JPH08131538A - 排便処理装置 - Google Patents
排便処理装置Info
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- JPH08131538A JPH08131538A JP6277773A JP27777394A JPH08131538A JP H08131538 A JPH08131538 A JP H08131538A JP 6277773 A JP6277773 A JP 6277773A JP 27777394 A JP27777394 A JP 27777394A JP H08131538 A JPH08131538 A JP H08131538A
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- A61M3/00—Medical syringes, e.g. enemata; Irrigators
- A61M3/02—Enemata; Irrigators
- A61M3/0279—Cannula; Nozzles; Tips; their connection means
- A61M3/0287—Cannula; Nozzles; Tips; their connection means with an external liquid collector
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- A61M1/71—Suction drainage systems
- A61M1/77—Suction-irrigation systems
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- A61M3/0258—Enemata; Irrigators characterised by liquid supply means, e.g. from pressurised reservoirs the liquid being pumped by means of electric pumps
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- Surgery (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 肛門部に挿入した挿入具より注腸液を噴射し
て糞便を破砕乳化し、吸引排出するための、糞便の破砕
力と安全性に優れ、簡便でクローズドシステムにより排
便処理を行うことのできる装置を提供する。 【構成】 側部のイリゲーションニップル５より内腔の
先端部近傍まで注腸液を噴射するためのノズル４を挿入
し、後端部には破砕乳化した糞便を吸引排出する吸引ニ
ップル６を設けた挿入具３と、挿入具に注腸用ポンプ７
により注腸液を供給し噴射させる注腸液供給部、及び破
砕乳化された糞便を吸引ポンプ８により貯留容器１１に
吸引排出させる吸引排出部で構成した。
て糞便を破砕乳化し、吸引排出するための、糞便の破砕
力と安全性に優れ、簡便でクローズドシステムにより排
便処理を行うことのできる装置を提供する。 【構成】 側部のイリゲーションニップル５より内腔の
先端部近傍まで注腸液を噴射するためのノズル４を挿入
し、後端部には破砕乳化した糞便を吸引排出する吸引ニ
ップル６を設けた挿入具３と、挿入具に注腸用ポンプ７
により注腸液を供給し噴射させる注腸液供給部、及び破
砕乳化された糞便を吸引ポンプ８により貯留容器１１に
吸引排出させる吸引排出部で構成した。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、注腸液の噴射により排
便困難症患者等の糞便を円滑かつ安全に破砕し、吸引除
去するための排便処理装置に関する。
便困難症患者等の糞便を円滑かつ安全に破砕し、吸引除
去するための排便処理装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】人口の高齢化が進むに従い、寝たきり老
人が益々増加の傾向にある。また、交通事故や先天的要
因による肢体不自由者も多く、その約半数が神経麻痺を
伴っている。これらの人々にとって、排便の処理は日常
生活上の一大問題であるにも拘らず、排泄機器としては
採尿器が開発されている程度であり、糞便の排泄処理に
対しては依然として緩下剤、浣腸あるいは摘便などによ
って排便を促す方法が採られている。とくに糞便の固い
排便困難症状を呈する患者に対しては、高圧浣腸、摘
便、坐剤などによる処置を組み合わせて強制的に排泄す
る手段が施されているが、これらの処置は患者にとって
肉体的、精神的に著しい苦痛を与えるとともに、排便介
護者側にとっても長時間に亘る排便作業に携わらねばな
らず、しかも糞便の臭気に耐えねばならない嫌悪的な作
業を余儀なくされる。
人が益々増加の傾向にある。また、交通事故や先天的要
因による肢体不自由者も多く、その約半数が神経麻痺を
伴っている。これらの人々にとって、排便の処理は日常
生活上の一大問題であるにも拘らず、排泄機器としては
採尿器が開発されている程度であり、糞便の排泄処理に
対しては依然として緩下剤、浣腸あるいは摘便などによ
って排便を促す方法が採られている。とくに糞便の固い
排便困難症状を呈する患者に対しては、高圧浣腸、摘
便、坐剤などによる処置を組み合わせて強制的に排泄す
る手段が施されているが、これらの処置は患者にとって
肉体的、精神的に著しい苦痛を与えるとともに、排便介
護者側にとっても長時間に亘る排便作業に携わらねばな
らず、しかも糞便の臭気に耐えねばならない嫌悪的な作
業を余儀なくされる。
【０００３】このような排便処理上の諸問題を解決する
ための手段として、本発明者らは機械的な振動を利用し
て直腸内の糞便を効率よく破砕吸引除去する排泄処置装
置を開発し、既に提案している（特開平１−１９８５４
０号公報、特公平４−２２１０３号公報、特公平４−２
２１０４号公報、特公平５−４０５８４号公報、特公平
５−７６８７１号公報、特公平６−３２６５３号公報、
特開平６−２３７９０５号公報等）。
ための手段として、本発明者らは機械的な振動を利用し
て直腸内の糞便を効率よく破砕吸引除去する排泄処置装
置を開発し、既に提案している（特開平１−１９８５４
０号公報、特公平４−２２１０３号公報、特公平４−２
２１０４号公報、特公平５−４０５８４号公報、特公平
５−７６８７１号公報、特公平６−３２６５３号公報、
特開平６−２３７９０５号公報等）。
【０００４】これらの先行技術による排泄処理装置は、
糞便の破砕手段として、強力な超音波を用いており、同
時に注入する注腸液は、超音波のパワーを伝える媒体と
して、また、破砕した糞便を流動化させる目的で注入し
ている。
糞便の破砕手段として、強力な超音波を用いており、同
時に注入する注腸液は、超音波のパワーを伝える媒体と
して、また、破砕した糞便を流動化させる目的で注入し
ている。
【０００５】一方、超音波を用いない方法としては、バ
ルーンカテーテルを肛門に挿入し、直腸内の便に温水を
噴射してこれを流動化し、吸引管を減圧タンクに接続し
て排泄させるもの（特開平６−１９７９７７号公報）
や、合成樹脂製の輸液管を肛門から挿入し、溶剤を噴射
して便を流動化した後、吸引して排泄させるもの（実開
平６−９５５４号公報）などが知られている。しかしな
がら、これらの方法では、噴射した液体の圧力により便
が奥に押しやられて、破砕され難い等の問題がある。
ルーンカテーテルを肛門に挿入し、直腸内の便に温水を
噴射してこれを流動化し、吸引管を減圧タンクに接続し
て排泄させるもの（特開平６−１９７９７７号公報）
や、合成樹脂製の輸液管を肛門から挿入し、溶剤を噴射
して便を流動化した後、吸引して排泄させるもの（実開
平６−９５５４号公報）などが知られている。しかしな
がら、これらの方法では、噴射した液体の圧力により便
が奥に押しやられて、破砕され難い等の問題がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】超音波を用いる方法
は、糞便が細かい粒子に破砕され乳化されるので、流動
化の状態は非常に優れているが、その破砕力は超音波振
動するホーンの近傍に限られており、また、超音波の生
体への安全性やホーンの耐久性、装置のコスト等の点で
問題があった。また、温水等の噴射により便を流動化さ
せる方法では、便の破砕乳化の効率が低く、あるいは装
置がより複雑になる等の問題があった。
は、糞便が細かい粒子に破砕され乳化されるので、流動
化の状態は非常に優れているが、その破砕力は超音波振
動するホーンの近傍に限られており、また、超音波の生
体への安全性やホーンの耐久性、装置のコスト等の点で
問題があった。また、温水等の噴射により便を流動化さ
せる方法では、便の破砕乳化の効率が低く、あるいは装
置がより複雑になる等の問題があった。
【０００７】本発明は、従来の排泄処理装置のこのよう
な問題点に鑑みなされたもので、超音波を用いずに液体
の噴射によって糞便を破砕することにより、上記の問題
を解決した排便処置装置を提供することを目的としたも
のである。
な問題点に鑑みなされたもので、超音波を用いずに液体
の噴射によって糞便を破砕することにより、上記の問題
を解決した排便処置装置を提供することを目的としたも
のである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による排便処理装置は、肛門よりイリゲーシ
ョン手段と吸引手段を同時に行うことのできる挿入具を
挿入し、吸引を行いながら注腸液を糞便に向けて噴出さ
せて破砕し、注腸液と共に吸引除去することを特徴とす
るものである。
めの本発明による排便処理装置は、肛門よりイリゲーシ
ョン手段と吸引手段を同時に行うことのできる挿入具を
挿入し、吸引を行いながら注腸液を糞便に向けて噴出さ
せて破砕し、注腸液と共に吸引除去することを特徴とす
るものである。
【０００９】
【作用】本発明の排便処理装置は、吸引ポンプにより糞
便を吸い寄せて挿入具の先端部内に呼び込んだ状態と
し、注腸用ポンプによって注腸液を糞便に向けて噴射す
ることで破砕乳化し、水流に乗せて吸引除去するもので
ある。従って、従来の浣腸や洗腸とは異なり、注腸液は
肛門に近い下部消化管にのみ注入され、糞便を破砕した
後は、破砕された糞便と共に吸引ポンプによって吸引排
出されるので、腸内に残留する注腸液は浣腸や洗腸に比
べて少なく、処置後に腸内に残留する注腸液が漏れる、
いわゆる後漏れがほとんどない。
便を吸い寄せて挿入具の先端部内に呼び込んだ状態と
し、注腸用ポンプによって注腸液を糞便に向けて噴射す
ることで破砕乳化し、水流に乗せて吸引除去するもので
ある。従って、従来の浣腸や洗腸とは異なり、注腸液は
肛門に近い下部消化管にのみ注入され、糞便を破砕した
後は、破砕された糞便と共に吸引ポンプによって吸引排
出されるので、腸内に残留する注腸液は浣腸や洗腸に比
べて少なく、処置後に腸内に残留する注腸液が漏れる、
いわゆる後漏れがほとんどない。
【００１０】また、上部の糞便は、下部の糞便が吸引除
去されると、吸引と腸管の蠕動運動によって降りてくる
ので、挿入部は肛門より３〜８ｃｍ程度挿入するだけで
良い。
去されると、吸引と腸管の蠕動運動によって降りてくる
ので、挿入部は肛門より３〜８ｃｍ程度挿入するだけで
良い。
【００１１】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に説
明する。 〔実施例１〕本発明の排便処理装置は、図１に示したよ
うに、肛門部へ挿入する挿入具（３）、注腸用ポンプ
（７）により注腸液タンク（１０）から挿入具（３）に
注腸液を供給し噴射させる注腸液供給部、および、破砕
乳化された糞便を吸引ポンプ（８）により貯留容器（１
１）に吸引排出させる吸引排出部からなり、吸引ポンプ
（８）により吸引しながら注腸用ポンプ（７）により注
腸液を糞便に噴射させ、糞便の破砕乳化と吸引排出とを
平行して行うように構成されている。
明する。 〔実施例１〕本発明の排便処理装置は、図１に示したよ
うに、肛門部へ挿入する挿入具（３）、注腸用ポンプ
（７）により注腸液タンク（１０）から挿入具（３）に
注腸液を供給し噴射させる注腸液供給部、および、破砕
乳化された糞便を吸引ポンプ（８）により貯留容器（１
１）に吸引排出させる吸引排出部からなり、吸引ポンプ
（８）により吸引しながら注腸用ポンプ（７）により注
腸液を糞便に噴射させ、糞便の破砕乳化と吸引排出とを
平行して行うように構成されている。
【００１２】挿入部（３）は、側部に注腸用ノズル
（４）を挿入して注腸液を注入するイリゲーションニッ
プル（５）を設け、また、後端部には破砕乳化した糞便
を吸引排出するための吸引チューブを接続する吸引ニッ
プル（６）が設けられている。その先端部の形状は、図
２に示すようなチューリップ状、（ａ）お椀状、（ｂ）
もしくはラッパ状（ｃ）に拡開している。これは、直腸
を圧排して内部に糞便（２）を引き込むための形状であ
る。従って、挿入部（３）は少なくとも先端部が軟質
の、例えばシリコンゴム等のエラストマーで作られてい
るのが望ましい。
（４）を挿入して注腸液を注入するイリゲーションニッ
プル（５）を設け、また、後端部には破砕乳化した糞便
を吸引排出するための吸引チューブを接続する吸引ニッ
プル（６）が設けられている。その先端部の形状は、図
２に示すようなチューリップ状、（ａ）お椀状、（ｂ）
もしくはラッパ状（ｃ）に拡開している。これは、直腸
を圧排して内部に糞便（２）を引き込むための形状であ
る。従って、挿入部（３）は少なくとも先端部が軟質
の、例えばシリコンゴム等のエラストマーで作られてい
るのが望ましい。
【００１３】注腸用ノズル（４）は図４に示すように、
先端部が屈曲しており先端が開口していて、後端部には
注腸液チューブ（１５）を接続する接続部（２１）を設
けると共に、図３に示すように、先端部の位置が前後に
移動可能で、且つ回転可能に作られていて、先端部が最
下端に位置した時のストッパーの役目をし、また、注腸
液の噴出方向を操作するためのつまみ部（２２）が設け
られている。また、ノズル（４）の外面には、吸引ニッ
プル（６）の上端に合わせたとき、先端が各々挿入部
（３）の内腔の中心および最上端に位置する中心位置目
盛（２３）および上端位置目盛（２４）と、左右噴出方
向を確認するための正中線目盛（２５）が具備されてい
る。
先端部が屈曲しており先端が開口していて、後端部には
注腸液チューブ（１５）を接続する接続部（２１）を設
けると共に、図３に示すように、先端部の位置が前後に
移動可能で、且つ回転可能に作られていて、先端部が最
下端に位置した時のストッパーの役目をし、また、注腸
液の噴出方向を操作するためのつまみ部（２２）が設け
られている。また、ノズル（４）の外面には、吸引ニッ
プル（６）の上端に合わせたとき、先端が各々挿入部
（３）の内腔の中心および最上端に位置する中心位置目
盛（２３）および上端位置目盛（２４）と、左右噴出方
向を確認するための正中線目盛（２５）が具備されてい
る。
【００１４】操作者は、患者の肛門に挿入部（３）を挿
入し、イリゲーションニップル（５）より注腸用ノズル
（４）を挿入する。また、吸引ニップル（６）に吸引チ
ューブ（１４）を、接続部（２１）には注腸液チューブ
（１５）を各々接続し、図１のようにセットする。注腸
液の噴出方向は、操作者がつまみ部（２２）を持って上
下および回転方向に動かすことで、挿入部（３）内のあ
らゆる方向に向けることができる。
入し、イリゲーションニップル（５）より注腸用ノズル
（４）を挿入する。また、吸引ニップル（６）に吸引チ
ューブ（１４）を、接続部（２１）には注腸液チューブ
（１５）を各々接続し、図１のようにセットする。注腸
液の噴出方向は、操作者がつまみ部（２２）を持って上
下および回転方向に動かすことで、挿入部（３）内のあ
らゆる方向に向けることができる。
【００１５】注腸液の噴出線速度は、２〜１０ｍ／ｓｅ
ｃの範囲が望ましい。２ｍ／ｓｅｃ以下の線速度では糞
便の破砕力が弱く、また、１０ｍ／ｓｅｓ以上では腸壁
に損傷を与える恐れがある。また、注入速度は、５０ｍ
ｌ／ｍｉｎ〜１ｌ／ｍｉｎが望ましい。注入速度が５０
ｍｌ／ｍｉｎより少ないと糞便の流動性が悪く、回路を
つまらせる恐れがあり、一方、注入速度が大きいと、貯
留容器（１１）内に貯った排液を頻繁に廃棄する必要が
ある。
ｃの範囲が望ましい。２ｍ／ｓｅｃ以下の線速度では糞
便の破砕力が弱く、また、１０ｍ／ｓｅｓ以上では腸壁
に損傷を与える恐れがある。また、注入速度は、５０ｍ
ｌ／ｍｉｎ〜１ｌ／ｍｉｎが望ましい。注入速度が５０
ｍｌ／ｍｉｎより少ないと糞便の流動性が悪く、回路を
つまらせる恐れがあり、一方、注入速度が大きいと、貯
留容器（１１）内に貯った排液を頻繁に廃棄する必要が
ある。
【００１６】また、比較的少ない注入速度で噴出線速度
を高めるためには、注腸液を脈流またはパルス流で注入
するのが良い。従って、本発明に用いられる注腸用ポン
プ（７）は、ピストン型やベローズ型で脈流の出せるタ
イプのものが望ましい。
を高めるためには、注腸液を脈流またはパルス流で注入
するのが良い。従って、本発明に用いられる注腸用ポン
プ（７）は、ピストン型やベローズ型で脈流の出せるタ
イプのものが望ましい。
【００１７】さらに、注腸液は、過度の腸内刺激や体温
の低下を防止するため、予熱器（９）等を用いて体温付
近の温度に予熱するのが望ましいが、注腸液タンク（１
０）に温水を入れて使用することもできる。また、予熱
器（９）を用いれば注腸液タンク（１０）の代わりに水
道と直結しても差しつかえない。注腸液の成分は水、も
しくは電解質および／またはポリエチレングリコール等
の界面活性物質を混入させた水溶液を用いることができ
る。
の低下を防止するため、予熱器（９）等を用いて体温付
近の温度に予熱するのが望ましいが、注腸液タンク（１
０）に温水を入れて使用することもできる。また、予熱
器（９）を用いれば注腸液タンク（１０）の代わりに水
道と直結しても差しつかえない。注腸液の成分は水、も
しくは電解質および／またはポリエチレングリコール等
の界面活性物質を混入させた水溶液を用いることができ
る。
【００１８】注腸液の噴出によって破砕、乳化された糞
便は、注腸液と共に吸引ポンプ（８）によって吸引、排
出される。直腸内の糞便は、注腸液の噴出によって腸内
部へ移動する傾向にあり、噴出口先端より遠ざかって十
分に破砕されず、かえって腸の内部へ押しやられてしま
う。この状態を防ぐために、本発明の装置では注腸液の
噴出と同時に吸引ポンプ（８）で吸引をかけることによ
って、糞便を引き寄せ、噴出口近くの水流の高い区域で
効果的な破砕を行う。このような吸引ポンプとしては、
低流量でも呼び水なしで確実に吸引でき、機械的部分が
接液しないローラーポンプが最も適している。
便は、注腸液と共に吸引ポンプ（８）によって吸引、排
出される。直腸内の糞便は、注腸液の噴出によって腸内
部へ移動する傾向にあり、噴出口先端より遠ざかって十
分に破砕されず、かえって腸の内部へ押しやられてしま
う。この状態を防ぐために、本発明の装置では注腸液の
噴出と同時に吸引ポンプ（８）で吸引をかけることによ
って、糞便を引き寄せ、噴出口近くの水流の高い区域で
効果的な破砕を行う。このような吸引ポンプとしては、
低流量でも呼び水なしで確実に吸引でき、機械的部分が
接液しないローラーポンプが最も適している。
【００１９】吸引チューブ（１４）は、破砕した糞便を
貯留容器（１１）まで導くもので、途中に段差がなく太
さが均一で、内部の様子が確認できる軟質のポリ塩化ビ
ニルあるいはシリコンゴム等のチューブを用いるのが望
ましいが、特に限定はしない。
貯留容器（１１）まで導くもので、途中に段差がなく太
さが均一で、内部の様子が確認できる軟質のポリ塩化ビ
ニルあるいはシリコンゴム等のチューブを用いるのが望
ましいが、特に限定はしない。
【００２０】吸引の強さは、吸引ポンプ（８）の回転数
によって調節するが、吸引が強すぎると腸内は陰圧とな
り、腸壁が収縮してかえって糞便を吸引できなくなる。
また、腸壁を吸いつけて損傷させる恐れもある。そこ
で、吸引チューブ（１４）の途中に、一定の陰圧で弁が
開き、その陰圧以上にはならない開放弁（１３）を設け
て、上記のような事態を防止する。この時の陰圧として
は、−１０〜−５０cmＨ2Ｏとするのが適切である。
によって調節するが、吸引が強すぎると腸内は陰圧とな
り、腸壁が収縮してかえって糞便を吸引できなくなる。
また、腸壁を吸いつけて損傷させる恐れもある。そこ
で、吸引チューブ（１４）の途中に、一定の陰圧で弁が
開き、その陰圧以上にはならない開放弁（１３）を設け
て、上記のような事態を防止する。この時の陰圧として
は、−１０〜−５０cmＨ2Ｏとするのが適切である。
【００２１】吸引した糞便と注腸液の混合物は貯留容器
（１１）に貯留され、容器内の気体は活性炭、ケイ酸塩
鉱物等を充填した脱臭カラム（１２）を通過して脱臭さ
れ、外気へ放出される。貯留された内容物はトイレ等へ
廃棄し、容器は洗浄して再使用する。また、容器内に内
袋を設置しておいて、糞便を貯留した後、内袋ごと廃棄
する方式とすることもできる。
（１１）に貯留され、容器内の気体は活性炭、ケイ酸塩
鉱物等を充填した脱臭カラム（１２）を通過して脱臭さ
れ、外気へ放出される。貯留された内容物はトイレ等へ
廃棄し、容器は洗浄して再使用する。また、容器内に内
袋を設置しておいて、糞便を貯留した後、内袋ごと廃棄
する方式とすることもできる。
【００２２】〔実施例２〕実施例１における注腸用ノズ
ル（４）の形状を、図５（ａ）に示すように、屈曲させ
ることなく棒状とし、注腸液通路（３１）の先端は貫通
させず、先端部の斜め方向に噴出口（３２）を設けた。
正中線（２５）は、噴出口（３２）から注腸用ノズル
（４）の軸方向に沿って印をけつれば良い。本実施例に
よる注腸用ノズルはイリゲーションニップル（５）への
挿入が簡単になり、密閉度も向上する。
ル（４）の形状を、図５（ａ）に示すように、屈曲させ
ることなく棒状とし、注腸液通路（３１）の先端は貫通
させず、先端部の斜め方向に噴出口（３２）を設けた。
正中線（２５）は、噴出口（３２）から注腸用ノズル
（４）の軸方向に沿って印をけつれば良い。本実施例に
よる注腸用ノズルはイリゲーションニップル（５）への
挿入が簡単になり、密閉度も向上する。
【００２３】〔実施例３〕注腸用ノズル（４）のいま１
つの形状として、図５（ｂ）に示すように図５（ａ）の
実施例における注腸液通路（３１）先端の噴出口（３
２）に代えて、同じ位置に軟質ノズル（４２）を付設し
た。軟質ノズル（４２）は、シリコンゴム等の軟質で弾
性のあるエラストマーでできたチューブであり、注腸用
ポンプ（７）の脈流によって先端が振動し、自動的に様
々な方向に注腸液を噴出する。また、注腸用ノズル
（４）を動かす必要がないので、つまみ部（２２）の代
りに位置決めをした密栓（４１）を設け、軟質ノズル
（４２）を糞便の方向に向けた状態で固定し、同時に密
閉する。
つの形状として、図５（ｂ）に示すように図５（ａ）の
実施例における注腸液通路（３１）先端の噴出口（３
２）に代えて、同じ位置に軟質ノズル（４２）を付設し
た。軟質ノズル（４２）は、シリコンゴム等の軟質で弾
性のあるエラストマーでできたチューブであり、注腸用
ポンプ（７）の脈流によって先端が振動し、自動的に様
々な方向に注腸液を噴出する。また、注腸用ノズル
（４）を動かす必要がないので、つまみ部（２２）の代
りに位置決めをした密栓（４１）を設け、軟質ノズル
（４２）を糞便の方向に向けた状態で固定し、同時に密
閉する。
【００２４】
【発明の効果】以上のとおり、本発明による排便処理装
置を用いれば、非常に簡便な方法で安全に低コストでク
ローズドシステムにより排便処理を行うことができ、医
療産業上極めて有用である。
置を用いれば、非常に簡便な方法で安全に低コストでク
ローズドシステムにより排便処理を行うことができ、医
療産業上極めて有用である。
【図１】本発明の一実施例となる排便処理装置の全体構
成を示す図である。
成を示す図である。
【図２】本発明の装置に用いる挿入具の先端部の形状の
例を示す図である。
例を示す図である。
【図３】本発明における挿入具と注腸用ノズルの形状と
操作方法を説明するための図である。
操作方法を説明するための図である。
【図４】本発明における注腸用ノズルの一例を示す図で
ある。
ある。
【図５】本発明における注腸用ノズルの他の例を示す図
である。
である。
２ 糞便 ３ 挿入具 ４ ノズル ５ イリゲーションニップル ６ 吸引ニップル ７ 注腸用ポンプ ８ 吸引ポンプ ９ 予熱器 １０ 注腸液タンク １１ 貯留容器 １２ 脱臭カラム １３ 開放弁 １４ 吸引チューブ １５ 注腸液チューブ ２１ 接続部 ２２ つまみ部 ２３ 中心位置目盛 ２４ 上端位置目盛 ２５ 正中線目盛 ３１ 注腸液通路 ３２ 噴出口 ４１ 密栓 ４２ 軟質ノズル
Claims (4)
- 【請求項１】 肛門部に挿入した挿入具より注腸液を噴
射して糞便を破砕乳化し、吸引排出するための排便処理
装置であって、側部に注腸液を送入するイリゲーション
ニップルを設け、該イリゲーションニップルより内腔の
先端部近傍まで注腸液を噴射するためのノズルを挿入す
ると共に、後端部には破砕乳化した糞便を吸引排出する
吸引ニップルを設けた挿入具、該挿入具に注腸用ポンプ
により注腸液を供給し噴射させるための注腸液供給部、
および、破砕乳化された糞便を吸引ポンプにより貯留容
器に吸引排出させるための吸引排出部からなり、吸引ポ
ンプにより吸引しながら注腸用ポンプにより注腸液を糞
便に噴射させ、糞便の破砕乳化と吸引排出とを平行して
行うように構成したことを特徴とする排便処理装置。 - 【請求項２】 挿入具の先端部がエラストマーで作ら
れ、チューリップ状、お椀状、もしくはラッパ状に形成
されていることを特徴とする、請求項１記載の排便処理
装置。 - 【請求項３】 挿入具の注腸用ノズルの先端部が、先端
部近傍で屈曲し、もしくは斜め方向に開口すると共に、
前後に移動可能で、且つ回転可能に形成されていること
を特徴とする、請求項１もしくは請求項２記載の排便処
置装置。 - 【請求項４】 挿入具の注腸用ノズルの先端部が、斜め
方向の開口部に軟質で弾性を有するエラストマー製のチ
ューブを付設してなることを特徴とする、請求項１もし
くは請求項２記載の排便処理装置。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6277773A JPH08131538A (ja) | 1994-11-11 | 1994-11-11 | 排便処理装置 |
| EP95936767A EP0744179A1 (en) | 1994-11-11 | 1995-11-10 | Defecation disposal device |
| PCT/JP1995/002298 WO1996014888A1 (fr) | 1994-11-11 | 1995-11-10 | Dispositif collecteur de defecation |
| AU38561/95A AU3856195A (en) | 1994-11-11 | 1995-11-10 | Defecation disposal device |
| CA002180450A CA2180450A1 (en) | 1994-11-11 | 1995-11-10 | Defecation disposal device |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6277773A JPH08131538A (ja) | 1994-11-11 | 1994-11-11 | 排便処理装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08131538A true JPH08131538A (ja) | 1996-05-28 |
Family
ID=17588127
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6277773A Pending JPH08131538A (ja) | 1994-11-11 | 1994-11-11 | 排便処理装置 |
Country Status (5)
| Country | Link |
|---|---|
| EP (1) | EP0744179A1 (ja) |
| JP (1) | JPH08131538A (ja) |
| AU (1) | AU3856195A (ja) |
| CA (1) | CA2180450A1 (ja) |
| WO (1) | WO1996014888A1 (ja) |
Families Citing this family (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| AUPQ115499A0 (en) * | 1999-06-24 | 1999-07-15 | Colocare Holdings Pty Limited | Colostomy pump device |
| WO2001095852A2 (de) * | 2000-06-15 | 2001-12-20 | Sarkis Manukow | Verfahren zum betrieb einer station zur thermischen und kompressiven hautbehandlung und/oder hautreinigung und duschkopf zur hautreinigung |
| FR2881944B1 (fr) * | 2005-02-14 | 2008-01-18 | Raymond Trely | Dispositif eliminateur de bouchons oesophagiens ou intestinaux |
| EP1946786A1 (en) * | 2007-01-19 | 2008-07-23 | Coloplast A/S | An irrigation system with a pump |
| ITRM20070349A1 (it) * | 2007-06-22 | 2008-12-23 | Mario Loddo | Apparecchiatura per la rimozione di ostruzioni intestinali. |
| CN107583124B (zh) * | 2017-10-19 | 2020-06-12 | 常州市武进人民医院 | 一种消化内科用灌洗装置 |
| CN109010943A (zh) * | 2018-07-23 | 2018-12-18 | 沈洁 | 用于预防脓毒症的肠道引流装置 |
| CN109865170A (zh) * | 2019-04-11 | 2019-06-11 | 珠海英智科技有限公司 | 一种肠套叠复位系统及方法 |
| CN113499488B (zh) * | 2021-07-08 | 2022-08-12 | 吉林大学 | 一种消化内科用通便装置 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH04220265A (ja) * | 1990-12-20 | 1992-08-11 | Gijutsu Kenkyu Kumiai Iryo Fukushi Kiki Kenkyusho | 温度センサー付排泄処理装置 |
| JPH0713722Y2 (ja) * | 1992-12-15 | 1995-04-05 | 技術研究組合医療福祉機器研究所 | 排泄処理装置の挿入具 |
| JP2734935B2 (ja) * | 1993-06-10 | 1998-04-02 | 株式会社吉田製作所 | ハンディー快便装置 |
-
1994
- 1994-11-11 JP JP6277773A patent/JPH08131538A/ja active Pending
-
1995
- 1995-11-10 EP EP95936767A patent/EP0744179A1/en not_active Withdrawn
- 1995-11-10 WO PCT/JP1995/002298 patent/WO1996014888A1/ja not_active Application Discontinuation
- 1995-11-10 CA CA002180450A patent/CA2180450A1/en not_active Abandoned
- 1995-11-10 AU AU38561/95A patent/AU3856195A/en not_active Abandoned
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| EP0744179A1 (en) | 1996-11-27 |
| CA2180450A1 (en) | 1996-05-23 |
| AU3856195A (en) | 1996-06-06 |
| WO1996014888A1 (fr) | 1996-05-23 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040511 |