JPH08138830A - 帯電装置およびその製造方法 - Google Patents

帯電装置およびその製造方法

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JPH08138830A
JPH08138830A JP26979994A JP26979994A JPH08138830A JP H08138830 A JPH08138830 A JP H08138830A JP 26979994 A JP26979994 A JP 26979994A JP 26979994 A JP26979994 A JP 26979994A JP H08138830 A JPH08138830 A JP H08138830A
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JP
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electrode
resistor
needle
shaped
unit
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Application number
JP26979994A
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English (en)
Inventor
Haruo Nishiyama
晴雄 西山
Koji Sakai
孝司 酒井
Kazuhiro Matsuyama
和弘 松山
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/02Arrangements for laying down a uniform charge
    • G03G2215/026Arrangements for laying down a uniform charge by coronas
    • G03G2215/028Arrangements for laying down a uniform charge by coronas using pointed electrodes

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電極や抵抗体の取り付けを容易にして、生産
性およびサービス性の向上を図る。 【構成】 電極支持体5上に共通電極2と針状電極接続
体6を形成して、針状電極接続体6に針状電極1を接着
することにより、第1ユニット7とする。抵抗体3を抵
抗体支持体8に接着し、抵抗体3上に第1および第2中
間接続体10,11を取り付けて、第2ユニット9とす
る。抵抗体3が各電極1,2に両中間接続体10,11
を介して接続されるように、両ユニット7,9をばね等
により圧接させて係合する。交換時には、どちらか一方
のユニット7,9を取り外して行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンタ、複写機等の
感光体上に帯電させる帯電装置に関し、特に針状電極を
有する帯電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機等の帯電装置において、独立した
針状電極を複数並べた放電電極を使用したものがある。
ワイヤを使用したものに対して、構造的強度が高く、オ
ゾン発生量が少ないという利点を有しているためによく
用いられている。
【0003】この針状電極を有する帯電装置の先行技術
として、以下に示すものがある。
【0004】特願平5−147755号には、複数の
独立針それぞれに切欠部を設け、切欠部に抵抗体を圧接
して接続し、抵抗体に電圧源を接続していることが記載
されている。
【0005】特願平5−213752号には、抵抗体
が一体構造の櫛形であり、複数の放電電極と同数の櫛歯
を有しており、この櫛形抵抗体をコモン電極に異方導電
性膜を介して接着する。そして、櫛形抵抗体の根元のフ
ラット部を導電性接着テープによってコモン電極に全面
的に接着することが記載されている。
【0006】特願平5−241499号には、放電電
極とドラムの距離をアーク放電とならずコロナ放電が維
持可能な最小値にし、この距離は放電電極のピッチ以上
とすることが記載されている。
【0007】特願平5−240214号には、複数の
放電電極の電極間および放電電極とコモン電極の間にそ
れぞれ抵抗素子を設け、抵抗素子は梯子状、櫛歯状、あ
るいは長方形の一体型の抵抗体であることが記載されて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、針状電極を
有する帯電装置の構造に対して、例えば特願平5−21
3752号では、共通電極に異方導電性膜を介して抵抗
体を接着したり、抵抗体に導電性接着テープを張り付け
たりしている。また、特願平5−240214号では、
抵抗体を電極ユニットに熱圧着によって取り付けてい
る。しかしながら、異方導電性膜はもちろんのこと抵抗
体も高価なものであるので、ユニット組立時や、組立後
に例えば独立針先端を不注意等により曲げてしまった場
合、抵抗体をきれいに剥がすことができず、ユニット全
体が不良となってしまい、大きな生産上のロスにつなが
る。また、サービス時においても、サービスマン等が針
状電極先端部を清掃する必要がある場合に、作業ミス等
で同様のことが生じると考えられ、これもサービス上の
負担となってくる。同様に抵抗体そのものに不良があっ
た場合でも、また接着部に不良が発見された場合でも、
抵抗体を剥がすとき、針状電極を変形させる可能性が大
きいので、この場合でも大きなロスとなってしまう。
【0009】また、針状電極については、例えば特願平
5−240214号では、厚さ0.1mmのステンレス
鋼板からエッチングにより作成し、絶縁性基板に取り付
けるようになっている。ここで、一体型抵抗体の抵抗値
のばらつきは±50%程度あり、これによる帯電ばらつ
きも40V存在しており、これに絶縁性基板上の針状電
極の取り付け誤差が加わることとなり、せっかくバイパ
ス抵抗によって帯電ばらつきを小さくしても、意味のな
いものになりかねない。すなわち、針状電極の取り付け
ばらつきが、抵抗体がシート状である場合には共通電極
と針状電極間の距離で抵抗値が決定されてしまい、針状
電極の取り付け誤差が抵抗値のばらつきとなってしま
う。
【0010】なお、針状電極ではないが、のこ歯状電極
の保持の方法として特開昭63−15272号に、のこ
歯状電極のピンアレイに穴を設け、支持突起によって支
持部材をピンアレイの両面に係合して固定することが記
載されている。これによって、電極の取り付け誤差はな
くなるが、依然として抵抗体にかかわる問題は残ってい
る。
【0011】本発明は、上記に鑑み、電極や抵抗体を精
度よく取り付けながら、生産性およびサービス性の向上
が得られる帯電装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、図1〜図7の如く、針状電極1と共通電極2とを
抵抗体3を介して電気的に接続した帯電装置において、
前記針状電極1および共通電極2を電気的に隔絶して保
持する第1ユニット7と、前記抵抗体3を有する第2ユ
ニット9とが設けられ、両ユニット7,9が係脱自在と
され、両ユニット7,9の係合時に前記抵抗体3に対し
て針状電極1および共通電極2がそれぞれ接続されたも
のである。
【0013】そして、抵抗体3をシート状とし、第2ユ
ニット9は抵抗体3の第1ユニット7と対向する面とは
反対側の面を保持する保持体8を備えており、抵抗体3
と第1ユニット7とを圧接させる圧接手段が設けられて
いる。
【0014】また、他の課題解決手段は、図8,9の如
く、針状電極1と抵抗体3を電気的に接続する第1の接
続箇所および前記抵抗体3と共通電極2を電気的に接続
する第2の接続箇所にそれぞれ第1中間接続体20およ
び第2中間接続体21が介在され、第1中間接続体20
と第2中間接続体21とが相互に所定の間隔をおいて対
向配置されたものである。そして、第1中間接続体20
と第2中間接続体21との間隔を共通電極2と針状電極
1との電極間距離よりも小さくしている。
【0015】しかも、針状電極1は、図12,15の如
く、櫛状帯電電極材25の櫛歯部26にエッチング加工
により形成された他所より強度が弱い弱化部28におい
て櫛歯部26を胴体部27より分断して製造されたもの
である。
【0016】
【作用】上記課題解決手段において、帯電電極材25に
エッチング加工を行って、櫛歯部26および弱化部28
を形成し、共通電極2が形成された電極支持体5上に帯
電電極材25の櫛歯部26を取り付け、帯電電極材25
の胴体部27を電極支持体5と反対側に屈曲させること
により弱化部28において胴体部27と櫛歯部26とを
切り離し、電極支持体5に残った櫛歯部26により針状
電極1が形成され、第1ユニット7が製作される。さら
に、針状電極1および共通電極2に第2ユニット9の抵
抗体3を圧接させたり、あるいは中間接続体20,21
を介して抵抗体3を接続することにより、針状電極1を
有する帯電装置が精度よく製造される。
【0017】しかも、シート状の抵抗体3が保持体8に
保持されているため、取り扱いが容易になるとともに各
電極1,2との接続が確実に行われる。特に、中間接続
体20,21を介して抵抗体3を接続すると、各電極
1,2に取り付け誤差があっても中間接続体20,21
の間隔によって抵抗体3の抵抗値が決まるので、電極間
の抵抗の安定化が図られる。
【0018】また、針状電極1は、個々の独立針1aが
電極支持体5上に取り付けられるのではなく、一度に取
り付けられるため、取り付け精度のばらつきが発生する
ことがない。
【0019】そして、第1ユニット7と第2ユニット9
とは係脱自在であるので、どちらか一方が不良となった
場合に一方のユニットだけを取り外して交換することが
可能となる。
【0020】
【実施例】本発明の一実施例の帯電装置は、図1,2の
如く、複数個の独立歯1aが一定のピッチで並べられた
針状電極1と共通電極2とが抵抗体3を介して電気的に
接続され、感光体等に対向する一面が開口された帯電ケ
ース4に内装されたものである。
【0021】前記針状電極1と共通電極2とは、図3に
示すように電気的に隔絶されてプリント基板である電極
支持体5上に配設されている。電極支持体5は、紙基材
フェノール樹脂等で作られた絶縁体であり、この上面を
エッチングすることにより残した銅箔パターンが共通電
極2および針状電極接続体6として形成されている。そ
して、針状電極1は、鉄、アルミニウムあるいは白金等
の金属からなるが、コスト、耐久性の点からステンレス
鋼が使用され、導電性テープまたは導電性接着剤により
個々の独立針1aに対応して形成された針状電極接続体
6に接着されている。この場合、接触抵抗は1MΩ程度
であっても、抵抗体3の抵抗値が数百MΩ〜数GΩであ
ることから、何ら問題はない。以上の針状電極1、共通
電極2、針状電極接続体6および電極支持体5から第1
ユニット7が構成される。
【0022】前記抵抗体3はシート状とされ、ポリアリ
ールエーテル樹脂(表面抵抗率109Ω程度)、導電剤
がコーティングされたポリイミド基板、導電剤がコーテ
ィングされたPET(ポリエチレンテレフタレート)、
あるいは導電剤がコーティングされた絶縁性フィルムで
ある。そして、抵抗体3は保持体としての抵抗体支持体
8に貼り付けられることにより保持されており、これら
によって第2ユニット9が構成される。なお、抵抗体支
持体8は、紙基板フェノール樹脂、紙基材エポキシ樹
脂、ガラス基材エポキシ樹脂等の絶縁基板あるいはポリ
カーボネイト、ABS、PP等の絶縁性樹脂からなる。
【0023】また、図4に示すように、抵抗体支持体8
の第1ユニット7と対向する面の両側に帯状に第1およ
び第2中間接続体10,11が接着されている。第1お
よび第2中間接続体10,11は、ポリエステル等のフ
ィルムにAg、C等の導電性粒子とバインダーを混合し
た塗料をスクリーン印刷したもの、あるいは導電性の両
面接着材からなり、厚さ方向に導電性、面方向に絶縁性
を有する異方導電体である。
【0024】これによって、第1ユニット7および第2
ユニット9は、針状電極1と抵抗体3とを電気的に接続
する第1の接続箇所および抵抗体3と共通電極2とを電
気的に接続する第2の接続箇所において第1および第2
中間接続体10,11を介して接続される。したがっ
て、針状電極1の独立針1a同士が直接接続されること
を避け、各独立針1aに抵抗体3が接続されるという独
立針構造の帯電装置の構成となる。なお、両中間接続体
10,11の間隔は、針状電極1と共通電極2との間隔
よりも狭くなっている。
【0025】そして、帯電ケース4内の一側に弾性を有
する絶縁ブロック12が設けられ、絶縁ブロック12に
電極支持体5が取り付けられることによって第1ユニッ
ト7は帯電ケース4に装着されている。一方、図5に示
すように、第2ユニット9の抵抗体支持体8と帯電ケー
ス4との間には圧縮コイルばね13が介装され、抵抗体
支持体8を第1ユニット7に向かって押圧している。こ
れにより、抵抗体3は針状電極1および共通電極2に対
して均一な圧力が加えられ、抵抗体3は第1ユニット7
に対して圧接されることになる。しかも、第1ユニット
7および第2ユニット9は互いに係脱可能となっている
ので、例えば抵抗体3の特性が劣化し交換が必要になっ
たときのように、一方が不良となった場合に交換の必要
のない他方のユニットを交換する必要がなくなる。
【0026】また、抵抗体3と第1ユニット7とを圧接
させる他の手段として、図6に示すように、帯電ケース
4の他側にも絶縁ブロック15を設け、この絶縁ブロッ
ク15に絶縁処理を施した板ばね16を針状電極1およ
び共通電極2に当接するように取り付ける。そして、抵
抗体3を板ばね16と第1ユニット7との間に挿入する
構成とする。このばね材16としては、ステンレス鋼、
りん青銅等の弾性のある材料にテフロン(フッ化樹脂)
等の絶縁材料をコーティングしたり、あるいはテフロン
等の絶縁性テープを貼り付けたものである。これによっ
て、板ばね16の押圧力により、抵抗体3は針状電極1
および共通電極2に押圧されて接続可能となる。この方
法では、抵抗体3のみが容易に係脱可能となるので、抵
抗体交換時の時間短縮が図られ、組み立て作業性および
サービス性が向上する。また、抵抗体3のみを交換でき
るので、交換の必要のない部材を交換するといった無駄
を省くことができる。
【0027】同じく他の手段として、図7に示すよう
に、上記の板ばね16の代わりに針状電極1および共通
電極2に弾性を持たせてもよい。すなわち、針状電極1
および共通電極2をばね材とし、それぞれの一端を切り
起こして板ばね部17,18を形成して、絶縁ブロック
15に当接させる。そして、抵抗体3を各電極1,2と
絶縁ブロック15との間に挿入する構成とする。これに
よって、各電極1,2の弾性力によって抵抗体3は各電
極1,2と絶縁ブロック15との間で保持されるととも
に接続されることになる。この方法では、上述した効果
以外に高価な絶縁処理をした板ばねを設ける必要がなく
なり、さらに省資源、低コストを図ることができる。
【0028】ところで、図4に示したような第1および
第2中間接続体10,11では、高価な異方導電体が使
用されているので、製造コストがかかってしまう。ま
た、導電性接着材にした場合、貼りムラが大きくなるの
で、抵抗ばらつきが大きくなってしまい、しかも針状電
極1に対応させたパターンに精度よく貼り付けることは
製造上非常に困難であった。このような問題を解消する
ため、図8,9に示すように、導電性のインクを使用し
て抵抗体3上に印刷することにより第1および第2中間
接続体20,21を形成している。導電性のインクとし
ては、Ag、C等の導電性粒子とバインダーを混合した
塗料からなり、抵抗体3上にスクリーン印刷される。
【0029】第1中間接続体20は、各独立針1aに対
応するように個別に形成されており、第2中間接続体2
1は帯状に形成されている。両者の間隔は所定値である
1に設定され、針状電極1と共通電極2との間隔L2
りも小とされる。すなわち、両電極1,2間の抵抗値は
両中間接続体20,21の間隔L1によって決定され
る。なお、抵抗体3の幅L3はL3>L2となっている。
【0030】そして、第1および第2中間接続体20,
21がそれぞれ針状電極1および共通電極2と重なり合
うように抵抗体3を第1ユニット7に対してばね等を用
いて圧接することにより、抵抗体3と第1ユニット7と
が係合される。このとき、抵抗体3は、シート状である
ため撓んだ状態となり、第1中間接続体20は針状電極
1および電極支持体5に接触し、第2中間接続体21は
共通電極2および電極支持体5に接触する。このとき、
抵抗体3の圧接位置が多少ずれても抵抗値は間隔L1
よって決まるので、取り付け精度が劣った場合でも安定
した抵抗値が得られる。したがって、導電性インクを用
いることにより、大量生産において精度よく中間接続体
20,21を形成することができ、取り付け精度に起因
する抵抗値のばらつきを防止することができる。
【0031】また、抵抗体3に導電性インクを用いた印
刷技法により中間接続体20,21を形成すると、両中
間接続体20,21の間隔を精度よく設定でき、抵抗値
の安定化につながることから、図1に示す実施例のよう
に針状電極接続体6と共通電極2との間隔で抵抗値を設
定する必要がなくなる。そのため、接着剤22を用いて
針状電極1を電極支持体5に接着することが可能にな
り、針状電極1を電極支持体5に接続するための針状電
極接続体6を省略することができ、導電性を有さない接
着剤22でよく安価なものを使用することができる。
【0032】ここで、接着剤22を使用する場合、針状
電極1を固定するのに液量の管理が難しくなる。すなわ
ち、図10に示すように、針状電極1を取り付けるため
の接着剤22が独立針1aの表面にはみ出して固まった
り、隣り合う独立針1aの間にはみ出して独立針面より
高く盛り上がったりすることがある。通常、接着剤22
は絶縁性であるので、この上に第1中間接続体20を接
触させると、図11に示すように接触不良となってしま
う。また、第1中間接続体20との接触位置がずれてし
まうこともあり、両中間接続体20,21の間隔が針状
電極1と共通電極2との間隔と同じである場合、どちら
か一方の中間接続体がいずれかの電極に接触しなかった
り、針状電極1や共通電極2に直接抵抗体3が接触し
て、抵抗値が変化してしまうことがある。しかも、針状
電極1と共通電極2との距離が確定していないので、間
隔が一定に接続できない。しかしながら、本実施例では
両中間接続体20,21の間隔が針状電極1と共通電極
2との間隔よりも小さいので、両中間接続体20,21
は確実に各電極1,2に接触可能となり、上記のような
抵抗体3の接続に関する抵抗値の不安定要因を除去でき
る。
【0033】次に、針状電極1の製作について説明す
る。針状電極1はそれぞれ個別の独立針1aが一定間隔
で並んだものである。ところが、これらの各独立針1a
を一個ずつ電極支持体5に接着していては時間がかかる
うえに取り付け精度もよくない。そこで、針状電極1
は、図12に示すように櫛状帯電電極材25の櫛歯部2
6から形成するようにしている。すなわち、帯状のステ
ンレス鋼製帯電電極材25に機械加工あるいはエッチン
グにより先鋭な櫛歯部26を一定間隔で形成し、残りの
部分を胴体部27とする。そして、櫛歯部26の根元の
電極支持体5とは反対側になる表面に凹状の弱化部28
を形成している。弱化部28は、図13の如く帯電電極
材25の他の部分よりも薄肉化されたものであり、機械
加工、エッチング等により形成される。しかし、機械加
工の場合は、応力がかかって歪みが生じたり、加工部分
にバリが発生して、組み立て時のばらつきになってしま
うので、応力による変形がなく精度のよい加工が行える
エッチング加工が適している。
【0034】ところで、図14に示すように、独立針1
aの両側面に凹部29を形成した場合、電極の長手方向
に振れやすくなり、針状電極1の保管時、製造中の取り
扱い時あるいは接着剤固化時の応力等によって変形して
しまい、ピッチのばらつきとなってしまう恐れがある。
そのため、弱化部28を長手方向に沿って形成すること
により、上記の弊害を防ぐことができる。
【0035】そして、図15に示すように、櫛歯部26
の弱化部28よりも先端側が接着部分30とされ、針状
電極接続体6あるいは電極支持体5に接着剤により接着
するようになっており、弱化部28において胴体部27
を電極支持体5とは反対側に屈曲させることにより櫛歯
部26と胴体部27とが切り離される。このとき、表面
に弱化部28が存在するため、弱化部28で破断したと
きに発生するバリが電極支持体5とは反対側にあり、針
状電極1の先端の長手方向への振れの発生を防止でき、
ピッチのばらつきがなくなる。しかも、破断面は電極表
面よりも下側になるので、バリが表面より突出すること
はなく、抵抗体3が傷付くことを防止できる。
【0036】また、弱化部28として、図16に示すよ
うに櫛歯部26の表裏両面に凹部28a,28bを形成
してもよい。これによって、破断面積が小さくなり少な
い力をかけるだけで破断するので、弱化部28を破断す
る際に櫛歯部26の電極支持体側が引っ張られることに
よる接着部分30の弱化部側の固着強度が劣化すること
を防止できる。また、針状電極1を電極支持体5に直接
接着するような場合、電極支持体5と針状電極1が近接
しているので、接着部分30の固着が広い領域にわた
り、抵抗体3との接触面を覆い接続不良となるが、電極
支持体側の凹部28bに余分な接着剤を溜めることがで
き、接着剤がはみ出したり盛り上がったりといった接着
剤の広がりを防止でき、接着剤による接触不良をなくす
ことができる。
【0037】次に、針状電極1の製作工程を説明する。
まず、図17の如く、平板状の帯電電極材25の両面を
弱化部28となる領域を除いてレジスト31によって被
覆する。なお、表面の片面に弱化部28を形成する場合
は、片面全面をレジスト31によって被覆すればよい。
そして、エッチング液によって弱化部28に相当する領
域を溶解除去していき、帯電電極材25を貫通しないう
ちにエッチングを中断することにより、弱化部28を形
成する。その後、図18の如く、エッチングで形成され
た弱化部28を含む独立針1aの形状にレジスト31に
よって被覆し、さらにエッチングを行い、レジスト31
を剥離除去して、図19に示すように独立針1aとなる
櫛歯部26を形成する。
【0038】そして、図20に示すように、櫛歯部26
を有する帯電電極材25を共通電極2および針状電極接
続体6(あるいは接着剤のみ)が設けられた電極支持体
5上に、櫛歯部26の接着部分30が針状電極接続体6
(あるいは接着剤)の上になるように位置決めして、接
着剤によって帯電電極材25を接着する。接着剤が固化
したら帯電電極材25の胴体部27を上側に持ち上げる
と、弱化部28において屈曲され、図21の如く弱化部
28の角から破断する。櫛歯部26は胴体部27から切
り離されて電極支持体5上に残り、独立歯1aが一定間
隔で並んだ針状電極1が完成する。この上に抵抗体3を
第1および第2中間接続体10,11あるいは20,2
1を介して圧接手段により接触させ、帯電ケース4に内
装することによって帯電装置が完成される。
【0039】このような方法で製造することによって、
独立針を個々に固着する場合に比して製造時間を格段に
短縮でき、取り付け精度の向上も図れ、量産性が向上す
る。しかも、エッチング加工を行うことにより製造中の
バリの発生や薄い素材の加工に生じやすい歪みの発生が
なくなるので、バリ取り作業や歪み矯正作業がいらず、
他の部材を損傷することもなくなり、生産性の向上を図
ることができる。
【0040】また、弱化部28の他の実施例として、図
22の如く、表裏面に形成されたそれぞれの凹部28
a,28bの角が近接するように配置させる。すなわ
ち、ハーフエッチング加工を行うとき、凹部28a,2
8bの位置を少しずらすようにレジスト31を被覆して
おく。このとき、帯電電極材25が厚さ方向に溶解除去
されていっても弱化部28は貫通することがないので、
上記実施例では弱化部28と独立針とは別々に作成して
いたが、ここでは弱化部28と独立針1aを同一工程で
作成するハーフエッチング加工が可能となり、経済性に
優れている。しかも、図23の如く、破断面積が表裏面
の同じ位置に形成した場合に比べて小さくなるので、よ
り破断しやすくなり、帯電電極材25の胴体部27を切
り離すときに加える力が減り、接着部分の固着強度の劣
化防止に役立つとともに生産性がさらに上がる。
【0041】なお、本発明は、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の範囲内で上記実施例に多くの修
正および変更を加え得ることは勿論である。第1ユニッ
ト7に抵抗体3を係合させる手段として、図6に示した
板ばね16の代わりに絶縁ブロックに絶縁性の合成ゴム
を貼着して、その弾性力により抵抗体3を圧接させても
よい。また、針状電極1および共通電極2に電気的に導
通したローラを弾性体を介して設け、抵抗体3をローラ
と絶縁ブロック15の間に挿入するようにしてもよく、
抵抗体3の挿入がスムーズになる。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、請求項1
の発明によると、針状電極および共通電極を電気的に隔
絶して保持する第1ユニットと抵抗体を有する第2ユニ
ットとが係脱自在とされているので、ある部材が不良に
なってもそのユニットだけを交換するだけでよく、ユー
ザにとって本来不要なものに対する代価を払う必要がな
く、また資源の有効利用も図ることができる。しかも、
交換作業もユニットごと交換すればよいので、サービス
性の向上につながる。
【0043】請求項2の発明によると、シート状抵抗体
が第1ユニットと対向する面とは反対側の面を保持体に
保持されているので、抵抗体が破損する危険性がなくな
り、湾曲して電極に接触することもなくなり、抵抗値が
不均一になることが防止され、常に均一な放電特性を得
ることができる。
【0044】請求項3の発明によると、抵抗体と第1ユ
ニットとを圧接させる圧接手段が設けられているので、
抵抗体と各電極との接触が確実に行われ、抵抗値のばら
つきを防止できる。また、両者を容易に係脱できること
になり、交換作業の時間短縮ならびに製造時間の短縮と
なり、組み立て性およびサービス性の向上を図ることが
できる。
【0045】請求項4の発明によると、針状電極と抵抗
体を電気的に接続する第1の接続箇所および抵抗体と共
通電極を接続する第2の接続箇所にそれぞれ第1中間接
続体および第2中間接続体が介在され、第1中間接続体
と第2中間接続体とが相互に所定の間隔をおいて対向配
置されているので、抵抗体の抵抗値は両中間接続体の間
隔によって決定され、抵抗体や各電極の取り付け誤差の
影響を受けず抵抗値のばらつきがなくなり、放電特性が
良好となる。しかも、針状電極の取り付け誤差に影響を
受けないことから、針状電極の取り付け精度の許容範囲
を広げることができ、きっちりとした位置決めの必要性
がなくなり、安価な接着剤を使用することができ、製造
コストの低減を図ることができる。
【0046】請求項5の発明によると、第1中間接続体
と第2中間接続体との間隔を共通電極と針状電極との電
極間距離よりも小さくしたことにより、抵抗体の接続状
態に関係なく電極間の抵抗値の安定化を図ることができ
る。
【0047】請求項6の発明によると、針状電極は、櫛
状帯電電極材の櫛歯部に形成された他所より強度が弱い
弱化部において櫛歯部を胴体部より分断して製造されて
いるので、個々の針状電極を形成する場合に比べて取り
付け時間の短縮および取り付け精度の向上を図ることが
できる。
【0048】請求項7の発明によると、エッチング加工
によって針状電極を形成しているので、機械加工に比べ
てバリの発生や応力による歪みの発生がなくなり、加工
精度が向上して組み立て時のばらつきを低減できる。し
かも、一度に形成できることにより生産性の向上を図る
ことができる。また、弱化部を屈曲させて切り離すだけ
で針状電極を取り付けることができるので、取り付け時
間の短縮となり、さらなる生産性の向上につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す針状電極の概略断面図
【図2】帯電装置の斜視図
【図3】第1ユニットを示す図
【図4】抵抗体上の中間接続体の配置を示す図で、
(a)は平面図、(b)は側面図
【図5】圧接手段の一実施例を示す図
【図6】圧接手段の他の実施例を示す図
【図7】圧接手段の他の実施例を示す図
【図8】他の実施例の針状電極の概略断面図
【図9】抵抗体上の中間接続体の配置を示す図
【図10】接着剤がはみ出した状態の針状電極を示す図
で、(a)は平面図、(b)は断面図
【図11】接着剤がはみ出した状態の針状電極に抵抗体
を接続したときの断面図
【図12】櫛状帯電電極材の平面図
【図13】針状電極の弱化部を示す図
【図14】異なる位置に形成された弱化部を示す図で、
(a)は平面図、(b)は側面図
【図15】櫛状帯電電極材を電極支持体に接続した状態
を示す図
【図16】弱化部の他の実施例を示す図
【図17】弱化部を形成する工程を示す図
【図18】櫛状帯電電極材の櫛歯部を形成する工程を示
す図
【図19】櫛状帯電電極材の作成過程を示す図
【図20】帯電装置の製作工程を示す図
【図21】弱化部における破断の様子を示す図
【図22】他の実施例の弱化部を形成する工程を示す図
【図23】他の実施例の弱化部における破断の様子を示
す図
【符号の説明】
1 針状電極 2 共通電極 3 抵抗体 5 電極支持体 7 第1ユニット 9 第2ユニット 10 第1中間接続体 11 第2中間接続体 25 帯電電極材 26 櫛歯部 27 胴体部 28 弱化部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針状電極と共通電極とを抵抗体を介して
    電気的に接続した帯電装置において、前記針状電極およ
    び共通電極を電気的に隔絶して保持する第1ユニット
    と、前記抵抗体を有する第2ユニットとが設けられ、両
    ユニットが係脱自在とされ、両ユニットの係合時に前記
    抵抗体に対して針状電極および共通電極がそれぞれ接続
    されたことを特徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】 抵抗体をシート状とし、第2ユニットは
    前記抵抗体の第1ユニットと対向する面とは反対側の面
    を保持する保持体を備えていることを特徴とする請求項
    1記載の帯電装置。
  3. 【請求項3】 抵抗体と第1ユニットとを圧接させる圧
    接手段が設けられたことを特徴とする請求項1または2
    記載の帯電装置。
  4. 【請求項4】 針状電極と共通電極とを抵抗体を介して
    電気的に接続した帯電装置において、前記針状電極と抵
    抗体を電気的に接続する第1の接続箇所および前記抵抗
    体と共通電極を電気的に接続する第2の接続箇所にそれ
    ぞれ第1中間接続体および第2中間接続体が介在され、
    第1中間接続体と第2中間接続体とが相互に所定の間隔
    をおいて対向配置されたことを特徴とする帯電装置。
  5. 【請求項5】 第1中間接続体と第2中間接続体との間
    隔を共通電極と針状電極との電極間距離よりも小さくし
    たことを特徴とする請求項4記載の帯電装置。
  6. 【請求項6】 針状電極は、櫛状帯電電極材の櫛歯部に
    形成された他所より強度が弱い弱化部において前記櫛歯
    部を胴体部より分断して製造されたことを特徴とする請
    求項1または4記載の帯電装置。
  7. 【請求項7】 帯電電極材に櫛歯部および弱化部をエッ
    チング加工により形成し、共通電極が形成された絶縁基
    板上に前記帯電電極材の櫛歯部を取り付け、前記帯電電
    極材の胴体部を絶縁基板と反対側に屈曲させることによ
    り弱化部において切り離して針状電極を形成し、前記共
    通電極および針状電極に抵抗体を接続したことを特徴と
    する帯電装置の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2003098759A1 (ja) * 2002-05-15 2005-09-22 アレイプロトテック株式会社 イオン発生装置、電極およびリモコン
WO2015141034A1 (ja) * 2014-03-20 2015-09-24 シャープ株式会社 放電装置

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