JPH08104666A - 4−イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸エステル誘導体の製法 - Google Patents
4−イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸エステル誘導体の製法Info
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- JPH08104666A JPH08104666A JP26844394A JP26844394A JPH08104666A JP H08104666 A JPH08104666 A JP H08104666A JP 26844394 A JP26844394 A JP 26844394A JP 26844394 A JP26844394 A JP 26844394A JP H08104666 A JPH08104666 A JP H08104666A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来から香料分野で利用され、また医薬、農
薬、液晶等の合成中間体として有用な4−イソプロピル
シクロヘキサンカルボン酸エステル誘導体の新規な製法
を提供する。 【構成】 2−アセトキシ−4−イソプロピル安息香酸
エステル誘導体を接触還元反応するわずか1工程反応に
より、目的の4−イソプロピルシクロヘキサンカルボン
酸エステル誘導体を製造する。
薬、液晶等の合成中間体として有用な4−イソプロピル
シクロヘキサンカルボン酸エステル誘導体の新規な製法
を提供する。 【構成】 2−アセトキシ−4−イソプロピル安息香酸
エステル誘導体を接触還元反応するわずか1工程反応に
より、目的の4−イソプロピルシクロヘキサンカルボン
酸エステル誘導体を製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来から香料分野で利
用され、また医薬、農薬、液晶等の合成中間体として有
用な下記式(1)
用され、また医薬、農薬、液晶等の合成中間体として有
用な下記式(1)
【化3】 [式中、Rは炭素原子数1〜3個のアルキル基を示す]
で表される4−イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸
エステル誘導体の工業的に有利な新規製法に関する。
で表される4−イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸
エステル誘導体の工業的に有利な新規製法に関する。
【0002】
【従来の技術】4−アルキル置換シクロヘキサンカルボ
ン酸類がスィーティ様、オイル様、ウッディー様、スパ
イシー様の香気を有し、タバコ用香料として有用である
ことは知られている(特開昭59−130162号公報
参照)。また、該カルボン酸類がステロイド製剤に代わ
る抗アレルギー剤として有用であることも開示されてい
る(特開昭56−68612号公報参照)。更に、該カ
ルボン酸類が血糖値降下剤として有用なD−フェニルア
ラニン誘導体の出発原料として利用しうることも知られ
ている(特公平4−15221号公報参照)。
ン酸類がスィーティ様、オイル様、ウッディー様、スパ
イシー様の香気を有し、タバコ用香料として有用である
ことは知られている(特開昭59−130162号公報
参照)。また、該カルボン酸類がステロイド製剤に代わ
る抗アレルギー剤として有用であることも開示されてい
る(特開昭56−68612号公報参照)。更に、該カ
ルボン酸類が血糖値降下剤として有用なD−フェニルア
ラニン誘導体の出発原料として利用しうることも知られ
ている(特公平4−15221号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、4−アルキルシ
クロヘキサンカルボン酸の低級アルキルエステル類を合
成する方法としては、一般的には、対応する4−アルキ
ルシクロヘキサンカルボン酸と対応する低級アルコール
類とを常法に従ってエステル化反応させるか、又は該カ
ルボン酸類のアルカリ金属塩とハロゲン化アルキルとの
脱塩反応によってエステルを形成せしめる方法等が採用
されている。
クロヘキサンカルボン酸の低級アルキルエステル類を合
成する方法としては、一般的には、対応する4−アルキ
ルシクロヘキサンカルボン酸と対応する低級アルコール
類とを常法に従ってエステル化反応させるか、又は該カ
ルボン酸類のアルカリ金属塩とハロゲン化アルキルとの
脱塩反応によってエステルを形成せしめる方法等が採用
されている。
【0004】しかしながら、上記のごとき従来提案の方
法においては、エステル製造に使用される4−アルキル
置換シクロヘキサンカルボン酸類の合成法自体に解決し
なければならない課題がある。例えば、対応する4−ア
ルキル安息香酸をアルカリ性条件下に水素添加する方法
が開示されているが[Proc.K.Ned.Akad.Westensch.ser.
B.62(3)147(1959);特開昭56−68612号公報参
照]、この方法によれば高温、高圧で且つ長時間反応を
行う必要があるという問題がある。
法においては、エステル製造に使用される4−アルキル
置換シクロヘキサンカルボン酸類の合成法自体に解決し
なければならない課題がある。例えば、対応する4−ア
ルキル安息香酸をアルカリ性条件下に水素添加する方法
が開示されているが[Proc.K.Ned.Akad.Westensch.ser.
B.62(3)147(1959);特開昭56−68612号公報参
照]、この方法によれば高温、高圧で且つ長時間反応を
行う必要があるという問題がある。
【0005】また、例えばクミン酸の水素添加による製
法(特公平4−15221号公報参照)によれば、水素
添加反応の際に、クミン酸の結晶を溶解する溶媒(酢
酸)が必要であり、更に、反応終了後には溶媒(酢酸)
を除去しなければならない。上記公報によれば、酢酸は
蒸発乾固することによって除去されているが、この方法
は実験室的には可能であっても工業的な製法とは言いが
たい。
法(特公平4−15221号公報参照)によれば、水素
添加反応の際に、クミン酸の結晶を溶解する溶媒(酢
酸)が必要であり、更に、反応終了後には溶媒(酢酸)
を除去しなければならない。上記公報によれば、酢酸は
蒸発乾固することによって除去されているが、この方法
は実験室的には可能であっても工業的な製法とは言いが
たい。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述の課題を解決しうる4−イソプロピルシクロヘキサ
ンカルボン酸エステル誘導体の工業的に有利な新規製造
法を確立するため鋭意研究を行ってきた。その結果、今
回、出発原料として式(2)
上述の課題を解決しうる4−イソプロピルシクロヘキサ
ンカルボン酸エステル誘導体の工業的に有利な新規製造
法を確立するため鋭意研究を行ってきた。その結果、今
回、出発原料として式(2)
【化4】 で表される2−アセトキシ−4−イソプロピル安息香酸
エステル誘導体を選ぶことにより、高収率、高純度に且
つ安価に本発明の式(1)
エステル誘導体を選ぶことにより、高収率、高純度に且
つ安価に本発明の式(1)
【化5】 の化合物を製造できることを見出した。
【0007】かくして、本発明によれば、式(1)の化
合物は、式(2)で表される2−アセトキシ−4−イソ
プロピル安息香酸エステル誘導体を有機溶媒中で接触水
素還元することにより式(1)で表される4−イソプロ
ピルシクロヘキサンカルボン酸エステル誘導体を高収
率、高純度に製造できる。
合物は、式(2)で表される2−アセトキシ−4−イソ
プロピル安息香酸エステル誘導体を有機溶媒中で接触水
素還元することにより式(1)で表される4−イソプロ
ピルシクロヘキサンカルボン酸エステル誘導体を高収
率、高純度に製造できる。
【0008】上記反応に従って、式(2)の化合物の合
成法も含めて式(2)の化合物から式(1)の化合物を
合成する方法について、以下に詳細に説明する。
成法も含めて式(2)の化合物から式(1)の化合物を
合成する方法について、以下に詳細に説明する。
【0009】出発原料である式(2)の化合物は、例え
ば、市場で安価に入手できる3−イソプロピルフェノー
ルをナトリウム塩にした後、炭酸ガスと反応させるコル
ベ−シュミット(Kolbe−Schmidt)反応に
より容易に合成することができる4−イソプロピルサリ
チル酸(亀谷哲治著「有機薬品製造化学(中)」参照)
を、酸の存在下に対応する低級アルコール(ROH)と
エステル化反応を行い、4−イソプロピルサリチル酸エ
ステル誘導体を生成させ、該誘導体を酸性触媒の存在下
又は不存在下に酢酸誘導体と反応させることにより容易
に合成できる。
ば、市場で安価に入手できる3−イソプロピルフェノー
ルをナトリウム塩にした後、炭酸ガスと反応させるコル
ベ−シュミット(Kolbe−Schmidt)反応に
より容易に合成することができる4−イソプロピルサリ
チル酸(亀谷哲治著「有機薬品製造化学(中)」参照)
を、酸の存在下に対応する低級アルコール(ROH)と
エステル化反応を行い、4−イソプロピルサリチル酸エ
ステル誘導体を生成させ、該誘導体を酸性触媒の存在下
又は不存在下に酢酸誘導体と反応させることにより容易
に合成できる。
【0010】上記反応の4−イソプロピルサリチル酸エ
ステル誘導体と酢酸誘導体を反応させる反応温度および
反応時間は特別に制約されることはなく、例えば、約0
℃〜約120℃程度の範囲内の温度で約0.5時間〜約
8時間程度の条件を採用できる。反応に用いる酢酸誘導
体としては、例えば酢酸、無水酢酸、酢酸クロリド等が
例示される。これらの酢酸誘導体の使用量は、4−イソ
プロピルサリチル酸エステル誘導体1モルに対して、通
常約1モル〜約1.5モルの範囲内を例示できる。
ステル誘導体と酢酸誘導体を反応させる反応温度および
反応時間は特別に制約されることはなく、例えば、約0
℃〜約120℃程度の範囲内の温度で約0.5時間〜約
8時間程度の条件を採用できる。反応に用いる酢酸誘導
体としては、例えば酢酸、無水酢酸、酢酸クロリド等が
例示される。これらの酢酸誘導体の使用量は、4−イソ
プロピルサリチル酸エステル誘導体1モルに対して、通
常約1モル〜約1.5モルの範囲内を例示できる。
【0011】また、酸性触媒としては、例えばリン酸、
硫酸、p−トルエンスルホン酸などを挙げることがで
き、これらの触媒の使用量は、例えば、4−イソプロピ
ルサリチル酸エステル誘導体1モルに対して約0.1〜
約10ミリモルの範囲内で十分である。反応終了後、通
常の分離、精製手段、例えば蒸留、洗浄、抽出、乾燥、
カラムクロマトグラフィーなどの処理を適宜に採用し
て、高収率、高純度で式(2)の2−アセトキシ−4−
イソプロピル安息香酸エステル誘導体を得ることができ
る。
硫酸、p−トルエンスルホン酸などを挙げることがで
き、これらの触媒の使用量は、例えば、4−イソプロピ
ルサリチル酸エステル誘導体1モルに対して約0.1〜
約10ミリモルの範囲内で十分である。反応終了後、通
常の分離、精製手段、例えば蒸留、洗浄、抽出、乾燥、
カラムクロマトグラフィーなどの処理を適宜に採用し
て、高収率、高純度で式(2)の2−アセトキシ−4−
イソプロピル安息香酸エステル誘導体を得ることができ
る。
【0012】本発明の目的化合物である式(1)の化合
物は、式(2)の化合物を有機溶媒中で還元触媒の存在
下に接触水素還元することにより容易に合成できる。
物は、式(2)の化合物を有機溶媒中で還元触媒の存在
下に接触水素還元することにより容易に合成できる。
【0013】この反応は、通常オートクレーブなどの加
圧装置内に、式(2)の化合物、還元触媒および有機溶
媒を仕込み、水素ガスを導入して行われる。反応は通常
用いられている接触還元の反応条件下で行うことがで
き、例えば、オートクレーブに式(2)の化合物とルテ
ニウム−カーボン(Ru−C)、パラジウム−カーボン
(Pd−C)、ラネー−ニッケル(Raney−N
i)、ロジウム−カーボン(Rh−C)などの還元触媒
および有機溶媒を加えて、反応温度約0〜約200℃及
び水素圧約1〜約100Kg/cm2において0.5〜
20時間程度の反応時間で実施される。
圧装置内に、式(2)の化合物、還元触媒および有機溶
媒を仕込み、水素ガスを導入して行われる。反応は通常
用いられている接触還元の反応条件下で行うことがで
き、例えば、オートクレーブに式(2)の化合物とルテ
ニウム−カーボン(Ru−C)、パラジウム−カーボン
(Pd−C)、ラネー−ニッケル(Raney−N
i)、ロジウム−カーボン(Rh−C)などの還元触媒
および有機溶媒を加えて、反応温度約0〜約200℃及
び水素圧約1〜約100Kg/cm2において0.5〜
20時間程度の反応時間で実施される。
【0014】還元触媒の使用量は、式(2)の化合物に
対して、例えば約0.001重量%〜約10重量%の範
囲内が例示される。また有機溶媒としては、例えば、ヘ
キサン、シクロヘキサン、トルエン、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロ
ピルアルコール等が例示される。その使用量は、例え
ば、式(2)の化合物1重量部に対して約0.5〜約5
重量部の範囲内で十分である。反応終了後、通常の分
離、精製手段、例えば蒸留、洗浄、抽出、乾燥、カラム
クロマトグラフィーなどの処理を適宜に採用して、高収
率、高純度で式(1)の4−イソプロピルシクロヘキサ
ンカルボン酸エステル誘導体を得ることができる。
対して、例えば約0.001重量%〜約10重量%の範
囲内が例示される。また有機溶媒としては、例えば、ヘ
キサン、シクロヘキサン、トルエン、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、プロ
ピルアルコール等が例示される。その使用量は、例え
ば、式(2)の化合物1重量部に対して約0.5〜約5
重量部の範囲内で十分である。反応終了後、通常の分
離、精製手段、例えば蒸留、洗浄、抽出、乾燥、カラム
クロマトグラフィーなどの処理を適宜に採用して、高収
率、高純度で式(1)の4−イソプロピルシクロヘキサ
ンカルボン酸エステル誘導体を得ることができる。
【0015】このようにして得られる式(1)の化合物
の具体例としては、4−イソプロピルシクロヘキサンカ
ルボン酸メチル、4−イソプロピルシクロヘキサンカル
ボン酸エチル、4−イソプロピルシクロヘキサンカルボ
ン酸イソプロピル、4−イソプロピルシクロヘキサンカ
ルボン酸プロピルを挙げることができる。式(1)の化
合物は、それ自体調合香料素材として利用できるほか、
医薬、農薬、液晶等の合成中間体としても有用である。
の具体例としては、4−イソプロピルシクロヘキサンカ
ルボン酸メチル、4−イソプロピルシクロヘキサンカル
ボン酸エチル、4−イソプロピルシクロヘキサンカルボ
ン酸イソプロピル、4−イソプロピルシクロヘキサンカ
ルボン酸プロピルを挙げることができる。式(1)の化
合物は、それ自体調合香料素材として利用できるほか、
医薬、農薬、液晶等の合成中間体としても有用である。
【0016】以下、参考例及び実施例により本発明の態
様を更に具体的に説明する。以下の各例において、
「部」および「%」は特に断りの無い限りそれぞれ重量
部および重量%を意味する。
様を更に具体的に説明する。以下の各例において、
「部」および「%」は特に断りの無い限りそれぞれ重量
部および重量%を意味する。
参考例1 2−アセトキシ−4−イソプロピル安息香酸
メチル[式(2)の化合物]の合成。 100mlの反応フラスコに、無水酢酸24.5g
(0.24モル)、85%燐酸1.2g(5%w/w)
を仕込み撹拌を行った。同温度で4−イソプロピルサリ
チル酸メチル38.8g(0.2モル)を滴下反応し
た。この時、内温は24〜30℃に上昇した。更に80
℃に加温し5時間反応を続けた。水30gを加え30分
加熱還流し、過剰の無水酢酸を分解した。反応液を冷却
し、エーテル100mlを加えて抽出し、エーテル層を
ソーダ灰水洗(100ml×2回)、食塩水水洗(10
0ml×1回)し、無水硫酸マグネシウムで乾燥処理を
行った。溶媒を回収し粗製物45gを得た。減圧下に蒸
留し、沸点132℃〜143℃/3mmHgの留分3
7.25g(収率:79%)を得た。
メチル[式(2)の化合物]の合成。 100mlの反応フラスコに、無水酢酸24.5g
(0.24モル)、85%燐酸1.2g(5%w/w)
を仕込み撹拌を行った。同温度で4−イソプロピルサリ
チル酸メチル38.8g(0.2モル)を滴下反応し
た。この時、内温は24〜30℃に上昇した。更に80
℃に加温し5時間反応を続けた。水30gを加え30分
加熱還流し、過剰の無水酢酸を分解した。反応液を冷却
し、エーテル100mlを加えて抽出し、エーテル層を
ソーダ灰水洗(100ml×2回)、食塩水水洗(10
0ml×1回)し、無水硫酸マグネシウムで乾燥処理を
行った。溶媒を回収し粗製物45gを得た。減圧下に蒸
留し、沸点132℃〜143℃/3mmHgの留分3
7.25g(収率:79%)を得た。
【0017】参考例2 各種の2−アセトキシ−4−イ
ソプロピル安息香酸エステル[式(2)の化合物]の合
成。 参考例1の製造方法に準じて、各種の式(2)の化合物
を合成した。その結果を表1に示す。 表1 式(2)化合物 酸性触媒 収率(%) 2-アセトキシ-4-イソフ゜ロヒ゜ル安息香酸エチル 85%リン酸 92.1 2-アセトキシ-4-イソフ゜ロヒ゜ル安息香酸イソフ゜ロヒ゜ル 硫酸 82.9 2-アセトキシ-4-イソフ゜ロヒ゜ル安息香酸フ゜ロヒ゜ル p-トルエンスルホン酸 88.6
ソプロピル安息香酸エステル[式(2)の化合物]の合
成。 参考例1の製造方法に準じて、各種の式(2)の化合物
を合成した。その結果を表1に示す。 表1 式(2)化合物 酸性触媒 収率(%) 2-アセトキシ-4-イソフ゜ロヒ゜ル安息香酸エチル 85%リン酸 92.1 2-アセトキシ-4-イソフ゜ロヒ゜ル安息香酸イソフ゜ロヒ゜ル 硫酸 82.9 2-アセトキシ-4-イソフ゜ロヒ゜ル安息香酸フ゜ロヒ゜ル p-トルエンスルホン酸 88.6
【0018】実施例1 4−イソプロピルシクロヘキサ
ンカルボン酸メチル[式(1)の化合物]の合成。 300mlのオートクレーブに2−アセトキシ−4−イ
ソプロピル安息香酸メチル9.5g(0.04モル)及
び5%のルテニウム−カーボン(Ru−C)0.45g
を全容量が30mlになるようにヘキサンとともに仕込
んだ。窒素置換処理後、初水素圧50Kg/cm2、反
応温度14℃で水素添加反応を行い、水素の吸収が止ま
った時点を反応の終了とした。反応終了後、触媒を濾過
分離し、濾液から溶媒のヘキサンをエバポレーターで除
去して得た粗製物を減圧蒸留して、沸点75℃/2mm
Hgの4−イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸メチ
ル5.26gを得た(収率:71.1%)。
ンカルボン酸メチル[式(1)の化合物]の合成。 300mlのオートクレーブに2−アセトキシ−4−イ
ソプロピル安息香酸メチル9.5g(0.04モル)及
び5%のルテニウム−カーボン(Ru−C)0.45g
を全容量が30mlになるようにヘキサンとともに仕込
んだ。窒素置換処理後、初水素圧50Kg/cm2、反
応温度14℃で水素添加反応を行い、水素の吸収が止ま
った時点を反応の終了とした。反応終了後、触媒を濾過
分離し、濾液から溶媒のヘキサンをエバポレーターで除
去して得た粗製物を減圧蒸留して、沸点75℃/2mm
Hgの4−イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸メチ
ル5.26gを得た(収率:71.1%)。
【0019】実施例2 各種の4−イソプロピルシクロ
ヘキサンカルボン酸エステル[式(1)の化合物]の合
成。 実施例1の製造方法に準じて、各種の式(1)の化合物
を合成した。その結果を表2に示す。 表2 式(1)化合物 還元触媒 収率(%) 4-イソフ゜ロヒ゜ルシクロヘキサンカルホ゛ン酸エチル Ru−C 78.6 4-イソフ゜ロヒ゜ルシクロヘキサンカルホ゛ン酸イソフ゜ロヒ゜ル Ra−Ni 69.2 4-イソフ゜ロヒ゜ルシクロヘキサンカルホ゛ン酸フ゜ロヒ゜ル Pd−C 65.6
ヘキサンカルボン酸エステル[式(1)の化合物]の合
成。 実施例1の製造方法に準じて、各種の式(1)の化合物
を合成した。その結果を表2に示す。 表2 式(1)化合物 還元触媒 収率(%) 4-イソフ゜ロヒ゜ルシクロヘキサンカルホ゛ン酸エチル Ru−C 78.6 4-イソフ゜ロヒ゜ルシクロヘキサンカルホ゛ン酸イソフ゜ロヒ゜ル Ra−Ni 69.2 4-イソフ゜ロヒ゜ルシクロヘキサンカルホ゛ン酸フ゜ロヒ゜ル Pd−C 65.6
【0020】
【発明の効果】本発明は、従来から香料分野で利用さ
れ、また医薬、農薬、液晶等の合成中間体として有用な
4−イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸エステル誘
導体の新規な製法を提供する。本発明の製法によれば、
2−アセトキシ−4−イソプロピル安息香酸エステル誘
導体を接触還元反応することにより、目的化合物が容易
に製造される。
れ、また医薬、農薬、液晶等の合成中間体として有用な
4−イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸エステル誘
導体の新規な製法を提供する。本発明の製法によれば、
2−アセトキシ−4−イソプロピル安息香酸エステル誘
導体を接触還元反応することにより、目的化合物が容易
に製造される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 恵一 神奈川県川崎市中原区苅宿335 長谷川香 料株式会社技術研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 下記式(2) 【化1】 [式中、Rは炭素原子数1〜3個のアルキル基を示し、
Acはアセチル基を示す、]で表される2−アセトキシ
−4−イソプロピル安息香酸エステル誘導体を有機溶媒
中で接触水素還元することを特徴とする下記式(1) 【化2】 [式中、Rは炭素原子数1〜3個のアルキル基を示
す、]で表される4−イソプロピルシクロヘキサンカル
ボン酸エステル誘導体の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26844394A JP3396097B2 (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | 4−イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸エステル誘導体の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26844394A JP3396097B2 (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | 4−イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸エステル誘導体の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08104666A true JPH08104666A (ja) | 1996-04-23 |
JP3396097B2 JP3396097B2 (ja) | 2003-04-14 |
Family
ID=17458581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26844394A Expired - Fee Related JP3396097B2 (ja) | 1994-10-06 | 1994-10-06 | 4−イソプロピルシクロヘキサンカルボン酸エステル誘導体の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3396097B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6458757B1 (en) * | 1995-10-27 | 2002-10-01 | Rhodia Chimie | Method for preparing scenting compositions and scented products, and resulting products |
US8383574B2 (en) | 2008-03-06 | 2013-02-26 | Kao Corporation | Perfume composition |
-
1994
- 1994-10-06 JP JP26844394A patent/JP3396097B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6458757B1 (en) * | 1995-10-27 | 2002-10-01 | Rhodia Chimie | Method for preparing scenting compositions and scented products, and resulting products |
US8383574B2 (en) | 2008-03-06 | 2013-02-26 | Kao Corporation | Perfume composition |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3396097B2 (ja) | 2003-04-14 |
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