JP3882228B2 - ズームレンズ鏡筒 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ズーム動作時に、光軸方向に移動しつつ、光学系を光軸方向に駆動する駆動機構を備え、光学系の少なくとも一部が、ズーム動作中にその移動方向を転換するズームレンズ鏡筒に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、いわゆる前玉繰り出し方式以外の合焦方式を採用するズームレンズ鏡筒として、インナーフォーカス方式のズームレンズ鏡筒が知られている。インナーフォーカス方式のズームレンズ鏡筒では、ズーミング動作中の合焦状態を一定に保つべく、補正カムリングを使用している。補正カムリングとは、ズーミング時にレンズ群を光軸方向に駆動するカムリングであって、それ自体がズーミングに合わせ光軸方向に移動するものをいう。つまり、従来のズームレンズ鏡筒では、補正カムリングをも光軸方向に移動させることにより、ズーミング動作に伴い変化する合焦用レンズの繰り出し量を補正しているのである。
【0003】
従来のインナーフォーカス方式のズームレンズ鏡筒では、ズーミングによって移動する各レンズ群の移動方向が、補正カムリングと同一方向、あるいは方向が異なったとしても、それらレンズ群と補正カムリングとの移動量の差が僅かである。したがって、レンズ群を駆動すべく、補正カムリングに設けられた移動カム溝は、光軸に対し比較的大きな角をもって交わる形状を有している。このために、その移動カム溝を含むカム機構(レンズ群の駆動機構)の作動効率は、比較的良好であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、光学系を構成するレンズ群の一部が、ワイド側からテレ側のズーミング動作中に、その移動方向を転換し、光軸に沿ってUターンするズームレンズ鏡筒が登場するようになった。
このようなズームレンズ鏡筒では、補正カムリングの移動方向と、Uターン移動するレンズ群とが、全ズーミング領域中のある焦点距離の範囲において、全く反対の方向に移動する。つまり、レンズ群と補正カムリングとの相対移動量が非常に大きいズーミング領域が存在する。この相対移動量は、Uターン移動するレンズ群が光学系の最も被写体側に位置する第1レンズ群である場合に、特に大となる。このために、補正カムリング上に設けられた、Uターン移動するレンズ群を駆動するための移動カム溝は、光軸に対し小さい角度をもって交わる、すなわち、補正カム溝の回転角に対し光軸方向に非常に長い形状のものとなる。この結果、上記移動カム溝を含むレンズ群の駆動機構は、ズーミングトルクが非常に大きい、作動効率の悪いものとなり、ズーミング操作上好ましくないという問題があった。また、Uターン移動するレンズ群が第1レンズ群である場合には、この問題は特に重大であった。
【0005】
そこで、本発明の課題は、ズーム動作時に、光軸方向に移動しつつ、光学系を光軸方向に駆動する駆動機構を備え、光学系の少なくとも一部が、ズーム動作中にその移動方向を転換するズームレンズ鏡筒において、ズーム操作性を改善することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ズーム動作により光軸方向に移動し、該移動中に移動方向を転換する最も被写体側に配置されたUターン光学系と、前記ズーム動作により前記光軸方向に移動する前記最も被写体側に配置されたUターン光学系とは異なる他の光学系と、前記ズーム動作中に前記光軸方向に移動するとともに、前記他の光学系を前記光軸方向に移動させる第1の移動手段とを有するズームレンズ鏡筒において、前記ズーム動作により前記最も被写体側に配置されたUターン光学系を移動させる直進案内溝を有するとともに、少なくとも前記最も被写体側に配置されたUターン光学系の移動方向と前記第1の移動手段の移動方向とが逆となるときに、前記第1の移動手段の移動の方向に前記第1の移動手段を移動させる第2の移動手段とを備えたことを特徴とするズームレンズ鏡筒である。
請求項2に記載の発明は、前記他の光学系は、合焦動作時及び変倍動作時に前記光軸方向に移動することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ鏡筒である。
請求項3に記載の発明は、前記他の光学系は、前記最も被写体側に配置されたUターン光学系以外の全ての光学系であり、変倍動作時に前記光軸方向に移動することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ鏡筒である。
請求項4に記載の発明は、前記光軸方向に不動な固定筒を有し、前記第1の移動手段は前記固定筒の内周側に配置され、前記第2の移動手段は前記固定筒の外周側に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のズームレンズ鏡筒である。
請求項5に記載の発明は、前記固定筒には前記光軸方向に前記第1の移動手段を移動するためのカム溝が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のズームレンズ鏡筒である。
請求項6に記載の発明は、前記第1の移動手段は前記他の光学系を移動するためのカム溝を有するカム筒であり、前記第2の移動手段は前記最も被写体側に配置されたUターン光学系を移動するための直進案内溝を有するであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のズームレンズ鏡筒である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面等を参照して、本発明に係る実施形態について、さらに詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるズームレンズ鏡筒の断面図である。また、図2は、内側ズームリング8及び内側固定筒2の部分展開図、図3は、ズームカムリング7及び内側固定筒2の部分展開図である。なお、図1では図面左、また、図2及び図3では図面上が光軸前方(被写体方向)となっている。
【0008】
本実施形態は、5つのレンズ群より構成される光学系を備えている。
第1レンズ群L1、L2は、ワイド側からテレ側へ向けてズーミング動作を行うときに、途中でその移動方向を転換し、光軸に沿ってUターンを行うレンズ群である。すなわち、第1レンズ群L1、L2は、光学系の焦点距離がワイドとテレのほぼ中間の値となるまでは光軸後方へ移動し、そこで移動方向を転換して、以後、光軸前方への移動する。
一方、その他のレンズ群(第2レンズ群L3、第3レンズ群L4、第4レンズ群L5、及び第5レンズ群L6、L7)は、ワイド側からテレ側へ向けてズーミング動作をするときは、終始光軸前方へ移動するレンズ群である。また、第2レンズ群L3は、フォーカシングレンズとしての機能をも同時に果たすレンズ群である。
【0009】
次に、本実施形態を構成する各部材について説明する。
外側固定筒1は、光軸後方の端部にマウント部1aを有し、そのマウント部1aを介して、図示しないカメラボディに取り付けられる部材である。外側固定筒1は、このマウント部1aの近傍の外周部に絞りリング4を回転自在に備えている。また、外側固定筒1の外周部中央には、ズームリング5がやはり光軸中心の回転自在に設けられている。外側固定筒1の光軸前方の端部には、内側固定筒2との間で挟み込まれるように、フォーカスリング6が光軸中心の回転が可能な状態で取り付けられている。
【0010】
内側固定筒2は、外側固定筒1より内径側において、外側固定筒1と一体に固定された部材である。内側固定筒2は、内径の異なる2つの円筒状の部材、すなわち、大径部2a及び小径部2cを中央において接続した形状を有する。大径部2aの内周部には、第1レンズ群移動枠3の外周部3aが光軸方向への前後移動可能に嵌合している。第1レンズ群移動枠3は、第1レンズ群L1、L2を保持するための部材である。また、大径部2aには、第1レンズ群L1、L2を光軸方向に移動させるための移動カム溝2bが設けられている。一方、第一レンズ群移動枠3は、その外周部3aにカムピン9を備えている。カムピン9は、移動カム溝2bを貫通し、その先端部を内側ズームリング8の案内溝8aに嵌合させている。
【0011】
ここで、移動カム溝2bは、図2に示されるように、光軸後方へ凸の屈曲した形状を有するカム溝である。したがって、カムピン9は、移動カム溝2bの形状に沿って、位置Lから位置Mまでは光軸後方に距離D5だけ移動し、次に、位置Mから位置Nまでは光軸前方に距離D6だけ移動する。つまり、カムピン9は、方向を途中で転換して移動し、光軸方向にUターンを行うのである。
一方、内側ズームリング8は、内側固定筒2の外周部に光軸中心の回転自在に嵌合している部材であり、案内溝8aは、内側ズームリング8の前部に光軸平行に受けられた直進案内溝である。
内側ズームリング8が回転すると、その運動は案内溝8aを介してカムピン9に伝達され、カムピン9は移動カム溝2bに沿って移動する。この結果、第1レンズ群移動枠3は、光軸を中心に回転しながら、移動カム溝2bの形状に従って光軸方向に前後移動する。しかも、その前後移動は、前述したように、はじめ光軸後方に移動しながら、途中で光軸前方へ移動方向を転換するものである。
【0012】
一方、内側固定筒2の小径部2cは、その内周部において、ズームカムリング7を光軸中心の回転、及び光軸方向への前後移動が可能に嵌合させている。ズームカムリング7は、第2レンズ群から第5レンズ群までの各レンズ群のズーミング動作を定める移動カム溝(7a〜7d)を備えた部材である。また、ズームカムリング7は、外周部にカムピン15を備えている。カムピン15は、内側固定筒2の小径部2cに設けられている移動カム溝2dを貫通し、その先端部を内側ズームリング8に光軸平行に設けられた案内溝8bに嵌合させている。したがって、内側ズームリング8とズームカムリング7とは、光軸中心の回転方向に一体であり、内側ズームリング8が回転すると、ズームカムリング7も同じ角度回転する。また、ズームカムリング7が回転した場合には、カムピン15が移動カム溝2dに沿って移動するために、ズームカムリング7も移動カム溝2dの形状に沿って光軸前後に移動する。
【0013】
ズームカムリング7の内周部には、第5レンズ群L6、L7を内周部に保持している第5レンズ群保持枠11が光軸方向に移動可能に嵌合している。第5レンズ群保持枠11の外周部にはカムピン16が取り付けてあり、カムピン16はズームカムリング7に設けられている移動カム溝7aに嵌合している。また、第5レンズ群保持枠11の中央の屈曲断面部11bには、直進キー17が取り付けられている。直進キー17の先端部は、内側固定筒2の光軸後端部に設けられている光軸平行な案内溝2fと係合している。したがって、第5レンズ群移動枠11は、回転することがなく、光軸方向にのみ移動可能である。
【0014】
第5レンズ群移動枠11の内周部には、第4レンズ群L5を保持する第4レンズ群移動枠12が光軸方向に移動可能に嵌合している。第4レンズ群移動枠12の外周部にはカムピン18が取り付けられている。カムピン18は、カムリング7の移動カム溝7bを貫通して、内側固定筒2の案内溝2eの中にその先端部を嵌合させている。ここで、案内溝2eは、光軸に平行な直進溝である。よって、カムリング7が回転すると、第4レンズ群移動枠12は、回転することなく、移動カム溝7bの形状に沿って光軸方向に移動する。
【0015】
第4レンズ群移動枠12の内周部には、第3レンズ群L4を保持する第3レンズ群移動枠13が光軸方向に移動可能に嵌合している。第3レンズ群移動枠13の外周部にはカムピン19が取り付けられており、カムピン19は第4レンズ群移動枠12に設けてある逃げ溝12aを貫通し、その一部を第5レンズ群移動枠11に光軸平行に設けられてた案内溝11aに嵌合させている。また、カムピン19の先端部は、カムリング7に設けてある移動カム溝7cに嵌合している。したがって、カムリング7が回転すると、第3レンズ群移動枠12は移動カム溝7cの形状に従って、回転することなく光軸方向へ移動する。
【0016】
第3レンズ群移動枠13の内周部には、第2レンズ群L3を保持する第2レンズ群移動枠14が嵌合している。第2レンズ群移動枠14の外周部には、カムピン20が取り付けられている。カムピン20は、第3レンズ群移動枠13、第4レンズ群移動枠12、及び第5レンズ群保持枠11のそれぞれに設けてある逃げ溝を貫通している。また、カムピン20の一部は、カムリング7の移動カム溝7dの中に嵌合している。さらに、カムピン20は、内側固定筒2に設けられた逃げ溝を貫通して、その先端部をフォーカスリング6の小径部6aに設けられた光軸平行な案内溝6bに嵌合させている。
【0017】
案内溝6bは、フォーカスリング6が回転しない場合は、カムピン20に対する直進案内溝としての働きをする。したがって、この状態でカムリング7が回転すると、カムピン20及びカムピン20と一体に移動する第2レンズ群移動枠14は、回転することなく、移動カム溝7dの形状に沿いながら光軸方向へ移動する。
また、カムリング7が回転せず、フォーカスリング6が回転する場合は、カムピン20は、フォーカスリング6の案内溝6bより回転力を与えられ、カムリング7の移動カム溝7dの形状に沿って、回転しながら光軸方向に移動する。この結果、第2レンズ群移動枠14も回転しながら光軸方向に移動し、フォーカシングが行われる。
一方、内側ズームリング8の外周部にはピン21が取り付けられている。ピン21の先端部は、外側固定筒1に設けられた逃げ穴を貫通して、ズームリング5の係合穴5aに係合している。これにより、ズームリング5と内側ズームリング8とは、回転方向に一体となっている。
【0018】
次に、本実施形態のズーミング動作について、焦点距離をワイド側からテレ側へ変化させる場合を例に説明する。
本実施形態において、ズーミングは、ズームリング5を回転操作して行う。ズームリング5を回転させると、内側ズームリング8に取り付けてあるピン21の先端部がズームリング5の係合穴5aに係合しているために、ズームリング5と内側ズームリング8とが一体となって回転する。さらに、内側ズームリング8の回転運動は、案内溝8aを介してカムピン9に伝達され、カムピン9は、移動カム溝2bの形状に沿って回転する。この結果、第1レンズ群移動枠3は、光軸を中心に回転しながら移動カム溝2bの形状に従って光軸方向に移動する。しかもその移動は、既に説明したように、途中で移動方向を転換するいわゆるUターンを伴うものである。
【0019】
一方、内側ズームリング8が回転すると、その回転運動は、案内溝8bを介してカムピン15にも伝達される。カムピン15は、移動カム溝2dに沿って移動し、その運動をズームカムリング7に伝達する。この結果、ズームカムリング7は、移動カム溝2dの形状に沿って光軸中心の回転をしながら光軸方向へ移動する。ズームカムリング7の光軸方向の移動量は、移動カム溝2dの光軸方向長さD1(図3参照)に等しく、その方向は光軸前方である。
【0020】
次に、ズームカムリング7の運動は、移動カム溝7a及びカムピン16を介して第5レンズ群移動枠11に伝達される。前述のように、第5レンズ群移動枠11は、その屈曲断面部11bに固定されている直進キー17と、内側固定筒2の案内溝2fとの作用により、光軸方向の直進移動のみが可能であり、光軸中心の回転をしない。したがって、ズームカムリング7の光軸方向の直進運動は、カムピン16等を介して直接第5レンズ群移動枠11に伝達される。一方、その回転運動は、移動カム溝7a及びカムピン16により光軸方向の直進運動に変換されて第5レンズ群移動枠11に伝達される。したがって、第5レンズ群移動枠11は、ズームカムリング7が光軸方向に移動せず回転運動のみを行う場合には、光軸後方へ移動カム溝7aの光軸方向長さD2(図3参照)と等しい距離だけ移動する。ズームカムリング7が光軸方向に移動しつつ回転運動をも行う場合には、第5レンズ群移動枠11は、光軸方向へD1−D2だけ移動する。ズームカムリング7自体が光軸前方へ距離D1だけ移動するからである。
【0021】
また、ズームカムリング7の運動は、移動カム溝7b及びカムピン18を介して第4レンズ群移動枠12にも伝達される。ここで、カムピン18は、内側固定筒2の案内溝2eにその先端部を嵌合させているために、案内溝2eに沿った光軸方向へのみ移動が可能である。したがって、第4レンズ群移動枠12は、カムリング7が回転すると、移動カム溝7bの形状に従い回転することなく光軸方向へ移動する。第4レンズ群移動枠12の光軸方向の移動量は、ズームカムリング7が光軸方向に移動しない場合には、移動カム溝7bの光軸方向長さD3(図3参照)と等しく、その方向は光軸後方である。しかし、ズーミング時には、ズームカムリング7が光軸前方へ距離D1だけ移動するので、結果的に、第4レンズ群移動枠12の光軸方向の移動量は、光軸前方へD1−D3となる。
【0022】
ズームカムリング7の運動は、移動カム溝7c及びカムピン19を介して第3レンズ群移動枠13にも伝達される。ここで、カムピン19は、第5レンズ群移動枠11に設けられた光軸平行な案内溝11aにその一部を嵌合させている。したがって、カムピン19及びカムピン19が取り付けられている第3レンズ群移動枠13は、カムリング7が回転すると、移動カム溝7cの形状に従って、回転することなく光軸方向へ移動する。第3レンズ群移動枠13の光軸方向の移動量は、ズームカムリング7が光軸方向へ移動しない場合には、移動カム溝7cの光軸方向長さD4(図3参照)と等しく、その方向は光軸後方である。したがって、ズーミング時の第3レンズ群移動枠13の移動量は、光軸前方へD1−D4となる。
【0023】
さらに、ズームカムリング7の運動は、移動カム溝7d及びカムピン20を介して第2レンズ群移動枠14にも伝達される。前述のように、カムピン20はその先端部をフォーカスリング6に設けられた案内溝6bに嵌合させている。このために、フォーカスリング6が回転しない状態では、案内溝6bがカムピン20に対し直進案内溝として機能する。したがって、カムピン20と、カムピン20と一体となって移動する第2レンズ群移動枠14とは、カムリング7が回転すると、移動カム溝7dの形状に従い、回転することなく光軸方向へ移動する。このときの第3レンズ群移動枠13の移動量は、ズームカムリング7の移動量D1と、第2レンズ群移動枠14のズームカムリング7に対する相対移動量D4(図3参照)との差D1−D4であり、その方向は光軸前方である。なお、移動カム溝7cは、第2レンズ群移動枠14のズーミング動作及び合焦動作の双方を定めるカム溝である。このために、上記距離D4は、合焦動作に必要とされるカム溝の長さ分だけ、移動カム溝7cの全体の光軸方向長さより短い。また、本実施形態では、ズーミング時に、第2レンズ群移動枠13と第3レンズ群移動枠13とは、全く同じ動きをする。
【0024】
次に、フォーカシング時における本実施形態の動作について説明する。ここでは、本実施形態が最も焦点距離の短い、いわゆるワイド端側に設定されているときに、合焦用レンズ(L3)を無限遠の位置から至近位置へ移動させる場合を例に説明をする。
はじめに、フォーカスリング6は、手動により光軸後方から見て反時計回りに回転させられる。このときに、ズームリング5は回転操作されず、ズームリング5及びズームリング5と回転方向に一体となっているズームカムリング7は回転しない。フォーカスリング6の回転運動は、案内溝6bを介してカムピン20に伝達される。このために、カムピン20は、カムリング7の移動カム溝7d内を無限遠の位置Iから至近の位置Kまで、その形状に沿って移動する(図3参照)。この結果、第2レンズ群移動枠14は、回転しながら光軸後方へ移動する。なお、このときの第2レンズ群移動枠14の移動量は、移動カム溝7dのうち、位置Iから位置Kまでの部分の光軸方向長さDに等しい。
【0025】
以上説明したように、本実施形態では、ズーム動作時にズームカムリング7が光軸方向へ移動する。したがって、第2から第5までの各レンズ群移動枠のズーミング動作時における光軸方向移動量は、カムリング7に設けられた、各移動カム溝(7a〜7d)の光軸方向長さと、カムリング7自体の光軸方向移動量D1とを合成した量となる。つまり、本実施形態では、移動カム溝(7a〜7d)の光軸方向長さが、現実に各レンズ群移動枠が移動する量からズームカムリング7が光軸方向へ移動する量を差し引いた短いものとなる。この結果、ズームカムリング7も光軸方向に短くなり、引いてはレンズ鏡筒を光軸方向にコンパクトにすることが可能となっている。
【0026】
一方、本実施形態の第1レンズ群L1、L2は、ズーミング動作中にその移動方向を転換する、すなわち、光軸に沿ってUターンするレンズ群である。本実施形態では、この第1レンズ群L1、L2を、ズームカムリング7とは異なる部材である内側固定筒2に設けられた移動カム溝2bを用いて駆動することとしている。
第1レンズ群L1、L2は、ズーミング時に他のレンズ群と正確に連動することにより、光学系全体の焦点距離を変更するものである。この点からすれば、第1レンズ群L1、L2を駆動する移動カム溝2bは、その他の移動カム溝が設けられているのと同一の部材に設け、第1レンズ群と他のレンズ群との間におけるズーミング動作の誤差を最小限に抑制することが本来望ましいことである。
【0027】
しかし、Uターン移動するレンズ群とズームカムリング7とは、相互に逆行するズーミング動作範囲を必ず有する。したがって、仮に、移動カム溝2bを他の移動カム溝と同様にズームカムリング7に設けることとすれば、移動カム溝2bの光軸方向長さは、ズームカムリング7と反対方向に移動する距離D1を加味したD1+D6だけ必要となる。また、ズームカムリング7も、それに対応させて光軸方向に十分長くする必要が生じ、結果として、所定の長さのレンズ鏡筒にズームカムリング7を配置することが困難となる。
そこで本実施形態は、移動カム溝の全てを同一のカムリングに設けることを最善とする従来の技術常識に反し、移動カム溝2bをズームカムリング7と別個、独立に設け、これをもってズームカムリング7の光軸方向長さの増大を防止し、コンパクトなズームレンズ鏡筒の実現を可能としている。
【0028】
また、本実施形態では、第1レンズ群L1、L2が光軸前方、後方のいずれへ移動する場合にも、移動カム溝2bと第1レンズ群L1、L2との相対移動量を小さく抑制すべく、移動カム溝2bを光軸方向へ不動のカム溝とした。これにより、移動カム溝2bの光軸方向の長さは、ズームカムリング7の回転角に比較して長くなることが回避され、光軸に対する移動カム溝2bのなす角度が大きく保たれる。この結果、移動カム溝2bを含むカム機構では、ズーミングトルクが低く抑制され、その作動効率は従来のズームレンズ鏡筒より良好となる。このことは、第1レンズ群L1、L2がズームカムリング7と反対方向に移動する領域(第2図に示される移動カム溝2bの位置LからMまでの領域)において特に顕著である。つまり、本実施形態では、従来に比べ、ズーミング操作性のよいズームレンズを提供することが可能となっているのである。
【0029】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、ズーム動作時に、光軸方向に移動しつつ、光学系を光軸方向に駆動する駆動機構を備え、光学系の少なくとも一部は、ズーム動作中にその移動方向を転換するUターン光学系であるズームレンズ鏡筒において、光軸方向に不動で、前記Uターン光学系を駆動する他の駆動機構を、前記駆動機構より独立して設けたことにより、ズーミング操作性が良好で、光軸方向にコンパクトなズームレンズ鏡筒を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるズームレンズ鏡筒の断面図である。
【図2】図1に示したズームレンズ鏡筒で用いる内側ズームリング8及び内側固定筒2の部分展開図である
【図3】図1に示したズームレンズ鏡筒で用いるズームカムリング7及び内側固定筒2の部分展開図である。
【符号の説明】
1 外側固定筒 12 第4レンズ群移動枠
2 内側固定筒 13 第3レンズ群移動枠
2b、2d 移動カム溝 14 第2レンズ群移動枠
3 第1レンズ群移動枠 15、16 カムピン
4 絞りリング 17 直進キー
5 ズームリング 18、19、20 カムピン
6 フォーカスリング 21 ピン
7 ズームカムリング L1、L2 第1レンズ群
7a〜7d 移動カム溝 L3 第2レンズ群
8 内側ズームリング L4 第3レンズ群
9 カムピン L5 第4レンズ群
11 第5レンズ群保持枠 L6、L7 第5レンズ群

Claims (6)

  1. ズーム動作により光軸方向に移動し、該移動中に移動方向を転換する最も被写体側に配置されたUターン光学系と、
    前記ズーム動作により前記光軸方向に移動する前記最も被写体側に配置されたUターン光学系とは異なる他の光学系と、
    前記ズーム動作中に前記光軸方向に移動するとともに、前記他の光学系を前記光軸方向に移動させる第1の移動手段とを有するズームレンズ鏡筒において、
    前記ズーム動作により前記最も被写体側に配置されたUターン光学系を移動させる直進案内溝を有するとともに、少なくとも前記最も被写体側に配置されたUターン光学系の移動方向と前記第1の移動手段の移動方向とが逆となるときに、前記第1の移動手段の移動の方向に前記第1の移動手段を移動させる第2の移動手段とを備えたことを特徴とするズームレンズ鏡筒。
  2. 前記他の光学系は、合焦動作時及び変倍動作時に前記光軸方向に移動することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ鏡筒。
  3. 前記他の光学系は、前記最も被写体側に配置されたUターン光学系以外の全ての光学系であり、変倍動作時に前記光軸方向に移動することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ鏡筒。
  4. 前記光軸方向に不動な固定筒を有し、前記第1の移動手段は前記固定筒の内周側に配置され、前記第2の移動手段は前記固定筒の外周側に配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のズームレンズ鏡筒。
  5. 前記固定筒には前記光軸方向に前記第1の移動手段を移動するためのカム溝が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のズームレンズ鏡筒。
  6. 前記第1の移動手段は前記他の光学系を移動するためのカム溝を有するカム筒であり、前記第2の移動手段は前記最も被写体側に配置されたUターン光学系を移動するための直進案内溝を有するであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のズームレンズ鏡筒。
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