JPH08133787A - 化粧品硝子容器 - Google Patents

化粧品硝子容器

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JPH08133787A
JPH08133787A JP30312794A JP30312794A JPH08133787A JP H08133787 A JPH08133787 A JP H08133787A JP 30312794 A JP30312794 A JP 30312794A JP 30312794 A JP30312794 A JP 30312794A JP H08133787 A JPH08133787 A JP H08133787A
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JP
Japan
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glass
coating layer
container
cosmetics
base material
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JP30312794A
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English (en)
Inventor
Hyoma Kawamoto
兵馬 河本
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ASAI GLASS KK
Original Assignee
ASAI GLASS KK
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/006Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with materials of composite character
    • C03C17/008Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with materials of composite character comprising a mixture of materials covered by two or more of the groups C03C17/02, C03C17/06, C03C17/22 and C03C17/28
    • C03C17/009Mixtures of organic and inorganic materials, e.g. ormosils and ormocers

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  • Inorganic Chemistry (AREA)
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 硝子基材容器の内側表面に内面被覆層を設
け、抗菌性及び/又は紫外線遮蔽、或いは硝子容器内側
より溶出するアルカリより内容物を保護する。 【構成】 硝子基材容器の内側に抗菌性付与剤及び/又
は紫外線吸収剤を配合した樹脂マトリックスを塗布又は
層着した内面被覆層を設ける。 【効果】 化粧品の品質劣化、変色、分離等を防止、或
いは硝子基材より溶出するアルカリから内容物を保護す
ることができ、特に近年のデリケ−トな化粧品の品質保
持に適している。また硝子容器の内面側は比較的表面平
坦の為不良率を低減でき、外面のフロスト加工等との組
み合わせにより加飾性向上を図り得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硝子基材化粧品容器の
内側に内面被覆層を形成した化粧品硝子容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧品、医薬品等を収納する包装
容器では、販売のための陳列や商品保管において太陽光
や蛍光灯等に含まれる紫外線による変色、品質劣化等を
防止するため、硝子基材又は合成樹脂等の容器の外側表
面に紫外線吸収剤を含有した保護膜を設けた包装容器等
が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】化粧品等の包装体形成
基材である硝子容器では、近年酵素等を配合或いはバイ
オテクノロジ−技術による化粧料はじめ、いわゆる自然
化粧品と呼ばれる化粧品等、防腐剤や安定剤をなるだけ
使用しない傾向がみられ、その種類が多様化し拡がって
おり、末端消費者に至る迄の流通チャンネルを通し運
搬、保管時での雑菌混入や内容物の分離、品質劣化、或
いは紫外線による変色、劣化の防止等が望まれるように
なってきている。このため従来例えば紫外線遮断性を有
する硝子瓶等が提案されているが、抗菌性付与剤や紫外
線遮蔽剤等を内面保護膜を設けた化粧品硝子容器は未だ
存在しておらず、特にデリケートな化粧料等を収納保管
する硝子容器では、長期間の品質保持性、一般雑菌の繁
殖を抑止する抗菌性や脱臭性、防カビ性等の衛生的特性
を備えることが必要であり、内容物の分離や紫外線によ
る品質劣化等で化粧料の品質保持が損なわれないことが
望まれている。また、人の身体を美化し清潔にし魅力を
増すといった化粧品にあっては包装体容器の外観視認で
の高級感、加飾性保持のいずれをも充足するものが求め
られている。
【0004】例えば、紫外線遮断性を有する硝子瓶等と
しては、特開昭63−129038号には熱硬化型又は
二液反応型の塗料に相溶性に優れた紫外線吸収剤を添加
混合させた塗料を硝子表面に塗布する紫外線を遮断する
瓶の製法、特開昭61−190433号にはガラス瓶の
表面に光硬化性樹脂、光重合開始剤、紫外線吸収剤及び
艶消剤を含有した硬化被膜を形成した紫外線遮断性を有
する艶消状ガラス瓶等が開示されている。また本発明者
らも特開平3−159935号で、硝子瓶容器の内側に
脱アルカリ剤による表面処理を施し外側に熱硬化型、二
液反応型もしくは紫外線硬化型等の塗料に紫外線吸収
剤、艶消剤及び着色剤等とを含有する塗膜層を形成した
バイオ化粧品等の硝子瓶容器及びその製造方法を提案し
ている。さらに、特開平5−124673号公報には合
成雲母粉末、天然の雲母粉末及び天然の黒雲母粉末から
選ばれたものを包装体材料に配合または塗布した紫外線
吸収用の包装体が開示されている。
【0005】例えば、紫外線による変色、劣化防止をす
る為、ベンゾフエノン、ベンゾトリアゾ−ル等の有機化
合物系の紫外線吸収剤を硝子瓶等の表面に塗布するもの
が従来知られているが、該有機化合物系の紫外線吸収剤
は耐候性が劣り、当初紫外線遮断効果が優れているが経
時変化のため紫外線遮断効果の持続性が次第に低下する
欠点がある。また他に安定性の高い無機化合物系の酸化
亜鉛を硝子包装基材に配合又は表面に塗布したものが知
られているが、耐候性を有するが光の拡散性を利用する
ものであるため透明性が要求されるような化粧料容器で
は不都合であるといった欠点がある。また、上記特開平
5−124673号公報では、従来有機化合物系の紫外
線吸収剤が経時変化し遮断効果の低下、或いは無機系の
酸化亜鉛等が透明性を妨げるといった点の改良がなされ
ているが、硝子基材容器の外面塗装か或いは包装体材料
自体に紫外線吸収剤等を配合又は混入せしめたものに限
られている。
【0006】次に、抗菌性付与については、従来抗菌性
保護膜に最も多く使用されている抗菌性ゼオライトは、
本質的に吸着剤としての特性を有しており、化粧料等の
内容物の水分或いは周辺の水分を吸着し保護層の耐水性
が阻害される問題点がある。
【0007】また、従来、紫外線遮蔽性、或いは紫外線
吸収能を有する塗膜を硝子表面に形成する際、塗装状態
にむらがあるような場合、特に紫外線によって影響を受
け易い内容物によっては、これに起因して成分破壊、変
質を誘発し易く、硝子瓶に形成される塗膜の均一性を確
保することが厳しく要求されることになる。すなわち製
造面からみても、硝子瓶等では成形後の外側表面は複雑
な曲面等をもった状態で塗装が施されるが、その外側表
面は成形工程時に型肌に接した粗面状態のため瓶表面に
微小な凹凸や皺等を形成、製品不良が発生し易く、特に
透視或いは透明感が望まれるような場合には不良率が高
まる難点があった。
【0008】さらに、たとえばバイオ関連物質や酵素有
効成分等を含有したデリケ−トな化粧品等を入れた硝子
基材容器の場合、内容物によっては容器内側表面より溶
出するアルカリにより影響を受け変質、変色又分離を促
進する要因ともなっている。硝子容器等に入れた内容物
が長期間の保管等で紫外線により分離状態を起こし易い
ため、紫外線遮蔽の確保と併せ、抗菌性並びにアルカリ
溶出による内容物の品質低下、変質又は分離の防止が課
題となっている。
【0009】本発明は上記のような課題を解決しようと
するものであって、硝子基材容器の内側に抗菌性付与剤
及び/又は紫外線吸収剤を配合してなる樹脂マトリック
スを塗布又は層着した内面被覆層を形成したことを特徴
とする化粧品硝子容器を提供するものである。これによ
って化粧品を収納する硝子基材容器の内層表面に抗菌性
を備えるか、併せて紫外線遮蔽効果、並びに硝子基材容
器の内側表面からのアルカリ溶出による内容物への影響
を防止するごとき機能性と併せ、外観加飾性並びに加工
性の向上、製品不良率の減少を図ろうとするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、バイオ
技術等、酵素配合等の化粧品の変質、変色、品質劣化の
防止と共に、硝子容器内側に内面被覆層を形成し、併せ
て容器内側表面よりの溶出アルカリの影響を遮断するこ
とができる構成であり、従って本発明では、硝子容器の
内側に内面被覆層を形成し硝子包装基材の内側表面が内
面被覆層によって被覆遮蔽されるのでアルカリ溶出の挙
動は妨げられ抑止でき、内面アルカリ処理を省略できる
構成となっている。また、硝子瓶成形に際し通常内面側
は、型肌に接せず比較的平坦維持されており、従って塗
装時のピンホ−ルや剥離を起こし難い形態となってお
り、硝子容器の内面側に内面被覆層を設ける場合には、
従来瓶の外側塗装における上記のような障害が少ない利
点がある。
【0011】次に、抗菌性付与では、本発明において
は、硝子容器の内面側に酸化チタンを配合した樹脂マト
リックス、又は酸化チタン膜を内面被覆層として形成、
さらに防菌効果を上げるために予め内側に導電性の皮膜
を層着形成した構成、或いは銀イオン等の金属イオンを
合成ゼオライトやイオン交換樹脂等のイオン交換体とイ
オン交換させたもの、又は前記金属イオンを担持させた
無機化合物で、不溶性であり、かつ微粒子として樹脂マ
トリックスに混入した構成とすることができる。
【0012】本発明で用いられる容器の材質は、化粧
品、薬品等を収納する硝子基材包装材料が適当であり、
特に、化粧品等の収納では、光を外側から基材を透過し
て入射でき、外観上も包装容器の加飾性と共に、硝子素
材の属性としての重量感、高級感を醸し出すことができ
るものが適当である。また、包装体材料が半透明又は着
色状態であっても、硝子瓶等の包装体表面に艶消しフロ
スト加工を施し、紫外線透過の抑制効果及び表面乱反射
を奏し、これらの組み合わせ、並びに硝子素材のもつ重
量感と併せ、柔らかな色彩効果を加え外観加飾性の向上
を図ることができる。
【0013】本発明において、硝子瓶の包装体材料の外
側でなく内側に内面被覆層を形成する場合、外面の塗装
とは違って化粧品等の品質保持と併せ、該内面被覆層よ
り成分の滲出や毒性がなく、また化粧品容器の法的適性
を満たすことが必要である。本発明において、硝子基材
容器の内側に施す抗菌性付与剤及び/又は紫外線吸収剤
を配合した内面被覆層を形成する樹脂マトリックスに
は、硝子基材への接着に優れたエポキシ系樹脂等の熱硬
化性樹脂、或いはビニ−ル系樹脂等の熱可塑性樹脂であ
ってもよく、熱硬化性樹脂として、たとえばエポキシ樹
脂、レゾ−ル型及び/又はノボラック型のフェノ−ル・
ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、
メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、アルキッド樹脂、ポ
リエステル樹脂、アクリル樹脂等、或いは熱可塑性樹脂
としては、たとえば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
塩化ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−マレイ
ン酸−酢酸ビニル共重合体、アクリル重合体、飽和ポリ
エステル樹脂等を主成分として用いることができ、これ
らの単独又は二種以上の組み合わせでも使用することが
できる。本発明で好適なエポキシ樹脂は、ビスフェノ−
ルAとエピハロヒドリンとから誘導されるエポキシ樹脂
を用いることができ、分子量が350〜4000、特に
300〜1500で、エポキシ当量が180〜350
0、好ましくは200〜1500である。
【0014】また、4弗化エチレン樹脂を用いて内面被
覆層を形成する場合、低温度硬化タイプのものを用いる
ことができ、弗化ビニリデンの単独重合体または弗化ビ
ニリデンの50%以上とこれと共重合可能な単量体との
共重合体が用いられる。塗布された樹脂被膜は樹脂の融
点より50〜60℃高い温度で焼き付け処理する。
【0015】次に、抗菌性付与剤として、硝子基材容器
の内側に塗布又は層着した被覆層に含有せしめるものと
しては、酸化チタン、炭酸カルシウム等を用いることが
できる。たとえば四塩化チタンとアルコ−ルとの反応に
よって得られるチタンのアルコキシド等からチタニアゾ
ルを作り、これを使用することにより抗菌或いは防菌性
を付与せしめることができ、雑菌の繁殖、増殖等を防止
でき、室温で長期間の保存が可能である。また、抗菌性
付与剤として、銀イオン等の金属イオンを合成ゼオライ
トやイオン交換樹脂等のイオン交換体の交換基とイオン
交換させたもの、或いは前記金属イオンを担持させた無
機化合物で不溶性のものが適当であり、たとえば微粒子
として樹脂に混入せしめることができる。さらに、抗菌
性付与剤としては、抗菌性金属として銀、銅等それ自体
公知の抗菌性金属を単独或いは二種以上の組み合わせと
して使用することができるが、銀が適当である。また銀
をカルボン酸塩とするのに用いられる共重合体の単位と
しては、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、イタ
コン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、無水
イタコン酸等のエチレン系不飽和カルボン酸又はその無
水物があり、これらは単独又は二種以上の組合せで使用
することができる。そのほか抗菌性金属として、水道水
の滅菌に広く用いられる銀添着の炭酸カルシウム、アク
リル酸銀及び/又メタクリル酸銀を含有する重合体の
他、抗菌性ゼオライト又はそれを樹脂に分散した樹脂組
成物、或いは銅イオン或いは銀イオンで中和されたアイ
オノマ−樹脂或いはこれを含有する樹脂組成物等を被覆
層に混入または配合し、硝子基材容器の内面側に抗菌性
を付与せしめることができる。
【0016】上記の抗菌性付与剤は、酸化チタン、又は
銀イオン等の金属イオンを合成ゼオライトやイオン交換
樹脂等のイオン交換体の交換基とイオン交換させたも
の、或いは前記金属イオンを担持させた無機化合物で不
溶性のものの場合、内面樹脂被覆層を形成する樹脂マト
リックスに対し少なくとも0.2重量%以上、好ましく
は0.2〜10重量%の範囲に含有せしめることができ
る。また抗菌性金属の場合、内面被覆層の樹脂マトリッ
クスに対し、0.0005〜10重量%、好ましくは
0.001〜5重量%の範囲である。上記範囲よりも少
ないときはその持続性が不十分であり、一方上記範囲よ
りも多い場合には抗菌性やその持続性の点で特に利点が
なく、例えば抗菌性金属では塗膜の耐腐食性の点で不利
となる虞れがある。なお、この場合、内面被覆層を形成
する樹脂マトリックスに用いる樹脂は、上記のごとく硝
子基材への接着性に優れたエポキシ系樹脂等の熱硬化性
樹脂、或いは熱可塑性樹脂のいずれであってもよく、必
要によりアンダ−コ−ト層を介して内面被覆層を形成し
た構成とすることもできる。
【0017】次に、本発明で用いる紫外線吸収剤として
は、2−〔−2ヒドロキシ−3,5−ジ(2,2ジメチ
ルベンジン)−フェニル〕−2Hベンゾトリアゾ−ル、
2−(2´−ヒドロキシ3´,5´−ディ−t−アミル
フェニル)ベンゾトリアゾ−ル等のベンゾトリアゾ−ル
系、またはベンゾフェノン系、アクリレ−ト系、サリチ
レ−ト系、ジベンゾイルメタン系等である。なお、高温
揮散性の点では比較的揮散性の低いものが適当である。
これらの紫外線吸収剤は比較的溶解分散性が劣るため、
予めキシレン等の有機溶剤に溶解した後に塗料に混合す
ることにより、塗料中に均一に分散せしめることができ
る。また紫外線吸収剤の混合比率は、被覆層の乾燥固形
分に対し0.5%以上が必要であり、好ましくは1〜1
0%の範囲であり、特に硝子瓶容器等に入れる化粧品等
の内容物が紫外線により影響を受け易いとか、アルカリ
耐性が劣る等の物性により適宜選定することができる。
【0018】さらに、本発明では、硝子基材容器の外側
表面でなく内面側に紫外線遮蔽の為の抗菌性付与剤及び
/又は紫外線吸収剤を包装体材料を塗布又は層着する
が、その際、たとえば紫外線吸収剤による着色の為、硝
子基材容器等の包装体材料の透明度の低下を避ける場合
には、たとえば合成雲母或いは天然の金雲母粉末及び黒
雲母粉末の透明性を保持できる紫外線吸収剤を適宜選択
し、それらの単独又は組み合わせとして用いることがで
きる。
【0019】本発明において、硝子基材容器の内面に紫
外線吸収剤及び/又は抗菌性付与剤の保護膜からなる内
面被覆層を形成するには、ディップコ−ティング法、ス
ピンコ−ティング法、塗布法、スプレ−法、静電塗装
法、粉体塗装法等のいずれかによって該容器の内面に被
覆層を形成した後、焼成して製作することができる。ま
た、該内面被覆層は、抗菌性付与剤及び/又は紫外線吸
収剤をそれぞれ含有した樹脂マトリックスを使用し1回
塗布で形成するか、或いは2回以上塗布を施し形成する
こともできる。
【0020】
【作用】上記のように構成された内面被覆層形成硝子容
器は、従来外側表面や包装体材料に配合または混入した
容器とは違って、抗菌性付与剤及び/又は紫外線吸収剤
の塗布又は層着による被覆層形成により、内容物の長期
間の保持、品質変化或いは劣化を防止し得るように働
く。また、化粧品等の内容物によっては硝子瓶基材より
溶出するアルカリから保護するため内側表面に脱アルカ
リ処理が施されるが、本発明の構成によれば該瓶内側表
面に遮蔽隔壁を備えるため脱アルカリ処理を省略できる
ように働く。さらに、従来の外面塗装では、瓶表面の成
形時の表面不均整でピンホ−ルや剥離が発生し易いが、
瓶内面側は比較的表面均整のため被覆層形成に際しても
不良率の減少を図ることができ、また内面被覆層形成と
外側表面のフロスト加工等の組み合わせによって、紫外
線遮蔽効果を向上させると共に、外観上も硝子素材のも
つ重量感と併せ加飾性を向上せしめることができるよう
に働く。
【0021】
【実施例】以下に本発明の実施例で特に代表的なものを
以下に示す。図1は本発明に係る化粧品硝子容器の一部
切欠断面説明図であり、硝子基材からなる化粧品硝子容
器主体2の外面4にはフロスト加工7が施されており、
また内面3には抗菌性付与剤及び/又は紫外線吸収剤を
樹脂マトリックス5に配合混入してなる内面被覆層6が
形成された化粧品硝子容器1の構成を示す。
【0022】実施例1 容器硝子原料を溶融槽中で約1500℃付近で溶融し、
自動成形機(プレスアンドブロ−方式,アイエスマシ
ン)により吹成成形された透明硝子瓶(クリ−ム30g
広口容器,厚さ5mm)の製造工程で成形後、常法によ
り弗化水素で表面フロスト加工7を施した後、瓶外側及
び内側表面層の水洗洗浄を行なった。次に、上記の外面
4にフロスト加工7を施した化粧品硝子容器主体2の内
面3に、銀イオンを担持させた無機化合物で不溶性かつ
微粒子とした抗菌剤を、エポキシ系樹脂を主成分とする
樹脂マトリックス5に対し、0.5重量%混入した配合
物を化粧品硝子容器主体2の内面3に塗布した後、15
0〜160℃、12〜25分焼き付けて所望の内面被覆
層6を形成した。上記の内面被覆層6の厚さは約50μ
であった。上記の抗菌性付与剤により硝子容器の内側に
内面被覆層を設けたので、硝子容器基材からのアルカリ
溶出を防止できると共に、抗菌性付与剤を含有の為化粧
品等の内容物の品質保持の安全性が保証され、衛生的特
性を備えた化粧品硝子容器を提供することができる。
【0023】実施例2 上記実施例1と同様に吹成成形されたフロスト加工を施
さない化粧品硝子容器主体2の内面3に、エポキシ系樹
脂を主成分とする樹脂マトリックス5に、紫外線吸収剤
(ユビナ−ル400,BASF製)20部に溶剤キシレ
ン100部を加えて攪拌して得られた分散液を10部添
加した。次に、静電塗装機により、まずアンダ−コ−ト
下地層を形成せしめた後、前記紫外線吸収剤を含有する
樹脂マトリックスを用い、熱硬化後の膜厚が50μにな
るようにように室温で塗布し、次いで熱乾燥炉に入れ、
160℃,25分の条件で熱硬化処理を行なった。上記
により得られたられた硝子容器主体2の側壁部を切除し
た硝子片(横10mm×縦30mm,厚さ3.5mm)
を用い、透過光の紫外線吸収率を分光光度計(島津製作
所製,UV−240)により測定した。その結果、波長
370nmでは100%,380nmでは85%以上の
紫外線吸収率を示した。これに対し、比較例として硝子
容器の内面に被覆層を形成しない未処理の切片では、3
70nmで10%であり、実施例2の製品の対紫外線遮
蔽性が優れていることが認められた。さらに、実施例2
のごとく、被覆層の形成材料に容器基材の透明度が低下
することがない紫外線吸収剤を選択することにより、紫
外線吸収効果が高いことと併せて、内面被覆層を通して
内容物の視認が容易である。
【0024】
【発明の効果】本発明の構成によれば、硝子基材容器等
の外側表面に被膜体等を設ける場合と違って容器内面は
比較的平坦である為不良率を低減でき、抗菌性付与剤及
び/又は紫外線吸収剤からなる内面被覆層を設けること
により、化粧品等の品質劣化、変色、分離等の防止、並
びに硝子容器基材から溶出するアルカリから内容物を保
護することができる。また、硝子容器内側の脱アルカリ
処理も不要で省略でき、特に品質安定性の望まれるデリ
ケ−トな化粧品の場合、抗菌性付与剤及び/又は紫外線
吸収剤の組み合わせからなる内面被覆層の形成により、
品質保持、保存機能を発揮できる。さらに、透明、半透
明又は着色状態の内面被覆層と外面フロスト加工等との
組み合せにより、化粧品包装容器としての加飾性向上の
目的を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化粧品硝子容器の一部切欠断面説
明図である。
【符号の説明】
1 化粧品硝子容器 2 化粧品硝子容器主体 3 内面 4 外面 5 樹脂マトリックス 6 内面被覆層 7 フロスト加工

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硝子基材容器の内側に抗菌性付与剤及び
    /又は紫外線吸収剤を配合してなる樹脂マトリックスを
    塗布又は層着した内面被覆層を形成したことを特徴とす
    る化粧品硝子容器。
  2. 【請求項2】 前記内面被覆層の形成により硝子基材容
    器から溶出するアルカリから内容物を保護してなる請求
    項1記載の化粧品硝子容器。
JP30312794A 1994-11-11 1994-11-11 化粧品硝子容器 Pending JPH08133787A (ja)

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