JPH08135524A - キャニスタ - Google Patents

キャニスタ

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Publication number
JPH08135524A
JPH08135524A JP27164894A JP27164894A JPH08135524A JP H08135524 A JPH08135524 A JP H08135524A JP 27164894 A JP27164894 A JP 27164894A JP 27164894 A JP27164894 A JP 27164894A JP H08135524 A JPH08135524 A JP H08135524A
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JP
Japan
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valve
purge gas
adsorption chamber
opening
adsorption
Prior art date
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Application number
JP27164894A
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English (en)
Inventor
Seiji Yokoi
誠司 横井
Masahiro Ogawa
正弘 小川
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 パージガス導出口を介して吸気通路に導出す
るパージガスの濃度(A/F)を安定的に変化させ、空
燃比の変動を抑制する。 【構成】 キャニスタ11のケーシング12内には、2
個の吸着室19,20が形成されている。各吸着室1
9,20は、それぞれ吸着剤23を収容すると共に、蒸
発燃料導入孔21及び新気導入孔22を備えている。各
吸着室19,20を連通する連通孔26には、バイメタ
ルからなるシート状の開閉弁28が設けられ、この開閉
弁28は、熱伝導部材29を介して伝導される吸着剤2
3の温度によって駆動する。これにより、パージガスの
導出が開始されると、最初に導出される初段のパージガ
スF1に、やがて次段のパージガスF2が徐々に加わり、
パージガス全体のA/F変化が安定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料タンクからの蒸発
燃料を吸着して一時的に貯蔵し、所定の運転条件下で機
関吸気系に導入する蒸発燃料処理装置に用いて好適なキ
ャニスタに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車の内燃機関には、燃料タ
ンク内で発生した蒸発燃料を一時的に貯蔵し、所定の運
転条件下で機関吸気系に導入する蒸発燃料処理装置が設
けられている。この蒸発燃料処理装置は、通常、燃料タ
ンクの蒸発燃料を吸着するキャニスタと、キャニスタか
ら新気と共に離脱したパージガスを機関吸気系に導くパ
ージ通路と、パージ通路の途中に設けられ、パージガス
の流量をデユーテイ制御(時間比例制御)するパージ制
御弁とを備えて構成されている。
【0003】そこで、図15に示す簡略化した構成図を
参照しつつ従来技術によるキャニスタを用いた蒸発燃料
処理装置を説明する。
【0004】図外の機関本体にはインテークマニホール
ド1を介して吸気通路2が接続されており、この吸気通
路2の途中にはスロットルバルブ3と、図示せぬエアフ
ローメータ及び燃料噴射弁等が設けられている。
【0005】キャニスタ4は、蒸発燃料通路5を介して
燃料タンク6の上部に接続されている。このキャニスタ
4は、ケーシング4Aと、ケーシング4A内に画成さ
れ、内部に活性炭等の吸着剤4Bを収容した単一の吸着
室4Cと、外部からの新気(大気)を取り入れるべくケ
ーシング4Aの底部に開口して形成された新気導入口4
Dと、ケーシング4Aの上部に形成され、蒸発燃料通路
5を介して燃料タンク6に接続された蒸発燃料導入口4
Eと、ケーシング4Aの上部に形成され、パージ通路7
を介して吸気通路2のスロットルバルブ3下流側に接続
されたパージガス導出口4F等とから構成されている。
【0006】キャニスタ4と吸気通路2とを接続するパ
ージ通路7の途中には電磁弁等からなるパージ制御弁8
が設けられ、このパージ制御弁8は、後述のコントロー
ルユニット9によってデユーテイ制御されるものであ
る。また、このパージ制御弁8の下流側には、ダイヤフ
ラム弁として構成され、吸入負圧によって開閉するパー
ジカット弁(図示せず)も設けられている。
【0007】コントロールユニット9は、機関を電気的
に集中制御するものであり、CPU等の演算処理回路、
ROM,RAM等の記憶回路、入出力回路等を含んだマ
イクロコンピュータシステムとして構成されている。そ
して、このコントロールユニット9は、図示せぬクラン
ク角センサやエアフローメータ等の各種センサからの出
力信号に基づいて機関の運転条件を検出し、この運転条
件に従ってパージガス流量を制御するものである。
【0008】従来技術によるキャニスタ4を用いた蒸発
燃料処理装置は、上述の如き構成を有するもので、例え
ば機関停止後等に、燃料タンク6内で燃料蒸気が発生す
ると、この燃料蒸気は蒸発燃料通路5を介してキャニス
タ4に導かれ、吸着室4C内の吸着剤4Bに一時的に吸
着される。次に、機関が定速走行域等の所定の運転条件
に達すると、パージ制御弁8及びパージカット弁が開弁
して、吸気通路2内の吸入負圧がキャニスタ4に作用
し、新気が新気導入口4Dを介して吸着室4C内に吸い
込まれる。これにより、吸着されていた燃料は吸着剤4
Bから離脱して、所謂パージガスとなり、このパージガ
スは、パージガス導出口4Fからパージ通路7を介して
吸気通路2内に導入される。そして、蒸発燃料が離脱し
た吸着剤4Bは、再び吸着可能状態に復活する。
【0009】一方、機関がアイドリング等の所定の低負
荷域になった場合は、スロットルバルブ3の弁開度が小
さくなり、パージカット弁の圧力室に吸入負圧が導入さ
れないため、該パージカット弁は閉弁(全閉)する。こ
れにより、万が一、パージ制御弁8が開弁したまま故障
した場合でも、アイドリング時等には、パージカット弁
によってパージガスの流通が自動的に遮断され、多量の
パージガスが機関に供給されて、アイドル回転数の過渡
の上昇、いわゆるハイアイドル状態になるのを未然に防
止している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したキ
ャニスタ4では、所定の運転条件下で導入される吸入負
圧によって吸着室4C内に新気を取り込み、この新気に
よって吸着剤4Bから燃料を離脱させているが、このパ
ージガスの濃度(A/F)は、パージの進行につれて急
激に低下するため、パージ時に、機関の空燃比が変動し
易い。即ち、図6中の点線に示す如く、活性炭等からな
る吸着剤4Bの特性上、パージの初期段階では、吸着剤
4Bに吸着されていた燃料の大半が離脱するため、パー
ジガスのA/Fが高くなる(濃くなる)。一方、パージ
が進行するに従って、離脱する燃料が急速に減少するた
め、パージガスのA/Fは2次曲線的に低下していく
(薄くなる)。
【0011】本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み
てなされたもので、パージガスの濃度(A/F)を安定
的に変化させて、空燃比の変動を抑制できるようにした
キャニスタの提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、パー
ジ初期にはHCの濃度が濃く、パージの進行につれて急
速に薄くなるパージガスの特性を考慮し、多段の吸着室
をパージの進行に応じて順次段階的に接続していくこと
により、パージガスの濃度を安定的に変化させるように
した。即ち、本発明に係るキャニスタは、ケーシング
と、該ケーシング内に設けられ、新気を取り入れるため
の新気導入孔と蒸発燃料を導入するための蒸発燃料導入
孔とがそれぞれ形成された複数の吸着室と、前記各蒸発
燃料導入孔にそれぞれ設けられ、蒸発燃料が吸着室内に
流入するのを許し逆向きの流れを阻止する逆止弁と、前
記各吸着室間をそれぞれ連通して設けられ、該各吸着室
を多段に接続するための連通孔と、前記各吸着室のうち
初段の吸着室に設けられ、パージガスを導出するための
パージガス導出口と、前記各連通孔にそれぞれ設けら
れ、パージガスの導出の進行に応じて全閉状態から弁開
度を大きくする開閉弁と、から構成している。
【0013】また、前記各開閉弁は、吸着室内の温度に
応じて変形する温度依存性材料からシート状に形成する
のが好ましい。
【0014】さらに、前記各吸着室内には各開閉弁の開
閉動作を保証する作動空間を形成すると共に、各開閉弁
に熱を伝導する熱伝導部材を吸着室の吸着剤に接して設
けるのが好ましい。
【0015】また、前記各開閉弁は、制御信号に応じて
弁開度を変化させる外部操作型開閉弁として形成し、該
各開閉弁の弁開度をそれぞれ個別に制御する開閉制御手
段を設けてもよい。
【0016】
【作用】機関が所定の運転条件に入って、パージガス導
出口に機関の吸入負圧が導入されると、このパージガス
導出口が設けられた初段の吸着室内に新気が流入し、当
該初段の吸着室内の吸着剤から燃料が離脱してパージガ
スとなり、このパージガスはパージガス導出口を介して
導出される。次に、このパージガスの導出が進行する
と、開閉弁が開いて、初段の吸着室と次段の吸着室とが
連通し、次段の吸着室内にも吸入負圧が導入されて、パ
ージガスが発生する。そして、パージガス導出の進行に
伴って、開閉弁の弁開度が大きくなるため、次段の吸着
室からパージガス導出口に導かれるパージガスの流量も
徐々に増大していく。以下、同様に、残りの吸着室も開
閉弁を介して順次接続されていき、次々に新たなパージ
ガスがパージガス導出口を介して導出される。
【0017】従って、最初に吸入負圧が導入された初段
の吸着室で生じたパージガスの濃度が低下し始めた頃に
は、次段の吸着室にも吸入負圧が導入されてパージガス
が発生し、この次段の吸着室で生じたパージガスの流量
は、パージガスの導出の進行に応じて徐々に増大するた
め、パージガス導出口から導出されるパージガスの濃度
を安定的に変化させることができる。
【0018】また、前記各開閉弁を、吸着室内の温度に
応じて変形する温度依存性材料からシート状に形成する
構成とすれば、パージガスの導出によって低下する吸着
室内の温度を利用して、開閉弁を自動的に開閉すること
ができる。
【0019】さらに、前記各吸着室内には各開閉弁の開
閉動作を保証する作動空間を形成すると共に、各開閉弁
に熱を伝導する熱伝導部材を吸着室の吸着剤に接して設
ける構成とすれば、パージガスの導出に応じて速やかに
低下する吸着剤の温度を利用して、開閉弁を円滑に開閉
動作させることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図14に基づ
いて詳細に説明する。なお、実施例では上述した従来技
術と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省
略するものとする。
【0021】まず、図1〜図6は本発明の第1の実施例
に係り、図1は、キャニスタ11の構成説明図であっ
て、このキャニスタ11の一部を構成するケーシング1
2は、ケーシング本体13と、このケーシング本体13
内に上,下に離間して設けられた上部隔壁14,下部隔
壁15と、これら各隔壁14,15の略中央部を接続す
るように設けられた仕切板16とから大略構成されてい
る。また、ケーシング本体13の上側中央部には、蒸発
燃料通路5を介して図外の燃料タンク6に接続される蒸
発燃料導入口17が形成され、ケーシング本体13の下
側中央部には、大気に開放された大気開放口18が形成
されている。なお、この大気開放口18には、新気中の
塵埃を除去するエアフィルタ(図示せず)が設けられて
いる。
【0022】ケーシング本体13内には、仕切板16に
よって2個の吸着室19,20が形成されている。これ
ら各吸着室19,20には、上部隔壁14に形成された
蒸発燃料導入孔21と、下部隔壁15に形成された新気
導入孔22とが、それぞれ設けられている。また、各吸
着室19,20の内部には、活性炭等からなる吸着剤2
3がそれぞれ収容されており、これら各吸着剤23と、
蒸発燃料導入孔21および新気導入孔22との間にはス
クリーン24が設けられている。さらに、この吸着剤2
3の上面と上部隔壁14との間には、後述する開閉弁2
8の開閉動作を保証するための作動空間25が画成され
ている。
【0023】各吸着室19,20間は仕切板16の上部
寄りに形成された連通孔26によって接続されており、
図中右側に位置する吸着室19には、ケーシング本体1
3の外部に突出するパージガス導出口27が設けられて
いる。このパージガス導出口27は、パージ通路7に接
続されており、パージガスを吸気通路2に向けて送り出
すためのものである。このため、キャニスタ11内にお
いて、パージガス流通方向の最下流は、このパージガス
導出口27となり、パージガス導出口27が設けられた
一方の吸着室19の方が、他方の吸着室20よりもパー
ジガス流通方向の下流側に位置することになる。従っ
て、一方の吸着室19が初段の吸着室となり、他方の吸
着室20が次段の吸着室となる。
【0024】連通孔26内に設けられた開閉弁28は、
互いに熱膨張率が異なる2種類の金属薄板28A,28
Bを接合してなる温度依存性材料としてのバイメタルか
らシート状に構成されている。また、開閉弁28の下端
側は後述の熱伝導部材29に接続された固定端となり、
開閉弁28の上端側は自由端となっている。この開閉弁
28は、図3に示す如く、所定温度以下になると、他方
の吸着室20側に大きく湾曲して連通孔26を全開状態
とする一方、所定温度を越えると、図1に示す如く、直
立して連通孔26を全閉状態とするように、図4に示す
弁開度特性をもって形成されている。つまり、開閉弁2
8の温度が低下するに応じて、その弁開度が大きくなる
ようになっている。なお、この図4は、パージ開始時か
らの時間の経過に伴う開閉弁28の温度及び弁開度の変
化を示したものである。ここで、この開閉弁28が作動
する「所定温度」とは、暖機終了後において、パージを
行っていないときにおける吸着室19,20内の吸着剤
23の通常温度とパージ時における最低開閉弁温度との
間で実験的に求められる値である(非パージ時における
吸着剤の通常温度≧所定温度≧パージ時における最低開
閉弁温度となる任意の温度)。
【0025】熱伝導部材29は、開閉弁28に吸着剤2
3の温度を伝達するためのもので、吸着剤23の上面よ
り下側に位置して仕切板16に取り付けられている。ま
た、熱伝導部材29の両側面は、各吸着室19,20内
の吸着剤23にそれぞれ接触している。なお、熱伝導部
材29の両側面を各吸着室19,20内の吸着剤23に
それぞれ接触させる構成のため、その製造や取り付けが
容易であるが、これに限らず、熱伝導部材29の一方の
側面だけを一方の吸着室19内の吸着剤23に接触さ
せ、熱伝導部材23の他方の側面は仕切板16に接触さ
せる構成としてもよい。この場合は、後述の如く、パー
ジ開始によって急激に低下する一方の吸着剤23の温度
変化を効率的に開閉弁28に伝達できる点で有利であ
る。
【0026】各蒸発燃料導入孔21には、逆止弁30が
それぞれ設けられている。この各逆止弁30は、蒸発燃
料通路5から蒸発燃料導入口17を経て導入された蒸発
燃料が各吸着室19,20内に流入するのを許し、その
逆向きの流れを阻止するものである。この各逆止弁30
によって、パージ時に、他方の吸着室20内のパージガ
スが連通孔26以外の流路(ケーシング本体13の天板
と上部隔壁14との間の隙間)を通って流通するのを防
止している。
【0027】本実施例によるキャニスタは、このように
構成されるもので、次に、その作動を説明する。
【0028】まず、機関が始動して暖気が終了すると、
機関本体の熱によって各吸着室19,20内の温度、よ
り詳しくは、各吸着室19,20内の吸着剤23の温度
が所定温度以上となるため、開閉弁28は、湾曲状態か
ら直立状態に変位して連通孔26を閉塞する。
【0029】次に、機関が所定の運転条件に達すると、
従来技術で述べたパージカット弁及びパージ制御弁8が
開き、これにより吸気通路2内の吸入負圧がパージ通路
7からパージガス導出口27を介して一方の吸着室19
内に導入される。この吸着室19内に導入された吸入負
圧によって、外部の新気が大気開放口18から新気導入
孔22を介して吸着室19内に吸い込まれ、この新気に
より、吸着剤23に吸着されていた燃料が離脱してパー
ジガスを生成する。そして、このパージガスは、矢示F
1に示す如く、パージガス導出口27からパージ通路7
等を経て吸気通路2に導かれ、吸入空気に混合される。
【0030】ここで、上述のように、一方の吸着室19
内でパージガスが流通すると、吸着剤23の温度が急速
に低下する。従って、熱伝導部材29が開閉弁28に伝
達する熱量が小さくなり、開閉弁28の温度が低下する
ため、この開閉弁28は、図2に示す如く、他方の吸着
室20内に向けて湾曲し、これにより連通孔26が開き
始める。そして、この連通孔26と開閉弁28との隙間
を介して、他方の吸着室20内にも吸入負圧が導入され
るため、図2中の矢示F2に示す如く、他方の吸着室2
0内で発生したパージガスが一方の吸着室19内に流入
する。但し、このパージ初期近傍では、開閉弁28の弁
開度が小さいため、他方の吸着室20から流入するパー
ジガスの流量は少ない。
【0031】さらに、パージが進行すると、開閉弁28
の温度が一層低下するため、図3に示す如く、開閉弁2
8は、他方の吸着室20内に大きく湾曲して本来の形状
に復帰し、連通孔26を全開状態とする。これにより、
他方の吸着室20からのパージガス流量が増大する。
【0032】かくして、本実施例によれば、以下の効果
を奏する。
【0033】第1に、キャニスタ11内に連通孔26で
互いに接続された2個の吸着室19,20を設け、下流
側に位置する初段の吸着室19にパージガス導出口27
を設けると共に、連通孔26にはパージガスの導出の進
行に応じて全閉状態から弁開度を大きくする開閉弁28
を設ける構成としたため、図5に示す如く、まず最初
に、初段の吸着室19で生じたパージガスを吸気通路2
に送り出した後に、次段の吸着室20で発生した新たな
パージガスを徐々に加えることができる。この結果、パ
ージガス導出口27から導出されるパージガスのA/F
を、図6中の実線で示す如く、パージの時間的進行に応
じて、比較的緩やかに変化させることができ、空燃比制
御の信頼性が大幅に向上する。
【0034】即ち、本実施例では、パージガスの進行に
応じて開閉弁28の弁開度が徐々に大きくなるため、急
速にA/Fが低下していく初段のパージガス(初段の吸
着室19内で生じるパージガス)に、次段の濃いパージ
ガス(次段の吸着室20で生じるパージガス)を流量を
絞って少しずつ加えていくことができる。従って、図4
に示す弁開度特性を初段のパージガスのA/F変化に調
和させることにより、初段と次段の2つのパージガスが
合流した全体のA/Fを、図6に実線で示す如く、略直
線的に安定化して変化させることができる。
【0035】第2に、開閉弁28を、温度依存性材料と
してのバイメタルからシート状に形成する構成としたた
め、パージガスの導出に伴う吸着室19,20内の温度
変化を利用して、自動的に開閉弁を駆動することがで
き、全体構造を簡素化しつつ性能を大幅に向上すること
ができる。
【0036】第3に、各吸着室19,20内に開閉弁2
8の動作を保証するための作動空間25を形成すると共
に、開閉弁28に吸着剤23の温度を伝達する熱伝導部
材29を設ける構成としたため、開閉弁28の円滑な作
動を確保しつつ、パージガスの導出に伴って急速に変化
する吸着剤23の温度を利用して開閉弁28を駆動する
ことができる。
【0037】即ち、吸着剤23は、パージガスの生成に
応じて急速にその温度を低下するため、吸着剤23の温
度変化を利用して開閉弁28を駆動するのが好ましい反
面、吸着室19,20内、特に開閉弁28が湾曲変位し
ていく吸着室20内に、吸着剤23が満たされている
と、開閉弁28を円滑に駆動することができない可能性
がある。従って、本実施例では、吸着室19,20の上
部に作動空間25を画成して開閉弁28の円滑な作動を
保証しつつ、熱伝導部材29によって吸着剤23の温度
を取り出している。従って、一方の吸着室19内の作動
空間25を廃止して吸着剤23で満たしたり、あるいは
他方の吸着室20内の作動空間25よりも小さく形成し
てもよい。また、開閉弁28が変位する領域に応じて、
略半球状の作動空間を吸着室20内に部分的に必要最低
限の範囲で形成してもよい。
【0038】次に、図7〜図9に基づいて、本発明の第
2の実施例を説明する。なお、本実施例では、上述した
第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、そ
の説明を省略するものとする。ここで、本実施例の特徴
は、3個の吸着室を設けた点にある。
【0039】即ち、本実施例によるキャニスタ31は、
前記第1の実施例で述べたキャニスタ11と同様に、ケ
ーシング12、蒸発燃料導入口17、大気開放口18等
を備えて構成されているものの、そのケーシング本体1
3内には、2個の仕切板16が等間隔で離間して配設さ
れ、これにより3個の吸着室32,33,34が形成さ
れている点で第1の実施例と相違する。また、図中右側
に位置する初段の吸着室32と中央に位置する次段の吸
着室33との間、次段の吸着室33と図中左側に位置す
る終段の吸着室34との間は、それぞれ連通孔26を介
して接続されており、これら各連通孔26には開閉弁2
8が設けられている。
【0040】このように構成される本実施例でも、吸入
負圧が導入されると、まず最初に、初段の吸着室32内
で生じたパージガスが、矢示F3に示す如く、パージガ
ス導出口27に向けて流れ込む。
【0041】次に、この初段のパージガスの導出によっ
て初段の吸着室32内に収容された吸着剤23の温度が
低下すると、図8に示す如く、図中右側に位置する第1
の開閉弁28は、直立した全閉状態から次段の吸着室3
3内に向けて若干湾曲変位し、連通孔26を開き始め
る。これにより、次段の吸着室33内で発生したパージ
ガスは、矢示F4に示す如く、この連通孔26を介して
初段の吸着室32内に流入し、矢示F3で示す初段のパ
ージガスに合流する。
【0042】さらに、パージガスの導出が進行すると、
次段の吸着室33内に収容された吸着剤23の温度が低
下するため、図9に示す如く、図中の左側に位置する第
2の開閉弁28も開き始める。これにより、矢示F5
示す如く、終段の吸着室34内で発生したパージガス
が、次段の吸着室33内に流入し、最終的に、各吸着室
32,33,34でそれぞれ発生したパージガスF3
4,F5は初段の吸着室32内で合流してパージ通路7
内に流入する。なお、第2の開閉弁28が開き始める頃
には、初段の吸着室32内の温度がより低下しているた
め、第1の開閉弁28の弁開度は、第2の開閉弁28の
弁開度よりも大きい。
【0043】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した第1の実施例と同様の効果を奏する。こ
れに加えて、本実施例では、キャニスタ31内を3個の
吸着室32,33,34に分割したため、パージガス導
出口27から導出される合流パージガスのA/Fを一層
安定的に変化させることができる。つまり、連結する吸
着室の段数を増加するほど、換言すれば、キャニスタ3
1内部を細かく分割するほど、構造は複雑化するもの
の、パージガスのA/Fを略直線的に変化させることが
できる。
【0044】次に、図10を参照しつつ本発明の第3の
実施例を説明する。なお、以下の各実施例では、上述し
た第1,第2の実施例と同一の構成要素に同一の符号を
付し、その説明を省略するものとする。本実施例の特徴
は、各吸着室に設けられた蒸発燃料導入孔21の口径を
違えたことにある。
【0045】即ち、本実施例によるキャニスタ41は、
基本的に第2の実施例で述べたキャニスタ31と同様に
構成されているが、各吸着室32,33,34には、互
いに口径の異なる蒸発燃料導入孔42A,42B,42
Cが設けられ、これら各蒸発燃料導入孔42A,42
B,42Cの口径に応じた逆止弁43A,43B,43
Cを備えている点で第2の実施例と相違する。また、各
蒸発燃料導入孔42A,42B,42Cの口径は、パー
ジガスの流通方向下流側から上流側に向かうにつれて、
次第に大きくなっている。つまり、初段→次段→終段に
向けて口径が順次大きくなっている。
【0046】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した第1,第2の実施例と同様の効果を奏す
る。これに加えて、本実施例では、各吸着室32,3
3,34に、パージガスの流通方向の下流側から上流側
に向かうにつれて、口径が次第に大きくなる蒸発燃料導
入孔42A,42B,42Cを設ける構成としたため、
各吸着室32,33,34の吸着剤23にチャージ(吸
着)される燃料の量を変化させることができ、より一
層、パージガスのA/Fを安定的に変化させることがで
きる。即ち、初段の吸着室32の蒸発燃料導入孔42A
は最も口径が小さいため、蒸発燃料の吸着量(流入量)
が最も少なく、終段の吸着室34の蒸発燃料導入孔42
Cの口径は最も大きいため、蒸発燃料の吸着量が最も多
く、次段の吸着室33の吸着量は両者の略中間に位置す
る。
【0047】従って、最初に導出される初段のパージガ
スF3が有するA/Fの初期値を小さくし、順次、高い
初期A/Fを有する次段のパージガスF4、終段のパー
ジガスF5を、パージガス導出の進行に応じて少しずつ
加えていくことができるため、パージガスの総合的なA
/Fを一層安定的に変化させることができる。
【0048】次に、図11〜図14に基づき、本発明の
第4の実施例を説明する。本実施例の特徴は、コントロ
ールユニットによって、各開閉弁等の作動を制御するよ
うにした点にある。
【0049】本実施例によるキャニスタ51は、第2の
実施例で述べたキャニスタ31と同様の基本的構造を備
えているが、後述する開閉弁52,第1の逆止弁54,
第2の逆止弁55が、それぞれコントロールユニット5
6からの制御信号によって駆動される外部操作型弁とし
て構成されている点で相違する。
【0050】即ち、本実施例による開閉弁52は、温度
によって直立状態から湾曲状態に形状が変化する形状記
憶合金材料によりシート状に形成され、その下端は仕切
板16に取り付けられた駆動部53に接続されている。
この駆動部53は、コントロールユニット56からの制
御信号によって発熱するヒータを内蔵している。そし
て、この駆動部53は、通常時は直立して連通孔26を
閉塞している開閉弁52に、熱を加えて湾曲させること
により、連通孔26を開くものである。
【0051】また、各蒸発燃料導入孔21には、コント
ロールユニット56からの制御信号によって開閉する第
1の逆止弁54が設けられ、各新気導入孔22には、同
様に、コントロールユニット56からの制御信号によっ
て開閉する第2の逆止弁55が設けられている。ここ
で、各第1の逆止弁54は常開型電磁弁として、各第2
の逆止弁55は常閉型電磁弁として、それぞれ構成され
ており、コントロールユニット56からの制御信号によ
って作動するようになっている。
【0052】機関を電気的に集中制御する開閉制御手段
としてのコントロールユニット56は、CPU等の演算
処理回路、ROM,RAM等の記憶回路、入出力回路等
を備えたマイクロコンピュータシステムとして構成され
ており、その入力側にはスロットルセンサ、クランク角
センサ、水温センサ(いずれも図示せず)等が接続さ
れ、その出力側には、上述した各駆動部53、各逆止弁
54,55が接続されている。なお、図11中に示すパ
ージ制御弁8は、図15に示すものとは表現が異なるも
のの、従来技術で述べたパージ制御弁8と同一のもので
ある。
【0053】かくして、このように構成された本実施例
では、スロットルセンサやクランク角センサからの出力
信号に基づいて、コントロールユニット56がパージ可
能時期であるか否かを判定し、パージ可能時期であると
判定した場合には、各第2の逆止弁55に制御信号を出
力して新気導入孔22をそれぞれ開くと共に、各第1の
逆止弁54に制御信号を出力して蒸発燃料導入孔21を
閉じ、さらに、パージカット弁及びパージ制御弁8を開
弁して、初段の吸着室32内に吸入負圧を導入する。こ
れにより、初段の吸着室32内で発生したパージガス
は、矢示F3で示す如く、パージガス導出口27に流入
する。
【0054】次に、コントロールユニット56は、図1
2に示す如く、このパージ開始時からの経過時間に基づ
いて、まず、最初に、初段の吸着室32と次段の吸着室
33との間に設けられた第1の駆動部53に制御信号を
出力して発熱せしめ、第1の開閉弁52を次段の吸着室
33内に湾曲させて連通孔26を開かせる。これによ
り、矢示F4に示す如く、次段の吸着室33内で発生し
たパージガスが初段の吸着室32内に流入して、初段の
パージガスF3に合流する。
【0055】さらに、時間が経過すると、コントロール
ユニット56は、次段の吸着室33と終段の吸着室34
との間に設けられた第2の駆動部53に制御信号を出力
し、第2の開閉弁52を開弁させる。これにより、矢示
5に示す如く、終段の吸着室34で発生したパージガ
スは、次段の吸着室33内に流入する。
【0056】そして、パージ終了時には、各吸着室3
2,33,34内に流入した蒸発燃料が、各新気導入孔
22を介して大気中に放散するのを防止すべく、コント
ロールユニット56は、各第2の逆止弁55に出力して
いた制御信号を停止し、新気導入孔22を閉塞する。ま
た、パージ終了後の新たな蒸発燃料の吸着を行うべく、
コントロールユニット56は、各第1の逆止弁54に制
御信号を出力して開弁させる。
【0057】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した第2の実施例とほぼ同様の効果を奏す
る。これに加えて、本実施例では、各開閉弁52を外部
操作型の弁として構成し、パージ経過時間に従って出力
されるコントロールユニット56からの制御信号によっ
て駆動する構成としたため、種々の外乱等による影響を
廃して、開閉弁52を確実に開閉することができ、より
高い信頼性をもってパージガスのA/Fを安定的に変化
させることができる。
【0058】なお、本実施例では、各開閉弁52を時間
制御によって開閉させる場合を例示したが、これに限ら
ず、例えば図13に示す如くパージガス流量に基づいて
開閉制御してもよいし、図14に示す如く、パージガス
積算流量に基づいて開閉制御してもよい。
【0059】ここで、図13に示すパージガス流量に基
づく開閉弁52の制御方法について説明する。まず、一
般的に、パージ導入初期では、パージ制御弁8の開弁時
間を少なくしてパージガス流量を小さくする一方、パー
ジが進んでその濃度が低下したと考えられる時期には、
パージ制御弁8の開弁時間を大きくしてパージガスの流
量が大きくなるように、パージ制御弁8をデユーテイ制
御し、これによりパージによって機関に導入されるHC
量の大きな変動を抑制せんとしている。つまり、パージ
ガスの濃度が高いと推定できるパージ初期では流量が少
なく、パージガスの濃度が薄くなったと推定できる時期
では流量が大きくなるように、パージ制御弁8へのオン
パルス幅を調整している。
【0060】しかし、パージ制御弁8によって制御でき
る流量範囲(ダイナミックレンジ)には自ずと制限があ
るため、少流量域での制御性を高めようとすると最大流
量不足となり易く、最大流量を確保すると少流量域での
制御性が低下し易い。従って、パージ制御弁8のみによ
ってパージガスの濃度を安定的に変化させるのは難しい
面がある。そこで、図13に示す如く、パージガスの流
量が少ないときは開閉弁52の弁開度を小さくし、パー
ジガス流量が大きくなるに従って開閉弁52の弁開度が
大きくなるように、開閉制御を行うことにより、パージ
初期でのパージガス濃度を抑制しつつ、徐々にパージガ
ス濃度を大きくすることができる。この結果、パージ制
御弁8のデユーテイ制御と開閉弁52の開閉制御とが相
乗効果を発揮し、パージガスの濃度を一層安定的に変化
させることができる。
【0061】次に、図14に示すパージガス積算流量に
基づく開閉弁52の制御方法について説明すると、この
開閉制御方法は、パージガスの積算流量とパージガス濃
度との間に相関関係が成立することに着目してなされた
ものである。つまり、パージガス導入後の経過時間に応
じてパージガス濃度が低下することは既に述べた通りで
あるが、パージガス積算流量もパージガス導入後の経過
時間の関数として表現できるため(パージガス積算流量
=f(経過時間))、結局、パージガス積算流量はパー
ジガス濃度に関連する。従って、パージガス積算流量に
基づいて開閉弁52を制御することにより、パージガス
の濃度変化を安定的に変化させることができる。なお、
パージガスの流量は、例えば差圧式流量計等のような別
体の流量計をパージ通路7の途中に設けて検出してもよ
いし、あるいは吸気通路2に吸入負圧を検出する吸入負
圧センサを設け、この吸入負圧に基づいて概算的に算出
することも可能である。後者の場合は、吸入負圧、機関
回転数、負荷等のパラメータと大気圧との関係をマップ
化しておけば、ルックアップテーブルによって速やかに
パージガス流量を求めることも可能である。
【0062】また、前記第1〜第3の実施例では、温度
依存性材料としてバイメタルを例示したが、これに限ら
ず、例えば第4の実施例で用いた形状記憶合金等の他の
温度依存性材料を用いてもよい。
【0063】さらに、前記第3の実施例では、パージガ
ス流通方向の下流側から上流側に向けて順次口径が大き
くなるように、蒸発燃料導入孔42A〜42Cを設ける
ものとして述べたが、これとは逆に、下流側から上流側
に向けて順次口径が小さくなるように形成したり、ある
いは次段の蒸発燃料導入孔のみを大きくし、その両側の
導入孔を小さくしたりしても、本発明の範囲に含まれ
る。
【0064】また、前記第4の実施例では、形状記憶合
金からなる開閉弁52をヒータ内蔵の駆動部53で駆動
する場合を例示したが、これに限らず、例えば、ソレノ
イドで弁体を駆動する電磁弁、ダイヤフラムによって弁
体を駆動する負圧制御弁を用いてもよいし、あるいは薄
膜圧電体を多数積層してなる積層圧電体アクチュエータ
で開閉弁を形成してもよい。
【0065】さらに、前記各実施例では、キャニスタ内
部を図中の左右方向に分割した場合を例示したが、これ
に限らず、上下方向に分割してもよい。
【0066】なお、前記各開閉弁28,52の表面又は
連通孔26の周囲に耐食性を有するゴム材料等からなる
シール部を形成し、これによりシール性を高めるように
するのが、より好ましい。
【0067】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば、ま
ず最初に、初段の吸着室で生じたパージガスをパージガ
ス導出口に導出した後に、次段の吸着室で発生した新た
なパージガスを徐々に加えることができる。この結果、
パージガス導出口から導出されるパージガスのA/F
を、パージの時間的進行に応じて、比較的緩やかに変化
させることができ、空燃比制御の信頼性が向上する。
【0068】また、開閉弁を、温度依存性材料からシー
ト状に形成する構成としたため、パージガスの導出に伴
う吸着室内の温度変化を利用して、自動的に開閉弁を駆
動することができ、全体構造を簡素化しつつ性能を向上
することができる。
【0069】さらに、各吸着室内に開閉弁の動作を保証
するための作動空間を形成すると共に、開閉弁に吸着剤
の温度を伝達する熱伝導部材を設ける構成としたため、
開閉弁の円滑な作動を確保しつつ、パージガスの導出に
伴って急速に変化する吸着剤の温度を利用して開閉弁を
駆動することができる。
【0070】また、開閉弁を外部操作型の弁として構成
し、開閉制御手段からの制御信号によって駆動する構成
としたため、種々の外乱等による影響を廃して、開閉弁
を確実に開閉することができ、より高い信頼性をもって
パージガスのA/Fを安定的に変化させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るキャニスタの構成
を示す説明図。
【図2】開閉弁が開き始めた状態を示す図1と同様の説
明図。
【図3】開閉弁が全開状態に達したときの説明図。
【図4】パージ開始からの経過時間に伴う開閉弁の温度
変化と弁開度変化の関係を示す特性図。
【図5】初段の吸着室で生じるパージガス流量と次段の
吸着室で生じるパージガス流量の時間的変化を示す特性
図。
【図6】パージガスのA/F変化を従来技術によるもの
と比較した特性図。
【図7】本発明の第2の実施例に係るキャニスタの構成
を示す説明図。
【図8】第1の開閉弁が開き始めた状態を示す説明図。
【図9】第2の開閉弁も開き始めた状態を示す説明図。
【図10】本発明の第3の実施例に係るキャニスタの構
成を示す説明図。
【図11】本発明の第4の実施例に係るキャニスタの構
成を示す説明図。
【図12】開閉弁の弁開度をパージ開始後の経過時間で
変化させる制御特性図。
【図13】開閉弁の弁開度をパージガス流量で変化させ
る制御特性図。
【図14】開閉弁の弁開度をパージガス積算流量で変化
させる制御特性図。
【図15】従来技術によるキャニスタを示す構成説明
図。
【符号の説明】
11,31,41,51…キャニスタ 12…ケーシング 19,20,32,33.34…吸着室 21,42A,42B,42C…蒸発燃料導入孔 22…新気導入孔 25…作動空間 26…連通孔 27…パージガス導出口 28,52…開閉弁 29…熱伝導部材 30,43A,43B,43C,54…逆止弁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、該ケーシング内に設けら
    れ、新気を取り入れるための新気導入孔と蒸発燃料を導
    入するための蒸発燃料導入孔とがそれぞれ形成された複
    数の吸着室と、 前記各蒸発燃料導入孔にそれぞれ設けられ、蒸発燃料が
    吸着室内に流入するのを許し逆向きの流れを阻止する逆
    止弁と、 前記各吸着室間をそれぞれ連通して設けられ、該各吸着
    室を多段に接続するための連通孔と、 前記各吸着室のうち初段の吸着室に設けられ、パージガ
    スを導出するためのパージガス導出口と、 前記各連通孔にそれぞれ設けられ、パージガスの導出の
    進行に応じて全閉状態から弁開度を大きくする開閉弁
    と、 から構成してなるキャニスタ。
  2. 【請求項2】 前記各開閉弁は、吸着室内の温度に応じ
    て変形する温度依存性材料からシート状に形成したこと
    を特徴とする請求項1に記載のキャニスタ。
  3. 【請求項3】 前記各吸着室内には各開閉弁の開閉動作
    を保証する作動空間を形成すると共に、各開閉弁に熱を
    伝導する熱伝導部材を吸着室の吸着剤に接して設けたこ
    とを特徴とする請求項2に記載のキャニスタ。
  4. 【請求項4】 前記各開閉弁は、制御信号に応じて弁開
    度を変化させる外部操作型開閉弁として形成し、該各開
    閉弁の弁開度をそれぞれ個別に制御する開閉制御手段を
    設けたことを特徴とする請求項1に記載のキャニスタ。
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