JP2000186713A - スラスト軸受装置及びそれを用いたモータ - Google Patents

スラスト軸受装置及びそれを用いたモータ

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JP2000186713A
JP2000186713A JP10364535A JP36453598A JP2000186713A JP 2000186713 A JP2000186713 A JP 2000186713A JP 10364535 A JP10364535 A JP 10364535A JP 36453598 A JP36453598 A JP 36453598A JP 2000186713 A JP2000186713 A JP 2000186713A
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thrust
thrust plate
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bearing
metal compound
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JP10364535A
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昭一 ▲吉▼川
Shoichi Yoshikawa
孝雄 ▲吉▼嗣
Takao Yoshitsugu
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラスト軸受の寿命と、耐衝撃性を向上させ
る。 【解決手段】 ロックウェル硬さが92HRA以上かつ
面粗度が0.1S以下に仕上げられた金属化合物からな
るスラスト板と、潤滑油と、先端が球面状に加工され潤
滑油を介してスラスト板と摺動する回転軸とから構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にOA分野の磁
気ディスクメモリー装置のディスク駆動スピンドルモー
タとそれに使われるスラスト軸受装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、音響映像装置やコンピュータメモ
リー装置の小型高密度化は目まぐるしく進展している。
特に磁気ディスクメモリー装置においては、高密度化、
高速回転化が急速に行われている。これらの技術革新の
なかで、ディスクを回転駆動するスピンドルモータにお
いては、高精度な振れ精度、低騒音性、高寿命が求めら
れる。これらの性能を決定付ける重要な要素にモータの
軸受がある。
【0003】従来の小型モータ等の軸受には焼結含油金
属によって構成されている場合が多く、回転軸はロータ
マグネットとステータの磁気的吸引や反発作用により回
転軸がラジアル方向に振動して、回転軸と軸受との衝突
により雑音やラジアルの振れの発生を招いている。
【0004】このような問題に対して、高レベルで対応
できる軸受として、流体軸受が注目され採用されつつあ
る。流体軸受とは円柱状の回転軸とそれに隙間をもって
填め合わされる中空円筒状のスリーブメタルとで構成
し、そのいずれかにヘリングボーン溝などを設ける。そ
してそのすきまに流体(多くの場合オイル)を満たし、
回転子の回転に伴って流体に発生する圧力で回転子を支
承する構造の軸受である。機構の占める体積が小さく、
流体を介して回転子を支承するため回転音が小さくかつ
耐衝撃性に優れており、回転軸全周で荷重を受けるので
積分効果により軸振れが小さくなるなど、原理的にスピ
ンドルモータの軸受として優れている。そういったこと
から近年ではラジアルの軸受として流体軸受が採用され
だしている。一方スラスト方向の支持をする軸受として
は、ラジアル同様に流体軸受を採用した方式と、シャフ
トの先端を球面状に加工し、スラスト板と点接触で支持
されているピボット方式がある。
【0005】スラスト軸受に流体軸受を採用した場合、
ピボット方式を採用した場合に比べて構成部品の精度が
より高いものが要求されるために構成部品のコストが高
くなる。
【0006】また、スラスト方向にも流体軸受を採用す
ることで、固定されたベースから回転体であるロータが
完全に浮上することになり、モータ回転中はベースとロ
ータの間にはオイルによる絶縁層が形成されることにな
る。磁気ディスク装置は、ディスクと磁気ヘッドは始動
及び停止時に接触するためにディスクには回転中に静電
気が貯えられることになる。この静電気はディスク上の
データを破壊する恐れがあるためロータに貯えられた静
電気をベースに落すことが望ましい。従ってスラスト軸
受に流体軸受を採用する際には導電抵抗値の小さなオイ
ルを選定する必要がある。このようなことから、一般的
にはスラストの支持方法としては、ピボット方式が適し
ているといえる。
【0007】ピボット方式を用いたモータとして、特開
平10−23703号公報に記載されているモータ構成
が一般的に知られている。図5でその構成を用いた従来
例を説明する。
【0008】以下、図面を参照しながら従来のスピンド
ルモータについて説明する。図5において、軸受ホルダ
17の内周には焼結含油軸受18が圧入されており、外
周にはコア19が固着されている。このコア19にはコ
イル20が形成され、更に軸受ホルダ17はステータベ
ース21にかしめ等によって固定されており、モータの
ステータを構成している。
【0009】また、軸受ホルダ17に配された焼結含油
軸受18に対しわずかなクリアランスでもってシャフト
22が回転自在に支承されている。このシャフト22に
はターンテーブル23が圧入されるとともに、コア19
に所定の空隙を介してヨーク24の内周には界磁マグネ
ット25が配されており、モータのロータを構成してい
る。
【0010】以上のように構成されたロータは、シャフ
ト22の一端がステータに設けられた樹脂製のスラスト
軸受26にピボット支持されており、このスラスト軸受
26は受け板27によって保持されている。スラスト軸
受26はシャフト22の一端が当接する一面を有すると
ともに、一体成形により、一面に対しシャフト側突出さ
せた押圧部28を備えている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの構成
では、スラスト板が樹脂によって構成されているため
に、モータが回転し続けると、回転軸との摩擦により摩
耗が容易に発生してしまう。
【0012】また、樹脂であることから耐衝撃性は比較
的弱く、低い衝撃でも回転軸との接点でへこみが発生す
るなどの変形が生じやすい。
【0013】また、樹脂は一般に絶縁性をもっているた
めに磁気ディスク装置に搭載されるモータに採用するに
は、静電気に対する導電性対策が必要である。
【0014】本発明はこのような従来の課題を解決する
ものであり、高速回転をするモータにおいてスラスト軸
受部の摩耗を改善し、耐衝撃性を向上させ、更に回転軸
とステータベース間に導電性をもたせることができるス
ラスト軸受装置及びそれを用いたモータの実現を目的と
する。
【0015】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明のスラスト軸受装置は、ロックウェル硬さが9
2HRA以上かつ面粗度が0.1S以下に仕上げられた
金属化合物からなるスラスト板と、潤滑油と、先端が球
面状に加工され潤滑油を介してスラスト板と摺動する回
転軸とから構成したもので、またこのようなスラスト軸
受装置を装備したモータを構成したものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0017】(実施の形態1)図1は本発明の第1の実
施例のスラスト軸受装置の構造図を示す。図1におい
て、1は回転軸で、2はスラスト板である。スラスト板
2は、ロックウェル硬さが92HRA以上かつ面粗度が
0.1S以下に仕上げられた金属化合物からなってい
る。回転軸1のスラスト板2に接する面は球面状に加工
されたピボット部3を有していて潤滑油4を介して、回
転軸1はスラスト板と摺動している。
【0018】図2は本発明の実施例のスラスト軸受装置
におけるスラスト板の連続運転をした時の摩耗量を測定
した代表データである。図2のデータにおいて、X軸は
運転時間、Y軸は摩耗量を表わしている。ここで、5は
従来例の1つである樹脂製のスラスト板の摩耗量のデー
タである。6は別の従来例でセラミック製のスラスト板
の摩耗量のデータである。7は本発明のスラスト板の摩
耗量のデータである。なお、実験に際しスラスト荷重、
オイルの種類等の条件はスラスト板の材質以外同一で行
っている。
【0019】これらデータから明らかなように樹脂製の
スラスト板は、約500時間で摩耗が始まり、セラミッ
ク製のスラスト板は、約1000時間で摩耗が始まって
いる。一方本発明のスラスト板7では運転時間が500
0時間を超えてもほとんど摩耗は認められなかった。
【0020】この時スラスト板の材質は硬度が92HR
A以上のものを選定する必要が有り、92HRA以下の
硬度では、摩耗特性の信頼性は低下する。同様にスラス
ト板の表面粗度は0.1S以下に仕上げておく必要が有
り、0.1Sを超えた場合、摩耗特性の信頼性は低下す
ることも分かった。
【0021】次に、図3は本発明の実施例のスラスト軸
受装置における静荷重に対するスラスト板のへこみ量を
測定した代表データである。図3のデータにおいて、X
軸は静荷重値を、Y軸はへこみ量を表わしている。ここ
で、8は樹脂製スラスト板のへこみ量のデータであり、
9はセラミックス製のスラスト板のへこみ量のデータで
ある。10は本発明のスラスト板のへこみ量のデータで
ある。なお、実験に際しスラスト板の外径、厚み等の寸
法は統一して行った。
【0022】これらデータから明らかなように樹脂製の
スラスト板においては、静荷重約2.5kgfでへこみ
が始まり、20kgfでは約50μmものへこみが発生
している。また、セラミック製のスラスト板において
は、静荷重10kgfまではへこみの発生は無いもの
の、17.5kgfで割れが生じてしまった。一方本発
明のスラスト板では25kgfを超えてもへこみ及び割
れは発生していない。静荷重と動荷重をほぼ同等と考
え、ロータ重量が20g(小型磁気ディスクスピンドル
モータは約20g)であるとすると、25kgfでもへ
こみや割れが無いということは単純計算では、1000
G以上の衝撃に耐えられるということになる。すなわち
耐衝撃性に優れたスラスト軸受装置であるといえる。
【0023】金属化合物からなるスラスト板は、一般に
超微粒子超硬合金として入手することができ、表面の面
粗度を0.1S以下に仕上げることで図2及び図3の効
果を実現できる。
【0024】(実施の形態2)図4は、図1で説明した
スラスト軸受装置を用いたモータの実施例の構造断面図
である。図4において、1は回転軸で、2はスラスト板
である。スラスト板2は、ロックウェル硬さが92HR
A以上かつ面粗度が0.1S以下に仕上げられた金属化
合物からなっている。回転軸1のスラスト板2に接する
面は球面状に加工されたピボット部3を有していて潤滑
油4(図示せず)を介して、回転軸1はスラスト板に対
して摺動している。11は回転軸1を回転自在にラジア
ル方向に支承しているラジアル軸受であり、ヘリングボ
ーン溝16を有した流体軸受である。図面では回転軸に
ヘリングボーン溝16を示しているが、ラジアル軸受に
設けても効果は同等である。
【0025】回転軸1には、ハブ12が固定され、更に
ハブ12にはロータマグネット13が固定されていて回
転体を構成している。
【0026】ラジアル軸受11は、ベースシャーシ14
に取り付けられている。ベースシャーシ14には前記ロ
ータマグネット13に周対向する位置にステータ巻線1
5が設けられている。
【0027】ステータ巻線15に通電することで、回転
軸1がラジアル軸受11及びスラスト板と摺動し始め
る。
【0028】このようなモータ構成において、実施の形
態1同様図2及び図3で説明した効果が得られる。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、スラスト
板の摩耗特性を改善でき、しかも耐衝撃性を向上させる
ことができる。更に材質が金属化合物であることから、
回転体とシャーシの導伝抵抗を低くすることができる。
また、金属化合物であるために、熱伝導性も良く、ピボ
ット部の摩擦による発熱をシャーシに放熱する効果が有
るため、軸受内に熱がこもりにくいという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスラスト軸受装置の構造図
【図2】本発明に係る摩耗量を測定した代表データを示
す図
【図3】本発明に係る静荷重に対するへこみ量を測定し
た代表データを示す図
【図4】本発明に係るモータの構造断面図
【図5】従来例に係るモータの構造断面図
【符号の説明】
1 回転軸 2 スラスト板 4 潤滑油
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J011 AA08 AA20 BA02 BA10 CA02 JA02 SB14 5H605 AA12 BB05 BB15 BB19 CC04 CC05 EB03 EB06 5H607 BB01 BB17 BB27 CC05 DD03 DD09 DD17 FF12 GG03 GG12 KK10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロックウェル硬さが92HRA以上かつ
    面粗度が0.1S以下に仕上げられた金属化合物からな
    るスラスト板と、潤滑油と、先端が球面状に加工され潤
    滑油を介してスラスト板と摺動する回転軸とからなるス
    ラスト軸受装置。
  2. 【請求項2】 スラスト板が炭化タングステンが主成分
    である金属化合物であり更にその炭化タングステンの平
    均粒径が1μm以下のものであるところの超微粒子超合
    金である請求項1記載のスラスト軸受装置。
  3. 【請求項3】 ロックウェル硬さが92HRA以上かつ
    面粗度が0.1S以下に仕上げられた金属化合物からな
    るスラスト板と、潤滑油と、先端が球面状に加工され潤
    滑油を介してスラスト板と摺動する回転軸とからなるス
    ラスト軸受装置と、回転軸を回転自在にラジアル方向に
    支承するラジアル軸受とを備えたモータ。
  4. 【請求項4】 スラスト板が炭化タングステンが主成分
    である金属化合物であり更にその炭化タングステンの平
    均粒径が1μm以下のものであるところの超微粒子超合
    金である請求項3記載のモータ。
  5. 【請求項5】 ラジアル軸受が動圧流体軸受からなる請
    求項3記載のモータ。
JP10364535A 1998-12-22 1998-12-22 スラスト軸受装置及びそれを用いたモータ Withdrawn JP2000186713A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005220952A (ja) * 2004-02-04 2005-08-18 National Institute Of Advanced Industrial & Technology ピボット軸受

Cited By (1)

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