JPH08134527A - 取鍋内溶鋼の加熱方法 - Google Patents
取鍋内溶鋼の加熱方法Info
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- JPH08134527A JPH08134527A JP27103594A JP27103594A JPH08134527A JP H08134527 A JPH08134527 A JP H08134527A JP 27103594 A JP27103594 A JP 27103594A JP 27103594 A JP27103594 A JP 27103594A JP H08134527 A JPH08134527 A JP H08134527A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】取鍋内溶鋼の加熱方法を提供する。
【構成】取鍋内溶鋼に1本足筒状浸漬管を浸漬し、管内
を真空排気して溶鋼を吸上げた状態で、浸漬管内溶鋼に
浸漬管の下端部内面側から不活性ガスを吹込みながら、
浸漬管内溶鋼面に酸化性ガスを供給する取鍋内溶鋼の加
熱方法において、浸漬管内径Dと取鍋内径D0 との比D
/D0 を 0.5〜0.8 の範囲とし、処理前又は処理中に浸
漬管内の溶鋼にAlを添加する溶鋼の加熱方法。 【効果】有価金属の酸化ロス、溶鋼清浄度の悪化、浸漬
管耐火物の溶損を抑制しつつ、取鍋内溶鋼を効率的に加
熱することができる。
を真空排気して溶鋼を吸上げた状態で、浸漬管内溶鋼に
浸漬管の下端部内面側から不活性ガスを吹込みながら、
浸漬管内溶鋼面に酸化性ガスを供給する取鍋内溶鋼の加
熱方法において、浸漬管内径Dと取鍋内径D0 との比D
/D0 を 0.5〜0.8 の範囲とし、処理前又は処理中に浸
漬管内の溶鋼にAlを添加する溶鋼の加熱方法。 【効果】有価金属の酸化ロス、溶鋼清浄度の悪化、浸漬
管耐火物の溶損を抑制しつつ、取鍋内溶鋼を効率的に加
熱することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、取鍋内溶鋼に不活性ガ
スを吹き込みつつ送酸して溶鋼を加熱する方法に関す
る。
スを吹き込みつつ送酸して溶鋼を加熱する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】炉からの出鋼後に溶鋼を加熱する方法と
して、LF(アーク加熱)法、プラズマ加熱法、RHO
B法およびLTOB法がある。
して、LF(アーク加熱)法、プラズマ加熱法、RHO
B法およびLTOB法がある。
【0003】LF法は、取鍋内の溶鋼上に存在するスラ
グに電極を浸漬し、ランスあるいは取鍋底に設置した羽
口から不活性ガスを吹き込みつつ、サブマージドアーク
加熱を行う電気加熱方法である。プラズマ加熱法は、取
鍋内の溶鋼上方にプラズマトーチを設置し、プラズマ加
熱を行う電気加熱方法である。RHOB法は、取鍋内の
溶鋼中にRH真空槽を浸漬し、取鍋内溶鋼を還流させな
がら、真空槽内の内壁に設けた浸漬羽口、上吹き羽口あ
るいは上吹きランスから酸素含有ガスを供給し、溶鋼中
のAlと酸化反応させることにより、その反応熱で溶鋼
を加熱する方法である。LTOB法は、取鍋内の溶鋼中
に常圧下で撹拌用ガスをランスあるいは取鍋底部に設け
た底吹き羽口から吹き込んでガスバブリングし、溶鋼を
撹拌しながら上吹きランスから酸素ガスを溶鋼に吹き付
け、上記RHOB法と同様にその酸化反応熱で溶鋼を加
熱する方法である。
グに電極を浸漬し、ランスあるいは取鍋底に設置した羽
口から不活性ガスを吹き込みつつ、サブマージドアーク
加熱を行う電気加熱方法である。プラズマ加熱法は、取
鍋内の溶鋼上方にプラズマトーチを設置し、プラズマ加
熱を行う電気加熱方法である。RHOB法は、取鍋内の
溶鋼中にRH真空槽を浸漬し、取鍋内溶鋼を還流させな
がら、真空槽内の内壁に設けた浸漬羽口、上吹き羽口あ
るいは上吹きランスから酸素含有ガスを供給し、溶鋼中
のAlと酸化反応させることにより、その反応熱で溶鋼
を加熱する方法である。LTOB法は、取鍋内の溶鋼中
に常圧下で撹拌用ガスをランスあるいは取鍋底部に設け
た底吹き羽口から吹き込んでガスバブリングし、溶鋼を
撹拌しながら上吹きランスから酸素ガスを溶鋼に吹き付
け、上記RHOB法と同様にその酸化反応熱で溶鋼を加
熱する方法である。
【0004】特開昭52ー52109号公報には、「減圧槽主体
部を形成する下向き開口筒体内の減圧時吸上溶融金属量
を可及的に大ならしめておき、筒体内の吸上溶融金属に
対して、羽口側溶融金属には上昇流を、対面側には下降
流を与え、処理溶融金属全体を撹拌混合せしめるように
偏在設置せしめた1以上の羽口から撹拌兼精錬用カ゛スを
吹き込む溶融金属の減圧精錬法」および「減圧装置の浸
漬管下縁部近傍の側壁に浸漬管中心角120度範囲内に
複数個ないし1個の撹拌兼精錬用圧力ガス吹込用重管羽
口を設けてなる溶融金属の減圧精錬装置」が提案されて
いる。
部を形成する下向き開口筒体内の減圧時吸上溶融金属量
を可及的に大ならしめておき、筒体内の吸上溶融金属に
対して、羽口側溶融金属には上昇流を、対面側には下降
流を与え、処理溶融金属全体を撹拌混合せしめるように
偏在設置せしめた1以上の羽口から撹拌兼精錬用カ゛スを
吹き込む溶融金属の減圧精錬法」および「減圧装置の浸
漬管下縁部近傍の側壁に浸漬管中心角120度範囲内に
複数個ないし1個の撹拌兼精錬用圧力ガス吹込用重管羽
口を設けてなる溶融金属の減圧精錬装置」が提案されて
いる。
【0005】本発明者らは特開平4-235213号公報におい
て、「真空排気槽の下部に取り付けた1本の浸漬管を取
鍋内溶鋼に浸漬し、槽内を減圧排気して浸漬管内に溶鋼
を吸い上げ、取鍋内溶鋼の下部より撹拌用ガスを吹き込
みつつ、浸漬管内溶鋼に酸素ガスを供給する取鍋内溶鋼
の加熱方法」を提案した。
て、「真空排気槽の下部に取り付けた1本の浸漬管を取
鍋内溶鋼に浸漬し、槽内を減圧排気して浸漬管内に溶鋼
を吸い上げ、取鍋内溶鋼の下部より撹拌用ガスを吹き込
みつつ、浸漬管内溶鋼に酸素ガスを供給する取鍋内溶鋼
の加熱方法」を提案した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の各従来方法では
以下の問題点がある。
以下の問題点がある。
【0007】LF加熱法では、電気加熱方式であるため
消費電力が大きく、それにともない大型の電源装置が必
要となり、経済的な問題が大きい。また、アーク加熱に
よる取鍋のホットスポット(火点)局部溶損が生じ、耐
火物の原単位が増大する。さらに、取鍋内上部の局部加
熱を防止するためガス撹拌が必要であるが、溶鋼温度均
一化のために撹拌ガス流量を増大させると湯面変動が大
きくなり、アークが不安定になる。プラズマ加熱法で
は、上記LF法とほぼ同様な問題が生じる。
消費電力が大きく、それにともない大型の電源装置が必
要となり、経済的な問題が大きい。また、アーク加熱に
よる取鍋のホットスポット(火点)局部溶損が生じ、耐
火物の原単位が増大する。さらに、取鍋内上部の局部加
熱を防止するためガス撹拌が必要であるが、溶鋼温度均
一化のために撹拌ガス流量を増大させると湯面変動が大
きくなり、アークが不安定になる。プラズマ加熱法で
は、上記LF法とほぼ同様な問題が生じる。
【0008】RHOB法では、浸漬管径が小さいために
溶鋼の還流量が小さく、酸素の供給に対するAlの酸化
反応が追随できず、Al以外の有価金属(Si、Mn、
Ti、Fe等)の酸化ロスが生じる。その結果、成分調
整用の投入合金原単位が上昇するばかりでなく、酸化ロ
スにより低級酸化物が取鍋内スラグ中で増加し、溶鋼の
清浄性が悪化する。また、溶鋼還流速度が小さいため、
真空槽内酸素供給による発熱量が十分に取鍋内溶鋼に伝
わらず、槽内温度が過度に上昇して槽内耐火物が溶損さ
れる。
溶鋼の還流量が小さく、酸素の供給に対するAlの酸化
反応が追随できず、Al以外の有価金属(Si、Mn、
Ti、Fe等)の酸化ロスが生じる。その結果、成分調
整用の投入合金原単位が上昇するばかりでなく、酸化ロ
スにより低級酸化物が取鍋内スラグ中で増加し、溶鋼の
清浄性が悪化する。また、溶鋼還流速度が小さいため、
真空槽内酸素供給による発熱量が十分に取鍋内溶鋼に伝
わらず、槽内温度が過度に上昇して槽内耐火物が溶損さ
れる。
【0009】LTOB法では、RHOB法と比較すると
ガスバブリングによる取鍋内溶鋼の循環流量が大きいた
め、送酸領域への溶鋼中Al供給速度が大きい。このた
め、Al以外の有価金属の酸化ロスは比較的低下する
が、溶鋼の昇熱速度を上げるために送酸速度を増加させ
ると、有価金属の酸化ロスは許容できる範囲を超えてし
まう。その場合、RHOB法と同様に成分調整用合金原
単位の上昇、溶鋼の清浄性悪化の問題が生じてしまう。
ガスバブリングによる取鍋内溶鋼の循環流量が大きいた
め、送酸領域への溶鋼中Al供給速度が大きい。このた
め、Al以外の有価金属の酸化ロスは比較的低下する
が、溶鋼の昇熱速度を上げるために送酸速度を増加させ
ると、有価金属の酸化ロスは許容できる範囲を超えてし
まう。その場合、RHOB法と同様に成分調整用合金原
単位の上昇、溶鋼の清浄性悪化の問題が生じてしまう。
【0010】特開昭52ー52109号公報の方法では、溶鋼加
熱についても一部記載があるが、酸素供給羽口と撹拌ガ
ス吹き込み羽口とを共用するために、羽口は浸漬させ、
かつ二重管形状のものを用いることが必須である。した
がって、羽口の溶損速度が大きく、羽口交換作業の頻度
・コストや耐火物の補修頻度・コストが大きくなる。
熱についても一部記載があるが、酸素供給羽口と撹拌ガ
ス吹き込み羽口とを共用するために、羽口は浸漬させ、
かつ二重管形状のものを用いることが必須である。した
がって、羽口の溶損速度が大きく、羽口交換作業の頻度
・コストや耐火物の補修頻度・コストが大きくなる。
【0011】さらに、酸素供給羽口と撹拌ガス吹き込み
羽口とを兼用しているため、酸素供給により羽口が溶損
してしまった場合には撹拌ガスを吹き込むことさえでき
なくなり、溶鋼処理不能状態に陥ってしまう。また、酸
素供給による溶鋼の清浄性への影響については不明であ
る。
羽口とを兼用しているため、酸素供給により羽口が溶損
してしまった場合には撹拌ガスを吹き込むことさえでき
なくなり、溶鋼処理不能状態に陥ってしまう。また、酸
素供給による溶鋼の清浄性への影響については不明であ
る。
【0012】特開平4-235213号公報の方法では、溶鋼の
循環や還流速度は十分大きいが、撹拌用にインジェクシ
ョンランスあるいは取鍋底部にガス吹込羽口を設ける必
要があり、いずれの場合も、耐火物コストや管理コスト
が増加してしまうことは避けられない。インジェクショ
ンランスを使用する場合には、浸漬管と取鍋との間にラ
ンスが通過するためのクリアランスが必要となり、浸漬
管内径を十分に大きくすることができない、あるいはイ
ンジェクションランスの交換作業が煩雑である等の問題
がある。取鍋底吹き羽口を用いる場合には、処理時に羽
口閉塞が発生し、処理不能になる可能性がある。この方
法で取鍋底吹き羽口の開口率(ガス底吹き成功率)を高
めるには、取鍋溶鋼鋳込み後の羽口の洗浄等の管理が不
可欠となる上に、取鍋底吹き羽口寿命に達すれば、羽口
交換作業も必要となる。
循環や還流速度は十分大きいが、撹拌用にインジェクシ
ョンランスあるいは取鍋底部にガス吹込羽口を設ける必
要があり、いずれの場合も、耐火物コストや管理コスト
が増加してしまうことは避けられない。インジェクショ
ンランスを使用する場合には、浸漬管と取鍋との間にラ
ンスが通過するためのクリアランスが必要となり、浸漬
管内径を十分に大きくすることができない、あるいはイ
ンジェクションランスの交換作業が煩雑である等の問題
がある。取鍋底吹き羽口を用いる場合には、処理時に羽
口閉塞が発生し、処理不能になる可能性がある。この方
法で取鍋底吹き羽口の開口率(ガス底吹き成功率)を高
めるには、取鍋溶鋼鋳込み後の羽口の洗浄等の管理が不
可欠となる上に、取鍋底吹き羽口寿命に達すれば、羽口
交換作業も必要となる。
【0013】本発明の目的は、十分な溶鋼循環を確保し
ながら、耐火物コスト低減や作業工数低減と同時に、有
価金属の酸化ロスおよび合金原単位の低減を図り、溶鋼
の清浄性を確保し得る取鍋内溶鋼の加熱方法を提供する
ことにある。
ながら、耐火物コスト低減や作業工数低減と同時に、有
価金属の酸化ロスおよび合金原単位の低減を図り、溶鋼
の清浄性を確保し得る取鍋内溶鋼の加熱方法を提供する
ことにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】取鍋内の溶鋼に1本足筒
状浸漬管を浸漬し、浸漬管内を真空排気して溶鋼を浸漬
管内に吸い上げた状態で、浸漬管内の溶鋼に浸漬管の下
端部内面側から不活性ガスを吹き込みながら、浸漬管内
の溶鋼面に酸化性ガスを供給して取鍋内溶鋼を加熱する
方法において、浸漬管内径Dと取鍋内径D0 との比D/
D0 を0.5 以上0.8 以下の範囲とし、処理前または処理
中に浸漬管内の溶鋼にAlを添加することを特徴とする
取鍋内溶鋼の加熱方法。
状浸漬管を浸漬し、浸漬管内を真空排気して溶鋼を浸漬
管内に吸い上げた状態で、浸漬管内の溶鋼に浸漬管の下
端部内面側から不活性ガスを吹き込みながら、浸漬管内
の溶鋼面に酸化性ガスを供給して取鍋内溶鋼を加熱する
方法において、浸漬管内径Dと取鍋内径D0 との比D/
D0 を0.5 以上0.8 以下の範囲とし、処理前または処理
中に浸漬管内の溶鋼にAlを添加することを特徴とする
取鍋内溶鋼の加熱方法。
【0015】
【作用】図1に基づいて本発明方法を実現するための装
置例を説明する。図1は、ガス吹き込み用浸漬羽口3を
浸漬管2の下端部内壁に、酸化性ガスの供給羽口5を浸
漬管2内の溶鋼面よりも上部に、それぞれ設けた装置を
示す図である。図1(a)は真空排気した状況を示す縦断
面図、図1(b) は図1(a) の浸漬羽口3の線における水
平断面の概略図である。
置例を説明する。図1は、ガス吹き込み用浸漬羽口3を
浸漬管2の下端部内壁に、酸化性ガスの供給羽口5を浸
漬管2内の溶鋼面よりも上部に、それぞれ設けた装置を
示す図である。図1(a)は真空排気した状況を示す縦断
面図、図1(b) は図1(a) の浸漬羽口3の線における水
平断面の概略図である。
【0016】本発明方法では上記図1のような装置を用
いて、次のような方法で溶鋼加熱を行う。
いて、次のような方法で溶鋼加熱を行う。
【0017】転炉などで処理した溶鋼を取鍋1へ出鋼
し、1本足筒状浸漬管2を取鍋1内の溶鋼4に浸漬し、
浸漬管2内を真空排気して減圧し、溶鋼4を浸漬管2内
へ吸い上げ、浸漬管2の下端部内壁に設けた浸漬羽口3
から攪拌用ガスを吹き込みながら、浸漬管2に設けた合
金鉄などの投入口(図示せず)から浸漬管2内にAlを
添加して溶鋼中のAlを増加させる。その後、浸漬管2
内の溶鋼面よりも上に位置する羽口5から酸化性ガスを
供給し、浸漬管2内の表層部の溶鋼中のAlを酸化性ガ
スで酸化させ、この酸化熱により浸漬管2内の溶鋼を昇
温する。浸漬管2内の溶鋼は浸漬羽口3から吹き込まれ
た攪拌ガスにより、矢印で示すように循環、攪拌される
ので、取鍋全体の溶鋼が加熱される。
し、1本足筒状浸漬管2を取鍋1内の溶鋼4に浸漬し、
浸漬管2内を真空排気して減圧し、溶鋼4を浸漬管2内
へ吸い上げ、浸漬管2の下端部内壁に設けた浸漬羽口3
から攪拌用ガスを吹き込みながら、浸漬管2に設けた合
金鉄などの投入口(図示せず)から浸漬管2内にAlを
添加して溶鋼中のAlを増加させる。その後、浸漬管2
内の溶鋼面よりも上に位置する羽口5から酸化性ガスを
供給し、浸漬管2内の表層部の溶鋼中のAlを酸化性ガ
スで酸化させ、この酸化熱により浸漬管2内の溶鋼を昇
温する。浸漬管2内の溶鋼は浸漬羽口3から吹き込まれ
た攪拌ガスにより、矢印で示すように循環、攪拌される
ので、取鍋全体の溶鋼が加熱される。
【0018】図1において、Dは浸漬管内径、D0 は取
鍋内径、θは浸漬管の中心角(浸漬羽口3の設置範
囲)、Δθは浸漬羽口3を設置する際の羽口間角度およ
びhは撹拌ガス吹込み深さである。
鍋内径、θは浸漬管の中心角(浸漬羽口3の設置範
囲)、Δθは浸漬羽口3を設置する際の羽口間角度およ
びhは撹拌ガス吹込み深さである。
【0019】図1の装置では酸化性ガス吹き込み羽口5
は、図示するように複数個が傾斜して、浸漬管2の中心
軸に対称となるように浸漬管2の壁に配置され、浸漬管
2内の溶鋼内には浸漬されない。この羽口5は単管構造
でも、二重管構造でもよい。
は、図示するように複数個が傾斜して、浸漬管2の中心
軸に対称となるように浸漬管2の壁に配置され、浸漬管
2内の溶鋼内には浸漬されない。この羽口5は単管構造
でも、二重管構造でもよい。
【0020】後者の場合には寿命延長効果を期待するこ
とができる。
とができる。
【0021】溶鋼に酸化性カ゛スを供給する方法は、上記
のような羽口に限定されず、単孔または多孔の傾斜また
は垂直の上吹きランスでもよい。酸化性ガスは、純酸素
でもよく、アルゴンまたは窒素などの不活性ガスと酸素
ガスとの混合ガスでもよい。攪拌ガスには、アルゴン、
窒素、ヘリウムなどを用いることができる。
のような羽口に限定されず、単孔または多孔の傾斜また
は垂直の上吹きランスでもよい。酸化性ガスは、純酸素
でもよく、アルゴンまたは窒素などの不活性ガスと酸素
ガスとの混合ガスでもよい。攪拌ガスには、アルゴン、
窒素、ヘリウムなどを用いることができる。
【0022】本発明方法における前記条件の限定理由、
および望ましい条件について説明する。
および望ましい条件について説明する。
【0023】浸漬管内径Dと取鍋内径D0 との比D/D
0 : 0.5〜0.8 浸漬管内径Dが小さい場合には、撹拌ガスによる溶鋼の
上昇流域と下降流域とが干渉し、十分な溶鋼循環が得ら
れない場合が生じるとともに、大きな溶鋼循環量を得た
としても、浸漬管内での酸化発熱が十分に取鍋内溶鋼に
伝熱せず、浸漬管内の温度が高くなり、浸漬管の寿命が
低下する。
0 : 0.5〜0.8 浸漬管内径Dが小さい場合には、撹拌ガスによる溶鋼の
上昇流域と下降流域とが干渉し、十分な溶鋼循環が得ら
れない場合が生じるとともに、大きな溶鋼循環量を得た
としても、浸漬管内での酸化発熱が十分に取鍋内溶鋼に
伝熱せず、浸漬管内の温度が高くなり、浸漬管の寿命が
低下する。
【0024】溶鋼加熱中における、浸漬管内壁側耐火物
に埋め込んだ熱電対による耐火物温度と、消耗型測温に
より得た取鍋内溶鋼との温度差とをD/D0 で整理した
ところ、D/D0 が0.5 以上でその温度差が急激に低下
することを見いだした。さらに、浸漬管補修頻度指数と
D/D0 との関係を調査したところ、やはりD/D0が
0.5 以上で補修頻度指数が著しく低下することがわかっ
た。
に埋め込んだ熱電対による耐火物温度と、消耗型測温に
より得た取鍋内溶鋼との温度差とをD/D0 で整理した
ところ、D/D0 が0.5 以上でその温度差が急激に低下
することを見いだした。さらに、浸漬管補修頻度指数と
D/D0 との関係を調査したところ、やはりD/D0が
0.5 以上で補修頻度指数が著しく低下することがわかっ
た。
【0025】ただし、必要以上に浸漬管内径Dを大きく
し、D/D0 が0.8 を超えると、浸漬管と取鍋とのクリ
アランスが減少してしまい、浸漬管外側に付着した地金
やスラグが取鍋内壁耐火物と接触し、浸漬管浸漬時に浸
漬管および取鍋のいずれもが損傷を受ける可能性が高ま
る。よって、安定操業の観点からD/D0 の上限は、0.
8 とした。
し、D/D0 が0.8 を超えると、浸漬管と取鍋とのクリ
アランスが減少してしまい、浸漬管外側に付着した地金
やスラグが取鍋内壁耐火物と接触し、浸漬管浸漬時に浸
漬管および取鍋のいずれもが損傷を受ける可能性が高ま
る。よって、安定操業の観点からD/D0 の上限は、0.
8 とした。
【0026】Al添加時期および方法ならびに酸化性ガ
ス供給時期:まず真空下で溶鋼にAlを添加し、溶鋼に
酸化性ガスを供給することにより溶鋼を昇熱する理由を
述べる。
ス供給時期:まず真空下で溶鋼にAlを添加し、溶鋼に
酸化性ガスを供給することにより溶鋼を昇熱する理由を
述べる。
【0027】Alの添加は、真空下にある浸漬管内の溶
鋼に対して行う。これは、酸化性ガスを供給する浸漬管
内溶鋼にAl濃度の高い領域を形成し、Al以外の有価
元素の酸化ロスを防止するためである。添加方法は、酸
化性ガスの供給開始前であれば、一括または分割もしく
は連続的に行ってもよい。
鋼に対して行う。これは、酸化性ガスを供給する浸漬管
内溶鋼にAl濃度の高い領域を形成し、Al以外の有価
元素の酸化ロスを防止するためである。添加方法は、酸
化性ガスの供給開始前であれば、一括または分割もしく
は連続的に行ってもよい。
【0028】真空下で酸化性ガスを供給して溶鋼を昇温
加熱するのは、真空下では大気圧下よりも溶鋼の撹拌
力、循環量が増大することにより昇熱時の合金元素の酸
化ロスが低減し、低級酸化物生成が抑制されるためであ
る。
加熱するのは、真空下では大気圧下よりも溶鋼の撹拌
力、循環量が増大することにより昇熱時の合金元素の酸
化ロスが低減し、低級酸化物生成が抑制されるためであ
る。
【0029】本発明方法におけるその他の望ましい条件
は、次のとおりである。
は、次のとおりである。
【0030】浸漬管下端部の内壁に設ける浸漬羽口は複
数個とし、それらの位置の範囲は浸漬管の中心角(θ)
で120度以上240度以下、羽口間角度Δθは5度以
上30度以下である。浸漬管下端部の望ましい位置の範
囲は、浸漬管下端から100mm以上500mm以下であ
る。
数個とし、それらの位置の範囲は浸漬管の中心角(θ)
で120度以上240度以下、羽口間角度Δθは5度以
上30度以下である。浸漬管下端部の望ましい位置の範
囲は、浸漬管下端から100mm以上500mm以下であ
る。
【0031】浸漬羽口配置が不適切であると、浸漬管内
の溶鋼流動が十分でなく、浸漬管内の真空雰囲気に接す
る溶鋼の脱ガス反応界面への溶鋼供給が脱ガスの律速原
因となってしまう。
の溶鋼流動が十分でなく、浸漬管内の真空雰囲気に接す
る溶鋼の脱ガス反応界面への溶鋼供給が脱ガスの律速原
因となってしまう。
【0032】前述図1(b) に示すθが120度未満で
は、浸漬管内の溶鋼上昇流域が下降流域よりも小さくな
って下降流域での溶鋼の下降流速が著しく低下してしま
い、浸漬管内溶鋼と取鍋内溶鋼との入れ替え循環速度が
小さくなる。一方、240度を超えると、上記と逆に浸
漬管内の溶鋼上昇流域が下降流域よりも大きくなって下
降流域面積が相対的に小さくなり、上昇流域の溶鋼上昇
流との干渉により、溶鋼の下降流が十分に取鍋内に浸入
しなくなる。
は、浸漬管内の溶鋼上昇流域が下降流域よりも小さくな
って下降流域での溶鋼の下降流速が著しく低下してしま
い、浸漬管内溶鋼と取鍋内溶鋼との入れ替え循環速度が
小さくなる。一方、240度を超えると、上記と逆に浸
漬管内の溶鋼上昇流域が下降流域よりも大きくなって下
降流域面積が相対的に小さくなり、上昇流域の溶鋼上昇
流との干渉により、溶鋼の下降流が十分に取鍋内に浸入
しなくなる。
【0033】さらに、各浸漬羽口から吹き込まれる攪拌
ガスは、上昇流域内で平均的に分散させる必要がある。
羽口間角度Δθが5度未満では隣接した羽口から吹き込
まれたガスが合体し、上昇流を生じせしめる効率が低下
する。一方、30度を超えると羽口間で局所的にガスの
存在分布が粗になる領域が生じ、局所的に上昇流を生じ
せしめる効率が低下する。
ガスは、上昇流域内で平均的に分散させる必要がある。
羽口間角度Δθが5度未満では隣接した羽口から吹き込
まれたガスが合体し、上昇流を生じせしめる効率が低下
する。一方、30度を超えると羽口間で局所的にガスの
存在分布が粗になる領域が生じ、局所的に上昇流を生じ
せしめる効率が低下する。
【0034】浸漬羽口の浸漬管下端からの位置が100
mm未満では、浸漬管下端部の溶損量は小さくなるが、浸
漬羽口の損傷につながる。一方、500mmを超えると、
浸漬管内湯面に近くなりすぎるために、スプラッシュが
増大し、浸漬管内地金着きによる操業阻害が生ずる。
mm未満では、浸漬管下端部の溶損量は小さくなるが、浸
漬羽口の損傷につながる。一方、500mmを超えると、
浸漬管内湯面に近くなりすぎるために、スプラッシュが
増大し、浸漬管内地金着きによる操業阻害が生ずる。
【0035】取鍋内溶鋼の循環を効果的に行い、溶鋼加
熱効率を高くするためには、撹拌ガス流量と撹拌ガス浸
漬羽口深さhも望ましい条件にする必要がある。
熱効率を高くするためには、撹拌ガス流量と撹拌ガス浸
漬羽口深さhも望ましい条件にする必要がある。
【0036】溶鋼循環を有効に行うための上記二つの条
件は、それぞれ独立に規定されるものではなく、この両
者は撹拌動力ε/A を定義する下記式 (1)中の変数とし
て表される。本発明方法では、下記式(1) で定義される
浸漬管内単位水平断面積当たりの望ましい撹拌動力ε/A
は、10Watt/(ton ・m2) 以上である。
件は、それぞれ独立に規定されるものではなく、この両
者は撹拌動力ε/A を定義する下記式 (1)中の変数とし
て表される。本発明方法では、下記式(1) で定義される
浸漬管内単位水平断面積当たりの望ましい撹拌動力ε/A
は、10Watt/(ton ・m2) 以上である。
【0037】 ε/A={6.18・Q ・T ・ln(1+ρ・g ・h/Po) }/(W・π・D2/4) ・・(1) ただし、Q:撹拌カ゛ス流量(Nm3/min) 、 T:溶鋼温度(K) 、
ρ: 溶鋼密度(kg/m3)、 g:重力加速度(m/s2)、 h:撹拌ガス吹込み深さ(m) 、 Po:浸漬管内圧力(Pa)、 W:処理溶鋼量(ton) 、 D:浸漬管内水平断面積(m2) この撹拌動力ε/Aを臨界値10watt/(ton ・m2) 以上に大
きくすれば、浸漬管内の攪拌が十分に行え、しかも、浸
漬管内溶鋼と取鍋内溶鋼との循環交換も著しく向上す
る。さらに、この臨界値10watt/(ton ・m2) 以上であれ
ば、酸素供給時の浸漬管内での低級酸化物の生成速度よ
りも還元速度が上回るため、有価金属の酸化ロスもなく
加熱を行うことができる。ただし、ε/Aの望ましい上限
は、スプラッシュの浸漬管内付着による操業阻害を考慮
すると、100 watt/(ton ・m2) である。
ρ: 溶鋼密度(kg/m3)、 g:重力加速度(m/s2)、 h:撹拌ガス吹込み深さ(m) 、 Po:浸漬管内圧力(Pa)、 W:処理溶鋼量(ton) 、 D:浸漬管内水平断面積(m2) この撹拌動力ε/Aを臨界値10watt/(ton ・m2) 以上に大
きくすれば、浸漬管内の攪拌が十分に行え、しかも、浸
漬管内溶鋼と取鍋内溶鋼との循環交換も著しく向上す
る。さらに、この臨界値10watt/(ton ・m2) 以上であれ
ば、酸素供給時の浸漬管内での低級酸化物の生成速度よ
りも還元速度が上回るため、有価金属の酸化ロスもなく
加熱を行うことができる。ただし、ε/Aの望ましい上限
は、スプラッシュの浸漬管内付着による操業阻害を考慮
すると、100 watt/(ton ・m2) である。
【0038】昇熱用Alの添加量はAlの酸化化学反応
式(2Al+3/2・O2→Al2O3 )から求めた比率(昇熱用酸
素1Nm3 に対し昇熱用Alが1kg) を基準に、目標成分
を参考にして増減させればよい。Al添加量がこの比率
よりも大幅に低い場合には、昇熱処理中に溶鋼中のAl
濃度が低下してしまうので、本発明法においても、有価
金属の酸化ロスは避けられなくなってしまう。そのた
め、昇熱中の溶鋼中のAl濃度は0.01% 以上を確保する
ことが望ましい。昇熱処理中に溶鋼中のAl濃度の低下
を避けるために、昇熱処理中に溶鋼の活量酸素を測定
し、溶鋼中のAl濃度を推定しながら、昇熱用Alを追
加添加してもよい。
式(2Al+3/2・O2→Al2O3 )から求めた比率(昇熱用酸
素1Nm3 に対し昇熱用Alが1kg) を基準に、目標成分
を参考にして増減させればよい。Al添加量がこの比率
よりも大幅に低い場合には、昇熱処理中に溶鋼中のAl
濃度が低下してしまうので、本発明法においても、有価
金属の酸化ロスは避けられなくなってしまう。そのた
め、昇熱中の溶鋼中のAl濃度は0.01% 以上を確保する
ことが望ましい。昇熱処理中に溶鋼中のAl濃度の低下
を避けるために、昇熱処理中に溶鋼の活量酸素を測定
し、溶鋼中のAl濃度を推定しながら、昇熱用Alを追
加添加してもよい。
【0039】AlはAl含有率100 %の純Alでなくと
も、Al含有物質であれば使用可能であり、通常のプレ
スAl以外にも、回収Al缶をプレス成形したものを用
いてもよい。
も、Al含有物質であれば使用可能であり、通常のプレ
スAl以外にも、回収Al缶をプレス成形したものを用
いてもよい。
【0040】溶鋼昇熱時に生成するAl2O3 が介在物とし
て溶鋼中に分散し、溶鋼の清浄性を悪化させることを防
止するために、昇熱前あるいは昇熱中に浸漬管内にCa
Oを含有するフラックスを添加してもよい。CaO含有
フラックスはAl2O3 吸収能を有するからである。
て溶鋼中に分散し、溶鋼の清浄性を悪化させることを防
止するために、昇熱前あるいは昇熱中に浸漬管内にCa
Oを含有するフラックスを添加してもよい。CaO含有
フラックスはAl2O3 吸収能を有するからである。
【0041】溶鋼の清浄性が特に要求される場合には、
昇熱用酸化性ガス停止後も、ガス吹き込みによるバブリ
ングを数分間継続してもよい。ガスバブリングによる A
l2O3等の介在物浮上分離効果を期待することができる。
昇熱用酸化性ガス停止後も、ガス吹き込みによるバブリ
ングを数分間継続してもよい。ガスバブリングによる A
l2O3等の介在物浮上分離効果を期待することができる。
【0042】
(実施例1)図1に示す構成の装置を用いて、250ton取
鍋に収容した溶鋼中に1本足浸漬管を浸漬し、浸漬管内
を真空排気した状態で浸漬単管羽口(内径3mm×計12
本、θは180 度、Δθは16度)からアルゴンガスを合計
3Nm3/min で吹き込み、真空下(30〜100Torr)で昇熱処
理し、昇熱速度およびスラグ中低級酸化物を調査した。
鍋に収容した溶鋼中に1本足浸漬管を浸漬し、浸漬管内
を真空排気した状態で浸漬単管羽口(内径3mm×計12
本、θは180 度、Δθは16度)からアルゴンガスを合計
3Nm3/min で吹き込み、真空下(30〜100Torr)で昇熱処
理し、昇熱速度およびスラグ中低級酸化物を調査した。
【0043】取鍋内径Dは4m で一定、浸漬管内径D0
は1.5m、1.8m、2m 、2.5m、3m 、3.5m、酸化性ガスは
酸素とした。
は1.5m、1.8m、2m 、2.5m、3m 、3.5m、酸化性ガスは
酸素とした。
【0044】溶鋼昇熱前に昇熱量に応じて真空下でAl
を 600〜1000kg添加し、酸素ガス流量50Nm3/min で各チ
ャージとも5〜15分間供給した。その結果を表1およ
び表2に示す。表2は、スラグ中低級酸化物の指標とし
て(%FeO)+(%MnO) 、 溶鋼の清浄性の指標として、いずれ
もT.〔O〕をとり、D/D0 で整理した結果である。
を 600〜1000kg添加し、酸素ガス流量50Nm3/min で各チ
ャージとも5〜15分間供給した。その結果を表1およ
び表2に示す。表2は、スラグ中低級酸化物の指標とし
て(%FeO)+(%MnO) 、 溶鋼の清浄性の指標として、いずれ
もT.〔O〕をとり、D/D0 で整理した結果である。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】表1に示すように、D/D0 を 0.5〜0.8
の範囲にすることにより、昇熱速度8℃/min以上を確保
することができた。表2に示すように、D/D0 を 0.5
以上にすることにより、スラグ中低級酸化物も低位に抑
制することができ、それによって溶鋼の清浄性も確保す
ることができた。
の範囲にすることにより、昇熱速度8℃/min以上を確保
することができた。表2に示すように、D/D0 を 0.5
以上にすることにより、スラグ中低級酸化物も低位に抑
制することができ、それによって溶鋼の清浄性も確保す
ることができた。
【0048】(実施例2)実施例1の方法および表3に
示す条件で、各条件で12〜25チャージを昇熱処理し、浸
漬管寿命を調査した。その結果を表3に併せて示す。表
3の浸漬管寿命および補修頻度の指数は、D/D0 が0.
375 のときを1.0 としてD/D0 で整理した結果であ
る。
示す条件で、各条件で12〜25チャージを昇熱処理し、浸
漬管寿命を調査した。その結果を表3に併せて示す。表
3の浸漬管寿命および補修頻度の指数は、D/D0 が0.
375 のときを1.0 としてD/D0 で整理した結果であ
る。
【0049】
【表3】
【0050】表3に示すように、D/D0 が0.5 以上で
浸漬管寿命向上および補修頻度抑制が可能であった。
浸漬管寿命向上および補修頻度抑制が可能であった。
【0051】
【発明の効果】本発明方法により、有価金属の酸化ロ
ス、溶鋼清浄度の悪化および浸漬管耐火物の溶損を抑制
しつつ、取鍋内溶鋼を効率的に加熱することができる。
ス、溶鋼清浄度の悪化および浸漬管耐火物の溶損を抑制
しつつ、取鍋内溶鋼を効率的に加熱することができる。
【図1】本発明方法を実現するための装置例を示す図で
ある。図1(a) は真空排気した状況を示す縦断面図、図
1(b) は図1(a) の浸漬羽口3の線における水平断面の
概略図である。
ある。図1(a) は真空排気した状況を示す縦断面図、図
1(b) は図1(a) の浸漬羽口3の線における水平断面の
概略図である。
1:取鍋、 2:浸漬管、 3:浸漬羽口、 4:溶
鋼、5:酸化性ガス吹き込み羽口、D:浸漬管内径、D
0 :取鍋内径、h:撹拌ガス吹き込み深さ
鋼、5:酸化性ガス吹き込み羽口、D:浸漬管内径、D
0 :取鍋内径、h:撹拌ガス吹き込み深さ
Claims (1)
- 【請求項1】取鍋内の溶鋼に1本足筒状浸漬管を浸漬
し、浸漬管内を真空排気して溶鋼を浸漬管内に吸い上げ
た状態で、浸漬管内の溶鋼に浸漬管の下端部内面側から
不活性ガスを吹き込みながら、浸漬管内の溶鋼面に酸化
性ガスを供給して取鍋内溶鋼を加熱する方法において、
浸漬管内径Dと取鍋内径D0 との比D/D0 を0.5 以上
0.8 以下の範囲とし、処理前または処理中に浸漬管内の
溶鋼にAlを添加することを特徴とする取鍋内溶鋼の加
熱方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27103594A JPH08134527A (ja) | 1994-11-04 | 1994-11-04 | 取鍋内溶鋼の加熱方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27103594A JPH08134527A (ja) | 1994-11-04 | 1994-11-04 | 取鍋内溶鋼の加熱方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08134527A true JPH08134527A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=17494501
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27103594A Pending JPH08134527A (ja) | 1994-11-04 | 1994-11-04 | 取鍋内溶鋼の加熱方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08134527A (ja) |
-
1994
- 1994-11-04 JP JP27103594A patent/JPH08134527A/ja active Pending
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