JPH08109952A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

トロイダル型無段変速機

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JPH08109952A
JPH08109952A JP24640594A JP24640594A JPH08109952A JP H08109952 A JPH08109952 A JP H08109952A JP 24640594 A JP24640594 A JP 24640594A JP 24640594 A JP24640594 A JP 24640594A JP H08109952 A JPH08109952 A JP H08109952A
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JP
Japan
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continuously variable
variable transmission
type continuously
toroidal type
axial load
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JP24640594A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Ito
裕之 伊藤
Hirotoshi Aramaki
宏敏 荒牧
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入力側、出力側、両ディスク2、4に加わる
アキシャル荷重を支承する玉軸受48、53部分の動ト
ルクを低減し、動力の伝達効率を向上させる。 【構成】 入力側ディスク2に加わるアキシャル荷重を
1対の玉軸受48、48により、出力側ディスク4に加
わるアキシャル荷重を1対の玉軸受53、53により、
それぞれ支承する。各支承部分の動トルクが、1個の玉
軸受により支承する場合に比べて約13%低減し、その
分だけ動力の伝達効率の向上を図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るトロイダル型無段
変速機は、例えば自動車用の変速機として、或は各種産
業機械用の変速機として、それぞれ利用する。
【0002】
【従来の技術】自動車用変速機として、図3〜4に略示
する様なトロイダル型無段変速機を使用する事が、研究
されている。このトロイダル型無段変速機は、例えば実
開昭62−71465号公報に開示されている様に、入
力軸1と同心に第一のディスクである入力側ディスク2
を支持し、この入力軸1と同心に配置された出力軸3の
端部に、第二のディスクである出力側ディスク4を固定
している。トロイダル型無段変速機を納めたケーシング
の内側には、上記入力軸1並びに出力軸3に対して捻れ
の位置にある枢軸5、5を中心として揺動するトラニオ
ン6、6が設けられている。
【0003】各トラニオン6、6は、両端部外側面に上
記枢軸5、5を設けている。又、各トラニオン6、6の
中心部には変位軸7、7の基端部を支持し、上記枢軸
5、5を中心として各トラニオン6、6を揺動させる事
により、各変位軸7、7の傾斜角度の調節を自在として
いる。各トラニオン6、6に支持された変位軸7、7の
周囲には、それぞれパワーローラ8、8を回転自在に支
持している。そして、各パワーローラ8、8を、上記入
力側、出力側両ディスク2、4の間に挟持している。
【0004】入力側、出力側両ディスク2、4の互いに
対向する内側面2a、4aは、それぞれ断面が、上記枢
軸5を中心とする円弧を回転させて得られる凹面をなし
ている。そして、球状凸面に形成された各パワーローラ
8、8の周面8a、8aを、上記内側面2a、4aに当
接させている。
【0005】上記入力軸1と入力側ディスク2との間に
はローディングカム式の押圧装置9を設け、この押圧装
置9により上記入力側ディスク2を、出力側ディスク4
に向け弾性的に押圧している。この押圧装置9は、入力
軸1と共に回転するカム板10と、保持器11により保
持された複数個(例えば4個)のローラ12、12とか
ら構成されている。前記カム板10の片側面(図3〜4
の左側面)には円周方向に亙る凹凸面であるカム面13
を形成し、上記入力側ディスク2の外側面(図3〜4の
右側面)にも同様のカム面14を形成している。そし
て、上記複数個のローラ12、12を、上記入力軸1の
中心に対して放射方向の軸を中心とする回転自在に支持
している。
【0006】上述の様に構成されるトロイダル型無段変
速機の使用時、入力軸1の回転に伴ってカム板10が回
転すると、カム面13によって複数個のローラ12、1
2が、入力側ディスク2外側面のカム面14に押圧され
る。この結果、上記入力側ディスク2が、上記複数のパ
ワーローラ8、8に押圧されると同時に、上記1対のカ
ム面13、14と複数個のローラ12、12との押し付
けに基づいて、上記入力側ディスク2が回転する。そし
て、この入力側ディスク2の回転が、上記複数のパワー
ローラ8、8を介して出力側ディスク4に伝達され、こ
の出力側ディスク4に固定の出力軸3が回転する。
【0007】入力軸1と出力軸3との回転速度を変える
場合で、先ず入力軸1と出力軸3との間で減速を行なう
場合には、枢軸5、5を中心として各トラニオン6、6
を揺動させ、図3に示す様に各変位軸7、7を傾斜させ
る。そして、各パワーローラ8、8の周面8a、8a
を、入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り部分と出
力側ディスク4の内側面4aの外周寄り部分とにそれぞ
れ当接させる。
【0008】反対に、増速を行なう場合には、上記トラ
ニオン6、6を揺動させ、図4に示す様に各変位軸7、
7を傾斜させる。そして、各パワーローラ8、8の周面
8a、8aを、入力側ディスク2の内側面2aの外周寄
り部分と出力側ディスク4の内側面4aの中心寄り部分
とに、それぞれ当接させる。各変位軸7、7の傾斜角度
を図3と図4との中間にすれば、入力軸1と出力軸3と
の間で、中間の変速比を得られる。
【0009】更に、図5〜6は、実願昭63−6929
3号(実開平1−173552号)のマイクロフィルム
に記載された、より具体化されたトロイダル型無段変速
機を示している。第一、第二のディスクである入力側デ
ィスク2と出力側ディスク4とは、回転軸である円管状
の入力軸15の周囲に、それぞれニードル軸受16、1
6を介して回転自在に支持している。又、カム板10は
上記入力軸15の端部(図5の左端部)外周面にスプラ
イン係合し、鍔部17によって上記入力側ディスク2か
ら離れる方向への移動を阻止されている。そして、この
カム板10とローラ12、12とにより押圧装置9を構
成している。上記出力側ディスク4には出力歯車18
を、キー19、19により結合し、これら出力側ディス
ク4と出力歯車18とが同期して回転する様にしてい
る。
【0010】1対のトラニオン6、6の両端部は1対の
支持板20、20に、揺動並びに軸方向(図5の表裏方
向、図6の左右方向)に亙る変位自在に支持している。
そして、上記各トラニオン6、6の中間部に形成した円
孔23、23部分に、変位軸7、7を支持している。各
変位軸7、7は、互いに平行で且つ偏心した支持軸部2
1、21と枢支軸部22、22とを、それぞれ有する。
このうちの支持軸部21、21を上記各円孔23、23
の内側に、ニードル軸受24、24を介して、回転自在
に支持している。又、上記各枢支軸部22、22の周囲
にパワーローラ8、8を、別のニードル軸受25、25
を介して回転自在に支持している。
【0011】尚、上記1対の変位軸7、7は、上記入力
軸15に対して180度反対側位置に設けている。又、
これら各変位軸7、7の各枢支軸部22、22が支持軸
部21、21に対し偏心している方向は、上記入力側、
出力側両ディスク2、4の回転方向に対して同方向(図
6で左右逆方向)としている。又、偏心方向は、上記出
力軸15の配設方向に対しほぼ直行する方向としてい
る。従って上記各パワーローラ8、8は、上記入力軸1
5の配設方向に亙る若干の変位自在に支持される。
【0012】又、上記各パワーローラ8、8の外側面と
上記各トラニオン6、6の中間部内側面との間には、パ
ワーローラ8、8の外側面の側から順に、スラスト玉軸
受26、26とスラストニードル軸受27、27とを設
けている。このうちのスラスト玉軸受26、26は、上
記各パワーローラ8、8に加わるスラスト方向の荷重を
支承しつつ、これら各パワーローラ8、8の回転を許容
する。この様なスラスト玉軸受26、26はそれぞれ、
複数個ずつの玉29、29と、各玉29、29を転動自
在に保持する円環状の保持器28、28と、円環状の外
輪30、30とから構成されている。
【0013】又、上記スラストニードル軸受27、27
は、レース31とニードル33、33とから構成され
る。この様なスラストニードル軸受27、27は、上記
各パワーローラ8、8から上記各外輪30、30に加わ
るスラスト荷重を支承しつつ、前記枢支軸部22、22
及び上記外輪30、30が前記支持軸部21、21を中
心として揺動する事を許容する。
【0014】更に、上記各トラニオン6、6の一端部
(図6の左端部)にはそれぞれ駆動ロッド36、36を
結合し、各駆動ロッド36、36の中間部外周面に駆動
ピストン37、37を固設している。そして、これら各
駆動ピストン37、37を、それぞれ駆動シリンダ3
8、38内に油密に嵌装している。
【0015】上述の様に構成されるトロイダル型無段変
速機の運転時、入力軸15の回転は押圧装置9を介して
入力側ディスク2に伝えられる。そして、この入力側デ
ィスク2の回転が、1対のパワーローラ8、8を介して
出力側ディスク4に伝えられ、更にこの出力側ディスク
4の回転が、出力歯車18より取り出される。
【0016】入力軸15と出力歯車18との間の回転速
度比を変える場合には、上記1対の駆動ピストン37、
37を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピスト
ン37、37の変位に伴って上記1対のトラニオン6、
6が、それぞれ逆方向に変位し、例えば図6の上側のパ
ワーローラ8が同図の右側に、同図の下側のパワーロー
ラ8が同図の左側に、それぞれ変位する。この結果、こ
れら各パワーローラ8、8の周面8a、8aと上記入力
側ディスク2及び出力側ディスク4の内側面2a、4a
との当接部に作用する、接線方向の力の向きが変化す
る。そして、この力の向きの変化に伴って上記各トラニ
オン6、6が、支持板20、20に枢支された枢軸5、
5を中心として、互いに逆方向に揺動する。
【0017】この結果、前述の図3〜4に示した様に、
上記各パワーローラ8、8の周面8a、8aと上記各内
側面2a、4aとの当接位置が変化し、上記入力軸15
と出力歯車18との間の回転速度比が変化する。この様
に上記入力軸15と出力歯車18との間の回転速度比を
変化させるべく、前記変位軸7、7の傾斜角度を変化さ
せる際には、これら各変位軸7、7が前記各支持軸部2
1、21を中心として僅かに回動する。この回動の結
果、前記各スラスト玉軸受26、26の外輪30、30
の外側面と上記各トラニオン6、6の内側面とが相対変
位する。
【0018】ところで、上述の様に構成され作用するト
ロイダル型無段変速機の運転時に、上記入力側ディスク
2及び出力側ディスク4には、互いに離れる方向のアキ
シャル荷重が加わる。そこで、図5の右部に示した構造
により、上記両ディスク2、4の回転を許容しつつ、こ
れら両方向のアキシャル荷重を支承している。
【0019】トロイダル型無段変速機を納めるケーシン
グの内部には、図5の右部に示した様な支持壁部32が
固設されており、この支持壁部32に円孔34が形成さ
れている。上記入力軸15は、この円孔34の内側に挿
通されている。この円孔34の内周面中間部にはストッ
プリング35が係止されており、このストップリング3
5を挟んで1対の転がり軸受39a、39bが設けられ
ている。それぞれがアンギュラ型玉軸受である、これら
1対の転がり軸受39a、39bのうち、一方(図5の
左方)の転がり軸受39aは、上記支持壁部32と上記
出力歯車18との間に設けている。上記出力側ディスク
4に加わる、図5で右向きのアキシャル荷重は、この出
力歯車18を介して、上記一方の転がり軸受39aによ
り支承される。即ち、トロイダル型無段変速機の運転時
にこの転がり軸受39aは、上記支持壁部32と出力側
ディスク4との相対回転を許容しつつ、この出力側ディ
スク4に加わるアキシャル荷重を支承する。
【0020】又、他方(図5の右方)の転がり軸受39
bは、上記支持壁部32と上記入力軸15の外周面に支
持した受具40との間に設けている。上記入力側ディス
ク2に加わる、図5で左向きのアキシャル荷重は、前記
押圧装置9、鍔部17、入力軸15、この入力軸15の
外周面に螺着したフランジ片41、皿ばね42、及び上
記受具40を介して、上記他方の転がり軸受39bによ
り支承される。即ち、トロイダル型無段変速機の運転時
にこの転がり軸受39bは、上記ケーシング内での入力
側ディスク2の回転を許容しつつ、この入力側ディスク
2に加わるアキシャル荷重を支承する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成され作
用する従来のトロイダル型無段変速機は、転がり軸受3
9a、39b部分でのトルク損失が大きく、動力の伝達
効率が必ずしも良好とは言えなかった。即ち、トロイダ
ル型無段変速機の運転時に、入力側、出力側両ディスク
2、4から上記各転がり軸受39a、39bに加わるア
キシャル荷重は相当に大きい。従って、これら各転がり
軸受39a、39bを回転させる為に要するトルク(動
トルク)も大きくなる。そして、この動トルク分だけ、
入力軸15に加えられた動力がトロイダル型無段変速機
内で消費され、出力歯車18にまで伝達されなくなる。
本発明のトロイダル型無段変速機は、この様なアキシャ
ル荷重を支承する為の転がり軸受部分での動力損失を低
減すべく発明したものである。
【0022】
【課題を解決する為の手段】本発明のトロイダル型無段
変速機は、前述の従来から知られたトロイダル型無段変
速機と同様に、互いの内側面同士を対向させた状態で、
互いに同心に、且つ回転自在に支持された第一、第二の
ディスクと、これら第一、第二のディスクの中心軸に対
し捻れの位置にある枢軸を中心として揺動するトラニオ
ンと、このトラニオンの内側面から突出した変位軸と、
この変位軸の周囲に回転自在に支持された状態で、上記
第一、第二の両ディスクの間に挟持されたパワーローラ
と、上記第一、第二のディスクに互いに離れる方向に加
わるアキシャル荷重を支承する為の第一、第二の転がり
軸受とを備えている。
【0023】特に、本発明のトロイダル型無段変速機に
於いては、上記第一、第二の転がり軸受のうちの少なく
とも一方の転がり軸受を複列転がり軸受としている。
【0024】
【作用】上述の様に構成される本発明のトロイダル型無
段変速機は、前述した従来のトロイダル型無段変速機と
同様の作用に基づき、第一のディスクと第二のディスク
との間で回転力の伝達を行ない、更にトラニオンの傾斜
角度を変える事で、これら両ディスクの回転速度比を変
える。
【0025】特に、本発明のトロイダル型無段変速機の
場合には、アキシャル荷重を支承する為の転がり軸受を
複列転がり軸受とした分、この転がり軸受部分での動力
損失を低減できる。この様に、転がり軸受を単列のもの
から複列のものに変える事により動力損失を低減できる
理由に就いて、次に説明する。
【0026】一般に、転がり軸受の動トルクは、当該転
がり軸受に加わる荷重Fの指数乗に比例して増加する事
が知られている。例えば、アンギュラ型玉軸受等の玉軸
受にアキシャル荷重を加えつつ回転させた場合の動トル
クMeは、下記の(1)式の様に、荷重Fの1.2乗に
比例する((1)式中Aは定数である。)事が、出願人
会社が発行したNSKテクニカルレポートのNo. 728
(1991年9月発行)に記載されている様に、従来か
ら知られている。 Me=A・F1.2 −−− (1)
【0027】この(1)式から明らかな通り、上記各デ
ィスクに加わるアキシャル荷重を1個のアンギュラ型玉
軸受により支承した場合に、このアンギュラ型玉軸受の
動トルクMe1 は、次の(2)式の様になる。 Me1 =A・F1.2 −−− (2) これに対して、上記各ディスクに加わるアキシャル荷重
を2個のアンギュラ型玉軸受により均等に支承した場合
に、これら2個のアンギュラ型玉軸受の動トルクの合計
Me2 は、次の(3)式の様になる。 Me2 =A・(F/2)1.2 ≒0.87A・F1.2 −−− (3)
【0028】上記(2)式と(3)式とを比較すれば明
らかな通り、アキシャル荷重を受ける為のアンギュラ型
玉軸受を単列から複列に変える事で、動トルクが約13
%低減し、その分動力損失を抑える事ができる。尚、上
記各ディスクに加わるアキシャル荷重が大きい場合に
は、このアキシャル荷重を支承する為の転がり軸受とし
てテーパころ軸受を使用する事が考えられる。テーパこ
ろ軸受を使用する場合も、単列から複列に変える事によ
り動トルクが軽減される割合はアンギュラ型玉軸受と異
なるものの、動トルクが低減する傾向は同様に表れる。
従って、本発明を実施する場合に於ける、第一、第二の
転がり軸受は、アンギュラ型玉軸受に限らず、テーパこ
ろ軸受も含まれる。
【0029】
【実施例】図1は本発明の第一実施例を示している。固
定部分である支持壁部32に形成された円孔34の内側
に、回転軸である入力軸15を挿通している。この入力
軸15の基端部(図1の右端部)にはスプライン43を
形成して、エンジン等の図示しない動力源により、この
入力軸15を回転駆動自在としている。又、この入力軸
15の先端部(図1の左端部)にはローディングナット
44を螺合固定している。又、上記入力軸15の中間部
先端寄り部分には押圧装置9を構成するカム板10を、
ボールスプライン45を介して支承している。従ってこ
のカム板10は上記入力軸15に、軸方向に亙る変位の
み自在に支承されている。そして、このカム板10の背
面(図1の左側面)と上記ローディングナット44との
間に皿ばね46、46を設けて、上記カム板10に、入
力側ディスク2の背面に向かう弾力を付与している。
又、上記入力軸15の中間部先端寄り部分に入力側ディ
スク2を、ニードル軸受16を介して支持している。そ
して、この入力側ディスク2の外側面に形成したカム面
14と上記カム板10の前面に形成したカム面13との
間に複数のローラ12、12を挟持して、ローディング
カム式の押圧装置9を構成している。
【0028】又、上記入力軸15の中間部には出力側デ
ィスク4と出力歯車18とを設けている。このうちの出
力側ディスク4の一部内周面と上記入力軸15の外周面
との間にはニードル軸受16を設けている。又、上記出
力歯車18の基端部に形成した円筒部47の内径は、上
記入力軸15の外径よりも少し大きくして、これら両周
面同士の摩擦を防止している。そして、上記円筒部47
の一端部(図1の左端部)外周面と上記出力側ディスク
4の残部内周面とをスプライン係合させて、この円筒部
47と上記入力軸15とを同心に支持すると共に、この
円筒部47が上記出力軸15と同期して回転する様にし
ている。
【0029】又、上記入力軸15に対し捻れの位置にあ
る枢軸を中心として揺動するトラニオン6、6の中心部
には変位軸7、7の基端部を支持し、上記枢軸を中心と
して上記各トラニオン6、6を揺動させる事により、各
変位軸7、7の傾斜角度の調節を自在としている。そし
て、これら各変位軸7、7の周囲に、それぞれパワーロ
ーラ8、8を回転自在に支持している。そして、各パワ
ーローラ8、8を、上記入力側、出力側両ディスク2、
4の内側面2a、4a同士の間に挟持している。これら
各内側面2a、4aは、それぞれ断面が、上記枢軸5を
中心とする円弧を回転させて得られる凹面であり、球状
凸面に形成された各パワーローラ8、8の周面8a、8
aが、これら両内側面2a、4aに当接している。尚、
各トラニオン6、6の内側面に各パワーローラ8、8を
支承する部分の構造及び作用に就いては、前述の図5〜
6に記載した従来構造とほぼ同様である。
【0030】上記入力軸15の中間部基端寄り部分の外
周面と、前記円孔34の片半部(図1の右半部)内周面
との間には、それぞれがアンギュラ型である1対の玉軸
受48、48を、並列組み合わせ(DT)で配置してい
る。これら両玉軸受48、48同士は、外径、内径、
幅、接触角、玉数等、軸受諸元が総て同一のものを使用
している。そして、これら各玉軸受48、48を構成す
る外輪49、49を上記円孔34の片半部に内嵌固定
し、内輪50、50を上記入力軸15に外嵌している。
又、1対の内輪50、50の端面同士は互いに当接さ
せ、スラスト荷重入力側(図1の右側)の内輪50の支
承側端面(図1の右端面)を、上記入力軸15の基端部
外周面に形成した鍔部51の片側面(図1の左側面)に
当接させている。更に、上記1対の外輪49、49の端
面同士は互いに離隔させている。そして、スラスト荷重
受側(図1の左側)の外輪49の支承側端面(図1の左
端面)を、上記円孔34の中間部内周面に係止したスト
ップリング35の片面(図1の右側面)に当接させてい
る。この様に、上記1対の玉軸受48、48を装着した
状態で、これら両玉軸受48、48の予圧がほぼ等しく
なる様に、上記ストップリング35から遠い側(図1の
右側)の外輪49の嵌合固定位置を調整している。
【0031】従って、トロイダル型無段変速機の運転時
に前記入力側ディスク2に加わる、図1で左方向のアキ
シャル荷重は、前記押圧装置9、皿ばね46、46、ロ
ーディングナット44、入力軸15、鍔部51を介し
て、上記両玉軸受48、48の内輪50、50に伝達さ
れる。そしてこのアキシャル荷重は、これら両内輪5
0、50から、それぞれ複数個ずつの玉52、52を介
して各外輪49、49に伝達され、これら各外輪49、
49を固定した支持壁部32に支承される。
【0032】予圧を含む軸受諸元を等しくされた1対の
玉軸受48、48は、上記入力側ディスク2に加わるア
キシャル荷重を1/2ずつ支承する。この結果、前記図
5に示す従来構造の様に、このアキシャル荷重を1個の
転がり軸受39bにより支承する場合に比べて、動トル
クが約13%低減する。
【0033】一方、前記円筒部47の他端部(図1の右
端部)外周面と、前記円孔34の他半部(図1の左半
部)内周面との間には、それぞれがアンギュラ型である
1対の玉軸受53、53を、並列組み合わせで配置して
いる。これら両玉軸受53、53の接触角の方向は、上
記玉軸受48、48とは逆方向としている。又、これら
両玉軸受53、53同士は、外径、内径、幅、接触角、
玉数等、軸受諸元が総て同一のものを使用する。そし
て、これら各玉軸受53、53を構成する外輪54、5
4を上記円孔34の他半部に内嵌固定し、内輪55、5
5を上記円筒部47の他半部に外嵌している。又、1対
の内輪55、55の端面同士は互いに当接させ、スラス
ト荷重入力側(図1の左側)の内輪55の支承側端面
(図1の左端面)を、前記出力歯車18の片側面(図1
の右側面)に当接させている。更に、上記1対の外輪5
4、54の端面同士は互いに離隔させている。そして、
スラスト荷重受側(図1の右側)の外輪54の支承側端
面(図1の右端面)を、前記ストップリング35の他面
(図1の左側面)に当接させている。この様に、上記1
対の玉軸受53、53を装着した状態で、これら両玉軸
受53、53の予圧がほぼ等しくなる様に、上記ストッ
プリング35から遠い側(図1の左側)の外輪54の嵌
合固定位置を調整している。
【0034】従って、トロイダル型無段変速機の運転時
に前記出力側ディスク4に加わる、図1で右方向のアキ
シャル荷重は、上記出力歯車18を介して、上記両玉軸
受53、53の内輪55、55に伝達される。そしてこ
のアキシャル荷重は、これら両内輪55、55から、そ
れぞれ複数個ずつの玉56、56を介して各外輪54、
54に伝達され、これら各外輪54、54を固定した支
持壁部32に支承される。
【0035】予圧を含む軸受諸元を等しくされた1対の
玉軸受53、53は、上記出力側ディスク2に加わるア
キシャル荷重を1/2ずつ支承する。この結果、前記図
5に示す従来構造の様に、このアキシャル荷重を1個の
転がり軸受39aにより支承する場合に比べて、動トル
クが約13%低減する。
【0036】この様に本実施例の場合には、入力側ディ
スク2に加わるアキシャル荷重を支承する玉軸受48、
48部分、並びに出力側ディスク4に加わるアキシャル
荷重を支承する玉軸受53、53部分で、それぞれ約1
3%ずつ、従来構造に対して動トルクを低減する。この
結果、スラスト荷重支承部分での動力損失を全体として
約13%低減できて、その分、トロイダル型無段変速機
の動力伝達効率を向上させる事ができる。
【0037】次に、図2は本発明の第二実施例を示して
いる。本実施例の場合には、入力側ディスク2に加わる
アキシャル荷重を支承する為の玉軸受48を1個のみと
し、出力側ディスク4に加わるアキシャル荷重を支承す
る為の玉軸受53、53を2個設けている。従って本実
施例の場合には、上記玉軸受48部分では、従来構造に
比べて動トルクは低減されず、玉軸受53、53部分
で、従来構造に比べて約13%の動トルク低減を図れ
る。従って、例えば入力側ディスク2に加わるアキシャ
ル荷重と出力側ディスク4に加わるアキシャル荷重とが
等しい場合(両ディスク2、4間での変速比が1の場
合)には、スラスト荷重支承部分での動力損失を約6.
5%低減できて、その分、トロイダル型無段変速機の動
力伝達効率を向上させる事ができる。
【0038】尚、図示の実施例では、アキシャル荷重を
支承する為の転がり軸受としてアンギュラ型玉軸受を使
用しているが、小型の(伝達すべき動力が小さい)トロ
イダル型無段変速機で、支承すべきアキシャル荷重が小
さい場合には、深溝型の玉軸受を採用する事もできる。
深溝型の玉軸受を使用した場合の動トルク低減率も、ア
ンギュラ型玉軸受の場合と同様である。反対に、大型の
(伝達すべき動力が大きい)トロイダル型無段変速機
で、支承すべきアキシャル荷重が大きい場合には、テー
パころ軸受を使用する事もできる。テーパころ軸受の場
合には、動トルクの低減率は玉軸受とは異なるが、単列
を複列に変える事による動トルク低減効果は同様に得ら
れる。
【0039】尚、理論的には、転がり軸受を1列(単
列)から2列(複列)に変える事で動トルクが低減する
のと同様に、2列から3列、4列に変える事でも動トル
クの低減を図れる。但し、入力軸15を長くする必要が
生じる等、トロイダル型無段変速機の大型化を招く。従
って、転がり軸受を3列以上配置する事は実用的ではな
い。
【0040】
【発明の効果】本発明のトロイダル型無段変速機は、以
上に述べた通り構成され作用するが、アキシャル荷重に
基づく転がり軸受の動トルクを低減できるので、動力の
伝達効率を向上させて、高性能のトロイダル型無段変速
機を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例を示す要部断面図。
【図2】本発明の第二実施例を示す要部断面図。
【図3】従来から知られたトロイダル型無段変速機の基
本的構成を、最大減速時の状態で示す側面図。
【図4】同じく最大増速時の状態で示す側面図。
【図5】従来の具体的構造の1例を示す断面図。
【図6】図5のA−A断面図。
【符号の説明】
1 入力軸 2 入力側ディスク 2a 内側面 3 出力軸 4 出力側ディスク 4a 内側面 5 枢軸 6 トラニオン 7 変位軸 8 パワーローラ 8a 周面 9 押圧装置 10 カム板 11 保持器 12 ローラ 13、14 カム面 15 入力軸 16 ニードル軸受 17 鍔部 18 出力歯車 19 キー 20 支持板 21 支持軸部 22 枢支軸部 23 円孔 24、25 ニードル軸受 26 スラスト玉軸受 27 スラストニードル軸受 28 保持器 29 玉 30 外輪 31 レース 32 支持壁部 33 ニードル 34 円孔 35 ストップリング 36 駆動ロッド 37 駆動ピストン 38 駆動シリンダ 39a、39b 転がり軸受 40 受具 41 フランジ片 42 皿ばね 43 スプライン 44 ローディングナット 45 ボールスプライン 46 皿ばね 47 円筒部 48 玉軸受 49 外輪 50 内輪 51 鍔部 52 玉 53 玉軸受 54 外輪 55 内輪 56 玉

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いの内側面同士を対向させた状態で、
    互いに同心に、且つ回転自在に支持された第一、第二の
    ディスクと、これら第一、第二のディスクの中心軸に対
    し捻れの位置にある枢軸を中心として揺動するトラニオ
    ンと、このトラニオンの内側面から突出した変位軸と、
    この変位軸の周囲に回転自在に支持された状態で、前記
    第一、第二の両ディスクの間に挟持されたパワーローラ
    と、上記第一、第二のディスクに互いに離れる方向に加
    わるアキシャル荷重を支承する為の第一、第二の転がり
    軸受とを備えたトロイダル型無段変速機に於いて、上記
    第一、第二の転がり軸受のうちの少なくとも一方の転が
    り軸受を複列転がり軸受とした事を特徴とするトロイダ
    ル型無段変速機。
JP24640594A 1994-10-12 1994-10-12 トロイダル型無段変速機 Pending JPH08109952A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10339361A (ja) * 1997-06-09 1998-12-22 Nippon Seiko Kk トロイダル型無段変速機

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH10339361A (ja) * 1997-06-09 1998-12-22 Nippon Seiko Kk トロイダル型無段変速機

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