JP2936935B2 - 燃料タンク内圧力制御装置 - Google Patents

燃料タンク内圧力制御装置

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JP2936935B2
JP2936935B2 JP794393A JP794393A JP2936935B2 JP 2936935 B2 JP2936935 B2 JP 2936935B2 JP 794393 A JP794393 A JP 794393A JP 794393 A JP794393 A JP 794393A JP 2936935 B2 JP2936935 B2 JP 2936935B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は燃料タンク内圧力制御装
置に係り、特に内燃機関の運転時、停止直後、継続的停
止時のそれぞれの状況に応じて燃料タンク内圧力を適切
に制御する燃料タンク内圧力制御手段に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の燃料タンク内で発生した蒸発
燃料(ベーパ)をキャニスタ内の吸着材に吸着させ、吸
着された燃料を所定の運転状況下で内燃機関の吸気系に
吸引させて燃焼させるエバポパージシステムでは、燃料
タンク内で発生した蒸発燃料が容量を越えてキャニスタ
に供給されると、キャニスタ内の蒸発燃料がオーバーフ
ローして大気中に放出されてしまう。
【0003】このような現象を防止するためには、燃料
タンク内で発生する蒸発燃料の量(ベーパ量)を極力低
減する必要があり、そのために燃料タンク内圧力を高圧
に制御することが従来より行われている。
【0004】しかし内燃機関の停止後しばらくの間は、
燃料タンクに対して内燃機関の余熱や燃料タンク周辺に
配設された排気管等(停止直後はまだ高温)の熱が伝播
される。このため、燃料タンク内の燃料の温度は内燃機
関の停止後数分間は上昇し、燃料タンク内にはこの熱に
起因する大量のベーパが発生する。一方、内燃機関の停
止時には、キャニスタから吸気系への蒸発燃料の放出は
行われない。従って、この際に発生した蒸発燃料は全て
キャニスタ内に排出されることとなり特に問題である。
【0005】そこで従来より、燃料タンク内圧力の設定
圧力を内燃機関が停止した際に高く設定することにより
停止直後におけるベーパの大量発生を抑え、キャニスタ
の負荷及び容量の低減を図るようにした燃料タンク内圧
力制御装置が知られている(実開昭51−105906
号公報)。
【0006】ところが、上記公報記載の装置のように内
燃機関の停止後即座に燃料タンク内圧力が昇圧される構
成では、停止直後に給油口が開けられた場合、その瞬間
に燃料タンク内圧力が急激に変化し、その圧力変化に起
因して燃料が減圧沸騰する場合がある。特に内燃機関が
十分に暖機された状況下で給油口が開けられた場合は燃
料の減圧沸騰がなかなかおさまらない場合がある。
【0007】特開平2−130254号公報は、このよ
うな給油時における燃料の減圧沸騰を防止すると共に、
車両旋回時に燃料タンクからキャニスタのベーパ通路に
燃料が飛び出すいわゆるスピレッジを防止するため、内
燃機関の運転時及び継続的停止時には燃料タンク内圧力
を正圧に保持し、内燃機関の停止直後においてのみ燃料
タンク内圧力を大気圧側に減圧する燃料タンク内圧力制
御装置を開示している。
【0008】この装置によれば、内燃機関の停止後所定
期間は燃料タンク内圧力が大気圧付近に維持される。こ
のため、内燃機関の停止直後における蒸発燃料の発生を
抑制することはできないが、給油時における燃料の減圧
沸騰を効果的に抑制することが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、内燃機関
の停止直後における燃料タンク内圧力は、蒸発燃料抑制
の観点からは高圧であることが好ましく、また給油時の
減圧沸騰による蒸発を抑制する観点からは低圧であるこ
とが望まれる。しかも、スピレッジを防止するために
は、内燃機関の運転時における燃料タンク内圧力を正圧
に保持する必要がある。
【0010】しかしながら、上記従来の装置はいずれか
の課題に主眼をおいて開発されたものであり、これらの
要求の全てを満たすものではない。つまり、上記従来の
装置は、停止直後における燃料蒸発量及び減圧沸騰によ
る燃料蒸発量の両者を効果的に抑制することができない
という問題を有している。
【0011】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、内燃機関の停止直後における燃料タンク内圧力
を、内燃機関の運転時より高く、かつ継続的停止時より
低い圧力に設定することにより、停止直後における蒸発
燃料の発生量と減圧沸騰による蒸発量とを有効に抑制し
得る燃料タンク内圧力制御装置を提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1は、上記の目的を達
成する燃料タンク内圧力制御装置の原理構成図を示す。
同図に示すように本発明は、内燃機関10の燃料タンク
11で発生した蒸発燃料を、キャニスタ12内の吸着剤
に吸着させ、所定運転条件下で前記内燃機関10の吸気
系へ吸引させるエバポパージシステムの燃料タンク内圧
力制御装置において、前記燃料タンク11から前記キャ
ニスタ12までの経路内に設けられ、該経路の導通を制
御する少なくとも一対の弁座13a及び弁体13bと、
該弁体13bを該弁座13aへ付勢する付勢手段13c
とを備える制御弁13と、前記付勢手段13cの付勢力
を調整することにより、前記弁体13bの開弁設定圧
を、前記内燃機関10の運転時には前記燃料タンク11
内圧力を正圧とする第1の設定圧に、前記内燃機関10
の停止後所定の期間は該第1の設定圧よりも高圧の第2
の設定圧に、該所定の期間の経過後は該第2の設定圧よ
りも高圧の第3の設定圧に設定する設定圧調整手段14
とを有するものである。
【0013】
【作用】本発明に係る燃料タンク内圧力制御装置におい
て、内燃機関10が運転中であれば、前記設定圧調整手
段14と前記制御弁13により前記燃料タンク11内圧
力が正圧の第1の設定圧に設定される。
【0014】また、内燃機関10が継続的に停止してい
る場合は、前記設定圧調整手段14と前記制御弁13に
より前記燃料タンク11内圧力は前記第1の設定圧より
も高圧な第3の設定圧に設定される。
【0015】更に、内燃機関10の停止直後において
は、前記設定圧調整手段14と前記制御弁13により前
記燃料タンク11内圧力は、前記第1の設定圧よりも高
圧で、かつ前記第3の設定圧よりも低圧の第2の設定圧
に設定される。
【0016】従って、内燃機関10の停止直後において
燃料タンク11内からキャニスタ12にむけて流出する
ベーパ量が抑制されると共に、給油口が開口されること
により生ずる燃料タンク11内圧力の変化が抑制され
る。
【0017】
【実施例】図2は、本発明に係る燃料タンク内圧力制御
装置の第1実施例の構成図を示す。
【0018】図2において燃料タンク20は、ベーパラ
イン21を介して、前記した制御弁13に相当するタン
ク内圧制御弁22に連通している。また、このベーパラ
イン21は、タンク内圧制御弁22内において、チェッ
ク弁23及びタンク内圧制御弁22の内の第1の空間2
4に連通している。
【0019】タンク内圧制御弁22の内部空間は、ベー
パライン21が連通する第1の空間24を合わせ3つの
空間、すなわち第1〜第3の空間24〜26に区分され
ている。そして、これら第1〜第3の空間24〜26
は、第1及び第2のダイアフラム27,28により隔離
され、互いに異なる内圧力を維持することができる。
【0020】ここで、第1のダイアフラム27は、第2
の空間25内に設けられたスプリング保持板29との間
に配設される第1のスプリング30により図中下向きに
付勢されている。また、第1のダイアフラム27の中央
部、すなわちベーパ導入口31を閉塞し得る位置には第
1の弁体32(前記13cに相当)が配設されている。
【0021】ところで、第2の空間25と第3の空間2
6とを隔離する第2のダイアフラム28は、第3の空間
26内に配設された第2のスプリング33により図中下
向きの付勢力を受けている。そして、第2のダイアフラ
ム28の中央部には、第1のダイアフラム27の中央部
を押圧し得るシャフト34を備える第2の弁体35が配
設されている。
【0022】従って、本実施例装置における第1の弁体
32は、第1のダイアフラム27による付勢力と第2の
ダイアフラム28による付勢力との合成力でベーパ導入
口31を閉塞することになる。つまり、本実施例装置に
おいては、第1,第2のダイアフラム27,28及び第
1,第2のスプリング30,33が前記した付勢手段1
3cに、またベーパ導入口31が前記した弁座13aに
相当する。
【0023】ベーパ導入口31は、ベーパライン36を
介してキャニスタ37と連通すると共に、上記チェック
弁23を介してベーパライン21とも連通している。チ
ェック弁23は、ボール弁23aと、ボール弁23aを
ベーパライン21側からベーパライン36側へ向けて押
圧するスプリング23bとから構成される一方向弁であ
る。
【0024】上記構成のタンク内圧制御弁22によれ
ば、第1の空間24の圧力が、第1の弁体に加えられて
いる付勢力に対抗して第1のダイアフラム27を上方に
変位させる程度に高圧となると、ベーパ導入口31が開
弁し、第1の空間24内のベーパがキャニスタ37へと
流出する。従って、燃料タンク20内圧力は第1の弁体
に加えられる付勢力に応じた所定圧力に制御される。
【0025】ここで、キャニスタ37は、内部に燃料吸
着用の活性炭37aを有すると共に、活性炭37aを挟
んで上方にベーパ口37b及びパージ口37cを、下方
に大気導入口37dを備えている。そして、ベーパ口3
7bからベーパが供給されると、活性炭37aの容量の
範囲内でそれを吸着し、ベーパ口37bまたはパージ口
37cに負圧が供給されると、大気口37dから大気を
吸入すると共に吸着していたベーパをパージする。
【0026】従って、本実施例装置における燃料タンク
20内が負圧となった場合は、チェック弁23が開弁し
て燃料タンク20内の負圧がキャニスタ37に供給され
ると共に、活性炭37aに吸着されていたベーパがパー
ジされる。そして、パージされたベーパがベーパライン
21,36を通って燃料タンク20に戻され、燃料タン
ク20の負圧が解消されるため、燃料タンク20内にお
ける燃料の蒸気圧低下が防止される。
【0027】タンク内圧制御弁22の第2の空間25
は、バキューム・トランスミッティング・バルブ(VT
V)38を備える負圧ライン39を介してベーパライン
36のポート40に連通している。
【0028】このVTV38は、その流体流通経路にチ
ェック弁38a及びオリフィス38bを並列に備えてお
り、ポート40側に負圧が供給された場合、その負圧は
チェック弁38a及びオリフィス38bを通ってタンク
内圧制御弁22の第2の空間25に伝達される。逆にポ
ート40の圧力が、第2の空間25の圧力に比べて高圧
である場合は、チェック弁38aが閉弁し、オリフィス
38bだけを通してポート40と第2の空間25が連通
される。
【0029】タンク内圧制御弁22の第3の空間26
は、VTV41を備える負圧ライン42を介して、内燃
機関43に通じる吸気通路44内のスロットルバルブ4
5下流に連通する。このVTV41も、上記VTV38
と同様にその流体流通経路にチェック弁41a及びオリ
フィス41bを並列に備え、吸気通路44内の負圧をチ
ェック弁41a及びオリフィス41bを通して第3の空
間26に伝達する。そして、逆に吸気通路44の圧力
が、第3の空間26の圧力に比べて高圧である場合は、
チェック弁41aが閉弁し、オリフィス41bだけを通
して吸気通路44と第3の空間26が連通される。
【0030】また、キャニスタ37のパージ口37c
は、バキューム・スイッチング・バルブ(VSV)47
を備えるパージライン46を介して、吸気通路44のス
ロットルバルブ45下流に連通されている。このVSV
47は、図示されない電子制御装置に駆動されて開弁ま
たは閉弁し、吸気通路44内に生ずる吸気負圧をキャニ
スタ37に導入し、または遮断する電磁弁である。
【0031】従って、内燃機関43が運転中であって吸
気通路44に吸気負圧が生じている状況下でVSV47
が開弁されると、パージライン46を通じてキャニスタ
37に負圧が供給され、活性炭37aに吸着されている
燃料が内燃機関43に向けてパージされることになる。
【0032】尚、VSV47は、燃料のパージにより空
燃比が乱れても、運転性や排気エミッションへの影響が
小さいとされる場合にだけ開弁され、例えば内燃機関4
3の冷却水温度が所定温度以上であること、空燃比フィ
ードバック制御が実行中であること、吸気通路44内を
流通する空気量が所定量以上であること、燃料カットが
されていないこと等の条件が全て満たされる場合にのみ
開弁される。
【0033】ここで冷却水温度や吸入空気量をみるの
は、内燃機関の運転状態の安定度を判断するためであ
り、燃料カットの状態をみるのは、無駄に燃料をパージ
するのを防止するためである。また、空燃比フィードバ
ック制御とは、内燃機関43の排気系に設けられた空燃
比センサの検出値に基づいて、内燃機関43に供給され
る混合気を理論空燃比付近に維持するために燃料噴射量
を補正する制御である。
【0034】従って、本実施例装置においては、キャニ
スタ37から内燃機関43へ向けて燃料がパージされる
際、そのパージ量に相当する燃料が噴射量において補正
され、十分な吸入空気量が確保されていることと相まっ
て、運転性や排気エミッションを悪化させることなく燃
費の向上を図ることが可能となる。
【0035】図3は、上記構成の燃料タンク内圧力制御
装置において、内燃機関43が運転中である場合の状態
を表す全体図を示す。また、図4は、本実施例装置の動
作を説明するためのタイムチャートを示す。以下、上記
図2に加え、図3及び図4を参照して、本実施例装置の
動作について説明する。尚、図3(A)は、内燃機関4
3の動作状態を表すイグニッションスイッチの状態を示
し、また図3(B)は、内燃機関43の動作状態に応じ
て変動する燃料タンク20内圧力の様子を示している。
【0036】図2にいて内燃期間43が停止している場
合は、吸気通路44内に吸気負圧が生じることはなく、
その内圧はほぼ大気圧と等圧となる。同様にポート40
付近の圧力も、負圧が供給されることはなく、キャニス
タ37の大気導入口37dから大気が導入されることに
より、ほぼ大気圧となる。
【0037】ここで、上記したように、タンク内圧制御
弁22の内部空間である第2の空間25及び第3の空間
26は、それぞれVTV38,41を介してポート40
及び吸気通路44に通じている。この場合、第2の空間
25,第3の空間26とポート40または吸気通路44
とは、VTV38,41を構成する逆止弁38a,41
aの動作によらず、少なくともオリフィス38b,41
bで連通した状態にある。従って、図3中期間に示す
ように内燃機関43が停止してから十分な時間が経過し
ている場合、第2の空間25及び第3の空間26は、共
にほぼ大気圧となる。
【0038】このため、第2の空間25と第3の空間2
6とを隔離する第2のダイアフラム28には、それら第
2及び第3の空間25,26の気圧差に基づく外力が加
わることはなく、第2のスプリング33のバネ力がその
まま第2のダイアフラム28を図2中下向きに付勢する
力として作用することとなる。従って、第1のダイアフ
ラム27には、第1のスプリング30のバネ力に応じた
付勢力に加えて、シャフト34を介して伝えられる第2
のスプリング33のバネ力に応じた付勢力も加わること
になる。
【0039】尚、本実施例装置においては、第1のスプ
リング30が単独で第1のダイアフラム27を付勢して
いるとした場合に、その付勢力に抗って第1の弁体32
をベーパ導入口31から離間させるのに要する第1の空
間24の圧力がP1 、第2のスプリング33が単独で第
1のダイアフラム27を付勢しているとした場合に、第
1の弁体32をベーパ導入口31から離間させるのに必
要な第1の空間24の圧力がP2 である。
【0040】従って、内燃機関43が停止している場合
の第1の空間24の圧力、すなわち燃料タンク20の内
圧PTは、図3(B)に示すように、第1及び第2のス
プリング30,33により設定される圧力P1 +P2
制御されることになる。そして、燃料タンク20の内圧
PTが設定値P1 +P2 以上になると、第1の弁体32
がベーパ導入口31から離間し、PT<P1 +P2 とな
るまでベーパがベーパ導入口31から流出し、キャニス
タ37内の活性炭37aに吸着される。
【0041】時刻t2 において内燃機関43が始動し、
ほぼ同時に上記したパージの条件が成立していると判定
されたとすると、吸気通路44内に吸気負圧Peが発生
すると共に、開弁されたVSV47を介してキャニスタ
37に吸気負圧Peが供給される。
【0042】吸気通路44に発生した吸気負圧Peは、
負圧ライン42を通ってVTV41に供給され、チェッ
ク弁41aを開弁させる。このため、タンク内圧制御弁
22の第3の空間26には、逆止弁41a及びオリフィ
ス41bを通じて負圧が供給され、第3の空間26の内
圧は即座に負圧Peとなる。
【0043】一方、パージライン46を通ってキャニス
タ37に導かれた吸気負圧Peは、大気導入口37dか
ら導入される大気により増圧された負圧Pcをポート4
0付近に発生させる。このため、VTV38の逆止弁3
8aが開弁し、第2の空間25には、逆止弁38a及び
オリフィス38bを通って負圧Pcが供給される。従っ
て、第2の空間25の内圧も、上記第3の空間26の場
合と同様に時刻t2 の後即座に負圧Pcとなる。
【0044】このように、本実施例装置においては、内
燃機関43が運転中であり、かつVSV47が開弁して
いる場合は、第2の空間25が負圧Pc、第3の空間2
6が負圧Peに維持され(Pe<Pc<大気圧)、第2
の空間25と第3の空間26とを隔離する第2のダイア
フラム28には、PeとPcとの差圧が作用することと
なる。
【0045】従って、第2のダイアフラム28には、下
向きの付勢力としてP2 −(Pc−Pe)なる力が作用
していることとなる。ところで、本実施例装置において
は、第2のスプリング33のバネ力をP2 <(Pc−P
e)が成立する値に設定してある。つまり、本実施例装
置においては、内燃機関が始動し、かつVSV47が開
弁すると、第2のダイアフラム28には上向きの力が作
用して、図4に示すように上方へ向けて変位することに
なる。
【0046】このため、内燃機関43が停止していた際
に第1のダイアフラム27を付勢していたシャフト34
が第1のダイアフラム27から離間し、第1の弁体32
には第1のスプリング30及び第1のダイアフラム27
による付勢力が作用しているのみとなる。
【0047】ところで、上記したように第2の空間25
には、負圧Pcが供給されている。従って、第1の弁体
にかかる下向きの付勢力は、第1のスプリング27によ
る付勢力P1 から第2の空間25の内圧Pcを減算した
値、すなわちP1 −Pcとなり、第1の空間24の内圧
はP1 −Pcに制御されることとなる(図3(B)中、
期間)。
【0048】尚、本実施例装置においては、P1 −Pc
>0となるように設定してあり、このような状況下にお
いても燃料タンク20の内圧PTは正圧に維持される。
また、それぞれ第2の空間25及び第3の空間26に負
圧を供給する経路中にVTV38,41が存在するた
め、吸気負圧Peが低下した際の影響が各空間25,2
6に与える影響が小さく、安定した開弁設定圧を維持す
ることができる。
【0049】図3(A)に示すように、時刻t3 におい
て内燃機関43が停止したとすると、それと同時に吸気
通路44に発生していた吸気負圧Peが消滅する。従っ
て、キャニスタ37に供給されていた吸気負圧eも消滅
して、ポート40付近もほぼ大気圧となる。
【0050】一方、タンク内圧制御弁22の第2の空間
25及び第3の空間26には、内燃機関43の運転中に
供給された負圧が蓄えられている。このため、第2の空
間25とポート40との間に介在するVTV38、及び
第3の空間26と吸気通路44との間に介在するVTV
41のチェック弁38a及び41aは共に閉弁すること
になる。
【0051】つまり、第2の空間25及び第3の空間2
6は、それぞれオリフィス38b,41bのみを介して
ポート40や吸気通路44と連通した状態となる。従っ
て、オリフィス38b、41bの径を適当に設定すれ
ば、第2の空間25に負圧を保持しておける時間と、第
3の空間26に負圧を保持しておける時間とに差を設け
ることが可能となる。
【0052】そこで、本実施例装置においては、オリフ
ィス38bを比較的大径とし、オリフィス41bを小径
とすることにより、第2の空間25は即座に大気圧とな
るように、かつ第3の空間26は所定時間負圧を維持で
きるように構成している。
【0053】このため、図3に示すように、内燃機関4
3が停止すると(時刻t2 )、第2の空間25が大気圧
となるのに合わせてタンク内圧PTはP1 に制御される
ことになる。そして、その後第3の空間26に徐々に大
気が導入され(期間)、第2のダイアフラム28が正
規の位置に復元すると(時刻t3 )、以後タンク内圧P
TはP1 +P2 に制御されることになる(期間)。
【0054】このように、本実施例装置によれば、内燃
機関43の運転時においても第1の弁体32の開弁設定
圧が正圧とされ、スピレッジを効果的に防止することが
できる。また、その開弁圧が停止直後においては比較的
低圧に、継続的な停止時においては高圧に設定されるた
め、内燃機関43の停止時における燃料蒸発量が抑制さ
れると共に、停止直後に給油口が開口された場合に発生
する燃料の減圧沸騰が効果的に抑制される。
【0055】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、内燃機関運
転時は燃料タンク内圧力を正圧に制御しているため、車
両旋回時に燃料タンク内の燃料がキャニスタへ進入する
現象等が防止できる。また、内燃機関が停止した直後に
おいては、燃料タンクの内圧を運転時に比べて高圧、か
つ継続的な停止時に比べて低圧な圧力に制御しているた
め、停止時における燃料蒸発量を抑制しつつ、停止直後
に給油口が開口された場合に発生する燃料の減圧沸騰を
効果的に抑制することができるという特長を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料タンク内圧力制御装置の原理
図である。
【図2】本発明に係る燃料タンク内圧力制御装置の一実
施例の構成を表す全体図である。
【図3】本実施例装置において内燃機関の運転時におけ
る構成を表す全体図である。
【図4】本実施例装置の動作を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
10,43 内燃機関 11,20 燃料タンク 12,37 キャニスタ 13 制御弁 13a 弁座 13b 弁体 13c 付勢手段 14 設定圧調整手段 22 タンク内圧制御手段 24 第1の空間 25 第2の空間 26 第3の空間 27 第1のダイアフラム 28 第2のダイアフラム 30 第1のスプリング 31 ベーパ導入口 32 第1の弁体 33 第2のスプリング 34 シャフト 38,41 バキューム・トランスミッティング・バル
ブ(VTV)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長内 昭憲 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−33844(JP,A) 特開 昭64−60423(JP,A) 特開 平2−130254(JP,A) 特開 平3−222855(JP,A) 実開 昭55−152350(JP,U) 実開 昭51−105906(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 25/08 F02M 37/00 301 B60K 15/077

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の燃料タンクで発生した蒸発燃
    料を、キャニスタ内の吸着剤に吸着させ、所定運転条件
    下で前記内燃機関の吸気系へ吸引させるエバポパージシ
    ステムの燃料タンク内圧力制御装置において、 前記燃料タンクから前記キャニスタまでの経路内に設け
    られ、該経路の導通を制御する少なくとも一対の弁座及
    び弁体と、該弁体を該弁座へ付勢する付勢手段とを備え
    る制御弁と、 前記付勢手段の付勢力を調整することにより、前記弁体
    の開弁設定圧を、前記内燃機関の運転時には前記燃料タ
    ンク内を正圧とする第1の設定圧に、前記内燃機関の停
    止後所定の期間は該第1の設定圧よりも高圧の第2の設
    定圧に、該所定の期間の経過後は該第2の設定圧よりも
    高圧の第3の設定圧に設定する設定圧調整手段とを有す
    ることを特徴とする燃料タンク内圧力制御手段。
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