JP4675510B2 - 層間接続構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてマイクロ波帯、その他の周波数帯としてはVHF帯、UHF帯、ミリ波帯等で用いられる多層高周波回路における層間接続に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は、例えば特開平7−221512号公報に示された従来の層間接続構造を示した図である。又、図15は図14におけるA−A断面図である。
図14及び図15において、101a、101bはストリップ導体パターン、102は接地導体パターン、103は接続用スルーホール、104は接地用スルーホール、105a、105bは誘電体基板、106a、106bはストリップ導体パターン先端部、107は透孔である。
【0003】
従来の前記層間接続構造は、図において上方側の一方の面にストリップ導体パターン101aが、他方の面に接地導体パターン102が設けられた誘電体基板105aと、図において下方側の一方の面にストリップ導体パターン101bが設けられた誘電体基板105bとを、それぞれのストリップ導体101a、101bが積層体の上面と下面(図において上下方向)とに、向かい合わせに配設された構成である。
ここでは、ストリップ導体パターン101aと接地導体パターン102との間に誘電体基板105aを挟むことによって第1のマイクロストリップ線路が構成され、ストリップ導体パターン101bと接地導体パターン102との間に誘電体基板105bを挟むことによって第2のマイクロストリップ線路が構成されている。
【0004】
そして、ストリップ導体パターン101a及び101bが、それぞれストリップ導体パターン先端部106aとストリップ導体パターン先端部106bとにおいて、接続用スルーホール103を介して電気的に接続されている。
尚、接地導体パターン102には、接続用スルーホール103との接触を避けて通すための透孔107が、当該接地導体パターン102を貫通するように設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図14及び図15の層間接続構造において示す通り、目的とする導体(以下、目的導体ともいう)間を接続する場合には、目的導体(ストリップ導体パターン101aと101b)間の中間層(誘電体層105a、接地導体パターン102、誘電体層105b)にスルーホール103を同一の中心軸上に重ねて配設していた。
【0006】
しかし、例えば、ビルドアップ多層誘電体基板のように、加工上の制約から上下に隣接する誘電体層に形成されたスルーホールを同一の中心軸上に重ねて配置することができない場合には、層間接続構造を形成することができないという問題があった。
又、中間層の一部に樹脂製の誘電体層があると、この樹脂製誘電体層に同一の中心軸上に重なるようにスルーホールを形成することが困難であった。
【0007】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、多層高周波回路等において、従来では、上下に隣接する誘電体層に形成されたスルーホールを同一の中心軸上に重ねて直線的に設けることができない場合でも、目的導体層間を接続できる層間接続構造の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、最上層に位置する第1の誘電体層と、前記第1の誘電体層から下層方向に順次積層された第2から第nの誘電体層と、
前記第1の誘電体層の上面、或いは前記第1から第nの誘電体層のうち隣接する何れか2層の間に積層された第1の接地導体と、前記第1の接地導体より下層に位置する前記誘電体層の隣接する何れか2層の間に積層された第2の接地導体と、前記第2の接地導体と同層か或いは前記第2の接地導体より下層に位置する前記誘電体層の隣接する何れか2層の間に積層された第3の接地導体と、前記第3の接地導体より下層に位置する前記誘電体層の隣接する何れか2層の間、或いは前記第nの誘電体層の下面に積層された第4の接地導体と、
前記第1の接地導体と前記第2の接地導体の間に位置する前記誘電体層の隣接する何れか2層の間に積層され、入射端子を有する第1のストリップ導体と、前記第3の接地導体と前記第4の接地導体の間に位置する前記誘電体層の隣接する何れか2層の間に積層され、出射端子を有し、且つ、前入射力端子が前記第1のストリップ導体の入力端子と異なる層間で略対向する第2のストリップ導体と、
前記第1のストリップ導体と第2のストリップ導体の中間に位置する前記誘電体層の各層に設けられる単位スルーホールを、積層方向に隣接する単位スルーホール同士の軸芯が一致しないよう層方向に所定の間隔を置いて配設すると共に、積層方向に隣接する前記単位スルーホールの端部同士を接続するホール接続導体を層と層との間に配設して形成された第1の階段状スルーホールと、
前記第1の接地導体と前記第3の接地導体の中間に位置する前記誘電体層の各層に設けられる単位スルーホールを、積層方向に隣接する単位スルーホール同士の軸芯が一致しないよう層方向に所定の間隔を置いて配設すると共に、積層方向に隣接する前記単位スルーホールの端部同士を接続するホール接続導体を層と層との間に配設して形成された第2の階段状スルーホールと、
前記第2の接地導体と前記第4の接地導体の中間に位置する前記誘電体層の各層に設けられる単位スルーホールを、積層方向に隣接する単位スルーホール同士の軸芯が一致しないよう層方向に所定の間隔を置いて配設すると共に、積層方向に隣接する前記単位スルーホールの端部同士を接続するホール接続導体を層と層との間に配設して形成された第3の階段状スルーホールと、
前記第1の接地導体と前記第3の接地導体の中間に位置する前記誘電体層の各層に設けられる単位スルーホールを、積層方向に隣接する単位スルーホール同士の軸芯が一致しないよう層方向に所定の間隔を置いて配設すると共に、積層方向に隣接する前記単位スルーホールの端部同士を接続するホール接続導体を層と層との間に配設して形成された第4の上部階段状スルーホールと、前記第2の接地導体と前記第4の接地導体の中間に位置する前記誘電体層の各層に設けられる単位スルーホールを、積層方向に隣接する単位スルーホール同士の軸芯が一致しないよう層方向に所定の間隔を置いて配設すると共に、積層方向に隣接する前記単位スルーホールの端部同士を接続するホール接続導体を層と層との間に配設して形成された第4の下部階段状スルーホールとを有し、前記第4の上部階段状スルーホールと前記第4の下部階段状スルーホールとが、一連の傾斜で続く1つの階段状に接続された単位スルーホール群として構成されている第4の階段状スルーホールと、
前記第1の接地導体と前記第3の接地導体の中間に位置する前記誘電体層の各層に設けられる単位スルーホールを、積層方向に隣接する単位スルーホール同士の軸芯が一致しないよう層方向に所定の間隔を置いて配設すると共に、積層方向に隣接する前記単位スルーホールの端部同士を接続するホール接続導体を層と層との間に配設して形成された第5の上部階段状スルーホールと、前記第2の接地導体と前記第4の接地導体の中間に位置する前記誘電体層の各層に設けられる単位スルーホールを、積層方向に隣接する単位スルーホール同士の軸芯が一致しないよう層方向に所定の間隔を置いて配設すると共に、積層方向に隣接する前記単位スルーホールの端部同士を接続するホール接続導体を層と層との間に配設して形成された第5の下部階段状スルーホールとを有し、前記第5の上部階段状スルーホールと前記第5の下部階段状スルーホールとが、一連の傾斜で続く1つの階段状に接続された単位スルーホール群として構成されている第5の階段状スルーホールとを備え、
前記第1のストリップ導体と第2のストリップ導体とは、前記第2及び第3の接地導体に設けられた透孔を通る前記第1の階段状スルーホールを介して接続され、
前記第1の接地導体と第3の接地導体とは、前記第2の階段状スルーホールを介して接続され、
前記第2の接地導体と第4の接地導体とは、前記第3の階段状スルーホールを介して接続され、
前記第1の階段状スルーホールは、前記第2の階段状スルーホールと前記第3の階段状スルーホールが前記第1の階段状スルーホールを中央にして相対に配置され、前記第4の階段状スルーホールと前記第5の階段状スルーホールが第1の階段状スルーホールを中央にして相対に配置されることで、四方に前記第2の階段状スルーホールから前記第5の階段状スルーホールまでの4つの階段状スルーホールが、前記第1の階段状スルーホールに対して略平行に配置されていることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明は、複数の層から成る中間層を隔てて配設された接続対象となる導体(以下、目的導体ともいう)間を接続する手段として、前記の中間層を構成する各層毎に設けられるスルーホール(以下、単位スルーホールともいう)を、積層方向に隣接する単位スルーホール同士の軸芯が一致しないよう層方向に所定の間隔を置いて位置をずらせて形成し、層と層との間において積層方向に隣接する前記単位スルーホールの端部同士を接続導体(以下、ホール接続導体ともいう)で接続して、前記単位スルーホールとホール接続導体とで全体として階段状に一連に接続された単位スルーホール群(以下、階段状スルーホールともいう)を設け、この階段状スルーホールを介して前記の目的導体間を接続させたものである。尚、本明細書において隣接とは接しない距離で隣合うことをいう。
【0020】
尚、本発明において、前記中間層の各層毎に設けられる単位スルーホールは1本に限らず複数、例えば二本一対に設けてもよい。又、目的導体は、必ずしも2つである必要はなく、3つ以上あってもよい。この場合、目的導体相互間を直接的に、或いは、途中に第3の目的導体を介して間接的に1つ或いは複数の階段状スルーホールを用いて接続する。
又、前記中間層を構成する層に接続目的外の導体が層状(以下、非目的導体層ともいう)に存在している場合には、当該目的導体層に階段状スルーホールが非接触で通る透孔を設ける。尚、本明細書において隣接とは接しない距離で隣合うことをいう。
以下、本発明を多層高周波回路に適用した実施の形態に基づいて説明する。
【0021】
実施の形態1.
実施の形態1を、図1〜図3に示す多層高周波回路における層間接続構造を例にして説明する。図1は誘電体層を省略した層間接続構造を示す斜視図、図2は層間接続構造の垂直断面図、及び図3は図2のa−a断面図である。尚、図2において、中間層を構成する層1a〜1hは相互に誘電体基板が積層された誘電体層である。図1、図3ではこの誘電体層1a〜1hが省略されている。
【0022】
図1乃至図3において、2a、2b、2c、2dは接地導体であって、接続される対象の目的導体である。以下、2aを第1の接地導体層、2bを第2の接地導体層、2cを第3の接地導体層、2dを第4の接地導体層という。
先ず、第1の接地導体2aは、最上層に位置する第1の層としての誘電体層1aの上面に積層されている。しかし、第1の接地導体2aは、この例に限らず、第1の層から第nの層までの間の、任意の隣合う2層の誘電体層の間に積層されてもよい(非図示)。
次に、第2の接地導体2bは、前記第1の接地導体2aより下層に位置されるもので、任意の隣合う2層の誘電体層の間、この例では第4の誘電体層1dと第5の誘電体層1eの間に積層されている。
【0023】
次に、第3の接地導体2cは、前記第2の接地導体2bと同層にあって、実質的に同一の接地導体であり、後述する第1の階段状スルーホール7を非接触にて通すための透孔14が開設されている。この第3の接地導体2cも、この例に限らず、前記第2の接地導体2bより下層あって、任意の隣合う2層の誘電体層の間に積層されてもよい(非図示)。
最後に、第4の接地導体2dは、前記第1の誘電体層1aの下面から下層方向に順次所要数層、この例では最下層(以下、n層ともいう)に位置する第8の層としての誘電体層1hの下面に積層されている。
【0024】
3a、3bはストリップ導体であって、互いに接続される目的導体である。以下、3aを第1のストリップ導体、3bを第2のストリップ導体という。
先ず、第1のストリップ導体3aは、前記第1の接地導体2aと第2の接地導体2bとの間の中間層のうち、任意の隣合う2層の誘電体層の間、この例では第2の誘電体層1bと第3の誘電体層1cとの間に積層されており、入射端子P1を有している。
次に、第2のストリップ導体3bは、前記第3の接地導体2bと第4の接地導体2dとの間の中間層のうち、任意の隣合う2層の誘電体層の間、この例では第6の誘電体層1fと第7の誘電体層1gとの間に積層されており、出射端子P2を有している。この第2のストリップ導体3bの出射端子P2は、前記第1のストリップ導体3aの入射端子P1とは異なる層にあって、対向するように配設されている。
【0025】
4a、4bはストリップ線路であって、互いに接続される目的導体である。以下、4aを第1のストリップ線路、4bを第2のストリップ線路という。
先ず、第1のストリップ線路4aは、第1の誘電体層1aから第4の誘電体層1dと、第1の接地導体2a及び第2の接地導体2bと、第1のストリップ導体3aとで構成されている。
次に、第2のストリップ線路4bは、第5の誘電体層1eから第8の誘電体層1hと、第3の接地導体2c及び第4の接地導体2dと、第2のストリップ導体3bとで構成されている。
【0026】
7は第1の階段状スルーホールである。この第1の階段状スルーホール7は、次のように構成されている。
先ず、接続される目的導体としての前記第1のストリップ導体3aと第2のストリップ導体3bとを隔てる中間層としての第3の誘電体層1cから第5の誘電体層1fにおいて、当該各誘電体層1c〜1f毎に設けられる単位スルーホール5a〜5dが、積層方向(図の上下方向)に隣接する単位スルーホール同士、即ち、単位スルーホール5aと5b、単位スルーホール5bと5c、単位スルーホール5cと5dとのそれぞれの軸芯が一致しないよう所定の間隔を置いて、層方向(図の左右方向)に位置をずらせて配設する。
【0027】
そして、各誘電体層と誘電体層との間、即ち、第3の誘電体層1cと第4の誘電体層1d、第4の誘電体層1dと第5の誘電体層1e、第5の誘電体層1eと第5の誘電体層1fとの間において、積層方向に隣接する単位スルーホール5aと5b、単位スルーホール5bと5c、単位スルーホール5cと5dとのそれぞれの端部同士、即ち、積層方向において上層側の単位スルーホールの下端部と下層側の単位スルーホールの上端部同士とが、前記第3の誘電体層1cから第5の誘電体層1cの各々の層の間に、延在するよう積層された接続導体としてのホール接続導体6a、6b、6cでそれぞれ接続されている。
【0028】
このように、第1の階段状スルーホール7は、所要数の単位スルーホール5a〜5dが所要数のホール接続導体6a、6b、6cを介して、全体として階段状に斜めに傾斜するように、一連に接続された単位スルーホール群を形成した構成となっている。
尚、この実施の形態1では、第1の階段状スルーホール7によって接続される第1のストリップ導体3aと第2のストリップ導体3bとの中間層の間、即ち、第4の誘電体層1dと第5の誘電体層1eとの間の積層面に、この第1の階段状スルーホール7にとっては接続目的外である非目的導体としての、一体的に形成された第2及び第3の接地導体(2a、b)が層状に存在しているため、当該第2及び第3の接地導体(2a、2b)に、この第1の階段状スルーホール7が非接触にて通る透孔14を開設している。
【0029】
前記のホール接続導体の接続を詳説する。
先ず、第3の誘電体層1cと第4の誘電体層1dとの間の積層面に配設されたホール接続導体6aは、当該積層面より上層側の第3の誘電体層1cに設けられた単位スルーホール5aの下端側の端部と、当該積層面より下層側の第4の誘電体層1dに設けられた単位スルーホール5bの上端側の端部とを接続している。
尚、この単位スルーホール5aの上端側の端部は、第3の誘電体層1cの上面側に配設(積層)された第1のストリップ導体3aに接続されている。
【0030】
次に、第4の誘電体層1dと第5の誘電体層1eとの間の積層面に配設されたホール接続導体6bは、当該積層面より上層側の第4の誘電体層1dに設けられた単位スルーホール5bの下端側の端部と、当該積層面より下層側の第5の誘電体層1eに設けられた単位スルーホール5cの上端側の端部とを接続している。
【0031】
最後に、第5の誘電体層1eと第6の誘電体層1fとの間の積層面に配設されたホール接続導体6cは、当該積層面より上層側の第5の誘電体層1eに設けられた単位スルーホール5cの下端側の端部と、当該積層面より下層側の第6の誘電体層1fに設けられた単位スルーホール5dの上端側の端部とを接続している。尚、この単位スルーホール5dの下端側の端部は、第5の誘電体層1fの下面側に配設された第2のストリップ導体3bに接続されている。
【0032】
次に、第2の階段状スルーホール10について説明する。
この第2の階段状スルーホール10は、互いに接続される目的導体としての第1の接地導体2aと第2の接地導体2cとを、中間層の第1の誘電体層1aから第4の誘電体層1dを隔てて接続するものであり、実質的な構成は前記第1の階段状スルーホール7と同様である。
【0033】
この第2の階段状スルーホール10では、図3に示す通り、各層に設けられる単位スルーホールが1本ではなく、2本×3列の6本づつ設けられている。図2にの断面図には、第1の誘電体層1aに設けられた単位スルーホール8aと8a、第2の誘電体層1bに設けられた単位スルーホール8bと8b、第3の誘電体層1cに設けられた単位スルーホール8cと8c、第4の誘電体層1dに設けられた単位スルーホール8dと8dとがそれぞれ表されている。このように、各層に設けられる単位スルーホールは1本に限らず、所要の本数設けてよい。
これら6本一組の各層の単位スルーホール8a〜8dのうち、積層方向に隣接する単位スルーホール同士、即ち、図2の断面図を例に説明すれば、各層の一組の単位スルーホール8a・8aと一組の単位スルーホール8b・8b、一組の単位スルーホール8b・8bと一組の単位スルーホール8c・8c、一組の単位スルーホール8c・8cと一組の単位スルーホール8d・8dとが、各ホール接続導体9a、9b、9cとでそれぞれ接続されている。
【0034】
次に、第3の階段状スルーホール13について説明する。
この第3の階段状スルーホール13は、互いに接続される目的導体としての第2の接地導体2bと第4の接地導体2dとを、中間層の第5の誘電体層1eから第8の誘電体層1hを隔てて接続するものであり、実質的な構成は前記第1及び第2の階段状スルーホール7、10と同様である。
【0035】
この第3の階段状スルーホール13は、図3示に示す通り、各層に設けられる単位スルーホールが4本一組で、図2の断面図を例に説明すれば、各層の一組の単位スルーホール11aと11a、一組の単位スルーホール11bと11b、一組の単位スルーホール11cと11c、一組の単位スルーホール11dと11dとが、中間層の前記第5乃至第8の誘電体層1e〜1hに設けられており、これら各組の単位スルーホール11a〜11dのうち、積層方向に隣接する一組の単位スルーホール同士、即ち、一組の単位スルーホール11a・11aと一組の単位スルーホール11b・11b、一組の単位スルーホール11b・11bと一組の単位スルーホール11c・11c、一組の単位スルーホール11c・11cと一組の単位スルーホール11d・11dとが、それぞれホール接続導体12a、12b、12cで接続されている。
【0036】
この実施の形態1では、前記の第2の階段状スルーホール10と第3の階段状スルーホール13とは、図上右上から左下方向の下り傾斜をなすよう形成された前記第1の階段状スルーホール7に沿って、図上の左右位置にて、それぞれ略平行に配置されている。
【0037】
次に、図1乃至図3に示す層間接続構造の動作について説明する。
今、端子P1から入射した電波は、第1のストリップ線路4aを伝搬した後、第1、第2、第3の階段状スルーホール7、10、13を介して、第2のストリップ線路4bに結合して、端子P2から取り出される。
このとき、第1のストリップ導体3aを流れる電流は、第1の階段状スルーホール7により滑らかに第2のストリップ導体3bに伝わる。
又、第1の接地導体2aを流れる電流は、第2の階段状スルーホール10により滑らかに第3の接地導体2cに伝わり、第2の接地導体2bを流れる電流は第3の階段状スルーホール13により滑らかに第4の接地導体2dに伝わる。
このため、第1のストリップ線路4aを伝搬する電波は、途中で反射を生じることなく異なる層の第2のストリップ線路4bまで到達する。
【0038】
以上のように、この実施の形態1によれば、積層方向に隣接する複数の層からなる中間層の各層に、スルーホール(単位スルーホール)を同一の中心軸上に重ねて配置することができない場合でも、階段状スルーホール7、10、13とすることによって、互いに異なる層に形成された目的導体を接続することができる。
【0039】
又、従来の層間接続構造では、中間層を直線的に貫通するように、各層のスルーホールの軸芯が同一の中心軸上に重ねて配置されていたため、従来のスルーホールと当該スルーホールで接続される目的導体との接続全体として形状が、直角クランク形状となるのに対して、この実施の形態1では、階段状スルーホール7、10、13によって、全体として斜めに傾斜した形状となるので、目的導体間即ちこの形態1における、第1のストリップ導体3aから第2のストリップ導体3bへ、第1の接地導体2aから第3の接地導体2cへ、及び第2の接地導体2bから第4の接地導体2dへ、それぞれ流れる電流に対する不連続を小さくすることができ、良好な反射特性を得ることができる。
【0040】
実施の形態2.
実施の形態2は、前記実施の形態1の層間接続構造において、第1の階段状スルーホール7の前後(図では左右)に略平行の斜め形状に形成された第2、第3の階段状スルーホール10、13を配置した構成に、更に、第1の階段状スルーホール7の左右両側にも、第4、第5の階段状のスルーホールを略平行に配置した構成としたものである。
以下、これを図4乃至図7に示す層間接続構造を例にして説明する。図4は誘電体層を省略した層間接続構造を示す斜視図、図5は図4の層間接続構造の垂直断面図、図6は図5のa−a水平断面図、図7は図6のb−b垂直断面図である。尚、前記実施の形態1の図と同様の符号は同様の内容のものである。
【0041】
図6において、第1の階段状スルーホール7を、仮に、階段と見立てて降りる方向の軸線を中央とすると、その右側(図の上側)に略平行に第4の階段状スルーホール17R、20Rが、又、その左側に(図の下側)に略平行に第5の階段状スルーホール17L、20Lとが配置されている。
尚、第4と第5との階段状スルーホールは同一の構成であるので、以下、説明の都合上、左側の第5の階段状スルーホール17L、20Lの構成を例にして説明する。又、第4と第5の階段状スルーホールは実施の形態1で説明した第1〜第3の階段状スルーホール7、10、13等の構成と実質的に同様の構成である。
【0042】
図4乃至図7において、第4の階段状スルーホール17L、20Lは、第1〜第4の誘電体層1a〜1dを中間層として形成された上部階段状スルーホール17と、第5〜第8の誘電体層1e〜1hを中間層として形成された下部階段状スルーホール20とが、一連の傾斜で続く1つの階段状に接続された単位スルーホール群として構成されている。
【0043】
上部階段状スルーホール17Lは、目的導体としての第1の接地導体2aと第3の接地導体2cとを接続するためのもので、第1〜第4の誘電体層1a〜1dの各層毎に設けられた単位スルーホール15a〜15dと、これらの単位スルーホール15a〜15dを接続するため各積層面に配設されたホール接続導体16a〜16cとで構成されている。
【0044】
下部階段状スルーホール20Lは、目的導体としての第2の接地導体2bと第3の接地導体2dとを接続するためのもので、第5〜第8の誘電体層1e〜1hの各層毎に設けられた単位スルーホール18a〜18dと、これらの単位スルーホール18a〜18dを接続するため誘電体層1e〜1hの各積層面に配設されたホール接続導体19a〜19cとで構成されている。
【0045】
この実施の形態2によれば、前記実施の形態1と同様な作用効果を発揮する上、第1の階段状スルーホール7が前後左右から囲まれているため、即ち、傾斜方向を軸としてその四方に階段状スルーホールが略平行に配置されたいるため、不要放射が抑圧されると共に、インピーダンス整合が得やすいという利点を有する。
【0046】
実施の形態3
実施の形態3は、前記実施の形態1において、第2の階段状スルーホール10と誘電体層1aと1bとを除いた構造としたものである。これを図8乃至図9に基づいて説明する。図8は誘電体層を省略した斜視図、図9は垂直断面図である。尚、前記実施の形態1乃至2の図と同様の符号は同様の内容のものである。
【0047】
図8及び図9において、21はマイクロストリップ線路であり、第3の誘電体層1c及び第4の誘電体層1dと、第2の接地導体2bと、第1のストリップ導体3aとで構成されている。
尚、前記第3の誘電体層1cは、この形態3では実質的に最上層であり、第4の誘電体層1dはこの形態3では実質的に第2の層であるが、説明の都合上、第1の実施の形態1の符号をそのまま用いることとする。以下、各誘電体層1c〜1hにつき、この形態3において同じ。
【0048】
さて、この形態3において、互いに接続される目的導体としての第1のストリップ導体3aと第2のストリップ導体3bとは、実施の形態1と同様に、実質的に同一の導体として形成された第2及び第3の接地導体(2b、2c)に開設された透孔14を非接触にて通る第1の階段状スルーホール7によって接続されている。
又、互いに接続される目的導体としての第2の接地導体2bと第4の接地導体2dとは、第3の階段状スルーホール13により接続され、この第3の階段状スルーホール13と第1の階段状スルーホール7とは、階段の昇降方向において、相互に略平行に配置されている。
【0049】
次に、図8及び図9に示す層間接続構造の動作について説明する。
今、端子P1から入射した電波は、マイクロストリップ線路21を伝搬した後、第1の階段状スルーホール7及び第3の階段状スルーホール13を介してストリップ線路4bに結合し、端子P2から取り出される。
このとき、第1のストリップ導体3aを流れる電流は、第1の階段状スルーホール7により滑らかに第2のストリップ導体3bに伝わる。又、第2の接地導体2bを流れる電流は、連続的に第3の接地導体2cに伝わると共に、第3の階段状スルーホール13により滑らかに第4の接地導体2dにも伝わる。
このため、マイクロストリップ線路21を伝搬する電波は、途中で反射を生じることなく、異なる層の第2のストリップ線路4bまで良好に到達する。
【0050】
以上のように図8及び図9に示す第1の階段状スルーホール7と第3の階段状スルーホール13との2つの階段状スルーホールは、互いに異なる層に形成されたマイクロストリップ線路21と第2のストリップ線路4bとを接続する層間接続構造としての機能を有する。
【0051】
この実施の形態3によれば、第1及び第3の階段状スルーホール7、13によって、第1のストリップ導体3aと第2のストリップ導体3bとの間、及び第2及び第4の接地導体2b、2c、2d間を接続する構造のため、積層方向に隣接する各誘電体層1c〜1hに形成されたスルーホールの軸芯を同一の中心軸上に重ねて配置することができない場合でも、互いに異なる層に形成されたマイクロストリップ線路21とストリップ線路4bとを相互に接続することができる。
【0052】
又、従来の層間接続構造が全体として直角クランク形状となるのに対して、この実施の形態3の層間接続構造では、斜め形状となるので、第1のストリップ導体3aから第2のストリップ導体3b、及び第2の接地導体2bから第3の接地導体2dに流れる電流に対する不連続を小さくすることができ、良好な反射特性が得られる。
【0053】
実施の形態4
実施の形態4は、前記実施の形態3の層間接続構造の変形例であり、これを図10に基づいて説明する。図10は層間接続構造の垂直断面図である。尚、図において前記実施の形態1乃至3の図と同様の符号は同様の内容のものである。
【0054】
図10において、1iは第9の誘電体層で、前記実施の形態3における最下層の第8の誘電体基板1hの更に下層即ち下面に、新たに積層された層であり、実施の形態4における最下層の誘電体層である。
又、2eは第5の接地導体であり、前記実施の形態3における第3の接地導体2cと接続するため、第5の誘電体層1eと第6の誘電体層1fとの間の積層面に積層されている。この第5の接地導体2eと第3の接地導体2cとを接続するスルーホール29が、新たに第5の誘電体層1eに設けられている。
同様に、2fは第4の接地導体であり、前記実施の形態3における第4の接地導体2dに代えて、前記第9の誘電体層1iの下面に積層されている。
尚、この形態4では、誘電体層1cが実質的に最上層であるが、説明の都合上、実施の形態1の用語のまま第3の誘電体層といいう、以下、各誘電体層1c〜1hにつき、この形態3において同じ。
【0055】
又、11eは新たに積層された前記第9の誘電体層1hに設けられた第3の階段状スルーホールを構成する単位スルーホールである。同様に、22eは第1の階段状スルーホール28を構成する単位スルーホールであり、第6の誘電体層1fに設けられている。
同様に、12dはホール接続導体であり、新たに設けられた前記単位スルーホール11eの上端部と既存の単位スルーホール11hの下端部とを接続するよう、第8の誘電体層1hと第9の誘電体層1iとの間の積層面に配設されている。
同様に、23dはホール接続導体であり、新たに設けられた前記単位スルーホール22eの上端部と既存の単位スルーホール22dの下端部とを接続するよう、第6の誘電体層1fと第7の誘電体層1gとの間の積層面に配設されている。
【0056】
又、25は第2のストリップ導体として、前記実施の形態3における第2のストリップ導体3bに代えて、第7の誘電体層1gと第8の誘電体層11hの間に積層されたものである。
同様に、26は第2のストリップ導体として、前記実施の形態3における第2のストリップ導体4bに代えて、第6〜第9の誘電体層1f〜1iと、前記第5及び第6の接地導体2e及び2fと、第2のストリップ導体25とで構成されたものである。
【0057】
27は第3の階段状スルーホールで、前記実施の形態3における第3の階段スルーホール13に相応するものであり、単位スルーホール11a〜11eとホール接続導体12a〜12dとで構成されている。
同様に、28は第1の階段状スルーホールで、前記実施の形態3における第1の階段スルーホール7に相応するものであり、単位スルーホール22a〜22eとホール接続導体23a〜23dとで構成されている。
【0058】
前記第1のストリップ導体3aと第2のストリップ導体25とは、第2及び第3の接地導体2b、2cに開設された透孔14を介して第1の階段状スルーホール28によって接続されている。この接地導体2bと接地導体2cは、同一積層面に面状に一体成形されて積層されている。
又、第1の接地導体2cと第4の接地導体2eとの接続には、前記実施の形態3における第2の階段スルーホールに相応する階段スルーホールはなく、第5の誘電体層1e(この形態4では実質的には第3の層)の相応する部位に、在来型のスルーホール29が設けられているだけである。
更に、第2の接地導体2bと第4の接地導体2fとは、第1の階段状スルーホール27により接続されており、この第1の階段状スルーホール27には、略平行に第3の階段状スルーホール28が配置されている。
【0059】
尚、この実施の形態4では、前記実施の形態3と異なり、ストリップ線路26を形成する接地導体2eがマイクロストリップ線路21の接地導体2bとは異なる層に形成されているため、接地導体2bを流れる電流の一部が連続的に接地導体2cを流れ、その後に、スルーホール29を介して接地導体2eに伝わると共に、接地導体2bを流れるその余の他の電流は、第1の階段状スルーホール27によって、滑らかに接地導体2fにも伝わる。
【0060】
従って、この実施の形態4によれば、前記実施の形態3と同様な作用効果を発揮させることができると共に、互いに異なる層に形成されたマイクロストリップ線路21とストリップ線路26とを階段状スルーホール27を用いることにより、容易に接続させることができる。
又、マイクロストリップ線路21の接地導体2ba或いは接地導体2cとストリップ線路26の接地導体2eとが異なる層に形成された場合、即ち、マイクロストリップ線路21とストリップ線路26とが異なる層方向に離れていても、反射を生じることなく層間接続構造を構成することができる。
【0061】
実施の形態5
実施の形態5は、実施の形態1における第3の誘電体層1cを最上層とし、第6の誘電体層1fを最下層とする計4枚の誘電体層が積層された層間接続構造に関するもので、これを図11、図12に基づいて説明する。図11は誘電体層を省略した斜視図、図12はその垂直断面図である。
尚、図において前記実施の形態1乃至4の図と同様の符号は同様の内容のものである。
【0062】
図11、図12において、マイクロストリップ線路30は、誘電体層1e及び誘電体層1fと、接地導体2cと、ストリップ導体3bで構成されており、第1のストリップ導体3aと第2のストリップ導体3bとは、第2、第3の接地導体に設けられた透孔14を介して、階段状スルーホール24により接続されている。この階段状スルーホール24は、単位スルーホール22a、22b、22c、22dとホール接続導体23a、23b、23cとで構成されている。
【0063】
次に、この層間接続構造の動作について説明する。
今、端子P1から入射した電波は、マイクロストリップ線路21を伝搬した後、階段状スルーホール24を介してマイクロストリップ線路30に結合し、端子P2から取り出される。
このとき、第1のストリップ導体3aを流れる電流は、階段状スルーホール24によって滑らかに第2のストリップ導体3bに伝わり、第2の接地導体2bを流れる電流は連続的に第3の接地導体2cに伝わる。
このため、マイクロストリップ線路21を伝搬する電波は、途中で反射を生じることなく異なる層のマイクロストリップ線路30まで到達する。
【0064】
この実施の形態5によれば、階段状スルーホール24によって、上下に隣接する誘電体層に形成されたスルーホールを同一の中心軸上に重ねて配置することができない場合でも、互いに異なる層に形成されたマイクロストリップ線路21、30同士を相互に接続することができる。
又、従来の層間接続構造が全体として直角クランク形状となるのに対して、この実施の形態5の層間接続構造は、斜め形状となるので、第1のストリップ導体3aから第2のストリップ導体3bに流れる電流に対する不連続を小さくすることができ、良好な反射特性が得られる。
【0065】
実施の形態6
実施の形態6は、前記実施の形態5と同様の動作原理の層間接続構造に関するもので、これを図13に基づいて説明する。図13は垂直断面図である。尚、図において前記実施の形態1乃至5の図と同様の符号は同様の内容のものである。
【0066】
図13において、この層間接続構造は、最上層を第3の誘電体層1cとし、最下層を第8の誘電体層1hとする計6枚の誘電体層が積層されたものである。
接地導体2g及び接地導体2hは、第5の誘電体層1fと第6の誘電体層1gとの間の積層面に層状に延在するように積層されている。
【0067】
第1の階段状スルーホール33は、第1のストリップ導体3aと第2のストリップ導体31とを接続するため、単位スルーホール22a〜22fとホール接続導体23a〜23eとで構成されている。
第1のストリップ導体3aは最上層としての第3の誘電体層1cの上面に積層され、第2のストリップ導体3aは最下層としての第8の誘電体層1hcの下面に積層されている。
単位スルーホール22a〜22fは、第3の誘電体層1cから第8の誘電体層1hの各層毎に設けられており、ホール接続導体23a〜23eは、これら第3の誘電体層1cから第8の誘電体層の間の積層面に配設されている。
【0068】
第2の階段状スルーホール39は、第3の接地導体2cと第8の接地導体2hとを接続するため、単位スルーホール37a〜37bとホール接続導体38とで構成されている。
第3の接地導体2cは第4の誘電体層1dと第6の誘電体層1eとの間、第8の接地導体2hは第6の誘電体層1fと第7の誘電体層1gとの間の積層面に、それぞれ配設されている。
単位スルーホール37a〜37bは第5の誘電体層1eから第6の誘電体層1fに設けられており、この第5の誘電体層1eと第6の誘電体層1fとの間の積層面に配設されたホール接続導体38によって接続されている。
【0069】
第3の階段状スルーホール36は、第2の接地導体2bと第7の接地導体2hとを接続するため、単位スルーホール34a〜34bとホール接続導体36とで構成されている。
第2の接地導体2bは第4の誘電体層1dと第6の誘電体層1eとの間、第9の接地導体2gは第6の誘電体層1fと第7の誘電体層1gとの間の積層面に、それぞれ配設されている。
単位スルーホール34a〜34bは第5の誘電体層1e〜第6の誘電体層1fに設けられており、この第5の誘電体層1eと第6の誘電体層1fとの間の積層面に配設されたホール接続導体35によって接続されている。
【0070】
32はマイクロストリップ線路であり、第7の誘電体層1g及び第8の誘電体層1hと、第8の接地導体2hと、ストリップ導体31から成る。
又、この実施の形態6では、前記の接地導体2bと接地導体2cとが同一面内において連続的に接続され、又、接地導体2gと接地導体2hも同一面内において連続的に接続されているため、第1のストリップ導体3aと第2のストリップ導体31とを接続する第1の階段状スルーホール33は、接地導体2b及び接地導体2cと接地導体2g及び接地導体2hとに開設した透孔14を通って接続されている。
又、この実施の形態6では、図から分かるように、第1の階段状スルーホール33が、第2の階段状スルーホール39と第3の階段状スルーホール36とで、前記実施の形態1や形態2と同様に、略平行に配置されている。
【0071】
図13に示す層間接続構造は、実施の形態5の場合と同様の動作原理を有するが、ストリップ線路32を形成する接地導体2hはマイクロストリップ線路21の接地導体2bとは異なる層に形成されるため、接地導体2bを流れる電流は、接地導体2c及び階段状スルーホール39を介する経路と、階段状スルーホール36及び接地導体2gを介する経路の2つの経路を経て接地導体2hに流れ込む。
【0072】
この実施の形態6によれば、階段状スルーホールによって、ストリップ導体間や接地導体間を接続する構造のため、上下に隣接する誘電体層に形成されたスルーホールを同一の中心軸上に重ねて配置することができない場合でも、互いに異なるそうに形成されたマイクロストリップ線路同士を相互に接続することができる。
【0073】
又、従来の層間接続構造が全体として直角クランク形状となるのに対して、この実施の形態6の層間接続構造は、斜め形状となるので、第1のストリップ導体21から第2のストリップ導体32へ、接地導体2bから接地導体2cへ、及び接地導体2gから接地導体2hへと流れる電流に対する不連続を小さくすることができ、良好な反射特性が得られる。
更に、マイクロストリップ線路21の接地導体2b或いは2cとマイクロストリップ線路32の接地導体2g或いは2hとが層方向に離れている場合、即ち、マイクロストリップ線路21とマイクロストリップ線路32とが層方向に離れていても、反射を生じることなく層間接続構造を構成することができる。
【0074】
尚、前記実施の形態1〜6においては、第1及び第2のストリップ導体が同一直線上に配置された場合について示したが、相互に同一直線上にない位置、或いは所定の相対角度を有するように配置されてもよく(非図示)、同様の作用効果を効果を奏する。
又、実施の形態1〜6においては、1つ或いは複数の階段状スルーホールのうちの一部或いは全部が直線階段状の形状を有する場合について示したが、コーナ或いは螺旋階段状の形状に構成されてもよく(非図示)、同様の作用効果を効果を奏する。
又、前記実施の形態1〜6に示すよう層間接続構造を用いることにより、良好な特性を有し、小形、低損失、且つ低コストな多層高周波回路を提供することができる。
【0075】
又、前記実施の形態1,2、6において、各々第2の階段状スルーホール10,10,39に代えて、これらの第2の階段状スルーホール10,10,39に相応する位置に、実施の形態4の接地導体2c,2e間を接続するような、1層の誘電体層1eに設けられた1層分のスルーホール29を配置した構成としてもよいし、形成が可能ならば従来型のスルーホール即ち、複数層の各誘電体層に同芯線上に一致するスルーホールを配置した構成であってもよい。
階段状スルーホールは、少なくとも、従来型のスルーホールを形成し難い場合に用ることで、目的導体間を接続する手段であるから、上記実施の形態1〜6において、前記第2の階段状スルーホールに限らず、第3或いはその他の階段状スルーホールに代えて従来型のスルーホールを配置した構成であってもよい。
【0076】
【発明の効果】
第1乃至第11の各発明によれば、何れも、目的導体間の中間層に階段状スルーホールを設けることによって、積層方向に隣接する複数の層からなる中間層の各層に、スルーホールを同一の中心軸上に重ねて配置することができない場合でも、互いに異なる層に形成された目的導体を接続することができる。
【0077】
第5乃至第11の各発明によれば、何れも、従来の層間接続構造では、目的導体間を接続するスルーホールが中間層を直線的に貫通する配置であったため、接続全体として形状が直角クランク形状となったのに対して、階段状スルーホールを設けることによって、接続全体としての形状が斜めに傾斜する形状となるので、目的導体間を流れる電流に対する不連続を小さくすることができ、良好な反射特性を備えた多層高周波回路の層間接続構造を提供することができる。
【0078】
第10の発明によれば、階段状スルーホールを他の階段状スルーホールで囲んだ構成としているため、不要放射が抑圧されると共に、インピーダンス整合が得やすい多層高周波回路の層間接続構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の誘電体層を省略した層間接続構造を示す斜視図である。
【図2】 実施の形態1の層間接続構造の垂直断面図である。
【図3】 図2のa−a断面図である。
【図4】 実施の形態2の誘電体層を省略した層間接続構造を示す斜視図、である。
【図5】 実施の形態2の層間接続構造の垂直断面図である。
【図6】 図6は図5のa−a水平断面図である。
【図7】 実施の形態2の層間接続構造の断面図である。
【図8】 実施の形態3の誘電体層を省略した斜視図である。
【図9】 実施の形態3の層間接続構造の垂直断面図である。
【図10】 実施の形態4の層間接続構造の垂直断面図である。
【図11】 実施の形態5の誘電体層を省略した斜視図である。
【図12】 実施の形態5の層間接続構造の垂直断面図である。
【図13】 実施の形態6の層間接続構造の垂直断面図である。
【図14】 従来の層間接続構造の図である。
【図15】 図14におけるA−A断面図である。
【符号の説明】
1a〜1i 誘電体層、2a 第1の接地導体、2b 第2の接地導体,2c第3の接地導体,2d 第4の接地導体,2e〜2h 接地導体、3a 第1のストリップ導体、3b 第2のストリップ導体、25、31 ストリップ導体、4a 第1のストリップ線路、4b 第2のストリップ線路、26 ストリップ線路、21 第1のマイクロストリップ線路、30 第2のマイクロストリップ線路、32 マイクロストリップ線路、5a〜5d、8a〜8d、11a〜11e、15a〜15d、18a〜18d 単位スルーホール、22a〜22f、29、34a、34b、37a、37b 単位スルーホール、6a〜6c、9a〜9c、12a〜12d、16a〜16c、19a〜19c ホール接続導体、23a〜23e、35、38 単位スルーホール、7 第1の階段状スルーホール、10 第2の階段状スルーホール、13 第3の階段状スルーホール、17R,17L 上部階段状スルーホール、20R,20L 下部階段状スルーホール、24、27、28、33、36、39 階段状スルーホール、29 スルーホール、14 透孔、P1 入射端子、P2 出射端子。

Claims (1)

  1. 最上層に位置する第1の誘電体層と、前記第1の誘電体層から下層方向に順次積層された第2から第nの誘電体層と、
    前記第1の誘電体層の上面、或いは前記第1から第nの誘電体層のうち隣接する何れか2層の間に積層された第1の接地導体と、前記第1の接地導体より下層に位置する前記誘電体層の隣接する何れか2層の間に積層された第2の接地導体と、前記第2の接地導体と同層か或いは前記第2の接地導体より下層に位置する前記誘電体層の隣接する何れか2層の間に積層された第3の接地導体と、前記第3の接地導体より下層に位置する前記誘電体層の隣接する何れか2層の間、或いは前記第nの誘電体層の下面に積層された第4の接地導体と、
    前記第1の接地導体と前記第2の接地導体の間に位置する前記誘電体層の隣接する何れか2層の間に積層され、入射端子を有する第1のストリップ導体と、前記第3の接地導体と前記第4の接地導体の間に位置する前記誘電体層の隣接する何れか2層の間に積層され、出射端子を有し、且つ、前入射力端子が前記第1のストリップ導体の入力端子と異なる層間で略対向する第2のストリップ導体と、
    前記第1のストリップ導体と第2のストリップ導体の中間に位置する前記誘電体層の各層に設けられる単位スルーホールを、積層方向に隣接する単位スルーホール同士の軸芯が一致しないよう層方向に所定の間隔を置いて配設すると共に、積層方向に隣接する前記単位スルーホールの端部同士を接続するホール接続導体を層と層との間に配設して形成された第1の階段状スルーホールと、
    前記第1の接地導体と前記第3の接地導体の中間に位置する前記誘電体層の各層に設けられる単位スルーホールを、積層方向に隣接する単位スルーホール同士の軸芯が一致しないよう層方向に所定の間隔を置いて配設すると共に、積層方向に隣接する前記単位スルーホールの端部同士を接続するホール接続導体を層と層との間に配設して形成された第2の階段状スルーホールと、
    前記第2の接地導体と前記第4の接地導体の中間に位置する前記誘電体層の各層に設けられる単位スルーホールを、積層方向に隣接する単位スルーホール同士の軸芯が一致しないよう層方向に所定の間隔を置いて配設すると共に、積層方向に隣接する前記単位スルーホールの端部同士を接続するホール接続導体を層と層との間に配設して形成された第3の階段状スルーホールと
    前記第1の接地導体と前記第3の接地導体の中間に位置する前記誘電体層の各層に設けられる単位スルーホールを、積層方向に隣接する単位スルーホール同士の軸芯が一致しないよう層方向に所定の間隔を置いて配設すると共に、積層方向に隣接する前記単位スルーホールの端部同士を接続するホール接続導体を層と層との間に配設して形成された第4の上部階段状スルーホールと、前記第2の接地導体と前記第4の接地導体の中間に位置する前記誘電体層の各層に設けられる単位スルーホールを、積層方向に隣接する単位スルーホール同士の軸芯が一致しないよう層方向に所定の間隔を置いて配設すると共に、積層方向に隣接する前記単位スルーホールの端部同士を接続するホール接続導体を層と層との間に配設して形成された第4の下部階段状スルーホールとを有し、前記第4の上部階段状スルーホールと前記第4の下部階段状スルーホールとが、一連の傾斜で続く1つの階段状に接続された単位スルーホール群として構成されている第4の階段状スルーホールと、
    前記第1の接地導体と前記第3の接地導体の中間に位置する前記誘電体層の各層に設けられる単位スルーホールを、積層方向に隣接する単位スルーホール同士の軸芯が一致しないよう層方向に所定の間隔を置いて配設すると共に、積層方向に隣接する前記単位スルーホールの端部同士を接続するホール接続導体を層と層との間に配設して形成された第5の上部階段状スルーホールと、前記第2の接地導体と前記第4の接地導体の中間に位置する前記誘電体層の各層に設けられる単位スルーホールを、積層方向に隣接する単位スルーホール同士の軸芯が一致しないよう層方向に所定の間隔を置いて配設すると共に、積層方向に隣接する前記単位スルーホールの端部同士を接続するホール接続導体を層と層との間に配設して形成された第5の下部階段状スルーホールとを有し、前記第5の上部階段状スルーホールと前記第5の下部階段状スルーホールとが、一連の傾斜で続く1つの階段状に接続された単位スルーホール群として構成されている第5の階段状スルーホールとを備え、
    前記第1のストリップ導体と第2のストリップ導体とは、前記第2及び第3の接地導体に設けられた透孔を通る前記第1の階段状スルーホールを介して接続され、
    前記第1の接地導体と第3の接地導体とは、前記第2の階段状スルーホールを介して接続され、
    前記第2の接地導体と第4の接地導体とは、前記第3の階段状スルーホールを介して接続され
    前記第1の階段状スルーホールは、前記第2の階段状スルーホールと前記第3の階段状スルーホールが前記第1の階段状スルーホールを中央にして相対に配置され、前記第4の階段状スルーホールと前記第5の階段状スルーホールが第1の階段状スルーホールを中央にして相対に配置されることで、四方に前記第2の階段状スルーホールから前記第5の階段状スルーホールまでの4つの階段状スルーホールが、前記第1の階段状スルーホールに対して略平行に配置されている
    ことを特徴とする層間接続構造。
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