JPH08121467A - 動圧軸受 - Google Patents
動圧軸受Info
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- JPH08121467A JPH08121467A JP6263646A JP26364694A JPH08121467A JP H08121467 A JPH08121467 A JP H08121467A JP 6263646 A JP6263646 A JP 6263646A JP 26364694 A JP26364694 A JP 26364694A JP H08121467 A JPH08121467 A JP H08121467A
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Abstract
106 Ω・cm以下の焼結体3で動圧軸受を形成する。 【効果】撓みが少ないことから安定した動圧特性が得ら
れ、かつ静電気を逃がすことができるため、各種機器に
悪影響を及ぼすこともなく、信頼性の高い動圧軸受を得
ることができる。
Description
の支持に用いられる動圧軸受に関する。
受、玉軸受、含油軸受等が一般的に用いられている。例
えばフロッピィディスクドライブ(FDD)装置等のス
ピンドルモーターでは、玉軸受けと含油軸受けを積み重
ねた構造をとっていた。
型化、高性能化に伴い、種々の問題点が発生してきた。
例えば、上記FDD装置等のスピンドルモーターの薄型
化を図る場合には軸受を短くする必要があるが、短くす
るにつれ軸振れが大きくなってくる。これにより、メデ
ィアの偏心が大きくなり、データ読み書きの信頼性が著
しく低下する問題点が発生した。
アル軸受及び/又はスラスト軸受の表面に動圧効果を生
み出すスパイラル溝を形成した動圧軸受けが開発され
た。これは、スパイラル溝が潤滑流体に与えるポンピン
グ作用により、スピンドルモーターの回転に伴う流体圧
の上昇を得てシャフトを浮上させ、流体膜を形成して無
接触で回転するようにしたものである。更には流体圧に
よるセンタリング効果を与えることにより偏心を著しく
抑えられるものである。
たはスリーブ内面のいずれか一方に溝が形成されラジア
ル方向の剛性を持つラジアル軸受部と、スパイラル溝に
よるオイル、気体等の潤滑流体のポンピング作用により
スラスト剛性を持つスラスト軸受部とからなる。そし
て、シャフト及び軸受部はいずれもステンレス等の金属
材で形成されていた。
自重、マグネットとステータの吸引力等のスラスト力が
全て加わることになり、スタート・ストップ時や低速回
転時にシャフトと接触回転するため、摩耗が大きい。さ
らに、動圧スラスト軸受の表面には前述したとおりスパ
イラル溝が形成され、その深さは極めて高精度に仕上げ
る必要がある。そこで、この動圧スラスト軸受をセラミ
ックスで形成することも提案されている(特開昭63−
163016号、特開平2−93115号公報等参
照)。
属製の動圧軸受では、金属製シャフトとの接触により摩
耗が生じやすく、また発生した摩耗粉が軸受の隙間に入
り込んでかじりや焼き付きを生じる等の問題があり、長
期の使用において信頼性が劣るものであった。
や、取付時にネジ止めの締め付けにより大きな力が加わ
った場合に、スラスト軸受にたわみが生じるという問題
があった。これにより、スパイラル溝を高精度に仕上げ
ても、たわみにより溝深さのばらつきが生じて安定した
動圧効果を得ることができないという不都合があった。
ア等のセラミックスで構成した場合、これらのセラミッ
クス部品は絶縁材料であるため、摺動時に発生する静電
気が溜まりやすく、この影響で特にFDD装置等におい
ては誤動作の原因になるという致命的な欠点を有してい
た。また、上記のセラミックスを用いると摺動する金属
シャフトを摩耗させやすく、長期の使用に於て信頼性の
低下を引き起こすという問題があった。
で、軸受の剛性を高めて、大きなスラスト荷重や組み付
け時の荷重に対する変形を小さくすることにより安定し
た性能を確保し、また摺動時に発生する静電気を減少も
しくは逃がし得る様な動圧軸受を提供することを目的と
する。さらに本発明は、接触回転時に長期間使用しても
軸受自身、及び接触する相手部材(シャフト)の摩耗を
小さくできる動圧軸受を提供することを目的とする。
00GPa以上であり、かつ体積固有抵抗が106 Ω・
cm以下の焼結体を用いて動圧軸受を構成したことを特
徴とする。
たのは、300GPa未満であると負荷荷重に対する変
形量が大きくなって、溝深さ精度±1μmに仕上がった
高精度の溝による動圧効果を充分に安定して引き出すこ
とができなくなるためである。また、体積固有抵抗を1
06 Ω・cm以下としたのは、106 Ω・cmよりも高
いと静電気を逃がす効果が低くなるためであり、好まし
くは104 Ω・cm以下、さらに好ましくは10-1Ω・
cm以下とする。
として、Al2 O3 を主成分として20重量%以上のT
iCを含むAl2 O3 −TiC系セラミックスを用い
る。
は、硬度が高いため耐摩耗性に優れることは勿論のこ
と、自己潤滑性も優れているために相手部材の摩耗も小
さくすることができ、かつ充分に低い体積固有抵抗を有
している。また、TiCの含有量については、20重量
%未満であると10-1Ω・cm以下の体積固有抵抗値が
得られなくなり、一方80重量%を超えると焼結性が悪
くなるため、20〜80重量%の範囲が良い。
重量部に対して、焼結助剤としてTiO2 、MgO、S
iO2 、CaO等を合計5重量部以下含有することが、
焼結性を高めるために望ましい。またこれらの他に希土
類酸化物や不可避不純物を合計5重量部以下含有しても
よい。
て、TiCやTiN等の硬質相を主成分とし、結合相と
して鉄族金属を20重量%以下含むサーメットを用いる
こともできる。
属の結合相からなる複合焼結体であり、導電性を有し、
耐摩耗性、摺動性に優れたものである。また、上記硬質
相中の金属元素は、Tiを除く4a、5a、6a族金属
元素が20重量%以下、残部がTiであり、非金属元素
は炭素及び/又は窒素からなるものである。
族金属は焼結体中で結合相をなし、固体粒子間の隙間を
埋めると同時に、流体流動に従って固体粒子が移動、再
配列を行う作用を持つ。鉄族金属の含有量が20重量%
を超えると焼結体の硬度が低下し、また、鉄系金属との
摺動の際に焼結体中の金属と相手材との間の反応により
耐摩耗性の悪化を招くため、20重量%以下の含有量と
する。
Tiは、金属との摺動では特に優れた耐摩耗性、耐溶着
性を持つものである。この硬質相中にTiを除く4a、
5a、6a族金属を添加することにより、焼結性が向上
し、靱性や強度の改善に効果があり、特にCr、Moを
それぞれ10重量%以下の割合で添加すると優れた効果
を生じる。Tiを除く4a、5a、6a族金属の量が過
度に多くなると硬度の低下、耐摩耗性の低下を招くため
硬質相中の金属元素中の割合は20重量%以下とする。
属相が分散し摺動時に結合金属相と相手材金属との凝着
摩耗を少なくすることができる。また、硬質相の粒径が
過度に大きくなると焼結体の硬度、耐摩耗性の低下を招
くため平均粒径5μm以下とすることが好ましい。
ータの動圧軸受装置を例にして説明する。
動圧スラスト軸受2およびスリーブ3からなり、該シャ
フト1を固定軸にしてスリーブ3が回転するようになっ
ている。また、該スリーブ3の内周に相当するシャフト
1の表面にはヘリングボーン形状の溝4aが形成されて
動圧ラジアル軸受4となっているが、上記溝4aはスリ
ーブ3の内周面側に形成しても良い。
受2と接触しており、回転時には溝2aの動圧作用によ
って浮上することになるが、スタート・ストップ時や低
速回転時には、回転体の全荷重がシャフト1の先端と動
圧スラスト軸受2に負荷として加わることになる。
率300GPa以上、体積固有抵抗値106 Ω・cm以
下の焼結体で形成してあり、シャフト1はステンレス等
の金属で形成してある。
タに用いる場合は回転数3000rpm程度であり、レ
ーザービームプリンター(LBP)のスピンドルモータ
では20000rpm程度と非常に高速となる。このと
き、シャフト1と動圧スラスト軸受2は、スタート・ス
トップ時に負荷の加わった状態で激しく摺動することに
なるが、動圧スラスト軸受2が耐摩耗性、摺動性に優れ
た材質からなるため、各部材の摩耗量も少なく長期間に
わたって良好に使用することができる。
ヤング率300GPa以上と高剛性であることから、負
荷荷重に対する変形量が小さく、高精度に形成された溝
2aによる動圧効果を充分に安定して引き出すことがで
きる。また、体積固有抵抗を106 Ω・cm以下として
あるため、静電気を逃がす効果が高く、VTR等の電子
機器に悪影響を及ぼす恐れはない。
3 −TiC系セラミックスやサーメットが好適であり、
これらの焼結体は自己潤滑性が高いため相手部材の摩耗
を小さくすることができる。
積固有抵抗値が103 〜106 Ω・cmの炭化珪素質セ
ラミックスや、チタン酸バリウムを還元雰囲気で焼成し
て体積固有抵抗値を104 〜106 Ω・cmとしたもの
を用いてもよい。また、アルミナセラミックスの表面に
NiO膜を形成してその表面抵抗を104 Ω・cm程度
としたものや、あるいはアルミナや窒化珪素等の絶縁性
セラミックスにTiN、TiC等の導電性付与剤を添加
して体積固有抵抗値を106 Ω・cm以下とした導電性
セラミックスを用いることもできる。
等の金属材を用いることにより静電気を逃がしやすくで
きる。
を導電性を有する焼結体で形成した例を示したが、本発
明の動圧軸受はスラスト側のみに限定するものではな
い。例えば、図1における動圧ラジアル軸受4を成すス
リーブ3を上記と同様の焼結体で形成し、その内周面に
動圧発生用の溝4aを形成することもできる。
ルモータであるが、本発明の動圧軸受は、この他にLB
P用、FDD用等のモータに適用することもできる。ま
た、モータに限らず、ポンプや各種加工機、あるいはそ
の他の産業機械用部品にも適用できることは言うまでも
ない。
および摺動性を調べるため、ボール・オン・ディスク型
の摩擦摩耗試験を用いた試験を行った。
ルミナを主成分とし炭化チタンを重量比で30%、50
%含む焼結体、及びTiC系サーメットを用意し、一方
比較例としてアルミナ系セラミック、窒化珪素系セラミ
ック、ジルコニア系セラミックを用意した。
に高炭素クロム軸受け鋼SUJ2のボールを用いて、荷
重0.5kg、相対摺動速度0.17m/sで摺動試験
を行い、両部材の摩耗量を測定した。また、各材質につ
いて体積固有抵抗とヤング率を測定した。結果は表1に
示す通りである。
o.1〜3は自材及び相手材の摩耗量が大きいのに対
し、本発明実施例であるNo.4〜6は自材だけでなく
相手材の摩耗量も極めて小さくなっている。したがっ
て、本発明の焼結体が耐摩耗生、自己潤滑性に優れてい
ることがわかる。
2は、ヤング率は300GPa以上と大きいが体積固有
抵抗が1012Ω・cm以上と大きいため、静電気を逃が
す効果が低かった。また、。No.3はヤング率が低
く、体積固有抵抗も1012Ω・cm以上と大きいため、
撓みやすく、静電気も逃がしにくいものであった。
〜6は、ヤング率が300GPa以上と大きく、また体
積固有抵抗が10-2Ω・cmと極めて小さいことから、
FDD、LBP、VTR等の精密機器に用いても、静電
気による影響を防止することができた。また、スラスト
荷重等による動圧スラスト軸受けの変形等も小さく、安
定したシャフトの浮上量を得ることができた。
が300GPa以上、体積固有抵抗値が106 Ω・cm
以下の焼結体で動圧軸受を形成したことによって、撓み
が少ないことから安定した動圧特性が得られ、かつ静電
気を逃がすことができるため、各種機器に悪影響を及ぼ
すこともなく、信頼性の高い動圧軸受を得ることができ
る。
iC系焼結体やサーメットを用いれば、特に高硬度で自
己潤滑性に優れているため、互いの摩耗量を低減し、起
動トルクを低下できることから、高い信頼性と長寿命化
をもたらすことができる。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】ヤング率が300GPa以上で、体積固有
抵抗が106 Ω・cm以下の焼結体の表面に動圧発生溝
を備えてなる動圧軸受。 - 【請求項2】上記焼結体が、Al2 O3 を主成分とし、
20重量%以上のTiCを含むAl2 O3 −TiC系セ
ラミックスであることを特徴とする請求項1記載の動圧
軸受。 - 【請求項3】上記焼結体が、TiCやTiN等の硬質相
と、20重量%以下の鉄族金属の結合相からなるサーメ
ットであることを特徴とする請求項1記載の動圧軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26364694A JP3574687B2 (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | 動圧軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP26364694A JP3574687B2 (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | 動圧軸受 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08121467A true JPH08121467A (ja) | 1996-05-14 |
JP3574687B2 JP3574687B2 (ja) | 2004-10-06 |
Family
ID=17392376
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26364694A Expired - Fee Related JP3574687B2 (ja) | 1994-10-27 | 1994-10-27 | 動圧軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3574687B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7196028B2 (en) | 2004-05-28 | 2007-03-27 | Kyocera Corporation | Sliding device, fluid dynamic pressure bearing, and motor using the same |
CN114956846A (zh) * | 2022-06-21 | 2022-08-30 | 郑州大学 | 一种SiC晶须增韧氧化铝陶瓷刀具材料的制备方法 |
-
1994
- 1994-10-27 JP JP26364694A patent/JP3574687B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US7196028B2 (en) | 2004-05-28 | 2007-03-27 | Kyocera Corporation | Sliding device, fluid dynamic pressure bearing, and motor using the same |
CN114956846A (zh) * | 2022-06-21 | 2022-08-30 | 郑州大学 | 一种SiC晶须增韧氧化铝陶瓷刀具材料的制备方法 |
CN114956846B (zh) * | 2022-06-21 | 2023-10-27 | 郑州大学 | 一种SiC晶须增韧氧化铝陶瓷刀具材料的制备方法 |
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JP3574687B2 (ja) | 2004-10-06 |
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