JPH08135893A - 雲台装置 - Google Patents

雲台装置

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JPH08135893A
JPH08135893A JP29399794A JP29399794A JPH08135893A JP H08135893 A JPH08135893 A JP H08135893A JP 29399794 A JP29399794 A JP 29399794A JP 29399794 A JP29399794 A JP 29399794A JP H08135893 A JPH08135893 A JP H08135893A
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JP
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rotation
operating table
horizontal
shaft
rotating
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JP29399794A
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Toshiro Sugiyama
敏郎 杉山
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置本体3に対し、水平回動軸回りに垂直面
内で作動台5、7を回動し、作動台7にビデオカメラを
搭載する雲台装置において、回動角度を大きくする。 【構成】 雲台装置に設けられた第一の水平回動軸20
回りに、第一の作動台5が回動可能に設けられる。この
第一の作動台5に設けられた第二の水平回動軸28回り
に、第二の作動台7が回動可能に設けられる。そして第
一の水平回動軸20より後方に第二の水平回動軸28が
設けられる。第二の作動台7には図示しないビデオカメ
ラが搭載される。ビデオカメラを例えば垂直面内で下方
向に回動するときは、図示しない回動機構が第一の水平
回動軸20回りに第一の作動台5を回動させる。このと
き、第二の作動台は第一の作動台に接している。また上
方向に回動するときは、第二の水平回動軸回りに第二の
作動台のみが回動する。このとき第一の作動台は水平に
維持される。第一又は第二の水平回動軸回りの回動の切
り換えは、図示しない切換手段によって行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば撮像装置など
を搭載する作動台が装置本体に対し回動する雲台装置に
関し、特に、回動に伴う作動台の傾斜角度を深くするこ
とができる雲台装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、テレビ会議システムや画像の電子
メールシステムなどにおいて、コンピューター用画像入
力装置が雲台装置を利用して回動可能に設けられる。具
体的には、画像入力装置であるテレビカメラなどの撮像
装置が、雲台装置の回動する作動台の上に搭載される。
この雲台装置は遠隔操作が可能なように構成され、ビデ
オカメラなどの撮像装置が必要な方向の映像を入力でき
る。これにより、例えばテレビ会議システムに使用する
場合には、会議で発言する発言者の画像を重点的に入力
するなど自由な撮影が可能となる。
【0003】このような従来の雲台装置を図18〜図2
0において説明する。
【0004】この雲台装置101は、装置本体103に
対し作動台105が水平回動軸回りに垂直面内で回動可
能となっている。この作動台105には搭載物である撮
像装置107(図18)が搭載されている。前記回動が
行われる水平回動軸109(図19)は作動台105の
両端に設けられた軸111により構成され、各軸111
は支持板113に支えられている。この支持板113は
装置本体103のハウジング115に固定されている。
【0005】図19に示すように前記回動を行う回動機
構は、前記軸111回りに固定された円弧状のハスバ歯
車117を有する。このハスバ歯車117は装置本体1
03のハウジング115に形成された開口部119か
ら、ハウジング115内部へ侵入している。ハウジング
115内部において、このハスバ歯車117にウオーム
歯車121が噛み合っている。ウオーム歯車121はモ
ータ123のモータ軸に固定されている。
【0006】次にこの従来例の動作について説明する。
モータ123が回転すると、この回転力はウオーム歯車
121を介してハスバ歯車117に伝えられ、ハスバ歯
車117は作動台105と共に水平回動軸109回りに
回動する。モータ123の回転方向を換えることで、作
動台105は垂直面内で上方向又は下方向に回動でき
る。このようにして撮像装置107は、撮影の方向を垂
直面内で上下方向に代えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、装置本
体103に対し作動台105を上方に高く離して設ける
と、この作動台105の上に載せられる重量物である撮
像装置107の重さにより、装置全体が不安定になり易
く、またスペース上の制約がある。従って、装置本体1
03に対し作動台105を余り高く設けることができな
い。このため作動台105が垂直面内で上方向に大きく
回動しようとすると、作動台105の後方下面が装置本
体103に接触する(図20)。この接触するまでの角
度Iが上方向への回動角度の限界である。同様に下方向
に大きく回動しようとすると、作動台105の前方下面
が装置本体103に接触する。この接触するまでの角度
Jが下方向への回動角度の限界となる。従って垂直面内
における回動可能な角度範囲Kは K=I+J となる。このKは、装置本体に対する作動台の高さHを
余り高くできないことから、一般に余り大きくない。
【0008】前記したように角度Kが制限された大きさ
になる理由は、作動台105が装置本体103に接触し
てしまうことにあるので、この接触が起きないように装
置本体103の前後方向の大きさを十分に小さくするこ
とが考えられる。しかし,装置本体103内部には回動
を行うための回動機構が収納されなければならず、その
ように装置本体を小さくすることには限界がある。ま
た、余り小さくすると装置本体103のすわりが悪くな
り、装置全体を不安定にしてしまう恐れがある。
【0009】また、撮像装置107が垂直面内で上下方
向に大きく回動できるようにするためには、2台の雲台
装置101を用い、1つの雲台装置101の作動台10
5にもう1つの雲台装置101を取り付け、後者の雲台
装置101の作動台105に撮像装置107を搭載する
ことが考えられる。しかし、このように2台の雲台装置
101を用いることは面倒であった。
【0010】この発明は、以上の問題点を解決するため
になされたもので、作動台の垂直面内における回動範囲
を大きくでき、装置本体の前後方向の大きさを小さくす
る必要もなく、1台で用が足りる雲台装置を提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、装置本体に対し回動可能で搭
載物を搭載する作動台と、前記回動が行われるために設
けられた二本の互いに平行な回動軸と、回動に伴う作動
台の傾斜角度を深くするために前記二本の回動軸を切り
換える切換手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】請求項2の発明は、装置本体に対し水平回
動軸回りに垂直面内で回動可能であり撮像装置を前後方
向に搭載する作動台と、前記回動が行われるために設け
られ前後に離れた二本の互いに平行な水平回動軸と、回
動に伴う作動台の傾斜角度を深くするために、ある基準
回動位置より下方向に回動するときは前の水平回動軸に
切換え基準回動位置より上方向に回動するときは後の水
平回動軸に切換える切換手段と、を備えたことを特徴と
する。
【0013】請求項3の発明は、装置本体に設けられた
第一の水平回動軸と、第一の水平回動軸回りに垂直面内
で回動可能な第一の作動台と、第一の作動台に設けられ
前記第一の水平回動軸より後方の第二の水平回動軸と、
第二の水平回動軸回りに垂直面内で回動可能であり撮像
装置を前後方向に搭載する第二の作動台と、第一の水平
回動軸回りに第一の作動台を回動させ、また第二の水平
回動軸回りに第二の作動台を回動させる回動機構と、回
動に伴う第一の作動台の傾斜角度を深くするために、垂
直面内である基準回動位置より下方向に回動するときは
第一の水平回動軸回りの回動に切換え基準回動位置より
上方向に回動するときは第二の水平回動軸回りの回動に
切換える切換手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1の発明では、切換手段の働きにより2
本の回動軸を切り換え、作動台の傾斜角度を深くするよ
うに回動を行う。これにより作動台に搭載される搭載物
の傾斜角度も深くできる。
【0015】請求項2の発明では、作動台がある基準回
動位置より下方向に回動するときは、2本の水平回動軸
のうち前の水平回動軸へ切り換えられ、この前の水平回
動軸回りに回動が行われる。逆に、基準回動位置より上
方向に回動するときは、後の水平回動軸に切り換えら
れ、後の水平回動軸回りに回動が行われる。
【0016】請求項3の発明では、撮像装置をある基準
回動位置より下方向に回動するときは、切換手段の働き
により回動機構は、第一の水平回動軸回りに第一の作動
台を回動させる。第一の作動台に対して設けられること
になる第二の作動台も一緒に回動する。逆に、基準回動
位置より上方向に回動するときは、切換手段の働きによ
り回動機構は第二の水平回動軸回りに第二の作動台のみ
を上方向に回動させる。
【0017】
【実施例】次に、この発明の一実施例について、図1〜
図17において説明する。
【0018】図1及び図2に示すように、雲台装置1の
装置本体3に対し、第一の作動台5と第二の作動台7が
重ねられた状態で設けられる。第二の作動台7の上には
図示しない搭載物であるビデオカメラなどの撮像装置が
搭載される。この搭載は、撮像装置の前方側即ちレンズ
などの画像入力部分を図中左側にし、後方部分を図中右
側にして行われる。
【0019】また、装置本体3のハウジング9の上面は
平面部11となっており、この平面部11の前方左右に
一対の軸受け部13が設けられている。この軸受け部1
3の各内側に、水平方向に軸受け孔15(図2)が形成
されている。
【0020】これに対し、第一の作動台5の前端の左右
に設けられた一対の第一の水平軸17が、回転自在に挿
入され軸支される。この水平軸17は、第一の作動台5
の前端の左右に垂直上向きに形成されたフランジ19に
対し外向きに設けられる。これら軸支された一対の水平
軸17により、第一の水平回動軸20が得られる。この
第一の作動台5の後端の左右には垂直下向きにフランジ
21が形成され、このフランジ21の外側面に軸受け孔
23が形成されている。
【0021】この軸受け孔23に対し、第二の作動台7
に設けられた第二の水平軸25が回動自在に挿入され軸
支されている。この第二の水平軸25は、第二の作動台
7の後端の左右に設けられた下向きのフランジ27の内
側面に設けられている。これら軸支された一対の水平軸
25により、第二の水平回動軸28が得られる。
【0022】また、前記ハウジング9の平面部11には
第一のマイクロスイッチ29が設けられ、平面部11に
対し第一の作動台5が水平になった状態、即ち第一の作
動台5が垂直面内で上方に回動しきった状態を検出する
ようになっている。また、第一の作動台5の上面には第
二のマイクロスイッチ31が設けられ、第一の作動台5
に対し第二の作動台7が平行になった状態、即ち第二の
作動台7が下方向に回動しきった状態を検出できるよう
になっている。
【0023】図3において、回動機構を説明する。この
回動機構は、前記第一及び第二の作動台5、7を第一又
は第二の水平回動軸20、28回りに回動するためのも
のであり、これら2つの回動を切り換える切換手段であ
る電磁クラッチ43、45(後述する)を有する。
【0024】即ち、装置本体3のハウジング9の内部に
は、第一の水平回動軸20のすぐ下方に、第一の水平回
動軸20と平行な回転軸を有するモータ35が設けられ
る。この回転軸に固定されたピニオンギア37は、より
大きなモータギア39に噛み合っている。モータギア3
9が同軸に設けられてるシャフト41の両端には第一の
電磁クラッチ43及び第二の電磁クラッチ45が設けら
れる。第一の電磁クラッチ43には、更に別のシャフト
47を介してシャフトギア49が設けられる。このシャ
フトギア49はベルトギア51に噛み合っている。この
ベルトギア51に同軸に設けられたベルトプーリ53に
はベルト55が巻かれており、このベルト55は更に、
第一の作動台5に固定された第一の台プーリ57に巻か
れている。この第一の台プーリ57は、水平軸17に固
定されるものであり、従って前記第一の水平回動軸20
と同軸状態となる。
【0025】第二の電磁クラッチ45には、更に他のシ
ャフト59を介して他のシャフトギア61が設けられて
いる。このシャフトギア61は第二のベルトギア63に
噛み合っている。このベルトギア63に同軸に設けられ
たベルトプーリ65に第二ののベルト67が巻かれてい
る。このベルト67は更に、装置本体3側に設けられた
プーリ69に巻かれている。このプーリ69と同軸に設
けられた別のプーリ71には第三のベルト73が巻かれ
ている。第三のベルト73は、更に、第二の作動台7に
固定されている第二の台プーリ75に巻かれている。こ
の第二の台プーリ75は、前記水平軸25に固定される
ものであり、従って第二の水平回動軸28と同軸状態と
なる。
【0026】次に図15において、この実施例の装置1
を制御する制御ブロック図を示す。即ち、制御装置であ
るCPU77には、インターフエース79から操作信号
が入力され、また第一及び第二のマイクロスイッチ2
9、31の信号が入力され、第一及び第二の電磁クラッ
チ43、45を交互にON、OFFする信号を出力し、
更にモータドライバ81を介してモータ35の正転及び
逆転の回転を行なわせる信号を出力する。
【0027】次に図14のフローチャート図を中心にし
てこの実施例の動作を説明する。この説明において、説
明の順に装置の動作状態を示す側面図を図4〜図13に
示す。操作者はインターフエース79(図15)により
装置の駆動を指令する(図14(S0))。このとき搭
載物である撮像装置、即ちビデオカメラを垂直面内で上
方向に回動させるのか又は下方向に回動させるのかを指
令する。上方向が指令されれば(S0)、次に第一のマ
イクロスイッチ29がONであるか否かが検出される
(S1)。この検出を行うの理由は、第一と第二の2つ
の作動台5、7を同時に回動させるとビデオカメラの装
置本体3に対する高さが不必要に高くなってしまい、装
置全体が不安定になってしまうので、第一の作動台5を
優先的に回動し、できるだけビデオカメラが低い位置で
所望の回動角度を得られるように制御するためである。
【0028】第一のマイクロスイッチがONであれば
(S1)第一の作動台5は、装置本体3のハウジング9
の平面部11に対し水平な状態となっており上方向に回
動しきった状態であるので、第二の作動台7を上方向に
回動させる制御を行う。即ち、第二の電磁クラッチ45
をONにし(S2)、第一の電磁クラッチ43をOFF
にする(S3)。そしてモータ35を図中A方向に回転
する。これによりシャフト41はB方向に回転し、この
回転は第二の電磁クラッチ45を介して他のシャフト5
9及びシャフトギア61を図中C方向に回転する。この
回転は更にベルトギア63、ベルトプーリ65、第二の
ベルト67、同軸に設けられた2つのプーリ69、7
1、更には第三のベルト73を介して、第二の台プーリ
75に図中D方向の回転として伝えられ、第二の作動台
7を図中E方向、即ち垂直面内で上方向に回動させる
((S5)、図4から図5)。これによりビデオカメラ
が所望の上方への角度へ回動し、狙いどおりの画像が入
力できたことを図示しないモニターなどで確認した後、
操作者はインターフエース79から指令を入力しモータ
35の回転を停止させる。
【0029】第一のマイクロスイッチ29がONしてお
らず(S1)従って第一の作動台5が上方向に回動しき
っていない場合には、先程とは逆に第一の電磁クラッチ
43をONにし(S6)、第二の電磁クラッチ45をO
FFにし(S7)、モータ35を同様にA方向に回転さ
せる(S8)。この回転はモータギア39及びシャフト
41を図中F方向に回転させ、更に第一の電磁クラッチ
43を介して別のシャフト47及びシャフトギア49を
図中G方向に回転させる。この回転は更にベルトギア5
1、ベルトプーリ53、第一のベルト55を介して第一
の台プーリ57に、図中H方向の回転として伝えられ
る。このようにして第一の作動台5は図中I方向に回動
する。即ち、垂直面内で上方向に回動する(S9)。こ
の動作の状態は例えば図6、図7に示されるが、これら
の図において第二の作動台7は第一の作動台5に対して
必ずしも平行ではなく、いわゆる折り畳まれていない状
態かもしれない。
【0030】これにより第一の作動台5が上方向に回動
しきって第一のマイクロスイッチ29がONになると
((S1)図4)、続いて先程と同様の手順(S2〜S
5)により今度は第二の作動台7が上方向に回動する
(図5)。
【0031】駆動指令が下方向の回動を指令するもので
あれば(S0)、同様に第一のマイクロスイッチがON
であるか否かが検出される(S10)。この検出の理由
も先程と同様であり、装置全体が不安定にならないよう
に第一の作動台5の回動を優先させるためのものであ
る。第一のマイクロスイッチがONであれば(S1
0)、次に第二のマイクロスイッチ31がONであるか
否かが検出される(S11)。ここで第二のマイクロス
イッチ31がONであれば、両マイクロスイッチ29、
31がONということになり、従って第一及び第二の作
動台5、7は共に装置本体3のハウジング9の平面部1
1に対し平行な状態、言わば完全に作動台5、7がたた
まれた状態である(図4)。この状態からビデオカメラ
を下方向に回動させるためには、第一の作動台5を回動
させる。即ち、第二の電磁クラッチ45をOFFにし
(S12)、第一の電磁クラッチ43をONにし(S1
3)、モータ35をA方向とは逆方向に回転させる(S
14)。この回転はモータギア39及びシャフト41を
図中F方向とは逆方向に回転させ、更に別のシャフト1
3とシャフトギア49を図中G方向とは逆方向に回転さ
せる。この回転は更にベルトギア51、ベルトプーリ5
3、第一のベルト55を介して、第一の台プーリ57に
図中H方向と逆方向の回転力として伝えられる。よっ
て、第一の作動台5は図中I方向とは逆方向、即ち垂直
面内で下方向に回動される((S15)図10図1
1)。このようにして所望の下方向の回動角度になる
と、操作者はインターフエース79から指令を出しモー
タ35の回転を停止する。
【0032】第一のマイクロスイッチ29がONであり
(S10)第二のマイクロスイッチ31がONでなけれ
ば(S11)、第一の作動台5はハウジング9の平面部
11に対し平行ではあるものの、第二の作動台7は平行
ではなく上方向に回動していることを意味している(図
8または図9の静止状態)。そこで、ビデオカメラを下
方向に回動させるためには、まず第二の作動台7を下方
向に回動させる。これは、仮に第二の作動台7を下方向
に回動させる前に第一の作動台5を下方向に回動させて
しまうと、ビデオカメラの装置本体3のハウジング9に
対する高さが高くなってしまい装置全体が不安定になる
からである。そこで、第一の電磁クラッチ43をOFF
にし(S16)第二の電磁クラッチ45をONにし(S
17)、モータ35を図中A方向とは逆方向に回転させ
る(S18)。この逆方向の回転は第二の電磁クラッチ
45、第二のベルト67、第三のベルト73などを介し
て第二の作動台7を図中E方向とは逆方向に回動させ
る。即ち、第二の作動台7を下方向に回動させる((S
19)図8図9)。
【0033】このようにして第二の作動台7が十分に下
方向に回動しきると(図9)、やがて第二のマイクロス
イッチ31がONになる((S11)図4)ので、今度
は先程と同様の手順((S12)〜(S15))により
第一の作動台5を下方向に回動させる(図10図1
1)。
【0034】また第一のマイクロスイッチがONでなけ
れば(S10)、第一の作動台5はハウジング9に対し
平行になっておらず、また第二の作動台7も下方向に回
動しきっているか否か不明である。このため装置全体が
不安定になってしまう恐れを有している。そこで不安定
にしないためには第一の作動台5をハウジング9に対し
平行にすれば良いが、平行にしようとすることは第一の
作動台5を上方向に回動させてしまうことになり、搭載
物であるビデオカメラが上方向に回動してしまうことを
意味する。これは操作者の指令意図に合わない。そこ
で、まず第二の作動台7を下方向に回動しきるようにす
る。即ち前述と同じ手続((S16)〜(S19))に
より第二の作動台7を下方向に回動させる(図12図1
3)。そして、この回動により第二のマイクロスイッチ
31がONになり(S11)、下方向へ回動しきった
(図11の静止状態)ことがわかると、今度は第一の作
動台5を前述した手続((S12)〜(S15))によ
り下方向へ回動させる(図11)。
【0035】以上説明したこの実施例によれば、垂直面
内における回動角度範囲が非常に大きくとれることを図
16〜図17におて説明する。搭載物であるビデオカメ
ラ83を垂直面内で下方向に回動する際には、前述した
ように第二の作動台7を第一の作動台5と平行な状態
(図16)にし、この状態で第一の作動台5を第一の水
平回動軸20回りに回動させる。この第一の水平回動軸
20は第一の作動台5の前端に設けられているので、回
動に伴い、第一の作動台5が装置本体3のハウジング9
に接触する恐れがない。従って、下方向の回動範囲Pを
非常に大きくとれる(図16の二点鎖線)。このこと
は、装置本体3からの作動台5の高さHがそれ程高くな
くても、同様である。
【0036】逆に,ビデオカメラを上方向に回動させる
場合には、図17のように第一の作動台5を装置本体3
のハウジングに対し平行にした状態で、第二の作動台7
のみを上方向に回動させる(図17の二点鎖線)。この
回動が行われる第二の水平回動軸28は、第二の作動台
7の後端に設けられる。従って、この回動に伴い第二の
作動台7が装置本体3に接触する恐れがない。従って上
方向の回動範囲Qを非常に大きくとれる。このことは作
動台の高さHがそれほど大きくなくても同様である。
【0037】このように下方向の回動を行う第一の水平
回動軸20を装置の前方に設け、上方向の回動を行う第
二の水平回動軸28を装置の後方に設けることで、装置
本体3の前後方向の大きさを小さくしなくても、あたか
も小さくしたのと同様の広い回動角度範囲P+Qを得る
ことができる。
【0038】なお、以上の実施例においては回動機構が
有するモータ35は1個であり、この1個のモータ35
の回転力を2つの電磁クラッチ43、45より切り換え
るものであったが、他の実施例においてはモータを2個
用い、一方のモータで第一の作動台5を、他方のモータ
で第二の作動台7をそれぞれ回転するのとし、これらモ
ータの通電を切り換えることで2つの回動を切り換える
ものとしても良い。
【0039】また、以上の実施例では回動機構にはプー
リとベルトが用いられるものであったが、他の実施例に
おいてはスプロケットとチェーンを用いるものであって
も良い。
【0040】また、以上の実施例においては第一の作動
台5が装置本体3のハウジング9の平面部11に対して
平行になったか否か、更には第二の作動台7が第一の作
動台5に対し平行になったか否かを検出するためにマイ
クロスイッチ29、31を用いたが、他の実施例におい
ては他の方式によるタッチスイッチや近接スイッチを用
いることも可能である。
【0041】また、以上の実施例においては、作動台に
第一の作動台5と第二の作動台7が組み合わされて設け
られ、全体として折り畳まれるように動作を行うもので
あったが、他の実施例においては作動台を1枚ものとす
ることも可能である。この1枚ものの作動台に設けられ
る第一と第二の水平回動軸20、28に対し、回動機構
からの回転力が機械的な接触・解離を伴ってON・OF
Fする構成とすることも可能である。
【0042】また、以上の実施例においては第一又は第
二の水平回動軸20、28が切り換えられた回動が行わ
れる基準となる基準回動位置が、水平位置であった。即
ち、装置本体3のハウジング9の平面部11と平行位置
であるかどうかなどが基準であったが、他の実施例にお
いては必ずしもこれに限らず、斜めになった状態を基準
回動位置することももちろん可能である。
【0043】また、以上の実施例においては、水平回動
軸20、28回りに垂直面内で行われる回動を例に説明
したが、他の実施例においては垂直軸回りに平面内で行
われる回動においてもこの発明は実施できる。同様に、
斜めに設けられた軸回りに行われる回動についてもこの
発明を実施することは可能である。
【0044】また、以上の実施例においては垂直面内で
行われる回動を例にして説明をしたため2本の回動軸は
前後に離れた2本の水平回動軸20、28であったが、
他の実施例においては水平面内で行われる回動において
前後に離れた2本の垂直軸とすることももちろん可能で
ある。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、2本の回動軸を切り換えて回動を行うことで、
従来のように2台の雲台装置を用いる必要もなくまた雲
台装置の装置本体の前後の大きさを小さくして不安定に
してしまう恐れもなく、回動角度範囲を大きくとること
ができる。
【0046】請求項2の発明によれば、ある基準位置よ
り垂直面内で下方向に回動するときは、前の水平回動軸
に切り換えて回動を行い、逆に基準回動位置より上方向
に回動するときは後の水平回動軸に切り換えて回動をす
ることにより、垂直面内での回動角度範囲を大きくで
き、従来のように2台の雲台装置を用いる必要もなく、
雲台装置の装置本体の前後の大きさを小さくして不安定
にする恐れもない。
【0047】請求項3の発明によれば、ある基準回動位
置より下方向に回動するときは第一水平回動軸回りに第
一の作動台を第二の作動台と共に回動し、逆に基準回動
位置より上方向に回動するときは前記第一の水平回動軸
よりも後方に設けられた第二の水平回動軸回りに第二の
作動台のみを回動することで、垂直面内における撮像装
置の回動範囲を大きくとることができる。しかも、従来
のように2台の雲台装置を用いる必要もなく、雲台装置
の装置本体の前後の大きさを小さくして装置全体を不安
定にする恐れもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る装置全体の外観斜視図
である。
【図2】図1の作動台を分解して示す図である。
【図3】図1の回動機構を示す図である。
【図4】図1の側面図である。
【図5】図4の動作を示すものでフローチャート図(図
14)のS2〜S5に対応する図である。
【図6】図4の動作を示すものでフローチャート図(図
14)のS6〜S9に対応する図である。
【図7】図4の動作を示すものでフローチャート図(図
14)のS6〜S9に対応する図である。
【図8】図4の動作を示すものでフローチャート図(図
14)のS11,S16〜S19に対応する図である。
【図9】図4の動作を示すものでフローチャート図(図
14)のS11,S16〜S19に対応する図である。
【図10】図4の動作を示すものでフローチャート図
(図14)のS11〜S15に対応する図である。
【図11】図4の動作を示すものでフローチャート図
(図14)のS11〜S15に対応する図である。
【図12】図4の動作を示すものでフローチャート図
(図14)のS10,S16〜S19に対応する図であ
る。
【図13】図4の動作を示すものでフローチャート図
(図14)のS10,S16〜S19に対応する図であ
る。
【図14】この実施例の制御を説明するフローチャート
図である。
【図15】この実施例の制御を説明する制御ブロック図
である。
【図16】この実施例における下方向の回動角度範囲を
示す図である。
【図17】この実施例における上方向の回動角度範囲を
示す図である。
【図18】従来例に係る装置全体の外観斜視図である。
【図19】図18におけるA−A断面図である。
【図20】図18におけるB方向から見た側面図であ
る。
【符号の説明】
1 雲台装置 3 装置本体 5 第一の作動台 7 第二の作動台 9 ハウジング 11 平面部 13 軸受け部 15、23 軸受け孔 17、25 水平軸 19、21、27 フランジ 20 第一の水平回動軸 28 第二の水平回動軸 29 第一のマイクロスイッチ 31 第二のマイクロスイッチ 35 モータ 37 ピニオンギア 39 モータギア 41 シャフト 43 第一の電磁クラッチ 45 第二の電磁クラッチ 47、59 シャフト 49、61 シャフトギア 51、63 ベルトギア 53、65 ベルトプーリ 55 第一のベルト 57 第一の台プーリ 67 第二のベルト 69、71 プーリ 73 第三のベルト 75 第二の台プーリ 77 CPU 79 インターフェース 81 モータドライバ 83 ビデオカメラ(撮像装置)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体に対し回動可能で搭載物を搭載
    する作動台と、前記回動が行われるために設けられた二
    本の互いに平行な回動軸と、回動に伴う作動台の傾斜角
    度を深くするために前記二本の回動軸を切り換える切換
    手段と、を備えたことを特徴とする雲台装置。
  2. 【請求項2】 装置本体に対し水平回動軸回りに垂直面
    内で回動可能であり撮像装置を前後方向に搭載する作動
    台と、前記回動が行われるために設けられ前後に離れた
    二本の互いに平行な水平回動軸と、回動に伴う作動台の
    傾斜角度を深くするために、ある基準回動位置より下方
    向に回動するときは前の水平回動軸に切換え基準回動位
    置より上方向に回動するときは後の水平回動軸に切換え
    る切換手段と、を備えたことを特徴とする雲台装置。
  3. 【請求項3】 装置本体に設けられた第一の水平回動軸
    と、第一の水平回動軸回りに垂直面内で回動可能な第一
    の作動台と、第一の作動台に設けられ前記第一の水平回
    動軸より後方の第二の水平回動軸と、第二の水平回動軸
    回りに垂直面内で回動可能であり撮像装置を前後方向に
    搭載する第二の作動台と、第一の水平回動軸回りに第一
    の作動台を回動させ、また第二の水平回動軸回りに第二
    の作動台を回動させる回動機構と、回動に伴う第一の作
    動台の傾斜角度を深くするために、垂直面内である基準
    回動位置より下方向に回動するときは第一の水平回動軸
    回りの回動に切換え、基準回動位置より上方向に回動す
    るときは第二の水平回動軸回りの回動に切換える切換手
    段と、を備えたことを特徴とする雲台装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015152895A (ja) * 2014-02-19 2015-08-24 多摩川精機株式会社 空間安定装置の撮像機器の光軸調整装置及び方法
CN115236924A (zh) * 2022-07-07 2022-10-25 四川大学华西医院 一种动物离体喉高速摄影固定装置

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