JPH11280755A - 流体軸受装置及びこれを用いたスピンドルモータ - Google Patents

流体軸受装置及びこれを用いたスピンドルモータ

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JPH11280755A
JPH11280755A JP8335098A JP8335098A JPH11280755A JP H11280755 A JPH11280755 A JP H11280755A JP 8335098 A JP8335098 A JP 8335098A JP 8335098 A JP8335098 A JP 8335098A JP H11280755 A JPH11280755 A JP H11280755A
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JP
Japan
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sleeve
thrust plate
bearing device
caulked
fixed
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Application number
JP8335098A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Toyoshima
弘祥 豊島
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Motor Or Generator Frames (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 耐摩耗性の向上ができ耐衝撃性があり、オイ
ル漏れを防止することができる流体軸受装置とスピンド
ルモータを提供する。 【解決手段】 スリーブ2にスラスト板3をカシメた
後、接着剤4で封止し、カシメ部からの漏れを防止する
うえ、接着剤4で衝撃によるスラスト板破損防止ができ
る。スラスト板の耐衝撃性を向上するために、セラミッ
クス材料を使用し、切り欠きなどのノッチや、通気孔の
穴などで応力が集中する箇所のない円筒形状にして、さ
らには板厚と直径の関係を所定の関係で使用し、クラッ
タなどが発生を押さえた。また、このスラスト板にHI
P処理を施し、内部のマイクロクラックなどの欠損を排
除する。そして、衝撃が作用した場合、軸受部が安定で
あるために、ステータコアの幾何学的センターと駆動マ
グネットの幾何学的センターとのセンターずれeによる
スラスト力をロータハブに作用させて、耐衝撃性を向上
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体軸受装置の密
閉に関するもので、その流体軸受装置を用いた磁気ディ
スク装置、光ディスク装置、光磁気ディスク装置、多面
鏡駆動装置などのOA装置駆動用スピンドルモータに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】最近では、マルチメディアなどの装置の
高容量化の要求があり、ボール軸受や焼結含油軸受で軸
の回転精度を良くしようと腐心してきた。ボール軸受や
焼結含油軸受では高容量化に対応した軸受装置にするこ
とが限界にきている。そこで、最近では、動圧軸受装置
の開発やスピンドルモータでの応用が活発になってきて
いる。
【0003】スピンドルモータに動圧流体軸受を利用す
る理由として以下のことが挙げられる。
【0004】(1)不規則なシャフトの振れを抑えられ
る。ボール軸受では、鋼球すべてを均一な形状に加工す
ることができず、そのため回転中に突発的なシャフト振
れが生じる。シャフト振れを減らすと、磁気ディスク装
置では磁気ヘッドの位置決め誤差を小さくでき、DVD
装置ではビーム・スポットの位置決め誤差を減らすこと
ができ、記録密度の向上に対応しやい。
【0005】(2)耐衝撃性が向上する。流体の膜が緩
衝の役割を果たすためである。
【0006】(3)軸受で発生する騒音が減る。 (4)金属疲労で軸受が壊れるまでの疲れ寿命が長い。
【0007】連続回転する流体動圧軸受では流体を介し
て非接触でシャフトは回転するので、金属接触すること
がない。
【0008】以上4つの理由として、第一番目の振れが
抑えられることが、高容量化に対する流体軸受装置をス
ピンドルモータの軸受装置に使用する所以である。
【0009】流体軸受は潤滑流体が介在するものである
ため、潤滑流体がいかに流体軸受部に保持できるかによ
って、信頼性が大きく左右される。
【0010】特開平5−20782号公報や特開平6−
269142号公報や特開平7−46787号公報記載
のように、スラスト板とスリーブで構成した有底円筒部
にシャフト挿入する際に、有底部の一部に通気孔を設
け、シャフトの挿入時の圧を逃がして組立を容易にする
方法がよくとられている。この方法では軸受部に空気が
残らず、潤滑流体で充満することが容易に得られ、潤滑
流体を十分に確保する方法としては利にかなっている。
【0011】また、特開平6−178490号公報や特
開平7−31096号公報に記載のように、組立後に通
気孔を封止する方法もとられている。たとえば特開平6
−178490号公報のように、スピンドルモータの組
立手順において、ハブ部材に支柱(シャフトに該当)が
固定された回転軸タイプのラジアル動圧流体軸受であ
り、ハブ部材に固定されたシャフトを静止部材のスリー
ブに挿入し、シャフトの一端に動圧溝を構成した環状部
材を圧入固定し、シャフトと環状部材を被覆するカバー
部材を装着して、そのカバー部材を静止部材に固定する
ために接着剤を用いる。カバー部材には通気穴があいて
おり、通気孔を接着剤で封止する。
【0012】また、動圧流体軸受は耐衝撃性がよいの
で、近年、装置の薄型化により携帯端末装置用のスピン
ドルモータに動圧流体軸受を使用する試みがなされ始め
ている。耐衝撃性能は1000Gが要求されるようにな
り、軸受部材の強度が問題になりつつ、スラスト板を補
強せずに使用する場合、衝撃力でクラックが発生し、潤
滑流体はスラスト板からにじみでるようなおそれがあ
る。また、スラスト軸受がピボット軸受の場合、軽い振
動が加わっても、ピボット接触部は安定に接触していな
いと、その微少な衝撃力がスラスト板に作用する状態で
の軸受では摩耗が発生するおそれがある。そのため振動
や衝撃の影響をうけやすい携帯端末用などのスピンドル
モータの軸受として、スラスト軸受であるピボット軸受
には接触圧が安定するように加重を作用させる必要性が
ではじめている。
【0013】潤滑流体の保持向上と同様に、ピボット軸
受の加重を安定させることは潤滑軸受部としての信頼性
を向上することになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記に類似した有底部
に通気孔がない場合については特開平7ー31096号
公報記載のようにシャフトを有底部に挿入するとき閉鎖
空間に空気が押し込められるので、この空気により有底
円筒部とシャフトの隙間から潤滑流体が流失するおそれ
がある。
【0015】また、流体軸受は耐衝撃性は向上するが、
ノートパソコンや携帯端末などに磁気ディスク装置、C
D−ROM装置を搭載する場合、動圧流体軸受スピンド
ルモータに対する耐衝撃要求も1000Gとなりつつあ
る。高い衝撃がスラスト板にも作用するので、切り欠き
などのノッチや、通気孔の穴などで応力が集中しクラッ
クが発生する。
【0016】スラスト動圧流体軸受は軸受部材が回転し
たら動圧によって浮上し非接触状態になるという特性か
ら、スラスト軸受部は浮上量程度の移動は許容される構
造である。そのために、衝撃が作用した場合、回転部材
が移動しやすい構造であり、移動規制するものがない場
合は回転部材は軸受から外れてしまう。また、ピボット
軸受の場合は小さな衝撃が作用した場合でもピボット軸
受部は安定に接触していないといけない。
【0017】また、流体軸受は環境の変化などにより潤
滑流体が漏れると、寿命が短くなるおそれがある。
【0018】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、潤滑流体が漏れにくく、保持能力の優れた流体軸受
装置を提供し、かつその流体軸受装置を使用した信頼性
の高い流体軸受スピンドルモータを提供することを目的
にする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、スリーブとシャフトのいずれか一方に動圧
溝を形成してなる流体軸受装置において、該スリーブの
一端にスラスト板をカシメ固定してスラスト板で有底の
あるスリーブを構成し、そのカシメ部を接着剤で封止し
た流体軸受装置である。
【0020】また、上記課題のうち、有底部に通気孔が
ない場合にシャフトを有底部に挿入するとき閉鎖空間に
空気が押し込められ、この空気により有底円筒部とシャ
フトの隙間から潤滑流体が流失するおそれがある。この
課題は潤滑流体の塗布位置と、シャフトの挿入速度、挿
入時の部品の配置が特定の条件で行えば、シャフトとス
リーブの微少隙間から空気を逃がして潤滑流体を軸受部
に充填させることにより解決した。
【0021】したがって、スリーブの一端にスラスト板
をカシメ固定してスラスト板で有底のあるスリーブを構
成し、そのカシメ部を接着剤で封止して、潤滑流体が存
在する軸受空間を密閉状態にする流体軸受装置が可能と
なった。
【0022】スリーブの一端にスラスト板をカシメ固定
してスラスト板で有底のあるスリーブを構成し、そのカ
シメ部を接着剤で封止した流体軸受装置を軸回転型、軸
固定型スピンドルモータに用いることにより、非常にコ
ンパクトで耐衝撃性で信頼性の高いスピンドルモータを
提供することができる。
【0023】スラスト板の耐衝撃性を向上するために、
セラミックス材料を使用し、切り欠きなどのノッチや、
通気孔の穴などで応力が集中する箇所のない円筒形状に
して、さらには板厚と直径の関係を所定の関係で使用
し、クラックなどが発生を押さえた。また、セラミック
ス材料のスラスト板にHIP処理を施し、内部のマイク
ロクラックなどの欠損を排除する。
【0024】さらに、スラスト板を接着剤で封止するた
めに接着剤によりスラスト板の強度が増す。
【0025】衝撃が作用した場合、軸受部が安定である
ために、ステータコアの幾何学的センターと駆動マグネ
ットの幾何学的センターとのセンターずれeによるスラ
スト力をロータハブに作用させて、耐衝撃性を向上させ
る。
【0026】ラジアル軸受に流体保持部や動圧発生する
円筒部の径よりも大きな径大円筒部などを構成し潤滑流
体の保持能力を向上させかつ、接着剤によるスラスト板
封止による潤滑流体の漏れなどをなくし、信頼性の高い
流体軸受装置にしている。
【0027】さらにラジアル軸受に軸受長さの比率など
を変えた形状に工夫し、潤滑流体の移動能力を向上させ
かつ、接着剤によるスラスト板封止による潤滑流体の漏
れなどをなくし、信頼性の高い流体軸受装置にしてい
る。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、スリーブとシャフトのいずれか一方に動圧溝を形成
してなる流体軸受装置において、円筒状のスリーブには
通気孔を設け、該スリーブの一端にスラスト板をカシメ
固定し、このカシメ部を接着剤で封止したことを特徴と
する流体軸受装置としたものであり、接着剤によるスラ
スト板封止による潤滑流体の漏れなどをなくし、スラス
ト板を接着剤で封止することで接着剤によりスラスト板
の強度が増すという作用を有する。
【0029】請求項2に記載の発明は、スリーブとシャ
フトのいずれか一方に動圧溝を形成してなる流体軸受装
置において、該スリーブの一端にスラスト板をカシメ固
定してスラスト板で有底のあるスリーブを構成し、この
カシメ部を接着剤で封止して、潤滑流体が存在する軸受
空間を密閉状態にしたことを特徴とする流体軸受装置と
したものであり、接着剤によるスラスト板封止による潤
滑流体の漏れなどをなくし、スラスト板を接着剤で封止
することで接着剤によりスラスト板の強度が増すうえ
に、密閉軸受であるために衝撃に対する軸受部材が動き
を規制するという作用を有する。
【0030】請求項3に記載の発明は、スリーブの一端
にスラスト板をカシメ固定して、このカシメ部を接着剤
で封止してなる流体軸受装置において、スリーブのカシ
メ部の形状が
【0031】
【数9】
【0032】であることを特徴とする請求項1又は請求
項2記載の流体軸受装置としたものであり、カシメ部が
安定し接着剤が軸受部内に入らず、接着剤によるスラス
ト板封止による潤滑流体の漏れがないことで軸受の信頼
性が高いという作用を有する。
【0033】請求項4に記載の発明は、スリーブの一端
にスラスト板をカシメ固定して、このカシメ部を接着剤
で封止してなる流体軸受装置において、スリーブの軸方
向に距離を隔てて、2カ所設けた動圧発生する円筒部の
面にヘリングボーン状の溝を形成し、この2カ所円筒部
の面のヘリングボーン溝とそれぞれ連通させた円筒状の
流体保持部と、該流体保持部の間に動圧発生する円筒部
の径よりも大きな径大円筒部を設けたことを特徴とする
請求項1又は請求項2記載の流体軸受装置としたもので
あり、ラジアル軸受に流体保持部や動圧発生する円筒部
の径よりも大きな径大円筒部などを構成し潤滑流体の保
持能力を向上させかつ、接着剤によるスラスト板封止に
よる潤滑流体の漏れなどをなくし、信頼性の高いという
作用を有する。
【0034】請求項5に記載の発明は、スリーブの一端
にスラスト板をカシメ固定して、このカシメ部を接着剤
で封止してなる流体軸受装置において、スリーブの軸方
向に距離を隔てて、2カ所設けた動圧発生する円筒部の
面にヘリングボーン状の溝を形成し、この2カ所円筒部
の面のヘリングボーン溝とそれぞれ連通させた円筒状の
流体保持部と、該流体保持部の間に動圧発生する円筒部
の径よりも大きな径大円筒部を設け、動圧発生する円筒
部と流体保持部、流体保持部と径大円筒部との境を傾斜
面で繋いだことを特徴とする請求項1又は請求項2記載
の流体軸受装置としたものであり、ラジアル軸受に流体
保持部や動圧発生する円筒部の径よりも大きな径大円筒
部などを構成し潤滑流体の保持能力を向上させかつ、接
着剤によるスラスト板封止による潤滑流体の漏れなどを
なくし、信頼性の高い、さらには保持されていた潤滑流
体がポンピング作用によって、傾斜面により入り込みや
すいという作用を有する。
【0035】請求項6に記載の発明は、スリーブの一端
にスラスト板をカシメ固定して、このカシメ部を接着剤
で封止してなる流体軸受装置において、スリーブの軸方
向に距離を隔てて、2カ所設けた動圧発生する円筒部の
面にヘリングボーン状の溝を形成し、この2カ所円筒部
の面のヘリングボーン溝と連通させた円筒状の流体保持
部を設け、動圧発生する円筒部と流体保持部との境を傾
斜面で繋いだことを特徴とする請求項1又は請求項2記
載の流体軸受装置としたものであり、ラジアル軸受に流
体保持部を構成し潤滑流体の保持能力を向上させかつ、
接着剤によるスラスト板封止による潤滑流体の漏れなど
をなくし、信頼性の高い、さらには保持されていた潤滑
流体がポンピング作用によって、傾斜面により入り込み
やすいという作用を有する。
【0036】請求項7に記載の発明は、スリーブの一端
にスラスト板をカシメ固定して、このカシメ部を接着剤
で封止してなる流体軸受装置において、スリーブの軸方
向に距離を隔てて、2カ所設けた動圧発生する円筒部の
面にヘリングボーン状の溝を形成し、この2カ所円筒部
の面のヘリングボーン溝同士が連通したことを特徴とす
る請求項1又は請求項2記載の流体軸受装置としたもの
であり、ラジアル軸受のヘリングボーン溝同士が連通さ
せて潤滑流体の保持能力を向上させかつ、接着剤による
スラスト板封止による潤滑流体の漏れなどをなくすとい
う作用を有する。
【0037】請求項8に記載の発明は、流体保持部のス
リーブとシャフトと隙間が
【0038】
【数10】
【0039】であることを特徴とする請求項4又は請求
項5又は請求項6記載の流体軸受装置としたものであ
り、接着剤によるスラスト板封止による潤滑流体の漏れ
などをなくしたうえに、流体保持部はシャフトとの隙間
が動圧がほぼ無視できる隙間であり、潤滑流体の表面張
力が維持できる隙間であり、潤滑流体の保持能力がある
という作用を有する。
【0040】請求項9に記載の発明は、動圧発生する円
筒部の径よりも大きな径大円筒部のスリーブとシャフト
と隙間が
【0041】
【数11】
【0042】であることを特徴とする請求項4又は請求
項5記載の流体軸受装置としたものであり、接着剤によ
るスラスト板封止による潤滑流体の漏れなどをなくした
うえに、流体保持部はシャフトとの隙間が動圧がほぼ無
視できる隙間であり、潤滑流体の表面張力が維持できる
隙間であり、潤滑流体の保持能力を増し、径大円筒部で
より潤滑流体量を増すという作用を有する。
【0043】請求項10に記載の発明は、動圧発生する
円筒部と流体保持部との境の傾斜面の傾斜角度が
【0044】
【数12】
【0045】であることを特徴とする請求項5又は請求
項6記載の流体軸受装置としたものであり、保持されて
いた潤滑流体がポンピング作用によって、傾斜面により
入り込みやすいという作用を有する。
【0046】請求項11に記載の発明は、動圧発生する
円筒部の径よりも大きな径大円筒部と流体保持部との境
の傾斜面の傾斜角度が
【0047】
【数13】
【0048】であることを特徴とする請求項5記載の流
体軸受装置としたものであり、保持されていた潤滑流体
がポンピング作用によって、傾斜面により入り込みやす
いという作用を有する。
【0049】請求項12に記載の発明は、スリーブの一
端にスラスト板をカシメ固定して、このカシメ部を接着
剤で封止してなる流体軸受装置において、スラスト板側
の動圧溝が第1のヘリングボーン溝で、解放端側の動圧
溝が第2のヘリングボーン溝で構成され、ヘリングボー
ン溝を折り返し部で軸受長さを分けると、スラスト板側
からL1、L2、L3、L4とする軸受長さとすると、
【0050】
【数14】
【0051】の関係になることを特徴とする請求項7記
載の流体軸受装置としたものであり、ラジアル軸受のヘ
リングボーン溝同士が連通させて潤滑流体の保持能力を
向上させかつ、接着剤によるスラスト板封止による潤滑
流体の漏れなどをなくすうえに、ラジアル軸受の軸受長
さの比率などを変えた形状に工夫し、潤滑流体の移動能
力を増すという作用を有する。
【0052】請求項13に記載の発明は、スリーブの一
端にスラスト板をカシメ固定して、このカシメ部を接着
剤で封止してなる流体軸受装置において、スラスト板は
外周部に切り欠きもなく、穴もない円形形状であり、ジ
ルコニア、窒化珪素、サイアロン、炭化珪素のいずれか
のセラミックス材でできていることを特徴とする請求項
1又は請求項2記載の流体軸受装置としたものであり、
耐摩耗性に優れ、切り欠きなどのノッチや、通気孔の穴
などの応力が集中する箇所のない円筒形状をしている耐
衝撃性に優れた、摺動部材としても兼ね備えているとい
う作用を有する。
【0053】請求項14に記載の発明は、スリーブの一
端にスラスト板をカシメ固定して、このカシメ部を接着
剤で封止してなる流体軸受装置において、シャフトの球
状形状でスラスト板とでピボット軸受を構成し、そのピ
ボット軸受に使用するスラスト板としては、
【0054】
【数15】
【0055】の関係を満足するセラミック材料のスラス
ト板を使用した流体軸受装置としたものであり、クラッ
クなどの発生を抑えることができ、耐衝撃性が向上する
という作用を有する。
【0056】請求項15に記載の発明は、スラスト板を
HIP法で処理したことを特徴とする請求項13又は請
求項14記載の流体軸受装置としたものであり、内部の
マイクロクラックなどの欠損を排除して、衝撃によるク
ラックなどの発生をより抑えることができ、耐衝撃性が
向上するという作用を有する。
【0057】請求項16に記載の発明は、ハウジング本
体と、該ハウジングに固定されたステータコアと、該ハ
ウジングに固定されたスリーブと、該スリーブに固定さ
れたスラスト板と、該ハウジング本体に対して相対的に
回転自在であるロータハブと、該ロータハブの内周部に
駆動マグネットと、該ロータハブに締結されたシャフト
とを備え、該シャフトと該スリーブとからなりいずれか
一方にヘリングボーン溝を有するラジアル動圧軸受とス
リーブの一方に固定されたスラスト板とシャフトの一端
で構成されるスラスト軸受を有し、円筒状のスリーブに
は通気孔を設け、該スリーブの一端にスラスト板をカシ
メ固定してスラスト板で有底のあるスリーブを構成し、
このカシメ部を接着剤で封止したことを特徴とする流体
軸受装置を用いたスピンドルモータとしたものであり、
接着剤によるスラスト板封止による潤滑流体の漏れなど
をなくし、スラスト板を接着剤で封止することで接着剤
によりスラスト板の強度が増した軸受を使用して、コン
パクトで耐衝撃性で信頼性の高い軸回転型スピンドルモ
ータが可能という作用を有する。
【0058】請求項17に記載の発明は、ハウジング本
体と、該ハウジングに固定されたステータコアと、該ハ
ウジングに固定されたスリーブと、該スリーブに固定さ
れたスラスト板と、該ハウジング本体に対して相対的に
回転自在であるロータハブと、該ロータハブの内周部に
駆動マグネットと、該ロータハブに締結されたシャフト
とを備え、該シャフトと該スリーブとからなりいずれか
一方にヘリングボーン溝を有するラジアル動圧軸受とス
リーブの一方に固定されたスラスト板とシャフトの一端
で構成されるスラスト軸受を有し、該スリーブの一端に
スラスト板をカシメ固定してスラスト板で有底のあるス
リーブを構成し、このカシメ部を接着剤で封止して、潤
滑流体が存在する軸受空間を密閉状態にしたことを特徴
とする流体軸受装置を用いたスピンドルモータとしたも
のであり、接着剤によるスラスト板封止による潤滑流体
の漏れなどをなくし、スラスト板を接着剤で封止するこ
とで接着剤によりスラスト板の強度が増すうえに、密閉
軸受であるために衝撃に対する軸受部材が動きを規制す
る軸受を使用して、コンパクトで耐衝撃性で信頼性の高
い軸回転型スピンドルモータが可能という作用を有す
る。
【0059】請求項18に記載の発明は、スリーブの一
端にスラスト板をカシメ固定して、このカシメ部を接着
剤で封止してなる流体軸受装置を備え、ステータコアの
厚みが3mm以下で、ステータコアの幾何学的センターと
駆動マグネットの幾何学的センターとのセンターずれe
【0060】
【数16】
【0061】の関係にあって、ステータコアの幾何学セ
ンターに対して駆動マグネットの幾何学センターとスラ
スト軸受部が反対側に位置することを特徴とする請求項
16又は請求項17記載の流体軸受装置を用いたスピン
ドルモータとしたものであり、衝撃が作用した場合、軸
受部が安定であり、さらに、ステータコアの幾何学的セ
ンターと駆動マグネットの幾何学的センターとのセンタ
ーずれeによるスラスト力をロータハブに作用させて、
耐衝撃性を向上させるという作用を有する。
【0062】請求項19に記載の発明は、ハウジング本
体と、該ハウジングに固定されたステータコアと、該ハ
ウジングに固定されたシャフトと、ロータハブと、該ロ
ータハブの内周部に駆動マグネットと、該ロータハブに
スリーブが固定され、スリーブに固定されたスラスト板
とを備え、該シャフトと該スリーブとからなりいずれか
一方にヘリングボーン溝を有するラジアル動圧軸受とス
リーブの一方に固定されたスラスト板とシャフトの一端
で構成されるスラスト軸受を有し、円筒状のスリーブに
は通気孔を設け、該スリーブの一端にスラスト板をカシ
メ固定してスラスト板で有底のあるスリーブを構成し、
このカシメ部を接着剤で封止したことを特徴とする流体
軸受装置を用いたスピンドルモータとしたものであり、
接着剤によるスラスト板封止による潤滑流体の漏れなど
をなくし、スラスト板を接着剤で封止することで接着剤
によりスラスト板の強度が増した軸受を使用して、コン
パクトで耐衝撃性で信頼性の高い軸固定型スピンドルモ
ータが可能という作用を有する。
【0063】請求項20に記載の発明は、ハウジング本
体と、該ハウジングに固定されたステータコアと、該ハ
ウジングに固定されたシャフトと、ロータハブと、該ロ
ータハブの内周部に駆動マグネットと、該ロータハブに
スリーブが固定され、スリーブに固定されたスラスト板
とを備え、該シャフトと該スリーブとからなりいずれか
一方にヘリングボーン溝を有するラジアル動圧軸受とス
リーブの一方に固定されたスラスト板とシャフトの一端
で構成されるスラスト軸受を有し、該スリーブの一端に
スラスト板をカシメ固定してスラスト板で有底のあるス
リーブを構成し、このカシメ部を接着剤で封止して、潤
滑流体が存在する軸受空間を密閉状態にしたことを特徴
とする流体軸受装置を用いたスピンドルモータとしたも
のであり、接着剤によるスラスト板封止による潤滑流体
の漏れなどをなくし、スラスト板を接着剤で封止するこ
とで接着剤によりスラスト板の強度が増すうえに、密閉
軸受であるために衝撃に対する軸受部材が動きを規制す
る軸受を使用して、コンパクトで耐衝撃性で信頼性の高
い軸固定型スピンドルモータが可能という作用を有す
る。
【0064】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0065】(実施例1)図1は本発明の流体軸受装置
の一実施例を示す。
【0066】図1において、1はシャフト、2はスリー
ブ、3はスラスト板、4は接着剤である。
【0067】図1の流体軸受装置において、銅系合金で
あるスリーブ2の第1の動圧発生する円筒部5の面と第
2の動圧発生する円筒部6との面にヘリングボーン状の
溝を形成し、第1の動圧発生する円筒部5と第2の動圧
発生する円筒部6との間にはヘリングボーン溝と連通さ
せた流体保持部を介して径の大きな径大円筒部7が構成
されている。第1の動圧発生する円筒部5と径の大きな
径大円筒部7との間の流体保持部8、第2の動圧発生す
る円筒部6と径の大きな径大円筒部7との間の流体保持
部9は、シャフト1との隙間がヘリングボーン溝の深さ
の1.5倍以上となる円筒部であり、またシャフトとの
隙間が動圧がほぼ無視できる隙間であり、潤滑流体の表
面張力が維持できる隙間である。
【0068】流体保持部のシャフトと隙間は以下の関係
である。
【0069】
【数17】
【0070】また、径の大きな径大円筒部7は、潤滑流
体を保持し、回転に伴うシャフトと抵抗が少ないため
に、流体保持部の直径以上になるような直径で構成され
ている。したがって、以下のような関係となる。
【0071】
【数18】
【0072】スリーブ2の座10にスラスト板3がカシ
メで固定されている。このカシメはスリーブ2のカシメ
部の形状によっては、カシメは不足して、座10とスラ
スト板3の密着性が悪くなることがあり、カシメ力を強
くしていくと座10にスラスト板が食い込みスラスト板
の設定位置が変わってしまったり、スリーブ3の内径が
変形したりすることがある。したがって、カシメ部形状
はスラスト板に合わせて設計する必要がある。
【0073】そこで、実験計画法を用いて、流体軸受の
カシメ部の形状について検討した(図2,図3参照)。
【0074】直交表L9でオイル漏れとスリーブの変形
を評価した。オイル漏れの評価には機密性を上げるため
にピストン11にOリング12を付け、スリーブ14内
部に潤滑流体13を入れ、該ピストン11を潤滑流体1
3の存在するスリーブ14内部に押し入れる。ピストン
11に荷重をかけていくと、スラスト板15のカシメ部
から潤滑流体15がにじみでてくる。そのピストン荷重
は一定の20kgfとし、スリーブ14は内部が円筒形
状とした。実験計画法の評価の結果、スラスト板の厚み
bとスリーブのカシメ部の長さaが以下の関係がオイル
漏れとスリーブの変形が少ないことがわかった。
【0075】
【数19】
【0076】流体軸受装置の寿命を延ばすためには、潤
滑流体が長い時間、軸受部に不足せずに存在することが
期待できる要件の一つである。そのためのスラスト板の
設けた通気孔などから蒸発する潤滑流体やスラスト板に
設けた通気孔からにじみでる潤滑流体を少なくする必要
がある。
【0077】そこで、スラスト板3をスリーブ2にカシ
メ構成する流体軸受装置では、スラスト板3の熱膨張係
数よりスリーブ2の熱膨張係数が大きいため、高温時カ
シメ部から潤滑流体がにじみでることがある。このよう
なにじみだしがないようにスラスト板3の外周にカシメ
によるスリーブ2の伸延部16が形成され、スラスト板
3の中央部の伸延部16が存在しない部分に接着剤4で
もってカシメ部を封止する。
【0078】封止に使用する接着剤は粘度が高く、常温
では硬化しないものを使用する。たとえば、ケミテック
(株)製4X628Gである。粘度の高い接着剤でない
と、高温の硬化時にカシメ部の隙間から接着剤が軸受内
部ににじみ込む可能があるためである。
【0079】接着剤4で封止することで、スリーブ2に
カシメ固定されたスラスト板3の近傍から潤滑流体がに
じみでることがなくなる。
【0080】スラスト方向軸受はスラスト板3とシャフ
ト1の先端の球状部が接触するピボット軸受である。
【0081】この流体軸受装置の組立を説明する。 (1)まず、スリーブ2にスラスト板1をカシメにて固
定する。
【0082】(2)カシメ部分に接着剤4を塗り、強制
排気形の高温槽で硬化させる。 (3)スラスト板3が固定されることで有底になったス
リーブに潤滑流体を点滴塗布し、シャフト1を挿入す
る。
【0083】そのように組み立てるとシャフト1挿入に
よるスリーブ2内の空気はスリーブ2に設けた通気孔1
7から出ていくので、軸受部は潤滑流体で充填される。
【0084】(実施例2)図4は本発明の流体軸受装置
の一実施例を示す。
【0085】図4の流体軸受装置は図1の流体軸受装置
に類似していて、その類似しているところの説明は省略
し、部品の符号も同じ部品には同じ符号を使用して、異
なるところと説明が不足したところを説明する。
【0086】図4において、1はシャフト、2はスリー
ブ、3はスラスト板、4は接着剤である。
【0087】図4において、銅系合金であるスリーブ2
の第1の動圧発生する円筒部5の面と第2の動圧発生す
る円筒部6との面にヘリングボーン状の溝を形成してな
る2つのラジアル動圧流体軸受が構成されていて、第1
の動圧発生する円筒部5と流体保持部8との境は角度3
0度のテーパ角度の傾斜面18で接続して、くさび効果
で動圧の発生に伴ってポンピングされて第1の動圧発生
する円筒部5へ流れ込みやすくなる。潤滑流体の充填が
悪い場合でも潤滑流体の表面張力で傾斜面18に潤滑流
体は付着する力が増し、動圧の発生に伴ってポンピング
されて第1の動圧発生する円筒部5へ流れ込みやすくな
る。
【0088】また、流体保持部8と径の大きな径大円筒
部7との境も角度30度の傾斜を持った傾斜面19で接
続する。
【0089】また、流体保持部9と径の大きな径大円筒
部7との境も角度30度の傾斜を持った傾斜面20で接
続する。
【0090】また、第2の動圧発生する円筒部6と流体
保持部9との境も角度30度のテーパ角度の傾斜面21
で接続する。
【0091】潤滑流体を保持する空間を傾斜面で接続す
ることで、潤滑流体が動圧発生軸受け部に流れ込みやす
いようになる。一般に、スピンドルモータの流体軸受に
使用される潤滑流体は粘度があまり大きくなく、特殊な
精錬したものであることが多く、そうした潤滑流体であ
ることを考慮して傾斜面12,13,14,15の傾斜
角度は以下のような範囲が良い。
【0092】
【数20】
【0093】軸受の構成上、傾斜面が構成できない図1
の場合もある。
【0094】封止に使用する接着剤4は粘度が高く、紫
外線硬化型接着剤、熱硬化と嫌気性硬化を備えたものを
使用する。たとえば、日本ロックタイト(株)製LX−
0383やケミテック(株)製4Y823Cである。
【0095】スラスト方向軸受はスラスト板3にスパイ
ラル溝を構成したスラスト動圧流体軸受である。
【0096】この流体軸受装置の組立を説明する。 (1)まず、スリーブ2にスラスト板3をカシメにて固
定する。
【0097】(2)カシメ部分に接着剤4を塗り、紫外
線照射をして硬化させる。 (3)スラスト板3が固定されることで有底になったス
リーブ2に潤滑流体を数箇所に点滴塗布し、シャフト1
を挿入する。
【0098】そのように組み立てるとシャフト1挿入に
よるスリーブ2内の空気はスリーブ2に設けた通気孔1
7から出ていくので、軸受部は潤滑流体で充填される。
【0099】(実施例3)図5は本発明の流体軸受装置
の一実施例を示す。
【0100】図5の流体軸受装置は図1、図4の流体軸
受装置に類似していて、その類似しているところの説明
は省略し、部品の符号も同じ部品には同じ符号を使用し
て、異なるところと不足したところを説明する。
【0101】図5において、1はシャフト、2はスリー
ブ、3はスラスト板、4は接着剤である。
【0102】図5は図4に記載の径の大きな円筒部がな
い構成である。図5において、銅系合金であるスリーブ
2の第1の動圧発生する円筒部5の面と第2の動圧発生
する円筒部6との面にヘリングボーン状の溝を形成して
なる2つのラジアル動圧流体軸受が構成されている。第
1の動圧発生する円筒部5と第2の円筒部6との間には
ヘリングボーン溝と連通させた流体保持部22があり、
第1の動圧発生する円筒部5と流体保持部22との境は
角度30度のテーパ角度の傾斜面23で接続して、さら
に流体保持部22と第2の動圧発生する円筒部6との境
も角度30度のテーパ角度の傾斜面24で接続する。オ
イル溜まり段差部にある潤滑流体は傾斜面23,24に
より、動圧の発生に伴ってポンピングされて第1の動圧
発生する円筒部5や第2の動圧発生する円筒部6へ流れ
込みやすくなる。
【0103】シャフト1は強磁性材であるオーステナイ
ト系ステンレス鋼SUS420J2を使用し、先端は球
状形状でスラスト板3とでピボット軸受を構成してい
る。スラスト板3は、ジルコニア、窒化珪素、サイアロ
ン、炭化珪素などの各種のセラミックス材でできてい
る。スラスト板は耐衝撃性を向上するために、セラミッ
クス材料を使用し、切り欠きなどのノッチや、通気孔の
穴などで応力が集中する箇所のない円筒形状にしてい
る。衝撃によるクラックなどが発生を押さえている。
【0104】図5には、スリーブ2に通気孔が設けてい
ない。シャフト1挿入時に、スラスト板3をカシメて接
着剤4ですでに封止しているので、シャフト1とスリー
ブ2の微少隙間しか存在しない密閉構造となる。その微
少隙間から空気を逃がして潤滑流体を軸受部に充填す
る。実験を行って、潤滑流体の塗布位置と、シャフトの
挿入速度、挿入時の部品の配置が特定の条件で行えば、
シャフト1とスリーブ2の微少隙間から空気を逃がして
潤滑流体を軸受部に充填させることが可能であることが
わかった。
【0105】この流体軸受装置の組立を説明する。 (1)まず、スリーブ2にスラスト板3をカシメにて固
定する。
【0106】(2)カシメ部分に接着剤4を塗り、強制
排気形の高温槽で硬化させる。 (3)スラスト板3が固定されることで有底になったス
リーブ2をスラスト板3が下になるように角度30度程
度の傾斜させる。図6(a)参照。
【0107】(4)傾斜させたスリーブ2のスラスト板
3との際の下部25に潤滑流体を点滴塗布する。図6
(b)参照。
【0108】(5)その状態のスリーブ2に、シャフト
1挿入を相対速度で毎秒1mmで挿入していく。図6
(c)参照。その際、スリーブ2とシャフト1の隙間は
上部側に集中するように挿入する。図6(d)参照。
【0109】(6)挿入後低速で、回転する側であるた
とえばシャフト1を回転させる。スリーブ2とシャフト
1を偏心させた状態で、挿入速度が遅いほど空気の逃げ
る効果がある。挿入時の部品の配置角度は45度以下で
ある方が効果的である。
【0110】また、実施例1,2の軸受に通気孔がなく
ても、軸受に潤滑流体を充填させることができる。
【0111】スラスト板やスリーブなど通気孔がなく、
スラスト板3はスリーブ2にカシメ固定され接着剤4で
封止されているので、流体軸受装置は一端に微少隙間が
存在する密閉構造になっているため、潤滑流体を第1の
動圧発生する円筒部5に供給する必要があるので、第1
の動圧発生する円筒部5のヘリングボーン溝の構成長さ
は第2の動圧発生する円筒部6のヘリングボーン溝の構
成長さよりも長い。
【0112】スラスト板3側のスリーブ2の空間26が
構成されている。その空間26はスラスト軸受とラジア
ル軸受のための潤滑流体の保持隙間である。
【0113】(実施例4)図7は本発明の流体軸受装置
の一実施例を示す。
【0114】図7の流体軸受装置は図5の流体軸受装置
に類似していて、その類似しているところの説明は省略
し、部品の符号も同じ部品には同じ符号を使用して、異
なるところと不足したところを説明する。
【0115】図7において、1はシャフト、2はスリー
ブ、3はスラスト板、4は接着剤である。
【0116】図7は図5に記載のオイル溜まり段差部が
ない構成である。図7において、銅系合金であるスリー
ブ2の第1の動圧発生する円筒部5の面と第2の動圧発
生する円筒部6との面にヘリングボーン状の溝を形成し
てなる2つのラジアル動圧流体軸受が構成されている。
第1の動圧発生する円筒部5と第2の動圧発生する円筒
部6とはヘリングボーン溝で連通させていて、第1の動
圧発生する円筒部5と第2の動圧発生する円筒部6とは
連続した円筒になっている。第1の動圧発生する円筒部
5の面と第2の動圧発生する円筒部6の面との境は2個
のヘリングボーン状の溝の折り返し点である。
【0117】ヘリングボーン溝の形成してある軸受の幅
をスラスト板3側から、L1、L2、L3,L4とする
と、第2の動圧発生する円筒部6部の軸受は長さは(L
1+L2)であり、外側ヘリングボーンの側の軸受長さ
はL1で、内側ヘリングボーンの側の軸受長さはL2で
ある。また第1の動圧発生する円筒部5部の軸受は長さ
は(L3+L4)であり、内側ヘリングボーンの側の軸
受長さはL3で、外側ヘリングボーンの側の軸受長さは
L4である。
【0118】第1の動圧発生する円筒部5と第2の動圧
発生する円筒部6との間に潤滑流体を保持する空間がな
いため潤滑流体を保持するのは動圧発生する隙間だけと
なる。またスラスト板3側のスリーブ2の空間26が構
成されているが、その空間26はスラスト軸受とラジア
ル軸受のための潤滑流体の保持隙間であり、ラジアル側
は第2の動圧発生する円筒部6への供給が第一の役割で
ある。第2の動圧発生する円筒部6を経由して第1の動
圧発生する円筒部5へ供給するためには軸受の幅の関係
が次式を満足する必要がある。
【0119】
【数21】
【0120】特にL2<L3の関係を満足することが重
要で、(L3−L2)ができるだけ大きくするほうが空
間26の潤滑流体が第2の円筒部6を経由して第1の動
圧発生する円筒部5へ供給される量が多くなる。
【0121】シャフトはオーステナイト系ステンレス鋼
SUS420J2を使用し、先端は球状形状でスラスト
板とでピボット軸受を構成している。スラスト板は、ジ
ルコニア、窒化珪素、サイアロン、炭化珪素などの各種
のセラミックス材でできていて、衝撃で割れにくくする
ためにスラスト板にはホットアイソスタティクプレス
(HIP)処理を施してある。
【0122】封止に使用する接着剤4は2液性エポキシ
接着剤である。 (実施例5)図7は本発明の実施例における動圧流体軸
受装置を使用した磁気ディスク駆動用スピンドルモータ
の断面図である。
【0123】図7において、27はロータハブ、28は
スリーブ、29はハウジング、30はスラスト板、31
は接着剤である。磁気ディスク(図示せず)をロータハ
ブ27に搭載して回転駆動する磁気ディスク駆動用スピ
ンドルモータをマウントする装置(以後HDDと記す)
は内部が密閉構造となっていて、アウトガスやゴミを極
端に嫌う。磁気ディスク面にダメージを与えるような、
化学物質などの使用は制限されている。そのため使用す
る接着剤を有害なアウトガスの発生のないものが使用さ
れる。スラスト板30のところに使用する接着剤31は
HDDの外部の面に面しているため、アウトガスについ
ての制約はないが、少ない接着剤が好ましい。
【0124】スピンドルモータのハウジング29にはフ
ランジ部32と内部円筒部33と外部円筒部34の構成
があり、フランジ部32の外周はハードディスク駆動装
置のシャーシ(図示せず)に取り付けられ、外部円筒部
34とロータハブ27の外周部とは0.2mmの小さな隙
間であるラビリンス構成されている。該内部円筒部33
の内側にはスリーブ28が接着で取り付けられている。
ハウジング29の内部円筒部33の外周面にはコイル3
5が巻配されたステータコア36が接着固定されてい
る。ロータハブ27は磁気ディスク受け面37と磁気デ
ィスクの内径規制の円筒部38からなるカップ形状をし
ている。上記のロータハブ27の円筒部内周には周方向
にN極、S極を交互に着磁した円筒状のマグネット39
が固着されている。該ロータハブ27にはロータハブ2
7の抜け止め防止のための抜け止め板40が取り付けら
れている。該抜け止め板40はたとえばオーステナイト
系ステンレス鋼であるSUS303あるいはマルテンサ
イト系ステンレス鋼であるSUS430である。該ロー
タハブ27の中心部にはシャフト41が、外周部内面に
は駆動マグネット39が固定され、全体としてロータ部
を構成している。
【0125】シャフト41は、たとえばマルテンサイト
系ステンレス鋼であるSUS420J2の焼き入れ品で
ある強磁性材料である。
【0126】シャフト41は、内周面にヘリングボーン
溝を有する第1及び第2の円筒部42、43を有するス
リーブ28の内径孔に回転可能に挿入されて、シャフト
41とスリーブ28の隙間に潤滑流体を介在させたラジ
アル動圧流体軸受装置を構成している。
【0127】またシャフト41の一方の端面は球状形状
をし、その球状面とスラスト板30とでピボット軸受を
形成して、そのピボット軸受の隙間には潤滑流体を介在
させたスラストピボット軸受を構成している。
【0128】第1の円筒部42と第2の円筒部43との
間に、径の大きな円筒形状の流体保持部44を構成し、
流体保持部44と第1の円筒部42との際は傾斜面で、
また流体保持部44と第2の円筒部43との際も傾斜面
である。さらに、スリーブ28のスラストピボット軸受
側に空間45が設けられている。潤滑流体はシャフト4
1とスリーブ28、シャフト41とスラスト板30の隙
間に介在しているが、スリーブ28の流体保持部44動
圧発生には寄与せず、潤滑流体の保持を目的とした隙間
である。また、空間45はスラスト軸受とラジアル軸受
のための潤滑流体の保持空間である。
【0129】ロータハブ27の磁気ディスク受け面37
には磁気ディスク(図示せず)が搭載される。図7に示
されるスピンドルモータは、ラジアルタイプのスピンド
ルモータであり、コイル35に電流が通電され、ステー
タコア36の突極に磁界が発生し、ステータコア36に
対向した界磁用駆動マグネット39との間で、トルクを
発生させ、ロータハブ27を回転させる。よって、ロー
タハブ27にクランプした磁気ディスクもロータハブ2
7の回転に伴って回転する。
【0130】シャフト41が回転するとスリーブ28の
円筒部42、43に設けられたヘリングボーン溝の作用
で、潤滑流体をポンピングすることで動圧を発生させ
る。よって、シャフト41はスリーブ28に対して浮上
し非接触で回転する。
【0131】潤滑流体は導電性付加したオイルであり、
シャフト41とハウジング29は回転中でも導電状態と
なるので、磁気ディスクと装置シャーシは導電状態にな
る。そのために、磁気ディスクの回転中に磁気ディスク
と空気との摩擦によって磁気ディスクに静電気が帯電
し、磁気ディスクと磁気ヘッドとの間に電位差が生じる
ようなことがない。
【0132】接着溝を設けた内部円筒部33にスリーブ
28が導電性接着剤で接着固定されている。その接着剤
の導電性により上記のような静電気が帯電するおそれが
なくなる。
【0133】ハウジング29にフレキシブルプリント基
板46を貼り、スピンドルモータのコイル35の端末を
フレキシブルプリント基板46にハンダ付けして外部駆
動回路へ導通させている。フレキシブルプリント基板4
6をハウジング29に設けた穴から貫通させて取り出し
ている。その穴を紫外線硬化型接着剤で封止している。
【0134】つぎに、本実施例の磁気ディスク駆動用ス
ピンドルモータの組立方法について、説明する。
【0135】(1)まず、フレキシブルプリント基板4
6の一端をハウジング29の設けた穴から通し、外部に
取り出す。フレキシブルプリント基板46の粘着材でハ
ウジング3に貼り付ける。その穴を紫外線硬化型接着剤
で封止する。
【0136】つぎに、コイル35を巻回したステータコ
ア36をハウジング29の内部円筒部33に接着固定
し、前処理されたコイル端末をフレキシブルプリント基
板46にハンダ付けして、ステータ組立体をつくる。
【0137】(2)つぎに、ロータハブ27にシャフト
41を圧入固定し、さらに着磁された駆動マグネット3
9を接着固定して、ハブ組立体をつくる。
【0138】(3)つぎに、スリーブ28にスラスト板
30をカシメ固定して、カシメた箇所を接着剤31で密
閉し、封止軸受組立体をつくる。
【0139】(4)つぎに、封止軸受組立体のスリーブ
28を30度に傾けて、スリーブ28の内周部の所定位
置に潤滑流体を規定量点滴して、傾斜させたスルーブ2
8にハブ組立体のシャフト41を上側の隙間が大きくな
るように偏心させてゆっくりと所定早さで挿入する。
【0140】(5)つぎに、ロータハブ27を下にして
抜け止め板40をロータハブ27に固定して、抜け止め
板40で抜けないようになった接着剤密閉流体軸受装置
ができる。
【0141】(6)ステータ組立体のハウジング29の
内部円筒部33の内周部に嫌気性接着剤を所定量塗布し
て、前記の接着剤密閉流体軸受装置のスリーブ28を挿
入する。ハウジング29の基準面とロータハブ27の磁
気ディスク受け面37との距離を規定値になるように、
接着固定する。
【0142】以上のようにして流体軸受スピンドルモー
タを組立する。ピボット軸受ではシャフト41の先端と
スラスト板30は接触状態となる。その接触状態が不安
定であると軸受の信頼性が低いので、シャフト41の先
端がスラスト板30を押すような力が作用する駆動マグ
ネット39の幾何学センターZmとステータコア36の
幾何学センターZsに距離を設けている。そのセンター
ずれによるスラスト力が小さいと、小さな振動に対して
ピボット軸受の接触部の接触状態が不安定となるので、
スラスト力はある程度の大きさが必要である。しかし、
スラスト力が大きすぎるとピボット軸受部が摩耗するこ
とにもなるので、大きくできない。センターずれによる
スラスト力には範囲が存在することになる。
【0143】センタずれとピボット軸受の位置を明確に
するために、図8に示すような模式図を用いる。ステー
タコア36の幾何学的センターZsは積層された鉄板の
総厚みの半分に位置し、駆動マグネット39の幾何学的
センターZmはマグネット高さの半分に位置する。この
マグネット幾何学的センターZmとステータコア幾何学
的センターZsとの差がセンターずれである。このセン
ターずれによる磁気力がスラスト力としてピボット軸受
に作用する。作用するためにステータコア幾何学センタ
ーに対しマグネット幾何学センターとピボット軸受部は
反対側に位置する。
【0144】ステータコア36は珪素鋼鈑を積層し形成
されている。小型モータに使用される珪素鋼鈑は板厚
0.35や0.5が一般的であるが、携帯端末用スピン
ドルモータの場合は鉄損を低減して低電圧でトルクが得
られるように0.2、0.1mm厚の鋼鈑を使用する。積
層枚数の多い場合は総厚みを優先にして積層枚数を制御
しているが、薄型のスピンドルモータでは枚数を優先に
するので、板厚のばらつきでステータコアの厚みばらつ
きが生じる。
【0145】ステータコアの厚みが3mm以下の場合、ス
テータコア36の幾何学的センターZsと駆動マグネッ
ト39の幾何学的センターZmとのずれeはスラスト力
の規定範囲に設定するために以下の関係である。
【0146】
【数22】
【0147】また、センターずれによる力は流体軸受ス
ピンドルモータに衝撃力が作用して場合、ロータハブの
移動を規制する力となる。さらに大きな衝撃力に対して
は以下のように抜け止め板40がその役目をする。
【0148】ロータハブ27にはロータハブ27の抜け
止め防止のための抜け止め板40がロータハブ27にカ
シメで固定されている。スリーブ28の端面にフランジ
部47を設け、ロータハブ27がスラスト方向に移動す
ると該フランジ部47に該抜け止め板40を係止させて
ロータハブ27が抜けるのを規制する。
【0149】スラスト板30は材質がジルコニアでHI
P処理を施してある。常圧焼結体を作成し、それをHI
P処理する方法でスラスト板30を作成した。予備焼結
を1300〜1500℃の温度で行い、HIP処理を1
400〜1500℃、100MPa程度のアルゴンAr
雰囲気下で行っている。HIP処理後のスラスト板の一
面を研磨して、表面粗さRmaxを0.1ミクロンと以下
する。セラミックス材料のスラスト板にHIP処理を施
し、内部のマイクロクラックなどの欠損を排除して、強
度を高めている。
【0150】スラスト板の材料がセラミックの場合、物
性的に脆性であるので、スラスト板は直径が大きく、厚
みが破壊されやすくなるので、ピボット軸受に使用する
スラスト板としては、以下の関係を満足する寸法で使用
する。
【0151】
【数23】
【0152】また、実施例のようにスラスト板30をカ
シメたところに接着剤31を使用しているため、スラス
ト板が板厚が薄くても1000Gの衝撃に十分耐えるこ
とができる。
【0153】また、セラミックスのスラスト板は常温焼
結体の状態でも相対密度が95%以上にすることができ
るので、そのまま研磨したスラスト板でも流体軸受装置
のスラスト板に使用できる。
【0154】実施例はスリーブなどに通気孔がない接着
剤で密閉した流体軸受装置であるので、衝撃に対してロ
ータハブが移動を弾力的に規制する力が働くので、安定
した軸受となる。実施例はピボット軸受であるがスラス
ト動圧流体軸受でも同様な効果がある。
【0155】すなわち、図9のようなモデルで説明す
る。図9において、48はケースで、49はロッドであ
る。ケース48には一部に穴50があいているがコルク
51で密閉されている。ケース48とロッド49でなす
空間には流体52が入れられる。ロッド49とケース4
8とは微少隙間で摺動可能になっている。
【0156】図9を実施例と比較して、ケース48はス
リーブ28、ロッド49はシャフト41、穴50は通気
隙間であり、通気孔であったり、カシメ部の隙間であっ
たりするが実施例5ではカシメ部の隙間である。コルク
51は接着剤31に対応している。
【0157】ロッドの面積をA、流体の充填している容
積V1、圧力をP1とする。衝撃は作用した場合、ロッ
ド49は抜けようと矢印y1方向Δy動いたとすると、
ボイルシャルルの法則から衝撃時の圧力P2とすると
【0158】
【数24】
【0159】から
【0160】
【数25】
【0161】となる。
【0162】その圧力差によってロッド49がy1方向
に対する移動を妨げるように働く。すなわち、ダンパ効
果が発生するので、通風孔のある場合よりも密閉軸受の
方が耐衝撃性に優れている。
【0163】ロッド49とケース48とは微少隙間は無
視して考えたが、ロッドの面積をAに対して該微少隙間
の面積の割合が非常に小さく無視できるためである。
【0164】また、微少隙間を平行隙間と考えると、ロ
ッド49が矢印y1方向動くと、流体の一壁面が矢印y
1方向動くことになるうえ、容積V1が増加するので隙
間の液体は矢印y1方向とは逆方向に移動する。そのた
め隙間の流体の移動に対して壁面の移動方向が逆になる
ため流動抵抗は非常に大きな値になる。このことを考慮
しても密閉流体軸受装置の場合は耐衝撃性が高い。
【0165】さらに、隙間の流体の移動に対して壁面の
移動方向が逆になるため流動抵抗が大きいということ
は、流体の保持能力が高いということであるので、密閉
流体軸受装置の潤滑流体が減少が抑えられ、寿命の長く
信頼性の高い流体軸受装置となる。
【0166】(実施例6)図10は本発明の実施例にお
ける動圧流体軸受装置を使用した磁気ディスク駆動用ス
ピンドルモータの断面図である。
【0167】図10のスピンドルモータにおいて、図7
のスピンドルモータに類似しているところの説明は省略
し、異なるところを説明する。
【0168】図10において、48はシャフト、49は
スリーブ、50はハウジング、51はロータハブ、52
はスラスト板、53は接着剤、54は駆動マグネット、
55はステ−タコア、56はコイルである。
【0169】図10に示すように、ハウジング50の内
部円筒部57の外周面にはコイル56が巻配されたステ
ータコア55が固着されて、ハウジング50の内部円筒
部57よりも内側のシャフト締結円筒部58にシャフト
48が圧入固定されている。ロータハブ51に固定され
たスリーブ49にはスラスト板52がカシメられたうえ
にカシメ部が接着剤53で封止してある。スリーブ49
とシャフト48には微少の隙間が存在し、その隙間には
潤滑流体が充填される。固定シャフト48の端面の球状
部先端とスラスト板52は摺動するピボット軸受となっ
ていて、潤滑流体が介在する状態におかれている。
【0170】シャフト48の外径にヘリングボーン溝を
有し、その溝に対向する位置に第1及び第2の円筒部5
9、60を有するスリーブ49の内径孔を回転可能にシ
ャフト48に挿入される。第1の動圧発生する円筒部5
9と第2の動圧発生する円筒部60との間に、径の大き
な円筒状のオイル溜まり段差部61が構成され、さら
に、スリーブ49のスラスト軸受側には、円筒部59、
60よりも径の大きな空間62が設けられる。
【0171】固定シャフト48に対してスリーブ49が
回転するとスリーブ49の円筒部59、60に設けられ
たシャフト側ヘリングボーン溝の作用で、潤滑流体を介
して動圧を発生しスリーブ49はシャフト48に対して
浮上し非接触で回転する。
【0172】スラスト方向はスリーブ49にスラスト板
52がカシメられたうえに接着剤53で閉塞されてい
る。そのスラスト板52とシャフト先端とは点状態で接
触してシャフト48の先端をスラスト板52は摺動す
る。長時間運転するとスラスト材は摩耗してくるので、
スラスト板は耐摩耗性の材料を使用する。たとえば、窒
化珪素やジルコニアなどのセラミックや超鋼合金などで
ある。
【0173】シャフト先端の球状の半径rを小さくする
と摩擦トルクは下がるが面圧が大きくなるので、スラス
ト板の面圧をあまり多くすることはかえって信頼性を損
ねることがある。また、球状の半径rを大きくすると、
面圧は低下するが、摩擦トルクが増えてその損失トルク
が熱となり温度が上昇して信頼性を損ねることがあるの
で、スラスト軸受のシャフト先端半径rとシャフト直径
Dとの関係を
【0174】
【数26】
【0175】にする、ピボット軸受の設計にしてある。
【0176】つぎに、本実施例の磁気ディスク駆動用ス
ピンドルモータの組立方法について、説明する。
【0177】(1)まず、ハウジング50にシャフト4
8を圧入する。 (2)つぎにフレキシブルプリント基板63の一端をハ
ウジング50の設けた穴から通し、外部に取り出し、そ
の穴を紫外線硬化型接着剤で封止する。
【0178】つぎに、コイル56を巻回したステータコ
ア55をハウジング50の内部円筒部57に接着固定
し、前処理されたコイル端末をフレキシブルプリント基
板63にハンダ付けして、ステータ組立体をつくる。
【0179】(3)つぎに、スリーブ49にスラスト板
52をカシメ固定して、カシメた箇所を接着剤53で密
閉し、封止軸受組立体をつくる。
【0180】(4)つぎに、ロータハブ51に着磁され
た駆動マグネット54を接着固定して、上記の封止軸受
組立体を所定位置に接着したロータ組立体をつくる。
【0181】(5)つぎに、上記ロータ組立体をスラス
ト板52が下になるようにしてスリーブ49を30度に
傾けて、スリーブ49の内周部の所定位置に潤滑流体を
規定量点滴して、傾斜させたロータ組立体のスリーブ4
9にステータ組立体のシャフト48を上側の隙間が大き
くなるように偏心させてゆっくりと所定早さで挿入す
る。
【0182】以上のようにして流体軸受装置を用いたス
ピンドルモータを組立する。
【0183】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、有底部に
通気孔がない軸受でも、実施例に記載のように潤滑流体
の塗布位置と、シャフトの挿入速度、挿入時の部品の配
置が特定の条件で行えば、シャフトとスリーブの微少隙
間から空気を逃がして潤滑流体を軸受部に充填させるこ
とが可能となり、スリーブとシャフトのいずれか一方に
動圧溝を形成してなる流体軸受装置において、該スリー
ブの一端にスラスト板をカシメ固定してスラスト板で有
底のあるスリーブを構成し、そのカシメ部を接着剤で封
止した流体軸受装置に通風孔が無くても組立ができる。
【0184】したがって、スリーブの一端にスラスト板
をカシメ固定してスラスト板で有底のあるスリーブを構
成し、そのカシメ部を接着剤で封止して、潤滑流体が存
在する軸受空間を密閉状態にする流体軸受装置が可能と
なった。
【0185】スリーブの一端にスラスト板をカシメ固定
してスラスト板で有底のあるスリーブを構成し、そのカ
シメ部を接着剤で封止することで、潤滑流体の漏れがな
くなり、寿命が長い流体軸受装置が可能となった。
【0186】さらに、その流体軸受装置を軸回転型、軸
固定型スピンドルモータに用いることにより、非常にコ
ンパクトで耐衝撃性で信頼性の高いスピンドルモータを
提供することができる。
【0187】スラスト板の耐衝撃性を向上するために、
セラミックス材料を使用し、切り欠きなどのノッチや、
通気孔の穴などで応力が集中する箇所のない円筒形状に
して、さらには板厚と直径の関係を所定の関係で使用
し、クラックなどが発生を押さえた。また、セラミック
ス材料のスラスト板にHIP処理を施し、内部のマイク
ロクラックなどの欠損を排除することができ、スラスト
板の強度が増す。
【0188】さらに、スラスト板を接着剤で封止するた
めに接着剤によりスラスト板の強度が増す。
【0189】衝撃が作用した場合、軸受部が安定である
ために、ステータコアの幾何学的センターと駆動マグネ
ットの幾何学的センターとのセンターずれeによるスラ
スト力をロータハブに作用させて、耐衝撃性を向上させ
ることができる。
【0190】ラジアル軸受に流体保持部や動圧発生する
円筒部の径よりも大きな径大円筒部などを構成し潤滑流
体の保持能力を向上させかつ、接着剤によるスラスト板
封止による潤滑流体の漏れなどをなくし、信頼性の高い
流体軸受装置を提供することができる。
【0191】さらにラジアル軸受に軸受長さの比率など
を変えた形状に工夫し、潤滑流体の潤滑流体の移動能力
を向上させかつ、接着剤によるスラスト板封止による潤
滑流体の漏れなどをなくし、信頼性の高い流体軸受装置
を提供することができるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における流体軸受装置の断面
【図2】カシメ部漏れ試験概要図
【図3】漏れ試験の部品図
【図4】本発明の実施例2における流体軸受装置の断面
【図5】本発明の実施例3における流体軸受装置の断面
【図6】流体軸受装置の組立説明図
【図7】本発明の実施例4における流体軸受装置の断面
【図8】本発明の実施例における磁気ディスク駆動用流
体軸受スピンドルモータの断面図
【図9】駆動マグネットとステータコアの位置関係説明
【図10】密閉軸受の模式図
【図11】本発明の実施例における磁気ディスク駆動用
流体軸受スピンドルモータの断面図
【符号の説明】
1 シャフト 2 スリーブ 3 スラスト板 4 接着剤 5 スリーブの第1の円筒部 6 スリーブの第2の円筒部 7 径の大きな円筒部 8,9 流体保持部 10 座 16 伸延部 17 通気孔

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スリーブとシャフトのいずれか一方に動圧
    溝を形成してなる流体軸受装置において、円筒状のスリ
    ーブには通気孔を設け、該スリーブの一端にスラスト板
    をカシメ固定し、このカシメ部を接着剤で封止したこと
    を特徴とする流体軸受装置。
  2. 【請求項2】スリーブとシャフトのいずれか一方に動圧
    溝を形成してなる流体軸受装置において、該スリーブの
    一端にスラスト板をカシメ固定してスラスト板で有底の
    あるスリーブを構成し、このカシメ部を接着剤で封止し
    て、潤滑流体が存在する軸受空間を密閉状態にしたこと
    を特徴とする流体軸受装置。
  3. 【請求項3】スリーブの一端にスラスト板をカシメ固定
    して、このカシメ部を接着剤で封止してなる流体軸受装
    置において、スリーブのカシメ部の形状が 【数1】 であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の流
    体軸受装置。
  4. 【請求項4】スリーブの一端にスラスト板をカシメ固定
    して、このカシメ部を接着剤で封止してなる流体軸受装
    置において、スリーブの軸方向に距離を隔てて、2カ所
    設けた動圧発生する円筒部の面にヘリングボーン状の溝
    を形成し、この2カ所円筒部の面のヘリングボーン溝と
    それぞれ連通させた円筒状の流体保持部と、該流体保持
    部の間に動圧発生する円筒部の径よりも大きな径大円筒
    部を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    の流体軸受装置。
  5. 【請求項5】スリーブの一端にスラスト板をカシメ固定
    して、このカシメ部を接着剤で封止してなる流体軸受装
    置において、スリーブの軸方向に距離を隔てて、2カ所
    設けた動圧発生する円筒部の面にヘリングボーン状の溝
    を形成し、この2カ所円筒部の面のヘリングボーン溝と
    それぞれ連通させた円筒状の流体保持部と、該流体保持
    部の間に動圧発生する円筒部の径よりも大きな径大円筒
    部を設け、動圧発生する円筒部と流体保持部、流体保持
    部と径大円筒部との境を傾斜面で繋いだことを特徴とす
    る請求項1又は請求項2記載の流体軸受装置。
  6. 【請求項6】スリーブの一端にスラスト板をカシメ固定
    して、このカシメ部を接着剤で封止してなる流体軸受装
    置において、スリーブの軸方向に距離を隔てて、2カ所
    設けた動圧発生する円筒部の面にヘリングボーン状の溝
    を形成し、この2カ所円筒部の面のヘリングボーン溝と
    連通させた円筒状の流体保持部を設け、動圧発生する円
    筒部と流体保持部との境を傾斜面で繋いだことを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の流体軸受装置。
  7. 【請求項7】スリーブの一端にスラスト板をカシメ固定
    して、このカシメ部を接着剤で封止してなる流体軸受装
    置において、スリーブの軸方向に距離を隔てて、2カ所
    設けた動圧発生する円筒部の面にヘリングボーン状の溝
    を形成し、この2カ所円筒部の面のヘリングボーン溝同
    士が連通したことを特徴とする請求項1又は請求項2記
    載の流体軸受装置。
  8. 【請求項8】流体保持部のスリーブとシャフトと隙間が 【数2】 であることを特徴とする請求項4又は請求項5又は請求
    項6記載の流体軸受装置。
  9. 【請求項9】動圧発生する円筒部の径よりも大きな径大
    円筒部のスリーブとシャフトと隙間が 【数3】 であることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の流
    体軸受装置。
  10. 【請求項10】動圧発生する円筒部と流体保持部との境
    の傾斜面の傾斜角度が 【数4】 であることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の流
    体軸受装置。
  11. 【請求項11】動圧発生する円筒部の径よりも大きな径
    大円筒部と流体保持部との境の傾斜面の傾斜角度が 【数5】 であることを特徴とする請求項5記載の流体軸受装置。
  12. 【請求項12】スリーブの一端にスラスト板をカシメ固
    定して、このカシメ部を接着剤で封止してなる流体軸受
    装置において、スラスト板側の動圧溝が第1のヘリング
    ボーン溝で、解放端側の動圧溝が第2のヘリングボーン
    溝で構成され、ヘリングボーン溝を折り返し部で軸受長
    さを分けると、スラスト板側からL1、L2、L3、L
    4とする軸受長さとすると、 【数6】 の関係になることを特徴とする請求項7記載の流体軸受
    装置。
  13. 【請求項13】スリーブの一端にスラスト板をカシメ固
    定して、このカシメ部を接着剤で封止してなる流体軸受
    装置において、スラスト板は外周部に切り欠きもなく、
    穴もない円形形状であり、ジルコニア、窒化珪素、サイ
    アロン、炭化珪素のいずれかのセラミックス材でできて
    いることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の流体
    軸受装置。
  14. 【請求項14】スリーブの一端にスラスト板をカシメ固
    定して、このカシメ部を接着剤で封止してなる流体軸受
    装置において、シャフトの球状形状でスラスト板とでピ
    ボット軸受を構成し、そのピボット軸受に使用するスラ
    スト板としては、 【数7】 の関係を満足するセラミック材料のスラスト板を使用し
    た流体軸受装置。
  15. 【請求項15】スラスト板をホットアイソスタティクプ
    レス(HIP)法で処理したことを特徴とする請求項1
    3又は請求項14記載の流体軸受装置。
  16. 【請求項16】ハウジング本体と、該ハウジングに固定
    されたステータコアと、該ハウジングに固定されたスリ
    ーブと、該スリーブに固定されたスラスト板と、該ハウ
    ジング本体に対して相対的に回転自在であるロータハブ
    と、該ロータハブの内周部に駆動マグネットと、該ロー
    タハブに締結されたシャフトとを備え、該シャフトと該
    スリーブとからなりいずれか一方にヘリングボーン溝を
    有するラジアル動圧軸受とスリーブの一方に固定された
    スラスト板とシャフトの一端で構成されるスラスト軸受
    を有し、円筒状のスリーブには通気孔を設け、該スリー
    ブの一端にスラスト板をカシメ固定してスラスト板で有
    底のあるスリーブを構成し、このカシメ部を接着剤で封
    止したことを特徴とする流体軸受装置を用いたスピンド
    ルモータ。
  17. 【請求項17】ハウジング本体と、該ハウジングに固定
    されたステータコアと、該ハウジングに固定されたスリ
    ーブと、該スリーブに固定されたスラスト板と、該ハウ
    ジング本体に対して相対的に回転自在であるロータハブ
    と、該ロータハブの内周部に駆動マグネットと、該ロー
    タハブに締結されたシャフトとを備え、該シャフトと該
    スリーブとからなりいずれか一方にヘリングボーン溝を
    有するラジアル動圧軸受とスリーブの一方に固定された
    スラスト板とシャフトの一端で構成されるスラスト軸受
    を有し、該スリーブの一端にスラスト板をカシメ固定し
    てスラスト板で有底のあるスリーブを構成し、このカシ
    メ部を接着剤で封止して、潤滑流体が存在する軸受空間
    を密閉状態にしたことを特徴とする流体軸受装置を用い
    たスピンドルモータ。
  18. 【請求項18】スリーブの一端にスラスト板をカシメ固
    定して、そのカシメ部を接着剤で封止してなる流体軸受
    装置を備え、ステータコアの厚みが3mm以下で、ステー
    タコアの幾何学的センターと駆動マグネットの幾何学的
    センターとのセンターずれeが 【数8】 の関係にあって、ステータコアの幾何学センターに対し
    て駆動マグネットの幾何学センターとスラスト軸受部が
    反対側に位置することを特徴とする請求項16又は請求
    項17記載の流体軸受装置を用いたスピンドルモータ。
  19. 【請求項19】ハウジング本体と、該ハウジングに固定
    されたステータコアと、該ハウジングに固定されたシャ
    フトと、ロータハブと、該ロータハブの内周部に駆動マ
    グネットと、該ロータハブにスリーブが固定され、スリ
    ーブに固定されたスラスト板とを備え、該シャフトと該
    スリーブとからなりいずれか一方にヘリングボーン溝を
    有するラジアル動圧軸受とスリーブの一方に固定された
    スラスト板とシャフトの一端で構成されるスラスト軸受
    を有し、円筒状のスリーブには通気孔を設け、該スリー
    ブの一端にスラスト板をカシメ固定してスラスト板で有
    底のあるスリーブを構成し、このカシメ部を接着剤で封
    止したことを特徴とする流体軸受装置を用いたスピンド
    ルモータ。
  20. 【請求項20】ハウジング本体と、該ハウジングに固定
    されたステータコアと、該ハウジングに固定されたシャ
    フトと、ロータハブと、該ロータハブの内周部に駆動マ
    グネットと、該ロータハブにスリーブが固定され、スリ
    ーブに固定されたスラスト板とを備え、該シャフトと該
    スリーブとからなりいずれか一方にヘリングボーン溝を
    有するラジアル動圧軸受とスリーブの一方に固定された
    スラスト板とシャフトの一端で構成されるスラスト軸受
    を有し、該スリーブの一端にスラスト板をカシメ固定し
    てスラスト板で有底のあるスリーブを構成し、このカシ
    メ部を接着剤で封止して、潤滑流体が存在する軸受空間
    を密閉状態にしたことを特徴とする流体軸受装置を用い
    たスピンドルモータ。
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