JP3539805B2 - 動圧型軸受装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は動圧型軸受装置に関し、特に、レーザミラープリンタ、ファクシミリ等のポリゴンスキャナモータ用軸受として好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】
動圧型軸受装置は、軸とスリーブの間に軸直径に対する比が2/10000〜500/10000の直径隙間を保持しながら非接触で回転することに特徴があるが、起動停止時には軸とスリーブとが滑り接触することから、従来の気体動圧型軸受装置においては、金属材料からなる軸の外周面とスリーブの内周面とに耐摩耗性向上を目的とした特殊な表面処理を施したり(例えば特開平7−27131号)、軸の外周面又はスリーブの内周面に動圧発生用の溝(ヘリングボーン溝等)を設けたものが多い。あるいは、軸やスリーブをセラミック材料で形成して、耐摩耗性をさらに向上させようとした事例もある。
【0003】
その他、耐摩耗性を向上させる手段として油潤滑も考えられるが、特に、動圧型軸受装置をレーザミラープリンタ、ファクシミリ等の高性能ポリゴンスキャナモータ用軸受として使用する場合には、駆動モータの負荷および摩擦熱による温度上昇が大きくなり、10000rpm以上の高速回転が困難であること、また、潤滑油漏れによるポリゴンミラーの汚染、回転不良のおそれがあること等から、油潤滑によるのは好ましくない。
【0004】
尚、軸方向荷重を支持するための構成としては、軸端部に設けた平面動圧型軸受で非接触支持する構成、軸端部を凸形状とした中心部で接触支持する構成、軸端部あるいはスリーブ外周等に設けた永久磁石による磁力で非接触支持する構成等が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、動圧型軸受装置は、転がり軸受に比較して優れた回転精度、低騒音、コンパクトといった機能的長所を備えていながら、特殊な表面処理や動圧溝加工等が必要であるためにコスト面で、また、起動停止寿命等の機能面で転がり軸受に劣るため、一般的に広く採用される迄には至っていない。
【0006】
合成樹脂を使用することによる低コスト化を試みた事例もあるが(特開昭59−220321号、特開昭63−191117号、特開平5−312213号等)、これらの事例は、耐摩耗性あるいは精度に対する考慮が不充分である。また、耐摩耗性を考慮した合成樹脂の使用例として特開平4−78313号公報記載の構成もあるが、ここで例示されている樹脂組成物は弾性率が低く、さらに、弾性率や線膨張係数等の特性が異方性を有するため、動圧型軸受の機能を維持するために必要な高い寸法・形状精度が得られない。
【0007】
本発明の目的は、経済性に優れ、かつ、特にレーザミラープリンタ、ファクシミリ等のポリゴンスキャナモータ用軸受に要求される機能寿命を満足する動圧型軸受装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明においては、軸、および、軸に所定隙間をもって嵌合されるスリーブのうち少なくとも一方を熱可塑性の合成樹脂を基材とする樹脂組成物で形成し、かつ、その表面に滴点が70°C以上の油脂類からなる薄膜を形成した(請求項1)。
【0009】
前記薄膜は、油分98重量%以下の油脂類で形成しても良い(請求項2)。
【0010】
軸とスリーブの間の直径隙間は、軸の平均直径に対して2/10000〜500/10000の範囲で選択される(請求項3)。
【0011】
前記樹脂組成物は、例えば、荷重たわみ温度120℃以上、曲げ弾性率10GPa以上、線膨張係数3×10−5/℃以下の樹脂組成物である(請求項4)。
【0012】
また、 前記樹脂組成物は、例えば、合成樹脂20〜50重量%、無機充填材20〜60重量%、繊維状補強材10〜30重量%を含有した組成物である(請求項5)。
【0013】
配合する無機充填材としては、平均粒径0.5〜80μm、縦弾性率150GPa以上、線膨張係数1×10−5/℃以下のものを用いると良く(請求項6)、また、配合する繊維状補強材としては、引張弾性率200GPa以上のものを用いると良い(請求項7)。
【0014】
尚、必要に応じて、軸の外周面又はスリーブの内周面に動圧発生用の溝を形成しても良く(請求項8)、その場合、動圧発生溝の溝深さは、軸の平均直径に対して2/10000〜100/10000の範囲で選択すると良い(請求項9)。
【0015】
また、軸の外周面又はスリーブの内周面は、複数個の円弧面を合成した多円弧面形状(請求項10)、あるいは、軸線に直角な横断面において、円周方向に微小な凹凸が繰り返す波型形状とすることができる(請求項11)。図3はスリーブ4の内周面を、3つの円弧面を合成した三円弧面形状にした場合を例示している。このような多円弧面形状(又は波型形状)の内接円直径(D1)と外接円直径(D2)との差は、軸の平均直径(D0)に対して2/10000〜100/10000の範囲内で選択すると良い(請求項12)。
【0016】
前記樹脂組成物に含まれる合成樹脂は、射出成形が可能な熱可塑性樹脂であり、さらには安定性、耐摩耗性に優れた結晶性樹脂であることが望ましい。このような性質を有する合成樹脂としては、例えば、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂等を挙げることができる。ただし、ポリアミド樹脂は、吸水による寸法変化、強度低下等があるため、乾燥雰囲気下で運転される場合に使用すると良い。
【0017】
薄膜形成に用いられる油脂類は、油脂、ろう(ワックス)、脂肪酸等である。ろう(ワックス)としては、植物ワックス(例えばカルナバワックス等)、鉱物ワックス(例えばモンタンワックス等)、石油ワックス(例えばマイクロクリスタリンワックス等)などの天然ワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックスを例示することができる。また、脂肪酸としては、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等を例示することができる。油脂とは、これら脂肪酸のトリグリセリルエステルと脂肪酸との混合物を主とする物である。以上の油脂類は単独で用いても良いし、複数を併用しても良い。
【0018】
本発明において、油脂類は滴点ないし融点が70°C以上を示すものが望ましい。なぜならば、本発明にかかわる用途では60°C程度の環境に耐え得ることが要求されており、70°C未満の温度で滴点を示す油脂類では流動性が高すぎるため、摺動面付近で排除され易く、そのために耐久性を保てなくなるか、あるいは、摺動発熱により液化が進みすぎ、摩擦トルクを増大させてしまう懸念があるからである。このような油脂類には、潤滑特性をさらに高めるため、ここで示した滴点が70°Cを下回らない程度で(約98重量%以下)、油分(潤滑油)を含有させても良い。
【0019】
油脂類の薄膜処理は、例えば次のような極簡単な方法で行なうことができる。すなわち、上記に例示した各種油脂類の中から選択した油脂類(および油分)を適当な有機溶媒中に所定量混合し、油脂類の溶融温度ないしは溶解温度以上に加熱して分散希釈した後、この処理液に所定形状に成形した樹脂組成物を浸漬し、引き上げ、冷却し、有機溶媒を揮発させることによって、樹脂組成物の表面に油脂類の薄膜を形成することができる。薄膜形成に特殊な装置や処理方法は必要ではない。尚、有機溶媒の代わりに潤滑油を用いても良い。この場合、樹脂組成物の表面に付着した油を除去する必要があるが、これも遠心分離機等を用いて簡単に行なうことができる。
【0020】
配合する無機充填材は、低線膨張係数、高弾性率、低摩擦係数を有する粉末であることが望ましい。このような性質を有する無機充填材としては、例えば、マイカ、グラファイトを挙げることができる。また、良好な分散状態を確保するため、その平均粒径は0.5〜80μmであることが望ましい。無機充填材の配合割合は、合成樹脂20〜50重量%に対して20〜60重量%、望ましくは40〜60重量%とする。無機充填材の配合割合が20重量%以下であると樹脂組成物の成形収縮率、線膨張係数、およびこれらの諸特性の異方性を所期した程度に低減させることができず、無機充填材の配合割合が60重量%以上になると樹脂組成物の曲げ強度が不良となり、また、樹脂組成物(成形品)の寸法精度、形状精度が所期の程度まで得られないからである。
【0021】
配合する繊維状補強材は、合成樹脂を補強可能なものであれば特にその種類を問わないが、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維、アルミナ繊維、ウォラストナイト、チタン酸カリウム等を挙げることができる。また、より精度の優れた樹脂組成物(成形品)を得るためには、引張弾性率が200GPa以上の繊維状補強材を用いるのが望ましい。あるいは、耐摩耗性に優れた炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維であることが望ましい。これらの繊維状補強材は、1種類又は2種類以上の繊維状補強材を同時に用いても良い。さらに、良好な分散状態を確保するため、その平均繊維径は0.5〜30μm程度であることが望ましい。繊維状補強材の配合割合は、合成樹脂20〜50重量%に対して10〜30重量%とするのが望まい。繊維状補強材の配合割合が10重量%以下では補強効果が不充分であり、繊維状補強材の配合割合が30重量%以上になると樹脂組成物(成形品)の精度が不安定になるからである。
【0022】
上記のような樹脂組成物は、種々の公知の手段を用いて成形することができる。すなわち、合成樹脂と各種充填材、補強材等を混合するには、ヘンシェルミキサーやタンブラーミキサー等の混合機によって混合し、溶融混合性の良い射出成形機に供給するか、あるいは、予め熱ローラ、ニーダ、バンバリーミキサー、溶融押出機にて溶融混合しても良い。ついで、混合物を成形する場合は、圧縮成形法、押出成形法、射出成形法などの樹脂組成物の物性に応じた適当な手段を採用することができる。
【0023】
上記のような樹脂組成物の表面に油脂類からなる薄膜を形成した構成は、弾性率、線膨張係数に加え耐摩耗性、潤滑性も考慮されていて、特に、ポリゴンスキャナモータ用動圧型軸受装置の構成要素として通常要求される特性、機能はすべて備えている。
【0024】
また、軸方向の荷重を支持する構成としては、軸端部に設けた平面動圧型スラスト軸受で非接触支持する構成、軸端部を凸形状とした中心部で接触支持する構成、軸端部あるいはスリーブの外周等に設けた永久磁石による磁力で非接触支持する構成等のいずれを問わない。
【0025】
尚、上記樹脂組成物は成形性に優れるため、各部品の一体化が可能であり、例えば、軸方向の荷重を支持する構成部材をスリーブと一体に成形することもできる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1に示す動圧型軸受装置は、ロータ1およびステータ2からなる電動機(11300rpm)の回転軸3(直径約4mm)を、図2に示す実施例1、実施例2(比較例1、比較例2も併せて示してある。)の樹脂組成物からなるスリーブ4でハウジング5に対し回転自在に支持したものである。回転軸3の凸形状とした下端部は、ハウジング5の底面中心に配設されたスラスト軸受6で回転自在に接触支持される。回転軸3の材質は例えばステンレス鋼である。
【0027】
実施例1(比較例1、比較例2も同じ)におけるスリーブ4は、その内周面を真円形状に仕上げることを狙ったものであり、その真円度は2〜3μmであった。実施例2におけるスリーブ4は、その内周面が3つの円弧面を合成した3円弧面形状をなし(図3参照)、その真円度は約10μmであった。尚、「回転軸3」としてあるが、本発明は、軸が固定でスリーブ側が回転する構成を特に排除するものではない。
【0028】
【実施例】
図2に示す配合割合で、実施例1、実施例2(比較例1、比較例2)のスリーブ4を形成した。スリーブ4は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂(トープレン社製:PPS−T4)にマイカ(カナダマイカ社製:フロゴパイトマイカ、平均粒径13μm、縦弾性率175GPa、線膨張係数0.4〜0.9×10-5/°C)、炭素繊維(東邦レーヨン社製:ベスファイトHM、繊維径約7μm、繊維長6mm、引張弾性率343GPa)を配合し、ヘンシェルミキサーで充分混合した後、二軸溶融押出機に供給し、押出し、造粒してそのペレットを射出成形機に供給し、所定の金型内に射出成形して図1に示す形状に成形した。さらに、実施例1、実施例2のスリーブ4については、ヘキサン95重量%に対してモンタンワックス(滴点81°C)を5重量%混合し、85°Cに加熱した処理液中に約5秒程度浸漬し、その後空気中で冷却した。
【0029】
実施例1、実施例2のスリーブ4、および比較例1、比較例2のスリーブを用いた動圧型軸受装置の起動停止寿命、振れ精度、回転駆動中の不安定振動の有無を評価した結果を図2にまとめて示す。ここで、「起動停止寿命」は、起動ができなくなるか、起動ができても軸振れ精度が初期に比べ2倍以上に劣化した場合をいうものとし、「軸振れ精度」および「回転駆動中の不安定振動の有無」は、図1に鎖線で示す非接触変位計7を使用して測定したものである。
【0030】
図2の結果から明らかなように、実施例1、実施例2のスリーブ4を用いた動圧型軸受装置は、特に、レーザビームプリンタ、ファクシミリ等のポリゴンスキャナモータ用動圧型軸受装置に要求される起動停止寿命10万サイクル以上、軸振れ精度10μm以内を満足している。実施例2では、スリーブ4の内周面を3円弧面形状としているので、さらに軸振れ精度が向上し、5μm以内を達成している。
【0031】
比較例1、比較例2のスリーブを用いた動圧型軸受装置は、初期には実施例1と遜色なく駆動することができるが、起動停止寿命が短く、3万数千サイクルで寿命に達する。これは、起動停止時の摩耗が要因でスリーブの内周面形状が崩れることによって、軸振れ精度が維持できなくなることによる。この点、実施例1、実施例2のスリーブ4を用いた動圧型軸受装置は、スリーブ4の内周面に油脂類の薄膜が存在するため、潤滑性および耐摩耗性が良くなり、内周面形状が崩れにくいため、要求される10万サイクル以上の起動停止寿命を達成することができる。
【0032】
また、前記樹脂組成物は成形性に優れるため、各部品の一体化が可能であり、部品の一体化により、部品点数を減少させ、トータルコストを低減することができる。例えば、図4に示すように、スリーブ4を有底筒状に成形し、その底面で回転軸3の下端部を支持する構成とすることにより、図1におけるスラスト軸受6を別途配置する必要がなくなる。その他、図示は省略するが、ハウジング5の軸受収容部分、その他の部分をスリーブ4と一体に成形することもできる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、動圧型軸受装置の軸およびスリーブのうち少なくとも一方を熱可塑性の合成樹脂を基材とする樹脂組成物とし、その表面に滴点が70°C以上の油脂類の薄膜を形成したので、潤滑性、耐摩耗性が向上し、特にレーザビームプリンタ、ファクシミリ等のポリゴンスキャナモータ用動圧型軸受装置に要求される機能、特に起動停止寿命を向上させることができる。
【0034】
また、本発明に係わる樹脂組成物は成形性に優れるため、各部品の一体化が可能であり、部品の一体化により、部品点数を減少させ、トータルコストを低減することができる。
【0035】
以上の効果により、本発明によれば、長寿命、高信頼性、低価格を兼ね備えた動圧型軸受装置、特に、レーザミラープリンタ、ファクシミリ等のポリゴンスキャナモータ用軸受として好適な動圧型軸受装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係わる動圧型軸受装置を示す断面図である。
【図2】各種材料の配合例(実施例1、実施例2、比較例1、比較例2)、および、機能試験の結果を示す図である。
【図3】スリーブの内周面を3円弧面形状にした場合を例示する図である。
【図4】他の実施例に係わる動圧型軸受装置を示す断面図である。
【符号の説明】
3 回転軸
4 スリーブ
【発明の属する技術分野】
本発明は動圧型軸受装置に関し、特に、レーザミラープリンタ、ファクシミリ等のポリゴンスキャナモータ用軸受として好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】
動圧型軸受装置は、軸とスリーブの間に軸直径に対する比が2/10000〜500/10000の直径隙間を保持しながら非接触で回転することに特徴があるが、起動停止時には軸とスリーブとが滑り接触することから、従来の気体動圧型軸受装置においては、金属材料からなる軸の外周面とスリーブの内周面とに耐摩耗性向上を目的とした特殊な表面処理を施したり(例えば特開平7−27131号)、軸の外周面又はスリーブの内周面に動圧発生用の溝(ヘリングボーン溝等)を設けたものが多い。あるいは、軸やスリーブをセラミック材料で形成して、耐摩耗性をさらに向上させようとした事例もある。
【0003】
その他、耐摩耗性を向上させる手段として油潤滑も考えられるが、特に、動圧型軸受装置をレーザミラープリンタ、ファクシミリ等の高性能ポリゴンスキャナモータ用軸受として使用する場合には、駆動モータの負荷および摩擦熱による温度上昇が大きくなり、10000rpm以上の高速回転が困難であること、また、潤滑油漏れによるポリゴンミラーの汚染、回転不良のおそれがあること等から、油潤滑によるのは好ましくない。
【0004】
尚、軸方向荷重を支持するための構成としては、軸端部に設けた平面動圧型軸受で非接触支持する構成、軸端部を凸形状とした中心部で接触支持する構成、軸端部あるいはスリーブ外周等に設けた永久磁石による磁力で非接触支持する構成等が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、動圧型軸受装置は、転がり軸受に比較して優れた回転精度、低騒音、コンパクトといった機能的長所を備えていながら、特殊な表面処理や動圧溝加工等が必要であるためにコスト面で、また、起動停止寿命等の機能面で転がり軸受に劣るため、一般的に広く採用される迄には至っていない。
【0006】
合成樹脂を使用することによる低コスト化を試みた事例もあるが(特開昭59−220321号、特開昭63−191117号、特開平5−312213号等)、これらの事例は、耐摩耗性あるいは精度に対する考慮が不充分である。また、耐摩耗性を考慮した合成樹脂の使用例として特開平4−78313号公報記載の構成もあるが、ここで例示されている樹脂組成物は弾性率が低く、さらに、弾性率や線膨張係数等の特性が異方性を有するため、動圧型軸受の機能を維持するために必要な高い寸法・形状精度が得られない。
【0007】
本発明の目的は、経済性に優れ、かつ、特にレーザミラープリンタ、ファクシミリ等のポリゴンスキャナモータ用軸受に要求される機能寿命を満足する動圧型軸受装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明においては、軸、および、軸に所定隙間をもって嵌合されるスリーブのうち少なくとも一方を熱可塑性の合成樹脂を基材とする樹脂組成物で形成し、かつ、その表面に滴点が70°C以上の油脂類からなる薄膜を形成した(請求項1)。
【0009】
前記薄膜は、油分98重量%以下の油脂類で形成しても良い(請求項2)。
【0010】
軸とスリーブの間の直径隙間は、軸の平均直径に対して2/10000〜500/10000の範囲で選択される(請求項3)。
【0011】
前記樹脂組成物は、例えば、荷重たわみ温度120℃以上、曲げ弾性率10GPa以上、線膨張係数3×10−5/℃以下の樹脂組成物である(請求項4)。
【0012】
また、 前記樹脂組成物は、例えば、合成樹脂20〜50重量%、無機充填材20〜60重量%、繊維状補強材10〜30重量%を含有した組成物である(請求項5)。
【0013】
配合する無機充填材としては、平均粒径0.5〜80μm、縦弾性率150GPa以上、線膨張係数1×10−5/℃以下のものを用いると良く(請求項6)、また、配合する繊維状補強材としては、引張弾性率200GPa以上のものを用いると良い(請求項7)。
【0014】
尚、必要に応じて、軸の外周面又はスリーブの内周面に動圧発生用の溝を形成しても良く(請求項8)、その場合、動圧発生溝の溝深さは、軸の平均直径に対して2/10000〜100/10000の範囲で選択すると良い(請求項9)。
【0015】
また、軸の外周面又はスリーブの内周面は、複数個の円弧面を合成した多円弧面形状(請求項10)、あるいは、軸線に直角な横断面において、円周方向に微小な凹凸が繰り返す波型形状とすることができる(請求項11)。図3はスリーブ4の内周面を、3つの円弧面を合成した三円弧面形状にした場合を例示している。このような多円弧面形状(又は波型形状)の内接円直径(D1)と外接円直径(D2)との差は、軸の平均直径(D0)に対して2/10000〜100/10000の範囲内で選択すると良い(請求項12)。
【0016】
前記樹脂組成物に含まれる合成樹脂は、射出成形が可能な熱可塑性樹脂であり、さらには安定性、耐摩耗性に優れた結晶性樹脂であることが望ましい。このような性質を有する合成樹脂としては、例えば、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂等を挙げることができる。ただし、ポリアミド樹脂は、吸水による寸法変化、強度低下等があるため、乾燥雰囲気下で運転される場合に使用すると良い。
【0017】
薄膜形成に用いられる油脂類は、油脂、ろう(ワックス)、脂肪酸等である。ろう(ワックス)としては、植物ワックス(例えばカルナバワックス等)、鉱物ワックス(例えばモンタンワックス等)、石油ワックス(例えばマイクロクリスタリンワックス等)などの天然ワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックスを例示することができる。また、脂肪酸としては、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等を例示することができる。油脂とは、これら脂肪酸のトリグリセリルエステルと脂肪酸との混合物を主とする物である。以上の油脂類は単独で用いても良いし、複数を併用しても良い。
【0018】
本発明において、油脂類は滴点ないし融点が70°C以上を示すものが望ましい。なぜならば、本発明にかかわる用途では60°C程度の環境に耐え得ることが要求されており、70°C未満の温度で滴点を示す油脂類では流動性が高すぎるため、摺動面付近で排除され易く、そのために耐久性を保てなくなるか、あるいは、摺動発熱により液化が進みすぎ、摩擦トルクを増大させてしまう懸念があるからである。このような油脂類には、潤滑特性をさらに高めるため、ここで示した滴点が70°Cを下回らない程度で(約98重量%以下)、油分(潤滑油)を含有させても良い。
【0019】
油脂類の薄膜処理は、例えば次のような極簡単な方法で行なうことができる。すなわち、上記に例示した各種油脂類の中から選択した油脂類(および油分)を適当な有機溶媒中に所定量混合し、油脂類の溶融温度ないしは溶解温度以上に加熱して分散希釈した後、この処理液に所定形状に成形した樹脂組成物を浸漬し、引き上げ、冷却し、有機溶媒を揮発させることによって、樹脂組成物の表面に油脂類の薄膜を形成することができる。薄膜形成に特殊な装置や処理方法は必要ではない。尚、有機溶媒の代わりに潤滑油を用いても良い。この場合、樹脂組成物の表面に付着した油を除去する必要があるが、これも遠心分離機等を用いて簡単に行なうことができる。
【0020】
配合する無機充填材は、低線膨張係数、高弾性率、低摩擦係数を有する粉末であることが望ましい。このような性質を有する無機充填材としては、例えば、マイカ、グラファイトを挙げることができる。また、良好な分散状態を確保するため、その平均粒径は0.5〜80μmであることが望ましい。無機充填材の配合割合は、合成樹脂20〜50重量%に対して20〜60重量%、望ましくは40〜60重量%とする。無機充填材の配合割合が20重量%以下であると樹脂組成物の成形収縮率、線膨張係数、およびこれらの諸特性の異方性を所期した程度に低減させることができず、無機充填材の配合割合が60重量%以上になると樹脂組成物の曲げ強度が不良となり、また、樹脂組成物(成形品)の寸法精度、形状精度が所期の程度まで得られないからである。
【0021】
配合する繊維状補強材は、合成樹脂を補強可能なものであれば特にその種類を問わないが、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、芳香族ポリアミド繊維、アルミナ繊維、ウォラストナイト、チタン酸カリウム等を挙げることができる。また、より精度の優れた樹脂組成物(成形品)を得るためには、引張弾性率が200GPa以上の繊維状補強材を用いるのが望ましい。あるいは、耐摩耗性に優れた炭素繊維、芳香族ポリアミド繊維であることが望ましい。これらの繊維状補強材は、1種類又は2種類以上の繊維状補強材を同時に用いても良い。さらに、良好な分散状態を確保するため、その平均繊維径は0.5〜30μm程度であることが望ましい。繊維状補強材の配合割合は、合成樹脂20〜50重量%に対して10〜30重量%とするのが望まい。繊維状補強材の配合割合が10重量%以下では補強効果が不充分であり、繊維状補強材の配合割合が30重量%以上になると樹脂組成物(成形品)の精度が不安定になるからである。
【0022】
上記のような樹脂組成物は、種々の公知の手段を用いて成形することができる。すなわち、合成樹脂と各種充填材、補強材等を混合するには、ヘンシェルミキサーやタンブラーミキサー等の混合機によって混合し、溶融混合性の良い射出成形機に供給するか、あるいは、予め熱ローラ、ニーダ、バンバリーミキサー、溶融押出機にて溶融混合しても良い。ついで、混合物を成形する場合は、圧縮成形法、押出成形法、射出成形法などの樹脂組成物の物性に応じた適当な手段を採用することができる。
【0023】
上記のような樹脂組成物の表面に油脂類からなる薄膜を形成した構成は、弾性率、線膨張係数に加え耐摩耗性、潤滑性も考慮されていて、特に、ポリゴンスキャナモータ用動圧型軸受装置の構成要素として通常要求される特性、機能はすべて備えている。
【0024】
また、軸方向の荷重を支持する構成としては、軸端部に設けた平面動圧型スラスト軸受で非接触支持する構成、軸端部を凸形状とした中心部で接触支持する構成、軸端部あるいはスリーブの外周等に設けた永久磁石による磁力で非接触支持する構成等のいずれを問わない。
【0025】
尚、上記樹脂組成物は成形性に優れるため、各部品の一体化が可能であり、例えば、軸方向の荷重を支持する構成部材をスリーブと一体に成形することもできる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1に示す動圧型軸受装置は、ロータ1およびステータ2からなる電動機(11300rpm)の回転軸3(直径約4mm)を、図2に示す実施例1、実施例2(比較例1、比較例2も併せて示してある。)の樹脂組成物からなるスリーブ4でハウジング5に対し回転自在に支持したものである。回転軸3の凸形状とした下端部は、ハウジング5の底面中心に配設されたスラスト軸受6で回転自在に接触支持される。回転軸3の材質は例えばステンレス鋼である。
【0027】
実施例1(比較例1、比較例2も同じ)におけるスリーブ4は、その内周面を真円形状に仕上げることを狙ったものであり、その真円度は2〜3μmであった。実施例2におけるスリーブ4は、その内周面が3つの円弧面を合成した3円弧面形状をなし(図3参照)、その真円度は約10μmであった。尚、「回転軸3」としてあるが、本発明は、軸が固定でスリーブ側が回転する構成を特に排除するものではない。
【0028】
【実施例】
図2に示す配合割合で、実施例1、実施例2(比較例1、比較例2)のスリーブ4を形成した。スリーブ4は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂(トープレン社製:PPS−T4)にマイカ(カナダマイカ社製:フロゴパイトマイカ、平均粒径13μm、縦弾性率175GPa、線膨張係数0.4〜0.9×10-5/°C)、炭素繊維(東邦レーヨン社製:ベスファイトHM、繊維径約7μm、繊維長6mm、引張弾性率343GPa)を配合し、ヘンシェルミキサーで充分混合した後、二軸溶融押出機に供給し、押出し、造粒してそのペレットを射出成形機に供給し、所定の金型内に射出成形して図1に示す形状に成形した。さらに、実施例1、実施例2のスリーブ4については、ヘキサン95重量%に対してモンタンワックス(滴点81°C)を5重量%混合し、85°Cに加熱した処理液中に約5秒程度浸漬し、その後空気中で冷却した。
【0029】
実施例1、実施例2のスリーブ4、および比較例1、比較例2のスリーブを用いた動圧型軸受装置の起動停止寿命、振れ精度、回転駆動中の不安定振動の有無を評価した結果を図2にまとめて示す。ここで、「起動停止寿命」は、起動ができなくなるか、起動ができても軸振れ精度が初期に比べ2倍以上に劣化した場合をいうものとし、「軸振れ精度」および「回転駆動中の不安定振動の有無」は、図1に鎖線で示す非接触変位計7を使用して測定したものである。
【0030】
図2の結果から明らかなように、実施例1、実施例2のスリーブ4を用いた動圧型軸受装置は、特に、レーザビームプリンタ、ファクシミリ等のポリゴンスキャナモータ用動圧型軸受装置に要求される起動停止寿命10万サイクル以上、軸振れ精度10μm以内を満足している。実施例2では、スリーブ4の内周面を3円弧面形状としているので、さらに軸振れ精度が向上し、5μm以内を達成している。
【0031】
比較例1、比較例2のスリーブを用いた動圧型軸受装置は、初期には実施例1と遜色なく駆動することができるが、起動停止寿命が短く、3万数千サイクルで寿命に達する。これは、起動停止時の摩耗が要因でスリーブの内周面形状が崩れることによって、軸振れ精度が維持できなくなることによる。この点、実施例1、実施例2のスリーブ4を用いた動圧型軸受装置は、スリーブ4の内周面に油脂類の薄膜が存在するため、潤滑性および耐摩耗性が良くなり、内周面形状が崩れにくいため、要求される10万サイクル以上の起動停止寿命を達成することができる。
【0032】
また、前記樹脂組成物は成形性に優れるため、各部品の一体化が可能であり、部品の一体化により、部品点数を減少させ、トータルコストを低減することができる。例えば、図4に示すように、スリーブ4を有底筒状に成形し、その底面で回転軸3の下端部を支持する構成とすることにより、図1におけるスラスト軸受6を別途配置する必要がなくなる。その他、図示は省略するが、ハウジング5の軸受収容部分、その他の部分をスリーブ4と一体に成形することもできる。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、動圧型軸受装置の軸およびスリーブのうち少なくとも一方を熱可塑性の合成樹脂を基材とする樹脂組成物とし、その表面に滴点が70°C以上の油脂類の薄膜を形成したので、潤滑性、耐摩耗性が向上し、特にレーザビームプリンタ、ファクシミリ等のポリゴンスキャナモータ用動圧型軸受装置に要求される機能、特に起動停止寿命を向上させることができる。
【0034】
また、本発明に係わる樹脂組成物は成形性に優れるため、各部品の一体化が可能であり、部品の一体化により、部品点数を減少させ、トータルコストを低減することができる。
【0035】
以上の効果により、本発明によれば、長寿命、高信頼性、低価格を兼ね備えた動圧型軸受装置、特に、レーザミラープリンタ、ファクシミリ等のポリゴンスキャナモータ用軸受として好適な動圧型軸受装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係わる動圧型軸受装置を示す断面図である。
【図2】各種材料の配合例(実施例1、実施例2、比較例1、比較例2)、および、機能試験の結果を示す図である。
【図3】スリーブの内周面を3円弧面形状にした場合を例示する図である。
【図4】他の実施例に係わる動圧型軸受装置を示す断面図である。
【符号の説明】
3 回転軸
4 スリーブ
Claims (13)
- 軸と、この軸の外周に所定の直径隙間をもって嵌合されるスリーブとを有する動圧型軸受装置において、
前記軸および前記スリーブのうち少なくとも一方が熱可塑性の合成樹脂を基材とする樹脂組成物であり、かつ、その表面に滴点が70°C以上の油脂類からなる薄膜が形成されていることを特徴とする動圧型軸受装置。 - 前記薄膜が、油分98重量%以下の油脂類からなることを特徴とする請求項1に記載の動圧型軸受装置。
- 前記直径隙間の、前記軸の平均直径に対する比が2/10000〜500/10000であることを特徴とする請求項1又は2に記載の動圧型軸受装置。
- 前記樹脂組成物が、荷重たわみ温度120℃以上、曲げ弾性率10GPa以上、線膨張係数3×10-5/℃以下の樹脂組成物であることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の動圧型軸受装置。
- 前記樹脂組成物が、合成樹脂20〜50重量%、無機充填材20〜60重量%、繊維状補強材10〜30重量%を含有することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の動圧型軸受装置。
- 前記無機充填材が、平均粒径0.5〜80μm、縦弾性率150GPa以上、線膨張係数1×10-5/℃以下の無機充填材であることを特徴とする請求項5に記載の動圧型軸受装置。
- 前記繊維状補強材が、引張弾性率200GPa以上の繊維状補強材を少なくとも1種類含む繊維状補強材であることを特徴とする請求項5又は6に記載の動圧型軸受装置。
- 前記軸の外周面又は前記スリーブの内周面に、動圧発生用溝を有することを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の動圧型軸受装置。
- 前記動圧発生用溝の溝深さの、前記軸の平均直径に対する比が2/10000〜100/10000であることを特徴とする請求項8に記載の動圧型軸受装置。
- 前記軸の外周面又は前記スリーブの内周面が、複数個の円弧面を合成した多円弧面形状であることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の動圧型軸受装置。
- 前記軸の外周面又は前記スリーブの内周面が、軸線に直角な横断面において、円周方向に微小な凹凸が繰り返す波型形状であることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の動圧型軸受装置。
- 前記多円弧面形状又は波型形状における内接円直径と外接円直径との差の、前記軸の平均直径に対する比が2/10000〜100/10000であることを特徴とする請求項10又は11に記載の動圧型軸受装置。
- 少なくとも前記スリーブが前記樹脂組成物であり、かつ、軸方向の荷重を支持する構成部材が前記スリーブと一体に成形されたことを特徴とする請求項1から12の何れかに記載の動圧型軸受装置。
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