JP2001107972A - 動圧軸受 - Google Patents

動圧軸受

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JP2001107972A
JP2001107972A JP29103499A JP29103499A JP2001107972A JP 2001107972 A JP2001107972 A JP 2001107972A JP 29103499 A JP29103499 A JP 29103499A JP 29103499 A JP29103499 A JP 29103499A JP 2001107972 A JP2001107972 A JP 2001107972A
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隆幸 岩本
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    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
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Abstract

(57)【要約】 【課題】摺動特性に優れるとともに摺動時に発生する静
電気を除電でき、これにより高い信頼性と長寿命化をも
たらす動圧軸受を得る。 【解決手段】熱硬化性樹脂中に、10〜60体積%の導
電フィラーと60体積%以下の繊維状フィラーとを合計
30〜70体積%含有して、体積抵抗率が106Ω・cm
以下の樹脂複合体で動圧軸受を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気モータ等のシ
ャフトの支持に用いられる動圧軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のFDD装置等に用いるスピンドル
モータの軸受は、玉軸受と含油軸受を積み重ねた構造を
とっていた。しかしながら、従来の軸受では、製品の薄
型化、高性能化に伴い、種々の問題点が発生してきた。
【0003】例えば、FDD装置等のスピンドルモータ
の薄型化をはかる場合は軸受を短くする必要があるが、
短くするにつれ軸振れが大きくなってくる。これによ
り、メディアの偏心が大きくなり、データの書き込み、
読み出しの信頼性が著しく低下する問題点が発生した。
【0004】このような問題を解決するため、動圧効果
を生み出すスパイラル溝を形成した動圧軸受が開発され
た。これは、スパイラル溝が潤滑流体に与えるポンピン
グ作用により、スピンドルモータの回転に伴う油圧の上
昇を得てシャフトを浮上させ、流体膜を形成して非接触
で回転するものである。更には油圧によるセンタリング
効果を与えることにより偏心を著しく抑えられるもので
ある。
【0005】このような動圧軸受装置には、油潤滑式と
動圧エアー式がある。油潤滑式は中低速低荷重領域を得
意とし、動圧エアー式は高速低荷重領域を得意とする。
動圧軸受装置の構成としては、シャフト外周またはスリ
ーブ内面のいずれか一方に溝を形成してラジアル方向の
剛性を持たせたラジアル軸受部と、スパイラル溝とオイ
ル、気体等の潤滑流体の共動によるポンピング作用によ
ってスラスト剛性を持たせたスラスト軸受部とからな
る。
【0006】このうちタテ型モータでのラジアル方向は
シャフト外径とスリーブ内径が殆ど等しく、またラジア
ル方向へのラジアル力も殆ど小さい為に、接触により傷
がついたり、面が剥離することは殆どない。一方、スラ
スト方向は回転部の自重、マグネットとステータの吸引
力等のスラスト力が全てスラスト軸受とシャフト端の接
触部分にかかることになり、スタート・ストップ、低速
回転時に接触回転するため耐久性に対して重要な影響を
持つ。特に、潤滑剤の存在しない動圧エアー式では動圧
軸受装置を構成する各部材の摺動特性によりその信頼性
が大きく左右される。
【0007】従来より、この軸受装置を構成するシャフ
トとスラスト軸受は、両方に金属を使用するか、いずれ
か一方をセラミックで構成していた(特開昭63−16
3016号、特開平2−93115号公報参照)。また
軽量化および生産性向上のためにスラスト軸受をPPS
樹脂で構成することも提案されている(特開平4−78
313号、特開平9−105409号公報参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シャフ
トとスラスト軸受の両方に金属を使用する軸受装置の場
合、金属同士で接触部分が構成されるので、金属同士の
接触により摩耗が生じたり、また発生した摩耗粉が軸受
隙間に入り込んだりしてかじり焼き付きを生じる等の問
題があり、長期の使用において信頼性の面で問題を有し
ていた。
【0009】シャフトもしくはスラスト軸受の少なくと
もいずれか一方をセラミックスで構成したものでは、耐
久性を向上させることができたが、一般的にこれらのセ
ラミックスは絶縁材料であるため、摺動時発生する静電
気の影響でノイズが発生し、特にFDD、VTR装置等
のOA機器において誤動作の原因になる致命的欠点を有
していた。
【0010】一方、スラスト軸受としてPPS樹脂で構
成したものは、熱可塑性樹脂であることで、摺動の相手
材へ固着し、これにより、使用中にトルクアップや定格
電圧オーバーといった不具合が発生し、その結果、この
摺動部材を使用した装置の寿命が短くなるという問題点
があった。
【0011】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、摺動時に発生する静電気を減少もしくは逃がすと
ともに、接触回転時に長時間使用しても軸受自身、及び
接触する相手部材の摩耗を小さくできる動圧軸受を提供
することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は熱硬化性樹脂中
に、10〜60体積%の導電フィラーと60体積%以下
の繊維状フィラーとを合計30〜70体積%含有して、
体積抵抗率が106Ω・cm以下の樹脂複合体からなる動
圧軸受を特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態をVTR
用スピンドルモータの動圧軸受装置を例にして説明す
る。
【0014】図1に示す動圧軸受装置はシャフト1、動
圧スラスト軸受2及びスリープ3からなり、該スリーブ
3の内周に相当するシャフト1の表面にはヘリングボー
ン形状の溝4aが形成されて動圧ラジアル軸受4となっ
ているが、上記溝aはスリーブ3の内周面に形成しても
良い。
【0015】またシャフト1の先端は動圧スラスト軸受
2と接触しているが、回転時には動圧スラスト軸受2に
形成されたスパイラル状の溝2aの動圧作用によって浮
上し、しかもラジアル軸受4の溝4aの動圧作用により
ラジアル方向も非接触で回転することになる。ただし、
スタート・ストップ時や低速回転時には、回転体の全荷
重がシャフト1の先端とスラスト軸受2に負荷として加
わり、摺動することになる。
【0016】そして、上記動圧スラスト軸受2は、熱硬
化性樹脂中に10〜60体積%の導体フィラーと60%
以下の繊維状フィラーを合計30〜70体積%含み、か
つ体積抵抗率が106Ω・cm以下の樹脂複合体で形成
してあり、シャフト1はステンレス等の金属で形成して
ある。
【0017】この軸受装置は、VTRのスピンドルモー
タに用いる場合は回転数3000rpm程度であり、レ
ーザービームプリンター(LBP)のスピンドルモータ
では20000rpm程度と非常に高速となる。このと
き、シャフト1と動圧スラスト軸受2は、スタート・ス
トップ時に負荷の加わった状態で激しく摺動することに
なるが、動圧スラスト軸受2が耐摩耗性、摺動性に優れ
た樹脂複合体からなるため、各部材の摩耗量も少なく長
期間にわたって良好に使用することができるとともに、
動圧スラスト軸受2を成す樹脂複合体は、体積固有抵抗
が106Ω・cm以下としてあるため静電気を逃がす効
果が高く、VTR等の電子機器に悪影響を及ぼす恐れは
ない。
【0018】また、導電フィラーと繊維状フィラーの全
含有量を30〜70体積%としたのは、両者の全含有量
が30体積%未満になると、保形性が低下し、寸法精度
が得られなくなり、逆に70体積%より多くなると、成
形樹脂の粘性が上昇し、金型の転写性が悪化し所望の成
形体が得られなくなるためである。
【0019】さらに、上記導電フィラーの含有量を10
〜60体積%としたのは、導電フィラーの含有量が10
体積%未満になると、樹脂複合体に導電性が付与され
ず、体積固有抵抗が106Ω・cm以下とできないから
であり、逆に導電フィラーの含有率が60体積%より多
くなると、成形樹脂原料の粘性が上昇し、金型の転写性
が悪化し所望の成形体が得られなくなるためである。
【0020】また、体積抵抗率を106Ω・cm以下と
したのは、106Ω・cmよりも高いと静電気を逃がす
効果が低くなるためであり、好ましくは104Ω・cm
以下、さらに好ましくは10-1Ω・cm以下とする。
【0021】このような樹脂複合材料を構成する熱硬化
性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラ
ミン樹脂、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリ
イミド樹脂、フラン樹脂、ポリブタジエン樹脂等の樹脂
を使用することができ、これらの中でも耐熱性、寸法安
定性、耐油性等の点からフェノール樹脂が好適である。
【0022】ここで導電フィラーとは、金属・非金属系
では、Cu、Fe、Al、Pb、Ti、Sn、Ni、M
o、Ag,Pt、Ta、Nb、ZnO、SnO2、2B2
3、TiO又はその合金の粉末、繊維、箔を使用す
る。カーボン系では、オイルファーネスブラック、チャ
ンネルブラック、ランプブラック、サーマルブラック、
アセチレンブラック、天然黒鉛、人造黒鉛、PAN系カ
ーボン繊維、ピッチ系カーボン繊維等を使用することが
できこれらを熱硬化性樹脂中に添加することにより、導
電性、耐熱性、寸法安定性等を高めることができる。
【0023】次に本発明は繊維状フィラーを60体積%
以下含有し、かつそのアスペクト比80以下にすること
によって、摺動性を向上させたことを特徴とする。
【0024】ここで繊維状フィラーとは、セラミック繊
維、炭素繊維、金属繊維、ガラス繊維及び有機繊維を使
用することができ、これらを熱硬化性樹脂中に添加する
ことにより、耐摩耗性、強度を高めることができる。な
お繊維状フィラーに導電材を被覆したものでも構わな
い。
【0025】さらに、繊維状フィラーを60体積%とし
たのは、繊維状フィラーの含有量が60%以上を超える
と、導体フィラーと繊維状フィラーの全含有量が70%
より大きくなり、成形樹脂の粘性が上昇し、金型の転写
性が悪化し所望の成形体が得られなくなるためである。
【0026】なお、導電フィラーとして導電性のある繊
維状フィラー、例えば炭素繊維、金属繊維及びセラミッ
ク繊維を用いた場合、繊維状フィラーは添加しなくても
構わない。この場合、炭素繊維、金属繊維及びセラミッ
ク繊維は導電フィラーと繊維状フィラーの両方に該当す
るため、60体積%を越えても構わないが、全含有量で
は70体積%以下にしなければならない。
【0027】また、繊維状フィラーのアスペクト比80
以下としたのは、80より大きくなると、樹脂と混合時
における分散性が悪いために、樹脂複合体の内部及び表
層部において繊維状フィラーの疎な部分と密な部分がで
き、繊維状フィラーを配合したことのよる耐摩耗性、強
度を高めることができない。ただし、アスペクト比が2
より小さくなると、繊維を配合したことによる保強効果
が得られなくなるため、繊維状フィラーのアスペクト比
は2〜80、好ましくは2〜60とすることが良い。
【0028】なお、繊維状フィラーのアスペクト比と
は、前後、左右、上下の寸法を繊維径で除した値のこと
であるが、動圧軸受から測定する場合、繊維状フィラー
は樹脂複合体中ランダムな方向に存在しているため、本
発明では繊維状フィラーのアスペクト比を算出する場
合、便宜的に、動圧軸受の任意の表面又は断面の5ヶ所
を、金属顕微鏡又は電子顕微鏡(SEM)で拡大して画
像解析装置により分析した繊維状フィラーの長さを既知
の繊維径で除した値をアスペクト比とする。
【0029】また導電フィラーや繊維状フィラーの表面
状態や形状によっては、混合時の分散性が悪くなる恐れ
があるため、このような時にはフィラーの表面にカップ
リング剤を被覆することで分散性を高めることができ
る。
【0030】さらに、樹脂複合体を構成する熱硬化性樹
脂と導電フィラーと繊維状フィラー以外に補強材とし
て、例えば、クレー、タルク、マイカ、カオリン、珪
砂、炭酸カルシウム、アルミナ、シリカ、グラファイト
等を適宜配合してもなんら差し支えない。また、必要に
応じて、公知の硬化剤、硬化助剤、滑材、可塑剤、分散
剤、着色剤、離形剤等その他公知の添加剤を、実用上問
題ない程度であれば加えることも可能である。
【0031】上記樹脂複合体の成形方法としては、材料
の損失が少ない等の理由で熱間成形が好適であるが、射
出成形等の他の成形法でも可能である。
【0032】なお、シャフト1については、ステンレス
等の金属材を用いることにより静電気を逃がしやすくで
きる。
【0033】また、上記実施形態では動圧スラスト軸受
2を導電性を有する樹脂複合材料で形成した例を示した
が、本発明の動圧軸受はスラスト側に限定するものでは
ない。例えば、図1における動圧ラジアル軸受4を成す
スリーブ3を上記と同様の樹脂複合材料で形成し、その
内周面に動圧発生用の溝4aを形成することもできる。
【0034】さらに、上記実施例はVTR用のスピンド
ルモータであるが、本発明の動圧軸受は、この他にLB
P用、FDD用等のモータに適用することもできる。ま
たモータに限らず、ポンプや各種加工機、あるいはその
他の産業機械用部品にも適用できる。
【0035】
【実施例】ここで、本発明の実施例として動圧軸受を構
成する樹脂複合体の耐摩耗性及び摺動性を調べるため、
ボール・オン・ディスク型の摩耗摩擦試験を用いた試験
を行った。 (実施例1)本実験では、フェノール樹脂とCu粉と炭
素繊維を表1に示す配合量となるようにそれぞれ秤量、
混合し、次いで、この配合物を150〜190℃に加熱
した金型に投入し、150〜500kgf/cm2の圧
力で圧縮成形をした後、成形体を金型から離形して試料
片を作製した。
【0036】各試料を、乾式無潤滑下の状態で、ディス
ク材質としてSUS304を用いて、ディスクを5m/
secの速度で回転させた状態で、該ディスクに1kg
の荷重でボール状に形成した試験片(直径:約20m
m)を押圧し、15分間摺動させた後の試験片及びディ
スクの摩耗量を測定した。摩耗量の計算方法は、ディス
クおよびボールの摩耗体積を荷重と回転距離で除した値
である。また各材質について体積固有抵抗を測定した。
なお体積抵抗率の測定は、JIS K 6911の方法
にて行った。結果は表1に示す通りである。
【0037】
【表1】
【0038】この結果サンプルNo.1は、炭素繊維の
アスペクト比が80より大きいために樹脂の分散性が悪
く熱間プレス後にヒケが多数発生したために試料片をボ
ール状に形成することができず、耐摩耗試験を行うこと
ができなかった。ただしサンプルNO.1については、
フィラーの全含有量が30〜70体積%に入っているた
め、体積固有抵抗は106Ω・m以下の範囲内である。
【0039】またサンプルNo.3は、フィラー全含有
量が30体積%より少ないために、樹脂への分散性及び
熱間プレス後の保型性(寸法精度)が悪く、試料片をボ
ール状に形成することができず、耐摩耗試験を行うこと
ができなかった。
【0040】またサンプルNo.4は、フィラー全含有
量が70体積%より多くなるために、樹脂の粘性が上昇
し、分散性・成形性・熱間プレス後の保形性の全ての面
において悪く、試料片をボール状に形成することができ
ず、耐摩耗試験を行うことができなかった。
【0041】これに対し、試料No.5〜8は、導電フ
ィラーが10〜60体積%、繊維状フィラーが60体積
%以下の範囲内にあるため、体積抵抗率が106Ω・m
以下である。
【0042】また、炭素繊維のアスペクト比が80以下
であることから、炭素繊維と樹脂とを均一に分散するこ
とができ、金型への充填バラツキも少なくすることがで
きた。その為、熱間プレス後の保形性も高く、試料片を
ボール状に形成することができた。
【0043】そこで試料片の耐摩耗試験を行ったとこ
ろ、ディスクの摩耗は見られず、試験片の摩耗も5×1
-3mm3/kg/km以下と少なく、優れた耐摩耗性
を有していた。 (実施例2)次に、フェノール樹脂とCu粉とガラス繊
維を表2に示す配合量となるようにそれぞれ秤量、混合
し、次いで、この配合物を150〜190℃に加熱した
金型に投入し、150〜500kgf/cm2の圧力で
圧縮成形をした後、成形体を金型から離形して試料片を
作製し、実施例1と同様の条件にて評価した。
【0044】
【表2】
【0045】この結果、サンプルNo.9、10は、ガ
ラス繊維の配合量が50体積%以上と高いため体積抵抗
率が106Ω・cm以上あり、さらにガラス繊維のアス
ペクト比が80より大きいため樹脂への分散性が悪く、
熱間プレス後のサンプルにガラス繊維の偏りが見られ
た。ただし、繊維状フィラーとしてガラス繊維を使用し
たことから、熱処理後の保形性は良好であった。
【0046】そこで、サンプルNo.9,10の耐摩耗
試験を行ったところ、4×10-3mm3/kg/km以
下であったものの、ディスクが大きく摩耗し、相手部材
を大きく摩耗させることがわかった。
【0047】またサンプルNo.11は、Cu粉を10
体積%含んでいるため、体積抵抗率は106Ω・cm以
下となったが、フェノール樹脂の配合量が70体積%よ
り多いために熱間プレス後の保形性が悪く、試験片をボ
ール状に形成することができず、耐摩耗試験を行うこと
ができなかった。
【0048】これに対し、No.12〜14は、導電フ
ィラーが10〜60体積%、繊維状フィラーが60体積
%以下の範囲内にあるため、体積抵抗率が106Ω・m
以下である。
【0049】また、ガラス繊維のアスペクト比が80以
下であることから、ガラス繊維と樹脂とを均一に分散す
ることができ、金型への充填バラツキも少なくすること
ができた。その為、熱間プレス後の保形性も高く、試料
片をボール状に形成することができた。
【0050】そこで試料片の耐摩耗試験を行ったとこ
ろ、ディスクの摩耗は見られず、試験片の摩耗も7×1
-3mm3/kg/km以下と少なく、優れた耐摩耗性
を有していた
【0051】
【発明の効果】このように、本発明によれば、熱硬化性
樹脂中に、10〜60体積%の導電フィラーと60体積
%以下の繊維状フィラーとを合計30〜70体積%含有
して、体積抵抗率が106Ω・cm以下の樹脂複合体で軸
受を構成したことにより、摺動特性に優れるとともに摺
動時に発生する静電気を除電でき、これにより軸受装置
とこれを用いた機器について高い信頼性と長寿命化をも
たらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動圧軸受を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1:シャフト 2:動圧スラスト軸受 3:スリーブ 4:動圧ラジアル軸受

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱硬化性樹脂中に、10〜60体積%の導
    電フィラーと60体積%以下の繊維状フィラーとを合計
    30〜70体積%含有し、体積抵抗率が106Ω・cm以
    下の樹脂複合体からなることを特徴とする動圧軸受。
  2. 【請求項2】上記繊維状フィラーがセラミック繊維、炭
    素繊維、金属繊維、ガラス繊維及び有機繊維の少なくと
    も1種からなり、アスペクト比が80以下であることを
    特徴する請求項1記載の動圧軸受。
JP29103499A 1999-10-13 1999-10-13 動圧軸受 Pending JP2001107972A (ja)

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