JPH08136791A - ズームレンズ鏡筒 - Google Patents

ズームレンズ鏡筒

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JPH08136791A
JPH08136791A JP6271430A JP27143094A JPH08136791A JP H08136791 A JPH08136791 A JP H08136791A JP 6271430 A JP6271430 A JP 6271430A JP 27143094 A JP27143094 A JP 27143094A JP H08136791 A JPH08136791 A JP H08136791A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ズームレンズ鏡筒を大きくすることなく、ズ
ーム量を大きくする。 【構成】 第一レンズ群枠10を光軸方向に引っ張る
と、第1レンズ群枠10が光軸方向に移動する一方で、
第一レンズ群用カムピン1により、カム筒60が光軸回
りに回転する。カム筒60は、自身の回転で、カム筒用
カムピン5により、固定筒50に対して光軸回りに回転
しつつ光軸方向に移動する。カム筒60が光軸回りに回
転すると、第三レンズ群枠30は、第三レンズ群用カム
ピン3により、光軸方向に移動する。結局、各レンズ群
枠10,30の光軸方向の移動は、カム筒60の回転に
よる移動に、カム筒60の光軸方向の移動による移動が
加わる。ズーム量は、固定筒50に貼付られた導体パタ
ーン81に対する、第三レンズ群枠30に固定されたブ
ラシ86の移動量から把握される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズをその光軸方向
に移動させるズームレンズ鏡筒に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のズームレンズ鏡筒としては、例え
ば、レンズを保持するレンズ枠と、レンズの光軸回りに
回転可能で、光軸回りにスパイラル状のカム溝が形成さ
れているカム筒と、レンズ枠に固定されカム筒のカム溝
に嵌まり込んでいるカムピンと、カム筒を回転させるズ
ーム操作環とを備えているものがある。このズームレン
ズ鏡筒では、ズーム操作環を回転させることで、カム筒
を光軸回りに回転させ、このカム筒の回転に伴うカム溝
の回転で、カムピンを光軸と平行な方向に移動させて、
レンズ枠及びレンズを光軸方向に移動させている。
【0003】すなわち、従来技術におけるレンズ枠及び
レンズの光軸方向への移動量は、カム筒に形成されたス
パイラル状のカム溝の光軸と平行な方向の長さの範囲内
に限定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ズームレンズ鏡筒は、
近年、焦点距離の変位量、つまりズーム量の大きいもの
が求められている一方で、コンパクトなものも求められ
ている。ところで、ズーム量を大きくするためには、カ
ム溝の光軸と平行な方向の長さを長くして、レンズの移
動量を大きくしなければならない。このため、コンパク
ト化の要請に反して、カム筒の光軸方向の長さが必然的
に長くなってしまう。すなわち、従来技術では、ズーム
量を大きくしようとすると、コンパクト化を図ることが
できないという問題点がある。
【0005】本発明は、このような従来の問題点につい
て着目してなされたもので、ズーム量を大きくしても、
大型化しないズームレンズ鏡筒を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
のズームレンズ鏡筒は、光軸方向に移動可能で、撮影者
が光軸方向に移動させるためのズーム操作部を有し、複
数のレンズ群のうち、カメラ本体から最も遠い位置に配
され且つズーミング操作で光軸方向の移動量が最も大き
い第一レンズ群を内周側に保持し、光軸回りにスパイラ
ル状の第一レンズ群用カム溝が形成されていると共に、
光軸と平行な方向に伸びている第一レンズ群用直進溝が
形成されている円筒状の第一レンズ群枠と、複数の前記
レンズ群のうち、前記第一レンズ群よりも前記カメラ本
体側に配され且つズーミング操作で前記第一レンズ群よ
りも光軸方向の移動量が小さい第Xレンズ群を内周側に
保持し、光軸方向に移動可能な円筒状の第Xレンズ群枠
と、光軸回りにスパイラル状の第Xレンズ群用カム溝が
形成されている円筒状のカム筒と、光軸回りにスパイラ
ル状のカム筒用カム溝が形成されていると共に、光軸と
平行な方向に伸びている第Xレンズ群用直進溝が形成さ
れ、前記カメラ本体に対して光軸回りに回転不能で且つ
光軸方向に移動不能な円筒状の固定筒と、一方の端部が
前記カム筒に固定され、他方の端部が前記第一レンズ群
枠の前記第一レンズ群用カム溝に挿入されている第一レ
ンズ群用カムピンと、一方の端部が前記カム筒に固定さ
れ、他方の端部が前記固定筒の前記カム筒用カム溝に挿
入されているカム筒用カムピンと、一方の端部が前記第
Xレンズ群枠に固定され、他方の端部が前記カム筒の前
記第Xレンズ群用カム溝と前記固定筒の前記第Xレンズ
群直進溝とに挿入されている第Xレンズ群用カムピン
と、光軸回りに回転不能で、第一レンズ群枠の前記第一
レンズ群用直進溝に挿入されているレンズ枠回転規制部
材と、前記第Xレンズ群枠と前記固定筒とのうち一方
に、その基端部が固定されている導電性ブラシと、前記
第Xレンズ群枠と前記固定筒とのうち他方に、前記導電
性ブラシの先端部が接触するよう固定され、光軸方向に
導体を有する導通部と導体を有していない非導通部とが
形成されている導体パターンと、前記導電性ブラシの先
端部が前記導体パターンの前記導通部に接触しているか
前記非導通部に接触しているかにより、複数の前記レン
ズ群の合成焦点距離を求めるズーム量把握手段と、を備
えていることを特徴とするものである。
【0007】ここで、前記レンズ枠回転規制部材は、一
方の端部が前記第Xレンズ群枠に固定され、他方の端部
が前記第一レンズ群枠の第一レンズ群用直進溝に挿入さ
れていることが好ましい。なお、以上において、前記ズ
ーム量把握手段が求める各レンズ群の合成焦点距離(=
ズーム量)は、この値と一定の相関関係を有するものも
含まれる。
【0008】
【作用】撮影者が第一レンズ群枠のズーム操作部を握っ
て、これに光軸方向の力をかけると、第一レンズ群枠
は、第一レンズ群用カム溝に嵌まり込んでいる第一レン
ズ群用カムピンに対して、相対的に光軸方向に回転しつ
つ光軸方向に移動する。しかし、第一レンズ群枠は、回
転規制部材により、光軸回りの回転ができないために、
カム筒に対して光軸方向にのみ移動し、換わりに第一レ
ンズ群用カムピン及びこれが固定されているカム筒が光
軸回りに回転する。
【0009】カム筒が回転して、カム筒に固定されてい
るカム筒用カムピンに光軸回りの回転力が加わると、こ
のカム筒用カムピンは、固定筒に形成されているカム筒
用カム溝に沿って、光軸回りに回転しつつ光軸と平行な
方向に移動する。この結果、カム筒用カムピンが固定さ
れているカム筒も、光軸回りに回転しつつ光軸方向に移
動する。カム筒が回転して、このカム筒に形成されてい
る第Xレンズ群用カム溝が回転すると、これに挿入され
ている第Xレンズ群用カムピンは、光軸回りに回転しつ
つ光軸方向に移動しようとするものの、固定筒に形成さ
れているXレンズ群用直進溝で光軸回りの回転が規制さ
れるため、光軸方向にのみ移動する。従って、カム筒が
回転すると、第Xレンズ群用カムピンが固定されている
第Xレンズ群枠は、光軸方向に移動する。
【0010】ところで、カム筒は、前述したように、光
軸方向にも移動するため、各レンズ群枠の移動距離は、
カム筒の回転による移動距離に、カム筒の光軸方向への
移動距離を加えたものとなる。このため、各レンズ群枠
は、カム溝の光軸と平行な方向の長さ以上の移動量を確
保することができる。すなわち、レンズ枠は、カム筒の
光軸と平行な方向の長さ以上の移動量を確保することが
できる。従って、光軸方向の鏡筒長さを長くすることな
く、ズーム量を大きくすることができる。
【0011】一般的に、ズーム量(=各レンズ群の合成
焦点距離)は、ズーム操作環の回転量又はカム筒の回転
量を検知することで、把握している。しかしながら、本
発明において、ズーミング操作は第一レンズ群枠の光軸
方向の移動で実行し、ズーム操作環がないために、ズー
ム操作環の回転量からズーム量を把握することはできな
い。また、本実施例では、カム筒が光軸回りに回転しつ
つ光軸方向に移動するため、カム筒の回転量を検知する
ためのエンコーダが複雑になってしまう。また、ズーム
操作の際の操作端となる第一レンズ群枠の光軸方向の移
動量を検知しようとすると、第一レンズ群枠の移動量が
大きいため、エンコーダが長くなり、鏡筒が大型化して
しまう。そこで、本発明では、第一レンズ群枠の移動に
伴って光軸方向に移動するものの、その移動量が第一レ
ンズ群枠の移動量よりも遥かに小さい第Xレンズ群枠の
光軸方向の移動量を検知することで、ズーム量を把握す
るようにしている。
【0012】第Xレンズ群枠の光軸方向の移動量に関し
ては、第Xレンズ群枠又は固定筒に設けられている導体
パターンの導通部又は非導通部に、固定筒又は第Xレン
ズ群枠に設けられているブラシの先端が接触しているか
否かにより把握される。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係るズームレンズ鏡筒につい
て、図面を用いて説明する。本実施例のズームレンズ鏡
筒は、複数のレンズ群を内蔵し、カメラ本体に取り付け
られるものである。なお、以下において、説明の都合
上、カメラ本体側を後側、被写体側を前側とする。
【0014】本実施例において、レンズ群としては、図
1に示すように、前側から順に、第一レンズ群L1、第
二レンズ群L2、第三レンズ群(第Xレンズ群)L3、
第四レンズ群L4がある。本実施例のズームレンズ鏡筒
は、図1に示すように、第一レンズ群L1を保持する第
一レンズ群枠10と、第二レンズ群L2を保持する第二
レンズ群枠20と、第三レンズ群L3を保持する第三レ
ンズ群枠(第Xレンズ群枠)30と、第四レンズ群L4
を保持する第四レンズ群枠40と、カメラ本体(図示さ
れていない。)に固定される固定筒50と、複数のカム
溝62,63,64が形成されているカム筒60と、フ
ォーカシング操作するためのフォーカス操作環90と、
第一レンズ群枠10の移動に伴って固定筒50との間に
生じる隙間を塞ぐための化粧筒70と、ズーム量(合成
焦点距離)を求めるためのフレキシブルプリント板80
及びブラシ86と、絞り操作をするための絞り操作環1
00と、この絞り操作環100の回転に連動しカメラ本
体に導かれる光の量を調節する絞り機構105とを備え
ている。
【0015】固定筒50は、カメラ本体に取り付けられ
るマウント部51と、このマウント部51から前方に伸
び且つ光軸Cを中心として円筒状の内側筒部52と、同
じく、マウント部51から前方に伸び且つ光軸Cを中心
として円筒状の中間筒部53と、マウント部51から前
方に伸び且つ光軸Cを中心として円筒状の外側筒部57
とを有している。この固定筒50の外側筒部57には、
その内周側から外周側に貫通し、且つ光軸回り方向に伸
びているフォーカス操作環貫通孔58が形成されてい
る。また、固定筒50の中間筒部53には、その内周側
から外周側に貫通し、光軸回りにスパイラル状のカム筒
用カム溝55が形成されている。さらに、中間筒部53
の内周側には、光軸Cと平行な方向に伸びている第三レ
ンズ群用直進溝(第Xレンズ群用直進溝)54が形成さ
れている。
【0016】カム筒60は、固定筒50の中間筒部53
の内周面に沿うよう円筒状に形成されているカム溝形成
筒部61と、固定筒50の中間筒部53の前側端からそ
の外周側に形成されているカムピン固定部65とを有し
ている。このカム筒60のカム溝形成筒部61には、そ
の内周側から外周側に貫通し且つ光軸回りにスパイラル
状の第二レンズ群用カム溝62、第三レンズ群用カム溝
(第Xレンズ群用カム溝)63、及び第四レンズ群用カ
ム溝64も形成されている。第四レンズ群枠40は、第
四レンズ群L4を保持し、固定筒50の内側筒部52の
内周面に沿うよう円筒状に形成されているレンズ枠部4
1と、このレンズ枠部41から前方に伸び且つカム筒6
0のカム溝形成筒部61の内周面に沿うよう円筒状に形
成されている筒部42とを有している。
【0017】第三レンズ群枠30は、第三レンズ群L3
を保持するレンズ枠部31と、絞り機構105が設けら
れる絞り機構搭載部32と、これらの外周側で且つ第四
レンズ群枠40の筒部42の内周面に沿うよう円筒状に
形成されている筒部33と、筒部33の前側端から外周
側へ伸び、そこから光軸Cと平行な方向に伸びている回
転規制ピン固定部35を有している。第二レンズ群枠2
0は、第二レンズ群L2を保持するレンズ枠部21と、
第三レンズ群枠30の筒部33の内周面に沿い且つレン
ズ枠部21から後方に伸びているカムピン固定部22と
を有している。
【0018】第一レンズ群枠10は、第一レンズ群L1
を保持するレンズ枠部11と、このレンズ枠部11から
後方に伸び且つ光軸Cを中心として円筒状の内側筒部1
2と、同じくレンズ枠部11から後方に伸び且つ固定筒
50の外側筒部57の外周に沿うよう円筒状に形成され
ている外側筒部16とを有している。第一レンズ群枠1
0の内側筒部12は、固定筒50の外側筒部57と中間
筒部53との間に位置している。第一レンズ群枠10の
内側筒部12には、その内周側から外周側へ貫通し且つ
光軸回りにスパイラル状の第一レンズ群用カム溝13が
形成されていると共に、その内側から外側へ貫通し且つ
光軸Cと平行な方向に伸びている第一レンズ群用直進溝
14が形成されている。また、固定筒50の外側筒部1
6は、ズーミング操作の際に撮影者が操作するズーム操
作部としての役割を担っている。
【0019】フォーカス操作環90は、固定筒50の外
側筒部57の外周面に沿うよう円筒状に形成されている
操作環部91と、固定筒50の中間筒部53の外周面に
沿うよう形成されている直進溝形成部92と、固定筒5
0のフォーカス操作環貫通孔58を通り、操作環部91
と直進溝形成部92とを連結する連結部95とを有して
いる。直進溝形成部92には、光軸Cと平行な方向に伸
びている第二レンズ群用直進溝93と、光軸回りに形成
されている内歯94とが形成されている。この内歯94
は、図示されていないが、カメラ本体に設けられている
フォーカシングモータで駆動するギヤと噛み合ってい
る。化粧筒70は、固定筒50の外側筒部57の内周面
に沿うよう円筒状に形成されている。
【0020】カム筒60のカムピン固定部65には、第
一レンズ群用カムピン1が固定されている。この第一レ
ンズ群用カムピン1は、外側筒部65の外側に位置して
いる第一レンズ群枠10の内側筒部12の第一レンズ群
用カム溝13に挿入されている。また、後述するよう
に、光軸回りに回転しない第三レンズ群枠30の回転規
制ピン固定部35には、回転規制ピン6が固定されてい
る。この回転規制ピン6は、第一レンズ群枠10の内側
筒部12の第一レンズ群用直進溝14に挿入されてい
る。このため、第一レンズ群枠10に対して光軸方向の
力をかけると、第一レンズ群枠10は、第一レンズ群用
カム溝13に嵌まり込んでいる第一レンズ群用カムピン
1に対して、相対的に光軸方向に回転しつつ光軸方向に
移動する。しかし、第一レンズ群枠10は、回転規制ピ
ン6により、光軸回りの回転ができないために、光軸方
向にのみ移動し、換わりに第一レンズ群用カムピン1及
びこれが固定されているカム筒60が光軸回りに回転す
る。
【0021】カム筒60のカム溝形成筒部61には、光
軸Cから遠ざかる方向へ突出するよう、カム筒用カムピ
ン5が固定されている。このカム筒用カムピン5は、カ
ム溝形成筒部61の外周側に位置している固定筒50の
中間筒部53のカム筒用カム溝55に挿入されている。
このため、カム筒60が回転して、カム筒用カムピン5
に光軸回りの回転力が加わると、カム筒用カムピン5
は、固定筒50に形成されているカム筒用カム溝55に
沿って、光軸回りに回転しつつ光軸Cと平行な方向に移
動する。この結果、カム筒用カムピン5が固定されてい
るカム筒60も、光軸回りに回転しつつ光軸方向に移動
する。
【0022】第三レンズ群枠30の筒部33には、光軸
Cから遠ざかる方向へ突出するよう、第三レンズ群用カ
ムピン(第Xレンズ群用カムピン)3が固定されてい
る。第三レンズ群用カムピン3は、筒部33の外周側に
位置しているカム筒60の第三レンズ群用カム溝63、
及び、さらにその外周側に位置している固定筒50の第
三レンズ群用直進溝54に挿入されている。このため、
カム筒60が回転して、カム筒60に形成されている第
三レンズ群用カム溝63が回転すると、第三レンズ群用
カムピン3は、カム溝63に沿って光軸回りに回転しつ
つ光軸Cと平行な方向へ移動しようとする。しかし、第
三レンズ群用カムピン3は、光軸Cと平行な方向に伸び
ている直進溝54にも挿入されているため、光軸回りの
回転がこの直進溝54によって規制され、光軸Cと平行
な方向にのみ移動する。この結果、第三レンズ群用カム
ピン3が固定されている第三レンズ群枠30は、カム筒
60が回転すると、光軸回りに回転することなく、光軸
方向に移動する。なお、第三レンズ群用カムピン3によ
り互いに連結されている固定筒50の中間筒部53と第
三レンズ群枠30の筒部33との間には、カム筒60の
カム溝形成筒部61の他に、第四レンズ群枠40の筒部
42が位置しているために、第三レンズ群用カムピン3
の移動に伴って第四レンズ群枠40が移動してしまわぬ
よう、第四レンズ群枠40の筒部42には、第三レンズ
群用カムピン3が貫通し且つ光軸Cと平行な方向に長い
カムピン用逃げ孔44が形成されている。第三レンズ群
枠33の先端部には、化粧筒連結部材7の一方の端部が
固定されている。この化粧筒連結部材7の他方の端部
は、化粧筒70に固定されている。従って、第三レンズ
群枠70が光軸方向に移動すると、この移動と一体的
に、化粧筒70も光軸方向に移動する。なお、化粧筒連
結部材7により互いに連結されている化粧筒70とカム
筒60のカム溝形成筒部61との間には、第一レンズ群
枠10の内側筒部12が位置しているため、第三レンズ
群枠30の移動に伴う化粧筒連結部材7の移動に支障が
生じぬよう、第一レンズ群枠10の内側筒部12には、
光軸Cと平行な方向に長い連結部材用逃げ孔15が形成
されている。また、図1においては、図面の都合上、カ
ム筒60のカムピン固定部65を化粧筒連結部材7が貫
通しているように描いているが、実際には、光軸回りの
位置において、カム筒60のカムピン固定部65と化粧
筒連結部材7との位置は異なっているため、カム筒60
のカムピン固定部65が化粧筒連結部材7の移動に邪魔
になることはない。
【0023】第四レンズ群枠40の筒部42には、その
外周側に、光軸Cから遠ざかる方向に突出するよう、第
四レンズ群用カムピン4が固定されている。第四レンズ
群用カムピン部4は、筒部42の外周側に位置している
カム筒60の第四レンズ群用カム溝64に挿入されてい
る。このため、カム筒60が回転して、カム筒60に形
成されている第四レンズ群用カム溝64が回転すると、
第四レンズ群用カムピン部4は、カム溝64に沿って光
軸回りに回転しつつ光軸Cと平行な方向へ移動しようと
する。このため、第四レンズ群用カムピン部4が形成さ
れている第四レンズ群枠40も、光軸回りに回転しつつ
光軸方向へ移動しようとする。しかし、第四レンズ群枠
40は、光軸Cと平行な方向に伸びているカムピン用逃
げ孔44に、光軸Cと平行な方向にのみ移動する第三レ
ンズ群用カムピン3が挿入されているために、光軸回り
に回転することができない。従って、第四レンズ群枠4
0も、カム筒60が回転すると、光軸回りに回転するこ
となく、光軸方向に移動する。
【0024】第二レンズ群枠20のカムピン固定部22
には、第二レンズ群用カムピン2が固定されている。こ
のカムピン2は、カム筒60の第二レンズ群用カム溝6
2とフォーカス操作環90の第二レンズ群用直進溝93
とに挿入されている。このため、カム筒60が回転し
て、このカム筒60に形成されている第二レンズ群用カ
ム溝62が回転すると、これに伴って第二レンズ群用カ
ムピン2は、光軸回りに回転しつつ光軸方向に移動しよ
うとするものの、第二レンズ群用直進溝93により光軸
Cと平行な方向への移動が規制されるため、光軸Cと平
行な方向にのみ移動する。この結果、この第二レンズ群
用カムピン2が固定されている第二レンズ群枠20は、
カム筒60が回転すると、光軸回りに回転することな
く、光軸方向に移動する。なお、フォーカス操作環90
は、カム筒60の回転で、第二レンズ群用カムピン2が
光軸回りに回転しようとするのを規制しなければならな
い関係上、第二レンズ群用カムピン2が光軸回りに回転
しようとしてもフォーカス操作環90が回転してしまわ
ぬよう、固定筒50との間に一定の摩擦力が働くように
なっている。また、第二レンズ群枠20は、フォーカス
操作環90の回転によっても、光軸方向に移動する。す
なわち、撮影者又はフォーカシングモータによりフォー
カス操作環90が回されると、第二レンズ群用カムピン
2には、フォーカス操作環90の第二レンズ群用直進溝
93から回転力が加えられる。この第二レンズ群用カム
ピン2は、カム筒60の第二レンズ群用カム溝62にも
挿入されているため、回転力が加えられると、このカム
溝62に沿って、光軸回りに回転しつつ光軸Cと平行な
方向に移動する。この結果、フォーカス操作環90が回
転すると、第二レンズ群用カムピン2が固定されている
第二レンズ群枠20は、光軸回りに回転しつつ光軸方向
に移動する。なお、第二レンズ群用カムピン2により相
互に連結されている第二レンズ群枠20のカムピン固定
部22とフォーカス操作環90の直進溝形成部92との
間には、カム筒60のカム溝形成筒部61の他に、第三
レンズ群枠30の筒部33と第四レンズ群枠40の筒部
42と固定筒50の中間筒部53とが配されている。こ
のため、第二レンズ群用カムピン2の光軸回りの回転及
び光軸Cと平行な方向への移動に対して、第三レンズ群
枠30と第四レンズ群枠40と固定筒50とが影響を受
けないよう、第三レンズ群枠30の筒部33、第四レン
ズ群枠40の筒部42及び固定筒50の中間筒部53に
は、それぞれ、第二レンズ群用カムピン2を避けるカム
ピン逃げ切欠き34,43,56が形成されている。な
お、各カムピン1,2,…の外周には、カム溝13,6
2,…との摺動性を向上させるために、円筒状のカラー
が設けられている。
【0025】固定筒50の中間筒部53の外周には、フ
レキシブルプリント板80が貼付られている。このフレ
キシブルプリント板80は、図3に示すように、プリン
ト板本体80aと、これにプリントされている導体パタ
ーン81と、各種演算を実行するマイクロコンピュータ
(ズーム量把握部)84と、このマイクロコンピュータ
84の演算結果をカメラ本体に通信するためのマウント
端子85,85,…とを有している。導体パターン81
は、複数の導体から形成されており、光軸Cと平行な4
つの列81a,81b,…を有している。各列81a,
81b,…には、導体を有している導通部82a,82
b,…と、導体を有していない非導通部83b,83
c,83dとが光軸と平行な方向に交互に形成されてい
る。第三レンズ群枠30の前側端部には、ブラシ搭載部
87が固定されている。このブラシ搭載部87には、導
体パターン81にその先端部が接触するよう、ブラシ8
6が固定されている。ブラシ86としては、4列の導体
パターン81a,81b,…に対応して、4個(86
a,86b,…)設けられている。
【0026】以上において、本実施例のズームレンズ鏡
筒の構成及び局部動作について説明したが、以下に、本
実施例のズームレンズ鏡筒の全体動作について説明す
る。ここで、ズームレンズ鏡筒の全体動作について説明
するにあたり、以下の説明の都合上、図2に示すよう
に、光軸Cと平行な方向の、第一レンズ群用カム溝13
の長さ、第二レンズ群用カム溝62の長さ、第三レンズ
群用カム溝63の長さ、第四レンズ群用カム溝64の長
さ、カム筒用カム溝55の長さを、それぞれ、l1、l2
+B、l3、l4、Lとする。、なお、l2は第一レンズ
群枠10の光軸方向への引き出し(ズーミング操作)に
対して必要な長さで、Bはフォーカス操作環90の回転
(但し、広角側のフォーカシングの際の回転)に対して
必要な長さである。
【0027】撮影倍率を特定の倍率にしたい場合には、
撮影者は、第一レンズ群枠10の外側筒部(ズーム操作
部)を握って、これに光軸方向の力をかける。第一レン
ズ群枠10に光軸方向の力がかかると、前述したよう
に、第一レンズ群枠10は、第一レンズ群用カム溝13
に嵌まり込んでいる第一レンズ群用カムピン1に対し
て、相対的に光軸方向に回転しつつ光軸方向に移動す
る。しかし、第一レンズ群枠10は、回転規制ピン6に
より、光軸回りの回転ができないために、光軸方向にの
み移動し、換わりに第一レンズ群用カムピン1及びこれ
が固定されているカム筒60が光軸回りに回転する。こ
の際、カム筒60に対する第一レンズ群枠10の光軸方
向の最大移動距離は、第一レンズ群用カム溝13の光軸
Cと平行な方向の長さl1に一致する。
【0028】カム筒60が回転して、カム筒用カムピン
5に光軸回りの回転力が加わると、前述したように、カ
ム筒用カムピン5は、固定筒50に形成されているカム
筒用カム溝55に沿って、光軸回りに回転しつつ光軸C
と平行な方向に移動する。この結果、カム筒用カムピン
5が固定されているカム筒60も、光軸回りに回転しつ
つ光軸方向に移動する。この際、固定筒50に対するカ
ム筒60の光軸方向の最大移動距離は、カム筒用カム溝
55の光軸Cと平行な方向の長さLに一致する。
【0029】ところで、第一レンズ群枠10は、カム筒
60が光軸方向に移動すると、第一レンズ群用カムピン
1に押されて、その分だけ、光軸方向に移動する。従っ
て、第一レンズ群枠10の固定筒50に対する光軸方向
の最大移動距離は、カム筒60に対する第一レンズ群枠
10の最大移動距離l1に、固定筒50に対するカム筒
60の最大移動距離Lを加えたものになる。
【0030】カム筒60が回転すると、前述したよう
に、第二レンズ群枠20は第二レンズ群用カム溝62の
回転により光軸方向に移動し、第三レンズ群枠30は第
三レンズ群用カム溝63の回転により光軸方向に移動
し、第四レンズ群枠40は第四レンズ群用カム溝64の
回転により光軸方向に移動する。この際、カム筒60の
回転による各レンズ群枠20,30,40の光軸方向の
最大移動距離は、各カム溝62,63,64の光軸と平
行な方向の長さl2,l3,l4に等しい。但し、第二レ
ンズ群枠20に関しては、正確には、第二レンズ群用カ
ム溝62の光軸Cと平行な方向の長さ(l2+B)のう
ち、ズーム操作で必要な長さ分l2が最大移動距離とな
る。
【0031】ところで、カム筒60は、第一レンズ群枠
10の光軸方向の移動に伴って光軸方向に移動すため、
第一レンズ群枠10の光軸方向の移動による各レンズ群
枠20,30,40の移動距離は、このカム筒60の光
軸方向への移動距離が加わる。すなわち、第一レンズ群
枠10の光軸方向の移動による各レンズ群枠20,3
0,40の最大移動距離は、カム筒60の回転による最
大移動距離に、カム筒60の光軸方向への最大移動距離
Lを加えたものとなる。従って、第二レンズ群枠20の
最大移動距離は(L−l2)、第三レンズ群枠30の最
大移動距離(L+l3)は、第四レンズ群枠の最大移動
距離(L+l4)となる。
【0032】このように、本実施例では、各レンズ群枠
10,20,30,40は、カム筒60の光軸回りに回
転による移動のみならず、カム筒60の光軸方向の移動
分Lも加わるため、各カム溝13,62,63,64の
光軸Cと平行な方向の長さ以上の移動量を確保すること
ができる。すなわち、各レンズ群枠10,20,30,
40は、カム筒60の光軸Cと平行な方向の長さ以上の
移動量を確保することができる。従って、光軸Cと平行
な方向の鏡筒長さを長くすることなく、ズーム量を大き
くすることができる。
【0033】一般的に、ズーム量(=各レンズ群の合成
焦点距離)は、ズーム操作環の回転量又はカム筒の回転
量を検知することで、把握している。しかしながら、本
実施例において、ズーミング操作は第一レンズ群枠10
の光軸方向の移動で実行し、ズーム操作環がないため
に、ズーム操作環の回転量からズーム量を把握すること
はできない。また、本実施例では、カム筒60が光軸回
りに回転しつつ光軸方向に移動するため、カム筒60の
回転量を検知するためのエンコーダが複雑になってしま
う。また、ズーミング操作の際の操作端となる第一レン
ズ群枠10の光軸方向の移動量を検知しようとすると、
第一レンズ群枠10の移動量が大きいため、エンコーダ
が長くなり、鏡筒が大型化してしまう。そこで、本実施
例では、第一レンズ群枠10の移動に伴って光軸方向に
移動するものの、その移動量が第一レンズ群枠10の移
動量よりも遥かに小さい第三レンズ群枠10の光軸方向
の移動量を検知することで、ズーム量を把握するように
している。
【0034】ここで、本実施例のズーム量の把握につい
て具体的に説明する。プリント板本体80a上のマイク
ロコンピュータ84から導体パターン81に電圧が印加
される。一方、導体パターン81に接触するブラシ86
は、接地されている。固定筒50に貼付られているプリ
ント板80に対して、第三レンズ群枠30にブラシ搭載
部87を介して固定されているブラシ86が相対的に光
軸方向に移動すると、導体パターン81の導通部82又
は非導通部83のいずれかに接触する。ブラシ86が導
体パターン81の導通部82に接触すると、ブラシ86
は接地されているため、導体パターン81の電位が下が
り(Low)、ブラシ86が導体パターン81の非導通
部83に接触すると、導体パターン81の電位は維持さ
れる(High)。導体パターン81は、光軸Cと平行
な4つの列81a,81b,…を有しており、各列がL
ow又はHighになる。このため、このLowとHi
ghとの各種組合せにより、マイクロコンピュータ84
は、固定筒50に対する第三レンズ群枠30の光軸方向
の相対位置関係を把握することができる。第三レンズ群
枠30は、第一レンズ群枠10の光軸方向の移動に伴っ
て、他のレンズ群枠20,40と共に光軸方向に移動す
る。従って、第三レンズ群枠30の光軸方向の移動距離
は、他のレンズ群枠10,20,40の光軸方向の移動
距離と一定の相関関係がある。そこで、マイクロコンピ
ュータ84は、第三レンズ群枠30の移動距離から各レ
ンズ群枠10,20,40の移動距離を認識して、ズー
ム量を把握している。マイクロコンピュータ84が把握
したズーム量は、マント端子85からカメラ本体に通信
させる。
【0035】このように、本実施例では、第一レンズ群
枠10よりも遥かに光軸方向の移動距離が短い第三レン
ズ群枠30の光軸方向の移動距離からズーム量を把握し
ているので、導体パターン81の光軸方向の長さを短く
することができ、結果として、鏡筒を小型化することが
できる。なお、本実施例では、第三レンズ群枠30に導
体パターン81を設けたが、第一レンズ群枠10より移
動距離の短いものであれば他のレンズ群枠、例えば、第
四レンズ群枠40に導体パターンを設けてもよい。但
し、本実施例の場合、第二レンズ群枠20は、ズーミン
グ操作以外のフォーカシング操作によっても光軸方向に
移動するので、第二レンズ群枠20に導体パターンを設
けることは好ましくない。また、本実施例では、固定筒
50に導体パターン81を設け、レンズ群枠30にブラ
シ86を設けたが、逆に、固定筒50にブラシ86を設
け、レンズ群枠30に導体パターン81を設けるように
してもよい。この場合も、カメラ本体との通信の関係
上、固定筒50にマイクロコンピュータ84を設け、ブ
ラシ86のHigh又はLowにより、レンズ群枠30
の移動距離を検知するようにすることが好ましい。
【0036】カムピンとカム溝との相対関係において、
カム溝が光軸回りに回転する場合は、カムピンは光軸方
向に回転せずに光軸Cと平行な方向に移動するよう、カ
ムピンを規制しておく必要がある。本実施例において、
比較的、最大移動距離の短い第二レンズ群L2、第三レ
ンズ群L3及び第四レンズ群L4に関しては、固定筒5
0に第三レンズ群用直進溝54を形成し、この直進溝5
4に第三レンズ群用カムピン3を挿入することで、カム
溝63の回転に対するカムピン3の直進性を確保してい
る。しかし、各レンズ群のうち光軸方向への最大移動量
が最も大きい第一レンズ群L1に対しても、固定筒50
に形成した直進溝を利用すると、固定筒50の光軸方向
の長さが長くなってしまう。そこで、第一レンズ群L1
に関して本実施例では、光軸方向への移動距離の違いが
あるものの、共に光軸方向で且つ同じ向きに移動する第
一レンズ群枠10と第三レンズ群枠30とに、直進溝1
4と直進溝に嵌まり込むもの6とをそれぞれ設け、両者
10,30の移動により直進溝の絶対的必要長さを実質
的に相殺して、鏡筒の小型化を図っている。具体的に
は、第一レンズ群枠10に第一レンズ群用直進溝14を
形成し、第1レンズ群枠10の移動に伴って同じく光軸
方向に移動し且つ光軸回りに回転しない第三レンズ群枠
30に、直進溝14に嵌まり込む回転規制ピン6を設
け、カム溝13に対するカムピン1の相対的な直進性、
ここでは、カムピン1の回転に対するカム溝13の直進
性を確保している。
【0037】また、本実施例では、以上のように、第一
レンズ群枠10の移動量が大きいために、第一レンズ群
枠10が最も前方に移動した状態(最大望遠状態)にお
いて、第一レンズ群枠10の外側筒部16と、固定筒5
0の外側筒部57の前側端57aと間に隙間が生じない
ようとすると、第一レンズ群枠10の外側筒部16又は
固定筒50の外側筒部57を光軸方向に長くする必要が
ある。しかし、これでは、鏡筒が大型化してしまう。そ
こで、本実施例では、第一レンズ群枠10と固定筒50
との間に、化粧筒70を介在させ、第一レンズ群枠10
の移動に伴って移動する第三レンズ群枠30により化粧
筒70を移動させることで、第一レンズ群枠10と固定
筒50との間に生じる隙間を塞いでいる。より具体的に
は、図1に示すように、第一レンズ群枠10が最も後方
に移動した状態(最大広角状態)で、第一レンズ群枠1
0の外側筒部16と固定筒50の外側筒部57とがオー
バーラップしている際において、化粧筒70を固定筒5
0の外側筒部57とオーバーラップするように配置し、
この化粧筒70を化粧筒連結部材7で第三レンズ群枠3
0と連結し、第一レンズ群枠10の移動に伴って、化粧
筒70を第三レンズ群枠30と共に光軸方向に移動する
よう構成している。なお、本実施例では、化粧筒70と
第三レンズ群枠30とを連結しているが、第一レンズ群
枠10の移動に伴って化粧筒70を移動させることがで
きれば如何なる構造でもよく、例えば、化粧筒70と第
四レンズ群枠40とをピン等で連結し、第四レンズ群枠
40と共に化粧筒70を移動させるようにしてもよい。
但し、本実施例の場合、第2レンズ群枠20は、フォー
カシング操作で、他のレンズ群枠と異なり、独自に移動
するので、この第二レンズ群枠20と化粧筒70とを連
結することは好ましくない。
【0038】第一レンズ群枠10を光軸方向に引き出し
て、目的の撮影倍率が得られたならば、フォーカシング
操作を行うべく、フォーカス操作環90を回転させる。
なお、このフォーカス操作環90の回転は、手動でも可
能であるが、カメラ本体に設けられているフォーカシン
グモータを駆動しても可能である。このフォーカス操作
環90が回転すると、前述したように、第二レンズ群用
カムピン2は、フォーカス操作環90の第二レンズ群用
直進溝93から回転力を受ける。このカムピン2は、カ
ム筒60の第二レンズ群用カム溝62に挿入されている
ため、フォーカス操作環90から回転力を受けると、光
軸回りに回転しつつ光軸Cと平行な方向に移動する。従
って、このカムピン2が固定されている第二レンズ群枠
20も光軸回りに回転しつつ光軸方向に移動する。
【0039】以上のように、第二レンズ群用カムピン2
及び第二レンズ群用カム溝62は、ズーミング時のみな
らず、フォーカシング時においても動作する。そこで、
ズーミング時及びフォーカシング時における第二レンズ
群用カムピン2と第二レンズ群用カム溝62との相互関
係について、図2を用いて簡単に説明する。第一レンズ
群枠10の移動に伴うカム筒60の回転角度をθzとす
ると、第二レンズ群用カム溝62に対する第二レンズ群
用カムピン2の相対回転角度もθzとなる。このときの
第二レンズ群用カムピン2の光軸Cと平行な方向への移
動量はl2である。また、望遠時におけるフォーカシン
グに必要な第二レンズ群L2の光軸方向の移動量は、望
遠端Tから広角端Wの方向へA(<l2)である。ま
た、広角時におけるフォーカシングに必要な第二レンズ
群L2の光軸方向の移動量は、広角端Wから望遠端Tに
対して遠ざかる方向へBである。従って、望遠時のフォ
ーカシングよるカムピン2の移動範囲は、カム筒60の
回転によるカムピン2の移動範囲内であるものの、広角
時のフォーカシングによるカムピン2の移動範囲は、カ
ム筒60の回転によるカムピン2の移動範囲外である。
このため、第二レンズ群用カム溝62の光軸Cと平行な
方向の長さは、第一レズ群枠10の移動に伴うカム筒6
0の回転に対して必要な長さl2に、広角時のフォーカ
ス操作環90の回転に対して必要な長さBを加えたもの
になる。なお、本実施例において、広角時におけるフォ
ーカシングに必要な第二レンズ群L2の光軸方向の移動
量Bと望遠時におけるそれの移動量Aとは異なるが、フ
ォーカス操作環90の操作感を良くするために、広角時
におけるフォーカシングに必要なカムピン2の相対回転
角度θwと望遠時におけるそれの相対回転角度θtと
は、同じになるよう、第二レンズ群用カム溝62は形成
されている。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、カム筒は、光軸回りに
回転しつつ光軸方向に移動し、レンズ枠は、カム筒の回
転によるレンズ枠独自の移動のみならず、カム筒の光軸
方向の移動に伴う移動も付加されるので、鏡筒自体を大
型化することなく、レンズの移動量、つまりズーム量を
大きくすることができる。また、本発明では、第1レン
ズ群枠の移動に伴って移動するものの、第一レンズ群枠
よりも移動量の小さい第Xレンズ群枠の移動量を検知す
ることで、各レンズ群の合成焦点距離を把握しているの
で、レンズ枠の移動量を検知するための導体パターンの
光軸方向の長さを短くすることができる。従って、鏡筒
を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例のズームレンズ鏡筒の断
面図(最大広角状態)である。
【図2】本発明に係る一実施例のカムピンとカム溝との
関係を示す説明図である。
【図3】本発明に係る一実施例のフレキシブルプリント
板の展開図である。
【符号の説明】
1…第一レンズ群用カムピン、2…第二レンズ群用カム
ピン、3…第三レンズ群用カムピン(第Xレンズ群用カ
ムピン)、4…第四レンズ群用カムピン部、5…カム筒
用カムピン、6…回転規制ピン、10…第一レンズ群
枠、13…第一レンズ群用カム溝、14…第一レンズ群
用直進溝、20…第二レンズ群枠、30…第三レンズ群
枠(第Xレンズ群枠)、40…第四レンズ群枠、50…
固定筒、51…マウント部、54…第三レンズ群用直進
溝(第Xレンズ群用直進溝)、55…カム筒用カム溝、
60…カム筒、62…第二レンズ群用カム溝、63…第
三レンズ群用カム溝(第Xレンズ群用カム溝)、64…
第四レンズ群用カム溝、70…化粧筒、80…フレキシ
ブルプリント板、81…導体パターン、82…導通部、
83…非導通部、84…マイクロコンピュータ(ズーム
量把握部)、86…ブラシ、90…フォーカス操作環。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カメラ本体に取り付けられ、複数のレンズ
    群を光軸方向に移動させ、複数の該レンズ群の合成焦点
    距離を変えるズームレンズ鏡筒において、 光軸方向に移動可能で、撮影者が光軸方向に移動させる
    ためのズーム操作部を有し、複数の前記レンズ群のう
    ち、前記カメラ本体から最も遠い位置に配され且つズー
    ミング操作で光軸方向の移動量が最も大きい第一レンズ
    群を内周側に保持し、光軸回りにスパイラル状の第一レ
    ンズ群用カム溝が形成されていると共に、光軸と平行な
    方向に伸びている第一レンズ群用直進溝が形成されてい
    る円筒状の第一レンズ群枠と、 複数の前記レンズ群のうち、前記第一レンズ群よりも前
    記カメラ本体側に配され且つズーミング操作で前記第一
    レンズ群よりも光軸方向の移動量が小さい第Xレンズ群
    を内周側に保持し、光軸方向に移動可能な円筒状の第X
    レンズ群枠と、 光軸回りにスパイラル状の第Xレンズ群用カム溝が形成
    されている円筒状のカム筒と、 光軸回りにスパイラル状のカム筒用カム溝が形成されて
    いると共に、光軸と平行な方向に伸びている第Xレンズ
    群用直進溝が形成されている円筒状の固定筒と、 一方の端部が前記カム筒に固定され、他方の端部が前記
    第一レンズ群枠の前記第一レンズ群用カム溝に挿入され
    ている第一レンズ群用カムピンと、 一方の端部が前記カム筒に固定され、他方の端部が前記
    固定筒の前記カム筒用カム溝に挿入されているカム筒用
    カムピンと、 一方の端部が前記第Xレンズ群枠に固定され、他方の端
    部が前記カム筒の前記第Xレンズ群用カム溝と前記固定
    筒の前記第Xレンズ群直進溝とに挿入されている第Xレ
    ンズ群用カムピンと、 光軸回りに回転不能で、第一レンズ群枠の前記第一レン
    ズ群用直進溝に挿入されているレンズ枠回転規制部材
    と、 前記第Xレンズ群枠と前記固定筒とのうち一方に、その
    基端部が固定されている導電性ブラシと、 前記第Xレンズ群枠と前記固定筒とのうち他方に、前記
    導電性ブラシの先端部が接触するよう固定され、光軸方
    向に導体を有する導通部と導体を有していない非導通部
    とが形成されている導体パターンと、 前記導電性ブラシの先端部が前記導体パターンの前記導
    通部に接触しているか前記非導通部に接触しているかに
    より、複数の前記レンズ群の合成焦点距離を求めるズー
    ム量把握手段と、 を備えていることを特徴とするズームレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】前記レンズ枠回転規制部材は、一方の端部
    が前記第Xレンズ群枠に固定され、他方の端部が前記第
    一レンズ群枠の第一レンズ群用直進溝に挿入されている
    ことを特徴とする請求項1記載のズームレンズ鏡筒。
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