JPH0812620A - アルキル基置換シクロヘキシルエステルの立体異性体の分離方法 - Google Patents

アルキル基置換シクロヘキシルエステルの立体異性体の分離方法

Info

Publication number
JPH0812620A
JPH0812620A JP16605594A JP16605594A JPH0812620A JP H0812620 A JPH0812620 A JP H0812620A JP 16605594 A JP16605594 A JP 16605594A JP 16605594 A JP16605594 A JP 16605594A JP H0812620 A JPH0812620 A JP H0812620A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
ester
alkyl
trans
tert
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16605594A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoichi Matsumoto
章一 松本
Masashi Iida
正志 飯田
Takao Yamada
隆男 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maruzen Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Maruzen Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Maruzen Petrochemical Co Ltd filed Critical Maruzen Petrochemical Co Ltd
Priority to JP16605594A priority Critical patent/JPH0812620A/ja
Publication of JPH0812620A publication Critical patent/JPH0812620A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式[1] 【化1】 (式中、R1は、炭素数4〜8の分岐状アルキル基、炭
素数6〜8のアリール基またはアラルキル基から選ばれ
た1種類;R2は、シクロヘキシルエステルの2位、3
位または4位に結合した炭素数4〜8の分岐状アルキル
基を示す。)で表されるアルキル基置換シクロヘキシル
エステルの立体異性体を、晶析により分離することを特
徴とするアルキル基置換シクロヘキシルエステルの立体
異性体の分離方法。 【効果】 本発明のアルキル基置換シクロヘキシルエス
テルの立体異性体の分離方法は、特定構造のエステルの
シス型またはトランス型エステルを高純度でかつ高回収
率で単離することを可能にするものであり、香料原料お
よびその他の分野への利用が大いに期待される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、香料原料として有用で
あり他の分野への利用も大いに期待されるアルキル基置
換シクロヘキシルエステルの、シス型とトランス型立体
異性体の分離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アルキル基が一つ置換したシクロ
ヘキサノールのエステル類として、例えば、酢酸、プロ
ピオン酸、n−酪酸、n−吉草酸、n−ヘキサン酸、n
−ヘプタン酸、ピバリン酸、tert−ブチル酢酸およ
び安息香酸といったカルボン酸と、シクロヘキサン環に
炭素数1〜8のアルキル基が置換したシクロヘキサノー
ルとのエステルが知られており、これらのエステル類
は、カルボン酸とアルキル基置換シクロヘキサノールの
種類に応じて、シス型あるいはトランス型が、香料の原
料として有用な物質であることが知られている。
【0003】しかし、これらのエステル類は、一般に、
原料であるアルキル基置換シクロヘキサノールがシス型
とトランス型の混合物であるため、得られるエステル類
もシス型とトランス型の混合物となり、しかも、これら
の立体異性体は沸点差が小さいため蒸留による単離が難
しく困難である。
【0004】このため、特開昭48−4449号公報、
特開昭49−45037号公報および特開昭54−95
546号公報では、原料であるtert−ブチルシクロ
ヘキサノールの合成に際し、tert−ブチルフェノー
ルの水素化を特定の条件で行うことによって、シス型に
富んだtert−ブチルシクロヘキサノールを得る試み
が成されているが、シス−tert−ブチルシクロヘキ
サノールの生成割合はせいぜい92モル%までであり、
これらのエステル類の立体異性体を、高純度でかつ高回
収率で単離する適当な分離手段は未だ提案されていな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、炭素
数5〜9の分岐状脂肪族カルボン酸もしくは炭素数7〜
9の芳香族カルボン酸または芳香族置換脂肪族カルボン
酸を酸成分とする、アルキル基置換シクロヘキシルエス
テルのシス型とトランス型立体異性体を、高純度でかつ
高回収率で単離する分離方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記本発
明の目的を達成すべく鋭意検討した結果、上記のような
カルボン酸のカルボニル基に結合した原子団およびシク
ロヘキサン環に結合した原子団が、共に嵩高い構造を持
つものからなるアルキル基置換シクロヘキシルエステル
において、該エステルのシス型とトランス型立体異性体
が、晶析手段によって、高純度でしかも高回収率で単離
できることを見出し、本発明を完成した。
【0007】したがって、本発明の要旨は、一般式
[1]
【化2】 (式中、R1は、炭素数4〜8の分岐状アルキル基、炭
素数6〜8のアリール基またはアラルキル基から選ばれ
た1種類;R2は、シクロヘキシルエステルの2位、3
位または4位に結合した炭素数4〜8の分岐状アルキル
基を示す。)で表されるアルキル基置換シクロヘキシル
エステルの立体異性体を、晶析により分離することを特
徴とするアルキル基置換シクロヘキシルエステルの立体
異性体の分離方法に存する。
【0008】本発明の上記一般式[1]で表されるアル
キル基置換シクロヘキシルエステルは、分岐状脂肪族カ
ルボン酸もしくは芳香族カルボン酸または芳香族置換脂
肪族カルボン酸、およびその誘導体(以下、「カルボン
酸原料」と略す。)と、アルキル基置換シクロヘキサノ
ールとの、公知のエステル化反応によって合成され得
る。
【0009】原料のカルボン酸原料としては、一般式
[2]
【化3】 {式中、R1は、炭素数4〜8の分岐状アルキル基、炭
素数6〜8のアリール基またはアラルキル(アリールア
ルキル)基から選ばれた1種類;R3は、水素原子、ハ
ロゲン原子または炭素数1〜8の直鎖状または分岐状ア
ルキル基から選ばれた1種類を示す。}で表されるもの
が用いられ、例えば、ピバリン酸、イソ吉草酸、2−メ
チル酪酸、tert−ブチル酢酸、イソヘキサン酸、2
−メチル−n−吉草酸、3−メチル−n−吉草酸、2−
エチル−n−酪酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチル
ヘキサン酸、2−n−プロピル−n−吉草酸および3,
5,5−トリメチルヘキサン酸等の分岐状脂肪族カルボ
ン酸、安息香酸、o−トルイル酸、m−トルイル酸、p
−トルイル酸、2,3−ジメチル安息香酸、2,4−ジ
メチル安息香酸、2,5−ジメチル安息香酸、2,6−
ジメチル安息香酸、3,4−ジメチル安息香酸、3,5
−ジメチル安息香酸およびp−エチル安息香酸等の芳香
族カルボン酸、フェニル酢酸、o−トリル酢酸、m−ト
リル酢酸およびp−トリル酢酸等の芳香族置換脂肪族カ
ルボン酸、およびこれらの分岐状脂肪族カルボン酸、芳
香族カルボン酸および芳香族置換脂肪族カルボン酸に相
当するカルボン酸クロライドおよびカルボン酸ブロマイ
ド等のカルボン酸ハライド、カルボン酸メチル、カルボ
ン酸エチル、カルボン酸−n−プロピル、カルボン酸−
イソプロピル、カルボン酸−n−ブチル、カルボン酸−
イソブチル、カルボン酸−sec−ブチルおよびカルボ
ン酸−2−エチルヘキシル等のカルボン酸エステルが挙
げられ、好ましくはピバリン酸および安息香酸、またそ
のカルボン酸メチル、カルボン酸エチルおよびカルボン
酸クロライドが挙げられ、特に好ましくは、ピバリン酸
メチルおよび安息香酸メチルが挙げられる。
【0010】また、もう一方の原料であるアルキル基置
換シクロヘキサノールとしては、一般式[3]
【化4】 (式中、R2は、水酸基の2位、3位または4位に結合
した炭素数4〜8の分岐状アルキル基を示す。)で表さ
れるものが用いられ、例えば、2−tert−ブチルシ
クロヘキサノール、3−tert−ブチルシクロヘキサ
ノール、4−tert−ブチルシクロヘキサノール、2
−tert−ペンチルシクロヘキサノール、3−ter
t−ペンチルシクロヘキサノール、4−tert−ペン
チルシクロヘキサノール、2−tert−オクチルシク
ロヘキサノール、3−tert−オクチルシクロヘキサ
ノールおよび4−tert−オクチルシクロヘキサノー
ルなどが挙げられ、好ましくは、2−tert−ブチル
シクロヘキサノール、3−tert−ブチルシクロヘキ
サノールおよび4−tert−ブチルシクロヘキサノー
ルが挙げられ、特に好ましくは4−tert−ブチルシ
クロヘキサノールが挙げられる。
【0011】上記カルボン酸原料とアルキル基置換シク
ロヘキサノールの反応は、触媒の存在下に行われ、その
触媒としては、カルボン酸原料が、カルボン酸の場合、
塩酸および硫酸等の鉱酸、イオン交換樹脂等の固体酸、
ベンゼンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸等の
有機酸が用いられ、カルボン酸ハライドの場合、水酸化
ナトリウムおよび水酸化カリウム等の無機塩基、ピリジ
ン、トリエチルアミンおよびイミダゾール等の有機塩基
が用いられ、カルボン酸エステルの場合、通常のエステ
ル交換反応に用いられる酸触媒の他、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウ
ムエチラート、カリウムメチラートおよびカリウムエチ
ラート等の塩基性触媒、チタン酸テトライソプロピル、
チタン酸テトラブチルおよびチタン酸テトラ(2−エチ
ルヘキシル)等のチタン系触媒、ジブチルスズラウレー
ト、ジブチルスズマレエートおよびトリブチルスズハイ
ドライド等のスズ系触媒、酸化リチウム、リチウムハイ
ドライドおよびブチルリチウム等のリチウム系触媒等が
用いられるが、これらに限定されない。
【0012】上記カルボン酸原料とアルキル基置換シク
ロヘキサノールとの反応は、等モル反応であり、両者を
等モル割合で供給すればよいが、反応操作上、どちらか
が過剰であっても構わない。反応操作上、一般には両反
応成分の内、回収の容易な反応成分を過剰に用いるの
が、反応終了後の未反応成分の回収が容易であり好まし
い。また必要に応じて、溶媒で希釈して行われ、該溶媒
としては、ペンタンおよびヘキサン等の脂肪族炭化水
素、ベンゼン、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化
水素、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素が用いられ
るが、これらに限定されない。
【0013】反応温度は、カルボン酸原料とアルキル基
置換シクロヘキサノールの種類によって異なるが、反応
が進行する温度であればよく、通常、−20〜150
℃、好ましくは20〜120℃の範囲で行われる。
【0014】反応時間は、0.5〜48時間、好ましく
は1〜24時間の範囲で行われる。
【0015】得られた反応生成物から、触媒を中和もし
くは濾別後、未反応物、および溶媒が用いられた場合は
その溶媒を蒸留により除去することにより、目的のアル
キル基置換シクロヘキシルエステルが得られるが、ここ
で得られた該エステルは、通常、シス型およびトランス
型の混合物である。また、かくして得られた該エステル
の内、R1が、tert−ブチル基およびネオペンチル
基を除く炭素数4〜8の分岐状アルキル基で、R2が、
シクロヘキシルエステルの2位、3位または4位に結合
した炭素数4〜8の分岐状アルキル基であるシクロヘキ
シルエステルは新規物質である。
【0016】得られた該エステルのシス型とトランス型
の分離は、晶析によって行われる。該晶析の1つの方法
は、該エステルを溶媒に溶解させて行う方法であり、他
の1つの方法は、得られたシス型とトランス型の混合物
を溶媒に溶解させることなく、そのまま静置し行う方法
である。いずれの方法においても、該溶液をトランス型
エステルが晶出する温度とシス型エステルが晶出する温
度との間に冷却することにより、まず初めにトランス型
エステルを晶出させることができ、これを濾過等により
分別することにより、高純度のトランス型エステルを回
収することができる。
【0017】該晶析において溶媒を使用する場合の溶媒
としては、該エステルが溶解するものであれば何でもよ
く、前記した反応溶媒と同様であり、溶解時の温度もエ
ステルが溶解する温度であればよく、特に限定する必要
はない。またエステルの合成時に溶媒が用いられた場合
は、反応生成物から触媒を中和もしくは濾別後未反応物
を蒸留により除去したもの、あるいはそれにさらに溶媒
を加えまたはそれから溶媒の一部を除去して溶媒量を調
整したものに適用することもできる。
【0018】濾過等によって分離されたトランス型エス
テルの結晶は、必要に応じ、溶媒で洗浄後、乾燥させて
得られる。
【0019】このような晶析および濾過等による分離
は、1回だけでよいし、複数回行ってもよい。
【0020】トランス型エステルを分離した後の残液か
らのシス型エステルの回収は、蒸留によって溶媒を除去
して行うことができるが、該残液中には晶析の度合によ
りトランス型エステルが若干量残存する。より高純度の
シス型エステルを必要とする場合は、晶析回数を増や
し、トランス型エステルの残存を極力避けることが望ま
しい。
【0021】本発明の分離方法は、石鹸、ハウスホール
ド、室内スプレー用等の香料原料として有用である、上
記特定構造のエステルのシス型およびトランス型を高純
度でかつ高回収率で単離することを可能にするものであ
る。
【0022】さらに本発明により単離されたシス型およ
びトランス型エステルは、異なるカルボン酸エステルと
のエステル交換反応により、R1を種々の基に置換する
ことも可能である。一般的に述べて、エステル交換反応
は、立体異性体の組成割合が実質的に変化しない反応条
件を選択することもできるので、本発明方法に従ってあ
らかじめシス体とトランス体とを分離した後それらに希
望の酸基を導入するエステル交換反応を行えば、従来立
体異性体の分離が困難であったエステルも分離すること
ができるという利用法も考えられる。
【0023】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるもので
はない。
【0024】実施例1 ピバリン酸−4−tert−ブ
チルシクロヘキシルの合成およびトランス型立体異性体
の分離 オルダーショウ型蒸留塔(理論段数10段)を付けた1
000mlの丸底フラスコに、トルエン200g、4−
tert−ブチルシクロヘキサノール156g(1.0
モル、シス/トランス=25/75)、ピバリン酸メチ
ル209g(1.8モル)、チタン酸テトラブチル3.
4g(0.01モル)を仕込み、トルエン還流中、生成
してくるメタノールを系外に分離除去しながら、5時間
反応した。その後100℃まで放冷し、反応液に水6g
を加え触媒を失活させた後、触媒残査を濾別した。得ら
れた濾液から、溶媒および未反応ピバリン酸メチルをロ
ータリーエバポレーターで除去した後、未反応4−te
rt−ブチルシクロヘキサノールを85℃/2mmHg
で昇華させ、純度97.0GC%(ガスクロマトグラフ
ィーの面積%)の粗ピバリン酸−4−tert−ブチル
シクロヘキシル(シス/トランス=11/89)の白色
結晶163gを得た。仕込み4−tert−ブチルシク
ロヘキサノールからの粗ピバリン酸−4−tert−ブ
チルシクロヘキシルの収率は66%であった。
【0025】次に、得られた粗ピバリン酸−4−ter
t−ブチルシクロヘキシル163gを、80gのメタノ
ールに加温、溶解させ、室温で1日静置し晶析を行っ
た。析出した結晶を濾過により回収し、乾燥し、純度9
7.8GC%のトランス−ピバリン酸−4−tert−
ブチルシクロヘキシル(融点73〜74℃)の白色結晶
122gを回収した。粗ピバリン酸−4−tert−ブ
チルシクロヘキシル中に含まれているトランス−ピバリ
ン酸−4−tert−ブチルシクロヘキシルの分離回収
率は85%であった。トランス−ピバリン酸−4−te
rt−ブチルシクロヘキシルの1H−NMRスペクトル
を図1に、またピーク値を以下に示す。
【0026】1H−NMRスペクトル(CDCl3、30
0MHz、δ):0.86(9H,s)、0.92−
1.07(1H,m)、1.04−1.16(2H,
m)、1.17(9H,s)、1.20−1.37(2
H,m)、1.74−1.86(2H,m)、1.93
−2.04(2H,m)、4.52−4.65(1H,
m)
【0027】実施例2 安息香酸−4−tert−ブチ
ルシクロヘキシルの合成およびトランス型立体異性体の
分離 ピバリン酸メチルの代わりに安息香酸メチル204g
(1.5モル)を用いた以外は、実施例1と同様に反応
および溶媒、未反応安息香酸メチルの除去を行い、純度
96.0GC%の粗安息香酸−4−tert−ブチルシ
クロヘキシル(シス/トランス=25/75)の無色透
明液体255gを得た。仕込み4−tert−ブチルシ
クロヘキサノールからの粗安息香酸−4−tert−ブ
チルシクロヘキシルの収率は94%であった。
【0028】次に、得られた粗安息香酸−4−tert
−ブチルシクロヘキシル255gを、そのまま室温で1
日静置し、1回目の晶析を行った。析出した結晶を濾過
により回収し、300mlのメタノールで1回、30m
lのメタノールで2回洗浄した。また、この時の濾液お
よびメタノール洗浄液を合わせたものからメタノールを
除去し、2回目の晶析を行った。1回目、2回目の晶析
により、純度99.3GC%のトランス−安息香酸−4
−tert−ブチルシクロヘキシル(融点95〜96
℃)の白色結晶167gを回収した。粗安息香酸−4−
tert−ブチルシクロヘキシル中に含まれているトラ
ンス−安息香酸−4−tert−ブチルシクロヘキシル
の分離回収率は90%であった。トランス−安息香酸−
4−tert−ブチルシクロヘキシルの1H−NMRス
ペクトルを図2に、またピーク値を以下に示す。
【0029】1H−NMRスペクトル(CDCl3、30
0MHz、δ):0.87(9H,s)、0.95−
1.08(1H,m)、1.08−1.24(2H,
m)、1.35−1.52(2H,m)、1.74−
1.90(2H,m)、2.05−2.20(2H,
m)、4.80−4.95(1H,m)、7.39(2
H,t)、7.50(1H,t)、8.03(2H,
d)
【0030】また、2回目の晶析後の濾液およびメタノ
ール洗浄液からメタノールを除去し、わずかに析出して
くるトランス−安息香酸−4−tert−ブチルシクロ
ヘキシルを濾別したところ、純度86.3GC%のシス
−安息香酸−4−tert−ブチルシクロヘキシルの無
色透明液体50gを得た。
【0031】
【発明の効果】本発明のアルキル基置換シクロヘキシル
エステルの立体異性体の分離方法は、石鹸、ハウスホー
ルド、室内スプレー用等の香料原料として有用である、
上記のような特定構造のエステルのシス型またはトラン
ス型エステルを高純度でかつ高回収率で単離することを
可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたトランス−ピバリン酸−4
−tert−ブチルシクロヘキシルの1H−NMRスペ
クトルである。
【図2】実施例2で得られたトランス−安息香酸−4−
tert−ブチルシクロヘキシルの1H−NMRスペク
トルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07M 7:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[1] 【化1】 (式中、R1は、炭素数4〜8の分岐状アルキル基、炭
    素数6〜8のアリール基またはアラルキル基から選ばれ
    た1種類;R2は、シクロヘキシルエステルの2位、3
    位または4位に結合した炭素数4〜8の分岐状アルキル
    基を示す。)で表されるアルキル基置換シクロヘキシル
    エステルの立体異性体を、晶析により分離することを特
    徴とするアルキル基置換シクロヘキシルエステルの立体
    異性体の分離方法。
  2. 【請求項2】 アルキル基置換シクロヘキシルエステル
    が、ピバリン酸−4−tert−ブチルシクロヘキシル
    または安息香酸−4−tert−ブチルシクロヘキシル
    である請求項1記載のアルキル基置換シクロヘキシルエ
    ステルの立体異性体の分離方法。
JP16605594A 1994-06-24 1994-06-24 アルキル基置換シクロヘキシルエステルの立体異性体の分離方法 Pending JPH0812620A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16605594A JPH0812620A (ja) 1994-06-24 1994-06-24 アルキル基置換シクロヘキシルエステルの立体異性体の分離方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16605594A JPH0812620A (ja) 1994-06-24 1994-06-24 アルキル基置換シクロヘキシルエステルの立体異性体の分離方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0812620A true JPH0812620A (ja) 1996-01-16

Family

ID=15824134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16605594A Pending JPH0812620A (ja) 1994-06-24 1994-06-24 アルキル基置換シクロヘキシルエステルの立体異性体の分離方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0812620A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009087242A2 (en) 2009-04-09 2009-07-16 Symrise Gmbh & Co. Kg Compositions comprising trans-tert-butyl cyclohexanol as skin irritation-reducing agent

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009087242A2 (en) 2009-04-09 2009-07-16 Symrise Gmbh & Co. Kg Compositions comprising trans-tert-butyl cyclohexanol as skin irritation-reducing agent

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013227345A (ja) ハーフエステルの合成方法
JP3356286B2 (ja) 2,4−オキサゾリジンジオン類の製造方法
EP1008590B1 (en) Process for preparing optically active oxazolidinone derivatives
JPH0812620A (ja) アルキル基置換シクロヘキシルエステルの立体異性体の分離方法
JP4677550B2 (ja) 環状エステル化合物
JPH064556B2 (ja) シクロヘキサンジオン誘導体の製法
US5679832A (en) Method for making α,β-unsaturated-β-trifluoromethyl-carboxylates and related compounds
JPS6344544A (ja) ジヒドロシクロシトラ−ル及びジヒドロシクロシトラ−ルの光学活性立体異性体の製法
JP2958834B2 (ja) アゼチジン−2−オン誘導体
JP3357076B2 (ja) ジカルボン酸モノエステルの製造方法
EP0652213B1 (en) Method for producing alkyl 3-phthalidylideneacetate
JPH02152945A (ja) 2−(4−ヒドロキシフェノキシ)プロピオン酸エステルの精製法
JP3497876B2 (ja) 9Z−β−イオニリデン酢酸エステルの製造方法、および該方法に有用な中間体化合物
JP2003155259A (ja) 芳香族アルデヒドの製造方法および新規な芳香族ジアルデヒド
JPH07330668A (ja) 新規な分岐状脂肪族カルボン酸のアルキル基置換シクロヘキシルエステルおよびその製造方法
JP3869531B2 (ja) ビフェニル誘導体の製造法
JP3900557B2 (ja) テトラヒドロビナフトール誘導体およびその製造法
JP3418883B2 (ja) 4−イソプロピルシクロヘキサン酸エステル類の製法及び新規中間体
EP0970952B1 (en) Processes for preparing 2-omega-alkoxycarbonylalkanoyl)-4-butanolides, omega-hydroxy-omega-3)-keto fatty esters, and derivatives thereof
JP2824159B2 (ja) (S)−(−)−α−ダマスコンの製法
JP3410497B2 (ja) テトラヒドロピラン−4−カルボン酸のエステルを精製する方法
JP4258104B2 (ja) trans‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸テトラメチルおよびテトラエチル
JP2958835B2 (ja) 4−(1−カルボキシアルキル)アゼチジン−2−オン誘導体の製造法
JPH041736B2 (ja)
JPH08104666A (ja) 4−イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸エステル誘導体の製法