JPH08110802A - Pidコントローラ - Google Patents

Pidコントローラ

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JPH08110802A
JPH08110802A JP24603494A JP24603494A JPH08110802A JP H08110802 A JPH08110802 A JP H08110802A JP 24603494 A JP24603494 A JP 24603494A JP 24603494 A JP24603494 A JP 24603494A JP H08110802 A JPH08110802 A JP H08110802A
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JP
Japan
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pid
control
parameter
unit
control amount
Prior art date
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JP24603494A
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English (en)
Inventor
Masahito Tanaka
雅人 田中
Hiroyuki Mitsubuchi
裕之 三渕
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Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 適用範囲が広く信頼性が高いPIDパラメー
タ修正を行う。 【構成】 減算処理部3、PID演算部4によりフィー
ドバック制御系が構成されている。この演算部4のPI
Dパラメータは、オートチューニング動作時に、自動調
整信号生成部6、プロセスパラメータ算出部7、PID
パラメータ決定部8によって決定される。ステップ入力
検出部9にてステップ入力が検出されたときに、ステッ
プ応答前状態記憶部10が制御量と操作量を記憶する。
そして、整定判定部11によって整定状態と判定された
ときに、PIDパラメータ修正部12がIMCの調整則
を用いたPIDパラメータを算出し、PID演算部4の
パラメータを修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、PIDコントローラに
関し、特に設定されたPIDパラメータを自動修正する
学習調整機能を備えたPIDコントローラに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より汎用コントローラとしてPID
制御を用いたものが一般に使用されている。PIDコン
トローラは、PID演算部にて目標値とフィードバック
量との差から操作量を演算して制御対象プロセスへ出力
し、その制御結果である制御量をフィードバック量とし
て戻すフィードバック制御系である。このようなPID
コントローラの特性を決定するためには、演算部のPI
Dパラメータ、すなわちゲイン、積分時間、微分時間を
設定する必要があるが、これらパラメータの設定・修正
を行う方法として、ファジイ推論、あるいはニューラル
ネットワークを応用した方法が従来より提案されてい
る。
【0003】ファジイ推論を応用した方法は、オペレー
タの経験的知識をアルゴリズム化した手法によりパラメ
ータ修正を行う。したがって、オペレータの知識が及ば
ない状況については適用不可能なアルゴリズムとなり、
このアルゴリズムの調整には制御の専門的知識を必要と
する。
【0004】また、ニューラルネットワークを応用した
方法は、パラメータ修正の事例を予めニューラルネット
ワークを用いて学習し、その学習結果をアルゴリズム化
した手法によりパラメータ修正を行う。この場合の学習
はニューラルネットワークを形成するための学習であ
り、制御特性を向上させるための学習的パラメータ修正
における学習とは異なる。よって、修正事例データでカ
バーされている状況についてのみ適用可能なアルゴリズ
ムとなり、このアルゴリズムの調整は極めて困難であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の方
法によるPIDパラメータ修正は、経験的知識又はパラ
メータ修正の事例など過去の経験に基づいてパラメータ
修正を行うものであり、未経験の状況については対応で
きないため、あらゆる状況において有効に動作する保証
はなく、またアルゴリズムの修正も困難であるという問
題点があった。また、このように理論的背景を持たない
修正機能であるため、パラメータ修正による制御特性の
改善効果についても、十分なこともあれば不十分なこと
もあり、効果が一定しないという問題点があった。本発
明は、上記課題を解決するためになされたもので、適用
範囲が広く信頼性が高いPIDパラメータ修正を行うこ
とができる学習調整機能を備えたPIDコントローラを
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、目標値から制
御量を減算して制御量偏差を出力する減算処理部と、P
IDパラメータに基づいて制御量偏差から操作量を演算
して制御対象プロセスに出力するPID演算部と、PI
Dパラメータを決定するためのオートチューニング動作
時に、操作量に相当する自動調整信号を制御対象プロセ
スに出力する自動調整信号生成部と、自動調整信号に対
する制御量の変化に基づいて制御対象プロセスのゲイン
/時定数比及びプロセスのむだ時間を求めるプロセスパ
ラメータ算出部と、このゲイン/時定数比及びむだ時間
に基づいてPIDパラメータを算出し、これをPID演
算部に出力して記憶させるPIDパラメータ決定部と、
通常の目標値追従制御動作時に、目標値入力がステップ
入力であると判定すると検出信号を出力するステップ入
力検出部と、この検出信号が出力されたときに制御量と
操作量を記憶するステップ応答前状態記憶部と、検出信
号が出力されると制御量偏差に基づく制御の整定状態の
評価を開始し、整定状態と判定したときに起動信号を出
力する整定判定部と、この起動信号が出力されると、現
時点における制御量と操作量、ステップ応答前状態記憶
部に記憶された制御量と操作量、ゲイン/時定数比及び
むだ時間に基づいて、制御対象プロセスを近似した内部
モデルにより制御を行うIMCの調整則を用いたPID
パラメータを算出し、PID演算部に記憶されたPID
パラメータを算出したパラメータに変更させるPIDパ
ラメータ修正部とを有するものである。
【0007】
【作用】本発明によれば、減算処理部、PID演算部に
よってフィードバック制御系が構成されている。PID
演算部のPIDパラメータは、オートチューニング動作
時に、自動調整信号生成部、プロセスパラメータ算出
部、PIDパラメータ決定部によって決定される。そし
て、ステップ入力検出部によってステップ入力が検出さ
れたときに、ステップ応答前状態記憶部が制御量と操作
量を記憶し、整定判定部によって整定状態と判定された
ときに、PIDパラメータ修正部が現時点における制御
量と操作量、ステップ応答前状態記憶部に記憶された制
御量と操作量、ゲイン/時定数比及びむだ時間に基づい
て、IMCの調整則を用いたPIDパラメータを算出す
ることにより、PIDパラメータが修正される。
【0008】
【実施例】図1は本発明の1実施例を示すPIDコント
ローラのブロック図、図2はこのPIDコントローラを
用いた制御系のブロック線図、図3はこのコントローラ
の動作を説明するためのフローチャート図である。図1
において、1はオペレータによって設定された目標値r
をコントローラに入力するための目標値入力部、2は図
1では図示しない制御対象プロセスからの制御量yをコ
ントローラに入力するための制御量入力部、3は目標値
rから制御量yを減算して制御量偏差eを出力する減算
処理部、4はPIDパラメータに基づいて制御量偏差e
から操作量uを演算するPID演算部である。
【0009】また、5はPID演算部4から出力された
操作量uをプロセスへ出力する信号出力部、6はPID
パラメータを決定するためのオートチューニング動作時
に、操作量uに相当する自動調整信号を生成する自動調
整信号生成部、7は自動調整信号に対する制御量yの変
化に基づいて制御対象プロセスのゲイン/時定数比及び
プロセスのむだ時間を求めるプロセスパラメータ算出
部、8はゲイン/時定数比及びむだ時間に基づいてPI
Dパラメータを算出し、これをPID演算部4に出力し
て記憶させるPIDパラメータ決定部である。
【0010】また、9は目標値入力がステップ入力であ
ると判定すると検出信号を出力するステップ入力検出
部、10は検出信号が出力されたときに制御量yと操作
量uを記憶するステップ応答前状態記憶部、11は検出
信号が出力されると制御の状態評価を開始し、整定状態
と判定したときに起動信号を出力する整定判定部であ
る。12はPIDパラメータ修正部であり、起動信号が
出力されると、現時点における制御量yと操作量u、ス
テップ応答前状態記憶部10に記憶された制御量yと操
作量u、ゲイン/時定数比及びむだ時間に基づいて、P
IDパラメータを算出し、PID演算部4のパラメータ
を算出したパラメータに変更させる。
【0011】図2において、20は制御対象プロセス、
GiはPID演算部4の伝達関数、Gpは制御対象プロ
セス20の伝達関数である。なお、図2は図1の減算処
理部3、PID演算部4からなるコントローラの基本構
成に、制御対象プロセス20を含めて制御系として書き
直したものである。本実施例のコントローラにおいて
は、PIDパラメータ決定部8がPIDパラメータを算
出し、これにより制御系の特性が決定される。そして、
更にPIDパラメータ修正部12が制御動作中にPID
パラメータの修正を行うが、ここではコントローラの制
御系としての動作を先に説明する。
【0012】目標値rは、このコントローラのオペレー
タによって設定され、目標値入力部1を介して減算処理
部3に入力される(図3ステップ101)。また、制御
量入力部2には、制御対象プロセス20(実際には制御
量yを検出するセンサ)から制御量yが入力される。そ
して、減算処理部3は、r−y、すなわち目標値rから
制御量yを減算し、その結果を制御量偏差eとして出力
する(ステップ103又は109)。
【0013】次に、PID演算部4は、制御量偏差eか
ら操作量uを演算するが、その伝達関数Giは次式とな
る。 Gi=Kg×[1+{1/(Ti×s)}]×(1+Td×s) /(1+α×Td×s) ・・・(1) ここで、KgはPIDゲイン、TiはPID積分時間、
TdはPID微分時間である。また、パラメータαは固
定パラメータとしておくのが便利なので、後述する理由
によりα=0.2とする。
【0014】そして、PID演算部4は、算出した操作
量uを信号出力部5を介して制御対象プロセス20(実
際にはバルブ等の操作装置)、ステップ応答前状態記憶
部10、PIDパラメータ修正部12へ出力する(ステ
ップ104又は110)。以上のようなステップ10
3、104又はステップ109、110の動作を1制御
周期ごとに繰り返す。これが、このPIDコントローラ
の基本構成であるフィードバック制御系としての動作で
ある。
【0015】次に、以上のような制御特性を決定するP
IDパラメータ、すなわちPIDゲインKg、PID積
分時間Ti、及びPID微分時間Tdを設定するオート
チューニング動作(ステップ100)について説明す
る。図4はこのオートチューニング動作を詳細に説明す
るためのフローチャート図である。
【0016】最初に、自動調整信号生成部6は、例えば
オペレータからの指令によりオートチューニング動作に
入り、図5に示すように操作量がu=0%となる自動調
整信号auを60秒間出力する(ステップ200)。こ
うして、自動調整信号auが信号出力部5に出力され、
これが信号出力部5から制御対象プロセス20に操作量
uとして出力される。これにより、制御量yは、図5に
示すようにy=0に次第に近づき安定状態となる(これ
を初期状態とする)。
【0017】続いて、自動調整信号生成部6は、図5の
ように操作量がu=100%となる自動調整信号auを
10秒間だけ出力した後(ステップ201)、再びu=
0%となる自動調整信号auに戻す(ステップ20
2)。そして、このステップ202の自動調整信号au
出力を後述するPIDパラメータ設定まで維持する。一
方、プロセスパラメータ算出部7は、u=100%とな
る自動調整信号auが出力されると、経過時間の計測を
開始する(ステップ203)。
【0018】そして、制御量yの変化が判定基準値以上
かどうかを次式によって判定し(ステップ204)、次
式が成立するまでこの判定を繰り返す。 |y(t)−y(0)|≧ε ・・・(2) ここで、y(t)は現時刻tにおける制御量、y(0)
は上記初期状態における制御量、εは判定基準値であ
り、例えば制御量yのフルスケール(制御量yを0〜1
00%に正規化したとき)の3%とする。
【0019】プロセスパラメータ算出部7は、ステップ
204において式(2)が成立したときにステップ20
5に進み、現時点までの経過時間を図5に示すように制
御対象プロセスのむだ時間Lpとする。なお、むだ時間
Lpがこのように決定できるのは、むだ時間が操作量u
を変化させたときの影響が制御量yに現れるまでの時間
だからである。
【0020】次いで、プロセスパラメータ算出部7は、
制御量yが逆方向に変化したかどうかを次式によって判
定し(ステップ206)、次式が成立するまでこの判定
を1サンプリング周期(この周期は制御周期とは必ずし
も一致しない)ごとに繰り返す。 Δy(t)×Δy(t−1)={y(t)−y(t−1)} ×{y(t−1)−y(t−2)}<0 ・・・(3) ただし、y(t−1)は1サンプリング時間前の制御
量、y(t−2)は2サンプリング前の制御量である。
【0021】すなわち、式(3)は現時刻tにおける制
御量変化Δy(t)と1サンプリング前の変化Δy(t
−1)の積が負になったら、制御量yが逆方向に変化し
たと判定するものである。プロセスパラメータ算出部7
は、式(3)が成立したときにステップ207に進み、
現時点までの経過時間から上記プロセスむだ時間Lpを
差し引いた時間を図5に示すようにTyとする。
【0022】また、y(t)−y(0)、すなわち現時
点tにおける制御量から初期状態における制御量を差し
引いた値を図5のようにdyとする(ステップ20
8)。そして、得られた値から制御量変化率dy/Ty
を算出し、この値Rpを制御対象プロセスのゲインと時
定数の比率とする(ステップ209)。
【0023】ここで、制御量変化率Rp=dy/Tyが
プロセスゲイン/プロセス時定数比となる理由を説明す
る。本実施例のオートチューニング動作では、図5に示
すように操作量uを0から100%に変化させて再び0
%にする。これにより、新たな目標値rがコントローラ
に入力されることによるステップ応答の開始領域(すな
わち、目標値rの変化に応じた操作量uがPID演算部
4から出力されて制御量yが変化を始める領域)に相当
する応答(図5に示す制御量yの三角波形)が発生す
る。
【0024】このとき、ステップ応答の開始領域におけ
る制御量変化率Rpは、制御対象プロセスが1次遅れの
要素を有するものとすると、次式に示される関係を近似
的に満たしている。 Rp=(d/dt)t=t1[Kp×{1−exp(−t/Tp)}] =Kp/{Tp×exp(−t1/Tp)} ・・・(4) 式(4)において、(d/dt)は時間微分演算子、t
1はステップ応答の開始領域の平均時刻(図5では制御
量yの三角波形のほぼ中間時点に相当する)、Kpは制
御対象プロセスのゲイン、Tpはプロセスの時定数であ
る。
【0025】ここで、平均時刻t1が事実上不確定パラ
メータとなるが、平均時刻t1においてはexp(−t
1/Tp)は1に近い値なので、式(4)は次式のよう
に近似できる。 Rp=Kp/Tp ・・・(5) したがって、プロセスパラメータ算出部7で求めた制御
量変化率RpがプロセスゲインKpとプロセス時定数T
pの比率に等しいことが分かる。
【0026】次に、PIDパラメータ決定部8は、プロ
セスパラメータ算出部7から出力されたゲイン/時定数
比Rp、むだ時間Lpに基づいてPIDゲインKg、P
ID積分時間Ti、PID微分時間Tdを次式のように
算出する(ステップ210〜212)。 Kg=1/(0.25+Rp×Lp) ・・・(6) Ti=1/Rp ・・・(7) Td=Lp/2 ・・・(8)
【0027】このように算出できる理由は後述する学習
調整動作のところで説明する。そして、算出されたPI
DゲインKg、PID積分時間Ti、PID微分時間T
dがPID演算部4に出力され記憶されることにより、
PIDパラメータが設定される(ステップ213)。
【0028】これで、オートチューニング動作が終了
し、自動調整信号生成部6は前述のようにu=0%とな
る自動調整信号auの出力を停止する。なお、以上のよ
うなオートチューニング動作中は、目標値rの入力は行
われず、上記のようなフィードバック制御は行われな
い。こうして、コントローラとしての制御動作を開始す
ることが可能になり、目標値rの入力に対して上述のよ
うなフィードバック制御が行われる。
【0029】本実施例のような単純な操作量のオン/オ
フによるオートチューニングを用いれば、オープンルー
プ(フィードバック制御を行わない状態)でステップ応
答を完結させてプロセスのパラメータを調べることがで
きない場合でも、オートチューニングが実現できるの
で、実用上有効である。
【0030】つまり、オープンループでプロセスのステ
ップ応答を整定するまで観測できれば、プロセスのゲイ
ンKp、時定数Tpを別個に求めることはできる。しか
し、通常の汎用PIDコントローラでは、オープンルー
プでステップ応答を長時間観測することが許されない制
御対象があることを想定しているので、オープンループ
で短時間の操作によってPIDパラメータを求めること
ができるのは実用上有効なのである。
【0031】なお、本実施例では以上のようなオートチ
ューニング手法を用いたが、本発明の特徴は目標値追従
制御動作中にPIDパラメータを修正する学習調整動作
にあり、この学習調整動作ではプロセスゲイン/プロセ
ス時定数比Rpとプロセスむだ時間Lpが事前に得られ
ればよいので、このRp、Lpが得られる方法であれば
他のオートチューニング方法であっても良い。
【0032】次に、この学習調整動作について説明す
る。ステップ入力検出部9は、目標値rの入力に伴い
(図3ステップ101)、この入力がステップ入力かど
うかを次式によって判定する(ステップ102)。 |r(t)−r(t−1)|≧θ ・・・(9) ここで、r(t)は現時刻tにおける目標値、r(t−
1)は1制御周期前の目標値、θは検出基準値であり、
例えば制御量yのフルスケールの3%に設定されてい
る。
【0033】式(9)は、1制御周期ΔTにおける目標
値rの変化量が検出基準値θ以上かどうかでステップ入
力を検出するものである。そして、ステップ入力検出部
9は、式(9)が成立しない場合ステップ入力でないと
判定するため、上述のフィードバック制御が減算処理部
3、PID演算部4によって行われる(ステップ10
3、104)。よって、式(9)が成立するまで、ステ
ップ101〜104の動作が1制御周期ΔTごとに繰り
返されることになる。
【0034】次に、ステップ入力検出部9は、ステップ
102において式(9)が成立するとステップ入力が印
加されたと判定し、検出信号をステップ応答前状態記憶
部10、整定判定部11に出力する。ステップ応答前状
態記憶部10は、この検出信号が出力されると、図5の
ように現時点における操作量u1、制御量y1を記憶す
る(ステップ105、106)。これは、ステップ入力
検出直後の値を記憶していることになるが、事実上ステ
ップ入力直前の整定状態の値を記憶するのと同等であ
る。
【0035】そして、整定判定部11は、ステップ入力
検出部9から検出信号が出力されると、制御量偏差eの
大小判定を次式によって行う(ステップ107)。 |e|≦λ ・・・(10) ここで、λは判定基準値であり、例えば制御量yのフル
スケールの3%に設定されている。
【0036】整定判定部11は、ステップ107におい
て式(10)が成立しない場合、後述する経過時間のリ
セットを行う(ステップ108)。そして、フィードバ
ック制御が減算処理部3、PID演算部4によって行わ
れ(ステップ109、110)、次の制御周期になって
から再び目標値r(実際には図5のようにステップ応答
の最中なので前の制御周期とおなじ値である)が入力さ
れ(ステップ111)、整定判定部11にてステップ1
07の判定が行われる。したがって、式(10)が成立
するまで、ステップ111、107〜110の動作が1
制御周期ΔTごとに繰り返されることになる。
【0037】また、整定判定部11は、ステップ107
において式(10)が成立すると、経過時間の計測を開
始し(ステップ112)、続いてこの経過時間が判定基
準時間2/Rp(秒)以上かどうかを判定する(ステッ
プ113)。経過時間が判定基準時間2/Rpよりも短
く判定がNoの場合、整定判定部11は何もせず、上記
と同様にフィードバック制御が行われ(ステップ10
9、110)、次の制御周期になってから目標値rが入
力される(ステップ111)。
【0038】ステップ107において式(10)が成立
し、かつステップ113において判定がNoとなる限
り、このようなステップ111、107、112、11
3、109、110の動作が1制御周期ΔTごとに繰り
返され、ステップ112において上記経過時間が加算さ
れていく。やがてステップ113において経過時間が判
定基準時間2/Rp以上となって判定がYesとなる
と、整定判定部11は制御が整定したと判定して起動信
号をPIDパラメータ修正部12に出力する。
【0039】ただし、このような経過時間の計測中に、
ステップ107で式(10)が成立しなくなると、整定
判定部11は、ステップ108に進んで経過時間をリセ
ットし、再び式(10)が成立してから経過時間の計測
をやり直す。
【0040】次に、PIDパラメータ修正部12は、整
定判定部11から起動信号が出力されると、IMC(In
ternal Model Control)に基づくパラメータ調整則を利
用して上記のオートチューニング動作で設定されたPI
Dパラメータを修正する。そこで、まずIMC構造の制
御アルゴリズムについて説明する。IMC構造のコント
ローラは、例えば特願平5−83826号に示されるよ
うに制御対象プロセスを近似した内部モデルを組み込ん
で制御を行うものである。
【0041】図6(a)はこのようなIMCコントロー
ラを用いた制御系のブロック線図である。22は目標値
rからフィードバック量bを減算する第1の減算処理
部、23は第1の減算処理部22の出力の変化が急激に
伝わらないようにするためのフィルタ部、24はフィル
タ部23の出力に基づいて操作量uを演算する操作部、
25は制御対象プロセス20を数式で近似したものであ
って制御量yに相当する参照制御量ymを出力する内部
モデル、26は制御量yから参照制御量ymを減算して
フィードバック量bを出力する第2の減算処理部であ
る。
【0042】また、F、Gc、Gmはそれぞれフィルタ
部23、操作部24、内部モデル25の伝達関数であ
る。次に、このようなIMCコントローラの動作を説明
する。最初に、第1の減算処理部22は、目標値rから
フィードバック量bを減算する。フィルタ部23は、第
1の減算処理部22の出力eをその時定数をTfとする
次式のような伝達関数Fの特性で出力する。 F=1/(1+Tf×s) ・・・(11)
【0043】式(11)の伝達関数Fにおける時定数T
fは、内部モデル25の時定数Tmに応じて次式のよう
に設定されるようになっている。 Tf=β×Tm ・・・(12) βは比例定数であり、β=0.25である。そして、操
作部24は、フィルタ部23の出力から操作量uを演算
し、制御対象プロセス20及び内部モデル25へ出力す
るが、その伝達関数Gcは内部モデル25のゲインKm
及び時定数Tmにより次式となる。 Gc=(1+Tm×s)/Km ・・・(13)
【0044】次に、制御対象プロセス20は、1次遅れ
とむだ時間の要素を有するものとしてその伝達関数Gp
を次式のような近似伝達関数で表現できる。 Gp=Kp×exp(−Lp×s)/(1+Tp×s) ・・・(14) 内部モデル25は、プロセス20をモデル同定した結果
得られたゲインKp、時定数Tp、むだ時間Lpをその
まま内部モデルのゲインKm、時定数Tm、むだ時間L
mとしてそれぞれ用い、プロセス20を式(14)と同
様の近似式によって表現したものとなる。
【0045】すなわち、内部モデル25は、ゲインK
m、時定数Tm、及びむだ時間Lmに基づき操作量uか
ら参照制御量ymを演算するが、その伝達関数Gmは次
式となる。 Gm=Km×exp(−Lm×s)/(1+Tm×s) ・・・(15) そして、第2の減算処理部26は、制御量yから参照制
御量ymを減算し、この減算結果をフィードバック量b
として出力する。これが、このIMC構造のコントロー
ラのフィードバック制御系としての動作である。
【0046】以上のようなIMCでは、プロセス20の
ゲインKp、時定数Tp、むだ時間Lpが内部モデル2
5のゲインKm、時定数Tm、むだ時間Lmとそれぞれ
1対1で対応しており、制御理論上各要素の関係が整理
されているため、PIDのようにプロセスとPIDパラ
メータが直接対応していない制御方式に比べてチューニ
ングが容易になるという特徴を有している。そこで、こ
のようなIMCの特徴をPIDに応用するために、図6
(a)のIMCの制御系を書き換えると、図6(b)の
ように変形することができる。
【0047】図6(b)において、操作部24から出力
される操作量uは次式となる。 u=(e+ym)×F×Gc=(e+u×Gm)×F×Gc ・・・(16) また、内部モデル25の伝達関数Gmは式(15)に示
した通りであるが、1次Pade近似式exp(−Lm
×s)=(−Lm×s+2)/(Lm×s+2)を用い
ると、次式のように変形することができる。 Gm=Km×(−Lm×s+2)/{(1+Tm×s)×(Lm×s+2)} ・・・(17)
【0048】よって、式(11)、(13)、(17)
を式(16)に代入すると次式となる。 u=[e+u×Km×(−Lm×s+2) /{(1+Tm×s)×(Lm×s+2)}] ×{1/(1+Tf×s)}×{(1+Tm×s)/Km} ・・(18)
【0049】今、図6(b)のブロック27の伝達関数
をGbとすると、Gb=u/eなので、伝達関数Gbは
式(18)より次式となる。 Gb=u/e={(1+Tm×s)×(Lm×s+2)} /[Km×{(Lm×s+2)×(1+Tf×s)+Lm×s−2}] =[Tm/{Km×(Tf+Lm)}] ×{(Tm×Lm/2)×s2 +(Tm+Lm/2)×s+1} /[{Tf/(Tf+Lm)}×(Tm×Lm/2)×s2 +Tm×s] =A1×(B1×s2 +C1×s+1)/(D1×s2 +E1×s) ・・・(19)
【0050】また、本実施例のPIDコントローラのP
ID演算部4の伝達関数Giは式(1)に示した通りで
あるが、式(1)は次式のように変形できる。 Gi=Kg×[{Ti×Td×s2 +(Ti+Td)×s+1} /(α×Ti×Td×s2 +Ti×s)] =A2×(B2×s2 +C2×s+1)/(D2×s2 +E2×s) ・・・(20)
【0051】こうして求めたブロック27の伝達関数G
bとPID演算部4の伝達関数Giは図6(b)、図
2、及び式(19)、(20)から明らかなように相似
関係にあり、A1=A2、B1=B2、C1=C2、D
1=D2、E1=E2とすることにより、IMCコント
ローラと本実施例のPIDコントローラとの間で次式の
ようなパラメータの対応関係を求めることができる。
【0052】 Kg=Tm/{Km×(Tf+Lm)} =Tm/{Km×(β×Tm+Lm)} ・・・(21) Ti=Tm ・・・(22) Td=Lm/2 ・・・(23) α=Tf/(Tf+Lm)=β×Tm/(β×Tm+Lm) ・・・(24)
【0053】一般的に、IMCでは内部モデル25をプ
ロセス伝達関数に一致させるのが好ましいので、Km=
Kp、Tm=Tp、Lm=Lpとなり、式(21)〜
(23)は次式となる。 Kg=Tp/{Kp×(0.25×Tp+Lp)} ・・・(25) Ti=Tp ・・・(26) Td=Lp/2 ・・・(27)
【0054】こうして、プロセスのゲインKp、時定数
Tp、むだ時間Lpを求めることができれば、式(2
5)〜(27)からPIDパラメータを得ることができ
る。ところで、IMC制御系では、内部モデル25と制
御対象プロセス20が完全に一致していることが理想的
であるが、実質的には不可能である。しかし、実用上は
制御を不安定化させる高周波成分において内部モデル2
5とプロセス20の両者の応答がほぼ一致していれば、
一応制御の不安定化は回避できる。これは前述のステッ
プ応答の開始領域における制御量yの変化率と参照制御
量ymの変化率がほぼ一致することに等価である。
【0055】すなわち、内部モデル25のパラメータ設
定の最低レベルの目安は次式で与えられる。 Km/Tm=Kp/Tp ・・・(28) 式(28)はKp/Tpを求めることができれば、IM
Cコントローラにおいてある程度の制御が実現できるこ
とを意味し、同時に式(25)〜(27)のようなPI
Dパラメータ設定によりPIDコントローラにおいてあ
る程度の制御が実現できることも意味する。
【0056】そして、プロセスゲイン/プロセス時定数
比Rp=Kp/Tpは前述のようにオートチューニング
動作で求めることができるので、Kp=1と仮定しTp
=1/Rpとすることにより、式(25)〜(27)か
らPIDパラメータ決定部8が用いる式(6)〜(8)
を求めることができる。このようにKp=1と仮定でき
るのは以下のような理由による。つまり、オートチュー
ニング動作では、ゲイン/時定数比Rp、むだ時間Lp
が得られるが、これらだけでは式(25)〜(27)に
よってPIDパラメータを設定するには情報不足であ
る。
【0057】しかし、Kp=y/u(正確にはGp=y
/u)と仮定すれば、コントローラは操作量uと制御量
yのフルレンジを0〜100%に正規化しているので、
y/u=100/100=1により、一般に多くの場合
プロセスゲインKpは約1となる。こうして、オートチ
ューニング動作によってある程度の制御を実現すること
ができる。
【0058】なお、式(24)のパラメータαについて
は、固定パラメータとしておくのが便利なので、平均的
な制御対象に基づき便宜上Tm=Lmとし、以下に示す
数値とする。 α=0.25×Tm/(0.25×Tm+Tm)=0.2 ・・・(29) これが、式(1)においてα=0.2とした理由であ
る。
【0059】しかし、このようなPIDパラメータ設定
手法では、実際のプロセスゲインKpがKp=0.8〜
1.2の範囲からはずれるとオーバーシュートが発生し
たり、立ち上がりが遅くなったりという不具合が生じ
る。このため、実際のステップ応答の結果を参照して学
習的にPIDパラメータを修正する必要がある。このと
き、制御対象プロセスが線形であれば、次式のようにス
テップ応答の前後における制御量yの変化量/操作量u
の変化量の比がプロセスゲインKpになる。
【0060】 Kp=(y2−y1)/(u2−u1) ・・・(30) ここで、y2、u2はステップ応答後(つまり、整定
後)の制御量、操作量である。このKpによりプロセス
時定数Tpは次式のように求めることができる。 Tp=Kp/Rp ・・・(31)
【0061】以上のような説明から、PIDパラメータ
修正部12は、整定判定部11から起動信号が出力され
ると、現時点における制御量y2、操作量u2を取り込
み、式(30)、(31)によってプロセスゲインK
p、プロセス時定数Tpを算出し、続いて式(25)〜
(27)を用いてPIDゲインKg、PID積分時間T
i、PID微分時間Tdを算出する(ステップ114〜
116)。こうして、算出されたパラメータがPID演
算部4に出力され記憶されることにより、PIDパラメ
ータが修正される。
【0062】なお、減算処理部3、PID演算部4から
なるコントローラの基本構成と、ステップ入力検出部
9、ステップ応答前状態記憶部10、整定判定部11、
PIDパラメータ修正部12からなる学習調整部は本来
並行に動作しているが、1制御周期ΔTにおける動作時
間関係は図7に示すように設定されている。図中の数字
は図3のステップを示し、また右方向に行くほど後の時
間を示している。つまり、基本構成は、学習調整部の所
定の動作が終了した後に動作(ステップ103、10
4、109、110)を始めるように時間関係が設定さ
れているので、これにより図3の動作が実現されるよう
になっている。
【0063】図8は本実施例のコントローラの目標値追
従性を示す図である。図8は目標値rを0から20に変
更し、続いて20から40に変更して、その制御結果の
制御量yを求めたシミュレーション結果である。ここ
で、制御対象プロセスのゲインKpを3、時定数Tpを
120秒、むだ時間Lpを20秒とする。
【0064】目標値追従制御動作以前にオートチューニ
ング動作によってPIDパラメータが設定されているの
で、目標値rが0から20に変更されたことによる1回
目のステップ応答は、オートチューニング後の応答であ
るが、ここではプロセスゲインKp=1の仮定に対し実
際のゲインがKp=3と大きいため、オーバーシュート
が発生している。
【0065】そして、この1回目の応答により学習調整
が実施されるので、目標値rが20から40に変更され
たことによる2回目のステップ応答は、学習調整後の応
答である。このように、学習調整によるPIDパラメー
タ修正によってオーバーシュートの発生が抑えられるこ
とが分かる。
【0066】図9は図8と同様に本実施例のコントロー
ラの目標値追従性を示す図である。図9ではプロセスの
ゲインKpを0.5とし、その他は図8と同様とする。
オートチューニング後の1回目の応答では、ゲインKp
=1の仮定に対し実際のゲインがKp=0.5と小さい
ため、制御の即応性が損なわれている。これに対して学
習調整後の2回目の応答では、制御量yの立ち上がりが
速くなり、即応性が改善されていることが分かる。
【0067】以上のように、PIDパラメータ修正部1
2が実際のステップ応答の結果に基づいてPIDパラメ
ータを学習的に修正するので、パラメータ修正後の制御
特性を向上させることができる。また、このパラメータ
修正は、制御対象プロセスを近似するIMCに基づいた
理論的な修正であり、経験的知識の及ばない状況につい
ても対応することができるため、従来の方法によるPI
Dパラメータ修正よりも適用範囲が広く信頼性が高い。
【0068】図10は本発明の他の実施例を示すコント
ローラのブロック図である。30は図示しないオペレー
タ又は制御対象プロセス側の装置とのインタフェースを
とるインタフェース回路、31はプログラム格納領域と
なるリードオンリメモリ(以下、ROMとする)、32
は変数格納領域となるランダムアクセスメモリ(以下、
RAMとする)、33はROM31に格納されたプログ
ラムに従ってPIDパラメータの算出とPID制御演算
を行うCPU、34はアドレス・バス、35はデータ・
バス、36はコントロール・バスである。
【0069】本実施例は図1のコントローラの動作を実
現する別の構成例である。インタフェース回路30は、
オペレータによって入力された目標値rを受信すると共
に、制御対象プロセスからの制御量yを受信し、そして
CPU33で演算された操作量uを制御対象プロセスに
出力する。
【0070】ROM31には、図3、4の動作を実現す
るためのプログラムが格納されており、CPU33はア
ドレス・バス34、データ・バス35を介してこれらの
プログラムを逐次読み出して実行し、演算結果をアドレ
ス・バス34、データ・バス35を介してRAM32に
記憶させるか、又はインタフェース回路30から外部に
出力させる。
【0071】次に、このようなコントローラの動作を説
明する。まずオートチューニング動作時に、CPU33
は、インタフェース回路30に操作量uを送出し(図4
ステップ200〜201)、インタフェース回路30か
ら送出された制御量yに基づいてゲイン/時定数比Rp
及びむだ時間Lpを求め、これらをRAM32に記憶さ
せる(ステップ203〜209)。そして、PIDパラ
メータを算出してRAM32に記憶させる(ステップ2
10〜213)。
【0072】次いで、CPU33は、インタフェース回
路30から送出された目標値r(ステップ101)に対
してステップ入力判定を行う(ステップ102)。そし
て、RAM32に記憶されたPIDパラメータに基づい
てPID制御演算を行う。すなわち制御量偏差eを算出
し(ステップ103)、操作量uを演算してインタフェ
ース回路30に送出する(ステップ104)。
【0073】また、ステップ102において判定Yes
となった場合、現時点の操作量u1、制御量y1をRA
M32に記憶させた後(ステップ105、106)、整
定判定を行い、制御が整定するまでPID制御演算を繰
り返す(ステップ107〜111、112、113)。
そして、CPU33は、制御が整定してステップ113
の判定がYesとなった場合、PIDパラメータを算出
してRAM32に記憶させることでPIDパラメータを
修正する(ステップ114〜116)。以上のようにし
て、図1の例の動作を実現することができる。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、オートチューニング動
作時に設定されたPIDパラメータをPIDパラメータ
修正部が実際のステップ応答の結果に基づいて学習的に
修正するので、パラメータ修正後の制御特性を向上させ
ることができる。また、PIDパラメータ修正部は、制
御対象プロセスを数式で近似するIMCに基づいた理論
的なパラメータ修正を行うので、従来の方法によるPI
Dパラメータ修正よりも適用範囲を広くすることができ
ると共に、信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例を示すPIDコントローラ
のブロック図である。
【図2】 図1のコントローラを用いた制御系のブロッ
ク線図である。
【図3】 図1のコントローラの動作を説明するための
フローチャート図である。
【図4】 オートチューニング動作を説明するためのフ
ローチャート図である。
【図5】 オートチューニング動作及び学習調整動作に
おける操作量と制御量の様子を示す図である。
【図6】 IMCコントローラを用いた制御系のブロッ
ク線図である。
【図7】 1制御周期ΔTにおける動作時間関係を示す
図である。
【図8】 本実施例のコントローラの目標値追従性を示
す図である。
【図9】 本実施例のコントローラの目標値追従性を示
す図である。
【図10】 本発明の他の実施例を示すコントローラの
ブロック図である。
【符号の説明】
3…減算処理部、4…PID演算部、6…自動調整信号
生成部、7…プロセスパラメータ算出部、8…PIDパ
ラメータ決定部、9…ステップ入力検出部、10…ステ
ップ応答前状態記憶部、11…整定判定部、12…PI
Dパラメータ修正部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された目標値から制御結果としてフ
    ィードバックされる制御対象プロセスの制御量を減算し
    て制御量偏差を求め、この制御量偏差から制御対象プロ
    セスに出力する操作量を演算することにより制御を行う
    PIDコントローラにおいて、 前記目標値から制御量を減算して制御量偏差を出力する
    減算処理部と、 PIDパラメータに基づいて前記制御量偏差から操作量
    を演算して制御対象プロセスに出力するPID演算部
    と、 前記PIDパラメータを決定するためのオートチューニ
    ング動作時に、操作量に相当する自動調整信号を制御対
    象プロセスに出力する自動調整信号生成部と、 前記自動調整信号に対する制御量の変化に基づいて制御
    対象プロセスのゲイン/時定数比及びプロセスのむだ時
    間を求めるプロセスパラメータ算出部と、 このゲイン/時定数比及びむだ時間に基づいてPIDパ
    ラメータを算出し、これをPID演算部に出力して記憶
    させるPIDパラメータ決定部と、 通常の目標値追従制御動作時に、目標値入力がステップ
    入力であると判定すると検出信号を出力するステップ入
    力検出部と、 この検出信号が出力されたときに制御量と操作量を記憶
    するステップ応答前状態記憶部と、 前記検出信号が出力されると前記制御量偏差に基づく制
    御の整定状態の評価を開始し、整定状態と判定したとき
    に起動信号を出力する整定判定部と、 この起動信号が出力されると、現時点における制御量と
    操作量、前記ステップ応答前状態記憶部に記憶された制
    御量と操作量、ゲイン/時定数比及びむだ時間に基づい
    て、制御対象プロセスを近似した内部モデルにより制御
    を行うIMCの調整則を用いたPIDパラメータを算出
    し、前記PID演算部に記憶されたPIDパラメータを
    算出したパラメータに変更させるPIDパラメータ修正
    部とを有することを特徴とするPIDコントローラ。
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