JPH08134914A - 山留用自在金物 - Google Patents

山留用自在金物

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JPH08134914A
JPH08134914A JP28074494A JP28074494A JPH08134914A JP H08134914 A JPH08134914 A JP H08134914A JP 28074494 A JP28074494 A JP 28074494A JP 28074494 A JP28074494 A JP 28074494A JP H08134914 A JPH08134914 A JP H08134914A
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JP
Japan
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fitting
insertion shaft
pivot
free
mountain
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JP28074494A
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English (en)
Inventor
Seiichirou Suwamen
晴一良 諏訪免
Giichi Hisada
義一 久田
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MARUBENI KENZAI LEASE KK
Original Assignee
MARUBENI KENZAI LEASE KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、山留工法で支保工の架設に用いる山
留用自在金物であり、山留壁からの強大な圧縮力に耐え
ることができ、且つ、取り付け角度を広い範囲内で自由
に変えることができるために、施工にかかる手間と時間
と費用を節約できる山留用自在金物を得ようとしたもの
である。 【構成】それぞれ独立した回転平面を形成する嵌め合い
部と枢動部があり、その嵌め合い部には抜け出し防止機
構を備えてあり、その嵌め合い部と枢動部とは、一端で
互いに連結して、他端で山留用支保工に固定して用いる
取り付け基板にそれぞれ保持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、山留用支保工を仮設
する際に使用する自在金物に関するものであり、特に、
逆打ち工法において逆斜梁を架設する際に用いられる山
留用自在金物を提供する。
【0002】
【従来の技術】建物の地下部分を構築するために地面の
一部を掘削すると、それまで安定していた地盤が掘削側
に崩れるので、山留壁や支保工を用いてこれを支える。
この山留には、オープンカット工法、アイランド工法、
トレンチカット工法、逆打ち工法があり、更にオープン
カット工法には、自立式、タイロッド式、地盤アンカー
式、切梁式がある。また更に、切梁式には切梁の形態に
よって、山留壁に対して切梁を垂直に掛ける水平切梁工
法と山留壁に対して切梁を斜めに掛ける斜梁工法があ
る。
【0003】一般的には、切梁を格子状に架設する水平
切梁式のオープンカット工法が用いられることが多い。
特に、近年は、土地の有効活用から敷地と同形状の地下
構造物が多く、その平面形状も矩形以外の複雑な形状と
なるため、そこに使用される山留めも複雑となり、図6
及び図7に示すように、火打2aや隅火打2b等の支保
工が斜めの角度で接合する特殊な接合部分が多く発生す
る。
【0004】更に、斜面に地下構造物を造ることも多
く、その場合には図8に示すように、斜梁2を用いた斜
梁工法が採用される。また、最近の大型工事では、工期
短縮のために、逆打ち工法の採用が増えてきている。逆
打ち工法は、地下の根切り工事と並行して、上階の梁及
びスラブなどの本設躯体を構築し、これを山留用支保工
としながら、下階に向かって順次根切りと躯体の構築を
繰り返していく工法である。この工法は、地下構造物と
地上構造物とを同時に構築できるために、工程の短縮が
図れ、山留めの安全性、周辺地盤への影響の制御にも優
れている。この逆打ち工法では、上階を構築後に、次の
下階まで掘削するが、このときに山留壁の強度が不足す
る場合には、中間に補強用の支保工を架設する。この補
強用の支保工には、水平切梁も採用されるが、最近は、
図9に示すように、上階の梁及びスラブを利用した逆斜
梁2cの採用が増えている。この逆斜梁2cを用いた補
強は、格子状の水平切梁を用いた補強よりも遙かに少な
い綱材の使用で済むというメリットがあるため、逆打ち
工法以外でも使われている。
【0005】これらの特殊な支保工の接合部には、従
来、図6及び図7に示すように、切梁3の一端に対して
一定の確度を有する火打受金物80を用いて固定し、他
端はコンクリート受金物81を用いて、隙間にコンクリ
ートを打設して固定する。また、斜梁2や逆打ち工法に
使用する逆斜梁2cでは、図8及び図9に示すように、
斜梁2の一端は、予め現場の設定角度に合わせてH鋼を
工場で加工したH鋼加工斜梁受金物82を取り付けて、
それを腹起こし4にボルトまたは溶接で固定し、斜梁2
の他端は、事前に現場で打設したコンクリート受台83
にアンカーボルトで固定する。しかし、斜梁2の設定角
度は現場により異なるので、種々の角度を有するH鋼加
工斜梁受金物82が必要になり、その都度工場で製作す
るために手間がかかった。
【0006】最近は、図10に示すように、球状の枢動
部からなる球状山留用自在金物90を用いて取り付ける
方法もある。なお、図11に示すように、球状山留用自
在金物90と一定角度を有する斜梁受金物84を併用す
ることもできる。球状山留用自在金物90を用いて斜梁
を掛ける方法は、図10に示すように、第一の球状山留
用自在金物90を腹起こし4や切梁3側にボルトで固定
し、第二の球状山留用自在金物90を斜梁2の一端にボ
ルトで固定し、斜梁2を所定位置まで移動し、第一の球
状山留用自在金物90をボルトで斜梁2に固定した後
に、第二の山留用自在金物も固定する。或いは、斜梁の
両側にボルトで球状山留用自在金物90を固定した後
に、腹起こし4等に球状山留用自在金物90を各々ボル
トで固定してもよい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のコンクリート打
設により固定する山留用金物を用いるのには、火打の取
り付け角度の設定に手間がかかった。特に、斜切梁に火
打を組み付ける場合は、斜めになっていることろに更に
斜めに取り付けることになるので、非常に手間がかかっ
た。高所作業であることも、取り付けを困難にしてい
た。
【0008】また、コンクリートが硬化するまでには時
間がかかり、しかも、コンクリート養生中に斜切梁や火
打がズレるという問題があった。また、斜梁を取り外す
ときにはコンクリート部分を破壊する必要があり、この
ことも手間と時間がかかる原因となっていた。一方、球
状の枢動部からなる山留用自在金物を用いるときは、斜
梁の角度の設定が一定の狭い範囲内ではあるが自由に行
えるために、高所での角度設定やコンクリート打設によ
る手間や時間を省くことができるという大きな利点を持
つ。
【0009】しかしながら、この山留用自在金物は、球
状の雄雌部材の抜け出し防止機構が雌雄部材の相対駆動
の自由度を制限するために、狭い範囲での角度設定しか
できない。広い範囲での角度設定するためには、設定角
度に応じた山留用金具を併用する必要があり、手間と時
間と費用が掛かった。また、この山留用自在金物は一般
的に高価である。斜梁からの軸方向の圧縮力を球面に分
散させて受けるには、雌雄部材から成る嵌め合い部の雌
雄両球面に球面精度と嵌め合い精度が必要になる。球面
精度や嵌め合い精度がない場合には、球面の一部分に集
中して斜梁の軸方向からの強大な圧縮力が掛かることに
なり、その部分が消耗したり、斜梁の位置にズレが生じ
て、構造の安定性に欠ける。球面の精度を出す為には、
球面の仕上げに手間がかかり、結果として非常に高価な
ものになる。また、球状の雄部材を取り付け基板に固定
する支持部は、角度設定の自由度を高めるためには細く
する必要があるが、斜梁の軸方向に掛かる強大な圧縮力
に対して曲げモーメントや剪断力が発生し易くなり、構
造的に強度が充分でない。また、この山留用自在金物を
直接腹起こし材に固定した場合は、斜梁の軸方向の圧縮
力が腹起こし材の下部に集中して掛かるために、山留用
壁と腹起こしブラケットの溶接部に、せん断力と曲げモ
ーメントが発生する。これを防止するためには、強度の
ある大型の腹起こしブラケットが必要となるが、大型ブ
ラケットを用いると、脚柱の溶接部分が大きくなり、結
果として手間がかかった。
【0010】
【課題を解決するための手段】従来技術には前述したよ
うな多くの解決すべき課題があるが、本発明の山留用自
在金物は、前記の課題を解決することを目的として、コ
ンクリート打設を必要とせずに設定角度が自由に選択で
き、且つ構造的に安定しており、製作及び施工が簡易で
安価な山留用自在金物を提供する。
【0011】すなわち、本発明の山留用自在金物は、山
留用支保工の架設に用いるものであって、第一取り付け
基板と、この第一取り付け基板に保持されて抜け出し防
止機構を備えた回転自在な嵌め合い部と、前記嵌め合い
部の自由端部に設けられて前記嵌め合い部の回転平面と
交叉する方向に回転平面を設定した枢動部と、前記枢動
部の枢動回転軸線の周りを回転できるよう前記枢動部に
取り付けた第二取り付け基板とでなる。
【0012】各々の取り付け基板は、斜梁、腹起こし等
の山留用支保工に一体に固定するための手段が設けられ
ていて、一般には、ボルト孔を形成している。前記嵌め
合い部や前記枢動部は、ピン軸とこれを支承する軸受で
構成することができる。特に、前記嵌め合い部は、挿入
軸とこれを受ける円筒部とで構成することができ、その
とき、前記抜け出し防止機構として、雌雄螺合するねじ
を設けることができる。また、別の抜け出し防止機構と
して、円周方向に滑動自在で軸方向に係合している、円
周環状の溝と突状フランジとを設けることもできる。
【0013】前記嵌め合い部の回転平面と前記枢動部の
回転平面とは直角に交叉するのが、望ましい。前記嵌め
合い部と前記枢動部とを連結するには、前記嵌め合い部
は、挿入軸とこれを受ける円筒部とで構成し、前記円筒
部には、その軸方向中途部より円筒周部を円筒中心方向
に切除して半開放部を形成してあり、前記挿入軸の自由
端部は前記半開放部の半円筒内周に支えられ、前記枢動
部はピン軸とこれを支承する軸受とで構成されて前記半
開放部に配置する。
【0014】予め、設定角度が決まっている場合は、ス
トッパーで固定することもできる。ストッパーとして
は、ねじにより固定する機構がある。
【0015】
【作用】嵌め合い部と枢動部とで構成される本発明の山
留用自在金物は、嵌め合い部と枢動部とが互いに交叉す
る方向に回転平面を持っているために、嵌め合い部と枢
動部を連結することにより、両回転平面の組合せにより
形成される3次元空間内で自由な角度を設定する。ここ
で、第一取り付け基板と第二取り付け基板は、一方を斜
梁に結合し、もう一方を腹起こし等に結合して用いる。
【0016】特に、軸孔と枢軸からなる枢動部は回転の
可動範囲が広いために、枢軸と直交する平面内では設定
角度範囲が広くなり、前記取り付け基板と腹起こし等と
の結合方向によって、3次元空間内での可動範囲を設定
できる。嵌め合い部を挿入軸とこれを受ける円筒部とで
構成し、円筒部の軸方向中途部より円筒周部を円筒中心
方向に切除して半開放部を形成し、この半開放部に挿入
軸の自由端部を配置し、更にこの半開放部に枢動部をピ
ン軸とこれを受ける軸受とで構成すると、嵌め合い部の
回転平面と枢動部の回転平面とは互いに垂直に交叉し、
しかも、嵌め合い部と枢動部とは挿入軸で連結している
ので、この山留用自在金物は、嵌め合い部の形成する回
転平面と枢動部の形成する枢動回転軸との組み合わせに
より3次元空間を形成する。
【0017】前記挿入軸の自由端部は前記半開放部の半
円筒内周に支えられているが、この半開放部は湾曲部の
剛性を有している。嵌め合い部が挿入軸とこれを受ける
円筒部とで構成され、枢動部がピン軸とこれを受ける軸
受とで構成されるときは、斜梁を架設するときに継ぎ手
に掛かる圧縮力を、それぞれの軸の長手方向の一線で受
けるため、圧縮力が分散する。
【0018】嵌め合い部が挿入軸とこれを受ける円筒部
とで構成され、その抜け出し防止機構として、雌雄螺合
するねじが設けられているとき、ねじの回転で嵌め合い
部の挿入部の軸方向の位置が変化する。従って、斜梁の
架設時の軸方向の長さに変化を与えることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づき説明す
る。先ず、典型的な実施例を示す。図1において10は
嵌め合い部を示す。この嵌め合い部10は、円筒部11
とそれと嵌め合う挿入軸21とで構成されていて、挿入
軸21のための抜け出し防止機構13を備えている。こ
の抜け出し防止機構13は、円筒部11の内周に設けら
れた雌ねじ13aと挿入軸21の外周に設けられた雄ね
じ13bとでなり、雌雄螺合することにより係合し、挿
入軸21の抜け出しを防止する。
【0020】雌ねじ13aを設けた前記円筒部11は、
その軸方向中途部より円筒周部を円筒中心方向に切除し
て半開放部12を形成してあり、図において14で示す
第一取り付け基板の片面に、円筒部の軸方向と並行にし
て、複数の補強リブ15で補強されて取り付けられてい
る。なお、図において、第一取り付け基板14は矩形に
構成されており、山留用支保工に一体に固定するための
手段16を構成する複数のボルト孔を備えている。これ
ら第一取り付け基板14,円筒部11,補強リブ15
は、鋼製で溶接により一体に成形されているが、鋳物で
一体成型してもよい。
【0021】雄ねじ13bを設けた前記挿入軸21は、
その雄ねじ13bで嵌め合い部10を形成しているが、
その自由端部23には、嵌め合い部10の回転平面と直
交する方向に回転平面を有する枢動部20を設けてい
る。この枢動部20は、軸受板23,42a,42b、
そしてこれらに各々設けた横軸孔24,軸孔43a,4
3b、またこれらの孔に共通して挿通されるピン軸32
とで構成される。
【0022】前記挿入軸21の自由端部には軸受け板2
3が突設してあり、前記横軸孔24は、挿入軸21の回
転平面と直交する回転平面を有する如く設けられてい
る。また、この軸受板23の幅方向の縁面の一側は、厚
さ方向に前記半開放部12の半円筒内周部の曲率半径と
一致する曲面を有していて、その曲面で半開放部12の
半円筒内周に支えられている。更に、その縁面の反対側
と自由端部との交叉する角部分が、横軸孔24を中心に
した曲面Rを有している。
【0023】前記軸受板42a,42bは、前記軸受板
23をその間に挟んで受け入れることができる間隔を置
いて、図1に41で示す第二取り付け基板上に対向立設
してあり、また、これらの軸受板42a,42bには、
前記軸孔43a,43bが前記横軸孔24と軸中心を同
じくする如く設けられている。第二取り付け基板41は
矩形で、前記軸受板42a,42bと溶接で一体に成形
されてなり、また、山留用支保工に一体に固定するため
の手段44を構成する複数のボルト孔を備えている。ピ
ン軸32は、これらの横軸孔24,軸受穴43a,43
bに挿通されて枢軸をなし、両端にリング状のストッパ
ー31a,31bを設けて抜け出しを防止してある。
【0024】この実施例の山留用自在金物では、内周に
雌ねじ13aを設けた円筒部11と外周に雄ねじ13b
を設けた挿入軸21とで構成される嵌め合い部10の回
転により、第二取り付け基板41は、第一取り付け基板
14に対し、図2に示す矢印Cに沿って回動傾斜する。
また、軸受板23、42a、42bに設けられた横軸孔
24、軸孔43a、43b及びピン軸32とで構成され
る枢動部20の回転により、第二取り付け基板41は、
第一取り付け基板14に対し、図3に示す矢印Dに沿っ
て枢動傾斜する。このように、第一取り付け基板14の
回転平面と第二取り付け基板の回転平面とは直角に交叉
して組み合わされており、第一取り付け基板14に対す
る第二取り付け基板41の角度は3次元的に設定され
る。第一取り付け基板14及び第二取り付け基板41
は、一方を斜梁に結合し、もう一方を腹起こし等に結合
して用いるので、斜梁をあらゆる方向の角度に設定でき
る。
【0025】本実施例の山留用自在金物の逆打ち工法に
おける使用状態を図4に示す。先ず、山留壁面4に架設
されている腹起こし材3に、山留用自在金物1の第一取
り付け基板14をボルトで接続しておき、別に、地組に
よって斜梁2の一端に山留用自在金物1の第二取り付け
基板41を接続する。次に、斜梁2を水平にして腹起こ
し4の高さまで移動し、腹起こし側の山留用自在金物1
の第二取り付け基板41と斜梁2の他端をボルトで接続
する。最後に、斜梁2の山留用自在金物1を有する自由
な端部を持ち上げて、その取り付け位置まで移動し、そ
の山留用自在金物1の第一取り付け基板14を上部のス
ラブ6の下梁の側面にボルトで接続する。
【0026】なおこの斜梁2の架設は、先ず、地組によ
って斜梁2の両端に山留用自在金物1の第二取り付け基
板41をボルトで接続し、その後に、斜梁2を既に山留
壁5に架設されている腹起こし4の高さまで移動し、腹
起こし材3と斜梁2の腹起こし側端部の山留用自在金物
1の第一取り付け基板14をボルトで接続して、最後
に、斜梁2の自由な端部を持ち上げてその取り付け位置
まで移動し、その山留用自在金物1の第二取り付け基板
41を上部のスラブ6の下梁の側面にボルトで接続して
もよい。
【0027】いずれの方法でも、斜梁を簡易に架設する
ことができる。本発明の別の実施例を図5に示す。この
実施例は、図1から図4に示した実施例の抜け出し防止
機構13と異なり、山留用自在金物1の嵌め合い部60
に、円周方向に滑動自在で軸方向に係合している円周環
状の溝51aと突状フランジ51bとでなる挿入軸62
のための抜け出し防止機構51を構成した。
【0028】この実施例の嵌め合い部60の円筒部は、
比較的長い半円筒セグメント52と比較的短い半円筒セ
グメント56とを合わせて構成してある。図において5
3,57は各々の結合用フランジであり、この部分に開
設したボルト孔54にボルト58を通し、図示していな
いナットで締結してある。このように形成した円筒部
は、端部において完全な円筒をなし、他の部分は半円筒
の状態となっており、この点は図1の実施例と同じであ
る。
【0029】完全な円筒をなしている部分には、その内
周に円周環状の溝51aが形成してある。また、図にお
いて62は挿入軸であるが、その円周面には環状の突状
フランジ51bを形成してある。この突状フランジ51
bは、前記円筒部の円周環状の溝51aに滑動回転でき
るように係合して、挿入軸62の抜け出しを防止してあ
る。 挿入軸62を円筒部に嵌入するのには、前記の二
つの半円筒セグメント52,56のいずれかに挿入軸6
2を合わせ、しかる後、残りの半円筒セグメントを挿入
軸62の半円筒面に被せて、結合用フランジ53,57
の部分で結合する。
【0030】こうして円筒部と挿入軸62とで構成され
る嵌め合い部60に、円周環状の溝51aと突状フラン
ジ51bとで、周方向に滑動自在で軸方向に係合してい
る挿入軸62の抜け出し防止機構51を形成する。もち
ろん、突状フランジ51bと溝51aとは、この実施例
と逆の対応位置に取り付けてもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明の山留用自在金物は、広い範囲で
自由に角度が設定できるために、どのような現場におい
ても、一種類の山留用金物で対応することができ、しか
も、補助の山留用金物を併用する必要もない。従って、
高所での角度設定による手間や時間が省略でき、費用も
節約できる。
【0032】しかも、コンクリート打設の必要がないた
めに、コンクリート打設に伴う手間や時間を省略でき、
斜梁の仮設及び取り外しが簡易にできる。また、斜梁か
ら山留用自在金物に掛かる圧縮力が、嵌め合い部或いは
枢動部の円柱の長手方向の一線に分散して掛かる構造で
あるために、構造に強度があり、安定性がある。更に、
接触部の消耗も少なく、繰り返しの使用に堪えることが
できる。
【0033】軸孔と軸部からなる枢動部は、製造が容易
であって、安価に入手できる。更に、斜梁長さの微調整
によって山留用壁の撓みを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の山留用自在金物の典型的な実施例の分
解図である。
【図2】典型的な実施例の横断面図である。
【図3】典型的な実施例の─断面図である。
【図4】逆打ち工法に応用した場合の典型的な実施例を
示す側面図である。
【図5】本発明の山留用自在金物の別の実施例の典型的
な実施例と異なる部分の斜視断面図である。
【図6】本発明を使用しない従来の山留用金物の使用例
を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は、
a部の斜視図である。
【図7】本発明を使用しない従来の別の山留用金物の使
用例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)
は側面図である。
【図8】本発明を使用しない従来の別の山留用金物の使
用例を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)
は側面図である。
【図9】本発明を使用しない従来の別の山留用金物の使
用例を示す側面図である。
【図10】本発明を使用しない従来の山留用自在金物の
使用例を示す斜視図である。
【図11】本発明を使用しない従来の山留用自在金物の
別の使用例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 山留用自在金物 2 斜梁 2a 火打 2b 隅火打 2c 逆斜梁 3 切梁 4 腹起こし 5 山留壁 6 スラブ 10 嵌め合い部 11 円筒部 12 半円筒部 13 抜け出し防止機構 13a 雌ねじ 13b 雄ねじ 14 第一取り付け基板 15 補強リブ 16 固定手段 20 枢動部 21 挿入軸 23 軸受板 24 横軸孔 31 リング状ストッパー 32 ピン軸 41 第二取り付け基板 42 軸受板 43 軸孔 44 固定手段 51 抜け出し防止機構 51a 溝 51b 突状フランジ 52 半円筒セグメント 53 結合用フランジ 54 ボルト孔 56 半円筒セグメント 57 結合用フランジ 58 ボルト 60 嵌め合い部 62 挿入軸 80 火打受金物 81 コンクリート受金物 82 H鋼加工斜梁受金物 83 コンクリート受台 84 斜梁受金物 90 球状山留用自在金物

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 山留用支保工の架設に用いる山留用自在
    金物において、第一取り付け基板と、この第一取り付け
    基板に保持されて抜け出し防止機構を備えた回転自在な
    嵌め合い部と、前記嵌め合い部の自由端部に設けられて
    前記嵌め合い部の回転平面と交叉する方向に回転平面を
    設定した枢動部と、前記枢動部の枢動回転軸線の周りを
    回転できるように前記枢動部に取り付けた第二取り付け
    基板とでなり、各々の取り付け基板は山留用支保工に一
    体に固定するための手段が設けられていることを特徴と
    する山留用自在金物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の山留用自在金物におい
    て、前記枢動部がピン軸とこれを受ける軸受とで構成さ
    れている山留用自在金物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の山留用自在金物におい
    て、前記嵌め合い部が挿入軸とこれを受ける円筒部とで
    構成され、前記挿入軸の外周と前記円筒部の内周に、前
    記抜け出し防止機構として雌雄螺合するねじを設けた山
    留用自在金物。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の山留用自在金物におい
    て、前記嵌め合い部が挿入軸とこれを受ける円筒部とで
    構成され、前記挿入軸の外周と前記円筒部の内周に、前
    記抜け出し防止機構として、円周方向に滑動自在で軸方
    向に係合している、円周環状の溝と突状フランジとを設
    けた山留用自在金物。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の山留用自在金物におい
    て、前記嵌め合い部の回転平面と前記枢動部の回転平面
    とが直角に交叉する、山留用自在金物。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の山留用自在金物におい
    て、前記嵌め合い部は、挿入軸とこれを受ける円筒部と
    で構成し、前記円筒部は、その軸方向中途部より円筒周
    部を円筒中心方向に切除して半開放部を形成してあり、
    前記挿入軸の自由端部は前記半開放部の半円筒内周に支
    えられており、前記枢動部はピン軸とこれを支承する軸
    受とで構成されて前記半開放部に配置されている山留用
    自在金物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012241477A (ja) * 2011-05-23 2012-12-10 Taisei Corp 斜梁の取付構造
CN113753218A (zh) * 2021-09-19 2021-12-07 中国航空工业集团公司西安飞机设计研究所 一种无人机多功能任务舱及具有其的无人机
CN114232635A (zh) * 2022-01-12 2022-03-25 李静 便于防止基坑边缘积土的建筑深基坑结构

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