JPH08134017A - α−アルコキシカルボン酸エステルの製造方法 - Google Patents
α−アルコキシカルボン酸エステルの製造方法Info
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- JPH08134017A JPH08134017A JP6277569A JP27756994A JPH08134017A JP H08134017 A JPH08134017 A JP H08134017A JP 6277569 A JP6277569 A JP 6277569A JP 27756994 A JP27756994 A JP 27756994A JP H08134017 A JPH08134017 A JP H08134017A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 温和な反応条件で、高収率にα−アルコキシ
カルボン酸を製造する方法を提供する。 【構成】 α−ヒドロキシカルボン酸エステルと炭酸ジ
アルキルとを、固体酸触媒上で反応させる。
カルボン酸を製造する方法を提供する。 【構成】 α−ヒドロキシカルボン酸エステルと炭酸ジ
アルキルとを、固体酸触媒上で反応させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性樹脂の溶剤、あ
るいは各種ポリマーの溶剤として有用なα−アルコキシ
カルボン酸エステルの製造方法に関する。
るいは各種ポリマーの溶剤として有用なα−アルコキシ
カルボン酸エステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、α−アルコキシカルボン酸エステ
ルの製法としては、α−クロロカルボン酸エステルと、
ナトリウムアルコラートやカリウムアルコラート等との
脱塩反応により製造可能であるが(Synth.Commun.,16,6
33(1986))、高価な原料を使用する事、あるいは工程が
煩雑であるなどの欠点を有し、工業的な製法としては経
済的に不利である。
ルの製法としては、α−クロロカルボン酸エステルと、
ナトリウムアルコラートやカリウムアルコラート等との
脱塩反応により製造可能であるが(Synth.Commun.,16,6
33(1986))、高価な原料を使用する事、あるいは工程が
煩雑であるなどの欠点を有し、工業的な製法としては経
済的に不利である。
【0003】別の方法としては、アルキルアレンを電解
酸化させる方法(Tetrahedron,38,1677(1982) 、Electr
ochim.Acta.,25,791(1980)) があるが、これも原料が高
価な化合物である上に収率も低く、工業的に適当な方法
とはいえない。
酸化させる方法(Tetrahedron,38,1677(1982) 、Electr
ochim.Acta.,25,791(1980)) があるが、これも原料が高
価な化合物である上に収率も低く、工業的に適当な方法
とはいえない。
【0004】また、一般的なエーテル合成反応に見られ
るような、酸触媒を用いた脱水縮合反応については、こ
の化合物のように反応中心炭素に直接カルボニル基が結
合したアルコールでは、エーテル化反応は進行しにく
く、脱離反応が優先されるため、高収率でα−アルコキ
シカルボン酸エステルを得ることは困難である。このよ
うに、従来の方法は、いずれも種々の問題点を有してお
り、温和な条件で、且つ高収率なα−アルコキシカルボ
ン酸エステルの製造法が望まれている。
るような、酸触媒を用いた脱水縮合反応については、こ
の化合物のように反応中心炭素に直接カルボニル基が結
合したアルコールでは、エーテル化反応は進行しにく
く、脱離反応が優先されるため、高収率でα−アルコキ
シカルボン酸エステルを得ることは困難である。このよ
うに、従来の方法は、いずれも種々の問題点を有してお
り、温和な条件で、且つ高収率なα−アルコキシカルボ
ン酸エステルの製造法が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
したような従来技術に鑑み、化4
したような従来技術に鑑み、化4
【0006】
【化4】 〔式中R1 およびR2 はそれぞれ異なっても同一でもよ
く、水素原子、カルボアルコキシ基、シアノ基、1〜4
個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル基、ま
たは6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R3 は1
〜4個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル
基、または6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R
4 は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基またはアリ
ル基を意味する。〕で表されるα−アルコキシカルボン
酸エステルを、温和な条件で、且つ高収率で製造する方
法を提供することにある。
く、水素原子、カルボアルコキシ基、シアノ基、1〜4
個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル基、ま
たは6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R3 は1
〜4個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル
基、または6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R
4 は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基またはアリ
ル基を意味する。〕で表されるα−アルコキシカルボン
酸エステルを、温和な条件で、且つ高収率で製造する方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、α−ヒドロキシ
カルボン酸エステルと炭酸ジアルキルを固体酸触媒上で
反応させることにより、α−アルコキシカルボン酸エス
テルが高収率で得られることを見いだし、本発明に到達
した。さらに詳しくは、本発明におけるα−アルコキシ
カルボン酸エステルの生成反応は、化5によって表すこ
とができる。
解決するために鋭意研究を重ねた結果、α−ヒドロキシ
カルボン酸エステルと炭酸ジアルキルを固体酸触媒上で
反応させることにより、α−アルコキシカルボン酸エス
テルが高収率で得られることを見いだし、本発明に到達
した。さらに詳しくは、本発明におけるα−アルコキシ
カルボン酸エステルの生成反応は、化5によって表すこ
とができる。
【0008】
【化5】 〔式中R1 およびR2 はそれぞれ異なっても同一でもよ
く、水素原子、カルボアルコキシ基、シアノ基、1〜4
個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル基、ま
たは6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R3 は1
〜4個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル
基、または6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R
4 は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基またはアリ
ル基を意味する。〕 本発明で用いられるα−ヒドロキシカルボン酸エステル
は、化6
く、水素原子、カルボアルコキシ基、シアノ基、1〜4
個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル基、ま
たは6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R3 は1
〜4個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル
基、または6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R
4 は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基またはアリ
ル基を意味する。〕 本発明で用いられるα−ヒドロキシカルボン酸エステル
は、化6
【0009】
【化6】 〔式中R1 およびR2 はそれぞれ異なっても同一でもよ
く、水素原子、カルボアルコキシ基、シアノ基、1〜4
個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル基、ま
たは6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R3 は1
〜4個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル
基、または6〜9個の炭素原子を有するアリール基を意
味する。〕で表される化合物であり、具体的にはグリコ
ール酸メチル、グリコール酸エチル、グリコール酸プロ
ピル、グリコール酸ブチル、グリコール酸アリル、グリ
コール酸メタアリル、グリコール酸フェニル、乳酸メチ
ル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸アリ
ル、乳酸メタアリル、乳酸フェニル、α−ヒドロキシ酪
酸メチル、α−ヒドロキシ酪酸エチル、α−ヒドロキシ
酪酸プロピル、α−ヒドロキシ酪酸ブチル、α−ヒドロ
キシ酪酸アリル、α−ヒドロキシ酪酸メタアリル、α−
ヒドロキシ酪酸フェニル、α−ヒドロキシイソ酪酸メチ
ル、α−ヒドロキシイソ酪酸エチル、α−ヒドロキシイ
ソ酪酸プロピル、α−ヒドロキシイソ酪酸ブチル、α−
ヒドロキシイソ酪酸アリル、α−ヒドロキシイソ酪酸メ
タアリル、α−ヒドロキシイソ酪酸フェニル、α−ヒド
ロキシ吉草酸メチル、α−ヒドロキシ吉草酸エチル、α
−ヒドロキシ吉草酸プロピル、α−ヒドロキシ吉草酸ブ
チル、α−ヒドロキシ吉草酸アリル、α−ヒドロキシ吉
草酸メタアリル、α−ヒドロキシ吉草酸フェニル、α−
ヒドロキシイソ吉草酸メチル、α−ヒドロキシイソ吉草
酸エチル、α−ヒドロキシイソ吉草酸プロピル、α−ヒ
ドロキシイソ吉草酸ブチル、α−ヒドロキシイソ吉草酸
アリル、α−ヒドロキシイソ吉草酸メタアリル、α−ヒ
ドロキシイソ吉草酸フェニル、α−ヒドロキシマロン酸
ジメチル等が挙げられるが、特に乳酸メチル、乳酸エチ
ル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、α−ヒドロキシイソ酪
酸メチル、α−ヒドロキシイソ酪酸エチル、α−ヒドロ
キシイソ酪酸プロピル、α−ヒドロキシイソ酪酸ブチル
等が好ましい。本発明で用いられる炭酸ジアルキルは、
化7
く、水素原子、カルボアルコキシ基、シアノ基、1〜4
個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル基、ま
たは6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R3 は1
〜4個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル
基、または6〜9個の炭素原子を有するアリール基を意
味する。〕で表される化合物であり、具体的にはグリコ
ール酸メチル、グリコール酸エチル、グリコール酸プロ
ピル、グリコール酸ブチル、グリコール酸アリル、グリ
コール酸メタアリル、グリコール酸フェニル、乳酸メチ
ル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸アリ
ル、乳酸メタアリル、乳酸フェニル、α−ヒドロキシ酪
酸メチル、α−ヒドロキシ酪酸エチル、α−ヒドロキシ
酪酸プロピル、α−ヒドロキシ酪酸ブチル、α−ヒドロ
キシ酪酸アリル、α−ヒドロキシ酪酸メタアリル、α−
ヒドロキシ酪酸フェニル、α−ヒドロキシイソ酪酸メチ
ル、α−ヒドロキシイソ酪酸エチル、α−ヒドロキシイ
ソ酪酸プロピル、α−ヒドロキシイソ酪酸ブチル、α−
ヒドロキシイソ酪酸アリル、α−ヒドロキシイソ酪酸メ
タアリル、α−ヒドロキシイソ酪酸フェニル、α−ヒド
ロキシ吉草酸メチル、α−ヒドロキシ吉草酸エチル、α
−ヒドロキシ吉草酸プロピル、α−ヒドロキシ吉草酸ブ
チル、α−ヒドロキシ吉草酸アリル、α−ヒドロキシ吉
草酸メタアリル、α−ヒドロキシ吉草酸フェニル、α−
ヒドロキシイソ吉草酸メチル、α−ヒドロキシイソ吉草
酸エチル、α−ヒドロキシイソ吉草酸プロピル、α−ヒ
ドロキシイソ吉草酸ブチル、α−ヒドロキシイソ吉草酸
アリル、α−ヒドロキシイソ吉草酸メタアリル、α−ヒ
ドロキシイソ吉草酸フェニル、α−ヒドロキシマロン酸
ジメチル等が挙げられるが、特に乳酸メチル、乳酸エチ
ル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、α−ヒドロキシイソ酪
酸メチル、α−ヒドロキシイソ酪酸エチル、α−ヒドロ
キシイソ酪酸プロピル、α−ヒドロキシイソ酪酸ブチル
等が好ましい。本発明で用いられる炭酸ジアルキルは、
化7
【0010】
【化7】 〔式中R4 は、それぞれ異なっても同一でもよく、1〜
4個の炭素原子を有するアルキル基またはアリル基を意
味する。〕で表される化合物であり、具体的には炭酸ジ
メチル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロピル、炭酸ジブチ
ル、炭酸ジアリル、炭酸ジメタアリル、炭酸ジフェニ
ル、炭酸エチルメチル、炭酸メチルプロピル、炭酸ブチ
ルメチル、炭酸エチルプロピル、炭酸ブチルエチル等が
挙げられるが、特に単一の生成物を得るためには炭酸ジ
メチル、炭酸ジエチルなどの化7のR4が同一のアルキ
ル基をもった炭酸ジエステルの使用が好ましい。本発明
により製造されるα−アルコキシカルボン酸エステルは
化8
4個の炭素原子を有するアルキル基またはアリル基を意
味する。〕で表される化合物であり、具体的には炭酸ジ
メチル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロピル、炭酸ジブチ
ル、炭酸ジアリル、炭酸ジメタアリル、炭酸ジフェニ
ル、炭酸エチルメチル、炭酸メチルプロピル、炭酸ブチ
ルメチル、炭酸エチルプロピル、炭酸ブチルエチル等が
挙げられるが、特に単一の生成物を得るためには炭酸ジ
メチル、炭酸ジエチルなどの化7のR4が同一のアルキ
ル基をもった炭酸ジエステルの使用が好ましい。本発明
により製造されるα−アルコキシカルボン酸エステルは
化8
【0011】
【化8】 〔式中R1 およびR2 はそれぞれ異なっても同一でもよ
く、水素原子、カルボアルコキシ基、シアノ基、1〜4
個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル基、ま
たは6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R3 は1
〜4個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル
基、または6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R
4 は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基またはアリ
ル基を意味する。〕で表される化合物であり、具体的に
はα−メトキシ酢酸メチル、α−エトキシ酢酸メチル、
α−エトキシ酢酸エチル、α−メトキシ酢酸アリル、α
−メトキシプロピオン酸メチル、α−エトキシプロピオ
ン酸メチル、α−エトキシプロピオン酸エチル、α−メ
トキシプロピオン酸アリル、α−メトキシ酪酸メチル、
α−エトキシ酪酸メチル、α−エトキシ酪酸エチル、α
−メトキシ酪酸アリル、α−メトキシイソ酪酸メチル、
α−エトキシイソ酪酸メチル、α−エトキシイソ酪酸エ
チル、α−メトキシイソ酪酸アリル、α−メトキシ吉草
酸メチル、α−エトキシ吉草酸メチル、α−エトキシ吉
草酸エチル、α−メトキシ吉草酸アリル、α−メトキシ
イソ吉草酸メチル、α−エトキシイソ吉草酸メチル、α
−エトキシイソ吉草酸エチル、α−メトキシイソ吉草酸
アリル、α−メトキシマロン酸ジメチル等が挙げられ
る。
く、水素原子、カルボアルコキシ基、シアノ基、1〜4
個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル基、ま
たは6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R3 は1
〜4個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル
基、または6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R
4 は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基またはアリ
ル基を意味する。〕で表される化合物であり、具体的に
はα−メトキシ酢酸メチル、α−エトキシ酢酸メチル、
α−エトキシ酢酸エチル、α−メトキシ酢酸アリル、α
−メトキシプロピオン酸メチル、α−エトキシプロピオ
ン酸メチル、α−エトキシプロピオン酸エチル、α−メ
トキシプロピオン酸アリル、α−メトキシ酪酸メチル、
α−エトキシ酪酸メチル、α−エトキシ酪酸エチル、α
−メトキシ酪酸アリル、α−メトキシイソ酪酸メチル、
α−エトキシイソ酪酸メチル、α−エトキシイソ酪酸エ
チル、α−メトキシイソ酪酸アリル、α−メトキシ吉草
酸メチル、α−エトキシ吉草酸メチル、α−エトキシ吉
草酸エチル、α−メトキシ吉草酸アリル、α−メトキシ
イソ吉草酸メチル、α−エトキシイソ吉草酸メチル、α
−エトキシイソ吉草酸エチル、α−メトキシイソ吉草酸
アリル、α−メトキシマロン酸ジメチル等が挙げられ
る。
【0012】本発明に用いられる固体酸触媒は、具体的
にはアルミナ、シリカーアルミナ、チタニア、ジルコニ
ア、シリカーチタニア、ゼオライト、ヘテロポリ酸、ポ
リリン酸等が挙げられるが、特にシリカーアルミナ、お
よびゼオライトが好ましい。ゼオライトとしては、Si/A
l の比が1乃至5の範囲にあるものが特に好ましい。ま
た、これらの固体酸触媒は、一つまたは複数を組み合わ
せて使用することが可能であり、反応器に充填できるの
であれば、形状その他特に制限はなく、触媒強度を増す
ためのバインダー等の使用も特に問題とはならない。
にはアルミナ、シリカーアルミナ、チタニア、ジルコニ
ア、シリカーチタニア、ゼオライト、ヘテロポリ酸、ポ
リリン酸等が挙げられるが、特にシリカーアルミナ、お
よびゼオライトが好ましい。ゼオライトとしては、Si/A
l の比が1乃至5の範囲にあるものが特に好ましい。ま
た、これらの固体酸触媒は、一つまたは複数を組み合わ
せて使用することが可能であり、反応器に充填できるの
であれば、形状その他特に制限はなく、触媒強度を増す
ためのバインダー等の使用も特に問題とはならない。
【0013】本発明を実施する際の反応条件は、反応温
度は100〜350℃であり、好ましくは150〜28
0℃である。これ以下の反応温度では、実用的な反応速
度は得られず、これ以上の温度ではα−ヒドロキシカル
ボン酸エステルの脱離反応や、熱分解反応が起こり、触
媒の失活を招きやすく不利である。反応圧力は常圧で実
施可能であるが、加圧または減圧にしてもなんら問題は
ない。
度は100〜350℃であり、好ましくは150〜28
0℃である。これ以下の反応温度では、実用的な反応速
度は得られず、これ以上の温度ではα−ヒドロキシカル
ボン酸エステルの脱離反応や、熱分解反応が起こり、触
媒の失活を招きやすく不利である。反応圧力は常圧で実
施可能であるが、加圧または減圧にしてもなんら問題は
ない。
【0014】本発明に使用されるα−ヒドロキシカルボ
ン酸エステルおよび炭酸ジアルキルの使用量は、モル比
(α−ヒドロキシカルボン酸エステル:炭酸ジアルキ
ル)で1:0.2〜1:50であり、好ましくは1:1
〜1:5である。また、反応溶媒の使用については、無
溶媒でも充分実施可能であるが特に制限はない。以下に
実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明
はこれらの実施例によりその範囲を制限されるものでは
ない。
ン酸エステルおよび炭酸ジアルキルの使用量は、モル比
(α−ヒドロキシカルボン酸エステル:炭酸ジアルキ
ル)で1:0.2〜1:50であり、好ましくは1:1
〜1:5である。また、反応溶媒の使用については、無
溶媒でも充分実施可能であるが特に制限はない。以下に
実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明
はこれらの実施例によりその範囲を制限されるものでは
ない。
【0015】
実施例1 内径25mmφ×300mmの反応管に触媒として、Si
/Al の比が2.4であるY型ゼオライト(ミズカシーブ
ズY−500、水澤化学製)を30g充填し、触媒層温
度を195℃に保った。そこへ乳酸メチル77重量部、
炭酸ジメチル100重量部からなる原料液を6.09g
/hrで予熱層に通して気化させ、触媒層に供給した。
反応を開始してから8時間後より、1時間反応ガスを冷
却凝縮させてサンプリングしGC分析した結果、乳酸メ
チルの反応率は98.3%であり、α−メトキシプロピ
オン酸メチルへの選択率は97.2%であった。
/Al の比が2.4であるY型ゼオライト(ミズカシーブ
ズY−500、水澤化学製)を30g充填し、触媒層温
度を195℃に保った。そこへ乳酸メチル77重量部、
炭酸ジメチル100重量部からなる原料液を6.09g
/hrで予熱層に通して気化させ、触媒層に供給した。
反応を開始してから8時間後より、1時間反応ガスを冷
却凝縮させてサンプリングしGC分析した結果、乳酸メ
チルの反応率は98.3%であり、α−メトキシプロピ
オン酸メチルへの選択率は97.2%であった。
【0016】実施例2 実施例1に使用したと同一の反応器および原料を用い、
触媒にシリカーアルミナ(N-631L、日揮化学製)を30
gを用いて、反応温度225℃、原料供給速度6.09
g/hrで反応を行ったところ、乳酸メチルの反応率は
90.2%であり、α−メトキシプロピオン酸メチルへ
の選択率は85.3%であった。
触媒にシリカーアルミナ(N-631L、日揮化学製)を30
gを用いて、反応温度225℃、原料供給速度6.09
g/hrで反応を行ったところ、乳酸メチルの反応率は
90.2%であり、α−メトキシプロピオン酸メチルへ
の選択率は85.3%であった。
【0017】実施例3 実施例1に使用したと同一の触媒および反応器を用い、
α−ヒドロキシイソ酪酸メチル131重量部、炭酸ジメ
チル100重量部からなる原料液を用いて、反応温度2
20℃、原料供給速度6.0g/hrで反応を行ったと
ころ、α−ヒドロキシイソ酪酸メチルの反応率は90.
2%であり、α−メトキシイソ酪酸メチルへの選択率は
77.1%であった。
α−ヒドロキシイソ酪酸メチル131重量部、炭酸ジメ
チル100重量部からなる原料液を用いて、反応温度2
20℃、原料供給速度6.0g/hrで反応を行ったと
ころ、α−ヒドロキシイソ酪酸メチルの反応率は90.
2%であり、α−メトキシイソ酪酸メチルへの選択率は
77.1%であった。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、温和な条件で、且つ高
収率にα−アルコキシカルボン酸エステルを製造するこ
とができる。
収率にα−アルコキシカルボン酸エステルを製造するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B01J 21/12 X 29/08 X C07B 61/00 300
Claims (5)
- 【請求項1】 化1 【化1】 〔式中R1 およびR2 はそれぞれ異なっても同一でもよ
く、水素原子、カルボアルコキシ基、シアノ基、1〜4
個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル基、ま
たは6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R3 は1
〜4個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル
基、または6〜9個の炭素原子を有するアリール基を意
味する。〕で表されるα−ヒドロキシカルボン酸エステ
ルと、化2 【化2】 〔式中R4 は、それぞれ異なっても同一でもよく、1〜
4個の炭素原子を有するアルキル基またはアリル基を意
味する。〕で表される炭酸ジアルキルを、固体酸触媒上
で反応させることを特徴とする、化3 【化3】 〔式中R1 およびR2 はそれぞれ異なっても同一でもよ
く、水素原子、カルボアルコキシ基、シアノ基、1〜4
個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル基、ま
たは6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R3 は1
〜4個の炭素原子を有するアルキル基若しくはアリル
基、または6〜9個の炭素原子を有するアリール基、R
4 は1〜4個の炭素原子を有するアルキル基またはアリ
ル基を意味する。〕で表されるα−アルコキシカルボン
酸エステルの製造方法。 - 【請求項2】 α−ヒドロキシカルボン酸エステルがα
−ヒドロキシイソ酪酸エステル、または乳酸エステルで
ある請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 炭酸ジアルキルが、炭酸ジメチル、また
は炭酸ジエチルである請求項1に記載の方法。 - 【請求項4】 固体酸触媒がシリカ−アルミナ系触媒で
ある請求項1に記載の方法。 - 【請求項5】 固体酸触媒が、Si/Al の比が1乃至5の
範囲にあるゼオライトである請求項1に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6277569A JPH08134017A (ja) | 1994-11-11 | 1994-11-11 | α−アルコキシカルボン酸エステルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6277569A JPH08134017A (ja) | 1994-11-11 | 1994-11-11 | α−アルコキシカルボン酸エステルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08134017A true JPH08134017A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=17585328
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6277569A Pending JPH08134017A (ja) | 1994-11-11 | 1994-11-11 | α−アルコキシカルボン酸エステルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08134017A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1309700C (zh) * | 2005-05-27 | 2007-04-11 | 中国科学院上海有机化学研究所 | 一种制备2-芳基乳酸酯及萘普生、布洛芬的方法 |
-
1994
- 1994-11-11 JP JP6277569A patent/JPH08134017A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1309700C (zh) * | 2005-05-27 | 2007-04-11 | 中国科学院上海有机化学研究所 | 一种制备2-芳基乳酸酯及萘普生、布洛芬的方法 |
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