JPH08120517A - たばこ煙用フィルター素材、繊維状セルロースエステル及びその製造方法 - Google Patents

たばこ煙用フィルター素材、繊維状セルロースエステル及びその製造方法

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JPH08120517A
JPH08120517A JP6282584A JP28258494A JPH08120517A JP H08120517 A JPH08120517 A JP H08120517A JP 6282584 A JP6282584 A JP 6282584A JP 28258494 A JP28258494 A JP 28258494A JP H08120517 A JPH08120517 A JP H08120517A
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裕之 松村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 たばこの喫味を損なうことなく、湿潤時の崩
壊性に優れるたばこ煙用フィルター素材により、環境汚
染を軽減する。 【構成】 たばこ煙用フィルター素材は、フィブリル化
された繊維状セルロースエステルを含み、前記繊維状セ
ルロースエステルの平均直径は15〜250μmであ
り、BET比表面積は0.5〜4.5m2 /gである。
素材中のセルロースエステル繊維の含有量は、例えば、
20重量%以上である。前記セルロースエステル繊維
は、例えば、セルロースエステル溶液を、ノズルから該
セルロースエステルに対する貧溶媒中に押し出し、剪断
力を作用させることによって得られる。このようなフィ
ルター素材は、例えば繊維状、ウェブ状、シート状でた
ばこ煙用フィルターとして用いることができ、たばこの
喫味が良好で、しかも湿潤時の崩壊性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿潤時の崩壊性に優れ
るたばこ煙用フィルター素材、前記素材に用いられるセ
ルロースエステル繊維及びその製造方法、並びに前記素
材を用いた、たばこ煙の喫味が良好で湿潤時の崩壊性に
優れるたばこ煙用フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】たばこ煙中のタール類を除去し、喫味に
優れるたばこ煙用フィルターとして、セルロースアセテ
ートの繊維束をトリアセチンなどの可塑剤を用いて成型
したフィルタープラグが広く使用されている。しかし、
このフィルタープラグは可塑剤により繊維同士が部分的
に融着しているため、使用後に廃棄すると、環境中で形
状が崩壊するまでに長時間を要し、環境汚染の一因とな
る。
【0003】一方、クレープ状に加工した木材パルプシ
ートを原料とした紙製のたばこ煙用フィルターや再生セ
ルロース繊維束からなるたばこ煙用フィルターも知られ
ている。これらのフィルターは、セルロースアセテート
繊維束からなるフィルタープラグと比較して、湿潤時の
崩壊性が若干高く、環境汚染をある程度軽減できる。し
かし、たばこの喫味が劣ると共に、フィルターとして必
要なフェノール類の選択除去性がセルロースアセテート
に比べて極端に低く、また同じ圧力損失においてフィル
ターの硬度が低い。
【0004】特公昭52−96208号公報には、特定
の方法で得られたセルロースアセテートのパルプと熱可
塑性樹脂の短繊維からなるシートが開示されている。し
かし、このシートは、前記パルプと短繊維を混合抄紙
し、加熱加圧することにより得られるため、水浸漬後の
引張強度および伸度、耐水性が大きく、崩壊性が極めて
低い。
【0005】特公昭50−38720号公報には、直径
0.1〜10μmのフィブリル状セルロースアセテート
のミクロファイバーで構成された表面積3m2 /g以上
の繊維状物からなるたばこ煙用フィルターが開示されて
いる。しかし、前記繊維状物は高度にフィブリル化され
ているため、繊維間の接着力が強くなり、強度は高くな
るものの崩壊性に劣る。また表面積が大きいので、たば
こ煙中の有害成分の除去効率は高いものの、旨み成分ま
でもが除去されてかえって喫味を損なう虞れがある。
【0006】特開昭53−45468号公報には、直径
0.5〜50μm、表面積5m2 /g以上のセルロース
エステル小繊維5〜35重量%とセルロースエステル短
繊維65〜95重量%を含む不織繊維状シートを用いた
フィルター材料が開示されている。前記セルロースエス
テル小繊維は、高度にフィブリル化されているため、や
はりフィルター材料の崩壊性は十分でなく、環境汚染の
虞れが高いと共に、たばこの喫味を損なう虞れがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、たばこの喫味を損なうことなく、湿潤時の崩壊性に
優れ、環境汚染を軽減できるたばこ煙用フィルター素材
を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、乾燥時の強度が高い
にも拘わらず、湿潤時には迅速に崩壊するたばこ煙用フ
ィルター素材を提供することにある。
【0009】本発明のさらに他の目的は、たばこの喫味
を損なうことなく、たばこ煙中の有害成分の除去効率に
優れるたばこ煙用フィルター素材を提供することにあ
る。
【0010】本発明の他の目的は、前記のような優れた
特性を有するたばこ煙用フィルター素材に用いられるセ
ルロースエステル繊維及びその製造方法を提供すること
にある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、前記の如き優
れた特性を有するたばこ煙用フィルターを提供すること
にある。
【0012】
【発明の構成】本発明者らは、前記目的を達成するため
鋭意検討した結果、フィブリル化された繊維のうち、従
来の高度にフィブリル化された微小繊維に比べ径が大き
く、比表面積の小さいセルロースエステル繊維を含有す
るたばこ煙用フィルター素材が、喫味、有害成分の除去
効率に優れると共に、自然環境下で雨水などにより容易
に崩壊することを見いだし、本発明を完成した。
【0013】すなわち、本発明の繊維状セルロースエス
テルは、フィブリル化された繊維状セルロースエステル
であって、15〜250μmの平均直径及び0.5〜
4.5m2 /gのBET比表面積を有する。また、本発
明のたばこ煙用フィルター素材は、前記繊維状セルロー
スエステルを含む。前記素材における繊維状セルロース
エステルの含有量は、広い範囲から選択でき、例えば、
素材の全量に対して20重量%以上である。セルロース
エステルには、例えば、炭素数2〜4程度の有機酸エス
テルが含まれる。フィルター素材は、例えば、抄紙構造
を有するシート素材であってもよく、クレープ加工又は
エンボス加工されていてもよい。たばこ煙用フィルター
は、前記たばこ煙用フィルター素材で構成される。
【0014】前記繊維状セルロースエステルは、例え
ば、セルロースエステル溶液を、ノズルから前記セルロ
ースエステルに対する沈殿剤(非溶媒又は貧溶媒)中に
押出し、剪断力を作用させることにより得られる。
【0015】なお、本明細書において、「シート」と
は、二次元的拡がりを有する紙状物を意味し、巻き取り
可能であればよい。また、「平均直径」とは、湿潤時に
測定した繊維直径の平均値をいう。また、繊維が高次に
分岐している場合は、最も太い部分の直径をその繊維の
直径とする。
【0016】以下、本発明をより詳細に説明する。
【0017】前記セルロースエステルとしては、例えば
セルロースアセテート、セルロースブチレート、セルロ
ースプロピオネートなどの有機酸エステル;硝酸セルロ
ース、硫酸セルロース、燐酸セルロースなどの無機酸エ
ステル;セルロースアセテートプロピオネート、セルロ
ースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタ
レート、硝酸酢酸セルロースなどの混酸エステル;およ
びポリカプロラクトングラフト化セルロースアセテート
などのセルロースエステル誘導体などが例示される。こ
れらのセルロースエステルは、単独でまたは二種以上混
合して使用できる。なお、本発明の繊維状セルロースエ
ステルは、これらのセルロースエステル以外に他の物質
を含有していてもよいが、その場合セルロースエステル
の含有量は、50重量%以上であることが好ましい。
【0018】セルロースエステルの平均重合度は、例え
ば10〜1000、好ましくは50〜900、より好ま
しくは200〜800程度であり、セルロースエステル
の平均置換度は、例えば1〜3程度である。なお、平均
置換度1〜2.15、好ましくは1.1〜2.0程度の
セルロースエステルは、生分解性を高める上で有用であ
る。
【0019】セルロースエステルの原料は、特に制限さ
れず、天然又は再生セルロースなどが用いられる。原料
としては、通常、木材パルプを用いる場合が多い。な
お、セルロースエステル原料としては、高純度のセルロ
ースを用いることが好ましいが、本発明では品質の低い
セルロース原料(例えば、ヘミセルロース含有量5〜2
0重量%程度の木材パルプなど)も有効に利用できると
いう特色がある。
【0020】なお、セルロースエステル中に残存する硫
酸量とアルカリ金属又はアルカリ土類金属との当量比が
0.1〜1.1、好ましくは0.5〜1.5程度のセル
ロースエステルは、耐熱性が高いと共に、生分解性に優
れる。前記硫酸は、セルロースエステルの製造に触媒と
して使用する硫酸に由来し、硫酸、硫酸塩、スルホアセ
テートや硫酸エステルとして残存し、遊離していてもよ
い。アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カ
リウムなど)やアルカリ土類金属(例えば、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなど)は、
触媒である硫酸の中和剤として添加されると共に、セル
ロースエステルの耐熱性を高めるために添加される。
【0021】好ましいセルロースエステルには、有機酸
エステル(例えば、炭素数2〜4程度の有機酸とのエス
テル)、特にセルロースアセテートが含まれる。セルロ
ースアセテートの結合酢酸(酢化度)は、43〜62%
程度である場合が多いが、酢化度29〜52%、好まし
くは31〜49%程度のセルロースアセテートは、生分
解性にも優れている。そのためセルロースアセテートの
酢化度は、29〜62%程度の範囲で適当に選択でき
る。
【0022】前記セルロースエステルの形態は、繊維状
である。また、前記繊維は、高次に分岐を有する不定形
に近いものであってもよい。繊維状セルロースエステル
の平均直径は、15〜250μm(例えば20〜200
μm程度)、好ましくは20〜200μm、より好まし
くは、30〜150μm程度である。平均直径が20μ
m未満では、素材の強度が小さく、平均直径が250μ
mを越えると、成形性が低下し易い。繊維状セルロース
エステルの繊維長は、素材の強度や成形性を損なわない
範囲で適宜選択でき、通常0.1〜10mm、好ましく
は0.2〜5mm程度である。
【0023】繊維状セルロースエステルの断面形状は、
特に制限されず、例えば、円形、楕円形、異形(例え
ば、Y字状、X字状、R字状、I字状など)や中空状な
どのいずれであってもよい。繊維状セルロースは、必要
に応じて捲縮されていてもよい。
【0024】前記繊維状セルロースエステルは、フィブ
リル化されており、BET法で測定した比表面積(以
下、BET比表面積という)は、0.5〜4.5m2
g、好ましくは0.5〜4m2 /g(例えば1〜3m2
/g)程度であり、0.7〜3.8m2 /g(例えば
0.7〜3.5m2 /g)程度である場合が多い。BE
T比表面積が0.5m2 /g未満では、たばこ煙中の有
害成分の除去効率が低く、4.5m2 /gを越えると、
たばこの旨み成分までもが除去されてしまい、たばこの
喫味に劣る。
【0025】前記の平均直径とBET比表面積を有する
フィブリル化された繊維状セルロースエステルは、フィ
ブリル化されていない短繊維や、高度にフィブリル化さ
れた微小繊維と異なり、強度が高いにも拘わらず、湿潤
時の崩壊性に優れており、高い強度と優れた崩壊性とを
両立できる。また、適度な瀘過効率を有しているので、
喫味を損なうことなく、有害物質を効率よく除去でき
る。
【0026】前記繊維状セルロースエステルは、例え
ば、セルロースエステル溶液を、ノズルから前記セルロ
ースエステルに対する沈殿剤(以下、凝固剤又は貧溶媒
という場合がある)中に押出し、剪断力を作用させるこ
とにより得ることができる。ノズルから押出されたセル
ロースエステル溶液は、沈殿剤(凝固剤)との接触によ
り、外周部から固化が開始する。この方法では、吐出し
た繊維状セルロースエステル溶液(繊維状紡糸液)に剪
断力を作用させることにより、セルロースエステルが固
化する前に部分的にフィブリル化すると共に切断し、前
記特定の平均直径及びBET比表面積を有するフィブリ
ル化された繊維状セルロースエステルを得ることができ
る。なお、このようにノズルを用いて、予め繊維状にし
た紡糸液から凝固させると、本発明の繊維状セルロース
エステルを容易かつ効率よく得ることができるが、前記
繊維状セルロースエステルの製法は、これに限定される
ものではなく、他の手段によりセルロースエステル溶液
に剪断力を作用させ、セルロースエステル溶液を凝固さ
せることによって前記繊維状セルロースエステルを得る
種々の方法も採用できる。
【0027】以下、必要に応じて図面を参照しつつ、こ
の方法について説明する。
【0028】本発明の方法では、繊維状紡糸液に剪断力
を作用させながら紡糸できる種々の装置が使用できる。
このような装置は、凝固液が供給される流路と、この流
路内にセルロースエステル溶液(以下、単に紡糸液と称
する場合がある)を吐出するためのノズル手段と、ノズ
ル手段から押出された繊維状の紡糸液をカッティングす
るための切断手段とを備えている場合が多い。
【0029】図1は本発明の方法に利用できる製造装置
の一例を示す概略構成図、図2は図1に示す装置のノズ
ル手段の概略斜視図である。
【0030】図1及び図2に示す装置は、パイプ1aの
側壁で規定された、凝固液が供給される流路1と、この
流路1内に配設され、紡糸液を前記流路1内に吐出する
ためのノズル手段2と、このノズル手段から押出された
繊維状紡糸液に剪断力を作用させながらカッティングす
るためのカッティング手段6とを備えている。
【0031】前記ノズル手段2は、紡糸液を供給するた
めの供給口4を備えた筒状のケーシング3と、このケー
シングのうち前記流路1の下流側の側壁に形成された複
数の細孔5とを備えている。また、前記カッティング手
段6は、前記ケーシング3内で軸方向に延びるシャフト
7と、このシャフトの端部に取付けられ、かつモーター
などの回転駆動源により回転可能なカッタ8とを備えて
いる。また、カッティング手段6のカッタ8は、前記ケ
ーシング3のうち、紡糸液が吐出される側壁に摺接また
は近接して回転可能である。
【0032】このような装置を用いると、供給口4から
ケーシング3内に加圧状態で供給された紡糸液は、ノズ
ル手段2の細孔5から吐出される。細孔5から吐出した
繊維状紡糸液は、カッティング手段6のカッタ8により
切断されるとともに、流路1内に供給された凝固液と接
触する。その際、回転駆動されたカッタ8の回転力およ
び攪拌力により、細孔5から吐出された繊維状紡糸液に
剪断力を作用させることができるので、繊維状紡糸液を
部分的にフィブリル化しながら、切断し、短繊維として
凝固できる。
【0033】図3は本発明の方法に利用できる他の製造
装置の一例を示す概略構成図、図4は図3に示す装置の
ノズル手段の概略斜視図である。
【0034】図3及び図4に示す装置は、パイプ11a
の側壁で規定された、凝固液が供給される流路11と、
この流路11内に配設され、かつ紡糸液を前記流路11
内に吐出するためのノズル手段12と、このノズル手段
から押出された繊維状紡糸液に旋回流による剪断力を作
用させながらカッティングするためのカッティング手段
17とを備えている。
【0035】前記ノズル手段12は、前記と同様に、供
給口14を備えた筒状のケーシング13と、このケーシ
ングのうち前記流路1の下流側の吐出側壁に形成された
複数の細孔15とを備えている。前記供給口14からケ
ーシング13内に加圧状態で供給された紡糸液は、ノズ
ル手段12の細孔15から吐出され、細孔15から吐出
した繊維状紡糸液16は、流路1内に供給された凝固液
と接触する。
【0036】そして、非固化状態の繊維状紡糸液に剪断
力を作用させながらカッティングするため、前記流路1
1のうち、前記細孔15が形成された吐出側壁とは離れ
た下流側には、回転可能なインペラ状のカッタ(図示せ
ず)を備えたカッティング手段17が設けられている。
そのため、回転駆動されたカッタの回転力および攪拌力
により、細孔15から吐出された繊維状紡糸液16に
は、凝固液により凝固作用が開始するとともに、前記カ
ッティング手段17の旋回流により剪断力が作用する。
従って、カッティング手段17により、繊維状紡糸液1
6を部分的にフィブリル化しながら、切断し、短繊維と
して凝固できる。
【0037】なお、前記カッティング手段のカッタは、
ケーシングの吐出側壁に近接して回転可能であってもよ
く、吐出壁から離れた位置で回転可能であってもよい。
また、フィブリル化の程度や繊維長は、前記紡糸液の吐
出速度、吐出壁とカッティング手段との距離、カッティ
ング手段による剪断力(カッタの回転速度)などにより
調整できる。なお、剪断力は、紡糸液が完全に凝固する
前に作用させればよく、部分的に凝固した繊維状紡糸液
に作用させてもよい。剪断力は、前記カッタの回転剪断
力、インペラの旋回流に限らず、ジェット流、パルス波
による衝撃などを利用して繊維状紡糸液に作用させても
よい。
【0038】円形のノズルを用いる場合、ノズル口径
は、所望の繊維径などに応じて選択できるが、通常10
〜1000μm程度である。ノズルとしては、前記例示
の円形ノズルに限らず、前記円形ノズルと同程度の断面
積を有する異形ノズルなどを用いることができる。
【0039】セルロースエステル溶液は、セルロースエ
ステルを良溶媒に溶解することにより調製できる。前記
良溶媒は、セルロースエステルの種類や平均置換度など
に応じて適宜選択でき、例えば、アセトン、メチルエチ
ルケトンなどのケトン類;ジオキサンなどのエーテル
類;酢酸などのカルボン酸、ジクロロメタンなどのハロ
ゲン化アルキル類、メタノールなどのアルコール類など
の有機溶媒;これらの有機溶媒の混合溶媒;及びこられ
の有機溶媒と水との混合溶媒などを用いることができ
る。前記良溶媒は、通常、アセトン、メチルエチルケト
ン、ジオキサン、酢酸、ジクロロメタン−メタノール混
合溶媒、アセトン−水混合溶媒、酢酸−水混合溶媒など
の混合溶媒である場合が多い。また、セルロースエステ
ル溶液としては、セルロースエステルの製造過程におい
て、原料セルロースを溶媒中でエステル化し、必要に応
じて加水分解して得られるドープの形態で用いてもよ
い。
【0040】セルロースエステル溶液におけるセルロー
スエステルの濃度は、通常2〜50重量%、好ましくは
5〜40重量%、より好ましくは10〜25重量%程度
である。濃度が2重量%未満では、繊維状セルロースエ
ステルを効率よく製造できず、濃度が50重量%を越え
ると、溶液の粘度が高く、所望の形状の繊維が得られに
くい。
【0041】前記凝固剤は、セルロースエステルに対す
る非溶媒又は貧溶媒のうちから、セルロースエステルや
用いる良溶媒の種類に応じて選択すればよく、例えば、
水;メタノールなどのアルコール類;水と前記良溶媒と
の混合溶媒などが挙げられる。凝固剤は、通常、水、メ
タノール、アセトン−水混合溶媒、ジオキサン−水混合
溶媒、酢酸−水混合溶媒等が含まれる。なお、凝固剤と
して用いる混合溶媒は、良溶媒に比べて水の割合が多
い。
【0042】このような良溶媒と凝固剤との組み合わせ
は、特に制限されないが、例えば、セルロースアセテー
トの場合、次の組み合わせが例示される。 (i)平均置換度2.5程度のセルロースジアセテー
ト: (a)良溶媒:アセトン、又はアセトン含有量70重量
%以上のアセトン−水混合溶媒 凝固剤:水、又はアセトン含有量50重量%以下のアセ
トン−水混合溶媒との組み合わせ、 (b)良溶媒:ジオキサン 凝固剤:水、又はジオキサン含有量30重量%以下のジ
オキサン−水混合溶媒との組み合わせ、 (c)良溶媒:酢酸、又は酢酸含有量60重量%以上の
酢酸−水混合溶媒 凝固剤:水、又は酢酸含有量40重量%以下の酢酸−水
混合溶媒との組み合わせ; (ii)平均置換度3程度のセルローストリアセテート: (d)良溶媒:塩化メチレン/メタノール=9/1(重
量比)の混合溶媒 凝固剤:メタノールとの組み合わせなどである。
【0043】前記凝固剤とセルロースエステル溶液との
割合は、得られる繊維の特性を損なわない範囲で適宜選
択できるが、通常、前者/後者=10/1(重量比)以
上(例えば30/1〜200/1(重量比)程度)であ
る。
【0044】なお、前記方法で得られたフィブリル化さ
れたセルロースエステル繊維状物は、そのままでは、脱
溶媒が不十分で膨潤度が高く、そのまま乾燥すると、固
い樹脂状物になり易い。従って、得られた繊維状物を、
脱水し、温水又は冷水で水洗し、次いで沸騰水処理又は
水蒸気処理などにより水の存在下で処理したものが、繊
維の膨潤度が低下し、乾燥により、柔らかい羽毛状の繊
維が得られ、好ましい。沸騰水処理又は水蒸気処理の処
理時間は、通常5分以上(例えば10〜2時間程度)、
好ましくは10〜50分程度である。
【0045】本発明のフィルター素材は、前記繊維状セ
ルロースエステルを含む。フィルター素材における繊維
状セルロースエステルの含有量は、素材の強度及び崩壊
性に応じて選択でき、例えば、素材全量に対して、20
重量%以上(例えば30〜100重量%程度)、好まし
くは40重量%以上(例えば50〜100重量%程度)
である。フィルター素材は、繊維状セルロースエステル
を60重量%以上含有する場合が多い。なお、繊維状セ
ルロースエステルの含有量が20重量%未満では、たば
この喫味が損なわれ易い。本発明のフィルター素材は、
特に他の成分を添加しなくても、適度なたばこ煙の瀘過
効率を有し、たばこの喫味が良好で、しかも湿潤時の崩
壊性に優れるフィルターが得られるという特色がある。
【0046】なお、前記フィルター素材は、必要に応じ
て、他の成分(以下、第二成分という)、例えば、ポリ
オレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンな
ど)、ポリビニルアルコール、ポリエステル(例えば、
ポリエチレンテレフタレートなど)、ポリアミド等の合
成ポリマー;木材繊維(例えば、針葉樹、広葉樹等の木
材パルプなど)、種子毛繊維(例えば、リンターなどの
綿花、ボンバックス綿、カポックなど)、ジン皮繊維
(例えば、麻、亜麻、黄麻、ラミー、コウゾ、ミツマタ
など)、葉繊維(例えば、マニラ麻、ニュージーランド
麻など)等から得られる天然セルロース;ビスコースレ
ーヨン、銅アンモニアレーヨン、フォルチザン、硝酸人
絹などの再生セルロースなどを含んでいてもよい。これ
らの第二成分のうち、天然セルロース(特に木材パルプ
やリンターパルプなど)や再生セルロースは、素材の生
分解性を高める上で有用である。
【0047】前記成分の形態は、特に制限されないが、
通常、粉粒状(特に粉末状)や繊維状で使用する場合が
多い。繊維状の第二成分を用いると、素材の成形性、特
にシート形成能に優れる。
【0048】前記セルロースエステル繊維と第二成分と
の割合は、たばこの喫味や水崩壊性を損なわない範囲で
選択でき、例えば、前者/後者=98/2〜20/80
(重量比)、好ましくは95/5〜30/70(重量
比)、より好ましくは90/10〜50/50(重量
比)程度である。
【0049】また、前記セルロースエステル、フィルタ
ー素材は、その特性を損なわない範囲で、種々の添加
剤、例えば、カオリン、タルク、ケイソウ土、酸化チタ
ン、アルミナ、石英、炭酸カルシウム、硫酸バリウムな
どの無機微粉末等のサイズ剤;前記例示のアルカリ金属
やアルカリ土類金属の塩などの熱安定化剤;着色剤;歩
留まり向上剤などを含んでいてもよい。また、クエン
酸、酒石酸、リンゴ酸などの生分解促進剤、アナターゼ
型酸化チタンなどの光分解促進剤のいずれか一方、又は
双方を含有させることにより、前記高い崩壊性と相俟っ
て、素材の分解性をさらに高めることができる。
【0050】なお、崩壊性を損なわない範囲であれば、
フィルター素材は、トリアセチン、トリエチレングリコ
ースジアセテート等の可塑剤を含んでいてもよいが、湿
潤による崩壊性を高めるため、可塑剤は含まないのが好
ましい。また、フィルター素材は、必要に応じて接着剤
を含んでいてもよいが、湿潤時の崩壊性を高めるため、
接着剤としては、水溶性接着剤が好ましい。水溶性接着
剤には、天然物系接着剤(例えば、デンプン、変性デン
プン、可溶性デンプン、デキストラン、アラビアゴム、
アルギン酸ナトリウム、カゼイン、ゼラチンなど);セ
ルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
エチルセルロースなど);合成樹脂系接着剤(例えば、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビ
ニルエーテル、水溶性アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、
ビニルアルキルエーテルマレイン酸共重合体、ポリアル
キレンオキサイド、水溶性ポリエステル、水溶性ポリア
ミドなど)等が例示される。これらの水溶性接着剤は、
一種又は二種以上使用できる。
【0051】素材の形状は、特に制限されず、繊維状、
毛状、織布状、不織布状、トウ状、ウェブ状、シート状
などいずれであってもよい。好ましい素材には、ウェブ
又はシート状素材、特に不織布状で抄紙構造を有するシ
ート状素材が含まれる。なお、抄紙構造とは、繊維が互
いに絡み合った構造を意味する。このような素材は、紙
力が大きく、しかも雨水などによる湿潤に伴って迅速に
崩壊する。
【0052】前記フィルター素材は、例えば、(1)繊
維状セルロースエステルを含む組成物を、そのまま、あ
るいは成型してフィルター素材とする方法、(2)繊維
状セルロースエステルを含む組成物を用いて、シート状
素材とする方法などにより調製できる。(1)繊維状セ
ルロースエステルを含む組成物をそのまま成形する際、
接着が必要な場合、湿潤時の崩壊性を損なわないため、
接着剤として前記例示の水溶性接着剤を用いるのが好ま
しい。(2)シート状のフィルター素材は、例えば、
(a)繊維状セルロースエステルを含むスラリーを用い
て湿式抄紙したり、(b)繊維状セルロースエステルを
含む組成物を、乾式抄紙することにより得られる。
【0053】(a)湿式抄紙における前記スラリーの固
形分濃度は、抄紙可能な範囲で適当に選択でき、例えば
0.005〜0.5重量%程度である。湿式抄紙は慣用
の方法で行うことができ、例えば、多孔板などを備えた
湿式抄紙機を用いて抄紙し、脱水乾燥することにより行
うことができる。
【0054】(b)乾式抄紙も慣用の方法、例えば前記
組成物を、気流を用いて、ネット等に吹き付けることに
より行える。乾式抄紙の際、接着剤を用いる場合は、前
記例示の水溶性接着剤を用いることが好ましい。このよ
うな水溶性接着剤を用いた素材は、湿潤時に水分により
繊維状に崩壊し、崩壊性が高い。
【0055】セルロースエステルの熱可塑性を利用して
加熱加圧成型により製造されたシート状物の水崩壊性が
著しく低下するのに対して、上記の様な方法で得られた
フィルター素材は、良好な水崩壊性を有している。
【0056】本発明のたばこ煙用フィルター素材は、た
ばこ煙用フィルター(たばこ用フィルターロッド)を製
造する上で有用である。前記たばこ煙用フィルターは、
慣用の方法、例えば、フィルター素材を、そのままフィ
ルターロッド成型用金型に充填してフィルタープラグと
したり、シート状の素材をフィルタープラグ巻上げ機に
導入することにより得られる。
【0057】また、シート状素材は、フィルタープラグ
を通じて、チャンネリングを抑制しつつ、煙を円滑かつ
均一に通過させるため、クレープ加工又はエンボス加工
されているのが好ましい。クレープ加工は、進行方向に
沿って多数の溝が形成された一対のクレープ化ロールに
シート状素材を通し、シートの進行方向に沿って皺及び
若干の裂け目を形成することにより行うことができる。
エンボス加工は、格子状、ランダム状などに凹凸が形成
されたロール間にシート状素材を通したり、凹凸部が形
成されたロールでシート状素材を押圧することにより行
うことができる。クレープ加工やエンボス加工により、
フィルターの通気性を調整できる。
【0058】前記プラグ巻上げ機では、クレープ加工又
はエンボス加工したシート状素材をロート中に巻き込ん
だ後、巻紙により円筒状に巻き上げ、糊付けし、適当な
長さに切断することにより、フィルタープラグを作製で
きる。巻き上げに際して、クレープ加工したシート状素
材は、皺が延びる方向に横断又はほぼ直交する方向に巻
き上げる場合が多い。
【0059】フィルタープラグの作製に際して、円筒状
の巻紙同士での端部での糊付け、巻き上げられた円筒状
の素材と巻紙との糊付けが必要な場合は、崩壊性を損な
わないため、接着剤として、前記例示の水溶性接着剤を
用いるのが好ましい。
【0060】このようなたばこ煙用フィルターを用いる
と、たばこ煙の喫味が良好である。すなわち、本発明の
たばこ煙用フィルターは、部分的にフィブリル化された
特定の径及び比表面積を有するセルロースエステル繊維
で構成されるので、適度な瀘過効率を有し、セルロース
アセテート繊維束からなるフィルターに匹敵する喫味が
得られる。しかも、乾燥時の強度が高いにも拘わらず、
湿潤時に容易かつ迅速に崩壊する。
【0061】
【発明の効果】本発明のたばこ煙用フィルター素材およ
びたばこ煙用フィルターは、フィブリル化され、特定の
平均直径及び比表面積を有する本発明のセルロースエス
テル繊維を用いるので、たばこの喫味を損なうことな
く、湿潤時の崩壊性に優れ、環境汚染を軽減できる。ま
た、紙力が大きいにも拘わらず、湿潤時に容易かつ迅速
に崩壊する。さらに、たばこ喫味を損なうことなく、た
ばこ煙中の有害成分を効率よく除去できる。
【0062】本発明の方法では、前記の如き優れた特性
を有するたばこ煙用フィルター素材に用いられる繊維状
セルロースエステルを製造できる。
【0063】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0064】なお、実施例および比較例において、秤
量、崩壊性は下記の方法で測定した。
【0065】水崩壊度(%):試料0.2gを精秤し、
1リットルビーカー(直径110mm)内の水500m
lに投入し、渦中心部の高さが最も高い液面の高さの1
/2の高さとなるように、マグネチックスターラーで撹
拌し、30分後に5メッシュの金網で瀘過し、105
℃、2時間乾燥後の瀘残重量を測定し、下記式により水
崩壊度を算出し、湿潤時の崩壊性を評価した。
【0066】 水崩壊度(%)=100×[1−(B/A)] 式中、Aは試料の重量(g)、Bは乾燥後の瀘残の重量
(g)を示す。
【0067】 秤量(g/m2 ):JIS−P−8121 喫味試験は、紙巻きたばこ[市販のたばこ(日本たばこ
産業(株)、商品名ハイライト)のフィルタープラグを
除去したもの]にフィルタープラグ化した試料を取り付
け、喫煙愛好者5人によって喫味試験を行い、下記の基
準で香喫味を評価し、5人の評価の平均値で表した。
【0068】評価基準 香喫味3:辛味がなく、たばこの旨味がある 香喫味2:辛味はないが、旨味が落ちる 香喫味1:辛味がある。
【0069】実施例1 セルロースジアセテート(置換度2.5)をアセトン9
5部と水5部からなる溶媒中に溶解し、濃度20重量%
の溶液を調製した。一方、凝固剤として、アセトン:水
=10:90(重量比)の溶液を調製し、液温20℃に
調整した。
【0070】繊維製造装置として、図1及び2に示すカ
ッティング手段を備えた装置を用いた。パイプ1a内に
は、前記凝固剤を図1の矢印の方向に流した。そして、
前記セルロースジアセテート溶液を供給口4から投入
し、ノズル手段2の直径200μmの細孔5からカッタ
8で切断しながら、凝固剤中に押出した。セルロースジ
アセテート溶液は、凝固剤と接する際に剪断力を受け、
一部フィブリル化しながら凝固し、セルロースジアセテ
ート繊維が得られた。
【0071】得られた繊維を遠心脱水した後、50℃の
温水中に投入し、洗浄・脱溶媒した。湿潤状態で顕微鏡
下で観察した繊維の見掛けの直径は100〜200μm
の範囲であった。これを、100℃の沸騰水中に投入し
て30分間処理した後、脱水した(繊維A)。
【0072】得られた繊維を90℃の熱風で乾燥したと
ころ、フワフワの繊維塊が得られた。この繊維の繊維長
は0.5〜3mm程度、BET比表面積は3m2 /gで
あった。前記繊維塊をフィルタープラグ金型に充填し、
プラグ状に成型して巻紙で巻き、フィルタープラグ(長
さ25mm、円周24.5mm、プラグ重量0.23g
/本)を作製した。得られたフィルタープラグの喫味試
験及び崩壊性の評価を行ったところ、香喫味は2.4で
あり、水崩壊度は85%であった。
【0073】実施例2 実施例1で得られた繊維A(80重量部)を湿潤状態の
まま400000重量部の水に分散し、針葉樹漂白クラ
フトパルプB(20重量部)を添加し、水分散液を調製
した。これを常法に従って湿式抄造し、脱水乾燥して坪
量30g/m2のシートを得た。得られたシートの組成
は仕込み組成と同様であった。そして、水崩壊性を調べ
たところ、水崩壊度は72%であった。
【0074】実施例3 実施例2で得られたシートにクレープ加工を施し、クレ
ープ化したシート状フィルター素材を、可塑剤を添加せ
ずに100m/分の速度で巻き上げ、フィルタープラグ
を作製した。得られたフィルタープラグは、長さ25m
m、円周24.5mm、プラグ重量0.23g/本であ
った。そして、崩壊性及び喫味を調べたところ、水崩壊
度は75%であり、香喫味は2.8であった。
【0075】実施例4 実施例1で得られた乾燥状態の繊維Aと、針葉樹漂白ク
ラフトパルプBとをA/B=80/20(重量比)の割
合で混合した組成物を、気体流によってネットに吹き付
け、同時に、ネット上の前記組成物に対して5重量%の
酢酸ビニルを含むように酢酸ビニルエマルジョンを吹き
付けて秤量35g/m2 のシートを作製した。得られた
シートの水崩壊度は69%であった。
【0076】実施例5 実施例4で得たシートを、クレープ加工し、可塑剤を添
加せずに、100m/分の速度で巻き上げ、フィルター
プラグ(長さ25mm、円周24.5mm、プラグ重量
0.26g/本)を作製した。得られたフィルタープラ
グの崩壊性及び香喫味を調べたところ、水崩壊度は65
%であり、香喫味は2.6であった。
【0077】実施例6 針葉樹サルファイトパルプ(α−セルロ−ス含量92
%)をセルロース原料として用い、アセチル化剤として
無水酢酸、触媒として硫酸、反応溶媒として酢酸を用い
て、常法によりアセチル化した後、熟成(加水分解)し
て、セルロースジアセテート/酢酸/水=20/60/
20(重量比)の組成のドープを得、これを60℃に調
温した。一方、凝固剤として、20℃の10重量%酢酸
水溶液を調製した。
【0078】製造装置として、図3及び4に示すカッテ
ィング手段17を備えた装置を用いた。パイプ11a中
に、図3の矢印に示す方向に凝固剤を流しておき、ここ
へノズル手段12の細孔15からドープを押し、ドープ
が固化する前にカッティング手段17の旋回流で切断す
ることで、一部がフィブリル化されたセルロースアセテ
ート繊維を得た。
【0079】得られた繊維を遠心脱水した後、50℃の
温水中に投入し、洗浄・脱溶媒した。湿潤状態で顕微鏡
下で観察した繊維の見掛けの直径は50〜150μmの
範囲であった。これを、100℃の沸騰水中に投入して
30分間処理した後、脱水した(繊維C)。得られた繊
維を90℃の熱風で乾燥したところ、フワフワの羽毛状
繊維塊が得られた。
【0080】乾燥状態の繊維C(繊維長0.3〜2m
m、BET比表面積3.8m2 /g)と、実施例2で用
いたものと同様の針葉樹漂白クラフトパルプBを、C/
B=60/40(重量比)の割合で混合して組成物を調
製した。この組成物を、可塑剤を添加せずに、フィルタ
ープラグ金型に充填し、プラグ状に成型し、巻紙で巻い
てフィルタープラグを作製した。前記フィルタープラグ
の崩壊性及び香喫味を調べたところ、水崩壊度は73%
であり、香喫味は2.2であった。
【0081】実施例7 実施例6で得た湿潤状態の繊維C(60重量部)と、前
記針葉樹漂白クラフトパルプB(40重量部)とを、4
00000重量部の水に均一に分散し、常法により湿式
抄造し、脱水乾燥することにより、坪量30g/m2
シートを作製した。得られたシートの組成は仕込み組成
と同じであった。そして、崩壊性を調べたところ、水崩
壊度は70%であった。
【0082】実施例8 実施例7で得たシート状フィルター素材を、クレープ化
ロールを用いてクレープ加工し、可塑剤を添加すること
なく巻き上げ、フィルタープラグ(長さ25mm、円周
24.5mm、プラグ重量0.23g/本)を得た。前
記フィルタープラグの水崩壊度は78%であり、香喫味
は2.4であった。
【0083】比較例1 セルロースジアセテート繊維束をトリアセチンを用いて
成型したフィルタープラグの崩壊性評価及び喫味試験を
行ったところ、水崩壊度は2%、香喫味は2.6であっ
た。
【0084】比較例2 針葉樹漂白クラフトパルプB(100重量部)を用いる
以外、実施例7と同様にして、坪量30g/cm2 のシ
ートを得た。得られたシートの水崩壊性を調べたとこ
ろ、崩壊度は68%であった。得られたシートにクレー
プ加工を施し、巻上げ機で巻き上げ、フィルタープラグ
(長さ25mm、円周24.5mm、プラグ重量0.2
3g/本)を作製した。そして、崩壊性及び香喫味を調
べたところ、水崩壊度は74%、香喫味は1.4であっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の製造方法で用いる装置の一例
を示す概略断面図である。
【図2】図2は、図1に示す装置のノズル手段の概略斜
視図である。
【図3】図3は、本発明の製造方法で用いる装置の他の
例を示す概略断面図である。
【図4】図4は、図3に示す装置のノズル手段の概略斜
視図である。
【符号の説明】
1,11…流路 2,12…ノズル 3,13…ケーシング 4,14…供給口 5,15…細孔 6,17…カッティング手段 16…繊維状紡糸液

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 15〜250μmの平均直径及び0.5
    〜4.5m2 /gのBET比表面積を有するフィブリル
    化された繊維状セルロースエステル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の繊維状セルロースエステ
    ルを含むたばこ煙用フィルター素材。
  3. 【請求項3】 前記繊維状セルロースエステルが、部分
    的にフィブリル化されている請求項2記載のたばこ煙用
    フィルター素材。
  4. 【請求項4】 前記繊維状セルロースエステルの含有量
    が、素材の全量に対して20重量%以上である請求項2
    または3記載のたばこ煙用フィルター素材。
  5. 【請求項5】 セルロースエステルが炭素数2〜4の有
    機酸とのエステルである請求項2〜4のいずれかの項に
    記載のたばこ煙用フィルター素材。
  6. 【請求項6】 セルロースエステルがセルロースアセテ
    ートである請求項2〜5の何れかの項に記載のたばこ煙
    用フィルター素材。
  7. 【請求項7】 繊維状セルロースエステルの繊維長が
    0.1〜10mmである請求項2〜6のいずれかの項に
    記載のたばこ煙用フィルター素材。
  8. 【請求項8】 さらに天然又は再生セルロースを含有す
    る請求項2〜7のいずれかの項に記載のたばこ煙用フィ
    ルター素材。
  9. 【請求項9】 前記繊維状セルロースエステルと、天然
    又は再生セルロース繊維との割合が、前者/後者=98
    /2〜20/80(重量比)である請求項8記載のたば
    こ煙用フィルター素材。
  10. 【請求項10】 抄紙構造を有するシート状である請求
    項2〜9のいずれかの項に記載のたばこ煙用フィルター
    素材。
  11. 【請求項11】 クレープ加工又はエンボス加工されて
    いる請求項10記載のたばこ煙用フィルター素材。
  12. 【請求項12】 平均酢化度29〜62%の繊維状セル
    ロースアセテートを、素材の全量に対して40重量%以
    上含むたばこ煙用フィルター素材であって、前記繊維状
    セルロースアセテートが部分的にフィブリル化され、そ
    の平均直径が20〜200μmであり、BET比表面積
    が0.5〜4m2 /gであるたばこ煙用フィルター素
    材。
  13. 【請求項13】 請求項2〜12のいずれかの項に記載
    のたばこ煙用フィルター素材で構成されたたばこ煙用フ
    ィルター。
  14. 【請求項14】 セルロースエステル溶液を、ノズルか
    ら前記セルロースエステルに対する沈殿剤中に押出し、
    剪断力を作用させて、15〜250μmの平均直径及び
    0.5〜4.5m2 /gのBET比表面積を有するフィ
    ブリル化されたセルロースエステル繊維を製造する方
    法。
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