JPH08134776A - 実質的に炭化珪素からなる中空繊維の製造方法および中空繊維 - Google Patents
実質的に炭化珪素からなる中空繊維の製造方法および中空繊維Info
- Publication number
- JPH08134776A JPH08134776A JP6275197A JP27519794A JPH08134776A JP H08134776 A JPH08134776 A JP H08134776A JP 6275197 A JP6275197 A JP 6275197A JP 27519794 A JP27519794 A JP 27519794A JP H08134776 A JPH08134776 A JP H08134776A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber
- silicon carbide
- hollow fiber
- hollow
- porous carbon
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
- Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
- Inorganic Fibers (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単なプロセスで、強度、とりわけ繊維強化
プラスチックとした時に曲げ強さに優れ、軽量化が達成
し得る、実質的に炭化珪素からなる中空繊維の製造方法
および中空繊維の提供。 【構成】 多孔質炭素繊維と一酸化珪素ガスとを、時間
をx、温度をyとすると、10≦x≦600、1000
≦y≦1500、直線y=−(500/590)x+1
600およびy=ー13x+1300で囲まれる範囲か
ら選ばれた条件で反応させ、その後、炭化珪素化繊維を
酸素含有ガス中で400〜1500℃で加熱する。さら
に、得られた繊維を窒素含有混合ガス中で800〜20
00℃で加熱する。多孔質炭素繊維からなるシート或い
は三次元構造体に前記の処理を施す。実質的に炭化珪素
からなる中空繊維は、繊維壁の厚みをT(μm)、繊維
の半径をR(μm)としたとき、(T/R)×100
(%)で示される厚みの割合が20〜80%である。
プラスチックとした時に曲げ強さに優れ、軽量化が達成
し得る、実質的に炭化珪素からなる中空繊維の製造方法
および中空繊維の提供。 【構成】 多孔質炭素繊維と一酸化珪素ガスとを、時間
をx、温度をyとすると、10≦x≦600、1000
≦y≦1500、直線y=−(500/590)x+1
600およびy=ー13x+1300で囲まれる範囲か
ら選ばれた条件で反応させ、その後、炭化珪素化繊維を
酸素含有ガス中で400〜1500℃で加熱する。さら
に、得られた繊維を窒素含有混合ガス中で800〜20
00℃で加熱する。多孔質炭素繊維からなるシート或い
は三次元構造体に前記の処理を施す。実質的に炭化珪素
からなる中空繊維は、繊維壁の厚みをT(μm)、繊維
の半径をR(μm)としたとき、(T/R)×100
(%)で示される厚みの割合が20〜80%である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、実質的に炭化珪素から
なる中空繊維の製造方法および中空繊維に関する。さら
に詳しく述べるならば、本発明は、フィルター材料、複
合材料の強化繊維、あるいは断熱材などとして有用な実
質的に炭化珪素からなる繊維状、シート状あるいは三次
元構造体の中空繊維の製造方法および中空繊維に関する
ものである。
なる中空繊維の製造方法および中空繊維に関する。さら
に詳しく述べるならば、本発明は、フィルター材料、複
合材料の強化繊維、あるいは断熱材などとして有用な実
質的に炭化珪素からなる繊維状、シート状あるいは三次
元構造体の中空繊維の製造方法および中空繊維に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】中空の含珪素セラミック繊維を得る方法
として、特開平2−74616号公報には、ポリシラザ
ンを紡糸した繊維を表面から部分的に不融化した後、こ
れを熱分解することで炭化珪素−窒化珪素系のセラミッ
ク中空繊維を得る方法が開示されている。しかしながら
この方法では、原料の有機繊維が著しく脆弱なため予め
シートあるいは三次元構造体に繊維を加工しておいた
後、これを中空セラミック繊維化することが困難であ
り、また、繊維が剛直であるためセラミック中空繊維を
製造した後にこれをシート化することが困難であるとい
う欠点を有している。
として、特開平2−74616号公報には、ポリシラザ
ンを紡糸した繊維を表面から部分的に不融化した後、こ
れを熱分解することで炭化珪素−窒化珪素系のセラミッ
ク中空繊維を得る方法が開示されている。しかしながら
この方法では、原料の有機繊維が著しく脆弱なため予め
シートあるいは三次元構造体に繊維を加工しておいた
後、これを中空セラミック繊維化することが困難であ
り、また、繊維が剛直であるためセラミック中空繊維を
製造した後にこれをシート化することが困難であるとい
う欠点を有している。
【0003】また、炭素繊維を原料として中空セラミッ
ク繊維を得る方法として、特開昭61−245315号
公報には、チタンのような金属を含む溶液に炭素繊維を
含浸した後、これを焼成してチタニアのような中空繊維
を得る方法が開示されている。しかしながら、この方法
で得られた中空セラミック繊維は、軽量化という点では
有利であるが、実用に用いるには強度が十分でないとい
う問題点がある。
ク繊維を得る方法として、特開昭61−245315号
公報には、チタンのような金属を含む溶液に炭素繊維を
含浸した後、これを焼成してチタニアのような中空繊維
を得る方法が開示されている。しかしながら、この方法
で得られた中空セラミック繊維は、軽量化という点では
有利であるが、実用に用いるには強度が十分でないとい
う問題点がある。
【0004】繊維自体が実質的に炭化珪素からなり、中
空状ではない炭化珪素繊維の製造方法としては、本発明
者等が提案した方法がある(特願平4−347064
号)。すなわち、この方法では多孔質炭素繊維と、一酸
化珪素ガスを多孔質炭素繊維の比表面積、反応時の温
度、圧力、時間、雰囲気などの反応条件を様々に変化さ
せて多孔質繊維内部まで完全に珪素化反応が行われる。
ここで、前記炭化珪素繊維の製造に用いる多孔質炭素繊
維(活性炭素繊維)とは、細孔径が10ー1から102n
mの均一な細孔を繊維内部に多量に含み、100〜30
00m2 /gの比表面積を有する、繊維径が5〜100
μmで、連続あるいは短繊維状の炭素繊維を指す。
空状ではない炭化珪素繊維の製造方法としては、本発明
者等が提案した方法がある(特願平4−347064
号)。すなわち、この方法では多孔質炭素繊維と、一酸
化珪素ガスを多孔質炭素繊維の比表面積、反応時の温
度、圧力、時間、雰囲気などの反応条件を様々に変化さ
せて多孔質繊維内部まで完全に珪素化反応が行われる。
ここで、前記炭化珪素繊維の製造に用いる多孔質炭素繊
維(活性炭素繊維)とは、細孔径が10ー1から102n
mの均一な細孔を繊維内部に多量に含み、100〜30
00m2 /gの比表面積を有する、繊維径が5〜100
μmで、連続あるいは短繊維状の炭素繊維を指す。
【0005】この多孔質炭素繊維を製造する方法として
は、レーヨンのようなセルロース繊維を原料とする方法
(特公昭61−58567号公報)、アクリル系繊維を
原料とする方法(特開昭61−282430号公報)、
ピッチを紡糸して得られた繊維を原料とする方法(特開
昭60−199922号公報)、フェノール樹脂繊維を
原料とする方法(特公昭57ー43647号公報)等が
公知である。
は、レーヨンのようなセルロース繊維を原料とする方法
(特公昭61−58567号公報)、アクリル系繊維を
原料とする方法(特開昭61−282430号公報)、
ピッチを紡糸して得られた繊維を原料とする方法(特開
昭60−199922号公報)、フェノール樹脂繊維を
原料とする方法(特公昭57ー43647号公報)等が
公知である。
【0006】また、上記炭化珪素繊維の強度を向上させ
る方法として、本発明者等は、上記の方法で得られた炭
化珪素繊維を、さらに800〜2000℃で、酸素のよ
うな酸化性ガスを含むガス雰囲気中で加熱処理を行う技
術を提案した(特願平5ー156440号)。
る方法として、本発明者等は、上記の方法で得られた炭
化珪素繊維を、さらに800〜2000℃で、酸素のよ
うな酸化性ガスを含むガス雰囲気中で加熱処理を行う技
術を提案した(特願平5ー156440号)。
【0007】さらに、上記炭化珪素繊維の強度を向上さ
せる別の方法として、本発明者等は、上記の方法で得ら
れた炭化珪素繊維を、さらに800〜2000℃で、窒
素を含むガス雰囲気中で加熱処理を行う技術を提案した
(特願平6ー73425号)。
せる別の方法として、本発明者等は、上記の方法で得ら
れた炭化珪素繊維を、さらに800〜2000℃で、窒
素を含むガス雰囲気中で加熱処理を行う技術を提案した
(特願平6ー73425号)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の中空セラミック
繊維の製造法で製造された繊維は、フィルタ−や複合材
料の強化繊維として用いるには、強度が低いという問題
点があり、これらの用途のために実用化するには、困難
がある。従って、強度を向上させるべく、様々な試みが
なされているが、現在までのところその問題点を解決し
た技術は具現化されていない。そこで本発明者等は、か
かる背景に鑑み、種々炭化珪素化に際しての反応条件を
検討し、多孔質炭素繊維と、一酸化珪素ガスとの反応に
よる炭化珪素繊維の製造方法において、その炭化珪素化
における反応条件、とりわけ反応温度と反応時間を特定
して適正に制御することによって、繊維強度を維持しな
がら簡単なプロセスで従来品より軽量の中空状の炭化珪
素繊維を得ることができることを見出し、本発明を完成
するに至った。本発明の目的は、フィルタ−や複合材料
の強化繊維として用いるに十分な強度を有し、しかも軽
量である実質的に炭化珪素からなる中空繊維を製造する
方法および中空繊維の半径に対する繊維壁の厚みが特定
の割合を有する中空繊維を提供することにある。
繊維の製造法で製造された繊維は、フィルタ−や複合材
料の強化繊維として用いるには、強度が低いという問題
点があり、これらの用途のために実用化するには、困難
がある。従って、強度を向上させるべく、様々な試みが
なされているが、現在までのところその問題点を解決し
た技術は具現化されていない。そこで本発明者等は、か
かる背景に鑑み、種々炭化珪素化に際しての反応条件を
検討し、多孔質炭素繊維と、一酸化珪素ガスとの反応に
よる炭化珪素繊維の製造方法において、その炭化珪素化
における反応条件、とりわけ反応温度と反応時間を特定
して適正に制御することによって、繊維強度を維持しな
がら簡単なプロセスで従来品より軽量の中空状の炭化珪
素繊維を得ることができることを見出し、本発明を完成
するに至った。本発明の目的は、フィルタ−や複合材料
の強化繊維として用いるに十分な強度を有し、しかも軽
量である実質的に炭化珪素からなる中空繊維を製造する
方法および中空繊維の半径に対する繊維壁の厚みが特定
の割合を有する中空繊維を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、多孔質
炭素繊維と一酸化珪素ガスを、反応させることからなる
炭化珪素繊維の製造方法において、反応時間(分)を
x、反応温度(℃)をyとすると、10≦x≦600、
1000≦y≦1500、直線y=−(500/59
0)x+1600およびy=−13x+1300で囲ま
れる範囲から選ばれた反応条件で多孔質炭素繊維の炭化
珪素化を行い、炭化珪素繊維の中心部分を同心円状に炭
化珪素化せずに残し、その後、炭化珪素化繊維を、酸素
を含む雰囲気中で400〜1500℃で加熱することに
より未反応炭素を除去することを特徴とする実質的に炭
化珪素からなる中空繊維の製造方法である。本発明の第
二は、前記炭化珪素からなる中空繊維を、さらに窒素元
素を含む混合ガス雰囲気中で800〜2000℃で加熱
処理することを特徴とする請求項1記載の実質的に炭化
珪素からなる中空繊維の製造方法である。本発明の第三
は、前記多孔質炭素繊維が多孔質炭素繊維シートである
ことを特徴とする本発明第一あるいは二に記載の実質的
に炭化珪素からなる中空繊維の製造方法である。本発明
の第四は、前記多孔質炭素繊維が多孔質炭素繊維の三次
元構造体であることを特徴とする本発明第一あるいは二
に記載の実質的に炭化珪素からなる中空繊維の製造方法
である。本発明の第五は、本発明第一〜四で製造される
実質的に炭化珪素からなる中空繊維の繊維壁の厚みをT
(μm)、中空繊維の半径をR(μm)としたとき、
(T/R)×100(%)で示される厚みの割合が20
〜80%であることを特徴とする実質的に炭化珪素から
なる中空繊維である。
炭素繊維と一酸化珪素ガスを、反応させることからなる
炭化珪素繊維の製造方法において、反応時間(分)を
x、反応温度(℃)をyとすると、10≦x≦600、
1000≦y≦1500、直線y=−(500/59
0)x+1600およびy=−13x+1300で囲ま
れる範囲から選ばれた反応条件で多孔質炭素繊維の炭化
珪素化を行い、炭化珪素繊維の中心部分を同心円状に炭
化珪素化せずに残し、その後、炭化珪素化繊維を、酸素
を含む雰囲気中で400〜1500℃で加熱することに
より未反応炭素を除去することを特徴とする実質的に炭
化珪素からなる中空繊維の製造方法である。本発明の第
二は、前記炭化珪素からなる中空繊維を、さらに窒素元
素を含む混合ガス雰囲気中で800〜2000℃で加熱
処理することを特徴とする請求項1記載の実質的に炭化
珪素からなる中空繊維の製造方法である。本発明の第三
は、前記多孔質炭素繊維が多孔質炭素繊維シートである
ことを特徴とする本発明第一あるいは二に記載の実質的
に炭化珪素からなる中空繊維の製造方法である。本発明
の第四は、前記多孔質炭素繊維が多孔質炭素繊維の三次
元構造体であることを特徴とする本発明第一あるいは二
に記載の実質的に炭化珪素からなる中空繊維の製造方法
である。本発明の第五は、本発明第一〜四で製造される
実質的に炭化珪素からなる中空繊維の繊維壁の厚みをT
(μm)、中空繊維の半径をR(μm)としたとき、
(T/R)×100(%)で示される厚みの割合が20
〜80%であることを特徴とする実質的に炭化珪素から
なる中空繊維である。
【0010】本発明は、多孔質炭素繊維と、一酸化珪素
ガスを反応する際の温度、圧力、時間、雰囲気を様々に
変化させた条件下で反応させることによる炭化珪素繊維
の製造方法において、反応条件、とりわけ反応温度と反
応時間との組合せを特定し、それによって反応を制御
し、炭素繊維の中心部分を同心円状に炭化珪素化させず
に残留させ、その後、該繊維を酸素を含む雰囲気中で加
熱することにより未反応炭素を除去することを特徴とす
る。また、得られた実質的に炭化珪素からなる中空繊維
の強度をさらに向上させるために、一つの方法として元
素としての窒素を含む雰囲気中で800〜2000℃で
加熱処理が施される。
ガスを反応する際の温度、圧力、時間、雰囲気を様々に
変化させた条件下で反応させることによる炭化珪素繊維
の製造方法において、反応条件、とりわけ反応温度と反
応時間との組合せを特定し、それによって反応を制御
し、炭素繊維の中心部分を同心円状に炭化珪素化させず
に残留させ、その後、該繊維を酸素を含む雰囲気中で加
熱することにより未反応炭素を除去することを特徴とす
る。また、得られた実質的に炭化珪素からなる中空繊維
の強度をさらに向上させるために、一つの方法として元
素としての窒素を含む雰囲気中で800〜2000℃で
加熱処理が施される。
【0011】実質的に炭化珪素からなる中空繊維を得る
ためには、特願平4−347064号に記載の炭化珪素
の製造方法を適用するが、反応条件、とりわけ反応温度
と反応時間を特定して、多孔質炭素繊維と、一酸化珪素
との反応が多孔質炭素繊維の表面から該繊維の中心方向
に順次炭化珪素化する際にその途中で反応を停止させ、
その後、未反応の炭素を酸化雰囲気で加熱して燃焼によ
り除去することが行われる。従って、本発明では、細孔
径が10ー1から102nmの範囲の均一な細孔を繊維内
部に多量に含み、100〜3000m2 /gの比表面積
を有し、繊維径が5〜100μm、好ましくは5〜50
μmの公知の炭素繊維がそのまま用いられる。比表面積
が100m2 /g未満では、一酸化珪素ガスが繊維の内
部に十分浸透せず、結果として炭化珪素が十分に生成せ
ず、これに対して、比表面積が3000m2 /gを越え
て大きくなると、繊維自体が非常に脆弱になり、また繊
維を多孔質化する際の収率が著しく低下するため適さな
い。
ためには、特願平4−347064号に記載の炭化珪素
の製造方法を適用するが、反応条件、とりわけ反応温度
と反応時間を特定して、多孔質炭素繊維と、一酸化珪素
との反応が多孔質炭素繊維の表面から該繊維の中心方向
に順次炭化珪素化する際にその途中で反応を停止させ、
その後、未反応の炭素を酸化雰囲気で加熱して燃焼によ
り除去することが行われる。従って、本発明では、細孔
径が10ー1から102nmの範囲の均一な細孔を繊維内
部に多量に含み、100〜3000m2 /gの比表面積
を有し、繊維径が5〜100μm、好ましくは5〜50
μmの公知の炭素繊維がそのまま用いられる。比表面積
が100m2 /g未満では、一酸化珪素ガスが繊維の内
部に十分浸透せず、結果として炭化珪素が十分に生成せ
ず、これに対して、比表面積が3000m2 /gを越え
て大きくなると、繊維自体が非常に脆弱になり、また繊
維を多孔質化する際の収率が著しく低下するため適さな
い。
【0012】前記の炭素繊維は、その寸法や形状に特に
制限はなく、連続繊維、あるいは短繊維を用いることが
できる。短繊維は適当により合わせることによりヤーン
として用いてもよく、また、本発明に用いる炭素繊維は
布あるいはフェルト状に加工して用いても中空繊維化す
ることができる。前記炭素繊維としては、アクリル系繊
維、フェノール樹脂繊維を原料とする活性炭素繊維等が
好適に用いられる。
制限はなく、連続繊維、あるいは短繊維を用いることが
できる。短繊維は適当により合わせることによりヤーン
として用いてもよく、また、本発明に用いる炭素繊維は
布あるいはフェルト状に加工して用いても中空繊維化す
ることができる。前記炭素繊維としては、アクリル系繊
維、フェノール樹脂繊維を原料とする活性炭素繊維等が
好適に用いられる。
【0013】本発明に用いる一酸化珪素ガスの供給源
は、特に限定されず公知のものが用いられ、一酸化珪
素、二酸化珪素の塊または粉末、あるいは珪素と一酸化
珪素、珪素と二酸化珪素の微粒子をよく混合したもの等
を、10-6〜104パスカル(以下、Paと略す)の減
圧下で500℃以上に加熱することにより発生する一酸
化珪素ガスを挙げることができる。使用する炉は、減圧
下または加圧下で反応温度の1000〜1500℃にお
いて、炭素繊維と、一酸化珪素ガスとの反応が行えるも
のが用いられる。1000℃未満の反応温度では、他の
反応条件、とりわけ反応時間との組合せにおいて、満足
できる中空繊維を製造できる程度の珪素化を多孔質炭素
繊維の表面に形成させることができず、反応温度が15
00℃を越えて高くなると、前記炭素繊維の中心部を珪
素化させずに炭素のまま残留させることが困難になるの
で適さない。
は、特に限定されず公知のものが用いられ、一酸化珪
素、二酸化珪素の塊または粉末、あるいは珪素と一酸化
珪素、珪素と二酸化珪素の微粒子をよく混合したもの等
を、10-6〜104パスカル(以下、Paと略す)の減
圧下で500℃以上に加熱することにより発生する一酸
化珪素ガスを挙げることができる。使用する炉は、減圧
下または加圧下で反応温度の1000〜1500℃にお
いて、炭素繊維と、一酸化珪素ガスとの反応が行えるも
のが用いられる。1000℃未満の反応温度では、他の
反応条件、とりわけ反応時間との組合せにおいて、満足
できる中空繊維を製造できる程度の珪素化を多孔質炭素
繊維の表面に形成させることができず、反応温度が15
00℃を越えて高くなると、前記炭素繊維の中心部を珪
素化させずに炭素のまま残留させることが困難になるの
で適さない。
【0014】多孔質炭素繊維と一酸化珪素との反応によ
る炭化珪素化は、前記繊維の外部から中心に向かって進
行するので、炭化珪素化反応時の温度、圧力、時間、雰
囲気等の反応条件や多孔質炭素繊維の比表面積を適宜選
択することにより所望の繊維壁の厚みを有する中空繊維
を自由に得ることができる。しかしながら、強度の高
く、しかも軽量である中空炭化珪素繊維を得るために
は、活性炭素繊維の表面から中心にいたる炭化珪素から
なる繊維実質のうち、適切な部分、すなわち繊維壁の或
る厚みのみを炭化珪素化することが必要である。好適な
中空炭化珪素を形成するための繊維壁の厚みの割合は、
実質的に炭化珪素からなる中空繊維の繊維壁の厚みをT
(μm)、中空繊維の半径をR(μm)としたとき、
(T/R)×100(%)で示される割合で20〜80
%の範囲である。この割合が20%より低いと、最終製
品たる中空炭化珪素繊維の実質部分が非常に少なくなる
ため、軽量ではあっても、中空繊維の強度が著しく低下
し繊維の形態を維持できない。また、前記の割合が80
%を越えると中空部分が非常に少なくなり、繊維の強度
は十分であるが、中空繊維としての特徴が十分に発現し
ないので共に適さない。
る炭化珪素化は、前記繊維の外部から中心に向かって進
行するので、炭化珪素化反応時の温度、圧力、時間、雰
囲気等の反応条件や多孔質炭素繊維の比表面積を適宜選
択することにより所望の繊維壁の厚みを有する中空繊維
を自由に得ることができる。しかしながら、強度の高
く、しかも軽量である中空炭化珪素繊維を得るために
は、活性炭素繊維の表面から中心にいたる炭化珪素から
なる繊維実質のうち、適切な部分、すなわち繊維壁の或
る厚みのみを炭化珪素化することが必要である。好適な
中空炭化珪素を形成するための繊維壁の厚みの割合は、
実質的に炭化珪素からなる中空繊維の繊維壁の厚みをT
(μm)、中空繊維の半径をR(μm)としたとき、
(T/R)×100(%)で示される割合で20〜80
%の範囲である。この割合が20%より低いと、最終製
品たる中空炭化珪素繊維の実質部分が非常に少なくなる
ため、軽量ではあっても、中空繊維の強度が著しく低下
し繊維の形態を維持できない。また、前記の割合が80
%を越えると中空部分が非常に少なくなり、繊維の強度
は十分であるが、中空繊維としての特徴が十分に発現し
ないので共に適さない。
【0015】前記したように、本発明において重要な点
は、中空の炭化珪素繊維を得るためには、多孔質炭素繊
維を一酸化珪素と反応させる際の、温度、圧力、時間、
雰囲気等の反応条件や、多孔質炭素繊維の比表面積を適
切に選択し、所望の中空炭化珪素繊維が得られるよう
に、炭化珪素化の反応率、すなわち実質的に炭化珪素か
らなる中空繊維の繊維壁の厚みを制御することであるか
ら、適切な繊維壁の厚みを有する繊維を得るための反応
条件や多孔質炭素繊維の比表面積は、例えば100〜3
000m2/gの比表面積の多孔質炭素繊維と、一酸化
珪素ガスとを、1000〜1500℃において10-3〜
104 Pa、好ましくは10-2〜103Paの減圧下
で、反応時間10〜600分間の範囲から選ばれた条件
下で反応させる。すなわち、本発明は、とりわけ前記反
応温度と反応時間との組合せにおいて選ばれた条件下で
初めて達成される実質的に炭化珪素からなる中空繊維の
製造方法であり、しかもこのようにして得られる実質的
に炭化珪素からなる中空繊維の繊維壁の厚みをT(μ
m)、中空繊維の半径をR(μm)とした時、(T/
R)×100(%)で示される厚みの割合で20〜80
%を有するものが、極めて強度が強く、軽量であるとい
う予想外の効果のあることが判明したのである。
は、中空の炭化珪素繊維を得るためには、多孔質炭素繊
維を一酸化珪素と反応させる際の、温度、圧力、時間、
雰囲気等の反応条件や、多孔質炭素繊維の比表面積を適
切に選択し、所望の中空炭化珪素繊維が得られるよう
に、炭化珪素化の反応率、すなわち実質的に炭化珪素か
らなる中空繊維の繊維壁の厚みを制御することであるか
ら、適切な繊維壁の厚みを有する繊維を得るための反応
条件や多孔質炭素繊維の比表面積は、例えば100〜3
000m2/gの比表面積の多孔質炭素繊維と、一酸化
珪素ガスとを、1000〜1500℃において10-3〜
104 Pa、好ましくは10-2〜103Paの減圧下
で、反応時間10〜600分間の範囲から選ばれた条件
下で反応させる。すなわち、本発明は、とりわけ前記反
応温度と反応時間との組合せにおいて選ばれた条件下で
初めて達成される実質的に炭化珪素からなる中空繊維の
製造方法であり、しかもこのようにして得られる実質的
に炭化珪素からなる中空繊維の繊維壁の厚みをT(μ
m)、中空繊維の半径をR(μm)とした時、(T/
R)×100(%)で示される厚みの割合で20〜80
%を有するものが、極めて強度が強く、軽量であるとい
う予想外の効果のあることが判明したのである。
【0016】つまり、前記反応温度と反応時間との組合
せから選ばれた条件の中では、前記範囲の低い温度、例
えば1000℃の時は長い反応時間、例えば600分間
に近い時間との組合せで、その逆に高い温度、例えば1
500℃の時は短い反応時間、例えば10分間に近い時
間との組合せで反応させる方が好ましい結果が得られ易
いことが数多くの実験結果から結論づけられたのであ
る。とりわけ、反応時間(分)をx、反応温度(℃)を
yとすれば、10≦x≦600、1000≦y≦150
0、直線y=−(500/590)x+1600および
y=−13x+1300で囲まれる範囲から選ばれた条
件で炭化珪素化反応を行わせるのが好適である。
せから選ばれた条件の中では、前記範囲の低い温度、例
えば1000℃の時は長い反応時間、例えば600分間
に近い時間との組合せで、その逆に高い温度、例えば1
500℃の時は短い反応時間、例えば10分間に近い時
間との組合せで反応させる方が好ましい結果が得られ易
いことが数多くの実験結果から結論づけられたのであ
る。とりわけ、反応時間(分)をx、反応温度(℃)を
yとすれば、10≦x≦600、1000≦y≦150
0、直線y=−(500/590)x+1600および
y=−13x+1300で囲まれる範囲から選ばれた条
件で炭化珪素化反応を行わせるのが好適である。
【0017】このようにして得られた炭化珪素繊維は、
未だ繊維の中心部に未反応炭素を含有しているので、こ
れを酸素を含む雰囲気中で加熱して中心部の炭素を除去
することにより、実質的に炭化珪素からなる中空繊維が
得られる。酸素を含む雰囲気中で加熱する際の温度は4
00〜1500℃、好ましくは800〜1400℃であ
る。この温度が400℃未満では中心部の炭素が十分に
除去されず、中空化が不完全となり、温度が1500℃
を越えて高くなると炭化珪素の結晶化が進み繊維強度が
保たれなくなるので適さない。炭素を除去する際の温度
が、800〜1500℃であると、800℃より低い温
度で加熱処理を行った中空繊維に比べて、生成する中空
繊維の強度が向上する。酸素を含む雰囲気中で、前記温
度での加熱時間は1分〜24時間、好ましくは10分〜
10時間である。
未だ繊維の中心部に未反応炭素を含有しているので、こ
れを酸素を含む雰囲気中で加熱して中心部の炭素を除去
することにより、実質的に炭化珪素からなる中空繊維が
得られる。酸素を含む雰囲気中で加熱する際の温度は4
00〜1500℃、好ましくは800〜1400℃であ
る。この温度が400℃未満では中心部の炭素が十分に
除去されず、中空化が不完全となり、温度が1500℃
を越えて高くなると炭化珪素の結晶化が進み繊維強度が
保たれなくなるので適さない。炭素を除去する際の温度
が、800〜1500℃であると、800℃より低い温
度で加熱処理を行った中空繊維に比べて、生成する中空
繊維の強度が向上する。酸素を含む雰囲気中で、前記温
度での加熱時間は1分〜24時間、好ましくは10分〜
10時間である。
【0018】酸素を含む雰囲気とは、酸素を5容量%以
上含む混合ガスのことをいい、大気を用いることも差し
支えない。酸素以外のガス成分としては窒素、一酸化窒
素、二酸化窒素、アンモニアガス等の窒素を含むガス、
アルゴンのような不活性ガス、塩化ホウ素のようなホウ
素を含むガス、シランガス、ハロゲン化珪素ガス、プロ
パン、メタンのような炭化水素ガス等を挙げることがで
き適宜選択して用いられる。前記の加熱処理を行う方法
としては、未反応炭素を含有する炭化珪素繊維を入れた
炉内に前記酸素を含む混合ガスを充満させてから密閉し
て加熱しても差し支えないし、前記混合ガスを炉内に流
しながら加熱しても良い。また、大気中で熱処理を行う
場合、炉内を熱の放散を防ぎながら密閉し、炉外と連通
させておくことが必要である。前記混合ガスを流しなが
ら加熱する場合、ガス流量は炉内の容積がガスによって
一時間あたり0.1〜500回、好ましくは1〜100
回置換されるような量である。
上含む混合ガスのことをいい、大気を用いることも差し
支えない。酸素以外のガス成分としては窒素、一酸化窒
素、二酸化窒素、アンモニアガス等の窒素を含むガス、
アルゴンのような不活性ガス、塩化ホウ素のようなホウ
素を含むガス、シランガス、ハロゲン化珪素ガス、プロ
パン、メタンのような炭化水素ガス等を挙げることがで
き適宜選択して用いられる。前記の加熱処理を行う方法
としては、未反応炭素を含有する炭化珪素繊維を入れた
炉内に前記酸素を含む混合ガスを充満させてから密閉し
て加熱しても差し支えないし、前記混合ガスを炉内に流
しながら加熱しても良い。また、大気中で熱処理を行う
場合、炉内を熱の放散を防ぎながら密閉し、炉外と連通
させておくことが必要である。前記混合ガスを流しなが
ら加熱する場合、ガス流量は炉内の容積がガスによって
一時間あたり0.1〜500回、好ましくは1〜100
回置換されるような量である。
【0019】このようにして得られた中空繊維は、実質
的に炭化珪素から構成されるが、さらにこの繊維の強度
を向上させるためには、窒素を含むガス雰囲気中におい
て800〜2000℃で加熱処理を行うことが有効であ
る。窒素を含む雰囲気とは、窒素、一酸化窒素、二酸化
窒素もしくはアンモニアガスのように元素としての窒素
を含むガスを少なくとも1容量%含み、酸素は含まない
混合ガスをいい、好ましい雰囲気は前記の元素としての
窒素を含むガスを99容量%以上含み、酸素を含まない
もので得られるが、勿論前記の元素としての窒素を含む
ガスと酸素以外の他のガスとを混合して用いることも差
し支えない。窒素を含むガス以外の他のガスとしては、
アルゴンあるいはヘリウムのような不活性ガス、塩化ホ
ウ素のようなホウ素を含むガス、シランガス、ハロゲン
化珪素ガス、プロパン、メタンのような炭化水素ガス等
を挙げることができ、これらの中から適宜選択して用い
られる。
的に炭化珪素から構成されるが、さらにこの繊維の強度
を向上させるためには、窒素を含むガス雰囲気中におい
て800〜2000℃で加熱処理を行うことが有効であ
る。窒素を含む雰囲気とは、窒素、一酸化窒素、二酸化
窒素もしくはアンモニアガスのように元素としての窒素
を含むガスを少なくとも1容量%含み、酸素は含まない
混合ガスをいい、好ましい雰囲気は前記の元素としての
窒素を含むガスを99容量%以上含み、酸素を含まない
もので得られるが、勿論前記の元素としての窒素を含む
ガスと酸素以外の他のガスとを混合して用いることも差
し支えない。窒素を含むガス以外の他のガスとしては、
アルゴンあるいはヘリウムのような不活性ガス、塩化ホ
ウ素のようなホウ素を含むガス、シランガス、ハロゲン
化珪素ガス、プロパン、メタンのような炭化水素ガス等
を挙げることができ、これらの中から適宜選択して用い
られる。
【0020】加熱処理の方法としては、酸素を含む雰囲
気での未反応炭素を含む炭化珪素繊維の加熱処理方法の
場合と同様に、中空繊維を入れた炉内に前記酸素を含ま
ない窒素ガスあるいは混合ガスを充満させてから密閉し
て加熱しても差し支えないし、前記混合ガスを炉内に流
しながら加熱しても良い。前記ガスを流しながら加熱す
る場合、ガス流量は炉内の容積がガスによって一時間あ
たり0.1〜500回、好ましくは1〜100回置換さ
れるような量である。また、窒素を含む雰囲気中での熱
処理を加圧して行うことも差し支えない。この場合、好
適な圧力は1.1x105〜1.0x107Paである。
気での未反応炭素を含む炭化珪素繊維の加熱処理方法の
場合と同様に、中空繊維を入れた炉内に前記酸素を含ま
ない窒素ガスあるいは混合ガスを充満させてから密閉し
て加熱しても差し支えないし、前記混合ガスを炉内に流
しながら加熱しても良い。前記ガスを流しながら加熱す
る場合、ガス流量は炉内の容積がガスによって一時間あ
たり0.1〜500回、好ましくは1〜100回置換さ
れるような量である。また、窒素を含む雰囲気中での熱
処理を加圧して行うことも差し支えない。この場合、好
適な圧力は1.1x105〜1.0x107Paである。
【0021】前記した如く、強度を向上させるために加
熱処理を行う際の温度は、800〜2000℃である
が、加熱処理の温度が800℃未満では、熱処理の効果
が十分発現されず、温度が2000℃を越えて高くなる
と繊維の構成成分の熱分解、あるいは結晶化が起こり、
いずれの場合も繊維強度の低下を招くので適さない。加
熱処理時の昇温速度は、特に限定しないが、50〜60
00℃/hrが望ましい。また、予め加熱炉を所定の加
熱処理温度に設定した後、中空炭化珪素繊維を所定時間
だけ炉内に入れて処理を行う方法を用いてもよい。熱処
理時間、即ち最高温度を保持する時間は1分〜20時
間、好ましくは30分〜10時間の範囲で適宜選択され
る。処理時間が短すぎると、熱処理の効果が十分に発現
されず、時間が長すぎると繊維が結晶化して脆化するの
で適さない。前記中空炭化珪素繊維を加熱処理する場
合、そのまま炉内に置いてもよいが、さらに高い強度を
得るためには、適当な治具やおもりなどを用いて前記繊
維を適当に緊張させて行うことが好ましい。
熱処理を行う際の温度は、800〜2000℃である
が、加熱処理の温度が800℃未満では、熱処理の効果
が十分発現されず、温度が2000℃を越えて高くなる
と繊維の構成成分の熱分解、あるいは結晶化が起こり、
いずれの場合も繊維強度の低下を招くので適さない。加
熱処理時の昇温速度は、特に限定しないが、50〜60
00℃/hrが望ましい。また、予め加熱炉を所定の加
熱処理温度に設定した後、中空炭化珪素繊維を所定時間
だけ炉内に入れて処理を行う方法を用いてもよい。熱処
理時間、即ち最高温度を保持する時間は1分〜20時
間、好ましくは30分〜10時間の範囲で適宜選択され
る。処理時間が短すぎると、熱処理の効果が十分に発現
されず、時間が長すぎると繊維が結晶化して脆化するの
で適さない。前記中空炭化珪素繊維を加熱処理する場
合、そのまま炉内に置いてもよいが、さらに高い強度を
得るためには、適当な治具やおもりなどを用いて前記繊
維を適当に緊張させて行うことが好ましい。
【0022】一方、本発明の方法は、多孔質炭素繊維だ
けではなく、多孔質炭素繊維からなるシートに適用する
ことができる。多孔質炭素繊維からシートを得る方法と
しては、通常高分子繊維からシートを製造する方法、す
なわちメルトブロー法やニードルパンチ法、抄紙法、あ
るいはウオータージェット法などによってシートを製造
し、そのシートを炭化、賦活し、さらに一酸化珪素と反
応させた後に、繊維中心部の未反応炭素を除去すること
で実質的に炭化珪素からなる中空繊維で構成されるシー
トを得ることができる。さらに、本発明の方法は、前記
の他に多孔質炭素繊維からなる三次元構造体に適用する
こともできる。ここでいう三次元構造体とは、多孔質炭
素繊維を上記の公知の方法によってシート化した後、こ
れを折り曲げ、切り貼り、あるいは貼り合わせ、あるい
はこれらの組合せにより接合あるいは接着のような公知
の手段で立体的な構造体としたもの、あるいは繊維をシ
−ト化しないで三次元的に加工したものをいう。シート
を効率的に三次元構造体に加工した後に、中空繊維とし
て応用できるものとしては、コルゲート加工体、ハニカ
ム等がある。以上述べたように有機繊維を三次元構造体
として炭化し、あるいは炭化繊維を三次元構造体とした
後、賦活し、さらに一酸化珪素と反応させた後に、繊維
中心部の未反応炭素を除去することで実質的に炭化珪素
からなる中空繊維で構成される三次元構造体を得ること
ができる。
けではなく、多孔質炭素繊維からなるシートに適用する
ことができる。多孔質炭素繊維からシートを得る方法と
しては、通常高分子繊維からシートを製造する方法、す
なわちメルトブロー法やニードルパンチ法、抄紙法、あ
るいはウオータージェット法などによってシートを製造
し、そのシートを炭化、賦活し、さらに一酸化珪素と反
応させた後に、繊維中心部の未反応炭素を除去すること
で実質的に炭化珪素からなる中空繊維で構成されるシー
トを得ることができる。さらに、本発明の方法は、前記
の他に多孔質炭素繊維からなる三次元構造体に適用する
こともできる。ここでいう三次元構造体とは、多孔質炭
素繊維を上記の公知の方法によってシート化した後、こ
れを折り曲げ、切り貼り、あるいは貼り合わせ、あるい
はこれらの組合せにより接合あるいは接着のような公知
の手段で立体的な構造体としたもの、あるいは繊維をシ
−ト化しないで三次元的に加工したものをいう。シート
を効率的に三次元構造体に加工した後に、中空繊維とし
て応用できるものとしては、コルゲート加工体、ハニカ
ム等がある。以上述べたように有機繊維を三次元構造体
として炭化し、あるいは炭化繊維を三次元構造体とした
後、賦活し、さらに一酸化珪素と反応させた後に、繊維
中心部の未反応炭素を除去することで実質的に炭化珪素
からなる中空繊維で構成される三次元構造体を得ること
ができる。
【0023】本発明の炭化珪素からなる中空繊維は、繊
維状、シート状あるいは三次元構造体できわめて優れた
強度を維持しながら軽量化を図ることができる。
維状、シート状あるいは三次元構造体できわめて優れた
強度を維持しながら軽量化を図ることができる。
【0024】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をよりに具体的
に説明するが、勿論本発明はこれらによって限定される
ものではない。
に説明するが、勿論本発明はこれらによって限定される
ものではない。
【0025】実施例1 炭化珪素化処理 アルミナの板の上にのせた粒状一酸化珪素(試薬、和光
純薬工業社製)5gの上に、1500m2 /gの比表面
積を有するフェノール系活性炭素繊維(日本カイノール
社製、繊維径10μm)をのせ、さらにその上にアルミ
ナ製の覆いをのせた。これらを50φx1000mmの
アルミナ製の炉心管を備えた管状炉中に入れて10Pa
まで減圧し、1200℃まで3時間で昇温し、その温度
で60分間保持し炭化珪素化反応を行わせ、その後室温
まで自然冷却した。 未反応炭素除去処理 得られた繊維を、再び空気中で800℃、60分間加熱
して繊維中の未反応炭素を酸化して除去し、自然冷却し
た。このようにして製造された繊維は、繊維の中心部が
空洞化された中空繊維であり、走査型電子顕微鏡で観察
した結果、繊維の半径が5.0μm、繊維壁の厚みが
2.5μmで繊維半径に対する繊維壁の厚みの割合は5
0%であった。
純薬工業社製)5gの上に、1500m2 /gの比表面
積を有するフェノール系活性炭素繊維(日本カイノール
社製、繊維径10μm)をのせ、さらにその上にアルミ
ナ製の覆いをのせた。これらを50φx1000mmの
アルミナ製の炉心管を備えた管状炉中に入れて10Pa
まで減圧し、1200℃まで3時間で昇温し、その温度
で60分間保持し炭化珪素化反応を行わせ、その後室温
まで自然冷却した。 未反応炭素除去処理 得られた繊維を、再び空気中で800℃、60分間加熱
して繊維中の未反応炭素を酸化して除去し、自然冷却し
た。このようにして製造された繊維は、繊維の中心部が
空洞化された中空繊維であり、走査型電子顕微鏡で観察
した結果、繊維の半径が5.0μm、繊維壁の厚みが
2.5μmで繊維半径に対する繊維壁の厚みの割合は5
0%であった。
【0026】さらに、得られた中空繊維を粉末化して、
臭化カリウム錠剤法によって赤外吸収スペクトルを測定
したところ、900cm-1付近に炭素と珪素の結合に由
来する吸収がみられた。また、X線回折装置を用いて繊
維の粉末の回析を測定したところ、CuKα2θ=3
5.7度に炭化珪素の結晶のピークが見られた。以上の
分析結果から、得られた中空繊維は、結晶質の炭化珪素
からなることが分かった。次の試験法で活性炭素繊維の
比表面積と中空繊維の引張強度を測定した。この中空繊
維の引張強度は、56kg/mm2であった。 試験方法 (1)活性炭素繊維の比表面積 低温窒素吸着法の測定結果より、BET多点法を用いて
算出した。 (2)繊維の引張強度 JIS R 7601(炭素繊維試験方法)に準じて測
定した。
臭化カリウム錠剤法によって赤外吸収スペクトルを測定
したところ、900cm-1付近に炭素と珪素の結合に由
来する吸収がみられた。また、X線回折装置を用いて繊
維の粉末の回析を測定したところ、CuKα2θ=3
5.7度に炭化珪素の結晶のピークが見られた。以上の
分析結果から、得られた中空繊維は、結晶質の炭化珪素
からなることが分かった。次の試験法で活性炭素繊維の
比表面積と中空繊維の引張強度を測定した。この中空繊
維の引張強度は、56kg/mm2であった。 試験方法 (1)活性炭素繊維の比表面積 低温窒素吸着法の測定結果より、BET多点法を用いて
算出した。 (2)繊維の引張強度 JIS R 7601(炭素繊維試験方法)に準じて測
定した。
【0027】実施例2 炭化珪素化反応時の温度を1100℃、保持時間を80
分としたこと以外実施例1と同様にして活性炭素繊維の
炭化珪素化を行った。続いて、この繊維を実施例1と同
様にして空気中、800℃で60分間加熱して、未反応
の炭素を除去し、中空繊維を製造した。この中空繊維を
走査型電子顕微鏡で観察した結果、繊維の半径は5.0
μm、繊維壁の厚みは1.5μmで、繊維の半径に対す
る繊維壁の厚みの割合は30%であった。実施例1と同
様に、繊維の赤外線吸収スペクトルおよびX線回析パタ
ーンを測定したところ、実施例1と同様に、繊維は結晶
質の炭化珪素であることが分かった。この繊維の引張強
度は38kg/mm2であった。
分としたこと以外実施例1と同様にして活性炭素繊維の
炭化珪素化を行った。続いて、この繊維を実施例1と同
様にして空気中、800℃で60分間加熱して、未反応
の炭素を除去し、中空繊維を製造した。この中空繊維を
走査型電子顕微鏡で観察した結果、繊維の半径は5.0
μm、繊維壁の厚みは1.5μmで、繊維の半径に対す
る繊維壁の厚みの割合は30%であった。実施例1と同
様に、繊維の赤外線吸収スペクトルおよびX線回析パタ
ーンを測定したところ、実施例1と同様に、繊維は結晶
質の炭化珪素であることが分かった。この繊維の引張強
度は38kg/mm2であった。
【0028】実施例3 炭化珪素化反応時の温度を1400℃、保持時間を20
0分としたこと以外実施例1と同様にして活性炭素繊維
の炭化珪素化を行った。続いて、この繊維を実施例1と
同様にして空気中、800℃で60分間加熱して、未反
応の炭素を除去し、中空繊維を製造した。この中空繊維
を走査型電子顕微鏡で観察した結果、繊維の半径は5.
0μm、繊維壁の厚みは3.5μmで、繊維の半径に対
する繊維壁の厚みの割合は70%であった。実施例1と
同様に、繊維の赤外線吸収スペクトルおよびX線回析パ
ターンを測定したところ、実施例1と同様に、繊維は結
晶質の炭化珪素であることが分かった。この繊維の引張
強度は68kg/mm2であった。
0分としたこと以外実施例1と同様にして活性炭素繊維
の炭化珪素化を行った。続いて、この繊維を実施例1と
同様にして空気中、800℃で60分間加熱して、未反
応の炭素を除去し、中空繊維を製造した。この中空繊維
を走査型電子顕微鏡で観察した結果、繊維の半径は5.
0μm、繊維壁の厚みは3.5μmで、繊維の半径に対
する繊維壁の厚みの割合は70%であった。実施例1と
同様に、繊維の赤外線吸収スペクトルおよびX線回析パ
ターンを測定したところ、実施例1と同様に、繊維は結
晶質の炭化珪素であることが分かった。この繊維の引張
強度は68kg/mm2であった。
【0029】実施例4 炭化珪素化反応時の温度を1050℃、保持時間を30
0分としたこと以外実施例1と同様にして活性炭素繊維
の炭化珪素化を行った。続いて、この繊維を実施例1と
同様にして空気中、800℃で60分間加熱して、未反
応の炭素を除去し、中空繊維を製造した。この中空繊維
を走査型電子顕微鏡で観察した結果、繊維の半径は5.
0μm、繊維壁の厚みは3.0μmで、繊維の半径に対
する繊維壁の厚みの割合は60%であった。実施例1と
同様に、繊維の赤外線吸収スペクトルおよびX線回析パ
ターンを測定したところ、実施例1と同様に、繊維は結
晶質の炭化珪素であることが分かった。この繊維の引張
強度は63kg/mm2であった。
0分としたこと以外実施例1と同様にして活性炭素繊維
の炭化珪素化を行った。続いて、この繊維を実施例1と
同様にして空気中、800℃で60分間加熱して、未反
応の炭素を除去し、中空繊維を製造した。この中空繊維
を走査型電子顕微鏡で観察した結果、繊維の半径は5.
0μm、繊維壁の厚みは3.0μmで、繊維の半径に対
する繊維壁の厚みの割合は60%であった。実施例1と
同様に、繊維の赤外線吸収スペクトルおよびX線回析パ
ターンを測定したところ、実施例1と同様に、繊維は結
晶質の炭化珪素であることが分かった。この繊維の引張
強度は63kg/mm2であった。
【0030】比較例1 炭化珪素化反応時の温度を1100℃、保持時間を20
分としたこと以外実施例1と同様にして活性炭素繊維の
炭化珪素化を行った。続いて、この繊維を実施例1と同
様にして空気中、800℃で60分間加熱して、未反応
の炭素を除去し、中空繊維を製造した。この中空繊維を
走査型電子顕微鏡で観察した結果、繊維の半径は5.0
μm、繊維壁の厚みは0.8μmで、繊維の半径に対す
る繊維壁の厚みの割合は16%であった。実施例1と同
様に、繊維の赤外線吸収スペクトルおよびX線回析パタ
ーンを測定したところ、実施例1と同様に、繊維は結晶
質の炭化珪素であることが分かった。この繊維の引張強
度は、極めて小さく測定できなかった。
分としたこと以外実施例1と同様にして活性炭素繊維の
炭化珪素化を行った。続いて、この繊維を実施例1と同
様にして空気中、800℃で60分間加熱して、未反応
の炭素を除去し、中空繊維を製造した。この中空繊維を
走査型電子顕微鏡で観察した結果、繊維の半径は5.0
μm、繊維壁の厚みは0.8μmで、繊維の半径に対す
る繊維壁の厚みの割合は16%であった。実施例1と同
様に、繊維の赤外線吸収スペクトルおよびX線回析パタ
ーンを測定したところ、実施例1と同様に、繊維は結晶
質の炭化珪素であることが分かった。この繊維の引張強
度は、極めて小さく測定できなかった。
【0031】比較例2 炭化珪素化反応時の温度を1300℃、保持時間を40
0分としたこと以外実施例1と同様にして活性炭素繊維
の炭化珪素化を行った。続いて、この繊維を実施例1と
同様にして空気中、800℃で60分間加熱して、未反
応の炭素を除去し、中空繊維を製造した。この中空繊維
を走査型電子顕微鏡で観察した結果、繊維の半径は5.
0μm、繊維壁の厚みは4.8μmで、繊維の半径に対
する繊維壁の厚みの割合は96%であった。実施例1と
同様に、繊維の赤外線吸収スペクトルおよびX線回析パ
ターンを測定したところ、実施例1と同様に、繊維は結
晶質の炭化珪素であることが分かった。この繊維の引張
強度は75kg/mm2であった。
0分としたこと以外実施例1と同様にして活性炭素繊維
の炭化珪素化を行った。続いて、この繊維を実施例1と
同様にして空気中、800℃で60分間加熱して、未反
応の炭素を除去し、中空繊維を製造した。この中空繊維
を走査型電子顕微鏡で観察した結果、繊維の半径は5.
0μm、繊維壁の厚みは4.8μmで、繊維の半径に対
する繊維壁の厚みの割合は96%であった。実施例1と
同様に、繊維の赤外線吸収スペクトルおよびX線回析パ
ターンを測定したところ、実施例1と同様に、繊維は結
晶質の炭化珪素であることが分かった。この繊維の引張
強度は75kg/mm2であった。
【0032】比較例3 炭化珪素化反応時の温度を1550℃、保持時間を10
0分としたこと以外実施例1と同様にして活性炭素繊維
の炭化珪素化を行った。続いて、この繊維を実施例1と
同様にして空気中、800℃で60分間加熱して、未反
応の炭素を除去し、中空繊維を製造した。この中空繊維
を走査型電子顕微鏡で観察した結果、繊維の半径は5.
0μmで繊維の中心部には空洞部がなく、中空繊維では
なかった。実施例1と同様に、繊維の赤外線吸収スペク
トルおよびX線回析パターンを測定したところ、実施例
1と同様に、繊維は結晶質の炭化珪素であることが分か
った。この繊維の引張強度は75kg/mm2であっ
た。
0分としたこと以外実施例1と同様にして活性炭素繊維
の炭化珪素化を行った。続いて、この繊維を実施例1と
同様にして空気中、800℃で60分間加熱して、未反
応の炭素を除去し、中空繊維を製造した。この中空繊維
を走査型電子顕微鏡で観察した結果、繊維の半径は5.
0μmで繊維の中心部には空洞部がなく、中空繊維では
なかった。実施例1と同様に、繊維の赤外線吸収スペク
トルおよびX線回析パターンを測定したところ、実施例
1と同様に、繊維は結晶質の炭化珪素であることが分か
った。この繊維の引張強度は75kg/mm2であっ
た。
【0033】実施例5 炭化珪素化反応が終了した繊維から未反応の炭素を除去
する際の空気中での加熱温度を1300℃および時間を
60分間としたこと以外実施例1と同様にして中空繊維
を製造した。この中空繊維を走査型電子顕微鏡で観察し
た結果、繊維の半径は5.0μm、繊維壁の厚みは2.
5μmで、繊維の半径に対する繊維壁の厚みの割合は5
0%であった。実施例1と同様に、繊維の赤外線吸収ス
ペクトルを測定したところ、実施例1と同様に、繊維は
実質的に結晶質の炭化珪素であったが、吸収スペクトル
には1100cm-1付近に酸素と珪素との結合に由来す
る極めて弱い吸収が見られた。X線回析パターンは、実
施例1の繊維のものと変わらなかった。この繊維の引張
強度は100kg/mm2であった。
する際の空気中での加熱温度を1300℃および時間を
60分間としたこと以外実施例1と同様にして中空繊維
を製造した。この中空繊維を走査型電子顕微鏡で観察し
た結果、繊維の半径は5.0μm、繊維壁の厚みは2.
5μmで、繊維の半径に対する繊維壁の厚みの割合は5
0%であった。実施例1と同様に、繊維の赤外線吸収ス
ペクトルを測定したところ、実施例1と同様に、繊維は
実質的に結晶質の炭化珪素であったが、吸収スペクトル
には1100cm-1付近に酸素と珪素との結合に由来す
る極めて弱い吸収が見られた。X線回析パターンは、実
施例1の繊維のものと変わらなかった。この繊維の引張
強度は100kg/mm2であった。
【0034】実施例6 炭化珪素化反応が終了した繊維から未反応の炭素を除去
する際の空気中での加熱温度を500℃および時間を6
0分間としたこと以外実施例1と同様にして中空繊維を
製造した。この中空繊維を走査型電子顕微鏡で観察した
結果、繊維の半径は5.0μm、繊維壁の厚みは2.5
μmで、繊維の半径に対する繊維壁の厚みの割合は50
%であった。実施例1と同様に、繊維の赤外線吸収スペ
クトルおよびX線回析パターンを測定したところ、実施
例1と同様に、繊維は結晶質の炭化珪素であることが分
かった。この繊維の引張強度は52kg/mm2であっ
た。
する際の空気中での加熱温度を500℃および時間を6
0分間としたこと以外実施例1と同様にして中空繊維を
製造した。この中空繊維を走査型電子顕微鏡で観察した
結果、繊維の半径は5.0μm、繊維壁の厚みは2.5
μmで、繊維の半径に対する繊維壁の厚みの割合は50
%であった。実施例1と同様に、繊維の赤外線吸収スペ
クトルおよびX線回析パターンを測定したところ、実施
例1と同様に、繊維は結晶質の炭化珪素であることが分
かった。この繊維の引張強度は52kg/mm2であっ
た。
【0035】比較例4 炭化珪素化反応が終了した繊維から未反応の炭素を除去
する際の空気中での加熱温度を300℃および時間を6
0分間としたこと以外実施例1と同様にして処理し繊維
を製造した。この繊維を走査型電子顕微鏡で観察した結
果、繊維の半径は5.0μmであったが、未反応の炭素
が全く除去されていなかった。
する際の空気中での加熱温度を300℃および時間を6
0分間としたこと以外実施例1と同様にして処理し繊維
を製造した。この繊維を走査型電子顕微鏡で観察した結
果、繊維の半径は5.0μmであったが、未反応の炭素
が全く除去されていなかった。
【0036】実施例7 実施例1で製造した中空炭化珪素繊維を、内径50φ×
長さ1300mmの管状炭素ヒーターを備えた電気炉中
において、純度99.9容量%の窒素ガスを毎分5リッ
トルで流しながら、室温から1600℃に60分で加熱
し、その温度を180分間保持した後、120分かけて
室温まで冷却した。この繊維を走査型電子顕微鏡で観察
した結果、繊維の半径は5.0μm、繊維壁の厚みは
2.5μmで、実施例1の中空繊維と変わらなかった
が、この繊維の引張り強度は90kg/mm2であっ
た。
長さ1300mmの管状炭素ヒーターを備えた電気炉中
において、純度99.9容量%の窒素ガスを毎分5リッ
トルで流しながら、室温から1600℃に60分で加熱
し、その温度を180分間保持した後、120分かけて
室温まで冷却した。この繊維を走査型電子顕微鏡で観察
した結果、繊維の半径は5.0μm、繊維壁の厚みは
2.5μmで、実施例1の中空繊維と変わらなかった
が、この繊維の引張り強度は90kg/mm2であっ
た。
【0037】実施例8 アルミナの板の上のせた粒状の一酸化珪素5gの上に、
1500m2/gの比表面積を有するフェノール系活性
炭素繊維からなる50×50mm角の目付120g/m
2のフェルト(日本カイノール社製、繊維径10μm)
をのせ、さらにその上にアルミナ製の覆いをかぶせた。
このものを内径80φ×長さ1000mmのアルミナ製
の炉心管を備えた管状炉に入れて10Paまで減圧した
後、1200℃まで3時間で昇温し、その温度で60分
間保持し、炭素珪素化の反応を行わせた後、室温まで冷
却した。炭化珪素化反応が終了したフェルトの繊維から
未反応の炭素を除去する際の空気中での加熱温度を80
0℃および時間を60分間とし、実施例1と同様にして
中空繊維からなるフェルトを製造した。このフェルトの
中空繊維を走査型電子顕微鏡で観察した結果、繊維の半
径は5.0μm、繊維壁の厚みは2.5μmで、繊維の
半径に対する繊維壁の厚みの割合は50%であった。
1500m2/gの比表面積を有するフェノール系活性
炭素繊維からなる50×50mm角の目付120g/m
2のフェルト(日本カイノール社製、繊維径10μm)
をのせ、さらにその上にアルミナ製の覆いをかぶせた。
このものを内径80φ×長さ1000mmのアルミナ製
の炉心管を備えた管状炉に入れて10Paまで減圧した
後、1200℃まで3時間で昇温し、その温度で60分
間保持し、炭素珪素化の反応を行わせた後、室温まで冷
却した。炭化珪素化反応が終了したフェルトの繊維から
未反応の炭素を除去する際の空気中での加熱温度を80
0℃および時間を60分間とし、実施例1と同様にして
中空繊維からなるフェルトを製造した。このフェルトの
中空繊維を走査型電子顕微鏡で観察した結果、繊維の半
径は5.0μm、繊維壁の厚みは2.5μmで、繊維の
半径に対する繊維壁の厚みの割合は50%であった。
【0038】実施例9 フェノール樹脂繊維を80%含有するシート(日本カイ
ノール社製、米坪量40g/m2)に、フェノール樹脂
溶液(住友デュレズ社製、PR−51404)を含浸さ
せ、含浸させる前のシート絶乾重量の50%だけ樹脂固
形分が付着するように含浸と105℃での乾燥を繰り返
した。このフェノール樹脂を含浸させたシートに対し
て、溝幅5mm、溝幅3mmのコルゲート加工を行った
ものの上にコルゲート未加工のフェノール樹脂を含浸さ
せたシートを積層し、次いで積層したものをロール状に
巻いて直径50φ×100mmのガス透過ユニットを作
製した。このユニットを空気中で温度210℃、時間1
80分で加熱した後、毎分2リットルの純度が99.9
容量%の窒素気流中で100℃/時間の昇温速度で90
0℃まで昇温した。その後、さらにこの温度において前
記窒素ガスに40℃の水蒸気を飽和させた前記窒素ガス
を毎分500ミリリットルで、前記毎分2リットルの窒
素ガス気流に付加して流し、この状態を60分間保持
し、その後前記窒素ガスのみを流しながら冷却し、活性
炭素化した。
ノール社製、米坪量40g/m2)に、フェノール樹脂
溶液(住友デュレズ社製、PR−51404)を含浸さ
せ、含浸させる前のシート絶乾重量の50%だけ樹脂固
形分が付着するように含浸と105℃での乾燥を繰り返
した。このフェノール樹脂を含浸させたシートに対し
て、溝幅5mm、溝幅3mmのコルゲート加工を行った
ものの上にコルゲート未加工のフェノール樹脂を含浸さ
せたシートを積層し、次いで積層したものをロール状に
巻いて直径50φ×100mmのガス透過ユニットを作
製した。このユニットを空気中で温度210℃、時間1
80分で加熱した後、毎分2リットルの純度が99.9
容量%の窒素気流中で100℃/時間の昇温速度で90
0℃まで昇温した。その後、さらにこの温度において前
記窒素ガスに40℃の水蒸気を飽和させた前記窒素ガス
を毎分500ミリリットルで、前記毎分2リットルの窒
素ガス気流に付加して流し、この状態を60分間保持
し、その後前記窒素ガスのみを流しながら冷却し、活性
炭素化した。
【0039】アルミナの板の上にのせた粒状一酸化珪素
5gの上に、上記ユニットをのせ、さらにその上にアル
ミナ製の覆いをのせた。これを80φ×1000mmの
アルミナ製の炉心管を備えた管状炉に入れて10Paま
で減圧した後、1200℃まで3時間で昇温し、その温
度で60分間保持し炭化珪素化を行い、その後室温まで
冷却した。次に、このユニットを、空気中で800℃、
60分間加熱し、実施例1と同様にして未反応の炭素を
除去した。このようにして得られたユニットを構成する
炭化珪素繊維の一部を走査型電子顕微鏡で観察した結
果、繊維半径は5.0μmで、繊維壁の厚みは2.5μ
mで、繊維の半径に対する繊維壁の厚みの割合は50%
からなる中空繊維であった。
5gの上に、上記ユニットをのせ、さらにその上にアル
ミナ製の覆いをのせた。これを80φ×1000mmの
アルミナ製の炉心管を備えた管状炉に入れて10Paま
で減圧した後、1200℃まで3時間で昇温し、その温
度で60分間保持し炭化珪素化を行い、その後室温まで
冷却した。次に、このユニットを、空気中で800℃、
60分間加熱し、実施例1と同様にして未反応の炭素を
除去した。このようにして得られたユニットを構成する
炭化珪素繊維の一部を走査型電子顕微鏡で観察した結
果、繊維半径は5.0μmで、繊維壁の厚みは2.5μ
mで、繊維の半径に対する繊維壁の厚みの割合は50%
からなる中空繊維であった。
【0040】実施例1〜9および比較例1〜4で得られ
た結果を表1に示した。
た結果を表1に示した。
【0041】
【表1】
【0042】実施例10 実施例1において製造した実質的に炭化珪素からなる中
空繊維(繊維の半径に対する繊維壁の厚みの割合50
%)を50mm長さで27,000本採取し、これを試
験機の金型の中に一方向に揃えて並べ、次いで樹脂組成
物を注いで、50×25×5mmの試験片を作製した。
すなわち、エポキシ樹脂(日本チバガイギー社製、アラ
ルダイトMY−720)100重量部に対して硬化剤と
して4,4’ージアミノジフェニルメタン(和光純薬工
業社製、試薬)35重量部を添加したものを樹脂組成物
とし、前記金型中では150℃で60分間、さらに金型
から取り出して160℃で240分間加熱して樹脂を硬
化させた。得られた試験片の曲げ強度を次の試験法で測
定した。 試験法 JIS K 7074(炭素繊維強化プラスチックの曲
げ強さ試験法)に準じて、3点曲げ試験を行った。比曲
げ強さは、得られた曲げ強さの値を試験片の密度で除し
て求めた。
空繊維(繊維の半径に対する繊維壁の厚みの割合50
%)を50mm長さで27,000本採取し、これを試
験機の金型の中に一方向に揃えて並べ、次いで樹脂組成
物を注いで、50×25×5mmの試験片を作製した。
すなわち、エポキシ樹脂(日本チバガイギー社製、アラ
ルダイトMY−720)100重量部に対して硬化剤と
して4,4’ージアミノジフェニルメタン(和光純薬工
業社製、試薬)35重量部を添加したものを樹脂組成物
とし、前記金型中では150℃で60分間、さらに金型
から取り出して160℃で240分間加熱して樹脂を硬
化させた。得られた試験片の曲げ強度を次の試験法で測
定した。 試験法 JIS K 7074(炭素繊維強化プラスチックの曲
げ強さ試験法)に準じて、3点曲げ試験を行った。比曲
げ強さは、得られた曲げ強さの値を試験片の密度で除し
て求めた。
【0043】比較例5 比較例2において製造した実質的に炭化珪素からなる中
空繊維(繊維の半径に対する繊維壁の厚みの割合96
%)を用いたこと以外は実施例10と同様にして試験片
を作製し、曲げ強さおよび比曲げ強さを測定した。
空繊維(繊維の半径に対する繊維壁の厚みの割合96
%)を用いたこと以外は実施例10と同様にして試験片
を作製し、曲げ強さおよび比曲げ強さを測定した。
【0044】実施例10および比較例5で得られた結果
を表2に示した。
を表2に示した。
【0045】
【表2】
【0046】表1から分かるように、活性炭素繊維に特
定の範囲の温度と時間を組み合わせて炭化珪素化を行う
と、繊維の表面から炭化珪素化が進み、中心部に未反応
の炭素を有する繊維が得られ、さらにこの繊維を酸素ガ
スを含む雰囲気中で加熱し、繊維中の未反応炭素を除去
するという本発明法により、繊維の半径に対する繊維壁
の厚みの割合が20〜80%の範囲の中空繊維が得られ
る(実施例1〜7)。このような中空繊維は、シート状
や三次元構造体のものにも応用でき(実施例8および
9)、しかもこの繊維は、軽量であり、空間部を含む面
積当りの引張強度は、未反応炭素を除去する際の温度を
高くするあるいは窒素雰囲気中で加熱することにより高
くすることもできる(実施例5および7)。これに対
し、繊維壁の割合が小さい場合(比較例1)、測定がで
きないほど強度が著しく低くなり、繊維壁の割合が大き
い場合(比較例2および3)、繊維の引張強度には優れ
るが軽量化には寄与しないので適さない。また、炭素を
除去する際の温度が低すぎると、炭化珪素化反応で生じ
た未反応の炭素を除去することができないので適さない
(比較例4)。さらに、表2から分るように、本発明の
中空繊維は、密度が低く、樹脂と一緒に用いる補強繊維
として極めて優れた曲げ強さを発現するので、製品の軽
量化に極めて有効である(実施例10と比較例5の比
較)。
定の範囲の温度と時間を組み合わせて炭化珪素化を行う
と、繊維の表面から炭化珪素化が進み、中心部に未反応
の炭素を有する繊維が得られ、さらにこの繊維を酸素ガ
スを含む雰囲気中で加熱し、繊維中の未反応炭素を除去
するという本発明法により、繊維の半径に対する繊維壁
の厚みの割合が20〜80%の範囲の中空繊維が得られ
る(実施例1〜7)。このような中空繊維は、シート状
や三次元構造体のものにも応用でき(実施例8および
9)、しかもこの繊維は、軽量であり、空間部を含む面
積当りの引張強度は、未反応炭素を除去する際の温度を
高くするあるいは窒素雰囲気中で加熱することにより高
くすることもできる(実施例5および7)。これに対
し、繊維壁の割合が小さい場合(比較例1)、測定がで
きないほど強度が著しく低くなり、繊維壁の割合が大き
い場合(比較例2および3)、繊維の引張強度には優れ
るが軽量化には寄与しないので適さない。また、炭素を
除去する際の温度が低すぎると、炭化珪素化反応で生じ
た未反応の炭素を除去することができないので適さない
(比較例4)。さらに、表2から分るように、本発明の
中空繊維は、密度が低く、樹脂と一緒に用いる補強繊維
として極めて優れた曲げ強さを発現するので、製品の軽
量化に極めて有効である(実施例10と比較例5の比
較)。
【0047】
【発明の効果】本発明は、簡単なプロセスで、強度、と
りわけ繊維強化プラスチックのような複合材料とした時
の曲げ強さに優れ、実質的に炭化珪素からなる中空繊維
の製造方法および中空繊維を提供し、それによって強化
繊維や断熱材のように炭化珪素繊維から構成される製品
の強度を維持しながら軽量化が達成できるという効果を
奏する。
りわけ繊維強化プラスチックのような複合材料とした時
の曲げ強さに優れ、実質的に炭化珪素からなる中空繊維
の製造方法および中空繊維を提供し、それによって強化
繊維や断熱材のように炭化珪素繊維から構成される製品
の強度を維持しながら軽量化が達成できるという効果を
奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/64 D01D 5/24 B // D01F 9/08 Z C04B 35/56 101 Z 35/64 A
Claims (5)
- 【請求項1】 多孔質炭素繊維と一酸化珪素ガスを、反
応させることからなる炭化珪素繊維の製造方法におい
て、反応時間(分)をx、反応温度(℃)をyとする
と、10≦x≦600、1000≦y≦1500、直線
y=−(500/590)x+1600およびy=−1
3x+1300で囲まれる範囲から選ばれた反応条件で
多孔質炭素繊維の炭化珪素化を行い、炭化珪素繊維の中
心部分を同心円状に炭化珪素化せずに残し、その後、炭
化珪素化繊維を、酸素を含む雰囲気中で400〜150
0℃で加熱することにより未反応炭素を除去することを
特徴とする実質的に炭化珪素からなる中空繊維の製造方
法。 - 【請求項2】 前記炭化珪素からなる中空繊維を、さら
に窒素元素を含む混合ガス雰囲気中で800〜2000
℃で加熱処理することを特徴とする請求項1記載の実質
的に炭化珪素からなる中空繊維の製造方法。 - 【請求項3】 前記多孔質炭素繊維が多孔質炭素繊維シ
ートであることを特徴とする請求項1あるいは2記載の
実質的に炭化珪素からなる中空繊維の製造方法。 - 【請求項4】 前記多孔質炭素繊維が多孔質炭素繊維の
三次元構造体であることを特徴とする請求項1あるいは
2記載の実質的に炭化珪素からなる中空繊維の製造方
法。 - 【請求項5】 請求項1〜4で製造される実質的に炭化
珪素からなる中空繊維の繊維壁の厚みをT(μm)、中
空繊維の半径をR(μm)としたとき、(T/R)×1
00(%)で示される厚みの割合が20〜80%である
ことを特徴とする実質的に炭化珪素からなる中空繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27519794A JP3300938B2 (ja) | 1994-11-09 | 1994-11-09 | 実質的に炭化珪素からなる中空繊維の製造方法および中空繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27519794A JP3300938B2 (ja) | 1994-11-09 | 1994-11-09 | 実質的に炭化珪素からなる中空繊維の製造方法および中空繊維 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08134776A true JPH08134776A (ja) | 1996-05-28 |
JP3300938B2 JP3300938B2 (ja) | 2002-07-08 |
Family
ID=17552041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27519794A Expired - Fee Related JP3300938B2 (ja) | 1994-11-09 | 1994-11-09 | 実質的に炭化珪素からなる中空繊維の製造方法および中空繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3300938B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107779969A (zh) * | 2017-11-14 | 2018-03-09 | 中国人民解放军国防科技大学 | 一种空心陶瓷纤维制备方法 |
CN111979607A (zh) * | 2020-08-07 | 2020-11-24 | 贵州师范大学 | 一种中空碳化硅纤维的制备方法 |
-
1994
- 1994-11-09 JP JP27519794A patent/JP3300938B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107779969A (zh) * | 2017-11-14 | 2018-03-09 | 中国人民解放军国防科技大学 | 一种空心陶瓷纤维制备方法 |
CN111979607A (zh) * | 2020-08-07 | 2020-11-24 | 贵州师范大学 | 一种中空碳化硅纤维的制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3300938B2 (ja) | 2002-07-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3042297B2 (ja) | 炭化珪素材料の製造方法 | |
US5676918A (en) | Method of producing silicon carbide fibers | |
KR20110033165A (ko) | 본질적으로 위스커가 없는 탄화규소 및 이의 제조방법 | |
JPH11200158A (ja) | 炭化ケイ素繊維の製造方法 | |
EP0603888B1 (en) | Method of producing silicon carbide fibers | |
JP2663819B2 (ja) | 炭化珪素繊維の製造法 | |
JPH08134776A (ja) | 実質的に炭化珪素からなる中空繊維の製造方法および中空繊維 | |
JPH1017382A (ja) | 炭化珪素成形体の製造方法 | |
JP2792595B2 (ja) | 無機繊維焼結体及びその製造方法 | |
JPH0543338A (ja) | 無機繊維焼結体及びその製造方法 | |
JPH08295565A (ja) | 炭化珪素材料の製造方法 | |
JPH1161573A (ja) | 炭化ケイ素繊維の製造方法 | |
Shimoo et al. | Oxidation behavior and mechanical properties of low-oxygen SiC fibers prepared by vacuum heat-treatment of electron-beam-cured poly (carbosilane) precursor | |
Sieber et al. | Light weight ceramic composites from laminated paper structures | |
JP3134729B2 (ja) | 繊維結合型セラミックス及びその製法 | |
US5190895A (en) | Ceramics composite material | |
JP2001158673A (ja) | 多孔質炭化ケイ素繊維構造体の製造方法 | |
JP2002201071A (ja) | 炭化ケイ素材の製造方法 | |
JPH04245924A (ja) | 炭化珪素繊維及びその製造方法 | |
US5494865A (en) | Crystalline ceramic fiber and method of manufacturing same | |
JPH09118566A (ja) | 炭化珪素繊維構造体の製造方法 | |
JPH0718520A (ja) | 炭化珪素繊維の製造法 | |
JP2001181046A (ja) | 無機繊維結合セラミックス及びその製造方法並びにそれを用いた高表面精度部材 | |
JPH0797281A (ja) | 炭化珪素材料の製造方法 | |
JPH0455996B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |