JPH08110632A - 水なし平版印刷版の版面修正液 - Google Patents

水なし平版印刷版の版面修正液

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JPH08110632A
JPH08110632A JP24626694A JP24626694A JPH08110632A JP H08110632 A JPH08110632 A JP H08110632A JP 24626694 A JP24626694 A JP 24626694A JP 24626694 A JP24626694 A JP 24626694A JP H08110632 A JPH08110632 A JP H08110632A
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JP
Japan
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weight
parts
plate surface
solvent
silicone rubber
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JP24626694A
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English (en)
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Shigeo Koizumi
滋夫 小泉
Yoshihiko Urabe
良彦 占部
Toshio Oba
敏夫 大庭
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬化速度が早く、印刷生産性に優れ、かつ経
時によるゲル化の発生が防止され、保存安定性に優れ
た、水なし平版印刷版の版面修正液を得る。 【構成】 修正液100重量部当たり、(a) 両末端に各
1個以上の官能基を有する線状ジオルガノポリシロキサ
ンを10〜30重量部;(b) テトラアセトキシシランを
2〜8重量部;(c) 錫系縮合触媒を0.001〜1重量
部;(d) 希釈溶剤として、沸点が50℃〜120℃、2
0℃における誘電率が5〜8の範囲である、モノカルボ
ン酸とモノアルコールとのエステルを50〜85重量部
を含有するシリコーンゴム溶液である水なし平版印刷版
の版面修正液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコーンゴム層をイ
ンキ反撥層とする水なし平版印刷版の版面修正液に関す
る。
【0002】
【従来の技術】シリコーンゴム層をインキ反撥層とする
水なし平版印刷版については、すでに種々のものが提案
されている。なかでも、特公昭54−26923号、特
公昭55−22781号、特公昭56−23150号、
特開平2−226249号等に開示されている基板上に
感光性樹脂層とシリコーンゴム層とをこの順に塗設した
ものが一般的である。これらの平版印刷版は印刷時に湿
し水を必要としないため数多くの利点を有する。しかし
ながら、シリコーンゴム層は比較的傷つきやすいため、
取扱い時にスクラッチ傷を生じやすい。このためシリコ
ーンゴム層に生じたスクラッチ傷、ピンホール状の欠点
およびフィルムエッジに基づく欠点などを消去修正し、
また場合によっては通常の画線部を消去して非画線部と
する、版面修正液が必要である。
【0003】このような水なし平版印刷版用の版面修正
液としてはいくつか提案されている。例えば、特公昭6
1−3417号公報には架橋剤としてトリアセトキシシ
ランを含有する一液型硬化性シリコーンゴム溶液からな
る版面修正液が開示されている。また、特公昭63−2
3547号公報には線状ジオルガノポリシロキサン、ポ
リアセトキシシランおよび触媒をパラフィン系・イソパ
ラフィン系炭化水素を主体とした溶媒に溶解した版面修
正液が開示されている。更に、特開平4−163195
号公報には両末端に各3個のアルコキシ基を有する線状
オルガノポリシロキサンを含有する版面修正液が開示さ
れている。
【0004】これら特許に開示された版面修正液は、画
像部との密着力に優れ、印刷汚れを発生せず、耐刷力に
優れた被膜を与えるものの、その硬化速度はまだまだ十
分ではなかった。即ち、印刷中に発見された版面の傷や
欠点を修正するため、印刷機を一時停止し、印刷機上で
版面の修正を行い再スタートする迄に、硬化に要する時
間待たなければならないが、印刷の生産性を上げるため
にはこの一時停止している時間をより短くすることが要
求されている。しかしながら、前記特許に開示された版
面修正液では、その硬化速度がまだまだ不十分であり、
更なる改良が要望されていた。又、版面修正液は空気中
の水分を遮断するため密閉型のプラスチック容器に入れ
られているが、従来の版面修正液では、製造時からユー
ザーが使用するまでの間のプラスチック容器中における
液の保存安定性が十分ではなく、条件によっては一年以
内に容器内でゲル化して使用不可能となることがあっ
た。従って、流通及び貯蔵経時中に容器内で修正液がゲ
ル化することなく、製造後一年以上使用可能とする、修
正液の保存安定性の改良もまた望まれていた。
【0005】しかしながら、上記した修正液の硬化速度
を早くするという課題と、修正液の保存安定性を改善す
るという課題は、互いに相反する課題である。即ち、硬
化速度を早くするということは液の反応活性を上げるこ
とであり、保存安定性は悪化する傾向になり、また、逆
に保存安定性を改良すれば、液の硬化速度は遅くなる傾
向になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、硬化速度が早く、印刷機上での消去においてもほと
んど待つことなく印刷を再スタート出来る、生産性に優
れた版面修正液であり、かつ流通及び貯蔵経時中に容器
内でゲル化することなく、製造後一年以上使用可能な保
存安定性にも優れた版面修正液を提供することである。
又、本発明の他の目的は、版面上の非画像部のシリコー
ンゴム層上でも、画線部のインキ受容層上でも共に塗布
性が優れ、平滑なシリコーンゴム層の形成が可能な版面
修正液を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記の
版面修正液により達成することができた。即ち、シリコ
ーンゴム層をインキ反撥層とする水なし平版印刷版にお
ける画線部を非画線部に修正せしめるための版面修正液
であって、該修正液100重量部当たり、下記成分を含
有するシリコーンゴム溶液であることを特徴とする水な
し平版印刷版の版面修正液である。 (a) 両末端に各1個以上の官能基を有する線状ジオルガノ ポリシロキサン 10〜30重量部 (b) テトラアセトキシシラン 2〜8重量部 (c) 錫系縮合触媒 0.001〜1重量部 (d) 希釈溶剤として、沸点が50℃〜120℃、 20℃における誘電率が5〜8の範囲である、 モノカルボン酸とモノアルコールとのエステル 50〜85重量部
【0008】硬化に要する待時間の短い、生産性の優れ
た修正液を得るためには、架橋剤として従来用いられて
きたトリアセトキシシランを、より硬化反応速度の早い
テトラアセトキシシランに変更することが有利である。
それにも係わらず、テトラアセトキシシランが用いられ
なかった理由は、それを溶解する溶剤に問題があったた
めである。即ち、修正液の固形分の大部分を占め且つ修
正液に不可欠な要素であるジメチルポリシロキサンの良
溶媒は非極性溶媒であり、またトリアセトキシシランは
融点が41℃であるので、加温により容易に液体となり
非極性溶媒であっても充分溶解する。従って、架橋剤と
してトリアセトキシシランを用いた従来の修正液では、
溶解性に関しては何らの問題もなかった。しかしなが
ら、トリアセトキシシランをテトラアセトキシシランに
変更しようとすると、テトラアセトキシシランは常温で
固体であって、その良溶媒は極性有機溶媒である。従っ
て、ジメチルポリシロキサンの良溶媒である非極性溶媒
を用いている限り、テトラアセトキシシランは極めて僅
かしか溶解しない。この溶解性の問題を解決する試み
が、特公昭63−23574号公報に認められる。即
ち、該公報の実施例1の修正液No.4において、アイソパ
ーE(非極性のイソパラフィン系炭化水素溶媒)と酢酸
n−ブチル(極性有機溶媒)との混合溶媒を用いること
により、トリアセトキシシランの一部をテトラアセトキ
シシランで置き換えることが試みられている。しかしな
がら、このような混合溶媒を用いたとしても、修正液1
00重量部当たりのテトラアセトキシシラン量は高々
0.3重量部である。
【0009】一方、経時安定性に優れ、貯蔵経時中にゲ
ル化を生じない修正液とするためには、修正液100重
量部当たりテトラアセトキシシラン2重量部以上が必要
であることが本発明者らの実験からわかった。更には、
特公昭63−23574号公報記載の酢酸n−ブチルよ
りも更に極性の強い有機溶媒(例えば、アセトン等)を
用いると、テトラアセトキシシランを充分溶解するもの
の、これら極性の強い有機溶媒を用いた修正液はPS版
の感光性樹脂層をも溶解してしまうという別の新たな問
題が発生することも判った。従って、修正液の硬化速度
を早くすることと、修正液の保存安定性を改善すること
を、同時に両立することは難しかったが、これを本発明
は解決したものである。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、(d) 成分として用いられる希釈溶剤は、沸点が
50℃〜120℃で、20℃における誘電率が5〜8の
範囲にある、モノカルボン酸とモノアルコールとのエス
テルである。このエステルを修正液100重量部当たり
50〜85重量部用い、テトラアセトキシシランを2〜
8重量部用いることにより、硬化速度と保存安定性を両
立させた点に本発明の特徴がある。このような沸点が5
0〜120℃、20℃の誘電率が5〜8の範囲にあるエ
ステルの具体例としては、以下が挙げられる。 ギ酸n−プロピル 〔b.p.= 81.3 ℃;誘電率=7.72
(19℃)〕 ギ酸イソプロピル 〔b.p.= 68 ℃;誘電率=約7.8
(20℃)〕 ギ酸n−ブチル 〔b.p.=106.8 ℃;誘電率=約6.3
(20℃)〕 ギ酸イソブチル 〔b.p.= 98.0 ℃;誘電率=6.41
(19℃)〕 酢酸メチル 〔b.p.= 57.8 ℃;誘電率=7.03
(20℃)〕 酢酸エチル 〔b.p.= 77.1 ℃;誘電率=6.053
(20℃)〕 酢酸イソプロピル 〔b.p.= 89 ℃;誘電率=約6.1
(20℃)〕 酢酸n−プロピル 〔b.p.=101.6 ℃;誘電率=6.002
(20℃)〕 酢酸イソブチル 〔b.p.=118.3 ℃;誘電率=5.29
(20℃)〕 プロピオン酸メチル〔b.p.= 79.7 ℃;誘電率=5.5
(15℃)〕 プロピオン酸エチル〔b.p.= 99.1 ℃;誘電率=5.65
(19℃)〕 酪酸メチル 〔b.p.=102.3 ℃;誘電率=5.6
(20℃)〕
【0011】好ましくは、20℃の誘電率が6〜8の範
囲にあるエステルであり、より好ましくは20℃の誘電
率が6.05〜7.5の範囲にあるエステルである。ま
た、好ましいエステルの具体例としては、ギ酸n−プロ
ピル、ギ酸イソプロピル、ギ酸n−ブチル、ギ酸イソブ
チル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢
酸n−プロピルが挙げられる。また、エステルのより好
ましい使用量は、修正液100重量部当たり60〜80
重量部である。
【0012】希釈溶剤の沸点範囲は50℃〜120℃で
ある。沸点が50℃未満であると使用時引火の危険が増
大し、120℃を超えると乾燥に時間を要し、印刷スタ
ートまでの待ち時間が増大し、いずれも好ましくない。
【0013】テトラアセトキシシランを架橋剤とする修
正液の溶剤として、前記本発明のエステル以外に補助溶
剤として、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケ
トン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤を、
ポリジメチルシロキサンの溶解性を損なわない程度に添
加することができる。また、酢酸n−ブチル、プロピオ
ン酸ブチルなどの沸点が120℃を超え150℃以下の
エステルを、修正液の乾燥時間を損なわない程度に添加
することができる。この様な補助溶剤として好ましくは
アセトン及び/又はメチルエチルケトンを全溶剤量の3
0重量%以下の範囲で添加することが好ましい。
【0014】更に、前記本発明のエステルと混和する非
極性溶媒の併用も可能だが、テトラアセトキシシランの
溶解性を損なわないためには、全溶剤量の50重量%以
上は該本発明のエステル溶剤であることが必要であり、
より好ましくは全溶剤量の70重量%以上が該本発明の
エステル溶剤とすることが好ましい。このような併用で
きる非極性溶媒の例としては、n−ヘキサン、n−ヘプ
タン、イソオクタンなどのパラフィン系炭化水素、イソ
パラフィン系炭化水素、これらの混合物、石油の分留
品、沸点が150℃以下の低沸点ポリアルキルシロキサ
ンなどが挙げられる。これらのうち、低沸点のポリアル
キルシロキサンの添加はシリコーンゴム層上への塗布性
を改善する点で特に好ましい。
【0015】本発明において、(a)成分として用いられ
る両末端に各1個以上の官能基を有する線状ジオルガノ
ポリシロキサンは、下記一般式(I)で示される
【0016】
【化1】
【0017】一般式(I)において、X1,X2は各々独
立に水素原子、メチル基またはアセチル基を表し、好ま
しくは水素原子である。R1,R2は各々独立にアルキル
基、アリール基、ビニル基またはアラルキル基を表し、
ポリマー主鎖中の繰り返し単位は同一であっても異なっ
ていてもよい(即ち、単一重合体であっても、共重合体
であってもよい)。nは100〜2000の数を表す。
一般式(I)において、アルキル基は置換もしくは非置
換のアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜10のア
ルキル基である。具体的にはメチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ヘキシル基が挙げられ、特に好ましくは、
1及びR2の60モル%以上がメチル基である。式
(I)において、アリール基は置換もしくは非置換のア
リール基であり、好ましくは炭素数6〜12のアリール
基である。具体的にはフェニル基が挙げられる。アラル
キル基は置換もしくは非置換のアラルキル基であり、好
ましくは炭素数7〜12のアラルキル基である。具体的
にはベンジル、β−フェニルエチル、β−フェニルプロ
ピルが挙げられる。上記メチル基以外のR1及びR2は、
40モル%以下であるものが特に好ましい。
【0018】本発明において、修正液における線状ジオ
ルガノポリシロキサンの添加量は、修正液100重量部
当たり、10〜30重量部であり、好ましくは15〜2
5重量部である。
【0019】本発明において、(b)成分として用いられ
るテトラアセトキシシランは、下記式(II)で表され
る。 式(II) Si(OCOCH3)4 本発明において、修正液におけるテトラアセトキシシラ
ンの添加量は、修正液100重量部当たり、2〜8重量
部であり、好ましくは3〜5重量部である。添加量が2
重量部未満であると経時安定性が劣化しゲル化が発生す
る。また、添加量が8重量部を超えると硬化速度が低下
する。
【0020】本発明において、(c)成分として用いられ
る錫系縮合触媒としては、酢酸ジブチル錫、ラウリン酸
ジブチル錫、オクチル酸錫、オクチル酸ジブチル錫など
が挙げられる。本発明において、修正液における錫系縮
合触媒の添加量は、修正液100重量部当たり、0.0
01〜1重量部であり、好ましくは0.01〜0.3重
量部である。
【0021】本発明の版面修正液には、シリコーンゴム
薄膜の強度を向上させ、印刷時に生ずる摩擦力等に耐え
得るシリコーンゴム薄膜を得るために、シリコーンゴム
溶液に各種の充填材を混合させることができる。また、
着色させて見やすくするためには染料、顔料などの着色
剤、さらには他の種々の添加剤を混合してもよい。本発
明の修正液には、さらにその他の添加剤(例えば、塗布
性改善のための界面活性剤、シランカップリング剤等)
を加えることも好ましい。
【0022】本発明に於いて用いられる水なし平版印刷
版は、基板上に感光層、シリコーンゴム層を順次積層し
たものであり、このような水なし平版印刷版としては、
特公昭44−23042号、特公昭46−16044
号、特公昭51−17081号、特公昭54−2692
3号、特公昭55−22781号、特公昭56−231
50号、特開平2−236550号、特開昭56−80
064号、特開平3−155553号、特開平3−16
1753号等に開示されている水なし平版印刷版が挙げ
られる。本発明を用いて水なし平版印刷版の版面を修正
するには、基板上に感光層、シリコーンゴム層を順次積
層した水なし平版印刷版に画像露光を施し、現像処理を
行った後、フィルムエッジやごみつきによる画像欠陥部
分に前述の版面修正液を塗布して乾燥硬化させればよ
い。版面修正液の保存容器及び塗布方法は多種可能であ
る。例えば、インク壺様の容器に入れて絵筆で塗布する
方法、サインペンにインクとして充填し使用する方法、
スプレー缶中に入れて噴霧して塗布する方法等が可能で
ある。ただし、本発明の版面修正方法はこれらの塗布方
法に限定されるものではない。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 実施例1 通常の方法で脱脂したスムースアルミニウム板上に、乾
燥重量で2.0g/m2になるように、下記のプライマー
層用組成物を塗布し、120℃で5分間加熱硬化させ
た。 プライマー層用組成物 エピコート1001(シェル化学製のビスフェノールA系 エポキシ樹脂、エポキシ当量は450〜500) 100重量部 メチルテトラヒドロ無水フタル酸 36重量部 2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール 10重量部 メチルセロソルブアセテート 600重量部 トルエン 600重量部 メチルエチルケトン 600重量部
【0024】上記プライマー層を塗設したアルミニウム
板上に、下記の感光性組成物を乾燥重量で3.0g/m2
になるように塗布、乾燥し、光重合性感光層を塗設し
た。 感光性組成物 イソホロンジイソシアネート1モル/分子量2000のアジピ ン酸・エチレングリコール・ブタンジオールからなるポ リエステルジオール0.2モル/ブタンジオール0.4 モル/イソホロンジアミン0.4モルからなるジアミン で鎖延長させたポリウレタン樹脂 1.5重量部 キシレンジアミン1モル/グリシジルメタアクリレート4 モル付加物 0.9重量部 ポリエチレングリコール(分子量400)ジアクリレート 0.6重量部 エチルミヒラーズケトン 0.2重量部 2−クロルチオキサントン 0.1重量部 ビクトリアピアブルーBOHのナフタレンスルホン酸塩 0.01重量部 MCF323 (フッ素系ノニオン界面活性剤、メチルイソブ チルケトン30%溶液、大日本インキ化学工業(株)製) 0.03重量部 メチルエチルケトン 15重量部 ジメチルスルホアミド 5重量部
【0025】次に、上記光重合性感光層上に、下記のシ
リコーンゴム層用の組成物を乾燥重量で2.0g/m2
なるように塗布し、140℃で2分間乾燥させ、シリコ
ーンゴム硬化層を塗設した。 シリコーンゴム層用組成物 両末端にジメチルビニルシリル基を有するポリジメチル シロキサン(平均重合度約700) 9重量部
【0026】
【化2】
【0027】 ポリジメチルシロキサン(重合度約8,000) 0.5重量部 オレフィン−塩化白金酸 0.2重量部 抑制剤 0.15重量部 アイソパーG(エッソ化学(株)製) 140重量部
【0028】上記のようにして得られたシリコーンゴム
層の表面に厚さ12μmの片面マット化ポリプロピレン
フィルムをラミネートし、水なし感光性平版印刷版を得
た。この水なし感光性平版印刷版にポジフィルムを重
ね、真空密着させヌアーク社製FT261V UDNS ULT
RA-PLUS FLIP-TOP PLATE MAKER により30カウント露
光したのち、ラミネートフィルムを剥離し、アイソパー
H(エッソ化学社製)95重量部及びこはく酸ジエチル
5重量部よりなる現像液に1分間浸漬し、現像パッドで
軽くこすったところ、未露光部分のシリコーンゴム層が
除去された。このようにして水なし平版印刷版が得られ
た。
【0029】この印刷版を三菱ダイヤIF−2印刷機に
取り付け、東洋インキ(株)製TOYOKING ULTRATUKアク
アレスG墨インキで100枚印刷した後、印刷物を検査
した所、露光時のゴミによるピンホール及び原稿フィル
ムのフィルムエッジが発生していたため、印刷機を停止
し、下記組成のシリコーンゴム組成物からなる版面修正
液を塗布した。修正液は版面上に均一に塗布された。塗
布後、30秒後にただちに印刷を再スタートさせた。修
正後の印刷物を検査した所、ピンホール、フィルムエッ
ジ共に発生していない良好な印刷物が得られ、5万枚刷
了した。
【0030】 版面修正液 両末端にジメチルヒドロキシシリル基を有するジメチル ポリシロキサン(平均重合度約270) 17重量部 テトラアセトキシシラン 4重量部 オクタン酸ジブチル錫 0.05重量部 オイルブルーIIN(オリエント化学(株)製染料) 0.15重量部 酢酸イソプロピル(b.p.=89℃,誘電率=6.1(20℃)) 73.8重量部 ヘキサメチルジシロキサン 5.0重量部
【0031】また、版面修正液の経時性能を調べるた
め、以下の実験を行った。即ち、調液直後の版面修正液
(フレッシュ液)を高密度ポリエチレン(密度0.95
8)で作成したプラスチック容器(肉厚0.5mm, 容量
2ml)に1.5g入れて密閉し、45℃,75%RHの
恒温恒湿器に50時間保存した(経時液)。前記と同様
に製版し、三菱ダイヤIF−2印刷機に取り付けて10
0枚印刷後の印刷版の修正にこの経時修正液を用いた結
果、調液直後のフレッシュ修正液と全く同様に、消去後
30秒で印刷を再スタートしても、ピンホールやフィル
ムエッジが完全に消去された良好な印刷物が得られた。
【0032】実施例2〜4、比較例1 実施例1と同様に作製し、露光、現像処理を行った水な
し平版印刷版を、実施例1と同様に三菱ダイヤIF−2
印刷機に取り付け100枚印刷後、発生しているピンホ
ールを下記表1に示す版面修正液を用いて修正した。印
刷評価結果も合わせて表1に示した。
【0033】
【表1】
【0034】表1の結果より、本発明の溶媒を用い、テ
トラアセトキシシランの量を2〜8重量部用いることに
より、硬化速度が早くしかもゲル化の発生のない保存安
定性に優れた修正液が得られることが分かる。また、比
較例1より、テトラアセトキシシランの量が本発明の規
定範囲より少ないと、ゲル化が発生し保存安定性が劣る
ことが分かる。更に、実施例4の結果より、テトラアセ
トキシシランの量が8重量部と多くなると、硬化速度が
遅くなる傾向が認められる。
【0035】実施例5〜6、比較例2〜3 表2に示す組成の溶剤を用いて、表2に示す組成の修正
液を調液した。溶剤組成により、未溶解で残留したテト
ラアセトキシシランの粉末は乾燥窒素気流を満たしたグ
ローブボックス内で濾過、除去した。濾過後の修正液を
実施例1と同様に、高密度ポリエチレンで作成したプラ
スチック容器に入れて密閉し、45℃,75%RHの恒
温恒湿器に50時間保存した後取り出し、ゲル化の有無
を調べた。この結果も合わせて表2に示した。
【0036】
【表2】
【0037】表2における比較例3は、特公昭63−2
3547号公報の実施例3における修正液No.3とほぼ同
等の極性溶媒と非極性溶媒の混合比率としたものである
が、このような系ではポリアセトキシシランとしてテト
ラアセトキシシランを用いると満足する保存安定性が得
られないことがわかる。また、表2の比較例2から、誘
電率が本発明の規定範囲から外れた溶剤(プロピオン酸
ブチル)ではゲル化が発生し、保存安定性が劣ることが
分かる。これに対し、本発明の溶剤組成では、ゲル化が
発生せず、保存安定性が優れていることが分かる。
【0038】
【発明の効果】本発明により、硬化速度が早く、印刷生
産性に優れ、かつ経時によるゲル化が発生しない保存安
定性の優れた版面修正液が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大庭 敏夫 群馬県碓氷郡松井田町人見1−10 信越化 学工業株式会社シリコーン電子材料技術研 究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーンゴム層をインキ反撥層とする
    水なし平版印刷版における画線部を非画線部に修正せし
    めるための版面修正液であって、該修正液100重量部
    当たり、下記成分を含有するシリコーンゴム溶液である
    ことを特徴とする水なし平版印刷版の版面修正液。 (a) 両末端に各1個以上の官能基を有する線状ジオルガノ ポリシロキサン 10〜30重量部 (b) テトラアセトキシシラン 2〜8重量部 (c) 錫系縮合触媒 0.001〜1重量部 (d) 希釈溶剤として、沸点が50℃〜120℃、 20℃における誘電率が5〜8の範囲である、 モノカルボン酸とモノアルコールとのエステル 50〜85重量部
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