JPH0813877A - 車両用凍結扉の開扉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウェザーストリップに凍り付いたスライド
扉の引き離し。 【構成】 ロック装置本体の近傍位置には、手動操作
により回動させると回動先端が車体側に突当って前記扉
を開扉方向に移動させ得るテコ杆を取付けて、手動操作
によりテコ杆を回動させて、扉を開扉方向に移動させて
凍結扉でも開扉できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、車両用凍結扉の開扉装
置に関するものである。

【０００２】

【従来技術】スライド扉に、該スライド扉を押込むと車
体側の後側ストライカと係合して正転するラッチと該ラ
ッチの外周面の係合段部に係合して該ラッチの逆転を防
止するラチェットとを有する後側ロック装置本体及び開
扉操作すると前記ラチェットを前記ラッチより離脱させ
得るアウターハンドルとを設け、車体側には閉扉された
スライド扉の内壁が弾力的に当接するウェザーストリッ
プを設けたものは周知である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記周知のスライド扉
は、寒冷地では、閉扉されたスライド扉の内壁がウェザ
ーストリップに凍り付くことがあり、アウターハンドル
を持って開扉操作しても開扉できないことがある。

【０００４】

【発明の目的】ウェザーストリップに凍り付いたスライ
ド扉の引き離し。

【０００５】

【課題を解決するための手段】よって、本発明は、扉側
に車体側のストライカと係合して正転するラッチと該ラ
ッチの外周面の係合段部に係合して該ラッチの逆転を防
止するラチェットとを有するロック装置本体及び開扉操
作すると前記ラチェットを前記ラッチより離脱させ得る
開扉ハンドルとを設け、前記車体側には閉扉された扉の
内壁が弾力的に当接するウェザーストリップを設けたも
のにおいて、前記ロック装置本体の近傍位置には、手動
操作により回動させると回動先端が車体側に突当って前
記扉を開扉方向に移動させ得るテコ杆を取付けた車両用
凍結扉の開扉装置としたものである。また、本発明は、
スライド扉４に、該スライド扉４を押込むと車体側の後
側ストライカ９と係合して正転するラッチ１１と該ラッ
チ１１の外周面の係合段部に係合して該ラッチ１１の逆
転を防止するラチェット１２とを有する後側ロック装置
本体１０及び開扉操作すると前記ラチェット１２を前記
ラッチ１１より離脱させ得るアウターハンドル１５とを
設け、車体側には閉扉されたスライド扉４の内壁１３が
弾力的に当接するウェザーストリップ１４を設けたもの
において、前記後側ロック装置本体１０の近傍位置に
は、回動すると回動先端２５が後側ボディ３の壁面２６
に突当ってスライド扉４を外方向に移動させ得るテコ杆
２０を軸２１により取付け、前記テコ杆２０と前記アウ
ターハンドル１５とをロッド２３で連結した車両用凍結
扉の開扉装置としたものである。また、本発明は、前記
において、前記軸２１は前記後側ロック装置本体１０側
より突出させた車両用凍結扉の開扉装置としたものであ
る。

【０００６】

【実施例】本発明の一実施例を図面により説明すると、
１は車両ボディの側面に形成した乗降口（なお、トラン
クにも応用できる）、２は前側ボディ、３は後側ボディ
であり、乗降口１にはスライド扉４（トランクのときは
開閉扉）が取付けられる。スライド扉４は外側に引出し
た後、後方にスライドさせて乗降口１を開き、その逆順
により閉じる。スライド扉４の前端５には閉扉したとき
前側ストライカ６と係合する前側ロック装置本体７が取
付けられ、スライド扉４の後端８には閉扉のため押し込
んだとき、後側ストライカ９と係合する後側ロック装置
本体１０が取付けられる。前側ロック装置本体７も後側
ロック装置本体１０も周知のものであり、後側ロック装
置本体１０には、後側ボディ３に固定した後側ストライ
カ９と係合して正転するラッチ１１と、ラッチ１１の外
周面の係合段部に係合してラッチ１１の逆転を防止する
ラチェット１２が設けられ、スライド扉４の後端８を外
側より内側に押し込むと後側ストライカ９に後側ロック
装置本体１０のラッチ１１が噛合い係合して正転する。
スライド扉４を乗降口１に押込んで閉扉すると、スライ
ド扉４の内壁１３は後側ボディ３側に設けられているウ
ェザーストリップ１４に弾力的に密着して閉扉完了す
る。

【０００７】図中、１５はアウターハンドル、１６は回
動レバー、１７はオープンレバーであり、アウターハン
ドル１５と回動レバー１６とはロッド１８で連結され、
アウターハンドル１５を閉扉操作すると、周知のとお
り、ロッド１８を介して回動レバー１６を回転させ、回
動レバー１６によりオープンレバー１７を回転させて、
ラッチ１１に係合しているラチェット１２をラッチ１１
より離脱させ、ラッチ１１を自由にして開扉させる。

【０００８】しかして、寒冷地では、アウターハンドル
１５を開扉操作してもスライド扉４は開扉されない場合
がある。即ち、寒冷地においては、閉扉したまま時間が
経過すると、スライド扉４の内壁１３がウェザーストリ
ップ１４に凍結１９して、アウターハンドル１５を開扉
操作してもスライド扉４は開扉されない。

【０００９】そこで、本発明は、後側ロック装置本体１
０の近傍位置にテコ杆２０を縦の軸２１により軸着し、
テコ杆２０の基部２２にはアウターハンドル１５に至る
ロッド２３を連結し、テコ杆２０の回動先端２５にはゴ
ム２４を被せ、アウターハンドル１５を開扉操作する
と、ゴム２４の部分が後側ボディ３の壁面２６に突当っ
て、テコ杆２０の作用により凍結１９部を破壊して開扉
できるようにしたものである。テコ杆２０のゴム２４は
壁面２６に当って作用するのであるから、堅牢にするこ
とと、傷付を防止するため、若干巾広く形成すると効果
的である。

【００１０】また、軸２１は後側ロック装置本体１０側
より突き出す構造にすると、後側ロック装置本体１０を
取付ければ、テコ杆２０は簡単に装着できるから、組立
作業も面倒はなくなる。また、実施例のロッド２３はア
ウターハンドル１５に取付けてあるが、アウターハンド
ル１５に代えて専用のレバーを設けてもよい。なお、ロ
ックレバー及びオープンレバー１７を、アウターハンド
ル１５の近傍のケース２７に設けてもよい。２８はイン
ナーハンドルである。

【００１１】

【作用】次に作用を述べる。本発明は、以上の構成であ
るから、スライド扉４を前側にスライドさせて前端５に
設けてある前側ロック装置本体７を前側ボディ２の前側
ストライカ６に係合させ、その後、後端８を押し込む
と、後側ボディ３の後側ストライカ９に後側ロック装置
本体１０のラッチ１１が係合してラッチ１１は正転し、
ラッチ１１の外周の係合段部にラチェット１２は係合し
てラッチ１１の逆転を防止し、スライド扉４の内壁１３
は後側ボディ３側のスライド扉４のウェザーストリップ
１４に弾力的に当接して閉扉完了する。

【００１２】しかして、寒冷地では、閉扉状態で時間が
経過すると、スライド扉４の内壁１３とウェザーストリ
ップ１４の接合部分が結露して凍結１９しスライド扉４
が開扉しなくなることがあるが、本発明はアウターハン
ドル１５を開扉操作すると、ロッド１８を介して回動レ
バー１６、オープンレバー１７を回転させてラッチ１１
よりラチェット１２を離脱させるとともに、ロッド２３
を介してテコ杆２０の基部２２を牽引してテコ杆２０の
先端２５のゴム２４を回動させ、ゴム２４を後側ボディ
３の壁面２６に当接させてテコの作用により凍結１９を
破壊して開扉することができる。

【００１３】

【発明の効果】前記周知のスライド扉は、寒冷地では、
閉扉されたスライド扉の内壁がウェザーストリップに凍
り付くことがあり、アウターハンドルを持って外側に引
っ張ても、開扉できないことがある。しかるに、本発明
は、扉側に車体側のストライカと係合して正転するラッ
チと該ラッチの外周面の係合段部に係合して該ラッチの
逆転を防止するラチェットとを有するロック装置本体及
び開扉操作すると前記ラチェットを前記ラッチより離脱
させ得る開扉ハンドルとを設け、前記車体側には閉扉さ
れた扉の内壁が弾力的に当接するウェザーストリップを
設けたものにおいて、前記ロック装置本体の近傍位置に
は、手動操作により回動させると回動先端が車体側に突
当って前記扉を開扉方向に移動させ得るテコ杆を取付け
た車両用凍結扉の開扉装置としたものであるから、手動
操作によりテコ杆を回動させると、回動先端が車体側に
突当って扉を開扉方向に移動させて凍結扉でも開扉でき
る効果がある。また、本発明は、スライド扉４に、該ス
ライド扉４を押込むと車体側の後側ストライカ９と係合
して正転するラッチ１１と該ラッチ１１の外周面の係合
段部に係合して該ラッチ１１の逆転を防止するラチェッ
ト１２とを有する後側ロック装置本体１０及び開扉操作
すると前記ラチェット１２を前記ラッチ１１より離脱さ
せ得るアウターハンドル１５とを設け、車体側には閉扉
されたスライド扉４の内壁１３が弾力的に当接するウェ
ザーストリップ１４を設けたものにおいて、前記後側ロ
ック装置本体１０の近傍位置には、回動すると回動先端
２５が後側ボディ３の壁面２６に突当ってスライド扉４
を外方向に移動させ得るテコ杆２０を軸２１により取付
け、前記テコ杆２０と前記アウターハンドル１５とをロ
ッド２３で連結した車両用凍結扉の開扉装置としたもの
であるから、寒冷地で、スライド扉４が凍結１９して
も、アウターハンドル１５を牽引すると、ロッド２３に
よりテコ杆２０を回動させて、先端２５を後側ボディ３
の壁面２６に突き当たらせ、スライド扉４を外方向に移
動させて開扉でき、アウターハンドル１５にロッド２３
を連結したから、アウターハンドル１５はラチェット１
２とテコ杆２０の両方を回動させるので、構造も簡単に
できる。また、本発明は、前記において、前記軸２１は
前記後側ロック装置本体１０側より突出させた車両用凍
結扉の開扉装置としたものであるから、取付容易になる
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】要部の横断俯瞰図。

【図２】後側ロック装置付近の横断俯瞰図。

【図３】テコ杆付近の横断俯瞰図。

【図４】要部斜視図。

【符号の説明】

１…乗降口、２…前側ボディ、３…後側ボディ、４…ス
ライド扉、５…前端、６…前側ストライカ、７…前側ロ
ック装置本体、８…後端、９…後側ストライカ、１０…
後側ロック装置本体、１１…ラッチ、１２…ラチェッ
ト、１３…内壁、１４…ウェザーストリップ、１５…ア
ウターハンドル、１６…回動レバー、１７…オープンレ
バー、１８…ロッド、１９…凍結、２０…テコ杆、２１
…軸、２２…基部、２３…ロッド、２４…ゴム、２５…
先端、２６…壁面、２７…ケース、２８…インナーハン
ドル。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 扉側に車体側のストライカと係合して正
   転するラッチと該ラッチの外周面の係合段部に係合して
   該ラッチの逆転を防止するラチェットとを有するロック
   装置本体及び開扉操作すると前記ラチェットを前記ラッ
   チより離脱させ得る開扉ハンドルとを設け、前記車体側
   には閉扉された扉の内壁が弾力的に当接するウェザース
   トリップを設けたものにおいて、前記ロック装置本体の
   近傍位置には、手動操作により回動させると回動先端が
   車体側に突当って前記扉を開扉方向に移動させ得るテコ
   杆を取付けた車両用凍結扉の開扉装置。
2. 【請求項２】 スライド扉４に、該スライド扉４を押込
   むと車体側の後側ストライカ９と係合して正転するラッ
   チ１１と該ラッチ１１の外周面の係合段部に係合して該
   ラッチ１１の逆転を防止するラチェット１２とを有する
   後側ロック装置本体１０及び開扉操作すると前記ラチェ
   ット１２を前記ラッチ１１より離脱させ得るアウターハ
   ンドル１５とを設け、車体側には閉扉されたスライド扉
   ４の内壁１３が弾力的に当接するウェザーストリップ１
   ４を設けたものにおいて、前記後側ロック装置本体１０
   の近傍位置には、回動すると回動先端２５が後側ボディ
   ３の壁面２６に突当ってスライド扉４を外方向に移動さ
   せ得るテコ杆２０を軸２１により取付け、前記テコ杆２
   ０と前記アウターハンドル１５とをロッド２３で連結し
   た車両用凍結扉の開扉装置。
3. 【請求項３】 請求項２において、前記軸２１は前記後
   側ロック装置本体１０側より突出させた車両用凍結扉の
   開扉装置。