JP2007082267A - 流体軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐久性、導電性に優れ、低コストに製作可能な流体軸受装置の提供を目的とする。
【解決手段】 流体軸受装置の回転体を構成するハブ部を樹脂組成物で形成することで、装置の軽量化、低コスト化が図られる。また、前記樹脂組成物を、PPSをベース樹脂とし、且つ炭素繊維を配合することにより、耐摩耗性、導電性に優れた樹脂製のハブ部が得られるので、固定体と回転体との接触摺動による摩耗や、回転体に静電気が帯電することによる不具合を回避できる。
【選択図】図8

Description

本発明は、流体軸受装置に関する。ここでの流体軸受装置は、情報機器、例えばHDD、FDD等の磁気ディスク装置、CD−ROM、CD−R/RW、DVD−ROM/RAM等の光ディスク装置、MD、MO等の光磁気ディスク装置などのスピンドルモータ用、レーザビームプリンタ(LBP)のポリゴンスキャナモータ、プロジェクタのカラーホイール、あるいは電気機器、例えば軸流ファンなどの小型モータ用の軸受装置として好適である。
上記各種モータには、高回転精度の他、高速化、低コスト化、低騒音化などが求められている。これらの要求性能を決定づける構成要素の一つに当該モータのスピンドルを支持する軸受があり、近年では、この種の軸受として、上記要求性能に優れた特性を有する流体軸受の使用が検討され、あるいは実際に使用されている。
この種の流体軸受は、軸受隙間内の潤滑流体に動圧を発生させるための動圧発生部を備えた動圧軸受と、動圧発生部を備えていない、いわゆる真円軸受(軸受断面が真円形状である軸受)とに大別される。
流体軸受装置の一例として、例えばHDD等のディスク駆動装置のスピンドルモータで使用される動圧軸受装置が、特許文献1に記載されている。この軸受装置は、円筒状の内周面を有するハウジングと、その内周に固定された軸受スリーブと、軸受スリーブの内周に挿入された軸部材と、軸部材に取付けられたディスクハブとで構成される。軸部材と軸受スリーブとの間にラジアル軸受隙間が形成され、ディスクハブとハウジングとの間にスラスト軸受隙間が形成される。軸部材およびディスクハブが回転すると、軸受隙間の潤滑流体(例えば潤滑油)に流体動圧を発生させ、この流体動圧で軸部材およびディスクハブを非接触支持するものである。
特開2005−188552号公報
上記のような流体軸受装置において、装置の軽量化および低コスト化を図るため、回転体、特にハブ部(例えばディスクハブ)を樹脂化することが検討され、あるいは実際に使用されている。
しかし、流体軸受装置では、その構造上、軸受隙間を介して対向する回転体と固定体の一時的な接触摺動が避けられない。例えば、固定体とスラスト軸受隙間を介して対向するハブ部が樹脂で形成されると、接触摺動によって樹脂製のハブ部のスラスト軸受面が摩耗し、動圧作用による回転体のスラスト方向の支持力が低下することが懸念される。
また、一般に樹脂は絶縁材料であるため、上述のようにディスクハブを樹脂化した場合、空気との摩擦によって発生した回転体の静電気が回転体に帯電し、磁気ディスクと磁気ヘッド間の電位差を生じたり、静電気の放電によって周辺機器の損傷を招くおそれがある。
そこで、本発明は、軽量で耐久性、導電性に優れ、且つ低コストに製作可能な流体軸受装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、軸部と、軸部と一体又は別体に取付けられたハブ部とで構成される回転体と、内周に軸部が挿入された固定体とを備え、固定体とハブ部との間の軸受隙間に形成した油膜で回転体を回転自在に支持する流体軸受装置において、ハブ部の少なくとも軸受隙間に面する部分を、ポリフェニレンサルファイド(PPS)をベース樹脂とし、充填材として炭素繊維を配合した樹脂組成物で形成した。
このように、ハブ部の少なくとも軸受隙間に面する部分を樹脂組成物で形成することで、金属で形成する場合に比べ低コスト化、軽量化が図られる。ハブ部を形成する樹脂材料には、耐摩耗性、耐油性、低アウトガス性、低吸水性、耐熱性に優れた特性を有する結晶性樹脂が適している。中でも、ポリフェニレンサルファイド(PPS)は、他の結晶性樹脂に比べて安価に入手可能であり、成形時の流動性にも優れているため、特に適している。さらに、充填材として炭素繊維を含むものとすると、強度や耐摩耗性がより向上すると共に、導電性を付与することができる。これにより、回転体と固定体の通電性が確保されるため、回転体に静電気が帯電することによる不具合を解消することができる。
炭素繊維としては、強度や弾性率に優れた特性を有するPAN系の炭素繊維を使用することができる。
炭素繊維は、アスペクト比が6.5以上であるものを用いると、補強効果、導電効果等がよりいっそう顕著に発揮される。
また、樹脂中における炭素繊維の配合量は、20〜35vol%の範囲内に設定すると良い。炭素繊維の配合量が35vol%を越えると、射出成形時における樹脂材料の流動性が悪化し、部品の成形が困難となり、20vol%を下回ると、回転体に必要な強度を得ることができないためである。
以上に述べた流体軸受装置と、ロータマグネットと、ステータコイルとを有するモータは、軽量で、且つ優れた耐久性を有する。
本発明によれば、軽量で耐久性、導電性に優れ、且つ低コストに製作可能な流体軸受装置が得られる。
以下、本発明の実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る流体軸受装置1を組込んだ情報機器用スピンドルモータの一構成例を概念的に示している。このスピンドルモータは、HDD等のディスク駆動装置に用いられるもので、軸部2を有する回転体3を回転自在に非接触支持する流体軸受装置1と、例えば半径方向のギャップを介して対向させたステータコイル4aおよびロータマグネット4bと、モータブラケット5とを備えている。ステータコイル4aはモータブラケット5の外径側に取付けられ、ロータマグネット4bは回転体3の外周に取付けられている。流体軸受装置1のハウジング7は、モータブラケット5の内周に固定される。回転体3には、図示は省略するが、磁気ディスク等のディスク状情報記録媒体(以下、単にディスクという。)が一又は複数枚保持される。このように構成されたスピンドルモータにおいて、ステータコイル4aに通電すると、ステータコイル4aとロータマグネット4bとの間に発生する電磁力でロータマグネット4bが回転し、これに伴って、回転体3および回転体3に保持されたディスクが一体に回転する。
図2は、流体軸受装置1を示している。この流体軸受装置1は、固定体6と、固定体6に対して相対回転する回転体3とで構成される。固定体6は、ハウジング7と、ハウジング7の内周に固定された軸受スリーブ8とで構成され、回転体3は、軸部2と、ハウジング7の開口側に配置されたハブ部9とで構成される。なお、説明の便宜上、軸方向両端に形成されるハウジング7開口部のうち、蓋部材10で封口される側を下側、封口側と反対の側を上側として以下説明する。
ハブ部9は、別体に形成された軸部2をインサートして樹脂材料で射出成形され、ハウジング7の開口側(上側)を覆う円盤部9aと、円盤部9aの外周部から軸方向下方に延びた筒状部9bと、筒状部9bの外周に設けられたディスク搭載面9cおよび鍔部9dとで構成される。図示されていないディスクは、円盤部9aの外周に外嵌され、ディスク搭載面9cに載置される。そして、図示しない適当な保持手段(クランパなど)によってディスクがハブ部9に保持される。
軸部2は、軸2aとその下端に備えられたフランジ部2bとで構成される。軸2aはステンレス鋼などの金属材料で形成され、フランジ部2bは金属材料あるいは樹脂材料で軸2aと別体に形成される。この実施形態では、フランジ部2bは金属材料で形成され、例えばねじ結合等の手段により軸2aに固定される。また、軸2aのハブ部9が取付けられる部分には、環状溝2cが形成され、軸部2のハブ部9からの抜け止めとして作用する。
軸受スリーブ8は、例えば真ちゅう等の銅合金やアルミ合金などの金属材料で形成することができ、あるいは、焼結金属からなる多孔質体で形成することもできる。この実施形態では、銅を主成分とする焼結金属の多孔質体で円筒状に形成される。
軸受スリーブ8の内周面8aの全面又は一部円筒領域には、ラジアル動圧発生部として複数の動圧溝を配列した領域が形成される。この実施形態では、例えば図3に示すように、複数の動圧溝8a1、8a2をヘリングボーン形状に配列した領域が軸方向に離隔して2箇所形成される。この動圧溝形成領域は、ラジアル軸受面として軸2aの外周面2a1と対向し、回転体3の回転時には、軸2aの外周面2a1との間に第1および第2ラジアル軸受部R1、R2のラジアル軸受隙間を形成する(図2を参照)。
軸受スリーブ8の下端面8cの全面または一部環状領域には、スラスト動圧発生部として、例えば図示は省略するが、複数の動圧溝をスパイラル形状に配列した領域が形成される。この動圧溝形成領域は、スラスト軸受面としてフランジ部2bの上端面2b1と対向し、軸部2(回転体3)の回転時には、フランジ部2bの上端面2b1との間に第2スラスト軸受部T2のスラスト軸受隙間を形成する(図2を参照)。
ハウジング7は円筒状に形成され、その軸方向両端を開口した形状をなし、下側の開口部を蓋部材10で封口している。ハウジング7の上端面の全面または一部環状領域には、スラスト軸受面7aが設けられる。この実施形態では、スラスト軸受面7aに、スラスト動圧発生部として、例えば図4に示すように複数の動圧溝7a1をスパイラル形状に配列した領域が形成される。このスラスト軸受面7a(動圧溝7a1形成領域)は、ハブ部9の円盤部9aの下端面9a1と対向し、回転体3の回転時には、下端面9a1との間に後述する第1スラスト軸受部T1のスラスト軸受隙間を形成する(図2を参照)。
ハウジング7および蓋部材10は、金属材料あるいは樹脂材料で形成され、蓋部材10がハウジング7の下端内周側に設けられた段部7bに固定される。ここで、固定手段は特に限定されず、例えば接着(ルーズ接着、圧入接着を含む)、圧入、溶着(例えば超音波溶着)、溶接(例えばレーザ溶接)などの手段を、材料の組合せや要求される組付け強度、密封性などに合わせて適宜選択することができる。
ハウジング7の内周面7cには、軸受スリーブ8の外周面8bが、例えば接着(ルーズ接着や圧入接着を含む)、圧入、溶着等の適宜の手段で固定される。
ハウジング7の外周には、上方に向かって漸次拡径するテーパ状のシール面7dが形成される。このテーパ状のシール面7dは、筒状部9bの内周面9b1との間に、ハウジング7の下方から上方に向けて半径方向寸法が漸次縮小した環状のシール空間Sを形成する。このシール空間Sは、回転体3の回転時、第1スラスト軸受部T1のスラスト軸受隙間の外径側と連通している。
流体軸受装置1の内部には潤滑油が充填され、潤滑油の油面は常にシール空間S内に維持される。潤滑油としては、種々のものが使用可能であるが、特にHDD等のディスク駆動装置用の流体軸受装置に提供される潤滑油には、低蒸発率及び低粘度性が要求され、例えばジオクチルセバケート(DOS)、ジオクチルアゼレート(DOZ)等のエステル系潤滑油が好適である。
上述のように、ハブ部9は樹脂材料で成形され、ハブ部9の円盤部9aの下端面9a1は、ハウジング7の上端面のスラスト軸受面7aと第1スラスト軸受部T1のスラスト軸受隙間を介して対向する。モータの起動及び停止時などには、これら軸受隙間を介して対向する面同士が接触摺動するため、摺動面の摩耗は避けられない。特に、ハウジング7が金属製の場合、樹脂製のハブ部9の摩耗が進行し、スラスト軸受部T1のスラスト軸受隙間の隙間幅が過大となることにより、軸受のスラスト軸受部T1による支持力が低下するおそれがある。よって、ハブ部9には高い耐摩耗性を有する樹脂材料を選定する必要がある。
また、ハブ部9の樹脂材料は、潤滑油に対する耐油性や、使用時のアウトガス発生量や吸水量を低く抑えることが必要となる。また、使用雰囲気下での温度変化を考慮して、高い耐熱性も要求される。
ハブ部9を形成する樹脂組成物のベース樹脂が、結晶性樹脂(PPS、LCP、PEEKなど)であれば、上記条件(耐摩耗性、耐油性、低アウトガス性、低吸水性、耐熱性)を満たす。中でもPPSは、他の結晶性樹脂に比べて安価に入手可能であり、かつ成形時の流動性(溶融粘度)にも優れた樹脂であるため、ハブ部9用のベース樹脂として特に適している。
ところで、PPSは、一般的に硫化ナトリウムとパラジクロロベンゼンの重縮合反応により製造され、同時に副生成物である塩化ナトリウムを含む。この塩化ナトリウムが軸受内部に充填される潤滑流体(例えば潤滑油)中に溶出すると、潤滑油の劣化や粘度変化の原因となり、軸受性能が低下する恐れがある。また、軸受がHDD用である場合、このような金属元素はハードディスクのヘッド上に析出し、ハードディスクの破損の原因となる。
かかる不具合を防止するため、適当な溶媒を用いてPPSを洗浄する必要がある。洗浄するための溶媒としては、少なくとも10以上の比誘電率を有するものであれば良く、好ましくは20以上、より好ましくは50以上のものであればなお良い。さらに環境面も考慮すると、例えば水(比誘電率約80)が好ましく、特に超純水が好ましい。このような溶媒で洗浄を行うことにより、主にPPS末端基のNaが取り除かれるため、PPS中のNa含有量を低減(例えば、2000ppm以下)させることができ、Naの潤滑油への溶出を防止できる。また、末端基のNaを取り除くことで、結晶化速度が速まるメリットも有する。
PPSは、その構造によって、架橋型PPSと、セミリニア型PPSと、リニア型PPSとに大別される。何れのPPSであっても、Na含有量が2000ppm以下のもの、より好ましくは1000ppm以下のもの、さらに好ましくは500ppm以下のものであればハブ部9用の樹脂組成物のベース樹脂として使用可能であるが、中でもリニア型PPSはこの条件を満たすものが多い。このような樹脂組成物を使用することで、潤滑油中へのNaイオン溶出量を抑え、流体軸受装置1や、回転体3に保持されたディスク、あるいはディスクヘッド(図示省略)表面にNaが析出するのをより確実に防止できる。
上記のPPSをベース樹脂とする樹脂組成物に強化充填剤(例えば、炭素繊維、ガラス繊維等)を配合すれば、ハブ部9の高強度化が図られると共に、ハブ部9の温度変化に伴う寸法変化を抑えて高い寸法安定性を得ることができる。この結果、使用時における軸受隙間を高精度に制御することが可能となる。中でも、以下の特性を有することから、炭素繊維が最も好ましい強化充填剤である。
(1)繊維自体の引張強さが高い。
(2)母材との接着性が高く、少量の添加で樹脂組成物の高強度化に有効に作用する。
(3)低比重かつ高強度のため、ハブ部9の軽量化が可能である。
(4)イオン溶出しないため、上述のイオン溶出による不具合が起こらない。例えば、同じく繊維状の強化剤であるガラス繊維は、ケイ酸化合物であるため、経時的に微量のシリコンが溶出する可能性がある。
(5)炭素繊維の持つ高い導電性が発現され、ハブ部9に充分な導電性(例えば体積抵抗で1.0×106Ω・cm以下)を付与することができる。これにより、使用時にディスクに帯電する静電気を、回転体3及び固定体6を介して接地側部材(モータブラケット5など)に逃がすことができる。
炭素繊維には、例えばPAN系やPich系、気相合成系など種々のものが使用可能であるが、補強効果の観点から、比較的高い引張強度(好ましくは3000MPa以上)を有するものが好ましく、特に高い導電性を併せ持つものとしては、PAN系炭素繊維が好ましい。
このPAN系炭素繊維としては、以下の寸法範囲のものを使用することができる。
(1)溶融樹脂を混練して射出成形する際には、炭素繊維が裁断されて短繊維化する。短繊維化が進行すると、強度や導電性等の低下が顕著となり、これらの要求特性を満足することが難しくなる。従って、樹脂に配合する炭素繊維としては、成形時の繊維の折れを見込んで長めの繊維を使用することが好ましく、具体的には平均繊維長100μm以上(より好ましくは1mm以上)の炭素繊維を使用するのが望ましい。
(2)その一方、射出成形工程においては、金型内で硬化した樹脂を取り出し、これを再度溶融させ、バージン樹脂組成物と混練して再使用(リサイクル使用)する場合がある。この場合、一部の繊維は繰返しリサイクルされることになるので、樹脂中の当初の繊維長が長すぎる場合には、リサイクルに伴う裁断により、繊維が当初の繊維長に比べて著しく短くなって、樹脂組成物の特性変化(溶融粘度の低下等)が顕著になる。特に溶融粘度の低下は、製品の寸法精度に影響する重要な特性である。かかる特性変化を最小限に抑えるため、繊維長はある程度短い方が好ましく、具体的には平均繊維長を500μm以下(好ましくは300μm以下)とするのが望ましい。
以上に述べた炭素繊維の繊維長の選択は、実際の射出成形工程で如何なる経歴の樹脂組成物を使用するかによって定めることができる。例えばバージン樹脂組成物のみを使用する場合、あるいはリサイクル樹脂組成物を混合使用する場合で、かつバージン樹脂組成物の比率が多い場合には、強度や導電性等の低下を抑制する観点から、また、炭素繊維の配合量を低減できることから、上記(1)で述べた寸法範囲の炭素繊維を使用するのが好ましく、反対にリサイクル樹脂組成物の使用比率が多い場合には、リサイクルに伴う樹脂組成物の特性変化を抑制する観点から、上記(2)で述べた寸法範囲の炭素繊維を使用するのが望ましい。
なお、(1)および(2)の何れの炭素繊維でも、繊維長が大きいほど繊維同士の連結性が向上するため、補強効果や導電効果が高まる。また、繊維径が小さいほど配合本数が増えるため、製品品質の均一化に有効である。従って、炭素繊維のアスペクト比は大きいほど好ましく、具体的には6.5以上であることが望ましい。また、その平均繊維径は、作業性や入手性を考慮すると、5〜20μmが適当である。
上述の炭素繊維による補強効果や静電除去効果等を充分に発揮するため、炭素繊維のベース樹脂への充填量は20〜35vol%とするのがよい。これは、炭素繊維の充填量が20vol%未満だと、ハブ部9にディスクを搭載するために必要な強度、特に引張強さが得られず、充填量が35vol%を超えると、ハブ部9の成形性が低下し、高い寸法精度を得ることが困難になるためである。
上記のベース樹脂(PPS)に炭素繊維を配合した樹脂組成物の溶融粘度は、キャビティー内を溶融樹脂で高精度に充填するため、樹脂の射出成形時の樹脂温度、せん断速度1000s-1において500Pa・s以下に抑えるのがよい。従って、ベース樹脂(PPS)の溶融粘度は、炭素繊維等の各種充填剤の充填による粘度増加を補償するためにも、上記粘度よりも低いことが望ましく、さらに望ましくは、上記条件下で300Pa・s以下であることが好ましい。
以上で述べたように、ハブ部9を樹脂組成物で形成すれば、金属材料で形成する場合に比べ、製造コストが低減され、軽量化による耐衝撃性の向上も図られる。また、樹脂組成物のベース樹脂をPPSとすることで、耐摩耗性が向上し、軸受装置の起動、停止時などにおける固定体6(ハウジング7のスラスト軸受面7a)との接触摺動による摩耗を抑えることができる。さらには、炭素繊維を用途に応じて適量配合することで、機械的強度、静電除去性、寸法安定性にも優れたハブ部9を得ることができる。
本実施形態では、ハブ部9に金属製の軸部2をインサートして樹脂で一体成形し、回転体3を形成する。実際の軸受の使用時において、雰囲気温度が上昇・下降することにより、樹脂材料は膨張・収縮する。このとき、インサート部材(軸部2)と樹脂部(ハブ部9)との線膨張係数の差が過大だと、インサート部材と樹脂部との密着界面で、剥離や変位が生じるおそれがある。
また、ディスクはハブ部9の円盤部9aの外周に外嵌され、ディスク搭載面9cに載置される。ハブ部9とディスクとの線膨張係数の差が過大だと、軸受の使用時の温度変動によって、ディスクの内径とハブ部9の円盤部9aの外周との間の隙間が負隙間となり、ディスクに不要な応力が加わることで歪みが生じる恐れがある。
上記のような不具合を回避するため、ハブ部に使用する樹脂材料の線膨張係数は、上記二つの制限(インサート部材からの制限、ディスクからの制限)の範囲内となるものを選定する必要がある。
上記構成の流体軸受装置1において、軸部2(回転体3)の回転時、軸受スリーブ8の内周面8aのラジアル軸受面となる領域(上下2箇所の動圧溝8a1、8a2形成領域)は、軸部2の軸部2aの外周面2a1とラジアル軸受隙間を介して対向する。そして、軸部2の回転に伴い、上記ラジアル軸受隙間の潤滑油が動圧溝8a1、8a2の軸方向中心側に押し込まれ、その圧力が上昇する。このような動圧溝8a1、8a2の動圧作用によって、回転体3をラジアル方向に非接触支持する第1ラジアル軸受部R1と第2ラジアル軸受部R2とがそれぞれ構成される。
これと同時に、ハウジング7の上端面のスラスト軸受面7a(動圧溝7a1形成領域)とこれに対向するハブ部9の円盤部9aの下端面9a1との間のスラスト軸受隙間、および軸受スリーブ8の下端面8c(動圧溝形成領域)とこれに対向するフランジ部2bの上端面2b1との間のスラスト軸受隙間に、動圧溝の動圧作用により潤滑油の油膜がそれぞれ形成される。そして、これら油膜の圧力によって、回転体3をスラスト方向に非接触支持する第1スラスト軸受部T1と第2スラスト軸受部T2とがそれぞれ構成される。
本発明においては、軸受スリーブ8の内周面8aと軸2aの外周面2a1との間の隙間(第1隙間)、軸受スリーブ8の下端面8cとフランジ部2bの上端面2b1との間の隙間(第2隙間)、軸受スリーブ8の上端面8dとハブ部9の円盤部9aの下端面9a1との間の隙間(第3隙間)、および循環溝11がそれぞれ潤滑油で満たされる。この際、潤滑油を、各隙間(循環溝11を含む)を順次通過するよう循環させれば、各隙間での圧力バランスの崩れを防止して負圧発生防止に努めることができる。図3では、かかる循環流の発生手段として、第1ラジアル軸受部R1の動圧発生部となる動圧溝8a1において、上側領域の軸方向寸法Xを下側領域の軸方向寸法Yよりも大きくすることにより、上側領域と下側領域でのポンピング力の差を設けた構造を例示している。この場合、第1隙間→第2隙間→循環溝11→第3隙間の順に潤滑油を循環させることが可能となる。潤滑油の循環方向はこれとは逆でもよく、また特に必要がなければ、あえて上下の領域で動圧溝にポンピング力差を与える必要もない。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、充填剤として炭素繊維を配合する場合を例示したが、使用するアプリケーションの要求特性を満足するのであれば、炭素繊維に加えて金属繊維やガラス繊維、ウィスカ等の無機物を付加しても構わない。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が耐油性に優れた離型剤として、カーボンブラックが導電化剤としてそれぞれ配合可能である。
また、上記実施形態では、ハウジング7の上端面に複数の動圧溝7a1を配列したスラスト軸受面7aを設けるとともに(第1スラスト軸受部T1)、軸受スリーブ8の下端面8cに複数の動圧溝を配列したスラスト軸受面を設けた場合を説明したが(第2スラスト軸受部T2)、本発明は、第1スラスト軸受部T1のみを設けた流体軸受装置にも同様に適用することができる。この場合、軸部2は、フランジ部2bを有しないストレートな形状になる。したがって、ハウジング7は、蓋部材10を底部として一体に樹脂材料で形成することで、有底円筒形の形態にすることができる。また、ハウジング7と軸受スリーブ8とを樹脂材料や金属材料で一体成形することもできる。
あるいは、軸部2とハブ部9とを樹脂材料で一体成形することもできる。この場合、軸部2が樹脂製となることで、さらなる低コスト化、軽量化が図られると共に、製造も簡易になる。また、一体成形された軸部は上記の樹脂組成物で形成されているため、ラジアル軸受面となる軸部の外周面が高い耐摩耗性を有し、摩耗を防止できる。
また、以上の実施形態では、ラジアル軸受部R1、R2およびスラスト軸受部T1、T2として、へリングボーン形状やスパイラル形状の動圧溝により潤滑流体の動圧作用を発生させる構成を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ラジアル軸受部R1、R2として、図示は省略するが、軸方向の溝を円周方向の複数箇所に形成した、いわゆるステップ状の動圧発生部、あるいは、円周方向に複数の円弧面を配列し、対向する軸2aの外周面2a1との間に、くさび状の径方向隙間(軸受隙間)を形成した、いわゆる多円弧軸受を採用してもよい。
あるいは、ラジアル軸受面となる軸受スリーブ8の内周面8aを、動圧発生部としての動圧溝や円弧面等を設けない真円状内周面とし、この内周面と対向する軸2aの真円状外周面2a1とで、いわゆる真円軸受を構成することができる。
また、スラスト軸受部T1、T2の一方又は双方は、同じく図示は省略するが、スラスト軸受面となる領域に、複数の半径方向溝形状の動圧溝を円周方向所定間隔に設けた、いわゆるステップ軸受、あるいは波型軸受(ステップ型が波型になったもの)等で構成することもできる。
また、以上の実施形態では、固定体側にラジアル軸受面及びスラスト軸受面が形成される場合を説明したが、これら動圧発生部が形成される軸受面は固定体側に限らず、これらに対向する回転体側に設けることもできる。
本発明の有用性を明らかにするため、組成の異なる複数の樹脂組成物でハブ部模擬試験片を作成し、流体軸受装置用のハブ部(回転体)の要求特性に対する評価を行った。樹脂組成物の材料組成は図5、図6に示す。
樹脂組成物に使用した原料を以下に示す。
(a)ベース樹脂種及び溶融粘度(測定温度、せん断速度、溶融粘度)
リニア型PPS:大日本インキ化学工業(株)製、グレード;LC−5G(310℃、103-1、280Pa・s)
架橋型PPS(1):大日本インキ化学工業(株)製、グレード;T−4(310℃、103-1、100Pa・s)
架橋型PPS(2):大日本インキ化学工業(株)製、グレード;MB−600(310℃、103-1、70Pa・s)
ポリエーテルスルホン(PES):住友化学工業(株)製、グレード;4100G
ポリカーボネード(PC):三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、グレード;S−2000
(b)充填剤(炭素繊維)
PAN系炭素繊維:東邦テナックス(株)製、グレード;HM35−C6S、繊維径7μm、平均繊維長;6mm、アスペクト比;857、引張り強さ;3240MPa
Pich系炭素繊維:三菱化学(株)製、グレード;K223NM、繊維径10μm、平均繊維長;6mm、アスペクト比;600、引張り強さ;2400MPa
(c)充填剤(導電化剤)
カーボンブラック:三菱化学(株)製、グレード;#3350B、粒子径;24nm
ケッチェンブラック:ライオンアクゾ(株)製、グレード;EC600JD、粒子径;34nm
(d)充填剤(無機物)
アルボレックス:四国化成工業(株)製、グレード;Y、主要構成要素;ホウ酸アルミニウム、平均径0.5〜1μm、平均繊維長;10〜30μm、アスペクト比;10〜60
ティスモ:大塚化学(株)製、グレード;N、主要構成要素;チタン酸カリウム、平均径0.3〜0.6μm、平均繊維長;10〜20μm、アスペクト比;16〜66
(e)充填剤(離型剤)
PTFE:(株)喜多村製、グレード;KTL−620
評価項目は、回転体模擬試験片の(1)耐摩耗性、(2)導電性、(3)イオン不溶出性、(4)引張り強さ、(5)平面度、(6)線膨張係数の計6項目である。各評価項目の評価方法、及び合否判定基準を以下に示す。
(1)耐摩耗性
図5、図6に示す組成の材料で形成したリング状の供試体を、潤滑油中でディスク状の摺動相手材に所定荷重で押し当てた状態でディスク側を回転させるリングオンディスク試験にて測定した。具体的には、φ21mm(外径)×φ17mm(内径)×3mm(厚み)のリング状樹脂成形体を供試体として使用した。また、表面粗さRa0.04μm、φ30mm(直径)×5mm(厚み)のSUS420製のディスク材を摺動相手材として使用した。潤滑油には、ジエステル油としてジ(2−エチルヘキシル)アゼレートを使用した。この潤滑油の40℃における動粘度は、10.7mm2/sである。リングオンディスク試験中、供試体に対する摺動相手材の面圧は0.25MPa、回転速度(周速)は1.4m/min、試験時間は14h、油温は80℃とした。合否判定基準について、リング摩耗深さに関しては、3μm以下を合格(○)、3μmを超えるものを不合格(×)とし、摺動相手材の摩耗深さに関しては、2μm以下を合格(○)、2μmを超えるものを不合格(×)とした。
(2)導電性
図5、図6に示す組成の材料で形成した試験片を用いて、JIS 7194による四探針法により体積抵抗の測定を行った。合否判定基準は、1.0×106Ω・cm以下を合格(○)、1.0×106Ω・cmを越えるものを不合格(×)とした。
(3)イオン不溶出性
樹脂内から溶媒へのイオン溶出の有無を評価する。評価方法は、図5、図6に示す組成の材料で形成した試験片からの各種イオン溶出の有無を、イオンクロマトグラフィを用いて確認した。具体的な手順を以下に示す。
(ア)空のビーカに超純水を所定量入れ、その中に予め超純水で表面を十分に洗浄した上 記試験片を投入する。
(イ)上記ビーカを80℃に加温した恒温槽に1時間セットし、試験片の表面および内部 に含有するイオンを超純水中に溶出させる。他方、試験片を投入しない純水のみ入 ったビーカも同様に80℃に加温した恒温槽に1時間セットし、これをブランクと する。
(ウ)上記で準備した、試験片を投入した超純水に含有するイオン量を、イオンクロマト グラフィにより測定する(測定値A)。別途ブランクに含有するイオン量も同様に 測定する(測定値B)。
(エ)測定値Aから測定値Bを減算し、イオン溶出の有無を確認する。
なお、合否判定基準としては、イオンクロマトグラフィに一般的に使用されるカラムにて分析可能なイオンを検出対称イオンとした。以下に示すイオンが検出されなければ合格(○)、検出されれば不合格(×)とした。
検出対称イオン:
陽イオン;Li+、Mg2+、Na+、Ca2+、K+、Sr2+、Rb+、Ba2+、Cs+、NH4 +
陰イオン;F-、NO3-、Cl-、PO4 3-、NO2-、SO4 2-、Br-、SO3 2
(4)引張り強さ
図5、図6に示す組成の材料で形成したJIS K7113で規定される一号ダンベルを用いて、引張り速度10mm/minで引張り強さを評価した。合否判定基準は、100MPa以上を合格(○)とし、それに満たないものを不合格(×)とした。
(5)平面度
上記の実施形態で示した樹脂製のハブ部9において、成形面、特にディスク搭載面9cの平面度が悪いと、搭載したディスクに不要な曲げ応力を生じ、ディスク表面の平滑性が悪化するため、読み書き特性に悪影響を及ぼす恐れがある。よって、ハブ部9を形成する樹脂組成物は、高い平面度で成形される必要がある。
評価方法を以下に示す。側面部に直径1mmのサイドゲートを設け、φ10mm(外径)×φ7mm(内径)×2mm(厚み)の穴明き円盤状成型体を、図5、図6に示す組成の材料で射出成形し、これを平面度試験用試験片とする。この試験片をテーラホブソン社製タリロンドの回転盤上に置き、測定円径8mm上にプローブを接触させた試験片を360°回転させ、試験片の平面度を測定した。合否判定基準は、平面度が10μm以下を合格(○)、10μmを越えるものを不合格(×)とした。
(6)線膨張係数
樹脂組成物の線膨張係数を、TMA(熱機械特性分析装置)を用いて測定した。評価方法を以下に示す。
(ア)上記(5)平面度の評価試験で成形した試験片のゲート部を切除し、その切除跡を #2000のエメリー紙で研磨する。
(イ)試験片をTMAにセットする。リング状試験片の直径方向の熱膨張量が計測できる ように、測定プローブの測定方向が試験片の直径方向となるようにセットする。
(ウ)セットした試験片を、測定荷重は0.05N、測定温度域は25℃〜90℃、昇温 速度は5℃/min、雰囲気ガスは窒素の環境下で熱膨張量を測定し、線膨張係数 を算出した。なお、本試験では、試験片成形時の樹脂の流れ方向と平行な直径方向 (MD)と、流れ方向と直交する直径方向(TD)の二方向において線膨張係数を 測定した。
合否判定基準は、(A)インサート部材からの制限、及び(B)ディスクからの制限を受けて設定される。なお、本評価試験において、インサート部材(軸部)の素材はSUS420(25℃〜90℃における線膨張係数;1.05×10-5-1)、ディスクの素材はガラス(25℃〜90℃における線膨張係数;0.65×10-6-1)、ハブ部とディスクとの冷間時の直径隙間は0.010mm、冷間時のハブ部外径は5mm、使用温度域は25℃〜90℃とした。
(A)インサート部材からの制限:
樹脂部の線膨張係数をインサート部材の線膨張係数の4.0倍以内に設定すると、ハブ部とインサート部材との密着界面での剥離や変位を回避できる。よって、インサート部材からの制限による樹脂組成物の線膨張係数の上限値は、4.2×10-5-1に設定される。
(B)ディスクからの制限:
本評価試験の条件下で使用環境温度が最高となるときに、ディスクとハブ部との間の隙間が負隙間とならないためには、樹脂組成物の線膨張係数の上限値は、3.7×10-5-1に設定される。
上記二つの制限を受けて、本評価試験での合否判定基準は、試験片の線膨張係数が3.7×10-5-1以下であれば合格(○)、3.7×10-5-1を越えれば不合格(×)と設定される。
上記の評価試験の合否判定基準をまとめたものを図7に示す。また、図8、図9に試験結果を示す。この試験結果で示されているように、PPS(イオン溶出の少ないもの)をベース樹脂とし、炭素繊維を適量配合した実施例の樹脂組成物は、すべての評価基準を満たしているので、ハブ部を形成する素材に適している。
本発明の実施形態に係る流体軸受装置1を組込んだスピンドルモータの断面図である。 流体軸受装置1の断面図である。 軸受スリーブ8の断面図である。 ハウジング7の上端面図である。 実施例に用いる樹脂組成物の材料組成を示す図である。 比較例に用いる樹脂組成物の材料組成を示す図である。 評価試験の合否判定基準を示す図である。 実施例の試験結果を示す図である。 比較例の試験結果を示す図である。
符号の説明
1 流体軸受装置
2 軸
2a 軸部
2b フランジ部
3 回転体
4a ステータコイル
4b ロータマグネット
5 モータブラケット
6 固定体
7 ハウジング
8 軸受スリーブ
9 ハブ部
10 蓋部材
11 循環溝
R1、R2 ラジアル軸受部
T1、T2 スラスト軸受部
S シール空間

Claims (5)

  1. 軸部と、軸部と一体又は別体に取付けられたハブ部とで構成される回転体と、内周に軸部が挿入された固定体とを備え、固定体とハブ部との間の軸受隙間に形成した油膜で回転体を回転自在に支持する流体軸受装置において、
    ハブ部の少なくとも軸受隙間に面する部分を、ポリフェニレンサルファイド(PPS)をベース樹脂とし、充填材として炭素繊維を配合した樹脂組成物で形成したことを特徴とする流体軸受装置。
  2. 炭素繊維は、PAN系である請求項1記載の流体軸受装置。
  3. 炭素繊維のアスペクト比が6.5以上である請求項1記載の流体軸受装置。
  4. 炭素繊維は、樹脂組成物に20〜35vol%含まれる請求項1記載の流体軸受装置。
  5. 請求項1〜4何れかに記載の流体軸受装置と、ロータマグネットと、ステータコイルとを有するモータ。
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