JPH08139503A - 高周波半導体装置用基板 - Google Patents

高周波半導体装置用基板

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JPH08139503A
JPH08139503A JP6280219A JP28021994A JPH08139503A JP H08139503 A JPH08139503 A JP H08139503A JP 6280219 A JP6280219 A JP 6280219A JP 28021994 A JP28021994 A JP 28021994A JP H08139503 A JPH08139503 A JP H08139503A
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JP
Japan
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substrate
hole
semiconductor device
frequency semiconductor
tab tape
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JP6280219A
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English (en)
Inventor
Kiyotake Goto
清毅 後藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 その上下の両面を高周波半導体チップの実装
面にして、複数の高周波半導体チップを高密度に実装す
ることができる高周波半導体装置用基板を得る。 【構成】 その厚さ方向の中間部にグランド層2を挿設
し、その上下両面に当該グランド層2とでマイクロスト
リップ線路を構成する信号線路パターン3a,3bを設
けたTABテープ本体1aの所定領域に、信号線路パタ
ーン3a,3bに接続して,当該信号線路パターン3
a,3b間における高周波信号の伝送を可能とするコン
タクトスルーホール5を、これがグランド層2と電気的
に分離されるように形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高周波半導体装置用基板
に関し、特に、高周波半導体チップの実装密度を大きく
できる高周波半導体装置用基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は従来のTAB(Tape automated
bonding)テープに高周波半導体チップを実装してなる高
周波半導体装置の構成を示す図で、図11(a) はその上
面図であり、図11(b) は図11(a) のXIb-XIb 線にお
ける断面図である。図において、1はポリイミドからな
るTABテープ本体、2はTABテープ本体1の下面
(裏面)に形成された高周波信号用裏面グランド層、3
はTABテープ本体1の上面に形成された回路パターン
(マイクロストリップ線路の信号線路パターン)であ
る。また、4はTABテープ本体1の上面に実装された
高周波半導体チップである。ここで、TABテープ本体
1,高周波信号用グランド層2,及び回路パターン3に
よりTABテープ1000が構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の高周波半導体装
置は、上記のように、TABテープ本体1の一方の面
(例えば上面)に回路パターン3を形成し、他方の面
(例えは下面)にグランド層2を形成してなるTABテ
ープ1000を用い、このTABテープ1000の一方
の面、すなわち、TABテープ本体1の回路パターン3
が形成された一方の面に高周波半導体チップ4を実装し
て構成されているので、高周波半導体チップを複数個実
装する場合、TABテープ1000のチップの実装面、
すなわち、上記TABテープ本体1の一方の面の面積に
よって、その個数が制限され、高周波半導体チップの実
装密度を上げることができないという問題点があった。
【0004】本願発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、その上下の両面を高周波半導体
チップの実装面にして、複数の高周波半導体チップを高
密度に実装することができる高周波半導体装置用基板を
得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明(請求項1)に
かかる高周波半導体装置用基板は、誘電体物質からなる
基板本体と、上記基板本体の所定領域に形成されたスル
ーホールと、上記基板本体の上記スルーホールの形成領
域と,当該スルーホールの周囲の基板領域とを除く基板
領域の全域にて、その厚さ方向の中間部に挿入されて設
けられたグランド層と、少なくとも上記スルーホールの
内壁を被覆するように設けられ、上記基板本体の上面及
び下面の各々の所定領域に形成された高周波伝送用線路
の信号線路間を相互に接続する高周波伝送用スルーホー
ル配線とを備えたことを特徴とするものである。
【0006】更に、この発明(請求項2)は、上記高周
波半導体装置用基板において、上記高周波伝送用スルー
ホール配線を、上記スルーホール内を充填するように設
けられたものである。
【0007】更に、この発明(請求項3)は、上記高周
波半導体装置用基板において、上記高周波伝送線路をマ
イクロストリップ線路としたものである。
【0008】更に、この発明(請求項4)は、上記高周
波半導体装置用基板において、上記高周波伝送線路をマ
イクロストリップ線路とし、上記高周波伝送用スルーホ
ール配線と上記グランド層間の距離を、上記グランド層
と上記マイクロストリップ線路の信号線路間の距離の1
〜3倍の距離にしたものである。
【0009】更に、この発明(請求項5)は、上記高周
波半導体装置用基板において、上記高周波伝送線路をコ
プレーナ線路とし、上記基板本体の上記スルーホールの
周辺の基板領域に形成された、当該スルーホールとは異
なる他のスルーホールと、少なくともこの他のスルーホ
ールの内壁面を被覆するように設けられ、上記基板の上
面及び下面の各々の所定領域に形成された上記コプレー
ナ線路のグランド線路間を相互に接続するグランド用ス
ルーホール配線とを備えたものとしたものである。
【0010】更に、この発明(請求項6)にかかる高周
波半導体装置用基板は、誘電体物質からなる基板本体
と、上記基板本体のその側面の一部に後述する側面配線
が当接する所定の基板領域を除く基板領域の全域におい
て、その厚さ方向の中間部に挿入されて設けられたグラ
ンド層と、上記所定の基板領域の側面に形成され、上記
基板本体の上面及び下面の各々の所定領域に形成された
高周波伝送用線路の信号線路間を相互に接続する高周波
伝送用側面配線とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0011】更に、この発明(請求項7)は、上記高周
波半導体装置用基板において、上記高周波伝送線路をマ
イクロストリップ線路としたものである。
【0012】更に、この発明(請求項8)は、上記高周
波半導体装置用基板において、上記高周波伝送線路をコ
プレーナ線路とし、上記所定の基板領域の側面に形成さ
れ、上記基板の上面及び下面の各々の所定領域に形成さ
れた上記コプレーナ線路のグランド線路間を相互に接続
するグランド用側面配線を備えたものとしたものであ
る。
【0013】更に、この発明(請求項9)は、上記高周
波半導体装置用基板において、上記高周波伝送用の配線
を、その中間部に絶縁層が挿入されて、カップラを形成
してなるものとしたものである。
【0014】
【作用】この発明(請求項1〜9)においては、上記構
成としたから、上記高周波伝送用スールホール配線,ま
たは上記高周波伝送用側面配線により、上記基板本体の
上下面にそれぞれ形成されている高周波伝送線路(マイ
クロストリップ線路,コプレーナ線路)の信号線路間に
おける高周波信号の伝送が可能となり、上記基板本体の
上下面を高周波半導体チップの実装面にすることができ
る。
【0015】更に、この発明(請求項4)においては、
上記構成としたから、上記マイクロストリップ線路の信
号線路と上記高周波伝送用スルーホール配線とのインピ
ーダンス整合がとれ、当該高周波伝送用スルーホール配
線の通過損失値,VSWR値を小さくすることができ
る。
【0016】更に、この発明(請求項9)においては、
上記構成としたから、上記基板本体の上下面にそれぞれ
形成されている高周波伝送線路(マイクロストリップ線
路,コプレーナ線路)を伝送する高周波信号の伝送電位
が異なる場合でも、上面と下面間で、一方から他方へ高
周波信号を伝送することが可能となる。
【0017】
【実施例】実施例1 .図1は、本発明の実施例1によるTABテー
プを用いて構成された高周波半導体装置の構成を示す断
面図であり、図において、1aはポリイミドからなるT
ABテープ本体、2はTABテープ本体の厚さ方向の中
間部に挿入されるよう設けられた高周波信号用グランド
層、3a,3bはTABテープ本体1の上面と下面にそ
れぞれ形成された回路パターン(マイクロストリップ線
路の信号線路パターン)である。4a,4bはTABテ
ープ1の上面にそれぞれ実装された高周波半導体チッ
プ、5はコンタクトスルーホールで、TABテープ本体
1に形成されたスルーホール5aと、当該スルーホール
5aの内部に充填され、TABテープ本体1の上面と下
面にそれぞれ形成されているマイクロストリップ線路の
信号線路パターン3a,3b間を相互に接続する金属配
線5bとからなっている。100はTABテープであ
る。ここで、TABテープ本体1a,高周波信号用グラ
ンド層2,及びマイクロストリップ線路の信号線路パタ
ーン3a,3bによりTABテープ100が構成されて
いる。なお、高周波信号用グランド層2はコンタクトス
ルーホール5の周辺には形成されていない。
【0018】図2は図1に示したTABテープの製造工
程の一例を示す工程別断面図であり、図において、10
a,10bはポリイミドテープ、11a,11bはCu
層、12a,12bは孔、13a,13bはCu層、1
00はTABテープである。
【0019】以下、この図2に基づいてTABテープの
製造工程を説明する。
【0020】まず、図2(a) に示すように、ポリイミド
テープ10aの上下面にスパッタ等の蒸着法によりCu
層11a,11bを形成する。
【0021】次に、図2(b) に示すように、レーザエッ
チング法等を用いて、Cu層11a,ポリイミドテープ
10aを貫通して、Cu層11bに達する孔12a,1
2bを形成する。
【0022】次に、図2(c) に示すように、写真製版技
術,及びエッチング技術を用いて、Cu層11aをこれ
が回路パターン(マイクロストリップ線路の信号線路パ
ターン)となるようにパターニングし、Cu層11bの
孔12a,12bを塞ぐ部分の周囲の部分を選択的に除
去する。
【0023】次に、写真製版技術によりポリイミドテー
プ10aの上面の孔12a,12bを除く領域にレジス
ト膜を形成した後、スパッタ等の蒸着,またはメッキに
より、Cu層を形成し、レジスト膜とともにレジスト膜
を覆っているCu層を除去すると、図2(d) に示すよう
に、孔12a,12b内を充填し、Cu層11aとCu
層11bを接続するCu層13a,13bが形成され
る。
【0024】次に、前述の工程で,ポリイミドテープ1
0aのCu層11bの孔12a,12bを塞ぐ部分の周
囲を除去して形成された凹部に、樹脂等の絶縁物(図示
せず。)を埋め込む。
【0025】次に、図2(e) に示すように、上記ポリイ
ミドテープ10aと、以上説明した工程と全く同様の工
程によりCu層11a,11b,孔12a,12b,及
びCu層13a,13bが形成されたポリイミドテープ
10bの各々のCu層11b同士を導電性の接着剤を用
いて張り合わせると,TABテープ100が完成する。
ここでは、ポリイミドテープ10a,10bの双方に形
成された孔12a,12b)と、ポリイミドテープ10
a,10bの双方に形成されたCu層13a,13b
と、ポリイミドテープ10a,10bの双方に形成され
たCu層11bの孔12a,12bを塞ぐ部分とによ
り、図1に示すコンタクトスルーホール5が構成され
る。
【0026】このように本実施例によるTABテープ1
00では、その厚さ方向の中間部に高周波信号用のグラ
ンド層2を挿入し、その上下両面にグランド層2とでマ
イクロストリップ線路を構成する,信号線路パターン3
a,3bを形成し、この信号線路パターン3a,3b
を、TABテープ本体1aのスルーホール5a内に埋め
込み形成した,グランド層2と電気的に分離された金属
配線5bによって接続して、その上面と下面間で高周波
信号を伝送することが可能な構造になっている。従っ
て、TABテープ100の上下面にそれぞれ高周波半導
体チップ4a,4bを実装することにより、図10に示
した従来のTABテープを用いた高周波半導体装置に比
して、チップの実装密度が2倍になった高周波半導体装
置を得ることができ、その結果、高周波半導体装置(T
ABテープ本体)の占有面積を小さくすることができ
る。
【0027】実施例2.図3はこの発明の実施例2によ
るTABテープのスルーホールの形成領域を示した断面
図であり、図において、図1と同一符号は同一または相
当する部分を示し、6はコンタクトスルーホール5とグ
ランド層2がショートしないようにコンタクトスルーホ
ール5の周りに設けた樹脂等からなる絶縁物層、200
はTABテープである。また、図中aはマイクロストリ
ップ線路の信号線路パターン3a,3bとグランド層2
間の距離、bはグランド層2とコンタクトスルーホール
5間の距離、rはコンタクトスルーホール5の直径を示
している。なお、図示しない他の領域の構成は実施例1
と同じである。
【0028】上記実施例1のTABテープ100、すな
わち、TABテープ本体の上下面に形成されたマイクロ
ストリップ線路の信号線路パターンを、TABテープ本
体に形成したコンタクトスルーホールを介して相互に接
続した配線構造により、TABテープ本体の上面と下面
間での高周波信号の伝送を可能にしたTABテープで
は、これを用いて形成される高周波半導体装置内での高
周波信号の通過特性を向上させる点から、コンタクトス
ルーホールを、当該コンタクトスルーホールと,TAB
テープ本体の上下面に形成されたマイクロストリップ線
路の信号線路パターン間にインピーダンス不整合を生じ
させないものにすることが必要である。
【0029】本実施例2によるTABテープ200は、
コンタクトスルーホール5を、このようなTABテープ
本体の上下面に形成されたマイクロストリップ線路の信
号線路パターンと、コンタクトスルーホール間にインピ
ーダンス不整合を生じさせないものとするために、上記
グランド層2とコンタクトスルーホール5間の距離b
を、上記マイクロストリップ線路の信号線路パターン3
a,3bとグランド層2間の距離aの1〜3倍の距離に
したものである。
【0030】以下に、このグランド層2とコンタクトス
ルーホール5間の距離bを、マイクロストリップ線路の
信号線路パターン3a,3bとグランド層2間の距離a
の1〜3倍の距離にすることにより、マイクロストリッ
プ線路の信号線路パターン3a,3bと、コンタクトス
ルーホール5間にインピーダンス不整合が生じないもと
なることを検証した電磁界解析シミュレーションについ
て説明する。
【0031】図4は本実施例2によるTABテープ20
0のコンタクトスルーホール5のマイクロ波通過特性の
電磁界解析シミュレーションを行うために作成した試験
用のTABテープの構成を示す斜視図であり、図におい
て、図3と同一符号は同一または相当する部分を示し、
7は高周波信号の入力ポート、8は高周波信号の出力ポ
ートである。ここで、マイクロストリップ線路の信号線
路パターン3aとグランド層2間の距離(ポリイミドの
厚さ)aは50μm、コンタクトスルーホール5の直径
rは100μm、グランド層2の厚みは10μmにして
いる。
【0032】図5,6は図4の試験用のTABテープを
用いて、グランド層2とコンタクトスルーホール5間の
距離bをパラメータにして、コンタクトスルーホール5
のマイクロ波通過特性を電磁界解析シミュレーションし
た結果を示した図であり、図5はグランド層2とコンタ
クトスルーホール5間の距離bに対する高周波信号の通
過損失の関係を示し、図6はグランド層2とコンタクト
スルーホール5間の距離bに対する高周波信号の定在波
比(VSWR)の関係を示している。
【0033】この図5,6により、マイクロストリップ
線路の信号線路パターン3a,3bとグランド層2との
距離(ポリイミドの厚さ)aが50μmであるのに対
し、グランド層2とコンタクトスルーホール5間の距離
bが50〜150μmの時、すなわち、aに対してbが
1〜3倍の距離の時、マイクロストリップ線路の信号線
路パターン3a,3bとコンタクトスルーホール5との
インピーダンス整合がとれ、コンタクトスルーホール5
における通過損失の値,定在波比(VSWR)の値が小
さくなっていることがわかる。
【0034】このように本実施例のTABテープ200
は、グランド層2とコンタクトスルーホール5間の距離
bを、マイクロストリップ線路の信号線路パターン3
a,3bとグランド層2との距離aの1〜3倍の距離に
しているので、マイクロストリップ線路の信号線路パタ
ーン3a,3bとコンタクトスルーホール5とのインピ
ーダンス整合がとれ、コンタクトスルーホール5は、そ
の通過損失値,定在波比(VSWR)値が小さくなっ
て、良好なマイクロ波通過特性を示すものとなってい
る。
【0035】実施例3.図7はこの発明の実施例3によ
るTABテープの主要部の構成を示す断面図であり、図
において、図1と同一符号は同一または相当する部分を
示し、9はTABテープ本体1aの一側面に形成され、
TABテープ本体1aの上面と下面にそれぞれ形成され
ているマイクロストリップ線路の信号線路パターン3
a,3b間を相互に接続している金属配線、10はグラ
ンド層2と金属配線9とが接触しないように、TABテ
ープ本体1aの上記一側面を含む所定のテープ領域のそ
の厚さ方向の中間部に挿入されて設けられた樹脂等から
なる絶縁物層、300はTABテープである。
【0036】すなわち、本実施例のTABテープ300
は、前述の実施例1,2のようなコンタクトスルーホー
ル5を用いることなく、TABテープ本体1aの所定の
側面に形成した金属配線9により、TABテープ(TA
Bテープ本体1a)の上下面間での高周波信号の伝送を
可能にしたものである。
【0037】このような本実施例のTABテープ300
においても、上記実施例1のTABテープ100と同様
に、その上面と下面に高周波半導体チップを実装するこ
とにより、従来のチップの実装面が単一面からなるTA
Bテープを用いた高周波半導体装置に比して、チップの
実装密度が大きくなった高周波半導体装置を得ることが
でき、高周波半導体装置(TABテープ本体)の占有面
積が小さくすることができる。
【0038】実施例4.図8は、この発明の実施例4に
よるTABテープの主要部の構成を示す断面図であり、
図において、図1,2と同一符号は同一または相当する
部分を示し、30a,30bはTABテープ本体1aの
上下面にそれぞれ形成されたコプレーナ線路、5A〜5
CはTABテープ本体1aの上下面にそれぞれ形成され
たコプレーナ線路30a,30bを接続するためのコン
タクトスルーホール、400はTABテープである。な
お、TABテープ本体1aのこの図で図示した領域以外
の領域には、その上下面にそれぞれが上記コプレーナ線
路30a,30bの信号線路パターンにつながるマイク
ロストリップ線路の信号線路パターンが形成されてい
る。
【0039】すなわち、本実施例のTABテープ400
は、TABテープ本体1aの上下面にそれぞれ図示しな
いマイクロストリップ線路の信号線と,コプレーナ線路
30a,30bを形成してなるTABテープにおいて、
TABテープ本体1aの上下面に形成されたコプレーナ
線路30a,30bをコンタクトスルーホール5A〜5
Cにより接続したものである。
【0040】このような本実施例のTABテープ400
においても、上記実施例1のTABテープ100と同様
に、その上面と下面に高周波半導体チップを実装するこ
とにより、従来のチップの実装面が単一面からなるTA
Bテープを用いた高周波半導体装置に比して、チップの
実装密度が大きくなった高周波半導体装置を得ることが
でき、高周波半導体装置(TABテープ本体)の占有面
積を小さくすることができる。
【0041】実施例5.図9は、本発明の実施例5によ
るTABテープの主要部の構成を示す断面図であり、図
において、図8と同一符号は同一または相当する部分を
示し、9a〜9bはTABテープ本体1aの一側面に形
成され、TABテープ本体1aの上下面にそれぞれ形成
されたコプレーナ線路30a,30b間を相互に接続し
ている金属配線、500はTABテープである。
【0042】すなわち、本実施例のTABテープ500
は、上記実施例4のようなコンタクトスルーホール5A
〜5Cを用いることなく、TABテープ本体1aの一側
面に形成した金属配線9a〜9cにより、TABテープ
(TABテープ本体1a)の上下面間での高周波信号の
伝送を可能にしたものである。
【0043】このような本実施例のTABテープ500
においても、上記実施例4のTABテープ400と同様
に、従来に比して高周波半導体チップの実装密度が大き
くなった高周波半導体装置を得ることができ、装置(T
ABテープ本体)の占有面積を小さくすることができ
る。
【0044】実施例6.図10は、この発明の実施例6
によるTABテープの主要部の構成を示す断面図であ
り、図において、図1と同一符号は同一または相当する
部分を示し、15はコンタクトスルーホールで、上面側
部分15aと、下面側部分15bとに分断されている。
6aは絶縁層6におけるコンタクトスルーホール15の
上面側部分15aと下面側部分15bとの間に挿入され
た部分、600はTABテープである。
【0045】すなわち、本実施例のTABテープ600
は、コンタクトスルーホール15の中間部に絶縁層6a
を挿入して、当該コンタクトスルーホール15がカップ
ラを形成してなるものとしたものである。
【0046】このような本実施例のTABテープ600
では、コンタクトスルーホール15がカップラを形成し
ているので、TABテープ本体1aの上面と下面におい
て高周波信号の伝送電位が異なる場合でも、上面と下面
間で、一方から他方へ高周波信号を伝送することができ
る。従って、TABテープ本体1aの上面と下面に互い
に異なる電位の高周波信号で動作する高周波半導体チッ
プを実装して、高周波半導体装置を構成することがで
き、前述の実施例のTABテープに比べて、その使用用
途を拡大することができる。
【0047】なお、上記実施例1,2,4,6では、コ
ンタクトスールホールを構成する金属配線を、これがス
ルーホール内を充填したものとなるように形成したが、
当該金属配線を、これがスルーホールの内壁面を被覆す
るものとなるように形成しても、同様の効果を得ること
ができる。
【0048】また、本発明においては、上記実施例3,
5のTABテープ300,500のTABテープ本体1
の所定の側面に形成された金属配線9,9a〜9cにカ
ップラを形成して、上記実施例6のTABテープ600
と同様の効果が得られるTABテープを構成できること
は言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】以上のように、この発明(請求項1〜
9)にかかる高周波半導体装置用基板によれば、基板本
体の上下面の各所定領域にそれぞれ形成された高周波伝
送線路(マイクロストリップ線路,コプレーナ線路)の
信号線路間を、基板本体のスルーホール内,または基板
本体の一側面に設けた高周波伝送用配線によって相互に
接続したものとしたので、当該高周波伝送用配線によ
り、上記基板本体の上下面にそれぞれ形成されている高
周波伝送線路の信号線路間における高周波信号の伝送が
可能となり、上記基板本体の上下面を高周波半導体チッ
プの実装面にすることができる。従って、従来の半導体
チップの実装面が単一面の高周波半導体装置用基板に比
して、高周波半導体チップを高密度に実装することがで
き、従来に比して、高周波半導体装置の占有面積を小さ
くできる効果がある。
【0050】更に、この発明(請求項4)にかかる高周
波半導体装置用基板によれば、上記スルーホール内に形
成した高周波伝送用スルーホール配線と上記基板本体の
厚み方向の中間部に挿設されているグランド層間の距離
を、当該グランド層と上記マイクロストリップ線路の信
号線路間の距離の1〜3倍の距離にすることにより、上
記高周波伝送用スルーホール配線と上記マイクロストリ
ップ線路の信号線路とのインピーダンス整合を最適化し
たものとしたので、上記高周波伝送用スルーホール配線
の通過損失の値,VSWRの値が小さくなって、良好な
マイクロ波通過特性を有する高周波半導体装置用基板が
得られる効果がある。
【0051】更に、この発明(請求項9)にかかる高周
波半導体装置用基板によれば、上記高周波伝送用配線に
カップラを形成してなるものとしたので、上記基板本体
の上下面にそれぞれ形成されている高周波伝送線路を伝
送する高周波信号の伝送電位が異なる場合でも、上面と
下面間で、一方から他方へ高周波信号を伝送することが
可能となり、その結果、上記基板本体の上面と下面に互
いに異なる電位の高周波信号で動作する高周波半導体チ
ップを実装して、高周波半導体装置を構成することがで
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1によるTABテープを用い
て構成された高周波半導体装置の構成を示す断面図であ
る。
【図2】 図1に示すTABテープの製造工程の一例を
示す工程別断面図である。
【図3】 本発明の実施例2によるTABテープの主要
部の構成を示す断面図である。
【図4】 図2に示すTABテープにおけるコンタクト
スルーホールのマイクロ波通過特性の電磁界解析シミュ
レーションを行うために作成した試験用のTABテープ
の構成を示す斜視図である。
【図5】 図4に示す試験用のTABテープを用いて、
グランド層とコンタクトスルーホール間の距離を変更し
て、コンタクトスルーホールのマイクロ波通過特性を電
磁界解析シミュレーションした結果を示したもので、グ
ランド層とコンタクトスルーホール間の距離に対する高
周波信号の通過損失の関係を示した図である。
【図6】 図4に示す試験用のTABテープを用いて、
グランド層とコンタクトスルーホール間の距離を変更し
て、コンタクトスルーホールのマイクロ波通過特性を電
磁界解析シミュレーションした結果を示したもので、グ
ランド層とコンタクトスルーホール5間の距離に対する
高周波信号定在波比(VSWR)の関係を示した図であ
る。
【図7】 本発明の実施例3によるTABテープの主要
部の構成を示す断面図である。
【図8】 本発明の実施例4によるTABテープの主要
部の構成を示す断面図である。
【図9】 本発明の実施例5によるTABテープの主要
部の構成を示す断面図である。
【図10】 本発明の実施例6によるTABテープの主
要部の構成を示す断面図である。
【図11】 従来のTABテープに高周波半導体チップ
を実装してなる高周波半導体装置の構成を示す図で、図
11(a) はその上面図であり、図11(b) は図11(a)
のXIb-XIb 線における断面図である。
【符号の説明】
1 TABテープ本体、2 グランド層、3a,3b
回路パターン(マイクロストリップ線路の信号線路パタ
ーン)、4a,4b 高周波半導体チップ、5,15
コンタクトスルーホール、5a スルーホール、5b,
9 金属配線、6,10 絶縁物層、6a 絶縁物層の
コンタクトスルーホールの中間部に挿入された部分、7
高周波信号の入力ポート、8 高周波信号の出力ポー
ト、10a,10b ポリイミドテープ、11a,11
b,13a,13b Cu層、12a,12b 15a
コンタクトスルーホールの上側部分、15b コンタ
クトスルーホールの下側部分、100,200,30
0,400,500,600,1000 TABテー
プ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体物質からなる基板本体と、 上記基板本体の所定領域に形成されたスルーホールと、 上記基板本体の上記スルーホールの形成領域と,当該ス
    ルーホールの周囲の基板領域とを除く基板領域の全域に
    て、その厚さ方向の中間部に挿入されて設けられたグラ
    ンド層と、 少なくとも上記スルーホールの内壁を被覆するように設
    けられ、上記基板本体の上面及び下面の各々の所定領域
    に形成された高周波伝送用線路の信号線路間を相互に接
    続する高周波伝送用スルーホール配線とを備えたことを
    特徴とする高周波半導体装置用基板。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の高周波半導体装置用基
    板において、 上記高周波伝送用スルーホール配線は、上記スルーホー
    ル内を充填するように設けられたものであることを特徴
    とする高周波半導体装置用基板。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の高周波半導体
    装置用基板において、 上記高周波伝送線路はマイクロストリップ線路であるこ
    とを特徴とする高周波半導体装置用基板。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の高周波半導体装置用基
    板において、 上記高周波伝送線路はマイクロストリップ線路であり、 上記高周波伝送用スルーホール配線と上記グランド層間
    の距離を、上記グランド層と上記マイクロストリップ線
    路の信号線路間の距離の1〜3倍の距離にしたことを特
    徴とする高周波半導体装置用基板。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の高周波半導体
    装置用基板において、 上記高周波伝送線路はコプレーナ線路であり、 上記基板本体の上記スルーホールの周辺の基板領域に形
    成された、当該スルーホールとは異なる他のスルーホー
    ルと、 少なくとも上記他のスルーホールの内壁面を被覆するよ
    うに設けられ、上記基板の上面及び下面の各々の所定領
    域に形成された上記コプレーナ線路のグランド線路間を
    相互に接続するグランド用スルーホール配線とを備えた
    ことを特徴とする高周波半導体装置用基板。
  6. 【請求項6】 誘電体物質からなる基板本体と、 上記基板本体のその側面の一部に後述する側面配線が当
    接する所定の基板領域を除く基板領域の全域において、
    その厚さ方向の中間部に挿入されて設けられたグランド
    層と、 上記所定の基板領域の側面に形成され、上記基板本体の
    上面及び下面の各々の所定領域に形成された高周波伝送
    用線路の信号線路間を相互に接続する高周波伝送用側面
    配線とを備えたことを特徴とする高周波半導体装置用基
    板。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の高周波半導体装置用基
    板において、 上記高周波伝送線路はマイクロストリップ線路であるこ
    とを特徴とする高周波半導体装置用基板。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の高周波半導体装置用基
    板において、 上記高周波伝送線路はコプレーナ線路であり、 上記所定の基板領域の側面に形成され、上記基板の上面
    及び下面の各々の所定領域に形成された上記コプレーナ
    線路のグランド線路間を相互に接続するグランド用側面
    配線を備えたことを特徴とする高周波半導体装置用基
    板。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載の高
    周波半導体装置用基板において、 上記高周波伝送用配線は、その中間部に絶縁層が挿入さ
    れて、カップラを形成していることを特徴とする高周波
    半導体装置用基板。
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