。 実施例1、Launder−O−meterによるペクチン酸リアーゼの評価:デニム織物の糊抜き: 装置: 洗浄機は、Wascator FOM 71 lab(Electr
olux)。
【0047】 織物: 1.5×1.65mの織物2枚、ブルーのデニム DAKOTA、1
4 1/2オンス、スイフト、綿100%。洗浄手順: 糊抜き: 75℃の脱イオン水20 lで25分;Termamyl 120
L(Novo Nordisk A/Sから入手できるアミラーゼ)67g、N
ovozym 735(Novo Nordisk A/Sから入手できるリパ
ーゼ)10g、KH2PO46.7g、Na2HPO4・2H2O20g、CaCl2 ・2H2O0.4g、Kieralon CD(BASF)10g、次いで排水 。
【0048】 水洗い1: 80℃の水道水20 lで15分;Na2CO326.7g、次い で排水。 水洗い2: 55℃の水道水20 lで5分、次いで排水。 水洗い3: 15℃の脱イオン水20 lで5分、次いで排水、抽出、タンブ ル乾燥。
【0049】 糊抜きしたデニム織物を13×23cm布片に裁断し、管を形成するように縫
い合わせた。Launder−O−meterによる評価: 装置: Launder−O−meter LP2(Atlas Elect
ric Devices Company)。
【0050】 織物: 糊抜きしたデニムの管を、経糸(前)が内部に面するように、Lau
nder−O−meterのビーカー中に1つのビーカー当たり1布片を配置し
た。1布片は約14g。 緩衝液: pH7.5の50mMトリエタノールアミン+10mMCaCl2 、50mlを各ビーカーに加えた。
【0051】 酵素: Bacillus licheniformis、バッチ9643か
ら得られたペクチン酸リアーゼ。セルラーゼはDenimax Ultra(N
ovo Nordisk A/Sの市販品)、バッチED−9713924。酵
素は、実験の概要に従って投与された。 時間: 60分。
【0052】 温度: 60℃。 研磨補助: 鉄製ナット(径16mm)30個、鉄製ナット(径10mm)1
0個、星形磁石(5g)10個を各ビーカーに加え、織物の管の内側に配置した
。 水洗い: 布片を5 lのLAS Nansa 1169(Albright & Wilson)0.5g/lに5分間移し、続いてWascator F
L 120(Electrolux)の洗浄手順に従った。すなわち脱イオン水
32 l、55℃の温水による水洗い5分間、脱イオン水32 l、15℃の冷水
による水洗い5分間を2回。布片をタンブル乾燥し、縫い目の近くを切り開いた
【0053】 評価: 摩耗状態は、Launder−O−meterのビーカーの内部に面
する織物側(上述のとおり反射として定量される)で、布片当たり6回測定され
た。 実験の概要:
【0054】
【表1】
【0055】結果: 上記の実験の結果を下記の表に示した。 セルラーゼ(Denimax Ultra)と組み合わせたペクチン酸リアー
ゼの摩耗レベル
【0056】
【表2】
【0057】 この実験は、本発明による酵素の一つ、すなわちペクチン酸リアーゼ単独およ
びセルラーゼとの組み合せを用いる効果を説明する。摩耗レベルの増加は、織物
をペクチン酸リアーゼで処理した場合に得られ、ペクチンがデニム織物上に存在
したことを実証した。セルラーゼとの組み合せで評価した場合、驚くべきことに
相乗効果的な摩耗の増加が見られ、ペクチンの除去がセルラーゼのアクセスし易
さを向上させる結果になったと推定される。 実施例2、Wascatorによるペクチンリアーゼの評価: 装置: 洗濯機は、Wascator FOM 71 lab(Electo
rolux)。
【0058】 織物: 1.1kgデニム織物、San Francisco、スイフト、3
/1綾織、リング/オープンエンド精紡、綿100%。 洗浄手順: 糊抜き: 70℃の脱イオン水12 lで10分間;Aquazyme 12 0 0L(Novo Nordisk A/Sから入手できるアミラーゼ)5m l、KH2PO414g+Na2HPO4・2H2O6g。
【0059】 水洗い: 50℃の水道水20 lで5分間。 摩耗: 50℃、pH6.5の脱イオン水20 lで2時間;KH2PO412 g+Na2HPO4・2H2O8g。 酵素: Aspergillus aculeayus、SP571、バッチ
PPJ 4251から得られたペクチンリアーゼで、純度は製品1g当たり酵素
タンパク質27%。 セルラーゼ: Denimax Ultra(Novo Nordisk A/
Sの市販品)、バッチED−9613775。
【0060】 酵素は、実験の概要に従って投与された。 水洗い1: 80℃の水道水20 lで15分間;Na2CO340g。 水洗い2および3: 冷水道水中で5分間の水洗いを2回繰り返した。 評価: 摩耗(反射として20回の測定の平均値を用いて決定された)、経糸お
よび緯糸の引裂き強さ、および裏側の染み。
【0061】 実験の概要:
【0062】
【表3】
【0063】結果: 上記の実験の結果は下記の表に一覧表示した。 セルラーゼ7.5ECU/繊維g(DUと略記)と組み合わせたペクチンリア
ーゼ(PLと略記)で処理したデニムの摩耗レベル、引裂き強さ(TS)、およ
び裏側の染み
【0064】
【表4】
【0065】 ペクチンリアーゼはセルラーゼ(Denimax Ultra)との組み合わ
せで評価された。結果は、セルラーゼをペクチナーゼと組み合わせた場合、摩耗
量が増すことをはっきり示している。本発明のもう一つの範囲は、デニムの織物
および/または衣服の裏側の染みにおよぼすペクチナーゼの効果である。驚くべ
きことに、ペクチンリアーゼをセルラーゼと組み合わせた場合、裏側の染みが著
しく減少することが観察された。セルラーゼ(Denimax Ultra)と
組み合わせたペクチンリアーゼは、等値の摩耗レベルでセルラーゼ(Denim
ax Ultra)と比べた場合、経糸および緯糸のどちらの方向も過度の引裂
き強さの低下を起こさなかった。 実施例3、Wascatorによるペクチン酸リアーゼの評価: 装置: 洗濯機は、Wascator FOM 71 lab(Electo
rolux)。
【0066】 織物: 1.1kgデニム織物、San Francisco、スイフト、3
/1綾織、リング/オープンエンド精紡、綿100%。 洗浄手順: 糊抜き: 70℃の脱イオン水12 lで10分間;Aquazyme 12 0 0L(Novo Nordisk A/Sから入手できるアミラーゼ)5m l、KH2PO414g+Na2HPO4・2H2O6g。
【0067】 水洗い: 50℃の水道水20 lで5分。 摩耗: 60℃、pH7.5の脱イオン水20 lで2時間;25mMトリエ タノールアミン。 酵素: Bacillus Licheniformis、バッチ9643か
ら得られたペクチン酸リアーゼ。 セルラーゼは、Denimax Ultra(Novo Nordisk A/
S)、バッチED−9713927。
【0068】 酵素は実験の概要に従って投与された。 水洗い1: 80℃の水道水20 lで15分間;Na2CO340g。 水洗い2および3: 冷水道水中で5分間の水洗いを2回繰り返した。 評価: 摩耗(反射として20回の測定の平均値を用いて決定された)。 実験の概要:
【0069】
【表5】
【0070】 結果: 上記の実験の結果は下記の表に一覧表示した。 セルラーゼ8ECU/繊維g(DUと略記)と組み合わせたペクチン酸リアー
ゼ(PLと略記)で処理したデニムの摩耗レベル、引裂き強さ、および裏側の染
【0071】
【表6】
【0072】 Launder−O−meterで評価したペクチン酸リアーゼを、より大規
模のWascatorによる実験においてセルラーゼ(Denimax Ult
ra)と組み合わせて評価した。結果から、セルラーゼをペクチナーゼと組み合
わせた場合に、摩耗が著しく増加することがはっきり裏付けられた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W Fターム(参考) 3B154 AB20 BA51 BB32 BD03 BD18 BD20 BE09 BF01 BF12 BF25 DA13 4H003 DA01 DB01 EA08 EC01 EC02 EC03 FA28 FA47 4L031 AA02 AB32 BA39 DA09

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 染色されたデニム織物または衣服(fabric or g
    arment)の表面に、色密度のむらのある局部的な領域を導入する方法であ
    って、前記方法が織物または衣服と有効量のペクチン分解酵素を含む水性組成物
    とを接触させることを含む、方法。
  2. 【請求項2】 ペクチン分解酵素が、ペクチンリアーゼ(EC4.2.2.
    10)、ガラクタナーゼ(EC3.2.1.89)、アラビナナーゼ(EC3.
    2.1.99)、ペクチンエステラーゼ(EC3.1.1.11)、マンナナー
    ゼ(EC3.2.1.78)、ポリガラクツロナーゼ(EC3.2.1.15)
    、およびペクチン酸リアーゼ(EC4.2.2.2)からなる群から選択される
    、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ペクチン分解酵素が微生物、好ましくは細菌、古細菌、また
    は真菌、特に細菌から誘導される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 細菌がBacillus、好ましくは好アルカリ性のBac
    illus株に属する、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 細菌が、種、バチルス・サブチリス(Bacillus s
    ubtilis)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus lich
    eniformis)、バチルス・クラーキ(Bacillus clarki
    i)、バチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearot
    hermophilus)、バチルス・アルカロフィラス(Bacillus
    alcalophilus)、バチルス・プミラス(Bacillus pum
    ilus)、バチルス・コーニイ(Bacillus cohnii)、バチル
    ス・シュードアルカロフィラス(Bacillus pseudoalcalo
    philus)、バチルス・アガラデレンス(Bacillus agarad
    haerens)、エルウィニア・エスピー(Erwinia sp.)948 2、およびペニバチルス・ポリミクサ(Paenibacillus poly
    myxa)からなる群、好ましくは株のB.licheniformis、AT
    CC14580、Erwinia sp.9482(FERM BP−5994 )、およびB.agaradhaerens、NCIMB40482からなる群
    から選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 水性組成物中のペクチン分解酵素の量が、繊維1g当たり酵
    素タンパク質約0.1μgから繊維1g当たり酵素タンパク質約10000μg
    までの範囲にある、請求項1ないし5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 水性組成物のpHが3から11、好ましくは4から8、より
    好ましくは4.5から7の範囲にあり、かつ水性組成物の温度が90℃以下、好
    ましくは75℃以下、より好ましくは65℃以下である、請求項1ないし6のい
    ずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 染色されたデニム織物または衣服がインジゴ染めである、請
    求項1ないし7のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 水性組成物がさらに、プロテアーゼ、リパーゼ、クチナーゼ
    、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、アミラーゼ、オキシドレダクタ
    ーゼ、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、およびトランスフェラーゼからなる群か
    ら選択された1または複数種の酵素を含む、請求項1ないし8のいずれかに記載
    の方法。
  10. 【請求項10】 浮石を、従来のストーンウォッシュ処理において浮石でジ
    ーンズをストーンウォッシュ加工するために通常用いられる量に対して0〜80
    %の量で水性の処理組成物に加える、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 水性組成物がさらに界面活性剤を含む、請求項1ないし1
    0のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 水性組成物がさらに緩衝液を含む、請求項1ないし11の
    いずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 水性組成物がさらにポリマーを含む、請求項1ないし12
    のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 染色されたデニム織物または衣服の改良されたストーンウ
    ォッシュ加工の方法であって、前記方法が織物または衣服の酵素による摩耗をも
    たらすために織物または衣服と有効量のセルロース分解酵素およびペクチン分解
    酵素を含む水性組成物とを接触させることを含む、方法。
  15. 【請求項15】 ペクチン分解酵素が、ペクチンリアーゼ(EC4.2.2
    .10)、ガラクタナーゼ(EC3.2.1.89)、アラビナナーゼ(EC3
    .2.1.99)、ペクチンエステラーゼ(EC3.1.1.11)、マンナナ
    ーゼ(EC3.2.1.78)、ポリガラクツロナーゼ(EC3.2.1.15
    )、およびペクチン酸リアーゼ(EC4.2.2.2)からなる群から選択され
    る、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 ペクチン分解酵素が微生物、好ましくは細菌、古細菌(a
    rchea)、または真菌(fungus)、特に細菌から誘導される、請求項
    14または15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 細菌がBacillus、好ましくは好アルカリ性のBa
    cillus株に属する、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 細菌が、種のBacillus subtilis、Ba
    cillus licheniformis、Bacillus clarki
    i、Bacillus stearothermophilus、Bacill
    us alcalophilus、Bacillus pumilus、Bac
    illus cohnii、Bacillus pseudoalcaloph
    ilus、Bacillus agaradhaerens、Erwinia
    sp.9482、およびPaenibacillus polymyxaからな る群、好ましくは株のB.licheniformis、ATCC14580、
    Erwinia sp.9482(FERM BP−5994)、およびB.a garadhaerens、NCIMB40482からなる群から選択される、
    請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 水性組成物中のペクチン分解酵素の量が、繊維1g当たり
    酵素タンパク質約0.01μgから繊維1g当たり酵素タンパク質約10000
    μgまでの範囲にある、請求項14ないし18のいずれかに記載の方法。
  20. 【請求項20】 水性組成物のpHが3から11、好ましくは4から8、よ
    り好ましくは4.5から7の範囲にあり、かつ水性組成物の温度が90℃以下、
    好ましくは75℃以下、より好ましくは65℃以下である、請求項14ないし1
    9のいずれかに記載の方法。
  21. 【請求項21】 染色されたデニム織物または衣服がインジゴ染めである、
    請求項14ないし20のいずれかに記載の方法。
  22. 【請求項22】 水性組成物がさらに、プロテアーゼ、リパーゼ、クチナー
    ゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、アミラーゼ、オキシドレダク
    ターゼ、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、およびトランスフェラーゼからなる群
    から選択された1または複数種の酵素を含む、請求項14ないし21のいずれか
    に記載の方法。
  23. 【請求項23】 セルロース分解酵素が微生物、好ましくは細菌、古細菌、
    または真菌から誘導される、請求項14または22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 セルロース分解酵素が単成分セルラーゼ、好ましくは単成
    分エンド−β−1,4−グルカナーゼ(EC3.2.1.4)である、請求項2
    3に記載の方法。
  25. 【請求項25】 セルロース分解酵素が、Trichoderma、Hum
    icola、Fusarium、Myceliophthora、Thiela
    via、Aspergillusからなる属の群に属する真菌;好ましくはTr
    ichoderma reesei、Humicola insolens、F
    usarium oxysporum、Myceliophthora the
    rmophila、Thielavia terrestris、Asperg
    illus aculeatus、およびMelanocarpus albo
    mycesからなる種の群;特にThielavia terrestris、
    NRRL8126、Humicola insolens、DSM1800、T
    richoderma reeseiの株から誘導される、または誘導すること
    ができる、請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 エンド−β−1,4−グルカナーゼが、Bacillus
    、Pseudomonas、Cellvibrio、Saccharothri
    x、Thermomonosporaからなる属の群に属する細菌から、好まし
    くはBacillus agaradhaerens、Cellvibrio
    mixtus、およびSaccharothrix australiensi
    sの種から誘導される、または誘導することができる、請求項24に記載の方法
  27. 【請求項27】 エンド−β−1,4−グルカナーゼが、触媒性のコアドメ
    イン(CAD)、およびコアドメインと動作可能に連結した、あるいは2つ以上
    のセルロース結合ドメイン(CBD)の場合にはセルロース結合ドメインと動作
    可能に連結した1つまたは複数のセルロース結合ドメインを含む、請求項24な
    いし26のいずれかに記載の方法。
  28. 【請求項28】 セルロース分解酵素の量が、織物または衣服1g当たり0
    .1〜10000μgの濃度に対応する、請求項24ないし27のいずれかに記
    載の方法。
  29. 【請求項29】 浮石を、従来のストーンウォッシュ処理において浮石でジ
    ーンズをストーンウォッシュ加工するために通常用いられる量に対して0〜80
    %の量で水性組成物に加える、請求項14に記載の方法。
  30. 【請求項30】 水性組成物がさらに界面活性剤を含む、請求項1ないし2
    9のいずれかに記載の方法。
  31. 【請求項31】 水性組成物がさらに緩衝液を含む、請求項1ないし30の
    いずれかに記載の方法。
  32. 【請求項32】 水性組成物がさらに緩衝液を含む、請求項1ないし31の
    いずれかに記載の方法。
  33. 【請求項33】 仕上工程の間にデニムの織物または衣服から裏側に染みた
    染料を除去する方法であって、前記方法が織物または衣服を有効量のペクチン分
    解酵素を含む水性組成物で処理することを含む、方法。
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