JP2002241172A - セラミック動圧軸受、軸受付きモータ、ハードディスク装置及びポリゴンスキャナ - Google Patents

セラミック動圧軸受、軸受付きモータ、ハードディスク装置及びポリゴンスキャナ

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JP2002241172A
JP2002241172A JP2001035913A JP2001035913A JP2002241172A JP 2002241172 A JP2002241172 A JP 2002241172A JP 2001035913 A JP2001035913 A JP 2001035913A JP 2001035913 A JP2001035913 A JP 2001035913A JP 2002241172 A JP2002241172 A JP 2002241172A
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ceramic
bearing
pressure gap
motor
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Takanobu Ishikawa
敬展 石川
Tetsuji Yogo
哲爾 余語
Takayoshi Morishita
高好 森下
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 始動・停止時等において摩耗等が生じにく
く、かつ動圧軸受けの好適な回転を実現できるセラミッ
ク動圧軸受けを提供する。 【解決手段】 所定の回転軸線周りに相対回転する第一
部材14と第二部材15との間に動圧隙間17が形成さ
れ、それら第一部材14と第二部材15との相対回転に
伴い、動圧隙間17に流体動圧を発生させる。そして、
第一部材14及び第二部材15の少なくともいずれかに
おいて、動圧隙間17に面する研磨表面(動圧隙間形成
面)を含む部分が少なくともセラミックにて構成される
とともに、その構成セラミックの少なくとも一部が導電
性無機化合物相からなる。セラミックに適度な導電性を
付与することにより、部材の帯電が効果的に防止ないし
抑制される。これにより、部材間の静電気吸引力を低レ
ベル化することが可能となり、動圧隙間形成面の摩耗
や、部材間にリンキングが発生することを効果的に防止
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック動圧軸
受、軸受付きモータ、ハードディスク装置及びポリゴン
スキャナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電気機器の駆動源となるモータ軸
の軸受としてはボールベアリングが用いられることが多
かったが、コンピュータ周辺機器などの精密機器におい
ては、モータの高速回転化が急速に進んでおり、低回転
ムラや異音・振動の少ない優れた軸受性能を得るため、
あるいは軸受の長寿命化のために、空気等の流体を媒介
とした動圧軸受が用いられている。動圧軸受は、例えば
主軸とこれを取り囲むように配置される軸受部とが軸線
周りに回転する場合には、主軸外周面と軸受部内周面と
の隙間に発生する流体動圧により回転軸を支持する。ま
た、主軸又は軸受部のスラスト面を動圧支持するように
した軸受もある。
【0003】ところで、動圧軸受においては、発生動圧
レベルの十分に高い高速回転状態では、動圧隙間を挟ん
で対向する部材同士の接触は生じないが、回転数の小さ
い起動時および停止時には十分な動圧が発生しないため
に、部材同士の接触が生ずる。そして、上記のような動
圧軸受の部品構成材料には、ステンレス等の金属もしく
はこれらに樹脂等のコーティングを施したものが一般的
に用いられてきたが、金属製のものは上記起動時あるい
は停止時の部材接触により、摩耗や焼き付きが問題にな
ることがある。これを防止するために、動圧隙間に面す
る部分に樹脂などの潤滑層をコーティングする試みもな
されているが、効果は必ずしも十分ではない。そこで、
摩耗や焼き付きに対する耐久性を十分に確保するため
に、上記主軸ないし軸受部など、動圧隙間を挟んで対向
する部材をアルミナ等のセラミックにより構成すること
が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の動圧軸受では、部品をセラミックで構成しているに
もかかわらず、起動や停止時に少なからぬ摩耗が生じる
場合がある。また、回転体のスラスト面に円盤状のスラ
スト板が対向する構造を有するものなど、スラスト面を
動圧支持するようにした軸受においては、動圧軸受の起
動時や停止時において、回転体とスラスト板とが接触す
る際に、リンキング(即ち隙間が真空状になって部材同
士が密着する現象)や摩耗が発生することもあった。
【0005】本発明の課題は、始動・停止時等において
摩耗等が生じにくく、かつ動圧軸受の好適な回転を実現
できるセラミック動圧軸受を提供することにある。
【0006】
【課題を解決する手段及び作用・効果】上記課題を解決
するために本発明のセラミック動圧軸受は、所定の回転
軸線周りに相対回転する第一部材と第二部材との間に動
圧隙間が形成され、それら第一部材と第二部材との相対
回転に伴い、動圧隙間に流体動圧を発生させるよう構成
されるとともに、第一部材及び第二部材の少なくともい
ずれかにおいて、動圧隙間に面する表面(以下、動圧隙
間形成面という)を含む部分が少なくともセラミックに
て構成されるとともに、その構成セラミックが、アルミ
ナ質セラミック、ジルコニア質セラミック及び窒化珪素
質セラミックのいずれかよりなるセラミック基質中に、
所定の回転軸線周りに相対回転する第一部材と第二部材
との間に動圧隙間が形成され、それら第一部材と第二部
材との相対回転に伴い、前記動圧隙間に流体動圧を発生
させるよう構成されるとともに、第一部材及び前記第二
部材の少なくともいずれかにおいて、前記動圧隙間に面
する表面(以下、動圧隙間形成面という)を含む部分が
少なくともセラミックにて構成されるとともに、その構
成セラミックが、アルミナ質セラミック、ジルコニア質
セラミック及び窒化珪素質セラミックのいずれかよりな
るセラミック基質中に、炭化タングステン、炭化珪素、
導電性酸化物、並びにHf、Mo、Ti、Zr、Nb、
Taの少なくともいずれかを主成分とする金属カチオン
成分とする金属窒化物、金属炭化物、金属硼化物及び金
属炭窒化物、より選ばれる1種又は2種以上の化合物を
主成分とする導電性無機化合物相が、15〜70体積%
の含有率にて分散した組織を有する複合セラミックであ
ることを特徴とする。
【0007】本発明者らは、回転速度が低下して発生動
圧レベルが小さくなる軸受の起動ないし停止時におい
て、セラミック製の動圧隙間形成面に摩耗を生じやすく
なる要因について鋭意検討を行なった結果、セラミック
部材の静電気帯電が関係していることが判明した。すな
わち、従来のセラミック動圧軸受では、絶縁性の高いア
ルミナ質セラミック等が使用されており、起動ないし停
止時に動圧隙間を挟んだ部材同士が接触を繰り返すう
ち、その摩擦によって発生した静電気が部材に蓄積して
これを帯電させる。そして、その帯電のレベルが大きく
なると、部材間に働く静電気吸引力が大きくなり、例え
ば回転起動時には、静電気吸引力に打ち勝つことができ
る動圧が発生するまで、すなわち回転数が相当高くなる
まで部材の吸引接触状態が解除されなくなる。他方、停
止時においては、回転数がそれほど低下しないうちに静
電気吸引力によって部材の吸引接触状態が発生するよう
になる。つまり、いずれの場合においても、部材間の相
対回転速度が比較的高い状態において部材同士に接触が
生ずるために、動圧隙間形成面の摩耗が大きくなるもの
と考えられる。また、スラスト面を動圧支持するように
した軸受においては、静電気吸引力が、回転体とスラス
ト板とが接触する際のリンキングを助長することにつな
がる。
【0008】そこで、本発明においては、動圧隙間形成
面を構成するセラミックの少なくとも一部を導電性無機
化合物相となして、セラミックに適度な導電性を付与す
ることにより、部材の帯電が効果的に防止ないし抑制さ
れる。これにより、部材間の静電気吸引力を低レベル化
することが可能となり、上記のような動圧隙間形成面の
摩耗や、部材間にリンキングが発生することを効果的に
防止することができる。なお、本発明の導電性無機化合
物相は、半導体無機化合物相を概念として含む。
【0009】構成セラミックに含有される上記の導電性
無機化合物相は導電性が良好で、しかも硬度も比較的高
く耐久性に優れることから、本発明の動圧軸受の構成セ
ラミックとして好適に使用できる。具体的には、窒化チ
タン、炭化チタン、硼化チタン、炭化タングステン、窒
化ジルコニウム、炭窒化チタン、炭化珪素及び炭化ニオ
ブの1種又は2種以上を主成分とする導電性無機化合物
相が、導電性が特に良好であり本発明に好適に使用でき
る。また、導電性酸化物としては、酸化チタン(例えば
TiО)、酸化スズ(SnО)、酸化銅(Cu
О)、酸化クロム(Cr)、酸化ニッケル(N
iO)などを使用でき、特に酸化チタンを主成分とする
導電性無機化合物相は導電性に良好で、複合セラミック
の強度も高くできるので本発明に好適に使用できる。
【0010】また、上記構成セラミックは、アルミナ質
セラミック、ジルコニア質セラミック及び窒化珪素質セ
ラミックのいずれかよりなるセラミック基質中に、導電
性無機化合物相が分散した組織を有する複合セラミック
とされる。アルミナ質セラミック、ジルコニア質セラミ
ック及び窒化珪素質セラミックは、いずれも耐摩耗性に
優れ、これをセラミック基質として選定することで、耐
摩耗性を一層向上させることができ、ひいては良好な導
電性と機械的耐久性とを高レベルにて両立させることが
可能となる。
【0011】動圧隙間形成面の構成セラミックの帯電防
止を図る観点においては、構成セラミックの電気抵抗率
を10Ω・cm以下の値とすることが望ましい。該電
気抵抗率が10Ω・cmを超えると構成セラミックに
帯電が生じやすくなり、前述の動圧隙間形成面の摩耗や
リンキングといった不具合につながる場合がある。な
お、本明細書において電気抵抗率とは、構成セラミック
にて形成された動圧隙間形成面に探針を接触させること
により、4探針法にて測定された電気抵抗率をいう。
【0012】また、複合セラミック中の導電性無機化合
物相の含有率は15〜70体積%とされる。導電性無機
化合物相が15体積%未満になると、構成セラミックの
導電性が不足し(例えば、前記の電気抵抗率にて10
Ω・cm以下を確保できなくなる)、本発明の前記した
効果を十分に達成できなくなる場合がある。他方、70
体積%を超えると、セラミック基質を構成するセラミッ
クの特性が十分発揮されなくなり、ひいては複合材料化
することによる強度や耐摩耗性等の向上がそれほど見込
めなくなる。なお、導電性無機化合物相の含有率は、よ
り望ましくは30〜50体積%とするのがよい。上記の
ような複合セラミック材料は、アルミナ質セラミック、
窒化珪素質セラミックあるいはジルコニア質セラミック
などの、セラミック基質の原料となる成形用素地粉末
に、導電性無機化合物相の形成源となる粉末を配合して
成形し、焼成することにより得ることができる。
【0013】セラミック基質は、特にアルミナ質セラミ
ックを本発明に好適に使用することができる。アルミナ
は、比較的安価で強度も高く、しかも化学的な安定性に
優れている。このようなアルミナ質セラミックは、アル
ミナ粉末に適当な焼結助剤粉末(例えばMg,Ca,C
e,Si,Na等の酸化物)を配合したものを原料とし
て、これを焼成することにより製造できる。この場合、
焼結助剤成分を酸化物換算にて0.5〜10重量%含有
し、Al換算したAl成分にて残部が構成される
アルミナ質セラミックを使用することが、強度や靭性、
ひいては該セラミックにて形成される動圧隙間形成面の
耐摩耗性を向上させる上で望ましい。
【0014】他方、アルミナ質セラミック以外では、窒
化珪素質セラミックが高強度で耐摩耗性に優れているの
で本発明に特に好適に使用することができる。窒化珪素
質セラミックは、窒化珪素を主体とするものであるが、
その残余の成分としては焼結助剤成分があり、周期律表
の3A、4A、5A、3B(例えばAl(アルミナな
ど))及び4B(例えばSi(シリカなど))の各族の
元素群及びMgから選ばれる少なくとも1種を、酸化物
換算で0.5〜10重量%含有させることができる。こ
れらは焼結体中では主に酸化物状態にて存在する(この
場合、基質となる窒化珪素質セラミック中での含有比率
を意味する)。焼結助剤成分が0.5重量%未満では緻
密な焼結体が得にくくなる。他方、10重量%を超える
と強度や靭性あるいは耐熱性の不足を招くほか、摺動部
品の場合には耐摩耗性の低下にもつながる。焼結助剤成
分の含有量は、望ましくは1〜8重量%とするのがよ
い。なお、本発明において、「主成分」(「主体」ある
いは「主に」等も同義)とは、特に断りがない限り、着
目している物質においてその成分の含有率が50重量%
以上であることを意味する。
【0015】なお、3A族の焼結助剤成分としては、S
c、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、
Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luが一般的に
用いられる。これらの元素Rの含有量は、CeのみRO
、他はR型酸化物にて換算する。これらのうち
でもY、Ce、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ybの
各重希土類元素の酸化物は、窒化珪素質焼結体の強度、
靭性及び耐摩耗性を向上させる効果があるので好適に使
用される。また、このほかに、マグネシアスピネル、ジ
ルコニア等も焼結助剤として使用が可能である。
【0016】また、窒化珪素質焼結部材の組織は、窒化
珪素を主成分とする主相結晶粒子が、ガラス質及び/又
は結晶質の結合相にて結合した形態のものとなる。な
お、主相は、β化率が70体積%以上(望ましくは90
体積%以上)のSi相を主体とするものであるの
がよい。この場合、Si相は、SiあるいはNの
一部が、Alあるいは酸素で置換されたもの、さらに
は、相中にLi、Ca、Mg、Y等の金属原子が固溶し
たものであってもよい。例えば、次の一般式にて表され
るサイアロンを例示することができる; β−サイアロン:Si6−zAl8−z(z=
0〜4.2) α−サイアロン:M(Si,Al)12(O,N)
16(x=0〜2) M:Li,Mg,Ca,Y,R(RはLa,Ceを除く
希土類元素)。
【0017】また、前記した焼結助剤成分は、主に結合
相を構成するが、一部が主相中に取り込まれることもあ
りえる。なお、結合相中には、焼結助剤として意図的に
添加した成分のほか、不可避不純物、例えば窒化珪素原
料粉末に含有されている酸化珪素などが含有されること
がある。
【0018】原料となる窒化珪素粉末はα化率(全窒化
珪素中に占めるα窒化珪素の比率)が70%以上のもの
を使用することが望ましく、これに焼結助剤として、希
土類元素、3A、4A、5A、3Bおよび4B族の元素
群から選ばれる少なくとも1種を酸化物換算で0.5〜
10重量%、好ましくは1〜8重量%の割合で混合す
る。なお、原料配合時においては、これら元素の酸化物
のほか、焼結により酸化物に転化しうる化合物、例えば
炭酸塩や水酸化物等の形で配合してもよい。
【0019】また、ジルコニア質セラミックを基質とし
て使用すると、以下のような効果を生ずる。すなわち、
ジルコニア質セラミックとして、いわゆる部分安定化ジ
ルコニアの組成を採用することにより、変態応力緩和に
基づくセラミック基質の強靭化が可能となる。ジルコニ
ア系セラミック相の主体であるZrO及びHfO
は、温度の変化に伴い結晶構造の異なる3種類の相の
間で変態を起こすことが知られており、具体的には室温
を含めた低温側で単斜晶系相、それよりも高温側で正方
晶系相、さらに高温側で立方晶系相となる。ジルコニア
系セラミック相の全体がZrO及びHfOの少なく
ともいずれかで構成される場合は、室温近傍において
は、そのほぼすべてが単斜晶系相になると考えられる。
しかしながら、ZrO及びHfOに対し安定化成分
として、一定量以上のアルカリ土類金属の酸化物あるい
は希土類金属酸化物(例えばカルシア(CaO)あるい
はイットリア(Y)等)を固溶させることで、単
斜晶系相と正方晶系相との間の変態温度が下がり、室温
近傍の温度域において正方晶系相を安定化できることが
知られている。
【0020】ここで、上述の正方晶系相から単斜晶系相
への相変態は、いわゆるマルテンサイト変態機構もしく
はそれに類似の相変態機構に基づくものであることが知
られており、外部から応力が付加されると変態温度が上
昇して上記正方晶系相が応力誘起変態を起こすととも
に、その応力による歪エネルギーが変態の駆動力として
消費される結果、付加された応力が緩和される。従っ
て、材料中に発生した亀裂先端部に応力が集中しても、
正方晶系相が単斜晶系相に変態することにより、応力が
緩和されて亀裂の伝播が阻止ないし緩和され、破壊靭性
値が向上する。
【0021】ジルコニア系セラミック相の安定化成分と
しては、Ca、Y、Ce及びMgの1種又は2種以上
を、CaはCaOに、YはYに、CeはCeO
に、MgはMgOにそれぞれ酸化物換算した値にて、ジ
ルコニア系セラミック相中の含有量として合計で1.4
〜4モル%の範囲にて含有されることが望ましい。安定
化成分の含有量が1.4モル未満になると、単斜晶系相
の含有比率が増大する結果、正方晶系相の含有比率が相
対的に低下して応力緩和効果が十分に得られなくなり、
耐摩耗性等の不足を招く場合がある。一方、安定化成分
の含有量が4モル%を超えると立方晶系相の含有比率が
増大し、同様に耐摩耗性が不足する場合がある。安定化
成分の含有量は、より望ましくは1.5〜4モル%、さ
らに望ましくは2〜4モル%とするのがよい。
【0022】なお、正方晶系相の安定化成分としては具
体的には、Yが、他の安定化成分を使用した場合
と比較して、得られるセラミックの強度が高く、また、
比較的安価であることから本発明に好適に使用される。
一方、CaO及びMgOは、Yを使用した場合ほ
どではないが、得られるセラミックの強度が比較的高
く、またYよりもさらに安価であることから、同
様に本発明に好適に使用される。なお、Y、Ca
O及びMgOはそれぞれ単独で使用しても、2種以上の
ものを複合させて使用しても、いずれでもよい。
【0023】なお、ジルコニア系セラミック相の主成分
(これに限らず、本明細書にて「主成分」とは、最も重
量含有比率の高い成分を意味する)であるZrO及び
HfOは化学的及び物理的性質が類似しているので、
いずれか単独で用いることも、両者を複合させて用いる
こともいずれでも可能である。しかしながら、ZrO
のほうがHfOに比べて安価であるため、ジルコニア
系セラミック相はZrOを主成分に構成することがよ
り望ましいといえる。なお、一般に供給されている通常
純度のZrO原料には微量のHfOが含有されてい
ることが多いが、そのような原料を使用する場合におい
ては前述の理由により、含有されるHfOを積極的に
除去する必要はほとんど生じない。
【0024】またジルコニア系セラミック相は、その立
方晶系相の存在重量CWと正方晶相の存在重量TWとの
比率CW/TWが1未満であることが望ましい。立方晶
系相は、前述の安定化成分の含有量が増大して正方晶系
相との間の変態点が低下した場合、あるいは焼成温度が
1600℃を超えた場合において生成しやすく、単斜晶
系相や正方晶系相と比較して、焼成中に結晶粒の粗大化
を起こしやすい性質を有している。そして、粗大化した
立方晶系相の結晶粒は、他の結晶粒との間の界面結合力
が小さいため脱粒しやすく、前述の比率が1を超えるま
で立方晶系相の量が増えると、そのような粗大化した結
晶粒の形成量も増大する。いずれも、前記した条件の尖
鋭エッジ部を形成する際の耐チッピング性を損なうこと
につながる。それ故、比率CW/TWは1未満とするの
がよく、望ましくは0.5未満、さらに望ましくは0.
1未満とするのがよい。
【0025】なお、正方晶系相と立方晶系相との存在比
率に関する情報は、以下のようにして得られる。例え
ば、セラミック材料の一部を鏡面研磨し、その研磨面に
おいてディフラクトメータ法によりX線回折を行なう。
この場合、得られる回折パターンにおいては、正方晶系
相と立方晶系相との主要回折ピークである(11 1)
強度ピーク位置が互いに近接して現われるため、まず単
斜晶系相の(11 1)及び(1 1 -1)の合計強度I
mと、正方晶系相及び立方晶系相の(11 1)強度の和
It+Icとの比から、単斜晶系相の存在量を求める。次
に、この焼結体を機械的に粉砕して再度X線回折を行
い、単斜晶系相及び立方晶系相の(1 1 1)強度I’
m及びI’cを求める。この場合、上記粉砕に伴う機械的
応力により、焼結体の正方晶系相は単斜晶系相に変態す
ると考えられるので、I’c/(I’m+I’c)から立
方晶系相の存在量を求めることができる。こうして得ら
れるI’c/(I’m+I’c)の値が0.5以下、望ま
しくは0.1以下となっていることが、部材の耐摩耗性
を向上させる上で望ましい。
【0026】また、アルミナ質セラミックの基質を用い
る場合、これにさらに強靭性を付与するために、ジルコ
ニア質セラミックを配合した複合セラミック材料とする
こともできる。このような複合セラミック材料は、最も
含有率の高いセラミック成分がアルミナ及びジルコニア
の一方であり、二番目に含有率の高いセラミック成分が
アルミナ及びジルコニアの他方であるセラミック粉末を
用いて、成形・焼成することにより得ることができる。
なお、アルミナ質セラミックに対するジルコニア質セラ
ミックの配合量は、5〜60体積%とするのがよい。
【0027】次に、動圧隙間形成面の構成セラミック
は、セラミック結晶粒子の平均粒径が1〜7μmの範囲
となるように調整されているのがよい。これにより、発
生する流体動圧レベルを高く安定なものとし、かつ動圧
軸受の始動ないし停止時の凝着摩耗や焼き付きあるいは
リンキングといった不具合を効果的に抑制する観点にお
いて、より有利な表面空孔の寸法及び形成量が実現でき
る。また、セラミック結晶粒子の平均粒径を、1〜7μ
mという比較的小さな値に留めることで、構成セラミッ
クの機械的な強度を向上させることができ、ひいては耐
摩耗性を向上させることができる。
【0028】セラミック結晶粒子の平均粒径が1μm未
満になると、形成される表面空孔の平均寸法が小さくな
りすぎ、軸受の回転の起動ないし停止時に動圧隙間形成
面に凝着摩耗や焼き付きあるいはリンキングが生じやす
くなる。また、動圧隙間に発生する流体動圧レベルが不
足しがちとなり、回転振れ等を引き起こしやすくなる。
他方、セラミック結晶粒子の平均粒径が7μmを超える
と、逆に形成される表面空孔の平均寸法が大きくなりす
ぎ、動圧隙間に過度の乱流が発生して、回転軸に振動が
発生しやすくなる。セラミック結晶粒子の平均寸法は、
より望ましくは2〜5μmとするのがよい。
【0029】なお、動圧隙間形成面において、前記した
有利な表面空孔の寸法及び形成量を実現するためには、
粒径2〜5μmのセラミック結晶粒子の面積率が50〜
80%であることがより望ましい。該寸法範囲のセラミ
ック粒子が50%未満になると、例えば該寸法範囲の上
限よりも大きな粒子が多くなった場合は、粒子の脱落そ
のものが生じにくくなって、動圧発生に有効寄与する表
面空孔の面積率が不足する結果につながる場合がある。
他方、寸法範囲の下限よりも小さな粒子が多くなった場
合は、形成される表面空孔の平均寸法が小さくなりがち
となる。いずれも十分なレベルの動圧を発生させる上で
不利となる場合がある。
【0030】例えば構成セラミックが、図11に示すよ
うに、セラミック基質相ないし導電性セラミック相から
なるセラミック結晶粒子が、焼結助剤に由来する粒界相
にて結合された組織を有する場合、研磨時の結晶粒子の
脱落は、主にこの粒界相の破壊により生ずると考えられ
る。そして、その抜け落ちた結晶粒子の占めていた空間
が動圧隙間形成面に開放する空孔となって残留する。特
に局所的に粒界相が薄くなっていたり、内部キャビティ
等の存在により粒界相が不足したりしている部分、ある
いは成分偏析や熱応力等に起因したクラックの存在等に
より、粒界相の強度が不足している部分など、粒界相結
合力が相対的に低下した部分にて、結晶粒子の脱落は生
じやすいものと考えられる。なお、本発明において、
「主成分」(「主体」あるいは「主に」等も同義)と
は、特に断りがない限り、着目している物質においてそ
の成分の含有率が50重量%以上であることを意味す
る。
【0031】例えば、1個の結晶粒子が脱落すれば、図
12(a)の空孔V1(図中、白が抜け落ちていない粒
子を、黒が抜け落ちた粒子を表す)のように、その結晶
粒子の形状及び寸法に対応した空孔が形成されることと
なる。他方、複数の結晶粒子が集団で脱落すれば、V2
のような空孔が生ずる。また、図12(b)に示すよう
に、通常は種々の大きさの結晶粒子が混在した組織とな
ることから、大きな結晶粒子が複数の小さな結晶粒子に
取り囲まれた組織部分が生じていると、周りの小さな結
晶粒子が連鎖的に脱粒することで、真中の大きな結晶粒
子が抜け落ちることも多い。これらの場合、形成される
空孔の寸法は、当然個々の結晶粒子よりは大きなものと
なる。
【0032】特に、個々の結晶粒子の形状異方性が小さ
い等軸晶的なものとなっており、また、上記のような粒
界相結合力の低下した部分が一定の広がりをもって形成
されている場合は、砥石や砥粒からの研磨力が複数の結
晶粒子にまたがって作用したときに、V2のような脱落
形態のほうが頻度的には発生しやすくなる。この場合、
1〜7μmに設定された結晶粒子の平均寸法よりも、形
成される表面空孔の平均寸法の方が大きくなる。また、
表面空孔は、研磨方向によらず動圧隙間形成面には略等
方的に散った形で形成される。結晶粒子の平均寸法より
も表面空孔の平均寸法を大きくすることで、発生動圧レ
ベルをさらに向上させることができ、軸受のより安定な
回転を実現することが可能となる。
【0033】なお、本明細書において表面空孔(あるい
は結晶粒子)の寸法とは、図6に示すように、SEMや
光学顕微鏡等による動圧隙間形成面組織の観察面上にお
いて、表面空孔(あるいは結晶粒子)の外形線に対し、
それらの内部を横切らない外接平行線を、該外形線との
位置関係を変えながら各種引いたときに、その平行線の
最小間隔dmin と、最大間隔dmaxとの平均値(すなわ
ち、d=(dmin+dmax)/2)にて表すものとする。
【0034】前記構成セラミックからなる動圧隙間形成
面に存在する表面空孔の平均寸法は、具体的には2〜2
0μmとするのがよい。2〜20μmの平均寸法の表面
空孔を積極形成することにより、発生する流体動圧レベ
ルを高く安定なものとすることができる。さらに、後述
するスラスト動圧発生隙間が形成される動圧軸受の場合
には、リンキングの発生を防止することができる。
【0035】表面空孔の平均寸法が20μmを超える
と、動圧隙間に過度の乱流が発生して、回転軸に振動が
発生しやすくなる。他方、表面空孔の寸法が2μm未満
になると、回転の起動ないし停止時に動圧隙間形成面に
凝着摩耗や焼き付きあるいはリンキングが生じやすくな
る。また、動圧隙間に発生する流体動圧レベルが不足し
がちとなり、回転振れ等を引き起こしやすくなる。表面
空孔の平均寸法は、より望ましくは5〜15μmとする
のがよい。
【0036】次に、個々の表面空孔の寸法については、
2μm以下のものは動圧発生にあまり寄与することがで
きず、他方、20μmを超えるものがあまり多数存在し
すぎると、振動等が発生しやすくなる。すなわち、動圧
発生に有効に寄与し、かつ安定な回転を実現する上で好
適な表面空孔の寸法は、2〜20μmである。そして、
このような寸法範囲にある表面空孔の、動圧隙間形成面
における形成面積率は、回転の起動ないし停止時に動圧
隙間形成面に焼き付きあるいはリンキングをより生じに
くくし、かつ動圧隙間に発生する流体動圧レベルを高め
る観点において15%以上、より望ましくは20%以上
であるのがよい。他方、該面積率は、振動等の発生をよ
り効果的に抑制する観点においては60%以下、望まし
くは40%以下であるであるのがよい。
【0037】また、動圧発生に有効に寄与し、かつ安定
な回転を実現する上で、より好適な表面空孔の寸法は5
〜15μmであり、このような寸法範囲にある表面空孔
の動圧隙間形成面における形成面積率を15〜30%と
するのがよい。
【0038】なお、本明細書において、表面空孔の面積
率とは、動圧隙間形成面に観察される空孔の合計面積
を、動圧隙間形成面の面積により除した値をいう。ただ
し、動圧隙間形成面に周知の動圧溝が形成されている場
合には、動圧溝の部分を除いた動圧隙間形成面領域につ
いて、表面空孔の面積率を算出するものとする。なお、
面積率の測定は、光学顕微鏡等の拡大観察手段を用いて
動圧隙間形成面領域を観察し、その観察視野中に300
μm×300μmの正方形の測定領域を設定し、該測定
領域中に識別される表面空孔の合計面積を測定領域面積
にて除する事により算出する。なお、測定精度向上のた
め、1つの動圧隙間形成面領域において測定領域は任意
に5ヶ所ないしそれ以上とし、表面空孔の面積率を、そ
れら測定領域の平均値として算出することが望ましい。
【0039】また、動圧隙間形成面における表面空孔
は、振動等の原因を招きやすい寸法20μmを超えるも
のはなるべく存在していないことが望ましい。具体的に
は、動圧隙間形成面おける寸法20μmを超える表面空
孔の形成面積率が10%以下、望ましくは5%以下であ
るのがよい。また、振動発生防止の観点においては、動
圧隙間形成面に存在する表面空孔の最大寸法が100μ
m以下であること、すなわち100μmを超える表面空
孔は存在しないことが望ましい。
【0040】次に、動圧隙間を形成する第一部材及び第
二部材は、それぞれ全体を前記構成セラミック(以下、
単にセラミックともいう)にて構成することができる。
部材を構成するセラミックは、内部は空孔の少ない緻密
な焼結体組織とし、動圧隙間形成面部分は空孔が比較的
多く形成された組織とすることが、発生動圧レベルの向
上や、凝着摩耗、焼き付きあるいはリンキングの防止効
果と、強度及び耐摩耗性向上効果とを両立させる上で望
ましい。具体的には、セラミック焼結体中に存在する寸
法2〜20μmの空孔が主に、動圧隙間形成面に表面空
孔の形で局在化した形で存在しているのがよい。そし
て、このような組織を能率よく形成するには、前述のよ
うに、動圧隙間形成面を加工仕上げする際に、セラミッ
ク結晶粒子を脱落させて表面空孔を形成することが有効
である。
【0041】次に、動圧隙間形成面は、軸受の回転軸線
に対してラジアル方向に形成されたラジアル動圧隙間形
成面とすることができる。すなわち、第一部材を軸状に
形成し、第二部材に形成された挿通孔に該第一部材を挿
通するとともに、第二部材の挿通孔内面と、これに挿通
される第一部材の外周面とをそれぞれラジアル動圧隙間
形成面として、それらラジアル動圧隙間形成面の間にラ
ジアル動圧隙間を形成することができる。
【0042】例えば図1に例示する構造の動圧軸受の場
合には、ラジアル方向とは、第一部材たる主軸の回転軸
線方向(図の上下方向)と垂直な方向(従って径方向)
である。例えば図1では、固定された第一部材である主
軸の外周面と、筒状回転体として構成された第二部材で
ある軸受部の内周面とが、ラジアル動圧隙間形成面であ
る。そして、本発明の適用により、ラジアル動圧隙間に
関する第一部材と第二部材との、静電気帯電による始動
・停止時の凝着摩耗や焼き付き等も効果的に防止ないし
抑制することができる。
【0043】他方、動圧隙間形成面は、回転体の回転軸
に対してスラスト方向に形成されたスラスト動圧隙間形
成面とすることもできる。すなわち、第一部材を、回転
軸線方向における第二部材の少なくとも一方の端面に対
向する形で配置し、該第二部材の端面と、これに対向す
る第一部材の対向面とをそれぞれスラスト動圧隙間形成
面として、それらスラスト動圧隙間形成面の間にスラス
ト動圧隙間を形成する。
【0044】例えば、図1に例示する構造の動圧軸受の
場合には、スラスト方向とは、主軸の軸方向、すなわち
回転軸線の向き(図の上下方向)である。例えば図1で
は、筒状回転体として構成された第二部材である軸受部
の端面と、軸線方向においてその軸受部の端面と対向す
る第一部材としてのスラスト板の板面とが、スラスト動
圧隙間形成面となる。なお、スラスト動圧隙間形成面
は、回転軸線方向に対する垂直面より僅かに傾斜してい
てもよい。そして、本発明の適用により、スラスト動圧
隙間に関する第一部材と第二部材との、静電気帯電によ
る始動・停止時の凝着摩耗や焼き付き及びリンキングを
効果的に防止ないし抑制することができる。特に、スラ
スト板と軸受板端面のような、接触面積が大きくなる組
合せの場合、強いリンキングが発生すると、軸受の始動
そのものが不能となるようなこともありうるが、本発明
の適用によりそのような不具合を極めて効果的に防止す
ることができる。
【0045】なお、1つの軸受に、図1のようにラジア
ル動圧隙間とスラスト動圧隙間との両方を形成すること
ももちろん可能である。この場合、各動圧隙間の形成形
態によって、ラジアル動圧隙間の観点から見た第一部材
(あるいは第二部材)と、スラスト動圧隙間の観点から
見た第一部材(あるいは第二部材)とは、実体が同一の
部材となることもあるし、互いに異なる部材となること
もありうる。例えば、図1の例では、第二部材はいずれ
の観点においても軸受部であり、その内周面がラジアル
動圧隙間形成面となり、両端面がスラスト動圧隙間形成
面となる。他方、第一部材に関しては、ラジアル動圧隙
間の観点から見た場合は主軸が第一部材であり、スラス
ト動圧隙間の観点から見た場合は、軸受部の両端面に対
向する1対のスラスト板が第一部材である。また、主軸
は非回転の固定軸である。なお、図10に示すように、
主軸212が回転側となり、筒状の軸受部221が固定
側となる軸受251も可能である。
【0046】また、本発明の動圧軸受は、動圧軸受の軸
方向の長さがスラスト動圧隙間形成面の外径よりも長い
か、あるいはスラスト動圧隙間が形成されないものと
し、回転体の回転時の傾斜がラジアル動圧隙間に発生す
る動圧により規制されるように構成できる。これは、例
えば図7に示すように、回転軸の長い動圧軸受を規定し
たものであり、回転体である軸受部35が傾斜すると、
ラジアル動圧隙間37に発生する圧力により、その傾斜
が規定されて修正される。他方、動圧軸受の軸方向の長
さがスラスト動圧隙間形成面の外径よりも短く、回転体
の回転時の傾斜が、主にスラスト動圧隙間に発生する動
圧により規制されるように構成することもできる。これ
は、例えば図3に示すような回転軸が短い動圧軸受を規
定したものであり、回転体である軸受部が傾斜すると、
スラスト動圧隙間に発生する動圧により、その傾斜が規
定されて修正される。
【0047】なお、動圧隙間形成面には動圧溝を形成す
ることができる。例えば、ラジアル動圧隙間形成面とな
る回転軸外周面に、周知の動圧溝が形成されていること
により、より一層スムーズな回転が実現できる。この動
圧溝としては、図2(a)に例示するように、例えば軸
受部に挿入される軸外周面(ラジアル動圧隙間形成面)
に周方向に所定間隔で複数の動圧溝を形成できる。この
実施形態では軸外周面の母線と一定角度をなす形で傾斜
した直線状の溝列とされているが、山型(あるいはブー
メラン型の溝パターンを、軸周方向の基準線上に、溝パ
ターンの先端が位置するように、所定の間隔で全周にわ
たって形成した、いわゆるヘリングボーン形態など、他
の公知の形態を採用することもできる。また、図2
(b)に例示するように、例えばスラスト板の表面(ス
ラスト動圧隙間形成面)に動圧溝を形成することもでき
る。この例では、板面周方向において、スラスト板中心
位置からの距離が漸減する曲線状の溝部を周方向に所定
の間隔で複数形成している。
【0048】本発明の動圧軸受は、例えばハードディス
ク装置のハードディスク回転主軸部分、あるいはCD−
ROMドライブ、MOドライブあるいはDVDドライブ
などのコンピュータ用周辺機器のディスク回転主軸部
分、さらにはレーザープリンタやコピー機等に使用され
るポリゴンスキャナのポリゴンミラー回転主軸部分の軸
受として有効に使用することができる。これらの精密機
器における回転駆動部の軸受には、例えば8000rp
m以上(さらに高速性の要求される場合には、1000
0rpm以上ないし30000rpm以上)の高速回転
が要求されるため、本発明の適用により、発生する流体
動圧レベルを高く安定なものとでき、ひいては振動等を
低減する効果を特に有効に引き出すことができる。ま
た、本発明は、上記セラミック動圧軸受をモータ回転出
力部の軸受として用いた軸受付きモータを提供する。さ
らに、上記の軸受付きモータと、その軸受付きモータに
より回転駆動されるハードディスクとを備えたハードデ
ィスク装置、あるいは、上記の軸受付きモータと、その
軸受付きモータにより回転駆動されるポリゴンミラーと
を備えたポリゴンスキャナも提供する。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に示す実施例により説明する。図3に示すセラミック
動圧軸受3は、(以下単に動圧軸受とも記す)は、例え
ばポリゴンスキャナ1において、ポリゴンミラー8を回
転駆動するための動圧軸受付きモータに使用されるもの
であり、空気を動圧発生用流体として使用するものであ
る。この動圧軸受付きモータ2では、円筒状の軸受部1
5(回転体)を回転させるために、軸受部15の外周面
に一体化された支持体7に永久磁石9が取り付けられ、
基台11にはこの永久磁石9と対向するコイル13が取
り付けられている。なお、永久磁石9とコイル13との
配置関係はこれを入れ替えてもよい。
【0050】セラミック動圧軸受3は、筒状の軸受部1
5(例えば、内径15mm、外径25mm、軸方向長さ
8mm)の挿通孔15aに、筒状の主軸(例えば、内径
5mm、外径15mm、軸方向長さ8mm)14が挿通
されている。図4に示すように、挿通孔15aの内周面
M2と、主軸14の外周面M1とがラジアル動圧隙間形
成面となり、それらの間には、回転軸線Оに関するラジ
アル方向の動圧を発生させるために、空気にて満たされ
たラジアル動圧隙間17が形成されている。ラジアル動
圧隙間17の大きさは例えば約5μmである。なお、ラ
ジアル動圧隙間17形成の観点から見た場合、主軸14
が第一部材であり、軸受部15が第二部材である。
【0051】一方、主軸14の両端面には、円板状のス
ラスト板(例えば、内径5mm、外径25mm、厚さ2
mm)21,23が同軸的に一体化されており、それら
スラスト板21,23の内側の板面M4,M6が、回転
体である軸受部15の両端面M3,M5と対向してい
る。本実施例では、スラスト板21,23は、図3に示
すように、各内孔21b,23bの内縁部にて主軸14
の端面に重ねられ、主軸14の中心孔14bに挿通され
たボルト25を基台11にねじ込むことにより押圧固定
されているが、固定形態はこれに限られるものではな
い。
【0052】そして、図4に示すように、スラスト板2
1,23の板面M4,M6と、軸受部15の両端面M
3,M5とが各々スラスト動圧隙間形成面となり、それ
らの間には、回転軸線Оに関するスラスト方向の動圧を
発生させるために、空気にて満たされたスラスト動圧隙
間18,18が形成されている。スラスト動圧隙間1
8,18の各大きさは例えば約6μm程度である。ま
た、スラスト動圧隙間18形成の観点から見た場合、ス
ラスト板21,23が第一部材であり、軸受部15が第
二部材である。
【0053】本実施例では、主軸14、軸受部15及び
スラスト板21,23は、それぞれ全体が、例えばアル
ミナ質セラミックを基質として、これに、前述の導電性
無機化合物相が15〜75体積%(望ましくは30〜5
0体積%)含有された複合セラミックにて構成される。
その各動圧隙間形成面において測定した電気抵抗率は、
10Ω・cm以下と比較的高い導電性を有するものと
される。その結果、各部材の帯電が効果的に防止ないし
抑制される。なお、動圧隙間形成面M1〜M6における
セラミック結晶粒子の平均粒径は1〜7μm、望ましく
は2〜5μmである。また、粒径2〜5μmのセラミッ
ク結晶粒子の面積率が50〜80%である。さらに、動
圧隙間形成面M1〜M6には、図5に示すように多数の
表面空孔Kが形成されている。
【0054】すでに説明した通り、上記本発明の構成に
よると、部材の帯電が防止される結果、その回転の起動
ないし停止時において動圧隙間形成面に、静電気吸引に
由来した凝着摩耗やリンキングが生じ難くなる。特に、
スラスト動圧発生隙間18においては、スラスト板2
1,23と軸受部15とのリンキング発生防止上、大き
な効果が発揮される。
【0055】動圧隙間形成面に、後述する研磨時に積極
形成される表面空孔の平均寸法は2〜20μmである。
また、動圧隙間形成面におけるその形成面積率を10〜
60%、望ましくは20〜50%とすることで、上記の
凝着摩耗あるいはリンキングをより生じにくくし、かつ
動圧隙間に発生する流体動圧レベルを高めることが可能
となる。
【0056】なお、上記の効果を達成するには、動圧隙
間形成面M1〜M6の少なくとも1つのものついて、表
面空孔Kの寸法及び面積率が上述の範囲に調整されてい
ればよいが(例えば、ラジアル動圧隙間形成面M1,M
2のいずれかのみ、スラスト動圧隙間発生面M3,M4
の一方のみ、あるいは同M5,M6の一方のみとす
る)、より効果を高めるためには、なるべく多くの動圧
隙間形成面、理想的には、全ての動圧隙間形成面M1〜
M6において、表面空孔Kの寸法及び面積率が上述の範
囲に調整されていることが望ましい。
【0057】なお、ラジアル動圧隙間形成面M1,M2
の少なくとも一方(例えば主軸14側のM1)には、発
生動圧レベルを高めるために、図2(a)に示すような
周知の動圧溝を形成することができる。また、スラスト
動圧隙間形成面M3〜M6の少なくともいずれか(例え
ばスラスト板21,23側のM4,M6)にも、図2
(b)に示すような周知の動圧溝を形成することができ
る。
【0058】以下、上述したセラミック動圧軸受3の製
造方法について説明する。各複合セラミック部材すなわ
ち、主軸14、軸受部15、及びスラスト板21,23
は焼結法により製造できる。すなわち、平均粒径1〜5
μmのアルミナ原料粉末に対し、焼結助剤粉末としてM
gO,CaO,CeO,SiO,Na O等の酸化
物粉末を配合して成形用素地粉末とし、その配合物に対
し、さらに、例えば平均粒径1〜3μmの導電性無機化
合物粉末、例えば窒化チタン、炭化チタン、硼化チタ
ン、炭化タングステン、窒化ジルコニウム、炭窒化チタ
ン、炭化珪素及び炭化ニオブから選ばれる1種又は2種
以上の粉末を、最終的に得られる複合セラミック中にて
導電性無機化合物相の占める割合が15〜70(望まし
くは30〜50)体積%となるように配合して成形用素
地粉末となす。そして、これを金型成形あるいは冷間静
水圧プレス等の公知の成形法により対応する形状にプレ
ス成形する。その成形体を温度1400〜1700℃に
て焼結することにより焼結体を得る。この焼結体には、
動圧隙間形成面の予定面を含む必要な面に研磨加工が施
され、所定の寸法に仕上げられる。
【0059】ここで、図5(c)に示すように、グライ
ンダ研磨あるいは砥粒によるラップ研磨により仕上げら
れる動圧隙間発生面には、研磨時に生ずるセラミック結
晶粒子の脱落により、表面空孔が脱粒孔の形で形成され
る。形成される表面空孔の寸法の平均値や分布及び面積
率は、焼結体を構成するセラミック結晶粒子の寸法の平
均値及び分布、あるいは研磨砥石や砥粒の寸法(番
手)、さらには研磨時間といった研磨条件の調整によ
り、前述した好ましい範囲のものとなるように調整され
る。また、焼結助剤に由来する粒界相の組成や分布によ
り、研磨時のセラミック結晶粒子の脱粒のしやすさが影
響を受けることもあるので、研磨条件はこの点も考慮し
て好ましい表面空孔の形成状態が得られるように、適宜
調整する必要がある。
【0060】上記のように動圧隙間発生面を仕上げたセ
ラミック部材は、緻密焼結体の表面にセラミック粒子の
脱落により空孔が形成された組織、すなわち、図5
(b)に示すように、表面空孔が存在する表層部よりも
内層部が緻密となった特有の組織が得られる。従って、
表面空孔の存在により凝着摩耗やリンキング発生防止あ
るいは発生動圧レベルの向上を効果的に図ることができ
るとともに、緻密な内層部が形成されることでセラミッ
ク部材の強度が向上する。また、表層部も、粒子脱落を
生じなかった組織部分は基本的には緻密な組織を維持し
ているから、例えばはじめから緻密化しない多孔質セラ
ミック焼結体として構成した場合よりも、耐摩耗性が大
幅に改善される。
【0061】各動圧隙間形成面Mの加工仕上げが終了す
れば、ここに前述の動圧溝がサンドブラストやエッチン
グなどにより刻設され、最終的な主軸14、軸受部15
あるいはスラスト板21,23が得られる。そして、図
3に示すように、接着等により支持体(ここでは、軸受
部15を嵌め込むための孔部7aを有する円盤状に形成
される)7、永久磁石9及びコイル13を組み付け、さ
らに、ボルト25を用いて主軸14、軸受部15及びス
ラスト板21,23を組み立てることにより、動圧軸受
付きモータが得られる。また、支持体7にポリゴンミラ
ー8を取り付ければ、ポリゴンスキャナ1の組立てが完
了する。
【0062】ポリゴンスキャナ1は以下のように動作す
る。すなわち、動圧軸受付きモータ2は交流誘導モータ
として構成され、コイル13への通電によりポリゴンミ
ラー8が主軸14を固定軸として、軸受部15及び支持
体7とともに一体的に回転駆動される。その最大回転数
は8000rpm以上の高速回転であり、より大きなス
キャン速度が要求される場合には、最大回転数にて10
000rpm以上、さらには30000rpm以上(例
えば50000rpm程度)にも達する場合がある。従
って、コイル13のターン数や励磁用の永久磁石9が発
生する外部磁界の値、さらには定格駆動電圧等が、ポリ
ゴンミラー8の回転負荷を考慮して上記最大回転数が実
現されるように適宜設定される。ここで、主軸14と軸
受部15との間のラジアル動圧隙間17には回転軸線О
に関するラジアル動圧が、スラスト板21,23と軸受
部15との間のスラスト動圧隙間18には同じくスラス
ト動圧が発生し、ラジアル方向及びスラスト方向の双方
において、相対回転する部材間の非接触状態が維持され
た状態でポリゴンミラー8の回転軸線が支持される。
【0063】次に、図7は、ポリゴンスキャナに使用す
るモータの別例を示すものである(ポリゴンミラーは図
示を省略している)。このモータ31も、図3と類似の
構成の、本発明のセラミック動圧軸受33を含んで構成
される。セラミック動圧軸受33は、円筒状の軸受部3
5(例えば、内径13mm強、外径25mm、軸方向長
さ5mm)と、その挿通孔37にて軸受部35の軸方向
に嵌挿された主軸39(直径13mm弱、長さ8mm)
とを有し、主軸39は固定されて回転せず、その周囲の
軸受部35側が回転する構成となっている。軸受部35
の内周面及び主軸39の外周面をそれぞれラジアル動圧
隙間形成面M2,M1として、それらの間にはラジアル
動圧隙間38が形成される。なお、図7のセラミック動
圧軸受33では、軸受部35及び主軸39は、軸線方向
寸法が図3のセラミック動圧軸受3よりも大きく、回転
軸線Оの支持力としてはラジアル動圧が主体的となるこ
とから、スラスト板が省略された構成となっている。
【0064】なお、図3のセラミック動圧軸受3と同様
に、軸受部35側を回転させるために、軸受部35の外
周に一体化された環状の支持体41に永久磁石43が配
置され、この永久磁石43と対向するコイル47が基台
45上に取り付けられている。さらに、軸受部35及び
主軸39の少なくとも一方の動圧隙間形成面M、例えば
主軸39の外側の動圧隙間形成面(外側ラジアル動圧隙
間形成面)M1には、前記図2(a)に示すような動圧
溝が形成されている。
【0065】なお、主軸39及び軸受部35の少なくと
もいずれかをセラミック以外の材料、例えば金属にて構
成することもできる。図8は、主軸39をステンレス鋼
にて構成し、軸受部35は同様にセラミックにて構成し
た例を示している。他方、主軸39をセラミックで構成
し、軸受部35を金属で構成してもよい。
【0066】図9は、ポリゴンスキャナのさらに具体的
な構成例を示すものである。ポリゴンスキャナ90にお
いて基台100上には、本発明のセラミック動圧軸受1
01を支持固定するための芯軸102の一端を垂直に固
定してある。この芯軸102にはセラミック製の下スラ
スト板103を固定して設けてある。芯軸102にはセ
ラミック製の主軸105を貫通して固定してある。さら
に、セラミック製の軸受部107は、主軸105の円筒
外周面をなすラジアル動圧隙間形成面106と、軸受部
107の内周面をなすラジアル動圧隙間形成面108と
の間にラジアル動圧隙間91(1〜7μm)を有してい
て、回転自在に設けてある。さらに、セラミック製の上
スラスト板109は、芯軸102に貫通されて固定して
ある。また、軸受部107の上部と下部に形成したスラ
スト動圧隙間形成面110,111と、下スラスト板1
03のスラスト動圧隙間形成面112、及び上スラスト
板109のスラスト動圧隙間形成面113とのそれぞれ
の間にスラスト動圧隙間92,92が形成される。各セ
ラミック部材の材質は、ここでもアルミナ系セラミック
と導電性セラミックとの複合セラミックであり、組織的
あるいは組成的には図3及び図7のセラミック動圧軸受
3ないし33と同様の構成である。
【0067】軸受部107の外周には、別体で形成され
た支持部114を固定し、さらに、多数の反射面115
が形成されたポリゴンミラー116を固定部材117で
支持部114に固定する(回転体と支持部114は一体
でもよい)。芯軸102の他端は保持座板118とボル
ト119で固定してある。また、下スラスト板103の
スラスト動圧隙間形成面112に、図2(b)に示すも
のと同様の動圧溝121を形成する。さらに、図示はし
ていないが、ラジアル動圧隙間形成面106をなす、主
軸105の外周面(以下、外周面106とも記す。)に
も図2(a)に示すものと同様の動圧溝を形成する。
【0068】そして基台100上には、三相ブラシレス
モータ133の構成として、絶縁部材123を介して巻
き線129を設け、軸受部107の支持部114の下部
には回転方向に対して巻き線129に対向したマグネッ
ト125が設けられる。巻き線129に通電すること
で、軸受部107を高速度で誘導回転させる上記ポリゴ
ンミラー116の駆動モータとして機能する。該三相ブ
ラシレスモータ133の回転により、ラジアル動圧隙間
91に動圧が発生し、円滑な高速度回転が可能となる。
【0069】軸受部107が停止しているときは、該軸
受部107の対向面110と下スラスト板103のスラ
スト動圧隙間形成面112とが接触している。そして、
軸受部107が主軸105を中心に回転を開始すると、
スラスト動圧隙間92にスラスト動圧が発生して接触状
態が解除され、高速回転を可能とする。
【0070】図10は、本発明をハードディスク装置に
適用した例を示すものである。このハードディスク装置
200は、ハブ211の外周に磁気ディスク209a、
209bが固定され、中央にはモータ回転軸212が固
設されている。ハブ211は、これに固定されたディス
ク209a,209bと共に回転する。モータ回転軸2
12は、前記複合セラミックからなる固定軸受部221
によってラジアル方向に支承され、また同じ複合セラミ
ックからなるスラスト板222でスラスト方向に支承さ
れている。
【0071】上記モータ回転軸212、固定軸受部22
1及びスラスト板222はセラミック材料からなるた
め、そのモータ回転軸212及び固定軸受部221は高
速で回転するディスク209a,209bの負荷及び高
速回転に耐えるだけの機械剛性を持つ。
【0072】次に、上記モータ回転軸212と固定軸受
部221との間、モータ回転軸212とスラスト板22
2との間には空気が充填され、モータ回転軸212と固
定軸受部221との間には周方向にラジアル動圧隙間2
40が形成されており、固定軸受部221の内周面21
7には図示しない動圧溝が形成されている。モータ回転
軸212は、その回転に伴い、ラジアル動圧隙間240
にラジアル動圧が発生して固定軸受部221に対し非接
触で回転する。ラジアル動圧隙間形成面をなすモータ回
転軸212の外周面及び固定軸受部221の内周面は、
図3及び図7のセラミック動圧軸受3ないし33と同様
に構成されている(すなわち、本発明のセラミック動圧
軸受の構成を有している)。なお、モータ回転軸212
の軸端212aは球面ピボット形状になっており、スラ
スト方向の力をスラスト板222で支えている。
【0073】ハードディスク装置200においては、ス
テータコア224はブラケット223に固定されてい
る。そのステータコア224にはステータコイル225
が巻回されている。図9のポリゴンスキャナ90と同様
に、モータの回転駆動力は、そのステータコイル225
に電流を流すことにより励磁されたステータコア224
がつくる回転磁界と、そのステータコア224の周囲を
取り巻く多極着磁された駆動マグネット214とにより
発生する。そのマグネット214はハブ211の内周に
固着され、ハブ211とともにロータ210を構成す
る。なお、ハードディスク装置200においては外側の
軸受部221側が固定、内側の主軸(回転軸)212側
が回転となっていたが、図3を援用して説明すれば、ポ
リゴンミラー8を磁気ディスク408にて置き換えるこ
とにより、軸受部15側が回転となり、主軸14側が固
定となるハードディスク装置構成も当然に可能である。
【0074】なお、本発明は上記の実施例になんら限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲に
おいて種々の態様で実施しうることは言うまでもない。
例えば、動圧発生用流体としては、空気以外の気体を用
いてもよいし、気体に代えて油や水等の液体を用いても
よい。
【0075】
【実施例】本発明の効果を確認するために以下の実験を
行なった。まず、図3に示す軸受部15、主軸14及び
スラスト板21,23の各部材を、複合セラミック焼結
体として以下のように製造した。すなわち、セラミック
基質形成用の粉末(以下、基質粉末という)として、以
下のものを用意した。 窒化珪素粉末100重量部と、炭酸マグネシウム(一
級試薬)3重量部、酸化ジルコニウム(平均粒径2μ
m)2重量部、酸化セリウム(平均粒径1.5μm)2
重量部、アルミナ(平均粒径0.2μm)1重量部との
配合物。 アルミナ粉末(アルミナ純度99.7重量%、平均粒
子径0.4μm)100重量部と、焼結助剤成分として
のMgO粉末(一級試薬)0.1重量部との配合物。 ジルコニア粉末(安定化剤としてイットリアを3.6
重量%配合。平均粒子径1.1μm)。 また、導電性化合物粉末として、窒化チタン(TiN:
平均粒子径1.1μm)を用意した。
【0076】上記〜の基質粉末のそれぞれに対し、
最終的にセラミック基質中に占める導電性無機化合物相
たる窒化チタン相の含有比率が8〜70体積%となるよ
うに、窒化チタン粉末を配合し、その配合物100重量
部に溶媒としての純水50重量部と、適量の有機結合剤
とを加えてアトライターミルにより10時間混合を行
い、成形用素地粉末の泥漿を得た。泥漿は、スプレード
ライ法にて噴霧乾燥することにより造粒原料素地粉末を
得た。
【0077】造粒原料素地粉末は、金型プレス法により
各部材形状に成形した後、得られた球状成形体は、以下
の条件にて焼成した。 成形用素地粉末及び:100気圧のN雰囲気中で
温度1700℃にて3時間焼成。 成形用素地粉末:常圧大気中で温度1650℃にて5
時間焼成。 成形用素地粉末:1000気圧のアルゴンガス雰囲気
中で温度1500℃にて2時間焼成。
【0078】得られた焼結体は、動圧隙間形成面となる
軸受部15の内周面及び両端面、主軸14の外周面、さ
らにスラスト板21,23の軸受部15に対する対向面
を、それぞれ番手#100〜#200のダイアモンド砥
石によりグラインダ研磨した後、番手#6000のダイ
アモンド砥粒によりラップ研磨することにより面仕上げ
し、さらに溝パターンに予定された以外の領域をマスキ
ングしてショットブラスト処理することにより、図2に
示す動圧溝を形成した。また、各部材の動圧隙間形成面
における電気抵抗率を、表面での直流4探針法により測
定した。
【0079】そして、上記各部材を図3に示す動圧軸受
付きモータに組み込み、以下の試験を行なった。すなわ
ち、停止状態から回転数30000rpmまで加速し、
1分保持した後、停止させるサイクルを100000回
まで繰り返す。そして、動圧隙間形成面の凝着摩耗に関
しては、サイクル終了まで、動圧隙間形成面に凝着摩耗
の全く見られなかったものを優(◎)、サイクル終了時
に凝着摩耗が僅かに見られた程度のものを良(○)、サ
イクル終了時にやや大きな凝着摩耗が見られたものを可
(△)、サイクル途中で大きな凝着摩耗が発生し、試験
続行不能となったものを不可(×)として評価した。ま
た、リンキングについては、モータの通電電流値から回
転トルクを推定するとともに、サイクル終了までリンキ
ングに基づくと見られる始動時のトルク異常が発生しな
かったものを優(◎)、その「優」評価を受けたものの
平均始動時トルクレベルを基準として、リンキングに起
因すると思われる10%未満の範囲のトルク増加が見ら
れたものを良(○)、同じく10%以上50%未満の範
囲でトルク増加が見られたが、回転不能には陥らなかっ
たものを可(△)、50%以上のトルク増加により頻繁
に始動不能に陥ったものを不可(×)として評価した。
以上の結果を表1に示す。
【0080】
【表1】
【0081】窒化チタンの配合量を10体積%以上とす
ることで、電気比抵抗値は10Ω・cm以下とできて
いることがわかる。そして、該値以下に電気比抵抗値を
減少させたセラミックを使用することにより、凝着摩耗
及びリンキングともに生じにくくなっていることがわか
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック動圧軸受の一構成例を示す
断面模式図。
【図2】ラジアル動圧隙間形成面に形成される動圧溝及
びスラスト動圧隙間形成面に形成される動圧溝の一例を
それぞれ示す説明図。
【図3】本発明のセラミック動圧軸受が使用されたポリ
ゴンスキャナ用モータユニットの一例を示す正面断面
図。
【図4】図3の要部をなすセラミック動圧軸受の正面断
面図及び分解斜視図。
【図5】表面空孔が形成された動圧隙間形成面を示す模
式図及び研磨時の脱粒により表面空孔が形成される様子
を示す説明図。
【図6】空孔(ないし結晶粒子)の寸法の定義を示す説
明図。
【図7】本発明のセラミック動圧軸受が使用されたモー
タユニットの変形例を示す断面模式図。
【図8】さらに別の変形例の要部を示す斜視図。
【図9】本発明のセラミック動圧軸受を用いたポリゴン
スキャナの一例を示す正面断面図。
【図10】本発明のセラミック動圧軸受を用いたハード
ディスク装置の一例を示す正面断面図。
【図11】アルミナ質セラミック焼結体の組織を示す模
式図。
【図12】セラミック結晶粒子の脱落による種々の空孔
形成態様を示す模式図。
【符号の説明】
1,90 ポリゴンスキャナ 3,33,101,251 セラミック動圧軸受 14,39,105,212 主軸 15,35,107,221 軸受部 17,38,91,240 ラジアル動圧隙間 18,92 スラスト動圧隙間 21,23,103,109,222 スラスト板 M 動圧隙間形成面 M1,M2 ラジアル動圧隙間形成面 M3〜M6 スラスト動圧隙間形成面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 33/24 C04B 35/58 102G (72)発明者 森下 高好 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 Fターム(参考) 2C362 BA10 3J011 AA06 BA02 CA02 DA01 DA02 KA04 KA05 LA01 SD01 4G001 BA03 BA06 BA11 BA14 BA32 BB03 BB06 BB11 BB32 BC42 BC52 BC54 BD11 BD12 4G030 AA07 AA16 AA36 AA45 AA47 AA49 AA53 AA54 BA18 BA20 GA24 GA27 GA29 4G031 AA08 AA11 AA12 AA36 AA37 AA38 BA18 BA20 GA08 GA11 GA12

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の回転軸線周りに相対回転する第一
    部材と第二部材との間に動圧隙間が形成され、それら第
    一部材と第二部材との相対回転に伴い、前記動圧隙間に
    流体動圧を発生させるよう構成されるとともに、 前記第一部材及び前記第二部材の少なくともいずれかに
    おいて、前記動圧隙間に面する表面(以下、動圧隙間形
    成面という)を含む部分が少なくともセラミックにて構
    成されるとともに、その構成セラミックが、アルミナ質
    セラミック、ジルコニア質セラミック及び窒化珪素質セ
    ラミックのいずれかよりなるセラミック基質中に、 炭化タングステン、炭化珪素、導電性酸化物、並びにH
    f、Mo、Ti、Zr、Nb、Taの少なくともいずれ
    かを主成分とする金属カチオン成分とする金属窒化物、
    金属炭化物、金属硼化物及び金属炭窒化物、 より選ばれる1種又は2種以上の化合物を主成分とする
    導電性無機化合物相が、15〜70体積%の含有率にて
    分散した組織を有する複合セラミックであることを特徴
    とするセラミック動圧軸受。
  2. 【請求項2】 前記構成セラミックの電気抵抗率が10
    Ω・cm以下である請求項1記載のセラミック動圧軸
    受。
  3. 【請求項3】 前記導電性無機化合物相は、窒化チタ
    ン、炭化チタン、硼化チタン、炭化タングステン、窒化
    ジルコニウム、炭窒化チタン、炭化珪素及び炭化ニオブ
    から選ばれる1種又は2種以上を主成分とするものであ
    る請求項1又は2に記載のセラミック動圧軸受。
  4. 【請求項4】 前記導電性無機化合物相は酸化チタンを
    主成分とするものである請求項1ないし3のいずれかに
    記載のセラミック動圧軸受。
  5. 【請求項5】 前記第一部材は軸状に形成され、前記第
    二部材に形成された挿通孔に該第一部材が挿通されると
    ともに、前記第二部材の挿通孔内面と、これに挿通され
    る前記第一部材の外周面とをそれぞれラジアル動圧隙間
    形成面として、それらラジアル動圧隙間形成面の間にラ
    ジアル動圧隙間が形成されている請求項1ないし4のい
    ずれかに記載のセラミック動圧軸受。
  6. 【請求項6】 前記第一部材は、前記回転軸線方向にお
    ける前記第二部材の少なくとも一方の端面に対向する形
    で配置され、該第二部材の端面と、これに対向する前記
    第一部材の対向面とをそれぞれスラスト動圧隙間形成面
    として、それらスラスト動圧隙間形成面の間にスラスト
    動圧隙間が形成されている請求項1ないし4のいずれか
    に記載のセラミック動圧軸受。
  7. 【請求項7】 前記動圧隙間形成面に動圧溝が形成され
    ている請求項1ないし6のいずれかに記載のセラミック
    動圧軸受。
  8. 【請求項8】 ハードディスク装置のハードディスク回
    転主軸部分の軸受として使用される請求項1ないし7の
    いずれかに記載のセラミック動圧軸受。
  9. 【請求項9】 ポリゴンスキャナのポリゴンミラー回転
    主軸部分の軸受として使用される請求項1ないし8のい
    ずれかに記載のセラミック動圧軸受。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
    セラミック動圧軸受をモータ回転出力部の軸受として用
    いたことを特徴とする軸受付きモータ。
  11. 【請求項11】 ハードディスク装置のハードディスク
    回転駆動部に使用される請求項10記載の軸受付きモー
    タ。
  12. 【請求項12】 ポリゴンスキャナのポリゴンミラー駆
    動部に使用される請求項10記載の軸受付きモータ。
  13. 【請求項13】 最大回転数が8000rpm以上の高
    速回転用モータである請求項10ないし12のいずれか
    に記載の軸受付きモータ。
  14. 【請求項14】 請求項11又は13に記載の軸受付き
    モータと、その軸受付きモータにより回転駆動されるハ
    ードディスクとを備えたことを特徴とするハードディス
    ク装置。
  15. 【請求項15】 請求項12又は13に記載の軸受付き
    モータと、その軸受付きモータにより回転駆動されるポ
    リゴンミラーとを備えたことを特徴とするポリゴンスキ
    ャナ。
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