JPH0812333A - 水和タンタルおよび/またはニオブ酸化物の製造および得られるタンタル酸塩およびニオブ酸塩 - Google Patents

水和タンタルおよび/またはニオブ酸化物の製造および得られるタンタル酸塩およびニオブ酸塩

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JPH0812333A
JPH0812333A JP18323095A JP18323095A JPH0812333A JP H0812333 A JPH0812333 A JP H0812333A JP 18323095 A JP18323095 A JP 18323095A JP 18323095 A JP18323095 A JP 18323095A JP H0812333 A JPH0812333 A JP H0812333A
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デイーター・ベーレンス
Walter Bludssus
バルター・ブルートスス
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カールハインツ・ライヘルト
Harald Troeger
ハラルト・トレガー
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水和タンタルおよび/またはニオブ酸化物の
製造および得られるタンタル酸塩およびニオブ酸塩。 【構成】 CO2が入っているアンモニア溶液をTa/
Nbの酸性フッ化物溶液の中に導入してpHを7以上に
することによる球形の水和タンタルおよび/またはニオ
ブ酸化物またはタンタルおよび/またはニオブ酸化物の
製造、並びに上記水和物と酸化物から得られる金属のタ
ンタル酸塩および/またはニオブ酸塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】本発明は、球形の水和タンタルおよび/
またはニオブ酸化物またはタンタルおよび/またはニオ
ブ酸化物の製造方法、並びにそれらから得られる金属の
タンタル酸塩および/またはニオブ酸塩に関する。
【0002】ゾル/ゲル方法(Chem.Mater.
1991、3、335−339)を用いて有機タンタル
化合物の加水分解を行うことにより、球形の酸化タンタ
ルを得ることができる。しかしながら、この方法は非常
に高価であることから、今まで実際上の経済的重要さを
全く示していなかった。フッ化物または塩化物をルート
とする今まで知られていた沈澱反応はいずれも球形生成
物をもたらさない。
【0003】NH3と(NH42CO3の混合物を添加す
ることで低フッ素含有量の水酸化物を生じさせることが
できることは特開平1/115820号から公知である
が、ここでは、その塩基性を示す試薬溶液にその酸性溶
液を導入しそしてその塩基性範囲を維持することを条件
としている。このようにして既に知られている種々の結
晶形態でTa25が得られてはいるが、これは球形でな
い。このような生成物が示す焼結挙動および収縮挙動は
不適切であり、従って、これらを例えばエレクトロセラ
ミック成分のための出発材料として用いるのはあまり適
切でない。
【0004】従って、本発明の主要目的は、この従来技
術に関して記述した欠点を示さない球形のタンタルおよ
び/またはニオブ酸化物を製造する方法を提供すること
にある。
【0005】
【発明の要約】驚くべきことに、炭酸アンモニウム溶液
をタンタルおよび/またはニオブが入っている酸性フッ
化物溶液にこの溶液のpH値が7以上になるまで導入す
ると、フッ化物量が低い球形の水酸化タンタルまたはT
25そしてまたフッ化物量が低い球形の水酸化ニオブ
またはNb25が得られることをここに見い出した。こ
の方法が本発明の主題である。好適には、この透明な酸
性の金属フッ化物溶液に飽和炭酸アンモニウム溶液を加
えることでこの反応を酸性範囲から塩基性範囲に移すこ
とによって、本発明に従う沈澱反応を実施する。このよ
うにすることで、濾過が容易な水和酸化物が得られ、こ
れは洗浄するのが非常に容易であると共に、これの主要
粒子の形状は球形である。この球形構造は、焼成でその
水酸化物を酸化物に変化させた後でも損傷を受けないま
ま保持される。この球形構造は、この水酸化物を用いて
他の金属酸化物または金属炭酸塩と反応させることで誘
導品を製造する時でも損傷を受けないまま保持される。
このようにして、この球形構造が損傷を受けないまま保
持されながら、混合酸化物または金属のタンタル酸塩お
よび/またはニオブ酸塩が生じる。
【0006】特に経済的には、この反応を行っている間
に放出されるCO2をNH3水に導入し、これを、次の沈
澱化で用いるNH3と反応させることによって、本発明
に従う方法を実施することができる。
【0007】本発明に従う方法で入手可能なタンタルお
よび/またはニオブの酸化物または水和酸化物、並びに
それらから製造されるタンタル酸塩およびニオブ酸塩は
両方とも、それらが示す沈降および濾過挙動が好適なこ
と、フッ化物含有量が低いこと、粒子サイズ分布が狭い
こと、並びにBET値が<1m2/gであることで粉末
の表面積が小さいことなどによって特徴づけられる。
【0008】
【好適な態様の詳細な説明】以下に示す実施例は本発明
の説明を行うことを意図したものであり、如何なる様式
でも本発明を制限するものでない。この実施例には、以
下に示すように、種々の倍率で撮った図1−5の光顕微
鏡写真を参考として含める。各図に1ミクロンの基準マ
ークを付ける。
【0009】
【実施例】
実施例1 フッ化タンタルが入っている溶液(1リットル当たり約
120gのTa25)に飽和炭酸アンモニウム溶液をp
Hが8.5になるまで加えた。この反応を行っている間
に放出されるCO2を25%のNH3溶液に導入して反応
させることで炭酸アンモニウムに戻した。沈澱して来た
水和酸化物を吸引フィルター上で濾過し、公知様式で希
NH3溶液または水で洗浄し、乾燥させた後、焼成を8
50℃で2時間行った。SEM顕微鏡写真において、こ
の乾燥させた水和Ta酸化物および焼成酸化物の両方と
も、それの主要粒子は直径が約1μmの球形粒子である
ことが示された(図1;20kVにおける10000倍
率)。
【0010】 SEMに従う球形形状(%) >90 Tap密度(g/cm3) 2.2 かさ密度(g/立方インチ) 15.8 BET(m2/g)*) 0.7 粒子サイズ分布(μm) d90% 2.7 d50% 1.9 d10% 1.3 水和酸化物内のF(ppm) 300 焼成酸化物内のF(ppm) <5 *)窒素ワンポイント方法(DIN 66 131)で
測定。
【0011】実施例2 フッ化ニオブが入っている溶液(1リットル当たり約1
20gのNb25)に25%のNH3溶液をpHが6に
なるまで加えた。次に、25%のNH3溶液を5体積%
濃縮した飽和炭酸アンモニウム溶液を加えてpH値を9
にした。吸引フィルター上で水和酸化物の沈澱物を公知
様式で希NH3溶液と水で洗浄し、乾燥させた後、焼成
を850℃で2時間行った。SEM顕微鏡写真におい
て、両方の主要粒子とも、直径が約0.1μmの球形粒
子。
【0012】 SEMに従う球形形状(%) >90 Tap密度(g/cm3) 1.0 かさ密度(g/立方インチ) 6.9 BET(m2/g) 3 粒子サイズ分布(μm) d90% 3.8 d50% 1.7 d10% 1 水和酸化物内のF(ppm) 550 実施例3 フッ化ニオブが入っている溶液(1リットル当たり約1
20gのNb25)に25%のNH3溶液をpHが6に
なるまで加えた。次に、飽和炭酸アンモニウム溶液を加
えてpHを9にした。2日後に析出して来た水和酸化物
を、公知様式により、吸引フィルター上で希NH3溶液
と水で洗浄し、乾燥させた後、焼成を850℃で2時間
行った。
【0013】SEM顕微鏡写真において、この乾燥させ
た水和酸化物および焼成酸化物の両方とも、それの主要
粒子は直径が約1μmの球形粒子であることが示された
(図2;20kVにおける5000倍率)。
【0014】 SEMに従う球形形状(%) >90 Tap密度(g/cm3) 1.1 かさ密度(g/立方インチ) 10.3 BET(m2/g) 1.1 粒子サイズ分布(μm) d90% 8.4 d50% 5 d10% 3 水和酸化物内のF(ppm) 730 実施例4 フィルター上の湿った(filter−moist)酸
化タンタル水和物(Ta含有量41.5%)の300g
にLi2CO3(Li含有量18.7%)を25.54g
加えた後、ミキサー内で1時間均一にした。次に、この
ペースト状の混合物を乾燥させた後、焼成を1000℃
で2時間行った。
【0015】高い相純度を示すタンタル酸リチウムが得
られ、これの主要粒子は直径が約1μmの球形である。
【0016】 SEMに従う球形形状(%) >90 Tap密度(g/cm3) 1.6 かさ密度(g/立方インチ) 12 BET(m2/g) 0.81 粒子サイズ分布(μm) d90% 9.8 d50% 5 d10% 2.8 実施例5 フィルター上の湿った酸化タンタル水和物(Ta含有量
41.5%)の2000g、炭酸亜鉛水酸化物(Zn含
有量59.8%)の255.2gおよび炭酸バリウムの
1381.4gを1500mLの水と一緒に、Thys
sen−Henschelミキサー内で30分間均一に
した。このペースト状の混合物を乾燥させた後、焼成を
1000℃で2時間行った。
【0017】高い相純度を示すタンタル酸バリウム亜鉛
が得られ、これの主要粒子は直径が約1μmの球形であ
る(図3;20kVにおける10,000倍率)。
【0018】 SEMに従う球形形状(%) >90 Tap密度(g/cm3) 2 かさ密度(g/立方インチ) 16.5 BET(m2/g) 0.33 粒子サイズ分布(μm) d90% 9.5 d50% 5.4 d10% 2.6 実施例6 3000gの酸化タンタル水和物(Ta含有量74.1
9%)と705.4gの炭酸亜鉛水酸化物(Zn含有量
57%)を3500mLの水と一緒に、Thyssen
−Henschelミキサー内で30分間均一にした。
このペースト状の混合物を乾燥させた後、焼成を100
0℃で2時間行った。
【0019】この得られた高い相純度を示すタンタル酸
亜鉛の主要粒子は直径が約1μmの球形である。
【0020】 SEMに従う球形形状(%) >90 Tap密度(g/cm3) 1.8 かさ密度(g/立方インチ) 14.0 BET(m2/g) 0.36 粒子サイズ分布(μm) d90% 11.0 d50% 6.2 d10% 3.5 実施例7 3000gの酸化タンタル水和物(Ta含有量74.1
9%)と850.1gの炭酸カリウム(K含有量56.
58%)を2500mLの水と一緒に、Thyssen
−Henschelミキサー内で30分間均一にした。
このペースト状の混合物を乾燥させた後、焼成を100
0℃で2時間行った。
【0021】この得られた高い相純度を示すタンタル酸
カリウムの主要粒子は直径が約1μmの球形である。
【0022】 SEMに従う球形形状(%) >90 Tap密度(g/cm3) 1.9 かさ密度(g/立方インチ) 15.9 BET(m2/g) 0.31 粒子サイズ分布(μm) d90% 11.0 d50% 6.8 d10% 3.8 実施例8 フィルター上の湿った酸化ニオブ水和物(Nb含有量2
5%)の5000gと炭酸リチウム(Li含有量18.
8%)の497.1gを1000mLの水と一緒に、T
hyssen−Henschelミキサー内で30分間
均一にした。このペースト状の混合物を乾燥させた後、
焼成を850℃で6時間行った。
【0023】この得られた高い相純度を示すニオブ酸リ
チウムの主要粒子は直径が約1μmの球形である。
【0024】 SEMに従う球形形状(%) >90 かさ密度(g/立方インチ) 5.4 BET(m2/g) 1.5 粒子サイズ分布(μm) d90% 4.2 d50% 2.5 d10% 1.7 実施例9 フィルター上の湿った酸化ニオブ水和物(Nb含有量2
5%)の5000gと炭酸カリウム(K含有量56.5
8%)の929.7gを1000mLの水と一緒に、T
hyssen−Henschelミキサー内で30分間
均一にした。このペースト状の混合物を乾燥させた後、
焼成を850℃で6時間行った。
【0025】この得られた高い相純度を示すニオブ酸カ
リウムの主要粒子は直径が約1μmの球形である。
【0026】 SEMに従う球形形状(%) >90 かさ密度(g/立方インチ) 7.0 BET(m2/g) <2 粒子サイズ分布(μm) d90% 3.5 d50% 2.0 d10% 1.2 実施例10 フィルター上の湿った酸化ニオブ水和物(Nb含有量2
5%)の5000gと炭酸マグネシウム水酸化物(Mg
含有量57.58%)の290gを2500mLの水と
一緒に、Thyssen−Henschelミキサー内
で30分間均一にした。このペースト状の混合物を乾燥
させた後、焼成を850℃で6時間行った。
【0027】この得られた高い相純度を示すニオブ酸マ
グネシウムの主要粒子は直径が約1μmの球形である
(図4;20kVにおける5000倍率)。
【0028】 SEMに従う球形形状(%) >90 かさ密度(g/立方インチ) 6.4 BET(m2/g) 5.8 粒子サイズ分布(μm) d90% 2.0 d50% 1.0 d10% 0.5 実施例11 フィルター上の湿った酸化ニオブ水和物(Nb含有量2
5%)の2000gと炭酸ニッケルペースト(Ni含有
量21.5%)の734.5gを500mLの水と一緒
に、Thyssen−Henschelミキサー内で3
0分間均一にした。このペースト状の混合物を乾燥させ
た後、焼成を850℃で6時間行った。この得られた高
い相純度を示すニオブ酸ニッケルの主要粒子は直径が約
1μmの球形である(図5;20kVにおける5000
倍率)。
【0029】 SEMに従う球形形状(%) >90 かさ密度(g/立方インチ) 6.7 BET(m2/g) 3.9 粒子サイズ分布(μm) d90% 2.5 d50% 1.3 d10% 0.6 実施例12 フィルター上の湿った酸化ニオブ水和物(Nb含有量2
5%)の3000gと炭酸亜鉛水酸化物(Zn含有量5
4%)の513.2gと炭酸バリウム(バリウム含有量
69.59%)の2389.6gを3000mLの水と
一緒に、Thyssen−Henschelミキサー内
で30分間均一にした。このペースト状の混合物を乾燥
させた後、焼成を850℃で6時間行った。
【0030】この得られた高い相純度を示すニオブ酸バ
リウム亜鉛の主要粒子は直径が約1μmの球形である。
【0031】 SEMに従う球形形状(%) >90 かさ密度(g/立方インチ) 9.1 BET(m2/g) <2 粒子サイズ分布(μm) d90% 4.0 d50% 2.2 d10% 1.4 本発明の特徴および態様は以下のとおりである。
【0032】1. 球形の水和タンタルおよび/または
ニオブ酸化物またはタンタルおよび/またはニオブ酸化
物の製造方法において、CO2が入っているアンモニア
溶液をタンタルおよび/またはニオブが入っている酸性
フッ化物溶液にこの溶液のpH値が7以上になるまで導
入することを特徴とする方法。
【0033】2. 反応を行っている間に放出されるC
2をNH3水に導入してこのNH3と反応させた後、こ
の水を次の沈澱化で用いることを特徴とする第1項記載
の方法。
【0034】3. 第1項または2項の方法で製造され
た時の球形の水和タンタルおよび/またはニオブ酸化物
またはタンタルおよび/またはニオブ酸化物。
【0035】4. 球形のタンタル酸および/またはニ
オブ酸金属の製造方法において、第3項の水和タンタル
および/またはニオブ酸化物を、金属の酸化物、水酸化
物および炭酸塩から成る群から選択される材料と、相当
する化学量論的量で混合した後、その得られる混合物の
焼成を行うことを特徴とする方法。
【0036】5. 第4項の方法で製造された時の球形
のタンタル酸金属生成物。
【0037】6. 第4項の方法で製造された時の球形
のニオブ酸金属生成物。
【0038】7. 第4項の方法で製造された時の球形
のタンタル酸/ニオブ酸金属生成物。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたタンタル酸化物の粒子の走
査型電子顕微鏡写真である。
【図2】実施例3で得られたニオブ酸化物の粒子の走査
型電子顕微鏡写真である。
【図3】実施例5で得られたタンタル酸バリウム亜鉛の
粒子の走査型電子顕微鏡写真である。
【図4】実施例10で得られたニオブ酸マグネシウムの
粒子の走査型電子顕微鏡写真である。
【図5】実施例11で得られたニオブ酸ニッケルの粒子
の走査型電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイーター・ベーレンス ドイツ38667バトハルツブルク・ホプフエ ンリング7 (72)発明者 バルター・ブルートスス ドイツ38667バトハルツブルク・ズユート リングスビーゼ4 (72)発明者 カールハインツ・ライヘルト ドイツ38315ホルンブルク・ツイーゼルバ ツハシユトラーセ30 (72)発明者 ハラルト・トレガー ドイツ38642ゴスラー・ジートラーシユト ラーセ1アー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 球形の水和タンタルおよび/またはニオ
    ブ酸化物またはタンタルおよび/またはニオブ酸化物の
    製造方法において、CO2が入っているアンモニア溶液
    をタンタルおよび/またはニオブが入っている酸性フッ
    化物溶液にこの溶液のpH値が7以上になるまで導入す
    ることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 球形のタンタル酸および/またはニオブ
    酸金属の製造方法において、請求項1の方法で製造した
    水和タンタルおよび/またはニオブ酸化物を、金属の酸
    化物、水酸化物および炭酸塩から成る群から選択される
    材料と、相当する化学量論的量で混合した後、その得ら
    れる混合物の焼成を行うことを特徴とする方法。
JP18323095A 1994-06-29 1995-06-28 水和タンタルおよび/またはニオブ酸化物の製造および得られるタンタル酸塩およびニオブ酸塩 Pending JPH0812333A (ja)

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DE19944422761 DE4422761C1 (de) 1994-06-29 1994-06-29 Verfahren zur Herstellung von Tantal- und/oder Nioboxidhydrat sowie deren Verwendung
DE4422761.2 1994-06-29

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