JPH10501416A - 吸収性物品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 リヨセルの連続フィラメント群の交絡体からなる紙巻き煙草のフィルタを開示する。リヨセルフィラメント群は、拡開されたのトウ状のリヨセルフィラメント群の一つ又はそれ以上層からなるウエブを水流交絡するか、又は棒形状のリヨセルフィラメント群のトウに放射状もしくは周りを囲む水噴流を衝きあてることにより交絡させられる。

Description

【発明の詳細な説明】 吸収性物品 発明の技術分野 本発明は吸収性物品、特に紙巻煙草のフィルタ体としての使用及びフィルタ体 の製造方法に関するものである。 紙巻煙草に用いられる繊維含有フィルタは、よく知られている。フィルタ体の 既知の一つの構造では、フィルタ体が一般的にはセルロースアセテート（アセテ ート）の連続フィラメントである連続フィラメント群を紙巻き煙草のフィルター の長手軸と平行に並べた連続フィラメントの群のトウからなっている。既知の他 の構造では、フィルタ体がシリンダ形状に圧縮された襞又は縦溝形状に折った紙 からなっている。このような構造の形状は、単一体のフィルタ要素からなるもの で、モノフィルといわれている。既知の構造の他の形態には、デュアルフィルタ といわれているものがあり、その構造は２つのフィルタ要素、例えば、内側の紙 フィルタそして外側のトウのフィルタとからなっている。また別の既知の構造に 、トリプルフィルタともいわれるフィルタがある。この構造は前記した二つのフ ィルタ要素の間に活性炭素層が配置されている点を除けば、デュアルフィルタと 似た構造のものである。 一般に、紙フィルタはトウのフィルタよりも煙草の煙からタール分の効率がよ く除去することが知られている。紙巻き煙草の低タール化のトレンドの観点から 、タール分の除去効率が高いことは特に望ましいものである。紙フィルターは、 喫煙中、煙草の煙から水分を吸収して水を含むようになり、圧縮され易くなるの で、煙のフィルタ通過抵抗を大きくする。紙巻き煙草のフィルターの外端部は、 普通喫煙すると汚れてくる。一般に、アセテートフィルタは淡い褐色（ｔａｎ） の均一な汚れを、紙フィルターは濃い斑点状の汚れを生じ、後者の場合の現象は 目で見ても好ましいものではない。紙製のモノフィルタは、製造方法が複雑であ るとしても、アセテートよりも安価な材料であるので、アセテートトウのフィル タよりも普通安価に製造することができる。デュアルフィルターは、一般に製造 方法が複雑であるので、紙製のモノフィルター又はトウフィルタの何れよりも製 造費が割高であり、トリプルフィルターとなると製造費は更に割高なものとなる 。 本発明の目的は、フィルタ本体に紙を用いる紙巻き煙草の紙製フィルターが遭 遇する幾つかの欠点を克服する高タール除去効率の紙巻き煙草のフィルタを提供 することにある。 本発明は、フィルター体がリヨセルの連続フィラメントの交絡体からなること を特徴とする紙巻き煙草のフィルターを提供する。本発明は、このようなフィル タを具えた紙巻き煙草をも提供するものである。 リヨセルのフィラメント及び繊維は既知の材料であり、その製造方法は米国特 許第４，２４６，２２１号等に記載されている。リヨセル繊維は生物分解し易い 材料である。リヨセル繊維はその市販品をコートールズ社から入手できる。リヨ セル繊維は、セルロースをその溶剤に溶解して、その溶液をセルロースを凝固さ せる凝固浴に押出して、繊維から溶剤を除去することにより製造される。この方 法は溶剤紡糸とよばれ、そこでリヨセル繊維は溶剤紡糸セルロース繊維ともいわ れている。このセルロースは、普通木材パルプである。溶剤は、第２級アミンＮ −オキシド、好ましくはＮ−メチルモルホリンＮ−オキシドで、通常は少量比の 水を含んでいる。溶剤としては、第３級アミンＮオキシドが、凝固浴には水系性 浴が好んで用 いられる。リヨセルフィラメント及び又はリヨセル繊維から実質的になる布帛は 、リヨセル布帛といわれる。溶剤紡糸法は、セルロースの誘導である化学物質の 形成とその分解を経由してセルロース繊維を製造するビスコース法等の既知方法 とは明瞭に区別されるべき方法である。 本発明の一つの実施の態様では、フィルタ体は拡幅されたトウ形状のリヨセル フィラメント群の一つ又はそれ以上の層らなる水流交絡ウエブである。所望なら ば、このウエブは平行配列したステープルファイバー、好ましくはリヨセルのス テープルファイバーの一つ又はそれ以上の層を付加的に含んでいもよい。水流交 絡法は、高速度の水流ジェット又は水のカーテンを適用して、ウエブ中で繊維を お互いの周り繊維を機械的に包み合い、交錯させることにより布帛を形成する方 法である。二つ又はそれ以上の層を用いるとき、複数層はその繊維がお互いに平 行に横たわるように配列するか又は好適にはそれぞれお互いに異なる層の繊維が 互いにいろいろな角度もって横たわるように配列されている。後者の形態の構造 は、布帛平面のあらゆる方向での引裂強力等の物理的性質についてより均一な性 質を付与する。前記とは別に、ウエブは一層またはそれ以上、好ましくは一層の 紙とリヨセルの連続フラメント群の平行な層の一つまたは二つとから構成するこ とができる。紙はリヨセル及び／又は木材パルプ、アセテート繊維等の他の繊維 からなるものであってよい。水流交絡された布帛は、スパンレース布帛ともいわ れ、バインダを含んでいないかあるいはほんの僅か含む。水流交絡法及び水流交 絡布帛は、米国特許第３，４８５，７０６号に記載されており、その引用により その記載内容をここに含めるものとする。 水流交絡布帛は、リヨセルフィラメント群のみの単独からなるかあるいは実質 的にリヨセルフィラメント群からなる。布帛はリヨセ ルと紙巻き煙草フィルタに用いられている既知の一種又は２種のセルロースアセ テートフィラメント又は繊維若しくは木材パルプ等とのブレンドであることもで きる。水流交絡法が適用されるウエブは、多数層であることができるし、これら の層は同じ成分であっても、異なる材料であってもよい。例えば、リヨセルフィ ラメント群のような単一成分層に加えて、ステープルファイバーのブレンド、フ ィラメントとステープルファイバーとの混合又はリヨセルとアセテートフィラメ ントの如きフィラメント群との混合からなる一つあるいはそれ以上の層であるこ とができる。 水流交絡布帛の目付は、一般に、既知の紙フィルターで用いられている紙の目 付と同程度であって、通常１５ｇ／ｍ²から１５０ｇ／ｍ²、好ましくは通常は２ ０ｇ／ｍ²から８０ｇ／ｍ²の範囲である。水流交絡法が適用される繊維ウエブの 層数は、１から１０、好ましくは１から５層である。 水流交絡布帛中に含まれるフィラメント及び繊維は、好ましくはフィブリル化 されている。リヨセルのフィラメント及びステープルファイバーは、水流交絡加 工時等のような湿潤状態で機械的な摩擦を被るとフィブリル化される。フィブリ ル化の結果、フィラメント又はステープルファイバーの本体から部分的に細い繊 維（フィブリル）が発生して、フィラメント又はステープルファイバーの各々が 毛羽立った外観を呈するようになる。フィブリル化されたフィラメント又はステ ープルファイバーは、フィブリル化していないそれらに比べて、表面積が増えた ものとなって、効率的な濾過性を付与する点で利点があるものと考えられる。 水流交絡布帛は、紙巻き煙草の長手軸に対して布帛の平面を平行に配置して、 フィルタ体に適用される。この場合の布帛は、好ましくはプリーツをつけるか縦 溝つきの布帛である。布帛は紙製フィル の汎用製造装置によりフィルターに加工することができる。水流交絡した布帛は 、この種汎用の装置を用いて、しばしば紙よりも迅速に加工でき、このようにし て生産コストが低減できることが判明している。 水流交絡した布帛は、紙に代えて、例えデュアル、トリプル、特にモノフィル タ等の既知構造の形態のフィルタを製造できることができる。 本発明の他の実施の態様では、棒状形態の連続フィラメントのトウを放射状又 は周囲から高圧水のジェットを当てることで棒状形態の連続フィラメント群を交 絡させて調製することができる。このような棒体は、好ましくは既知の汎用フィ ルタと同様の形状及び性量をもっていることが好ましい。そこで、本発明は締ま った横断面のリヨセルトウに向けて横から一つ又はそれ以上の流体のジェットを 突き当てる工程を含むことを特徴とするリヨセルトウの交絡方法をも提供する。 交絡操作が仕かけられるトウは、実質的に平行なフィラメント群から構成されて いる。その横断面は、横方向から見るとトウの周囲に対するその面積の比は、好 ましくは２：１から４：１の範囲の比較的小さく締まったものである。締まった トウの横断面は、好ましくは円形であるが、楕円、正方形、矩形等他の形状であ ることもできる。リヨセルトウは、適宜の横断面形状、寸法の通孔等を通過させ て所望の締結形状に成形することができる。 交絡処理を受けるトウのリヨセルフィラメント群は、交絡した製品に良好な収 束性を付与する目的で、好適には捲縮がかけられたものである。交絡加工により 生成されたフィブリルは、交絡した製品に集束性を与えるのに役立つ。交絡加工 工程の間に、締まったトウを過度に圧縮すべきではないように留意する。運動の 充分なる自由がフィラメント群が相互にうまく絡まるようにする上で必要である 。所望なら、交絡加工工程ではトウをオーバーフィードする。 流体は、好ましくは水である。横方向からの噴流は、しばしば流体がトウ中フ ィラメントに向けて垂直に突きあたるように配置されるが、それ程には厳格な垂 直性を要しないものと考えてよい。更に、ある場合にはトウに直角以外の角度で 突きあてることが好ましいこともある。例えば、種種の角度での噴流の並びを採 用することで、高いレベルの交絡レベルを得ることも可能である。任意のトウに 所望程度の交絡を付与するのに必要な流体圧力と流体流量は、トライ・アンド・ エラー法で容易に決めることができる。流体は、例えば、複数の噴流を、しばし ばトウ周りに対称的に配置された複数の噴流から、又は周りの噴流スロットから 、放射状にトウに向けられる。所望なら、階段的に、各段同じか、若しくは相違 する交絡を生じさせることができるようにトウの長手方向に沿って噴流配列して 階段的に交絡することもできる。本発明の方法は、固定した噴流にトウを通過さ せて行うのが好都合である。 本発明の方法により製造した交絡リヨセルトウは、横断面方向によく集束して おり、変形作用に対して安定した形状を示す。交絡リヨセルトウは、棒状体、又 はプラグ形状に切断され、紙巻き煙草のフィルタを含むフィルター類の製造に好 適なものである。タンポン、フェルト−ペン等のペン用のインクカートリッジ類 、空気清浄器等等様々な物品の製造にも好適である。 一般に、リヨセルフィラメント、リヨセルテープルファイバー及び組み合わせ 用いられる他の種類のフィラメントもしくは繊維の繊度は、０．０５から２０ｄ ｔｅｘの範囲、しばしば１から５ｄｔｅｘの範囲である。 本発明の紙巻き煙草のフィルタ体は、汎用されているアセテート又は紙製フィ ルタに比べて、高度のフィルタ効率（タール及び微細 粒子群の保持効果が高い）を有している。本発明のフィルタ体は、モノフィルタ であるのが有利でである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ // Ｄ０１Ｆ 2/00 7633−3Ｂ Ｄ０１Ｆ 2/00 Ｚ (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)， ＡＭ，ＡＴ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｃ Ａ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＫ ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ， ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，Ｌ Ｔ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ， ＳＩ，ＳＫ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，Ｕ Ｓ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．フィルタ体が交絡したリヨセルの連続フィラメント群からなることを特徴 とする紙巻き煙草のフィルタ。 ２．フィルタ体が一つまたはそれ以上の拡開されたリヨセルフィラメントの層 からなる水流交絡ウエブからなることを特徴とする請求の範囲第１項による紙巻 き煙草のフィルタ。 ３．フィルタ体が棒体形状の連続リヨセルフィラメントの交絡したトウからな ることを特徴とする請求の範囲第１項による紙巻き煙のフィルタ。 ４．交絡トウがリヨセルフィラメントのトウに向けて放射状又はその周りから 一つ又はそれ以上の高圧水噴流を当てることにより調製されることを特徴とする 請求の範囲第３項による紙巻き煙のフィルタ。 ５．紙巻き煙草が前記の何れかの請求の範囲によるフィルタからなることを特 徴とする紙巻き煙草。 ６．密な横断面を有するリヨセルのトウに、横方向から一つ又はそれ以上の流 体噴流を衝き当てる工程含むことを特徴とするリヨセルトウの交絡方法。 ７．交絡工程に付されるリヨセルトウの横断面が円形のものであることを特徴 とする請求の範囲第６項によるリヨセルトウの交絡方法。 ８．一つ又はそれ以上の流体噴流がトウに垂直に突きあてられることを特徴と する請求の範囲第６項又は第７項によるリヨセルトウの交絡方法。 ９．流体が水であることを特徴とする請求の範囲第６項から第８項のいずれか の方法によるリヨセルトウの交絡方法。