JPH08296649A - 軸受け装置 - Google Patents

軸受け装置

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JPH08296649A
JPH08296649A JP10270895A JP10270895A JPH08296649A JP H08296649 A JPH08296649 A JP H08296649A JP 10270895 A JP10270895 A JP 10270895A JP 10270895 A JP10270895 A JP 10270895A JP H08296649 A JPH08296649 A JP H08296649A
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JP
Japan
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bearing
shaft
bearing device
thrust bearing
dynamic
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Application number
JP10270895A
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English (en)
Inventor
Masahiro Nakahara
正博 中原
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】106 Ω・cm以下の体積固有抵抗を有するセ
ラミックス材でシャフトもしくは軸受けを構成してなる
軸受け装置。 【効果】摺動特性に優れるとともに摺動時に発生する静
電気を除電でき、これにより軸受け装置とこれを用いた
機器について高い信頼性と長寿命化をもたらすことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軸受け装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、軸受け装置は玉軸受けと含油軸受
けを積み重ねた構造をとっていた。しかしながら、この
種類の軸受け装置では、製品の薄型化、高性能化に伴
い、種々の問題点が発生してきた。例えば、FDD装置
等のスピンドルモーターの薄型化をはかる場合など軸受
けを短くする必要があるが、短くするにつれ軸振れが大
きくなってくる。これにより、メディアの偏心が大きく
なり、データ読み書きの信頼性が著しく低下する問題点
が発生した。
【0003】このような問題を解決するため、動圧効果
を生み出すスパイラル溝を形成した動圧軸受けが開発さ
れた。これは、スパイラル溝と潤滑流体との協働による
ポンピング作用により、スピンドルモーターの回転に伴
う油圧の上昇を得てシャフトを浮上させ、流体膜を形成
して無接触で回転する。更には油圧によるセンタリング
効果を与えることにより偏心を著しく抑えられるもので
ある。
【0004】このような動圧軸受け装置には、油潤滑式
と動圧エアー式がある。油潤滑式は中低速領域を得意と
し、動圧エアー式は高速領域を得意とする。動圧軸受け
装置の構成としては、シャフト外周またはスリーブ内面
のいずれか一方に溝を形成してラジアル方向の剛性を持
たせたラジアル軸受け部と、スパイラル溝とオイル、気
体等の潤滑流体の協働によるポンピング作用によってス
ラスト剛性を持たせたスラスト軸受け部とからなる。
【0005】このうち上記動圧スラスト軸受けでは、タ
テ型モータでのラジアル方向はシャフト外径とスリーブ
内径が殆ど等しく、またラジアル方向へのラジアル力も
殆ど小さい為に、接触により傷がついたり、面が剥離す
ることは殆ど無い。これに対し、スラスト方向は回転部
の自重、マグネットとステータの吸引力等のスラスト力
が全てスラスト軸受とシャフト端の接触部分にかかるこ
とになり、スタート・ストップ、低速回転時に接触回転
するため耐久性に対して重要な影響を持つ。特に、潤滑
剤の存在しない動圧エアー式では動圧軸受け装置を構成
する各部材の摺動特性によりその信頼性が大きく左右さ
れる。
【0006】従来より、この軸受け装置を構成するシャ
フトとスラスト軸受けは、両方にステンレス等の焼き入
れ材を使用するか、いずれか一方をセラミックスで構成
していた。
【0007】
【従来技術の課題】しかしながら、上記従来技術には以
下のような問題点があった。すなわち、シャフトとスラ
スト軸受けの両方にステンレス等の焼き入れ材を使用す
る上記従来の軸受装置の場合、金属同士で接触部分が構
成されるので、金属同士の接触により摩耗が生じたり、
また発生した摩耗粉が軸受け隙間に入り込んだりしてか
じり焼き付きを生じる等の問題があり、長期の使用にお
いて信頼性の面で問題を有していた。他方、シャフトも
しくはスラスト軸受けの少なくともいずれか一方をセラ
ミックスで構成したものでは、耐久性を向上させること
ができたが、一般的にこれらのセラミックス部品は絶縁
材料であるため、摺動時発生する静電気の影響でノイズ
が発生し、特にFDD、VTR装置等のOA機器におい
て誤動作の原因になるという致命的な欠点を有してい
た。
【0008】本発明は上記課題に鑑みてなされたもの
で、シャフトもしくは軸受けの少なくともいずれか一方
をセラミックスで構成してもなお、摺動時に発生する静
電気を逃がし得る様に構成した軸受け装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【問題点を解決するための手段】本発明は、軸受け装置
を構成する部材として導電性を有したセラミック材で軸
受けを形成し、摺動時に発生する静電気を効率よく除去
し得る様に構成する。
【0010】ここで、導電性を有したセラミック材と
は、体積固有抵抗が106 Ω・cm以下のセラミック材
であり、例えばAl23 、ZrO2 、SiC、Si3
4 、TiC、TiN、WC、TiO2 、TiB2 、A
lN、SiO2 、BN、Mo23 、Cr32 、Cr
N、NiOの少なくとも1つを含むものである。
【0011】すなわち、静電気の帯電除去効果を得るた
めには体積固有抵抗を106 Ω・cm以下とする必要が
ある。さらに、これらのセラミック材はビッカース硬度
が12GPa以上と高く、金属等との比較においても耐
摩耗性に優れている。
【0012】また潤滑剤を使用する軸受装置にあって
は、これに加えて導電性を有した潤滑剤を使用すること
により、摺動時に発生する静電気を非常に効率よく除去
し得る。
【0013】ここで、導電性を有した潤滑剤とは、体積
固有抵抗が106 Ω・cm以下の潤滑剤であり、例え
ば、グラファイト、二硫化モリブデン、二硫化タングス
テン、フッ化黒鉛、MCAの少なくとも1つを含んでい
る、エステル系合成オイル、シリコン系オイル、鉱油、
動植物油、パラフィン系オイル、フッ素系オイル等の潤
滑油があるなお、本発明は、動圧軸受装置の他、動圧を
有しないピボット軸受け装置等に使用しても同様の効果
が得られることは言うまでもなく、また本発明において
は前記導電性のセラミック材をラジアル軸受けにもスラ
スト軸受けにも使用できるものである。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用い、VTR用
スピンドルモータの動圧軸受け装置を例にして説明す
る。
【0015】図1に本実施例の軸受け装置Nの概略図を
示す。この軸受け装置Nは、シャフト1と、ヘリングボ
ーン形状の溝4aを有する回転スリーブ3状の動圧ラジ
アル軸受け3、および上記シャフト1端面と対面するス
パイラル形状の溝2aを有する動圧スラスト軸受け2に
より構成され、さらに上記シャフト1を固定軸にしてス
リーブ3が回転するようになっている。この時、シャフ
ト1の先端が動圧スラスト軸受け2と摺動するようにな
っており、スタート・ストップ、低速回転時に回転体の
全荷重がシャフト1の先端と動圧スラスト軸受け2に負
荷として加わる。
【0016】前述のように、この動圧スラスト軸受け2
は、導電性を有したセラミック材、すなわち、体積固有
抵抗が106 Ω・cm以下のセラミック材からなり、こ
のようなセラミック材としては、例えばAl23 、Z
rO2 、SiC、Si34、TiC、TiN、WC、
TiO2 、TiB2 、AlN、SiO2 、BN、Mo2
3 、Cr32 、CrN、NiOの少なくとも1つを
含むものを用いることができる。
【0017】また、この軸受け装置Nでは、潤滑剤とし
て導電性を有した潤滑剤が充填されている。導電性を有
した潤滑剤とは、体積固有抵抗が106 Ω・cm以下の
潤滑剤であり、例えば、グラファイト、二硫化モリブデ
ン、二硫化タングステン、フッ化黒鉛、MCAの少なく
とも1つを含んでいる、エステル系合成オイル、シリコ
ン系オイル、鉱油、動植物油、パラフィン系オイル、フ
ッ素系オイル等の潤滑油を用いることができる。
【0018】本発明における軸受け装置NをVTRのス
ピンドルモータに用いる場合は、3000rpm程度で
高速に回転するとき発生する静電気を問題なく除電する
ことができ、OA機器におけるノイズの発生を抑えるこ
とができるようにしている。
【0019】実施例として、表1に示すように動圧スラ
スト軸受け2をそれぞれ、TiCまたはTiNを主成分
とし且つ結合相に鉄族元素を用いたセラミック材、WC
を主成分としてCo、VCを添加したセラミック材、体
積固有抵抗を106 Ω・cm以下とするためにAl2
3 とTiCの複合セラミック材、及びZrO2 とNiO
の複合セラミック材などで構成し、他方、潤滑剤として
は、粒径2μm以下としたグラファイト(体積固有抵抗
10- 3 Ω・cm)、二流化モリブデン(体積固有抵抗
103 Ω・cm)、あるいはこれらの一方を1%添加し
たエステル系合成オイルを充填した軸受け装置を用意し
た。
【0020】
【表1】
【0021】また、比較例として、動圧スラスト軸受け
2をそれぞれ絶縁材料のAl23、ZrO2 、Si3
4 にて構成したもの、あるいは潤滑剤としてBN(体
積固有抵抗1014Ω・cm)を用いた軸受装置を用意し
た。
【0022】本発明の効果を確認すべく、上記のとおり
構成した軸受け装置NをVTRの磁気ヘッドドラムに組
み込み、1分間で発生したノイズをカウントした。その
結果を表1に示す。
【0023】表1より明らかなように、動圧スラスト軸
受け2を構成するセラミック材と潤滑剤の体積固有抵抗
が106 Ω・cm以下であると1分間のノイズ発生件数
が10件以下と非常に少なくなっていることがわかる。
【0024】本実施例ではVTRを例にとって説明した
が、異なる構造をもつ各種軸受け装置についても本発明
が適用できることは言うまでもない。また、構成する材
質、潤滑剤についても上記特性を満足すれば同様の効果
を示すことは言うまでもない。潤滑剤の性状としては、
粒径5μm以下、オイルへの添加量としては0.1〜5
%程度が好ましく、焼き付き防止、初期なじみに対して
効果を発揮する。
【0025】
【発明の効果】叙上のように、本発明によれば、導電性
を有するセラミック材からシャフトもしくは軸受けを構
成したことにより、摺動特性に優れるとともに摺動時に
発生する静電気を除電でき、これにより軸受け装置とこ
れを用いた機器について高い信頼性と長寿命化をもたら
すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施例の軸受け装置を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
1:シャフト 2:動圧スラスト軸受け 3:動圧ラジアル軸受け 2a:溝 4a:溝 N:軸受け装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】106 Ω・cm以下の体積固有抵抗を有す
    るセラミックス材でシャフトもしくは軸受けを構成して
    なる軸受け装置。
  2. 【請求項2】106 Ω・cm以下の体積固有抵抗を有す
    る潤滑剤を充填してなる請求項1の軸受け装置。
  3. 【請求項3】上記セラミックスが、Al23 、ZrO
    2 、SiC、Si34 、TiC、TiN、WC、Ti
    2 、TiB2 、AlN、SiO2 、BN、Mo2
    3 、Cr32 、CrN、NiOの少なくとも一つを含
    んでいることを特徴とする請求項1乃至2の軸受け装
    置。
  4. 【請求項4】上記潤滑剤が、グラファイト、二硫化モリ
    ブデン、二硫化タングステン、フッ化黒鉛、MCA(メ
    ラミンシアヌレート)の少なくとも一つを含んでいるこ
    とを特徴とする請求項2乃至3の軸受け装置。
JP10270895A 1995-04-26 1995-04-26 軸受け装置 Pending JPH08296649A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2019504296A (ja) * 2015-11-24 2019-02-14 フューチャー テクノロジー(センサーズ)リミテッドFuture Technology(Sensors)Ltd センサアセンブリ

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