JPH1182485A - 動圧軸受装置 - Google Patents

動圧軸受装置

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JPH1182485A
JPH1182485A JP23527097A JP23527097A JPH1182485A JP H1182485 A JPH1182485 A JP H1182485A JP 23527097 A JP23527097 A JP 23527097A JP 23527097 A JP23527097 A JP 23527097A JP H1182485 A JPH1182485 A JP H1182485A
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shaft
bearing device
static electricity
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JP23527097A
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Masahiro Nakahara
正博 中原
Kuniharu Iwamoto
邦治 岩本
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】静電気を適度な速度で除去して静電気による装
置の誤動作を防止することができるとともに、耐摩耗
性、摺動性に優れ長期間良好に使用できる動圧軸受装置
を提供する。 【解決手段】軸受部材2とシャフト1の少なくとも一方
を体積固有抵抗値が105 〜109 Ω・cmのジルコニ
アセラミックスで形成するとともに、その表面に動圧発
生溝2aを形成して動圧軸受装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えばレーザビー
ムプリンタのポリゴンミラー、フロッピーディスクドラ
イブ(FDD)装置、ハードディスクドライブ(HD
D)装置、VTR、CD−ROMドライブ装置等のモー
タに用いられる動圧軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のモータ用軸受装置は、球軸受と含
油軸受を積み重ねた構造をとっている。しかし、この軸
受装置では、製品の薄型化、高性能化に伴い、種々の問
題点が発生してきた。
【0003】例えば、FDD装置のスピンドルモータの
薄型化を図る場合、軸受装置を短くする必要があるが、
短くするにつれ軸振れが大きくなってくる。これによ
り、メディアの偏心が大きくなり、データ読み書きの信
頼性が著しく低下する問題点が発生した。
【0004】このような問題点の解決手段として、動圧
効果を生み出すスパイラル溝を形成した動圧軸受装置が
開発された。これは、スパイラル溝が潤滑流体に与える
ポンピング作用により、スピンドルモーターの回転に伴
う流体圧の上昇を得て回転軸を浮上させ、流体膜を形成
して無接触で回転するようにしたものである。更には流
体圧によるセンタリング効果を与えることにより偏心を
著しく抑えられるものである。
【0005】動圧軸受装置の構成としては、例えば図1
に示すように、固定したシャフト1にてスリーブ3が回
転可能に支持されており、シャフト1の側面にヘリング
ボーン状の動圧発生溝1aを備え、軸受部材であるスリ
ーブ3の内周面の間でラジアル方向の動圧軸受装置を構
成してある。一方、シャフト1の端面と対向する位置に
はスラスト方向の軸受部材2が備えられ、この軸受部材
2の表面には図2に示すようにスパイラル状の動圧発生
溝2aを形成し、回転時に油や気体等の潤滑流体のポン
ピング作用によりスラスト剛性を持つスラスト方向の動
圧軸受装置が構成されている。
【0006】ここで、重要な要素はシャフト1の端面と
軸受部材2で構成されるスラスト方向の動圧軸受装置で
ある。即ち、縦型モータでのラジアル方向は、シャフト
1の外径とスリーブ3の内径がほぼ等しい為に、接触に
より傷がついたり、面が剥離することはほとんど無い。
これに対し、スラスト方向は回転部の自重、マグネット
とステータの吸引力等のスラスト力が全てシャフト1の
端面と軸受部材2の接触部にかかることになり、スター
ト・ストップ時や、低速回転時に両者が接触回転するた
め、厳しい条件で使用されることになる。
【0007】また、軸受部材2の表面に形成されたスパ
イラル状の動圧発生溝2aの深さは極めて高精度に仕上
がっている。この動圧軸受装置を構成するシャフト1及
び軸受部材2は、いずれも金属材からなり、具体的には
ステンレス等の焼き入れ材を使用していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、動圧軸
受装置を構成するシャフト1と軸受部材2を金属同志で
構成した場合、金属同志の接触による摩耗が生じたり、
また発生した摩耗粉が軸受の隙間に入り込んでかじり焼
き付きを生じる等の問題があり、長期の使用において信
頼性の面で問題を有していた。
【0009】また、動圧軸受装置に大きなスラスト荷重
が加わるような場合、もしくは動圧軸受装置の構造とし
て軸受部材2のネジ止めを必要とするような場合には、
荷重による負荷や、ネジ止め時の締めつけの負荷によ
り、従来の金属材からなる軸受部材2では撓みを生じる
という問題があった。これにより、スパイラル状の溝2
aを高精度に仕上げても撓みによって溝深さのばらつき
が生じて安定した動圧効果を得られない等の問題があっ
た。
【0010】上記問題に対し、シャフト1もしくは軸受
部材2のいずれか一方をセラミックスで形成することも
提案されている(特開昭60−14615号、特開昭6
3−163016号公報等参照)が、これらのセラミッ
クスは絶縁材料であるため、摺動時に発生する静電気を
逃がすことができないという問題があった。
【0011】そのため、セラミックスを用いた動圧発生
軸受装置では、HDD装置等において磁気ヘッドの静電
破壊を引き起こすという致命的な問題を発生させてい
た。これは、磁気記録の高密度化のために使用されてい
るMRヘッドが静電気に対して非常に弱いためであり、
さらに次世代の磁気ヘッドをとして研究されているGM
Rヘッドは、これよりも40%少ない電流でも破壊する
程弱いものである。
【0012】本発明は上記課題に鑑みてなされたもの
で、接触回転しても軸受部材自身及び接触する相手の回
転軸の摩耗を小さくし、また荷重に対する変形を小さく
することにより安定した性能を確保し、さらに摺動時に
発生する静電気を逃がし得るような動圧軸受装置を提供
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、軸受部材とシ
ャフトの少なくとも一方を体積固有抵抗値が105 〜1
9 Ω・cmのセラミックスで形成するとともに、その
表面に動圧発生溝を形成して動圧軸受装置を構成したこ
とを特徴とする。
【0014】また、本発明は、上記セラミックスが、主
成分であるZrO2 と安定化剤の合計100重量%に対
して、導電性付与材としてFe,Ni,Co,Cr,N
b,Snの酸化物の一種以上を15〜65重量部含有し
たものであることを特徴とする。
【0015】即ち、105 〜109 Ω・cmの体積固有
抵抗値をもったジルコニアセラミックスを用いることに
よって、摺動時に発生する静電気を逃がすとともに、剛
性を高めて変形を防止し、かつ耐摩耗性を向上させるこ
とができる。
【0016】ここで、体積固有抵抗値を上記範囲に設定
したのは、105 Ω・cm未満にするとジルコニアセラ
ミックスの機械的特性が低下するとともに、静電気が一
気に除去されて大気摩擦で放電作用を起こす恐れがあ
り、一方109 Ω・cmを超えると静電気を除去する効
果が乏しくなるためであり、好ましくは106 〜109
Ω・cmの範囲が良い。
【0017】また、本発明ではジルコニアを主成分とす
るセラミックスを用いることによって、摺動性を向上で
きるとともに、強度、靱性を向上させることができる。
そのため、この動圧軸受装置を備えたモータ等を例えば
携帯型パソコン等に搭載すれば、衝撃が加わっても動圧
軸受装置の破損等を防止できる。
【0018】ここで、ジルコニアセラミックスの添加成
分の範囲を上述したように限定したのは、各種金属酸化
物の添加量が15重量%未満では抵抗値を下げる効果が
小さく、65重量%を超えると焼結体の機械的特性が低
下するためである。この範囲とすれば、体積固有抵抗は
105 〜109 Ω・cmの範囲となり、静電気を除去で
きるとともに、曲げ強度650MPa以上と十分に大き
な機械的強度を維持することができる。
【0019】なお、据え置き型パソコンに実装する場合
など、特に強度を必要としない場合は、アルミナ、炭化
珪素、窒化珪素などを主成分とするセラミックスや、あ
るいはアルミナを主成分としてジルコニアを添加したセ
ラミックスなどを用いて、各種添加剤を加えて上記体積
固有抵抗値の範囲内としたものを用いることもできる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態をVTR
用スピンドルモータの動圧軸受装置を例にして説明す
る。
【0021】図1に示すように、固定したシャフト1に
てスリーブ3が回転可能に支持されており、このスリー
ブ3に接続された部材がシャフト1の回りで高精度に回
転できるようになっている。
【0022】上記シャフト1の側面にヘリングボーン状
の動圧発生溝1aを備え、軸受部材を成すスリーブ3の
内周面の間でラジアル方向の動圧軸受装置を構成してあ
る。一方、シャフト1の端面と対向する位置にはスラス
ト方向の軸受部材2が備えられ、この軸受部材2の表面
には図2に示すようにスパイラル状の動圧発生溝2aを
形成し、回転時に油や気体等の潤滑流体のポンピング作
用によりスラスト剛性を持つスラスト方向の動圧軸受装
置が構成されている。
【0023】そして、上記軸受部材2が体積固有抵抗値
105 〜109 Ω・cmのジルコニアセラミックスから
なり、この軸受部材2とシャフト1の端面の間で本発明
の動圧軸受装置を構成してある。
【0024】この動圧軸受装置では、スタート・ストッ
プ時や低速回転時にはシャフト1の端面と軸受部材2が
接触回転し、高速回転時には浮上して非接触状態とな
る。そして、上記接触回転する際に静電気が生じても軸
受部材2の体積固有抵抗値が105 〜109 Ω・cmで
あるため、適度な速度で静電気を除去することができ
る。
【0025】また、上記のように接触回転した場合に、
ジルコニアセラミックス製の軸受部材2は金属材等から
なるシャフト1との摺動性に優れるため、互いの摩耗量
を少なくすることができる。
【0026】しかも、ジルコニアセラミックス製の軸受
部材2は強度、靱性が高いため、携帯パソコン等に搭載
した場合に衝撃が加わっても破損する恐れを防止でき
る。
【0027】なお、上記軸受部材2を成すジルコニアセ
ラミックスは、主成分であるZrO2 と安定化剤の合計
100重量%に対して、導電性付与材としてFe,N
i,Co,Cr,Nb,Snの酸化物の一種以上を15
〜65重量部含有したものである。
【0028】ここで、安定化剤としては、Y2 3 、M
gO、CaO、CeO2 、Dy2 3 等の一種以上を含
有することによって、正方晶の結晶を主体とした部分安
定化ジルコニアセラミックスとする。そのためには、例
えば安定化剤としてY2 3を用いる場合は1〜5モル
%の範囲内で含有させれば良い。
【0029】また、上記ZrO2 と安定化剤の合計10
0重量部に対して、導電性付与剤としてFe,Ni,C
o,Cr,Nb,Snの酸化物の一種以上を15〜65
重量部添加することによって、ジルコニアセラミックス
本来の機械的特性を維持したまま、上述した体積固有抵
抗値の範囲内とすることができる。
【0030】このようなジルコニアセラミックスで上記
軸受部材2を製造する場合は、予め上記範囲となるよう
に調合した原料粉末を用いて、所定の板状体に加圧成形
し、大気中1350〜1500℃で焼成する。その後、
表面にサンドブラスト処理等で所定形状の動圧発生溝2
aを形成すれば良い。
【0031】なお、他の実施形態として、上記とは逆
に、シャフト1を体積固有抵抗値が105 〜109 Ω・
cmのジルコニアセラミックスで形成してその端面に動
圧発生溝を形成し、金属等からなる軸受部材2と組み合
わせて動圧軸受装置を構成することもできる。
【0032】あるいは、ラジアル方向についても本発明
の動圧軸受装置を適用することができる。
【0033】また、本発明の動圧軸受装置は、上述した
VTRのスピンドルモータに限らず、FDD装置、HD
D装置、LBPのスピンドルモータ等さまざまな分野で
使用することができる。例えば、上述したVTRのスピ
ンドルモータに用いる場合は3000rpm程度の回転
数で使用するが、HDD装置の場合は7000rpm程
度、LBPのスピンドルモータでは20000rpm程
度と非常に高速で使用されることになる。
【0034】この時、シャフト1と軸受部材2は、スタ
ートストップ時に負荷の加わった状態で激しく摺動する
ことになるが、軸受部材2が耐摩耗性、摺動性に優れた
材質からなるため、各部材の摩耗量を少なくし長期間に
わたって良好に使用することができる。
【0035】なお、他の実施形態として、上記シャフト
1又は軸受部材2を、ジルコニア以外のセラミックスと
して、導電性アルミナセラミックス、炭化珪素質セラミ
ックス、チタニア系セラミックス等で形成することもで
きる。
【0036】導電性アルミナセラミックスとしては、6
5〜85重量%のAl2 3 を主成分とし、導電性付与
剤としてFe2 3 、NiO、Co3 4 、Cr2 3
のうち一種以上を15〜35重量%の範囲で含有し、残
部をMgO、CaO、SiO2 等の焼結助剤とし、大気
雰囲気中で焼成したものを用いる。
【0037】炭化珪素質セラミックスとしては、90〜
98重量%のSiCを主成分とし、焼結助剤としてAl
2 3 を1〜7重量%とY2 3 、CeO2 を合計で1
〜5重量%の範囲でそれぞれ添加し、真空中または不活
性ガス雰囲気中で焼成したものを用いれば良い。このよ
うに、上記範囲で焼結助剤をそれぞれ添加することによ
り焼結性を高め、靱性を向上させることができる。
【0038】また、チタニア系セラミックスとしては、
TiO2 50〜99重量%で、残部がBaO、CaO、
SrO、Al2 3 、ZrO2 、SiO2 、MgOのう
ち一種又は二種以上からなるチタニア系セラミックスを
所定形状に成形し、焼成した後、還元雰囲気、不活性雰
囲気または真空中などの非酸化性雰囲気にて900〜1
200℃で加熱処理したものを使用すれば良い。
【0039】これらのセラミックスについても、体積固
有抵抗値を105 〜109 Ω・cm、好ましくは106
〜109 Ω・cmの範囲内とすれば、適度な速度で静電
気を除去することができる。
【0040】
【実施例】実験例1 動圧軸受装置を構成するセラミックスとして、表1に示
すように本発明及び比較例の組成からなる各種セラミッ
クスについて、機械的特性と電気的特性の評価を行っ
た。
【0041】機械的特性としては3点曲げ強度とビッカ
ース硬度の測定を行った。まず、各種セラミックスを3
×4×40mmの試験片に加工し、JIS R1601
に基づき3点曲げ強度を測定した。また、硬度は別の試
料を用いてマイクロビッカース硬度計を用いて測定し
た。
【0042】次に、電気特性として、体積固有抵抗と静
電記の除去具合を確認した。体積固有抵抗は4端子法で
測定した。また、静電気の除去具合については、2.5
×6×40mmの試験片を準備し、一方端に1000V
の電圧を印加した時の、他方端における電圧値が100
Vになるまでの降下時間を測定した。
【0043】それぞれの結果は表1に示す通りである。
この結果より、導電性付与剤の含有量が15重量部未満
のもの(No.1、2)では、体積固有抵抗が1010Ω
・cm以上と高く、静電気の除去降下が得られなかっ
た。また、導電性付与剤が65重量%よりも多いもの
(No.6)では、曲げ強度が650MPa以下にまで
低下した。
【0044】これらに対し、本発明の範囲内のもの(N
o.3〜5、7〜16)は、体積固有抵抗が105 〜1
9 Ω・cmの範囲内であり、静電気の除去具合につい
ても、電圧降下時間が0.1〜20秒と適度な速度で静
電気を逃がすことができ、しかも曲げ強度も650MP
a以上と高かった。
【0045】
【表1】
【0046】実験例2 次に、本発明の動圧軸受装置を構成するシャフト1、軸
受部材2の耐摩耗性と摺動性を調べるために、ボール・
オン・ディスク型の摩擦摩耗試験を用いた基礎試験を行
った。
【0047】比較例としてアルミナ系セラミックス、窒
化珪素系セラミックス、炭化珪素系セラミックスを用意
し、一方、本発明実施例としてジルコニアを主成分とし
てFe2 3 を15重量%、65重量%添加したものを
用意し、これらのセラミックスをディスク型に加工し
た。
【0048】一方、摺動相手材としてシャフト1を成す
高炭素クロム軸受鋼(SUJ2)のボールを用い、この
ボールを上記セラミックスからなるディスクに押しつけ
た状態でディスクを回転させ、摩擦係数、ディスクの摩
耗量、相手材であるボールの摩耗量をそれぞれ測定し
た。
【0049】試験条件は、乾式無潤滑下の状態で、荷重
は、実際のロータとディスクの重量に相当する0.1k
gに設定した。相対摺動速度は12000rpmまでに
相当する0.1〜5m/秒で摺動試験を行った。
【0050】結果を表2に示す。なお、この結果は、速
度0.1m/秒でのFe2 3 を15重量%添加したジ
ルコニアセラミックスの摩擦係数、摩耗量、相手材摩耗
量をそれぞれ1とした時の比率で示した。
【0051】この結果より明らかなように、比較例(N
o.1〜3)に対し、本発明実施例(No.4,5)で
はディスク自体の摩耗量が極めて小さくなっている。ま
た、相手材摩耗量については、本発明実施例は比較例に
比べて低速領域において極めて小さく、逆に高速領域で
は大きくなっている。しかし、動圧軸受装置で最も重要
なものはシャフトと軸受部材が接触する低速領域での摺
動であり、この低速領域では本発明実施例は相手材摩耗
量が非常に小さいことがわかる。なお、高速領域ではシ
ャフトは非接触状態となるため問題はない。
【0052】このように、本発明実施例は、動圧軸受装
置に要求される摺動性に最も優れていることがわかる。
【0053】
【表2】
【0054】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、軸受部材
とシャフトの少なくとも一方を体積固有抵抗値が105
〜109 Ω・cmのジルコニアセラミックスで形成する
とともに、その表面に動圧発生溝を形成して動圧軸受装
置を構成したことによって、静電気を適度な速度で除去
して静電気による装置の誤動作を防止することができる
とともに、溝の変形を防止し、かつ摺動性、耐摩耗性、
強度、靱性に優れ長期間良好に使用することのできる動
圧軸受装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動圧軸受装置を示す断面図である。
【図2】本発明の動圧軸受装置に用いる軸受部材の平面
図である。
【符号の説明】
1:シャフト 2:軸受部材 2a:動圧発生溝 3:スリーブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸受部材とシャフトの少なくとも一方を体
    積固有抵抗値が105 〜109 Ω・cmのセラミックス
    で形成するとともに、その表面に動圧発生溝を形成して
    なる動圧軸受装置。
  2. 【請求項2】上記セラミックスが、主成分であるZrO
    2 と安定化剤の合計100重量部に対して、導電性付与
    材としてFe,Ni,Co,Cr,Nb,Snの酸化物
    の一種以上を15〜65重量部含有したものであること
    を特徴とする請求項1記載の動圧軸受装置。
JP23527097A 1997-04-25 1997-08-29 動圧軸受装置 Pending JPH1182485A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23527097A JPH1182485A (ja) 1997-08-29 1997-08-29 動圧軸受装置
US09/214,049 US6274524B1 (en) 1997-04-25 1998-04-22 Semiconductive zirconia sintering body and electrostatic removing member constructed by semiconductive zirconia sintering body
PCT/JP1998/001882 WO1998049121A1 (fr) 1997-04-25 1998-04-22 Agglomere de zircone semiconducteur et element eliminateur d'electricite statique comprenant un agglomere de zircone semiconducteur
US09/853,416 US6602813B2 (en) 1997-04-25 2001-05-10 Electrostatic removing member having semiconductive zirconia sintered body

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002227843A (ja) * 2001-01-29 2002-08-14 Kyocera Corp 転動体およびこれを用いた転がり軸受

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002227843A (ja) * 2001-01-29 2002-08-14 Kyocera Corp 転動体およびこれを用いた転がり軸受

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